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と行政が一緒に考える 一緒に創っていくシステムをもった図書館 であると提言しました この提言を受けて 平成 19 年春より中央図書館は 北区図書館活動区民の会 設立準備に着手し 同年 10 月 20 日設立総会により設立しました この会は区民が 北区立図書館 のパートナーとして活動できる非営利団体組

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Academic year: 2021

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地域の

図書館

区民

協働

子育て

子供の成長

サポートする

~北区立図書館と「図書館活動 区民の会・子ども部」の取組~

■「赤レンガ図書館」を中心に

北区には15の図書館(分室や耐震工事で 休館中の館も含めた数)があり、その中で中 央館機能を持つのが、区立中央図書館です。 大正時代に建設された陸軍の建造物をそ のまま生かした歴史を感じる赤レンガの外 観から、「赤レンガ図書館」と呼ばれて区民 に親しまれています。 この中央図書館の2階に「子ども図書館」 があります。1階の一般開架図書室は天井が2階まで吹き抜けの開放的な構造ですが、子ども図書室 に面した部分にはガラスがはめられていて、子供の声が1階には影響しないように作られています。 乳幼児の保護者が子供を連れて図書館に行く時は、子供が騒いでしまわないか、迷惑だと思われない かと心配し緊張することがあると思いますが、これなら安心して利用できます。 子ども図書館フロアには児童書や絵本の書架の他に、授乳やおむつ交換スペースを備えた「子育て 情報支援室」(乳幼児と保護者が利用可能)や、読み聞かせ等で使われる「おはなしのへや」があり ます。ウッドデッキの小さなテラスもあり、ベンチで気持ち良く過ごせます。「2階ではリラックス して過ごしてほしい」という図書館からのメッセージが伝わります。

■区民とともに創り、運営する図書館

~「北区図書館活動 区民の会」~

北区の区立図書館の運営には、区民が参画しています。平成19年に中央図 書館を建て替える際、区民との協働で運営していくことを目指して「北区図書 館活動 区民の会(以下、「区民の会」と表記します)」が設立されました。区 民の会は、区立図書館の運営方針等を決めるだけでなく、区民向けの事業等も 企画・運営する非営利の組織で、区議会でも区のパートナーとして認められて います。

*「図書館活動区民の会」設立の経緯*

平成 16 年「新中央図書館基本計画」策定の際、時代にあった北区の図書館の あり方を、利用する区民も一緒に考えようという協働型図書館に向けた理念か ら、平成 17 年「区民とともに歩む図書館委員会」が設置されました。 この委 員会は、「区民とともに歩む図書館」とは、「どういう図書館にするのかを区民

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と行政が一緒に考える・一緒に創っていくシステムをもった図書館」であると提言しました。この提 言を受けて、平成 19 年春より中央図書館は「北区図書館活動区民の会」設立準備に着手し、同年 10 月 20 日設立総会により設立しました。 この会は区民が「北区立図書館」のパートナーとして活動できる非営利団体組織です。すでに図書 館でボランティア活動されている方や図書館に関心のある方などが、気軽に入会登録できるしくみを 作っています。(「北区図書館活動区民の会」リーフレットより) 現在、区民の会は、会のPR・広報活動や区民 の発想で企画提案等を行う「企画・広報部」、障 害のある区民や高齢者も利用しやすい図書館に なるよう支援したり提言する「ユニバーサル部」、 北区の歴史資料のPR や、戦前・戦中・戦後の情 報収集、保存、発信等を行う「地域資料部」、そ して子供たちが乳幼児期から本に親しみ楽しめ るよう読書活動を推進する「子ども部」の4つ の部に分かれ、それぞれの部ごとに活動してい ます。 中央図書館3階の「活動コーナー」に事務局 (スタッフ2名が常駐)があり、各部は毎月1 回部会を開催し、区民の目線で必要だと思うこ とを提案したり、図書館からの委託を受けて区 民向けの事業を実施するなど、区立図書館の運 営において大切な役割を担っています。

