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キャンパスネットワークにおける利用者認証と検疫システムの導入

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(1)Vol.2013-IOT-20 No.9 2013/3/14. 情報処理学会研究報告     

(2) . キャンパスネットワークにおける 利用者認証と検疫システムの導入 藤村 丞. . 奥村 勝. . 中國 真教. . 概要:福岡大学では、平成  年  月より運用してきた教育研究システム (

(3)     

(4)     

(5) 

(6)   

(7)  )を、平成  年  月に更改した。第  世代目と なる新教育研究システム(: )では利用者認証と検疫システムの新規導入をは じめとして、学内 !" やクライアント #$ 環境(#$ 教室・オープン端末室) 、サーバ環境など情報処理 教育研究環境のすべてを同時に一新した。本稿では、その中でも学内 !" 利用時における利用者認証と 検疫システムを導入したことに重点をおき、導入の経緯や適用範囲、これらの仕組み、問題点などについ て分析し述べる。 キーワード:認証、検疫、検疫システム.   

(8)      

(9)    

(10)    

(11) .  . . .

(12)    . . . 

(13) 

(14)     . . .      

(15) 

(16)   

(17)  

(18) 

(19)     

(20)      

(21) 

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(52) 

(53) " * 

(54) 

(55)  .  はじめに 福岡大学は福岡県福岡市に所在地を置き、 学部  学 科、 研究科  専攻、学生数約  名、大学病院  病 院、附属高校  校、付属中学校  校を有する私立の総合大 学である。 平成  年 月に福岡大学では、平成  年  月より運 用してきた教育研究システム 

(56) を更改した。第 世代目となる新教育研究システム(

(57) :

(58)  )では、学内  やクライアント  環境( 教 室・オープン端末室) 、サーバ環境など情報処理教育研究環 境のすべてを同時に一新した。この 

(59) の特徴の 一つとして、学内  利用時における利用者認証と接続 端末があらかじめ決められたセキュリティ基準に達してい るかを機械的に(自動的に)チェックする検疫システムの 導入を行った。 福岡大学 総合情報処理センター 研究開発室   .    

(60)  Æ 

(61) 

(62)  

(63)

(64)   

(65)    

(66)  !!

(67) 

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(69)  !!. ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan. 以前の教育研究システムでは、学内  への機器接続 申請を総合情報処理センターに行うと  アドレスが割り 振られ、それを利用端末に設定することにより学内  に接続することができた。今回導入したシステムでも機器 接続申請は引き続き必要であるが、学内  の利用を開 始する際にブラウザを用いて利用者認証を行い、続けてセ キュリティ基準の達成度を検疫システムによってチェック する仕組みへと変更した。 本稿では、この利用者認証と検疫システムについて、そ の導入の経緯や適用範囲、これらの仕組み、問題点などに ついて分析し述べていく。.  導入について  導入の背景 先にも述べたが、以前の教育研究システムでは利用端末 を学内  に接続する際、特別な作業は必要なかった。 また、利用端末における  ならびに各ソフトウェアのセ キュリティアップデートやウイルス対策ソフトウェアの導 入、パターンファイルの最新化などの確認と実施は、利用 者各個人に委ねていた。なお、ウイルス対策ソフトウェア については、総合情報処理センターで学内端末分を一括契 約し利用者に対して提供している。よって利用者は、本学.

