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「望む場所への退院と私らしい生活」:在宅医療推進を担う医療ソーシャルワーカーとケアマネジャーのためのいのちとこころとくらしをサポートする研修会

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(1)●テーマ:. 「望む場所への退院と私らしい生活」: 在宅医療推進を担う医療ソーシャルワーカーと ケアマネジャーのための いのちとこころとくらしをサポートする研修会. ●申請者名: 樋口 美智子 一般社団法人. 沖縄県医療ソーシャルワーカー協会. 代表理事. ●助成対象年度: 2014年度前期 ●提出年月日: 2015(平成27)年. 8月28日. 1.

(2) ●背景と企画の意図: 医療ソーシャルワーカー(以下MSW)やケアマネジャー(以下CM)の多 くが、在宅看取りを伴う退院支援やケアマネジメントを経験したことがない現 状がある。 在宅医療移行支援を担う専門職の裾野を拡げるとともに、質の高い支援と専 門職をサポートする体制が構築できることを目的とする。 特に、離島・僻地における在宅看取りを伴う医療の課題を共有できるよう、 県内のMSWやCMに広く参加を呼びかける。 ●沖縄県のMSWやCMの目指す姿: 1.患者さんやご家族が、どの療養場所にいても質のよい相談支援を提供で きる。 2.疾患に関する医学的基礎知識と最新治療に関する知識を習得している。 3.相談支援業務に必要な視点と技術を習得している。 4.<人生の最終段階における医療は多様であり、病や障がい・老いを抱えな がら、何処にどのように退院し生活するかを、患者さん自身が自己決定でき るように支援する>ことができる。 ●期待される効果・波及効果: 1.退院支援を中心的に担っているMSWとCMを対象に、講義と地域性を考 慮したグループ編成によるワークショップを組み合わせた研修を行う。 2.各々の専門性の理解と基本的な支援方法を共有できるとともに、これまで 在宅医療移行支援を経験したことのないMSWやCMを地域のチームでサ ポートする体制ができる。 3.実際に在宅移行したケースを担当したMSWとCMがペアで、 「入退院支 援・連携デザイン」を検討することで、実際の支援の質が向上する。 ●運営等: 地域づくりという点から、講義やシンポジストは、優先的に地元の方に依頼 した。 各職能団体や関係機関と共催の形をとり、企画の段階からコアメンバーと 話し合いながら内容や方法を検討した。 本島中北部地域のMSWとCMは、地理的に研修会への参加機会が少ない ので、4回中2回の会場を北部に設定した。. 2.

(3) ●研修内容: 1.第1回 いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会 テーマ:本人・家族・多職種で行うカンファレンスのポイント ~MSWとCMの専門的視点を共有する~ 目的:MSWとCMの専門的視点を共有する 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 共催:沖縄県慢性期医療協会ソーシャルワーカー部会 日時:2014年11月22日(土)14:00~18:00 23日(日) 9:00~12:00 会場:勝山病院 1階会議室 (名護市) 対象:医療ソーシャルワーカー、介護支援専門員等 方法:講義、ワークショップ 内容: ・ソーシャルワークとケアマネジメントに共通する理論・モデル ・カンファレンスの目的と進め方、医師とどううまく連携するか ・ 「ストレングス」と「リフレーミング」を活用したカンファレンス ・在宅医療移行や在宅看取りケースのポイント ・ 「死の体験旅行」を通して自己の死生観、価値観、倫理観、援助観に気 づく ・本人・家族の想いを聴くための「ポジショニング」と「コミュニケーシ ョン 講師:片岡. 靖子氏(久留米大学文学部. 社会福祉学科准教授). 参加人数:54名 アンケート回収人数:37名(回収率:68%) 結果: ① 研修会の内容について満足した者は100%で、新しい気づきや体感 できることがあった、見方や立ち位置を再考する上で参考にしたい等 と感じていた。 ② 今後の業務に役立つとした者は97%で、ストレングスやリフレーミ ングをより具体的に学ぶことができ実践につなげられそう、他者との 関係性をより良いものにするためには自分がどう考え動くべきかの 原点を思い出すきっかけとなった等があげられた。 ③ 印象に残ったことは、死の体験旅行・疑似体験が40%と最も多く、 3.

(4) 次いでリフレーミング(短所と長所は紙一重)が35%、ストレング ス(発想の転換)が24%だった。 ④ 今後の研修会に望むことは、多職種によるグループワーク、事例検討 会等があげられた。 第1回. 会場の様子:. 4.

(5) 2.第2回 いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会 テーマ:地域包括ケアと在宅看取り ~MSW・CMの課題を共有する~ 目的:MSWとCMの特徴的な役割と得意・不得意を共有する 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 共催:沖縄県介護支援専門員協会 日時:2015年 4月20日(月)14:00~17:00 会場:沖縄県総合福祉センター ゆいホール (那覇市) 対象:医療ソーシャルワーカー、介護支援専門員等 方法:講義、シンポジウム、ワークショップ、講義 内容: 第1部 シンポジウム 「今、実践している在宅看取りについて語る ~地域包括ケア推進のための役割を再考する~」 コーディネーター:大湾 明美氏(沖縄県立看護大学 老年保健看護教授) シンポジスト: ① 高江洲 アヤ子氏(那覇市立病院 医療ソーシャルワーカー) 「病院からの在宅看取りの今」 ② 伊禮 ひろみ氏(ごきげんリハビリクリニック居宅介護支援事業所 ケアマネジャー) 「ケアマネジメントに私のストレングスを活かす」 ③ 下地 節子氏(訪問看護ステーション青空 所長) 「今、実践している在宅看取りの事例 訪問看護の立場より」 第2部 ワークショップ 「そして、これからできること」 第3部. 講演 「地域包括ケアと在宅看取り」 講師:大湾 明美氏(沖縄県立看護大学. 老年保健看護教授). 参加人数:103名(MSW:47名、CM:48名、その他:8名) アンケート回答人数:70名(回収率:67%) 結果: 5.

(6) ① 研修会の内容について満足した者は97%で、アセスメント力・専門 職としての役割・信頼関係が必要であることがわかった、本人の状況 を具体的に知り具体的に提案できるようにスキルアップが必要であ ることを再確認した等と感じていた。 ② 今後の業務に役立つとした者は97%で、MSWから「命をかけて家 に帰る」という言葉がありサポート体制を整えることの重要性を意識 できた、院内で在宅看取りについてもっと周知させる必要がある等が あげられた。 ③ 印象に残ったことは、シンポジウムが78%、ワークショップが6 2%、講演が52%で、 「在宅看取り」という言葉が所属先により違い があること、 「地域」という言葉の意味の違いに気づきがあった、小さ な離島で社会資源の少ない場所でも在宅看取りを実現できており、今 あるサービスを最大限に生かすこと等があげられた。 ④ 今後の研修会に望むことは、県内各地の地域包括ケアの事例検討、本 人の臨終の際の満足度が高くなるようなスキルを磨く研修等があげ られた。 第2回. 会場の様子:. 6.

(7) 3.第3回 いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会 テーマ:利用者が望む最期を叶えるために ~小規模だからできる看取り~ 目的:療養先や私らしい生活を選択する患者・家族を支援する方法を学 ぶ 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 共催:沖縄県介護支援専門員協会 日時:2015年 6月20日(土)15:00~17:00 会場:沖縄県総合福祉センター 会議室 (那覇市) 対象:医療ソーシャルワーカー、介護支援専門員等 方法:講義、事例提供、ワークショップ 内容: 第1部 講演 「小規模多機能ホームでの看取りにおける人材育成」 講師:佐久川 伊弘氏(特定非営利活動法人きづき 事務局長) 事例提供者: ① 横川 由紀子氏(小規模多機能型居宅介護事業所くくば原 管理者兼介護支援専門員) ② 福里 ひろみ氏(小規模多機能ケアホームうえの家 介護支援専門員) 第2部. ワークショップ 「これから自分にできること・取り組めること」. 参加人数:77名(MSW:19名、小規模(居宅支援事業所等を含む: 58名) アンケート回答人数:53名(回収率:68%) 結果: ①研修会の内容について満足した者は94%で、小規模多機能型施設の特 徴を医療者側(病院)知って貰えた、自身の職場で看取りをしていく上で 勉強になった等があげられた。 ②今後の業務に役立つとした者は98%で、介護職員への勉強会の必要性、 グリーフケアについて考えるきっかけとなった等があげられた。 ③ 印象に残ったことは、講演・事例発表が81%、ワークショップが86% だった。 7.