■子ども部の活動 ~図書館で子供たちの成長をサポートする~

子ども部は、それまで北区内の各地域で読み聞かせ等の活動をしていたグループ・団体が連絡会を 作り、区民の会の設立を機に広域的に活動を始めた組織です。構成メンバーは、それぞれに所属する グループ・団体としての活動を続けながら、区民の会子ども部として、図書館からの委託を受けて、 子育て支援や、読書活動の推進を通して子供と親の成長をサポートする事業を実施しています。 年間を通して多様に実施されている子ども部の活動から、いくつかの事業を紹介します。

●ブックスタートとフォローアップの取組

ブックスタート事業とは、絵本を通して赤ちゃんと親が楽しくふれ あいの時間を過ごせるよう乳児のいる家庭に絵本を届ける事業で、北 区では平成15(2003)年から、3カ月健診受診で保健所に来る親子に、 絵本や保護者向けの資料の入った袋を渡しています。現在は、区から 委託を受けた子ども部が、このブックスタート事業とその後のフォロ スタッフはおそろいのエプロンで

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ーアップ事業を担っています。 絵本を渡すだけでなく、時間があればスタッフがその場で、赤ちゃんに絵本を見せながら読むこ ともあります。「いない いない ばあ」と語りかけるように読むと赤ちゃんが絵本をじっと見るの で、赤ちゃんが反応することに驚く保護者も多く、「もっと絵本を紹介して ほしい」等と、図書館とのつながりができることもあります。 本に関心がある保護者はもちろん、そうでない保護者にも、絵本を通し て赤ちゃんとやりとりができることを知って、楽しんでほしいというのが 子ども部の思いです。 また、ブックスタートのフォローアップ事業として、親子で参加できる 「絵本&わらべうたサロン」や「赤ちゃんのためのおはなし会」、「子育て ガーデン(イベント)」等を企画・実施し、子供の成長を保護者と一緒に喜 んだり、日頃の子育ての悩みを聞いたり、保護者同士の友達を作るなど、 子育て中の親をサポートしています。

●「絵本&わらべうたサロン ~こころとことばをたっぷり育てましょう~」

「絵本&わらべうたサロン」は、図書館 や児童館を会場にして、5月から3月まで 開催しています。サロンは、絵本やわらべ うたをきっかけに、子育てのちょっとした 心配事を話たり、地域の子育て先輩である 子ども部のスタッフから子供との関わり方 のコツを教わる場です。参加者同士が知り 合いになるきっかけにもなっています。 児童館ではサロンを体験してもらい、さ らに図書館に足を運んでもらうための PR もしています。 「絵本サロン」は、2か所の図書館で、毎月1回ずつ開催していて、毎回12~13組、多いとき には20組以上の親子が参加します。 ブックスタートで絵本を配るだけでなく、言葉の 分からない赤ちゃんに絵本を読み聞かせる意味、 “読む(read・リード)”ではなくて“共有・シェア” するということを保護者に伝えることを大切にし ています。 毎月のサロンで紹介する絵本は、例えば6月は雨 が出てくる絵本で「赤ちゃんの五感を育てよう♪」 というように、季節に合わせて、また子供の成長を 追うように選び、「絵本レシピ」という小冊子にし て参加者に配布しています。 たくさんの親子が参加する「絵本サロン」 子ども部が作成した絵本レシピ