(70) Vol.2013-IOT-20 No.9 2013/3/14. 情報処理学会研究報告     

(71) . が所有している端末に対して、ウイルス対策ソフトウェア をインストールすることができる。 学内  利用においてはこのような状況であったため、 利用者によっては  や各種ソフトウェアのセキュリティ アップデートが行われていない場合やウイルス対策ソフト ウェアがインストールされていない場合、インストールさ れていてもパターンファイルが古かったり対策ソフトウェ ア自体が古くメーカーサポートが切れている場合など、セ キュリティ対策には多くの課題があった。 また、学内 (ネットワークとして)のセキュリティ 環境としては、インターネット接続点における  の 導入やその直下に  !"# $ # %" &' を配 置していた。また学内通信においては、各学部学科の研究 室やゼミ室などの数セグメントでグループを作成し、その グループ間通信についても  を配置してセキュリティ向 上を図っていた。これらの対策を行っていたため、ネット ワーク的に異常な通信や振る舞いはこの  が遮断をして いたが、遮断される端末の数は一定数存在し、このことも 前述のセキュリティ対策も含めて重要な課題であった。 このような中、本学では平成  年に「学校法人福岡大 学情報セキュリティに関する規程」をはじめとする関連 ( 規程を策定し、 や利用しているソフトウェアのセキュ リティパッチを適用することや、ウイルス対策ソフトウェ アの導入と定義ファイルを適切に管理することが明文化さ れた。だが規程を策定したものの、学内の情報関連を統括 する総合情報処理センターとしてはなんら強制力を持つも のではなかったため、利用者の端末に対して具体的な改善 を行うことが出来ず、さらなるセキュリティ対策とそれら の向上を行うことが出来なかった。 このため、教育研究システム(

(72) )のネットワー ク設計に当たっては、これら規程を遵守することができる ためのシステムとして、ネットワーク認証と検疫システ ムを各種委員会に提案した。これらの仕組みにより、利用 者は学内  利用時に認証を行いその後検疫システムに よって、利用端末のセキュリティ基準を自動的に確認する ことが可能になる。また、一定のセキュリティ基準に達し ていない端末についてはその理由と改善方法が明示され、 それらを元にセキュリティ基準を改善することができる。 このシステムは各種委員会に提案後、議論を行い導入する ことを決定した。. . 導入範囲 本学の学内  については、全て総合情報処理センター で管理運用を行っている。ただし大学病院のオーダリング システムや附属高校、中学校は、各部門で行っている。学 内  の設置先を分類すると、おおよそ以下のように分 けることができる。   ' 各学部学科の研究室および大学病院の研究室・カン ファレンスルーム   ' 自主管理ネットワーク   ' )* 情報コンセント(有線・無線)  ' 総合情報処理センターが管理運用する  教室・オー プン端末室  ( ' 事務情報ネットワーク 各学部学科の研究室および大学病院の研究室・カンファ レンスルームとは、文字通り本学の学生や教育職員が教育・ 研究を行う場所である。また、病院のカンファレンスルー ムとは、勉強会などに利用する場所のことである。 自主管理ネットワークとは、学部学科や研究室、各部門 などで独自に運用しているネットワークである。) を 独自に運用することが条件となっており、学内  の一 部( ビットマスクのネットワーク)を割り当てられ、自 身で運用することができるネットワークである。 )* 情報コンセントとは、教室や一部の研究室、無線  などによって提供されるネットワークで、持ち込み. ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan. パソコンやタブレットなどを接続することができる。接続 には、認証が必要である。 総合情報処理センターが管理運用する  教室・オープ ン端末室とは、これも文字通り  を用いた講義や自学自 習などに利用される教室である。 事務情報ネットワークとは、管理部門や大学運営に関す る事務系サーバが書属するネットワークである。 本学にはおおよそこのようなネットワークが存在するが、 今回のネットワーク認証と検疫システムについては、上記 のうち「各学部学科の研究室および大学病院の研究室・カ ンファレンスルーム」および「自主管理ネットワーク」に ついて導入を行った。なお、)* 情報コンセントに検 疫システムの導入を行わなかったのは、各個人の持ち込み パソコンに対してセキュリティ対策ソフトウェアの指定や 検疫の動作に対する本学のサポート体制、検疫システムが 未対応の  に対する除外処理、講義実施時において検疫 の実施による開始時刻の遅延など、多くの課題に対処する ことが困難であったためである。また、 教室・オープ ン端末室、事務情報ネットワークについては、本学総合情 報処理センターがディスクイメージを一括管理し、セキュ リティ水準を統括して維持していることや、利用者に対し て管理者権限がないことなどから今回は導入を行っていな い。ただし、これらの検疫システムの導入を行っていない ネットワークについては、ネットワーク接続時もしくは端 末利用時に「認証」のみ行っている。.  ネットワーク認証と検疫システムの仕組み  動作環境と接続可能 . 学内  にアクセスする際には、利用者はブラウザを 用いてネットワーク認証を行いその後検疫システムを実行 し、利用端末のセキュリティレベルが定められた基準に達 しているかどうかのチェックを自動的に行う。検疫システ ムもネットワーク認証と同じくブラウザを用いて行うのだ が、これは今回導入した検疫システムがブラウザのプラグ インを利用して動作するためである。平成 ( 年  月現在、 検疫(プラグイン)が実行可能なブラウザは以下の通りで ある。 ¯  