(8) ④研修を受けての「気づき」としては、小規模多機能型施設の強み弱みを知 り柔軟な対応ができることが理解できた、看取りを行うために多職種で協 働するとともに、職員の不安を減らす教育体制が必要である等があげられ た。 ⑤今後の研修会に望むことは、認知症への対応や介護職との研修、定期的な 合同研修によるネットワーク作り等があげられた。 第3回. 会場の様子:. 8.

(9) 4.第4回 いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会 テーマ:在宅ターミナルケアの支援の実際 ~私らしい生活を選択(意思決定)する患者・家族を支援する方法 を学ぶ~ 目的:患者・家族の意向を尊重した「入退院支援・連携デザイン」を描く方 法を学ぶ 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 共催:沖縄県介護支援専門員協会 沖縄がん心のケア研究会 日時:2015年 7月11日(土)13:30~17:00 会場:名護学院 地域交流ホーム和 (名護市) 対象:医療ソーシャルワーカー、介護支援専門員等 方法:シンポジウム、講義、ケアカフェ(ワークショップ) 内容: 第1部 シンポジウム 「 乳がんの親をもつ幼い子どもを中心とした家族支援 」 ~ 妻として母として家で過ごしたい! ~ シンポジスト: ①儀間 真由美氏(北山病院 緩和ケア認定看護師) ②伊佐 真弓氏(なきじん指定居宅介護支援事業所 介護支援専門員) ③宮城 ④親川. 郁美氏(北部地区医師会病院 医療ソーシャルワーカー) 公勇氏( ご家族の立場から ). 第2部 講演 「 在宅医療を物語る 」 ~ 人生の物語を共につむぐ医療を目指して ~ 講師:金城 隆展氏(琉球大学医学部付属病院 地域医療部 臨床 倫理士) 第3部 ケアカフェ(ワークショップ) 「テーマはアンケートから当日発表」 参加人数:61名(MSW:27名、看護師:3名、CM:29名、包括: 2名) アンケート回答人数:38名(回収率:62%) 9.

(10) 結果: ① 研修会の内容について満足した者は100%で、実際に関わった家族・ 職種の関わりがよく分かった、病院だけでなく地域の立場からも意見を 聞けた等があげられた。 ② 今後の業務に役立つとした者は100%で、病棟業務しかしたことがな いが、入院中から本人・家族の声を聞いて在宅に目を向けた関わりをし ていきたい、北部地域の方々と業務について情報交換できた等があげら れた。 ③ 印象に残ったことは、シンポジウムが84%、講演が78%、ケアカフ ェが47%だった。 ④ 研修を受けての「気づき」としては、患者や利用者の気持ち(意思)を 中心に支援すること(置き去りにしない支援とそれを支える家族のサポ ート)が重要、独断・独善に陥らないよう「本人にとっての幸福は?」 を一人で決めず、一歩二歩踏み出すこと等があげられた。 ⑤ 今後の研修会に望むことは、多職種でも医療の他、地域の区長や民生委 員の参加もあれば良い、インフォーマルサポート創り等があげられた。 第4回. 会場の様子:. 10.

(11) ●研修会を終えての感想: 在宅医療移行支援を主に担う専門職である医療ソーシャルワーカーやケア マネジャーが、在宅看取りを伴う退院支援やケアマネジメントの実際について、 特に離島・僻地における在宅医療の課題を共有し理解を深めることができた。 各々の専門性については、共通する基盤や違いについて理解することで、質 の高い支援と専門職をサポートする体制構築へつなげることができた。 一方、「地域」や「看取り」等の概念・認識の違いや、「意思決定支援」や 「臨床倫理」等の難しさへの気づきがあり、その研修を望む声も多かった。 研修方法としては、多職種によるワークショップ形式を望む者が多く、今後 も同様の方法を継続していきたい。 課題としては、研修の達成目標や指標の整理があげられる。プレテスト・ポ ストテストの導入や、実践事例の増加等、研修前後での評価方法を検討してい きたい。 また、一般市民への啓発普及活動として、研修内容を市民向けにまとめ広報 する等の工夫を考えたい。 ●資料等:別添参照: ●本研修会は、 「公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成」により開催し ました。. 11.

(12) 第1回 いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 日時:平成26年11月22日(土)14:00~18:00(受付13:30~) 11月23日(日) 9:00~12:00(受付 8:30~) 場所:勝山病院 1階会議室 (名護市屋部468-1) テーマ:『本人・家族・多職種で行うカンファレンスのポイント』 ~MSWとケアマネの専門的視点を共有する~ ・ソーシャルワークとケアマネジメントに共通する理論・モデル ・カンファレンスの目的と進め方、医師とどううまく連携するか 「ストレングス」と「リフレーミング」を活用したカンファレンス ・在宅医療移行や在宅看取りケースのポイント 「死の体験旅行」を通して自己の死生観、価値観、倫理観、援助観に気づく 本人・家族の想いを聴くための「ポジショニング」と「コミュニケーション」 ☆講義とワークショップを予定しています。. 講師:片岡 靖子氏(久留米大学文学部社会福祉学科准教授) 対象:県内で働く医療ソーシャルワーカー 県内で働く介護支援専門員 宿泊先:リゾネックス名護 (名護市山入端247-1) ※宿泊は希望される方のみです。 申し込み〆切:平成26年10月31日(金) 【連絡事項】 *1日のみの参加はできません。2日間両日の参加となります。 *当日、沖縄県医療ソーシャルワーカー協会への入会申し込みも受け付けます。. この研修会は、 公益財団法人在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受けています。. 問い合わせ先:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 研修部 ハートライフ病院 TEL098-895-3255 MSW望月.

(13) 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 沖縄県慢性期医療協会ソーシャルワーカー部会. 第1回. いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会. ☆プログラム☆ テーマ:『本人・家族・多職種で行うカンファレンスのポイント』 ~MSW とケアマネの専門的視点を共有する~ 講師:片岡 靖子氏(久留米大学文学部社会福祉学科准教授). 司会進行:安慶名真樹氏(大浜第二病院) 平成 26 年 11 月 22 日(土) 13:30 受付開始 14:00 開会のあいさつ 望月祥子氏(沖縄県医療ソーシャルワーカー協会研修部部会長) 14:05 研修開始 18:00 研修終了 18:30 懇親会. ※別紙ご確認ください. 平成 26 年 11 月 23 日(日) 8:30 受付開始 9:00 研修開始 11:55 研修終了 12:00 閉会のあいさつ 樋口美智子氏(沖縄県医療ソーシャルワーカー協会会長).

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(16) 2015/8/7. 自己紹介 ソーシャルワークの理論/モデル 久留米大学 文学部 社会福祉学科 片岡靖子. • 2004年3月末まで、西陣健康会堀川病院に 医療ソーシャルワーカーとして勤務。 • 2004年3月末、立命館大学大学院社会学研 究科応用社会学専攻 後期博士課程 満期 単位取得退学 • 2004年4月~九州保健福祉大学 専任講師 • 2007年4月~久留米大学 文学部 准教授. 業績 • (著書) • 『現代社会保障・福祉小事典』 (共著) • 『ソーシャルワーカーのための病院実習ガイドブック』(共 著)など • (論文) • 「対人援助専門職におけるデス・エデュケーションの必 要性について(Ⅰ)~デス・エデュケーションプログラム 開発の意義~」 • (資格) • 社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員. 研修の目的 • ソーシャルワーク理論/モデルとは • ソーシャルワーク理論/モデルは必要か?. • その他. ソーシャルワーク実践とは?. ソーシャルワーク実践理論 (social work practice theory). • 対象となるクライエントが抱えている生活課題 を解決するために展開される実践。 • ⇒必要になってくるのが「道具立て」 • ⇒「個別・具体・特殊な対象に実践を展開す るための方法や技術」 • 「道具立て」の具体的な内容・・・ • ⇒ソーシャルワーク実践理論 • ⇒「モデル」、「アプローチ」、「パースペクティ ブ」. • 「モデル」・・・「直接には把握することが難しい 事象や現象を抽象化して、時には図式化等を 試みて、描写、記述しているものと解すること ができる」 • 「アプローチ」・・・「仕事や研究,問題などに 『とりかかる方法』(時にはその際の態度も含 む)であり、一連の流れをもった具体的な方 法」 • 「パースペクティブ」・・・「『物の見方や考え方』 『見解』『見通し』『見込み』」. 1.

