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敗血症や癌悪液質で誘導される炎症性サイトカインに対する好中球枯渇化療法

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Academic year: 2021

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Title

敗血症や癌悪液質で誘導される炎症性サイトカインに対す

る好中球枯渇化療法( はしがき )

Author(s)

梅本, 敬夫

Report No.

平成9年度-平成11年度年度科学研究費補助金 (基盤研究

(C)(2) 課題番号09671220) 研究成果報告書

Issue Date

1999

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/399

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

研究成果 敗血症に関しては、SIRSの概念が取り入れられ、これにセカンドアタ ックが加わると、マクロファージ、好中球の過剰反応の結果、高サイト カイン血症となり臓器障害が誘発される。また担癌末期状態では、末梢 血好中球数の増加と TNFやIL-6などの高サイトカイン血症がみられ、 多数の好中球の存在が癌の増殖進展に関与しているものと推察されて いる。我々は敗血症や担癌状態における血液浄化療法として、スーパー オキサイドやサイトカインを分泌する好中球に着目し、好中球枯渇化抗 体を用いた好中球枯渇療法の可能性について検討し、以下の結果を得た。 1)好中球枯渇化抗体RP3と、好中球誘導作用を持つBRM(OK-432,G-CSF) を用いた、担癌状態における好中球枯渇化療法の有用性についての基礎 的検討では、担癌早期に好中球を枯渇化すると腫瘍増殖が促進されたが 末期では抑制され、好中球は担癌早期には抗腫瘍性に末期には増殖促進 的に作用する可能性が示された。好中球は担癌時期あるいは骨髄由来か 末梢血由来かにより抗腫瘍効果の多面性を示す可能性が示唆された。 2)臨床例における担癌末期症例の検討では、過去2年間に癌死した胃 癌17例と大腸癌14例を対象に検討した結果,平均白血球数は17,000, 好中球分画は 87%と著明な好中球増多と血性IL-6 227(pg/ml),IL-8 87,IL-101,650の高値が観察された。 3)開胸を伴う食道癌手術例を対象とした、臨床例における高度侵襲手 術群のサイトカイン変動における検討では、術前ステロイド非投与群で はIL-6,IL-8,IL-10の過剰産生が確認され、また術後合併症が認められ た症例でその傾向が著明であった。 4)F344ラットの盲腸結染穿刺法(CLP)による敗血症モデルにおける好 中球枯渇化療法の基礎的検討では、単開腹(SHAM)群に比べ、白血球数は 一過性に低下し、単位好中球当たりの活性酸素能は一過性に増加した。 このモデルにRP3を用い、好中球枯渇化状態にすると、′好中球数と会食 能は選択的に低下し、CL前投与あるいはCLP後8時間に投与した場合は 生存率が低下したが、CLP後12時間に投与した場合は生存率で差はみら れなかった。各処置後経時的に末梢血を採取し、LPSで刺激すると培養 上清中にはIL-6およびIL-10がCLP後6時間目から検出され、24ある いは12時間をピークに漸減した。 TNF-αはCLP前から存在し6時間 で減少後、24時間まで漸増する2相性のパターンを示し、RP3の投与タ イミングにより相反する結果を惹起する可能性が示唆された。

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