(73) +,# -  . ¯ / 以降  

(74) +,# は 0#1" 上でのみ実行可能であり、 / は 23  4 上のみ実行可能である。 なお、 については 0#1"  や 23  4 $ などの古い  についても検疫システム上は実行可能であ るが、これらの  はメーカーのサポートが打ち切られて おり、セキュリティパッチの未提供やウイルス対策ソフト ウェアでの保護ができないなど、多くの問題点がある。そ のため、検疫システムが検疫可能な  全てを接続可能と せずに、サポートが打ち切られた  や古い  などは、 学内  に接続できないようにしている。平成 ( 年  月 現在、本学が学内  に接続することを許可している  を表  に示す。. . セキュリティ基準(安全判定の基準) 認証後、検疫システムによって、利用端末が一定のセ キュリティ基準を満たしているかどうかの判定が実行され る。このセキュリティ基準については様々な設定が可能で あるが、本学の運用では以下のように定めている。   ' 総合情報処理センターが指定するウイルス対策ソフト ウェアが導入されており、ウイルス定義ファイルが一 定期間内において更新されていること   ' 外部からの不要な通信を遮断するパーソナルファイア ウォールが機能していること   ' 0#1" や 23  4 などの  セキュリティ修正 プログラムが一定期間内において適用されていること. .

(75) Vol.2013-IOT-20 No.9 2013/3/14. 情報処理学会研究報告     

(76) . 対応  とバージョン バージョン. サービスパック. 0#1" 4.     . 0#1" 4 +-.     . 0#1" " .     . 0#1" . 表.  なし、. 0#1" $ .     . 0#1" $  .     . 0#1" $ ..     . 0#1" $ . .     . 23  4 $(..  . 23  4 $-..  . 23  4 $.  . 23  4 $( 学内 に接続可能な. "#$.  . %(平成 &' 年 ( 月現在). ' のウイルス対策ソフトウェアの種類については、平成  年  月現在以下のように定めている。 0#1"   ' 023# ウイルスバスターコーポレート エディション .∼(   ' ウイルスバスター クラウド   ' 023# ウイルスバスター ∼ クラウド  ' 023# $# 3 (.  ( ' %& 3  !" コ ー ポ レ ー ト・エ デ ィ シ ョ ン ∼  - ' %& 3