(17) 2015/8/7. 代表的なモデル. 理論とは・・・. • 「治療モデル」 •. クライエントが抱える問題を把握・認識するために,クライエントを問題の原因を有 している対象としてとらえることに重点をおき,問題(結果)を引き起こしている直 接的な原因を特定しようとする。⇒客観的エビデンスが重視される。. • 「生活モデル」 •. 生物と環境の間のバランスのとれた相互依存関係について追究する学問である 生態学の特徴を,『人と環境』との関係において考究したもの。⇒人と環境の相互 作用に焦点があてられる。. • 「ストレングスモデル」 •. 『主体』としてのクライエントを強調。クライエント等の『強さ』を見出し,それを『意 味づけ』していくことを重視する。⇒クライエントの主観性、主体性が重視される。. 人間の行動と社会システムに関する 理論の中で基盤となるもの (相互作用モデル). これらか求められる ソーシャルワーカーとは? • 自身の実践を言語化できること。 • クライエント及び社会に対して、自身の実 践を説明する責任が伴う。 • すなわち・・・ • より専門家として存在するためには、アカ ウンタビリティを発揮することが求められる。 • そこで、理論/モデルが必要となってくる。. グループを作りましょう • • • • • • • • •. • チェスとノーリン(1988) • 観察される現象を説明する概念。一組の 関連する仮説。概念の説明を提供するも の。 • コンプトンとギャラウェイ(1994) • 理論は、現象やそれらの相互関係を明ら かにする。説明する一貫した概念や提案 の集合体。. • バイオ・サイコ・ソーシャル・モデル(BPSモデル) – 人間は生物であり、心をもった存在であり、社会の中 で社会とともに生きるものだから、精神医学の医師た ちはその3つを常に考えて患者にあたるべきだという 考え方。. • 生態学的視点 – 生物と環境の適合状態やそのダイナミックな均衡と相 互性について解き明かそうとする科学。. • システム理論 – 複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまと まった機能を発揮している要素の集合体。システムの 内外には相互作用があるため、全体的にみなければ ならない。. リーダーを決めましょう. メンバー名 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ 11. 12. 2.

(18) 2015/8/7. ストレングス(strengths) • • • • • • •. 四つのストレングスのタイプ • ①人の性質・性格. ストレングスとは・・・ 「強さ」 「長所」 「体力」 「耐力」 「力となるもの」 「支え」. • ②技能・才能 • ③環境のストレングス • ④関心・願望 13. Dennis Saleebey. ストレングスの種類(例) 性質・個人の性格. 技能・才能. 環境. 14. • Dennis Saleebey is an American academic credited with codifying and promoting the social work practice of Strength Based Practice during his time at the University of Kansas.. 関心・願望. 正直である. 金銭管理が正確. 家族がいる. 読書が好き. 思いやりがある. 記憶力が高い. ペットがいる. 魚釣りが好き. 勤勉である. 花を生けられる. 生活保護受給. 映画が好き. 親切である. 数学が得意. 自宅がある. コーヒーが好き. 辛抱強い. 英語が得意. 親友がいる. 将来の夢がある. 感性が豊か. 野球に詳しい. 見舞客がいる. 外国旅行がしたい. 話し好きである. 車の修理ができる 心の支えがある. 資格と取りたい. 世話好きである. PCが得意. 信頼できるCM. 仕事をしたい. 几帳面である. 絵が上手い. 美しい庭がある. 外出したい. Dennis Saleebey (center) . 15. • Dennis Saleebey, DSW • Dennis Saleebey, DSW, is Professor Emeritus of Social Welfare at the School of Social Welfare, University of Kansas. He was the Lucy and Henry Moses Distinguished Visiting Professor of Social Work at Hunter College in New York, for the 2002-2003 school year. One of his primary interests has been the development of a more strengths-based approach to social work practice. For the past 20 years he has been involved in a number of community building and community outreach projects in Fort Worth, Texas, Kansas City, Missouri, and Kansas City, Kansas. Professor Saleebey has written widely and made many presentations nationally and internationally to a variety of social work and human service groups. Professor Saleebey is author and editor of the third edition of “The Strengths Perspective in Social Work Practice” (2002, Longman/Allyn & Bacon). The 4th edition of the book is due out in March, 2005. His book, “Human Behavior and Social Environments: A Biopyschosocial Approach” was published by Columbia University Press in 2001. His latest publications include: Besthorn, F. & Saleebey, D. (Spring, 2003). “Nature, Genetics and the Biophilia Connection”. “Advances in Social Work”, 4, 1, 1-19; Saleebey, D. (Jan-Mar. 2004). “The Power of Place: The Social Environment Revisited”. “Families in Society”, 85, 3, 1-24; Saleebey, D., & Scanlon, E. (in press). “Is A Critical Pedagogy in Social Work Possible? Journal of Teaching in Social Work”. 17. 16. Charles A. Rapp, Ph.D Charles A. Rapp, Ph.D., is Professor  at the School of Social Welfare and  Director of the Office of Mental  Health Research and Training at  the University of Kansas. He is  internationally known for  developing the strengths model of  case management and for his work  on outcomes‐based  supervision. He also has been a  leader in the National  Implementing Evidence‐Based  Practices Project. 18. 3.

(19) 2015/8/7. ストレングスの視点 • その人が抱える病気や障害、問題よりもその 人がもつ強み、興味、能力に目を向け、それ らをエンパワーしながら自立支援につなげて いく。 • エンパワメントとも密接な関係がある。 • ナラティブ・アプローチの要素も含む。 例)「利用者のニーズを最も理解できるのは利用 者自身であり、ソーシャルワーカーの役割は利用 者のもっている能力を理解し、反映させることで すよ」. 自分自身のストレングスを 探しましょう!(例) • ①人が大好きです! • ②早食いです! • ③寝ると嫌なことを忘れます。 • ④本を読むのが早いです。. 19. 自分自身のストレングスを探しましょう!! • • • • • • •. ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦. 20. もう一度ストレングスの視点で演習 を展開しましょう。. • 次の事例で、ストレングスを発見しましょう。 • 事例1 • D看護師が突然、相談室に来所しました。「A さん(68歳女性)なんだけど、体重が重くてト ランスファーが大変なの!!早く転院か、退 院させてよ!!!」 • D看護師は仁王立ちの状態で、 • 皆さんの前に立っています。. 自分自身のストレングス を4つのタイプを意識して 探しましょう!!. ストレングス. 21. さあ、D看護師のストレングスを3つ 見つけてください。 •①. 22. 次の事例のストレングスを探しましょう。 10個以上見つけてください。 • 事例2 • Bさん80歳女性。結婚歴もなく、一人暮らし。20年前ま で、小学校の教師をしていた。兄弟はいたが、5年前に 死去。近しい親類はいない。Bさんの自宅は、郊外の静 かな住宅街にある。庭には、野菜が植えられ、訪問時 はトマトが実っていた。玄関には野の草花が活けられ ていた。1年前にバス内で転倒してから、膝を痛め、近 くの開業医に通っている。転倒を恐れて、ほとんど外出 しなくなったことを心配した近所の方からの通報により、 今回関わることとなった。Bさんは、相談員に、教師生 活のことを楽しそうに話され、子供たちが今、どのよう な生活をしているかについても詳しく話された。. •②. •③ 23. 24. 4.