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スタッフが絵本を読み始めると、子供たちは、はいは いやヨチヨチ歩きで絵本の方に寄ってじっと聞いてい ます。最初は赤ちゃんに絵本を見せることを知らなかっ た保護者も、赤ちゃんが集中して静かにみる様子に驚き、 「大切なのは言葉かけなんですよ」というスタッフの話 に耳を傾けます。 絵本に関係する話をするうちに、輪になった保護者か ら自然と、「いま、子供が○○で困っていて・・・」と、気 になっていることが出てきて、みんなで話したり、子育 て先輩のスタッフが「小学生になったら、・・・」とアド バイスしたり。肩ひじ張らずに子育てを学ぶ場にもなっています。 「わらべうたサロン」では、日本に古くから伝わる伝承わらべうたで若いお母さんたちの子育てを 図書館として応援しています。5月から3月まで、区内5か所の図書館のうち4か所で、1年間に3 3回開催しています。参加する保護者にとっては、わらべうたを楽しみながら、赤ちゃんとのコミュ ニケーションについて知る機会になっています。 図書館で活動をする子ども部がわらべうたを若い保護者に伝えていこうとする背景には、スタッフ の想いがあります。 ◆子ども部代表 大西よし子さんのお話 「0歳の赤ちゃんは何もわからないのでは?と思われるかもしれませんが、わらべうたサロンが終 わるころには赤ちゃんの動きや表情が変わっていきます。目を合わせて『てんこ てんこ てんこ』 や『れぇろ れぇろ れぇろ』などとやると赤ちゃんは反応します。大人の目や口、手をじっと見て、 やがて真似をして手や口を動かします。0歳児の赤ちゃんでも遊べる、と言うよりも、わらべうたを 通して人と接し、成長しているのだと思います。 両手のひらを上に向けて胸の前で重ねて優しくゆらす「ちょうだいな」遊びを小さな頃から繰り返 すことで、言葉を覚え自我が芽生える時期に、黙って他人の物を取らず“欲しい”気持ちを自然に言 える、というような子供にとっての学びがあるのだと思います。わらべうたという遊びを通して0歳 児の心を育てているのです。0歳はまだ言葉を話さないけれど人間形成にとても大切な時期ですから、 “言葉の前にわらべうたがある”と言えます。 このように、わらべうたは“子育て・人育ての 文化”だと思いますが、残念ながら現在は、この 文化が伝承されていない状況があります。 私自身は、明治生まれの祖母と一緒に暮らして いたのでお年寄りが孫をあやして子守りをして いるのを見ていた経験もあり、大人が赤ちゃんの 目を見てわらべうたで話しかけることを知って います。けれど今の若いお母さん、お父さんは、 赤ちゃんを大事にしたい、かわいがりたい気持ち は強いのにどう声かけをすればいいのかわから 和やかな「わらべうたサロン」 赤ちゃんも絵本に興味津々です

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ない方が多いように思います。 わらべうたを知っていれば、遊びの中で赤ちゃんとのやりとりを通して、子供の成長や親子のつな がりができます。このことは、このサロンのような機会がないと伝えていくこともできません。私た ちは、子育てに悩んだり不安に思っている若い保護者に、わらべうたで親子のつながりが強くなるこ とを伝えたいと思い、この活動を続けています。」 区民の会・子ども部のメンバーは、絵本やわらべうたで赤ちゃんとコミュニケーションをとること を伝えながら、こうした活動を通して子育ての先輩として若い保護者に寄り添い、子育ての悩みを聞 き、不安を和らげる役割も果たしていると言えます。

●楽しいイベント「子育てガーデン」と「ガーデンフェア」

「子育てガーデン」も、ブックス タートのフォローアップとして実施 している事業の一つで、0、1、2 歳 を対象にしたオペラやリトミックな ど、音楽と言葉で楽しみます。 また、「子育てガーデン」の特別版 で 1 年に 1 回、「ガーデンフェア」 というイベントも開催しています。 2015 年は、3 月 1 日(日)に実 施されました(右のリーフレット)。 絵本やパネルシアター、手遊び等で楽 しむ「おはなし会」、「どんな絵本が いいの?」「どうやって読めばいい の?」等の悩みにこたえる「絵本ソムリエ」、目・耳・手で絵本を感じて楽しむ「絵本の世界」等、 事前申込み不要で乳幼児が楽しめる一日です。新聞紙をびりびり破り新聞紙の砂場で遊んでみたり、 はらぺこあおむしになってチーズやケーキの穴をくぐったり、しろクマちゃんのホットケーキではホ ットケーキを焼いたりと、思いっきり何時間でも遊べる企画が盛りだくさんでした。

●図書館で子供たちの成長を支援

区立図書館と子ども部は、このような乳幼児の保護者を対象にした取組の他に、小学生以上の子供 に対しては、子供たちが読書を通して豊かな感性や想像力を育んだり、子供の世界が広がることを目 指して、いろいろな事業に取り組んでいます。 中央図書館には中高生のための学習室や、夏休み期間の専用席などがあり、施設の面でも子供たち をサポートする環境を整えています。子ども部は、こうした施設を活用して、春の読書週間や、夏休 みの宿題サポートとしてブースを作って科学の実験をするなど、小学生を対象にした活動を始めまし た。子供にとって図書館が身近な場所になることが期待されます。

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■自ら学習し、成長するボランティア!