(77) 0,# # 3 #     ' # #   3! % .∼  . ' # #  !" .∼  ' # # - 5  のみ'   '23/ !"3

(78)  ,"  . ..   '23/  !" !"   '23/ 

(79) 0,# # 3 # 23  4   ' 0 23# 3! % /# 23   ' 023# ウイルスバスター /# 23   ' # #  !" /# 23   なお、総合情報処理センターでは、上記下線のウイルス対 策ソフトウェアを一括契約し学内利用者(教職員のみ)に 提供している。そのため 0#1" と 23  4 には、こ のウイルス対策ソフトウェアをインストールしてセキュリ ティ対策を行うことができるようになっている。ただし、 個人所有の  の場合にはライセンス上このウイルス対策 ソフトウェアはインストールできない。だが、個人所有の  であっても学内  に接続する際には、検疫システ ムによりウイルス対策ソフトウェアが導入されているかど うかチェックが行われる。そのため、利用可能なウイルス 対策ソフトウェアが一括契約しているソフトウェアのみで あると、持ち込み  の場合必ずしもこのウイルス対策ソ フトウェアがインストールされているとは限らない。とは いえ、あまり種類が多すぎると総合情報処理センターのサ ポート体制やその内容に影響が出てくることや、検疫にお ける確実な動作を行いたいことなどの理由から、利用者の 利便性を残しつつ特定の種類に限定して運用を行っている。.  ネットワーク認証と検疫の除外  暫定検疫除外. 検疫システムの動作  としては第  節で述べたが、 新しく発売された  やアップデートされた  などは、 検疫システムが認識できずに動作しない場合がある。これ らの  については順次検疫システムがアップデートされ ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan. るタイミングで検疫可能となるが、おおよそ  ヶ月から半 年ほどが必要である。 このため、その期間それらの  を利用可能とするため に、暫定除外申請(当該機器の 2 アドレス申請)を設け ている。 年  月現在 0#1" . や 0#1" $ 、 4 $.+ については検疫システムが対応してい ないため、暫定除外申請を行うことで暫定的に学内  が利用可能となる。有効期間は、検疫システムがこれらの  に対応するまでの期間となる。 ただし、利用端末については検疫が行われないことから、 セキュリティ対策については利用者にそれ相応の責任と対 策やその能力などが求められることになる。他の検疫除外 ケースも同様である。  検疫を実行できない  や機器 現在導入している検疫システムで検疫を行うことができ る  は、0#1" と 23  4 である。よって、 4 や 4 ライクな 、ネットワークプリンタ、ネットワー クスキャナ、、各種ネットワーク機器、無線  基 地局( なし、管理用  アドレス) 、、0#0 な どについては検疫を実行することはできない。そのため、 これらの機器や  などについては除外申請を行うことに より、学内  が利用可能となる。  サーバ(要塞ホスト) 5 や電子メールなどのサーバ(要塞ホスト)について は、検疫システムの対象となっているとそれらのサービス を提供できない。そのため、これらの機器については除外 申請を行う必要がある。これにより、サーバへのアクセス が可能となる。  エージェントソフトウェア 検疫の実行は  

(80) +,# もしくは / のプラ グイン機能を用いて実行するが、その際には管理者権限が 必要となる。よって、複数人数で利用している共有端末で 各ユーザに管理者権限がない場合には、検疫が実行できな いことになる。そこで、これらの端末において検疫を実行 するために、検疫を管理者権限で行うソフトウェア(エー ジェントソフトウェア)をあらかじめインストールしてお く。これにより、共有端末に一般ユーザ(管理者権限を持 たないユーザ)がログインすると、管理者権限を持ったエー ジェントソフトウェアによって、バックグランドで検疫を 自動的に実行することができる。ただし、このエージェン トソフトウェアが対応している  は 0#1" のみであ る。また、検疫実行時には各ユーザのアカウント名とパス ワードが必要だが、このエージェントソフトウェア利用時 にはそれらをあらかじめ設定し(記憶させ)ておく必要が ある。このことは、セキュリティ上あまり好ましくないた め、運用では専用のアカウントを発行してそれを利用する ことにしている。  ブロードバンドルータ ブロードバンドルータについては、そのネットワークの 内部に検疫可能な  が少なくとも  台ある場合、検疫を 行った後はその配下にある機器は、検疫を行わなくても学 内  に接続することが可能である。これはブロードバ ンドルータの 2 アドレスにて検疫が行われるためであ り、その仕組み上やむを得ない。よって、ネットワーク内 部に 0#1" がある場合には、第  節のエージェント ソフトウェアをインストールして、自動的に検疫を行うこ ととしている。23  4 がある場合には、エージェント ソフトウェアが 23  4 に対応していないため、これに ついては手動で検疫を実施することとしている。 なお、ネットワーク内部に検疫可能な  がない場合に は、第  節と同じように除外申請が必要となる。  自主管理ネットワーク 自主管理ネットワークとは、第  節で述べたネット ワークのことである。これらのネットワークと学内  の接続点に独自のルータや  などを設置している 場合には、第 ( 節と同じような取り扱いとなる。独自. .