(20) 2015/8/7. • • • • • • • • • •. Bさんのストレングスを探してください。 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩. メンバーのストレングスを探しましょ う • • • • • • • • •. ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨. 25. リフレーミング 物事を見たり考えたりするときの枠組み(フ レーム)を変える方法。 ものの見方、考え方が変わるだけで、そこか ら出てくる行動も変わってくる。. 26. 私の場合の例 • せっかち・・・。いつもバタバタしている・・・ • リフレーミングすると・・・ • 迅速に、素早く仕事を処理できる。 • 多くの仕事をこなせる。. リフレーミングは、人や組織、地域の問題を 解決することにもつなげることができる。. ある学生の場合・・・ • 不安症・・・、いつも不安を抱え、おどおどして いる。 • リフレーミングすると・・・ • 物事の先読みができる。 • リスクマネジメントができる。. 組織の問題をリフレーミング • 利用者から苦情をが出て、疲れ果てる・・・ • リフレーミングすると • 自分自身の意見を言える利用者である。 • 利用者の意見から組織を変えていけるかもし れない。 • 苦情を言ってもらえる組織。. 5.

(21) 2015/8/7. 地域の問題をリフレーミング. リフレーミングの活用場面. • 独居高齢者が多く、孤独死の危険性がある。. • 自分自身・・・. • リフレーミングすると・・・ • 高齢者自身が活躍する場が多い地域 • 高齢者問題解決のモデル地域にもなれる. • 他者・・・ • 組織・・・ • そして地域・・・. リフレーミングの練習 • 自分の短所は?. • リフレーミングすると・・・. 王様ゲームの特徴. 王様ゲーム  グループの一人が王様になります。  他のメンバーが家来です。  一人の家来が王様に、問題を持ちかけます。  例えば・・・  家来「ケース依頼数が多すぎて我々はクタクタで す」  王様は必ず、「それはいい」と答えます。  続けて王様は、何か一言、即興で付け加えます。  例えば、「ここで、人員を増やして、事業拡大を 考えたと思っていたんだ」. ご清聴ありがとうございました. • ゲーム感覚で楽しみながらできる。 • 即座にリフレーミングする良い練習となる。 • とりあえず、「それはいい」と言ってから、リフ レーミングしていると、そのうちに解決の糸口 が見えてくる。 36. 6.

(22) 2015/8/7. はじめに 「いきる」を考える ~デス・エデュケーションを通して~ 久留米大学 文学部 社会福祉学科 片岡靖子. • 福祉専門職の教育課程等に関する検討報告書にお いては,「人権の尊重,自立支援等の理念の具体化, 援助の対象(問題)の理解,人の心を理解し,意思疎 通をうまく行う,コミュニケーション及び人との接し方, 在宅での生活全体への援助を行うための相談援助 技術の向上,援助過程の重視と各種の援助技術の 活用,総合的な援助の強化のために,社会福祉援助 技術論(講義及び演習)を強化する必要がある」1)と している. 1) 福祉専門職の教育課程等における検討会報告書, http://www.mhlw.go.jp/houdou/1103/h0310-1 16.html,1999.3.10. 問題の背景 本講義の意義 • 高齢化社会の到来により,終末期医療 に対しての国民の関心が高くなってき た.2) • 「死亡急増時代」,特に「後期高齢者の 死亡」が大きく増加する時代.3) 2)終末期医療に関する調査等検討会:今後の終末期医療の在 り方:中央法規出版,2005. 3)広井良典:ケア学-越境するケアへ-:医学書院,2000.. • 社会福祉専門職養成において,デス・エデュケー ションプログラムを開発,実施し,学生たちの終 末期ケアにおける社会福祉援助観形成は重要 である. • デス・エデュケーションに先駆的に取り組んだア ルフォンス・デーケンは,「『死への準備教育』は, そのまま,より良く生きるための『ライフ・エデュ ケーション』にほかなりません」4)と述べている。 4) アルフォンス・デーケン:死とどう向き合うか:日本放送出版協会,東京,pp5:2001. 社会福祉教育における デス・エデュケーションの位置付け • 小・中学校の教育的立場から天野による デス・エデュケーションプログラムの報告も なされている.5)6) 5) 天野幸輔:中学校授業におけるいのちの教育-ペット・動 物の死をめぐる実践から「授業の留意点」を考える-:ター ミナルケアVol.14 No.3:2004 6) 宇都宮直子:「死」を子どもに教える:中公新書,東京: 2005. 社会福祉教育における デス・エデュケーションの位置付け • 医療,看護,福祉領域においては,終末期 ケアの立場から,死に逝く人びとへのアプ ローチ方法の模索と,援助観の形成といっ た,具体的アプローチである技術面と援助 観の形成といった双方からの教育と学び が必要とされているのである.7) 7) 片岡靖子・長友真実・岡崎利治・前田直樹:対人援助職における デス・エデュケーションの必要性について(Ⅰ)-デス・エデュケーショ ンプログラムの開発の意義-:九州保健福祉大学研究紀要:2006. 1.

(23) 2015/8/7. 福祉教育における デス・エデュケーションの位置づけ • 社会福祉専門職養成において,デス・エデュケー ションを実施していくことは,死生観の育成により, 個々の学生の生きる意味を見出し,さらに利用 者であるクライエントの人権や尊厳について学ぶ ことを意味する . • 自己の価値観や援助観への気づき,さらにソー シャルワーク実践の倫理観を体得するものとなっ ていくと考える.. 死の体験旅行. デス・エデュケーションによる 効果 • 本授業では,学生たちの死生観の涵養,一人称 の死を体験することによる終末期患者が抱える 痛み等を擬似体験し,理解を深めることに繋がっ た. • さらに自己の死を考察することから,生きるという ことを再考察することにも繋がるとともに,自己と 他者との繋がりを実感し,感謝する等の能動的 な感情がみられた.. 白いカードに大好きな物を3つ. ★手元にある封筒の中をご覧 ください。 ★白色のカード3枚 ★ピンクのカード3枚 ★黄色のカード3枚 ★水色のカード3枚 ★ お気に入りのペンをご用 意ください。. ピンクのカードに 自分の好きな活動を3つ. 青色のカードに自分が大切に思う 地球上のもの3つ. 2.

(24) 2015/8/7. 黄色いカードに自分の 大切な人3にん. カードをゆっくり眺めましょう・・・. 深呼吸をしましょう・・・. 物語の主人公は皆さんです. 3.

(25) 2015/8/7. 生 • きているということ い • ま生きているということ そ • れはミニスカート そ • れはプラネタリウム そ • れはヨハン・シュトラウス そ • れはピカソ そ • れはアルプス す • べての美しいものに出会う こと. 生きる 谷川俊太郎 生 • きているということ い • ま生きているということ そ • れはのどがかわくということ 木 • 漏れ日がまぶしいということ ふ • っと或るメロディーを思い出す ということ く • しゃみをすること あ • なたと手をつなぐこと. 生 • きているということ い • ま生きているということ 泣 • けるということ 笑 • えるということ 怒 • れるということ 自 • 由ということ. そ • して か • くされた悪を注意深くこ ばむこと. 生 • きているということ い • ま生きているということ 鳥 • ははばたくということ 海 • はとどろくということ か • たつむりははうということ 人 • は愛するということ. あ • なたの手のぬくみ. い • のちということ. 生 • きているということ い • ま生きているということ い • ま遠くで犬が吠えるという こと い • ま地球が廻っているという こと い • まどこかで産声があがると いうこと い • まどこかで兵士が傷つくと いうこと い • まぶらんこがゆれていると いうこと い • まいまがすぎてゆくこと. 4.

(26) 2015/8/7. ご清聴ありがとうございました. 5.

(27) 第2回. いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会. 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 共催:沖縄県介護支援専門員協会. 日時:平成27年4月20日(月)14:00~17:00(受付13:30~) 場所:沖縄県総合福祉センター ゆいほーる (那覇市首里石嶺町4丁目373-1). テーマ:『地域包括ケアと在宅看取り』. ~MSW・ケアマネの課題を共有する~ 第1部:14:00~15:00 講演「地域包括ケアと在宅看取り」 講師:大湾明美氏 (沖縄県立看護大学老年保健看護教授) 第2部:15:00~16:00 シンポジウム「今、実践している在宅看取りについて語る」 シンポジスト ・高江洲アヤ子氏(那覇市立病院医療ソーシャルワーカー) ・伊禮ひろみ氏(ごきげんリハビリクリニック居宅介護支援事業所ケアマネジャー) ・下地節子氏(訪問看護ステーション青空所長) 第3部.:16:00~17:00 ワークショップ「そして、これからできること」 対象:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会会員 沖縄県介護支援専門員協会会員 上記協会の非会員 定員:100名 申し込み〆切:平成27年3月31日(火). この研修会は、 公益財団法人在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受けています。. 問い合わせ先:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 研修部 ハートライフ病院 TEL098-895-3255 MSW望月.