子ども部では、読書を通した子供たちの成長発達につながる活動や、保護者の子育てを支援する活 動に取組んでいくためには、ボランティア自身も本や読書についての知識はもちろん、読み聞かせや 子供の発達などについても学ぶ必要があるとして、中央図書館の事業の一環で、ボランティアの学習 会を企画・開催しています。 絵本やわらべうたのサロンで、子育てを始めたばかりの保護者に「大丈夫ですよ!」「今はそれで いいんですよ」「○○するといいですよ」と話すためには、子供の発達について知識を持っていれば、 自分の子育て経験に加えてより安心できる助言ができます。 また、子供の本の世界をよく知っておくために「絵本の読み比べ」にも取り組んできました。これ まで、グリム童話や日本の昔話など毎年テーマを決めて、絵の描き手による違いや出版社による違い を勉強する学習会を開催してきました。平成26 年度は世界の童話絵本をテーマにアジアや中近東の 国々の絵本を取り上げ、絵本を通して異文化を学ぶことにもつながりました。

●自分たちの活動「読み聞かせ」を科学的に学ぶ

平成26 年度ボランティア研修会のテーマは「読み聞 かせは『心の脳』に届く」。情緒を育むイメージがある 「読み聞かせ」と心を科学的に説明する「脳」の話。こ れは、子ども部のボランティア自らが企画した、ブック スタートフォローアップ事業としての研修会のテーマ です。 東京医科歯科大学で脳科学を研究する泰羅雅登(たい ら まさと)先生を講師に迎えて、最先端の脳研究の話、 脳の構造、脳の機能・働きの説明、さらに読み聞かせの効果についての科学的な検証結果の話を聞き ます。 講義では、ヒトだけが発達した「知育」の領域・前頭前野、感情や情動の領域・辺縁系、行動を決 める感情・情動、脳が育つ基本原則は使うこと、・・・・など専門的な用語が頻繁に出てきますが、先生 の柔らかい口調と分かりやすい説明で、肝心なことが分かってきました。 先生の検証から言えることは、小さな子供への読み聞かせは、言葉を覚える・文字を覚えるなど いわゆる“知育”につながる脳の領域というよ りは、むしろ、楽しい・嬉しい・怖い・嫌だ、 という喜怒哀楽を司る領域(これを先生は「心 の脳」と呼んでいます)に働きかけて、こうし た情動がしっかり育つことは、しっかりした行 動ができる子に育つことにつながるというこ となのだそうです。また、同じ検証を通して、 読み聞かせをすることで親が子供の様子を見 る習慣がつき、親子の絆づくりにも効果がある と考えられるそうです。

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子ども部が長年続けてきた絵本の読み聞かせは、子供の豊かな心を育むとともに、親子が笑顔にな れるコミュニケーションの方法を保護者に伝えることが目的ですが、脳科学の先生の検証結果は、そ れが間違っていなかったということを裏付けてくれました。むしろ、日頃から大切にしてきたことと 全く同じことが、科学的にも言えるのだということに心強さを感じました。 また、同時に、最近のデジタルコンテンツの普及と子供への与え方など、新たな課題についても発 達の観点から考える機会になりました。 子ども部代表の大西さんは

「ボランティアは、勉強しないとやっていけない!」

と言います。 実際、1 年を通して様々な活動を企画し、実施していくのは大変なことですし、集まってくる親も 子も様々ですが、子ども部は、学び続け、活動を続けることを楽しんでいます。 ************************************************************************************************************************ 子ども部のみなさんからは“本が好き、子供が大好き!”という気持ちがあふれています。 図書館に集う子供や保護者にはその気持ちが伝わっていることでしょう。 図書館を拠点に、本・読書を通じて地域で子供を育てる輪が着実に育っています。

《北区立図書館関係のホームページへは以下の URL からリンクしています》

★北区立中央図書館のホームページ http://www.city.kita.tokyo.jp/chuo-tosho/bunka/toshokan/riyoannai/ichiran/chuo/annai.html ★北区立図書館「子ども向けサービス」のページ (関連リンクに「ブックスタート」や「ブックスタートフォローアップ」情報があります) http://www.city.kita.tokyo.jp/bunka/toshokan/service/kodomo/index.html

参照

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