(81) Vol.2013-IOT-20 No.9 2013/3/14. 情報処理学会研究報告     

(82) . のルータや  などを設置していない場合には、他の 学内  接続の端末と同様の扱いとなる。平成  年  月現在、学内には   つは6 のネットワーク' の自主管 理ネットワークが存在する。.  ネットワーク認証と検疫システムの利用手順とその. 仕組み 利用者は利用端末を起動し 5 ブラウザで任意のサイ トにアクセスを試みるとリダイレクトされ、図  のような ネットワーク認証検疫システム選択画面になる。 ある日初. 態である。この場合、利用者は認証のみを行い() 、ネット ワークスイッチがアカウントと利用端末の 2 アドレス を検疫サーバに問い合わせ() 、ネットワークスイッチに 対して接続許可を通知して( )利用者の端末が学内  に接続可能となる(() 。 なお、検疫サーバが何らかの理由で停止していた場合に は、ネットワークスイッチ側でフェイルオープンの設定を 行っているため利用者はネットワーク認証と検疫を行うこ となく学内  を使用することができるようになってい る。これは、検疫サーバを複数台で冗長化しており、かつ 学内の異なった場所に分散配置をしていることで停止する 確率を低く抑えていることと、万が一すべてのサーバが停 止した場合による業務への影響を考えてフェイルオープン の設定とした。.  導入スケジュール. 図. ネットワーク認証検疫システム選択画面. 現在稼働している教育研究システム(

(83) )は平 成  年 月に稼働を開始したが、このネットワーク認証と 検疫システムは 

(84) の稼働と同時に実施したわけ ではない。導入については、操作手順方法や動作確認、検 疫システム未対応の機器に対する事前の除外申請などの多 くの事前準備が必要であり、利用者が突然学内  を使 えなくなることがないように、全面実施にあたっては図  のような つの段階(

(85) )を設け、各 

(86)  に応じたパ ンフレットの作成やそれを用いた広報活動、説明会の実施 などを行い段階的に導入した。 なお、第  節の 

(87) . めて学内  に接続する場合には左側の  を選択し、認 証と検疫を実行する必要がある。また、検疫を実行した同 日中に再び学内  に接続する場合には検疫を行う必要 はなく、右側の 7 において認証を行うのみで学内  に 接続することが可能である。 まず  の場合の仕組みだが、図  の様になっている。. 図. . 完全実施までの段階(. %)*). 開始時点では残りの 

(88)  開始時期は決めておらず、学内 への浸透具合を分析しながら決めていった。最終的には全 面実施に約  年と  ヶ月を費やすこととなった。表  は、 

(89)  から までの全体スケジュールである。 以下では、 段階. 内容. 実施年月. 

(90) 稼働. 認証と検疫未実施. 平成  年. 

(91) . テスト期間. 平成  年  月. 

(92) . トライアル期間. 平成  年. 

(93) . 部分実施. 平成  年  月. 月 月. 

(94)  完全実施 平成  年  月 表  ネットワーク認証と検疫実施スケジュール. 図. . ネットワーク認証検疫システム構成. 利用者が図  にアクセスし() 、 を選択して検疫を実行 する() 。検疫が成功すると、検疫サーバに実行時のアカ ウントと 2 アドレスが記憶される() 。その後、ネッ トワークスイッチに対して接続許可を通知して( )利用 者の端末が学内  に接続可能となる(() 。 7 の場合には、ネットワークスイッチに対して利用端末 が登録されておらず、検疫サーバのみに登録されている状 ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan. 各 

(95)  毎に実施した内容について述べていく。.  