(28) 公益財団法人在宅医療助成. 勇美記念財団. ~プログラム~ 第2回いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会. 地域包括ケアと在宅看取り ~MSW・ケアマネの課題を共有する~ 日時:平成 27 年 4 月 20 日(月)14:00~ 場所:沖縄県総合福祉センター ゆいほーる 開会のあいさつ:樋口美智子氏 (沖縄県医療ソーシャルワーカー協会会長) 第1部:シンポジウム「今実践している在宅看取りについて語る」 ~地域包括ケア推進のための役割を再考する~ コーディネーター:大湾明美氏(沖縄県立看護大学) シンポジスト: 『病院からの在宅看取りの今』 高江洲アヤ子氏(那覇市立病院 MSW) 『ケアマネジメントに私のストレングスを活かす』 伊禮ひろみ氏(ごきげんリハビリクリニック居宅ケアマネジャー) 『今、実践している在宅看取りの事例 訪問看護の立場より』 下地節子氏(訪問看護ステーション青空所長) 第2部:ワークショップ「そして、これからできること」. 第3部:講演「地域包括ケアと在宅看取り」 講師:大湾明美氏(沖縄県立看護大学) 閉会のあいさつ:大城則子氏(沖縄県介護支援専門員協会会長). 主催:沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 共催:沖縄県介護支援専門員協会.

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(34) 病院概要. 病院からの在宅看取りの今. 病床数:470床(一般病床) 診療科数:27科 平均在院日数:11.5日(平成27年3月) 病床稼働率:87.0%(平成27年3月) 施設認定: 地域がん診療連携拠点病院 地域医療支援病院 こども虐待対策拠点病院 高齢者虐待対策協力病院 障がい者虐待連携病院 地域がん診療連携拠点病院組織図. (那覇市立病院:2015年4月1日). 病院長 健診センター. 那覇市立病院 がん診療連携室. 事務局. 高江洲 アヤ子. がん診療連携室 医 師 1名 MSW 1名 事 務 1名. 診療部 医療支援部. 総合相談センター 地域医療連携室. がん相談支援センター 医療福祉相談室 1. 在宅緩和ケアの希望を受けて 「終末期を在宅で過ごしたい」と希望する末期がん患者の急性期病院 から在宅緩和ケアへの移行は、残された時間をより豊かにするためにも 1日1日が貴重であり、迅速性が要求されます。 目標:MSW紹介当日. 在宅緩和ケア チーム調整. 退院前カンファレンス 自宅訪問. 家に帰りたい. 目標:1週間以内. *オピオイドによって疼痛が安定している入院がん患者が、在宅での治療を明確に望んだ場 合、特に理由がない限り3日以内に退院調整が始められるべきである。 QI診療の質指標. 実践からみえる緩和ケアにおける心理社会的問題 心理面 ◆ 患者・家族の意向の相違、家族間の意向の相違 ◆ 症状コントロールの難しさ(疼痛、呼吸、栄養など)に よる不安 ◆ 変化する身体・気持ちと折り合うことの困難さ ◆ 未完の仕事(人生のやり残し) ◆ 家族や周囲の人との和解 ◆ 家族の予期悲嘆 など. *退院調整加算において、退院困難な要因を有する患者については、入院後7日以内に退院 厚生労働省保険局医療課 支援計画の作成に着手すること. 実践からみえる緩和ケアにおける心理社会的問題. 社会面 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆. ソーシャルサポートの脆弱さ 社会資源活用を希望しない 軽度介護認定者 急変時の対応 経済的負担 など. 事例ー1 資源活用を希望しない→シームレスなサポートシステム構築. Aさん 80代 男性 病名 :大腸がん末期 家族構成:独居(兄弟なし 前妻、息子2人疎遠) ADL :歩行可能 介護申請なし 経済面 :生活保護 治療経過 :倦怠感、呼吸苦、排尿困難、食思不振、 ペインコントロール不良にて入退院 MSW介入経路:入退院繰り返しソーシャルサポートが脆弱である ことから、在宅サービス(特に医療)を勧めるも拒む 傾向あり。 生活実態把握のため自宅訪問。 ゴミや腐敗した食材が散乱、早急な支援の必要性が明 らかになる。 しかし、自己肯定感が低く、「僕なんかにいいです よ」とサービス介入に消極的 5.

(35) 支援目的 ・・・(中略) 息子さんに会いたいですね →「非常に会いたいね・・身勝手したからね。無理かね、あん た言っといてくれんかね?すまんかった・・(涙). MSW支援目的 ■ ナラティブを活用し、自己肯定感が低い背景、真の ニーズを明らかにする ■ 在宅療養環境整備 ご自身の病状についてどのように聞いていますか →「がんだと聞いているよ。治るもんじゃないよ」 ・・・(中略) 「難しいけど90歳まで生きたいよね。無理と知っても正直長生きしたい よね・・・・(しばらく生活歴を語る。苦労したこと、息子を棄てたこと・・)」 「僕は昔ひどいことしたから病気になったんだよ。痛みも受けないとい けないんだよ。」. 後悔していることでお話し下さることはありますか →人生後悔沢山よ、自分を軸に狂わせてしまった・・1/3でも償 うことができたら・・・. 6. 7. アセスメントと支援計画. 資源活用を希望しない→シームレスなサポートシステム構築 本人:自宅退院を強く希望. トータルペインによるアセスメント. MSW支援 ■ 在宅緩和ケアチーム編成→再自宅訪問→カンファレンス. 身 体. がん性疼痛 せん妄 等. 精 神. 全人的 苦痛. ■. 社 会. ■. 独居 スピリ 資源活用を希望しない チュア 金銭管理 等 ル 家族関係の軋轢 過去の後悔に苛まれていた. 家族関係調整 院内連携:救急時のスムーズな受入体制 退院前カンファレンス 本人意向の尊重⇔安全性の確保 題 具体的解決策. 人工肛門を受容 できないでいた. 課. MSW支援計画 ■ 本土在住の息子を探索 精神的支援の協力依頼 ■ 本人と共にサービス導入の必要性を探る: 在宅で困っていること、困ると予測されることへの感情表出. ■. 息子到着までの各制度の代行手続き. 救急時スムーズな受入体制 ◆. 病院:在宅医との密な連携 救急時スムーズな受入体制. 24時間切れ目ないケア. CM:夜間ヘルパーの導入 夜間対応型キーボックス設置 緊急通報システム など・・. せん妄時の転落. 窓、玄関ドアを固く. たばこ火の始末. サービス提供者のみライターを渡す. 事例ー2. 電子カルテへ医師が記載. 9. 症状コントロールの難しさ(ペインコントロール)による不安 Bさん50代 女性 大腸がん末期 家族構成:本人、夫、三女 在宅生活の強い希望. 【患者治療方針】 直腸癌ターミナル、在宅療養中の方。 急変時救急外来受診あれば、外科2東病棟へ直入院させてください。. ◆. 症状コントロール(特に疼痛). 「私は家族に迷惑かけちゃいけないから施設に入ったほうがいいのかとか 思っていたけど・・・・・家族が大好きでね、みんないいひとなのよ。 だから本当は家にいたいのよ・・」 「娘に料理を教えないといけないの」. 沖縄県在宅緩和ケア地域連携パス「救急時連絡票」. MSW計画・支援 ■ 自宅退院について家族間の合意形成 ■ 在宅緩和ケアチーム編成→退院前カンファレンス ■ 外出支援 在宅に向けた医療機器変更→疼痛コントロール不良に 「家には帰りたい。でもこんなに痛いなら眠らせて欲しい。」 >>>自宅退院叶わず、病院で永眠 10.

