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5. 平成22年度受託研究 5-2 長浜市における公共交通の調査研究

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Academic year: 2021

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56 1.研究の背景と目的 旧長浜市の公共交通、特にコミュニティバス問題については、平成 17(2005)年に、滋 賀大学研究チームが受託研究を実施し、その成果として「今後の長浜市の公共交通の在り 方」を提言した。 市当局はこの提言を下敷きにしながら、逐次、公共交通問題の解決策を講じることによ って、一定の効果を得るレベルにまで到達しつつある。 平成 22(2010)年に、旧長浜市は周辺の虎姫町、湖北町、高月町、木之本町、余呉町、 西浅井町6町と合併して,面積540K㎡、人口 12.4 万人、4.1 万世帯という形となった。 この新しい長浜市の形を前提とした「新長浜市の公共交通の在り方」を追求する必要性が 出てきた。 このような背景を踏まえて、本研究は検討の待たれる湖北 6 町(虎姫町、湖北町、高月 町、木之本町、余呉町、西浅井町)の基礎的資料を得ること、これと旧長浜の成果を生か して新長浜市の公共交通の在り方を検討することを、この二点を目的とする。 2.研究の内容と方法 (1) 路線別にバス利用の実態を調べるために、湖北を走る全コミュニティバスまで を対象として、乗客および運転手に対する面接調査を実施した。 (2) 公共交通に対する意識・意向を知るために、湖北 6 町の世帯を対象に、郵送ア ンケート調査を実施した。 (3) 市民の多様な意見を踏まえた上で公共交通のあり方に関する合意形成を図る第 一歩として、市民との座談会を3回行った。 (4) 一連の研究指導は、地域連携センターの特任教授(滋賀大学 山崎一眞教授) と客員研究員(関西大学 工学部 都市環境工学科 北詰恵一准教授)の二人が 担当した。 (5) バス利用実態調査および市民座談会には、関西大学の学生が調査員として参加 した。社会人と学生が関係を持つことが出来、双方にとって新鮮で刺激に富む 機会となった。

5-2.受託研究「長浜市における公共交通の調査研究」

滋賀大学 地域連携センター 特任教授 山崎 一眞

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57 3.成果の概要 <路線バス乗客への面接調査> 利用者は,高齢の女性の割合が高く,通院と買い物が主な利用目的となっている。 ②目的地が高島病院とJR駅に限定されている。 ③バス以外に代替交通手段を持たない人が55%に及ぶ。 ④代替手段があってもバスを使う理由は,「送り迎えしてくれる運転手と都合があいにくい から」というものが多く,高齢者では,「普段から使っているから特に意識せず」という 理由も見られる。 ⑤多くの利用者は,提供される交通サービス水準が悪くなっても利用し続ける。 問4 バス条件の変化を想定した利用意向(149枚中) 0 20 40 60 80 100 120 140 枚 系列1 115 64 48 46 107 14 ①運賃が1割ぐ らい上がっても 利用する ②今利用してい る便がなくなっ ても次(前)に便 ③バス停が遠く なっても隣のバ ス停ぐらいの距 ④バスを乗り換 えることになって も利用する ⑤バスが小さく (タクシーのよう に)なっても利 ⑥今の状態から 変わると、もう利 用できない <公共交通利用に関する住民アンケート調査> ①免許保有者の大半は車を運転している。今後高齢者になる年齢層はほぼ免許を保有して いる。 ②17 歳以下を除くと,どの年齢層でも自分で運転する車での移動が圧倒的に多い。 ③バスを利用したことがない人が圧倒的。一方で、バス利用者はサービスに比較的満足し ている。 ④バスを利用しない理由は,行きたい方面,乗りたい時間にバスがない,本数が少ないな どがあげられる。また,バスのルートや発車時間を知らない人が多数いた。

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58 ⑤バスの潜在需要はある。その利用目的は,通院・買物が主である。求められる最低サー ビス条件は,バス停まで5分以内,運賃200 円/回以内となった。 <市民座談会> ①バスは普段の生活に欠かせないものであり,無くなっては困る。いくらかのサービス水 準低下があっても,存続することが必要不可欠である。 ②バスの運行が膨大な赤字を毎年生み出し税金によって補填されている状態を放置してお くことは許されない.抜本的かつ迅速な対応が必要である。 ③バス事業だけで問題を解決しようとするのではなく,福祉や観光などの他分野といっし ょになって,総合的な解決方向を見出すと,有効な解決策が見えてくる。 ④客観的な数値データをもとに知識を共有し,バスの利用者,事業者,一般市民,行政が 協力しあって解決の糸口を見出していくことが望まれる。

参照

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