(96) . 

(97)  については、

(98) が稼働してから約  ヶ 月後の平成  年  月 . 日に開始し、

(99)  を開始する 平成  年 月  日までの約  ヶ月をテスト期間とした。 このテスト期間とは、学内  はネットワーク認証と検 疫システムを実行しなくてもこれまでと変わりなく利用す .

(100) Vol.2013-IOT-20 No.9 2013/3/14. 情報処理学会研究報告     

(101) . ることが可能であり、このシステムの  を利用者自身 で入力してアクセスし、利用することができる期間である。 この期間では、利用者にこのシステムの仕組みや操作方法 の習得、利用端末での動作確認などを自ら体験してもらい、 実施に対して問題があればそれらを事前に解決するための 準備期間である。また、次の 

(102)  の実行にあたって、 以下の除外申請を提出して検疫除外登録をしておく必要が あった。もし登録がない場合には、

(103)  実行後当該機 器が学内  に接続できないことになる。 ¯ 業務上必要なメーカーサポート切れの  についての 暫定検疫除外 例80#1" ' ¯ 第  節の検疫を実行できない  や機器 ¯ 第  節のサーバ ¯ 第  節のエージェントソフトウェア ¯ 第 ( 節の配下に検疫可能な  が存在しない場合 のブロードバンドルータ ¯ 第 - 節のルータや  を設置している自主管 理ネットワーク なお、

(104)  実施にあたって 5 や掲示などの広報を 行っていたが実施率が低迷していたため、その向上と各 種除外申請提出の重要性を広めるにあたり、各学部およ び両病院に対して順次個別の説明会を開催した。これに より、

(105)  を実施するための準備を行うことができ、 

(106)  から 

(107)  へのスムースな移行を行うことが可能 となった。. . 

(108). 

(109)  については、平成  年 月  日に開始した。こ の 

(110)  は、学内  利用時に必ずネットワーク認証 と検疫を実行する必要がある期間である。ただし検疫の実 行結果においてたとえ第  節の基準を満たしていない項 目があったとしても、学内  に接続できなることはな い。言い換えれば、条件を満たしていなくても、学内  に接続することができる。ただし、第  節にある除外申 請をを行っていないと、当該機器は学内  に接続でき ないことになる。 利用者はこの期間を使用して、基準を満たすように利用 端末を改善することが目的となる。また、検疫が実行でき ない機器に対する除外申請を確実に行うことも、この期間 の重要な目的である。.  

(111) . 

(112)  については、平成  年  月 . 日に開始した。 この 

(113)  は第  節の 

(114)  に引き続き、学内  利用時に必ずネットワーク認証と検疫を実行する必要があ る期間である。ただし、

(115)  の条件に加えて、第  節 のウイルス対策ソフトウェアの基準項目を満たしていない 場合には、学内  に接続することができない。いわゆ るネットワーク認証と検疫システムの全面実施に対する部 分実施にあたる。利用者はこの期間を利用して、本番稼働 に対する最終準備を行う期間となる。.  

(116) . 

(117)  については、平成  年  月 . 日に開始した。こ の 

(118)  は、ネットワーク認証と検疫システムの全面実 施(本番稼働)である。よって利用者は、学内  利用 時に認証と検疫の実行が必要になり、かつ第  節の基準 項目をすべて満たしておく必要がある。.  統計 平成  年  月にネットワーク認証と検疫システムの全 面実施(第  節)を開始してから平成 ( 年  月までで、 おおよそ ( ヶ月が経過した。現在の実施台数や各 