(36) 在宅医療移行に伴うペインコントロールについて 合同カンファレンス ■目的:個別事例について在宅医療従事者と検討する :地域医療連携を強化する 参加者 院外医療従事者(医師・看護師・薬剤師)22名 院内医療従事者(医師・看護師・薬剤師・MSW) 32名 計54名. プログラム ①シリンジェクター紹介 ②事例紹介(医師) 「在宅医療を目標としたが達成できなかった事例」. ③グループディスカッション(同職種) ④グループディスカッション(他職種混合).

(37) 2015年4月20日(月). ①事例:カミさん 女性97歳(独居) ・ADLは見守り。つたい歩きレベル。意思決定可能。 時々、ぼけたふりをする。 老齢年金自己管理。 ・食事:調理はゆっくりできる。 ・洗濯: 下着は手洗い。洗濯機使用可。近所の若いおばー らが干してくれる。 ・排泄: 夜間頻尿にてPトイレ使用。片づけは孫が行う。 ・表出: 黒のダイヤル電話使用可だが、難聴にて用件のみ の一方通行。意思決定可。 ・社会的交流: 隣がハル商店、独居である為、自宅は持ち 込みの無料喫茶店状態。 ・世話になった方への礼は忘れない。特に数十年通っていた S内科医院の医師には毎年、20年近く肌着を1枚送っている。 義理堅い ・甥、姪、孫らが頻回の訪問あり。(手ぶらだと機嫌が悪い). 平成12年介護保険制度施行と同時に訪問介護サー ビス利用となる。(生活支援) 「ひろみ」の事をカミさんは当番と決めつけている。 介護保険サービス利用にに関してはキーパーソンだ が、介護保険に関しては新制度にて「無知」である。 約1年介護保険サービス利用だがカミさんにとっては自 分のペースで掃除、洗濯、調理ができないと不満を言い 出すが「ひろみ」自身は助かっており聞き流す。. 介護保険サービスとは? 何のためにあるだろうと思い始め、近所にあるジャス コへ毎日通い立ち読み学習始まる。. 介護保険制度の理解が強まり、無知な自分に反省。 「カミさんの意向が伝わっていない。主人公はカミさん なんだけどなぁ・・」具体的な話し合いがなされていな い。等、疑問、不振を抱くようになり。 介護保険制度とは 何? 何?何? ある時、受験資格があることにきずき、猛勉強後、受験介護支援専門員資格取 得。⇒その際の実務研修で、「ストレングス」との出会い. 「家族側にいた自分だからこそ理解できるよね。 本人、家族に寄り添えるケアマネになりたい」と、思うようになる。. ヘルパーさんの言動きっかけか? 脱水症状、初めての入院。軽度歩行難が出てくる。 カミさんの気持ち: 「自分の家で今まで通りに暮らしたい。お願いだからあの姉 さんたちは来らせないで。自分は困っていないよ。ハル達も いるから」と頻回に訴える。 ひろみの気持ち: 高齢でもあるが、私が思うほど、おばーは毎日の生活には困って いないんだ。と気づき、さらには、毎日通ってくれる若いおばー達 からも「無理強いして、ヘルパー入れなくてよいよ。何でね~。」 と叱咤され、好きにさせてやろうと決心し、介護保険サービスを 中止。. ストレングスとの出会いでポジティブな自分になれた!. 私のストレングスとは?. ・家族側にいたからこそ、本人、家族の気 持ちが理解できる。 ・聞いてあげようとする姿勢がある。 ・無知な分、学ぼうとする姿勢がある。 ・介護支援専門員としての資格がある。 ・自分に力が不足の場合は専門職がいるよね。.

(38) カミさんの望む生活とは? 自分のペースで家で 暮らしたい!. 近所の若いおばー軍団の毎日の訪問での生活支援。 ハル商店が指令室。 S内科の高齢の医師が肌着の礼 だと、カミさんが生きている間は自分も頑張るよ。休日 訪問診療を申し出る。買い物、銀行、等必要時「ひろみ今、 おいでー」の強引な電話。ひろみは何でも屋・・・・等々 色々な方との関わりで生活は支えられていた。. ②事例:タケオさん(90歳) 疾病:肥大性心筋症、慢性腎不全、COPD、甲状腺機能低 下症、転倒が原因で硬膜下血腫にて、血腫除去術 施行後リハ病院入院。. 自宅へ退院予定であったが、妻が躊躇。「父ちゃんいつま で生きるの?」ケアマネを中心に話を持ち、居住系施設数か所 紹介。事業主が「看取りまで関わりますよ。」の一言で小規 模有料老人ホームへ入居。 タケオさんのストレングス⇒貯蓄がある。かかわってくれる幸ちゃんがいる。本人 は温厚な性格。長女はケアマネの提案に耳を傾けてくれる。. 長女は養女にて調剤薬局勤務。週3回は以前本人の会社勤 務であった幸ちゃんが本人の介護を手伝っている。 幸ちゃんは「親父さんが生きている間は恩返し」と週3回は 訪問してくれる。娘と幸ちゃん幸ちゃんは姉妹の様。. ケアマネさんへ―私のニーズ 私の話を聴いて下さい 私を囲わないで下さい でも私を見放さないで下さい 私は私の人生を大切にしたいのです。 私の願いを聞いて下さい 私をごまかさないでください できないときは他の方につないで下さい 私は私の人生を諦めたくないのです。 私の姿を見せて下さい 私の可能性を教えて下さい でも押しつけないで待っていて下さい 私は私の人生を自分で生きたいのです。 「ケア会議で学ぶケアマネジメントの本質」 野中 猛・上原 久 共著 中央法規. カミさんの終末 「最後は家で」を望みを貫き、私らに迷惑をかけな いようにと、入学式の洋服の準備、紙おむつの購入 を頼んだり、色々段取りを言づける。若いおばーら にも自身の葬儀の段取りなどお願いする。 104歳、食の低下等老衰症状が出始める。 待っていた迎えが来るのを知っていたかのように しっかりした口調である日、朝訪問の際「ありがとう ね。ひろみが当番でよかっさー!」 夕刻,満足した顔をして、皆の見守る中で第二の人 生への入学式へ旅立つことが出来ました。. ・高齢でもあり、毎日の通所サービスは厳しいとホーム施設長が 判断し訪問診療、訪問看護、訪問介護、通所介護、福祉用具貸 与利用。 ・寮母さんの娘の琉舞から始まり、関係者で誕生会を開く。ミキ サー食にて誕生日会用の食事を準備し本人はとても喜ばれる。 ・誤嚥性肺炎を機に胃ろう励行あるも「父は食べることが大好き であった」を原点に。食事前のネブライザーから始まり、関係 者の協力の元「経口摂取」継続実現。 ・状態の変化に応じて、連絡網の検討行い、情報共有し「サービ スありき」でなく、チームとして「心の伝わる」其々の専門職 を生かした支援ができた。 ・褥瘡出現の際も、幸ちゃんも含め関係者が医師指示のもと出来 るケアを実施し、早めの回復ができる。 ・亡くなる前日より、血圧の変動、呼吸苦等見られ、連絡を密に行ない、ケ アマネ含め、関係者の誰かが傍に寄り添うことで家族も安心され、穏やかに 看取ることができた。.