(119) . ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan. の実施段階について、次に示していく。.  実施台数. 平成 ( 年  月現在において、検疫を実行した台数や除 外数などを表  に示す。 この内訳の詳細としては、次のよ 項目.  アドレス管理数 ' 要塞ホスト(サーバ)申請数 7' 除外申請数 ' 暫定除外申請数 )'. 台数. -  ( .. 実施対象 '97'9'9)'. (.. 実施総数.  . : ネットワーク認証と検疫システム実施台数. 実施率. 表. . うになっている。  アドレス管理数とは、総合情報処理センターに提出 された機器接続申請によって割り当てられた  アドレス の総払い出し数のことであり、研究室が主な対象である。 よって、第  節で述べた導入範囲以外のネットワーク ()* 情報コンセントや総合情報処理センター管理の端 末、事務情報ネットワーク)と第 - 節の自主管理ネッ トワークについては、この数に含まれていない。 要塞ホスト(サーバ)申請数とは、第  節のサーバ機 能を果たすために申請された申請数(台数)のことである。 除外申請数とは、第  節の検疫を実行できない  や 機器のために申請された申請数(台数)のことである。暫 定除外申請数とは、第  節の暫定検疫除外のために申 請された申請数(台数)のことである。よって、これら除 外の申請数(台数)を  アドレス管理数から引いた値が 実施総数となる。実施総数は   台、率にして :と なる。. . 

(120)  における実施台数 

(121)  とは、図  の最初の段階であり、第  節の内容 である。

(122)  の期間としては、平成  年  月 . 日か ら平成  年 月  日である。図 は、

(123)  開始当初の 平成  年  月 . 日から 

(124)  にかけての検疫実施台数 である。 検疫システム導入当初は約 - 台から始まり、平成  年内には  台まで実施された。これ以降 

(125)  開始 の平成  年 月  日までは緩やかな伸びを続け、最終的 には約  台の実施台数をもって 

(126)  に入ることと なった。 

(127)  を開始するにあたり、当初どの程度の実施台数 をもって開始すると業務に支障を来さず、かつ混乱なく開 始できるのか目標を立てることが非常に困難であった。先 に述べたとおり、平成  年に入ってからは緩やかな伸び しかなかったため、これらの資料を元にして平成  年 月  日から 

(128)  に移行することを決定し実行すること となった。  

(129) における実施台数と 

(130)  および 

(131)  について 

(132)  とは、図  の第  段階であり、第  節の内容で ある。学内  利用にあたっては、ネットワーク認証と 検疫を実行する必要がある期間である。よって、認証は必 ず必要だが、ネットワーク接続検疫結果は問わない。実施 期間は 

(133)  までの平成  年 月  日から平成  年  月 . 日までである。 図 において、

(134)  初日の平成  年 月  日では実 施台数約  台と、

(135)  の最終台数より少なくなって いる。これは 

(136)  を実行するにあたりより正確な台数 を把握したいため、検疫システムのデータベースを一度リ .

(137) Vol.2013-IOT-20 No.9 2013/3/14. 情報処理学会研究報告     

(138) . 図. . %)*( および & における実施台数の伸び. セットしたためである。また、このグラフ以降大幅な増加 はなく緩やかな伸びを続け、平成 ( 年  月現在総実行台 数は約 . 台となっている。 なお、

(139)  と 

(140)  については、

(141)  を実施し た段階で検疫のシステムの実行や除外申請など、システム を実行するという大きな段階を終えており、残りの要素と して第  節のセキュリティ基準(安全判定の基準)を満 たすことが条件となる。これらの条件は、検疫実行台数の 緩やかな伸び率とシステムを実行するという大きな段階は 超えていることなどから、長い時間をかける必要性がない と判断して、