(39) 今、実践している在宅看取りの事例 訪問看護の立場より. 平成27年. 4月20日(月). 訪問看護ステーション青空 下地節子. (1)対象の概要 ・97歳 女性(K氏) 疾患名:胆管がん、悪性リンパ腫、甲状腺機能低下症、慢性腎炎 既往歴:高血圧、腰椎圧迫骨折、右大腿骨骨折、胆管炎 家族構成:夫は他界し独居。 子供6人・・長男(他界)。3人は他府県在 キーパーソン:県内在中の三男さんと三女さん 病名の受け止め方 高齢のため、抗がん剤等の治療は希望せず、緩和ケアを希望 住まい:退院後はサービス付き高齢者住宅に入所. ◆サービス体制. K氏の状態 ♯1.除脈・不整脈、 高血圧 ♯2.両下肢のリンパ浮腫による循環不全:足浴・アロママッサージ ♯3.仙骨部の褥瘡:エアマットの導入。褥瘡ケア 介護度:要介護3 バイタルサイン;T36.7~37.0 P40~56 160/80~140/52. 療養者・家族の思いを引き出し意向に添う支援 事例:サービス付き高齢者住宅で暮らすK氏の看取り. R18~22 SPO2:98%. 認知レベル:清明で、日常会話や意志疎通は通常に可能 ADL:介助で車いすからベットやトイレへの移動ができている。 デイサービスでは本人の意思に添い歩行訓練も実施. ◆家族の関わり ★息子と娘が交代で毎日、面会に訪れ1時間くらい共に過ごしている ★K氏は1か月に1回の夕食会で子や孫たちに食事をおごるのが楽しみ. 居住地:サービス付き高齢者住宅の3階 デイサービス:居住地と同一建物の1階月~土曜日9時~16時、 訪問診療:2週間に1回 緊急時 訪問看護:月・木の16時30~17時30。 緊急時 ◆関係職種間の連携 ★ケアマネジャー、入居施設、デイサービスとの連携 FAXや電話での連絡、訪問看護の訪問時に職員とのミーティング 連絡ノートの利用 ★主治医との連携 訪問看護師がFAXによる報告、緊急時に電話やメールによる報告 ★緊急時の連絡体制について: デイサービス、高齢者住宅の職員から訪問看護に連絡。 訪問看護師が訪問、適切なケアの提供。 主治医への報告、必要に応じて主治医が往診。. 看取りの準備教育 今後の過ごし方の希望(看取りの場の確認) 訪問開始時:本人も家族も、看取りまでサービス付き高齢者 住宅で過ごしたい。 1か月後: 本人 「家に帰っても、子供たちに迷惑をかけるだけなので ここがいいさー。トイレも近いし」 家族. 「あと2~3日くらいの命だと判断されるような状態 であれば、在宅での看取りも考慮にいれたい。しか しそれ以上になると自宅で介護することは困難」と の意向あり. ★上記の思いを主治医、施設職員、ケアマネジャーに伝え共 通認識をする。今後気持ちの変化があることも考慮. 1.本人・家族の意思を確認 2.在宅での看取りの心得を説明 ・本人がやり残したことはないかを家族にうかがう ・家族がしてあげたいことはないかうかがう ・できるだけ一緒に過ごす時間を大切に 3.会いたい・合わせたい人への連絡 4.最後の看取りの準備事項 ・死後に着る衣服や写真の準備 ・預金通帳の整理のことを伝える ・葬儀についての準備はしているか 5.起こり得る臨終を説明する 6.臨死期に予測される身体の生理的変化について 7.最後に家族ができること 8.息を引き取った時に家族がすること 9.死亡後にしてはいけないこと 10.死後のケアについて.

(40) 療養者の日々のつぶやきや しぐさから思いを感じ取る 訪問開始時:本人も家族も、看取りまでサービス付き高齢者 住宅で過ごしたい。 1か月~2か月後: 本人 「家に帰っても、子供たちに迷惑をかけるだけなので ここがいいさー。トイレも近いし」 日々のつぶやき ①家は庭が広く木や草花を手入れし、お茶をしながら眺める のが楽しみだった。 ②庭に雑草が生い茂り、荒れ果てていないだろうか? ③もう、家には帰れないね。一人では何もできないから・・ 住み慣れた自宅に帰りたいという願望かな?. 主治医から家族・関係職種に病状の説明. 容態の変化(終末期) 8月29日 17時 訪問時 デイサービスより帰宅しベットで休まれている。意識清明で あるが、表情が寂しそう。P:33~28と徐脈がさらに進み 不整脈著明、左肺に副雑音、SPO2測定不可、BP:120/54 主治医に報告し、診察とに家族への説明を依頼 主治医の見解:今朝、血液検査の採血も兼ねて訪問診療した 貧血があるが、慢性的貧血で徐脈も日常的にあるものな ので急ぐものでもない。明後日(8/31)家族に説明の 約束をしているので診察もその時に行うとの返事. ★全身状態からして、日単位の生命だと思われるので 本日で診てほしい ★本人・家族が最期の場を考える時間の余裕を・・. 看取りの場の意思決定支援 ★やり残したこと・やってあげたいことはないか. 現在一番の問題は①貧血 ②徐脈 多臓器不全を起こしている。あと1~2日の生命でしょう。 「看取りの場をご家族で相談して決めてください」と家族へ 伝えられた。. 合わせたい人がいる:離島にいる弟が3日後に会いに来る ことになっている. ★最期を迎える場所について 家族:母親は庭の木や草花を見て過ごすことが好きで、入所中も庭が荒れ ていないかと気にかけていた。移動ができるようであれば庭をみせ てあげたい。 家族だけでみていくのは不安。. ★訪問看護の対応. ●当施設にするか自宅にするか、今晩、家族で話し 合いたい・・. 看取りの場の意思決定支援 希望に添い自宅での生活の支援 8月30日. 家族は在宅で看取ることを希望された。. 家族の思いを主治医に伝え、かけがえのない時間を ★たった一人の弟が本日、離島から面会にくる 数時間でも弟さんと過ごせる時間はあるだろうか? 主治医に伝え、療養者が安楽に過ごしながらご家族・親戚 との時間がもてるよう一日2回の注射による薬物療法を実 施した。自宅では、家族や親せきに囲まれ、会話をし、少 々の食事をし、自慢の庭をながめ、テレビを視聴する等の 日常を過ごされた。 訪問看護は毎日複数回(3回)訪問し、訪問診療に経過を報 告した。9月1日14時すぎ、家族に見守られ終焉を迎えた. ①施設で最期を迎えた場合のケアの説明を施設の職員に依頼 ②自宅への移動(ケアマネジャーにベット、エアマット、介護タクシー等 の連絡調整を依頼) ③自宅で過ごされる最期を迎える時も自宅に訪問看護が訪問し家族と一緒 にケアを行うこと等を説明 どちらを選択しても支持・協力していける ことを家族に伝える。. グリーフケア 家族の思いを聴く あと数時間~数日の命だと説明を受けた時、施設か自宅か の選択で非常に迷った。 結果、家族のわがままで自宅に連れて帰りたいと決めた時 すばやく主治医と連絡をとり、ケアマネや老人ホームの職員 にも、私たちの思いを伝え、在宅で看取らせてくれて有難う 母の弟にも会わすことができ、楽しそうに会話していた。 在宅での貴重な3日間、家族全員で見守ることができて 悔いはないです。.