(142)  を 

(143)  開始から約  ヶ月半後に開 始し、

(144)  (全面実施)を 

(145)  開始後から約  週間 後にそれぞれ開始した。.  障害 

(146)  (全面実施)以降に大きな障害が  度発生した。 障害発生時にはすべてもしくは多くの利用端末が検疫実行 不可能となり、学内  に接続することができなくなっ た。このような障害発生時において復旧に時間がかかると 判断した場合には、対象のネットワークスイッチに対して ネットワーク認証と検疫の無効化を設定する。対象スイッ チは約  台、設定にかかる時間はおおよそ ( 分である。 設定を戻す際にはあらかじめ日時を広報しておき、その日 時にネットワークスイッチに対して再度設定を行う。  つめ障害は、定期メンテナンス後に発生した。原因は 検疫のデータベースを冗長化するためのソフトウェアに不 都合が生じたためで、結果として検疫データベースが起動 できない状態となった。よって、全ユーザが学内  に 接続することができなくなった。障害発見後直ちに対象の ネットワークスイッチに対してネットワーク認証と検疫の 無効化を設定し、後日復旧した。  つめの障害は、検疫システムバージョンアップ後に発 生した問題で、多くの 0#1" 端末で検疫を行うことがで きなくなった。原因は、検疫システムをバージョンアップ した際に  

(147) +,# の 3 $4 プログラムもバー ジョンアップされており、利用端末において検疫を実行し ようとするとキャッシュに残っている古い 3 $4 のプ ログラムを使用して検疫を実行しようとしたために、検疫 を実行できずにエラーとなっていた。 

(148) +,# の キャッシュをクリアすれば検疫を実行することはできた が、すぐにこのことが原因であると判断することができな かったため、検疫を一時中断して対処した。障害発生同日 中に対処方法の広報を行い、後日復旧した。 ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan.  最後に 第  節の 

(149)  (全面実施)から平成 ( 年  月現在 で ( ヶ月が経過した。

(150) の導入は平成  年 月 だったが、

(151)  (全面実施)までおおよそ  年と  ヶ 月を要した。第  節の 

(152)  でも約  年を要しており、 ネットワーク認証と検疫システムの稼働についてはそれだ け影響が大きく、かつ準備に多くの時間が必要であること が分かった。 今後の課題としては、第 ( 節の表  を見ても分かると おり、実施率が :であり未実施端末数が約三割ほどあ ることに疑問に残る。これは、機器接続申請をしたものの 未使用の  アドレス数なのか、かつては使用されていて 現在は使用されていないのか、他に何か理由があるのか定 かではない。この実施率がどのような意味を持っているの か、調査を行っていきたい。また、除外の申請数も 件と非常に多い。これは、 や 0#0、!+ などの 検疫できない  について除外申請を出す必要があること に起因していると思われる。一つ一つ除外申請を提出しな くてもある程度自動的に  を判別して、検疫を実行する 必要があるのかどうか判断できるようなシステムにしてい きたいと思う。加えて、現在は検疫システムをまずは実行 するために、申請はすべて紙ベースとして処理を行ってい る。これをオンラインで申請でき即時反映ができれば、利 用者の利便性も大幅に向上する事になるため、これらのシ ステムについても検討を行っていきたい。 なお、これだけの規模でこのネットワーク認証と検疫シ ステムを導入できたことは、システム構築スタッフ、事務 スタッフはもとより、利用者一人一人のセキュリティに対 する意識が向上した事の結果であることは間違いない。今 後も引き続き、セキュリティのレベルを向上させつつ、利 便性も同時に向上をさせ続けていきたいと考えている。 参考文献 % & %&. 藤村 丞「ネットブート型 #$ による大規模情報処理教育環 ( 、平成  年度情報教育研究集会講 境の構築」 、'' 演論文集、  年  月 藤村 丞、奥村 勝、中國 真教「福岡大学キャンパスネット ワークにおける利用者認証と検疫システムの導入」、)( 、 大学 )$ 推進協議会、  年度年次大会論文集、  年 月. .

(153)

図  %)*( および & における実施台数の伸び セットしたためである。また、このグラフ以降大幅な増加 はなく緩やかな伸びを続け、平成 ( 年  月現在総実行台 数は約

参照

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