(41) 事例2.長引く家族介護の支援 (1)対象の概要 ・94歳 女性(A氏)肺扁平上皮がん・肺内多発転移、右胸水貯留、リンパ 節転移、終末期 病名の受け止め方:「治らない病気で進行している」と理解 「延命はしないでほしい。家で残された時間を過ごしたい」と希望。家族も同 意し訪問診療、訪問看護導入。 A氏は10年前にご主人が他界され、子供は9人(5男・4女)でそれぞれ家庭 を持ち独立。 長男夫婦と同居 ●退院時の状態:酸素吸入安静時1ℓ、労作時2ℓ吸入の指示あり。右肺の呼 吸音は聴取されず、左肺の呼吸音は正常 意思疎通:可能 食事:配膳すれば自立、移動:介助 排泄:ポータブル便器、オムツ 清潔・更衣:全介助. (3)対応を必要とした問題・課題 ♯1.安楽の変調:呼吸困難・胸痛・終末期 ♯2.家族:ケアの長期化に伴う体力の消耗や疲労感 ♯3.家族間の信頼関係や協力の欠如. (4)具体的な活動内容と結果 ♯1.胸痛・呼吸苦 ①酸素吸入、アンヒバ座薬400mg×6時間毎、アンペック座 薬レスキューで使い、家族との会話、テレビ視聴ができる ほどに症状緩和ができている。 ②家族への指導・協力依頼 薬を使った時間やその時の痛みの状況をメモしておくこ とで、今後起こり得る症状に適切な対処ができることを 伝え記入方法を提示。. ⑥本人が今やりたいこと・家族に望むこと ★どうしても・・たばこをすいたい。 車いすで庭に移動、酸素吸入を一時中止し、 一服されているAさん・・至福の時 呼吸困難の訴えもなく、穏やか・・ ★海に行きたい ★子供たちが、仲良く助け合っていってほしい。. (2)訪問体制. ■訪問看護師の訪問回数:月~金の週5日の定期訪問 1h~1h30 時間外・祝日・土・日は緊急対応 必要に応じて複数回訪問 ■訪問診療:2週間に1回~1週間に1回 緊急時. ⑤今後の療養の場・最期を迎える場の意志決定支援 A氏:「最期まで家で過ごしたいが・・子供たちに 迷惑かけるねー」と話される。 家族:本人の意志を尊重し自宅での最期を迎えさせて あげたいとの意向. 看取りの準備教育 パンフレットを用いて、今後予測される状態の変化(急変、 終末期、臨死期、エンゼルケア)について説明を行う。. ★A氏・「私がいなくなった後はきょうだい仲良くしてね」と 話す。 ・自身が在宅療養を希望したために、子供たちの仲が 悪くなっているのではないか?という不安 ★介護を担っている家族の不満・身内間の温度差 長男・次女・四女は交代で寝泊まりし介護を担っており、日 々、変化していく母親の姿に死期が近いことを悟っている。 他の兄弟は、面会に訪れた時、A氏が元気そうにふるまってい る姿しかみていないため、介護を担っている3人が介護の大変 さや精神的なつらさを話した時「まだ元気なのに100歳まで 大丈夫だよ。何が大変なんだ」と、軽く流され口論になる。. ♯3.家族間の信頼関係や協力の欠如.

(42) ⑦家族調整 目標: ①家族がそれぞれの思いを表出できる。 ②家族がサポートしあい、円滑な関係を保つことが できる。. ★きょうだいが母親の状態について共通理解をする ①身内全員が集まれる時間を設定してもらう(20時) ②母親の状態について説明(残された時間は短い。睡眠中に 呼吸停止がおこりえる可能性がある) ③ターミナル期・臨死期・死亡確認・エンゼルケアの手順に ついて説明 ④疑問な事柄について確認し合う。. 家族の行動の変化 ①それぞれが母親にほめられたこと、怒られたこと、母親 の生きざま等・・思い出を語り始めた。 ②夜間の介護スケジュールができあがった。 ③訪問看護ステーションの緊急携帯番号を自分の携帯電話 に入力する姿があった。 死亡するまでの1か月間、母親を車にのせて、海にいったり 母親がなつかしがっている場所をドライブしたり・・と息 子さんたちは母親と過ごす時間を作っていた。 ■兄弟姉妹が多いゆえの意思統一の困難さがあったが、みんな が集まれる時間を設定し説明することで共通理解ができて いた。 結果として母親の介護にすべての子供が関わり和やかな関 係へと変化していった。. ⑨人生の終焉 ある日の早朝、家族が目覚めると A氏は呼吸停止していた。安らかな表情で・・ 娘さんより訪問看護に連絡があり訪問し状態確認。 主治医に報告。主治医の往診・・死亡確認 家族への説明、死亡診断書の発行 ■家族と共に死後のケア. ⑩グリーフケア ・母親が望む在宅での看取りができて満足 ・苦しむこともなく、静かに旅立ったのでよかった。 ・母親の状態を家族みんなで共有できた事が、きっかけで 母親が望む対応ができた。家族間の問題まで解決してく れてありがとうね。それを きっかけに、今では何でも 相談でき、和気あいあいの仲になっているよ・・. ご清聴ありがとう ございました.

(43) 第2回いのちとこころとくらしをサポートする在宅医療研修会. 地域包括ケアシステムと在宅看取り 本日の話題 1.地域包括ケアシステムとは? 2.シンポジストの実践例から在宅看取りの学び 3.波照間島の実践から在宅看取りの学び 4.まとめ:重層的に創る地域ケア. 1.地域包括ケアシステムとは? (ことばの整理) 1) 地域とは・・・ 2)地域ケアとは・・・ 3)地域包括ケアシステムとは・・・. 平成27年4月20日(月) 沖縄県総合福祉センター ゆいほーる 沖縄県立看護大学 大湾明美. 地域とは・・・. 地域包括ケアシステムの構築 ○住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステム の実現により、重度な要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを 人生の最期まで続けることができる。 ○地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体 性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要である。 病気になったら・・・. 医療 病院: 急性期 回復期 慢性期. 地域包括ケアシステムの姿. 日常の医療. 通院 入院. 通所 入所. 介護が必要になったら・・・. 介護. ■施設・居住系 サービス. ■介護予防サービス. ・自宅等 生活支援・介護予防. ※ 地域包括ケアシステムは、おおむね 30分以内に必要なサービスが提供さ れる日常生活圏域(具体的には中学 校区)を単位として想定. 厚労省資料. 地域ケアとは・・・ 地域ケアとは、生活の場で構成員のすべてを対象とし、ケアの継続性・ 一貫性を持ち、人々とともに地域責任性を理念とする活動方法(大湾:2003) 地域ケア 施設ケアを含む多様な人々によるケア. 在宅ケア 在宅での保健医療福祉専門職や 非専門職(住民)によるケア. 在宅医療 在宅での医療職の サービス. 在宅看護 在宅での看護職 の看護サービス. ①地縁的地域 (市町村、中学校区、字など) ○地形、地勢に左右される自然発生的な 日常生活においてつながりをもち、 往き来する生活空間 ○政治・行政機構としての 市町村・都道府県. ■在宅系 サービス. 住まい. ・地域包括支援センター. 地域については様々な捉え方がある。 ①エリアとして区切られる物理的空間を共有する集団という「地縁的地域」の捉え方 ②目的を共有する集団という「組織的地域」の捉え方 ③その双方を包含した捉え方. □第3段階(専門職と地域住民とのケア) Care by the Community 社会のサービスに加え、地域に暮らす住民による、 住民のための活動で支え合いが成熟した段階 ⇒ 地域で創る包括ケアシステムへ・・・. □第2段階(施設や在宅サービスによるケア) Care in the Community 施設サービスや在宅福祉サービスが制度化され、 地域の中でケアが行われる段階 ⇒ 地域連携パス、介護保険サービス、ケアマネジメント 退院調整. □第1段階(施設内でのケア、家族でのケア) Care out of Community 家族でのケア、あるいは効率性を優先し、入所施設や病院内でケアが 行われ、地域とのつながりがない段階 ⇒ チーム医療、チームナーシング、退院指導. ○地縁集団としての心理的 アイデンティティ(帰属 意識)の持てる空間. ②組織的地域 (学校、職場、病院など) ○社会学的な静的概念を超え、人間集団の 意志的統合体としての動的な意味を内包 する生活の原点がおかれている社会的場 ○ある限度空間の中で一つの共通の 関心につながれ、それについて 行動をとる人々のグループ。 具体的活動の対象としての サービス空間. ○人間がそれに対して 何らかの帰属意識をもち、 かつその構成メンバーの 間に一定の連帯ないし ○地域とは、日常生活を営むのに 相互扶助(支え合い) 支え合いの可能な場と集団 の意識が働いている集団 (大湾:2003). 3)地域包括ケアシステムとは・・・ 地域包括ケアシステムの定義 「ニーズに応じた住宅が提供されることを基本とした上で、生活上の 安全・安心・健康を確保するために、医療や介護のみならず、福祉 サービスを含めた様々な生活支援サービスが日常生活の場(日常 生活圏域)で適切に提供できるような地域の体制」 ※日常生活圏域とは、中学校区を想定している。(地域包括ケア研究会 2010). 「地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域で、その有 する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、 介護予防、住まい及び日常生活の支援が包括的に確保される体制」 (持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律 2013). 地域包括ケアの考え方 1.介護保険だけのサービスで、要介護高齢者を支援するものではないこと 2 .医療・介護・福祉の切れ目のないサービスの提供を行うこと 3 . 『自助』『互助(関係者間の支え合い)』『共助』『公助』の役割を鮮明に していること(太田 2011).

参照

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