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廃棄物と有価物 : -EC廃棄物指令とドイツ- 利用統計を見る

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廃棄物と有価物 :

-EC廃棄物指令とドイツ-著者名(日)

山田 洋

雑誌名

東洋法学

40

1

ページ

97-125

発行年

1996-07-20

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00000499/

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廃棄物と有価物

     EC廃棄物指令とドイツ

はじめに

東洋法学

 ω ﹁捨てればゴミ、生かせば資源﹂という有名な標語があるが、この言葉も示すとおり、なにが﹁ゴミ﹂であ るかは、日常用語としても、必ずしも判然としない。たとえば、同じ読み終わった書物であっても、これを古書 店に売るのであれば﹁ゴミ﹂でなく、ゴミの収集に出せば﹁ゴミ﹂であろう。それでは、リサイクルのための古 紙回収に出した場合はどうであろうか。こうした場合、﹁ゴミ﹂の再利用であるともいえそうであるし、そもそ も、こうした古紙は、紙の原料であって、﹁ゴミ﹂ではないともいえそうである。  日常用語の場合は、単なる言葉の問題であるが、このような不明確さは、法令上の用語である﹁廃棄物﹂の意 味にもつきまとう。すなわち、﹁廃棄物の処理及び清掃に関する法律︵廃掃法︶﹂において、﹁廃棄物﹂の概念は、 97

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廃棄物と有’価物 この法律の規制の及ぶ範囲を決する最も基本的な概念である。たとえば、ある物がこれに該当すれば、これをみ だりに捨てると罰せられ︵同法一六条、二七条二号︶、その収集、運搬等には許可を要する︵七条など︶こととな る。さらにいえば、この﹁廃棄物﹂の概念によって、﹁廃棄物﹂行政の土俵が設定されることとなるのである。し        ︵−︶ かし、廃掃法によって、その意味内容が十分に明確化されているとはいいがたい。  ㈹すなわち、廃掃法二条一項によれば、﹁廃棄物﹂は、﹁ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃 酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物﹂であると定義されている。このうち﹁ごみ﹂以下は例示        ︵2︶ であるから、結局、﹁汚物又は不要物﹂が﹁廃棄物﹂ということとなる。そして、これについては、厚生省の解説 によれば、﹁占有者が自ら、利用し、又は、他人に有償で売却することができないために不要となった物﹂をいう ものとされている。要するに、他人に売れない物、すなわち﹁無価物﹂が﹁廃棄物﹂であり、他人に売れる物、す       ︵3﹀ なわち﹁有価物﹂は﹁廃棄物﹂ではないと解されてきたのである。  このような﹁無価物﹂のみを廃棄物であるとする解釈は、おそらく、廃掃法の立法目的を背景にして出来上が ってきたものであろう。すなわち、廃掃法の伝統的な立法目的は、平成三年改正までの同法一条が﹁廃棄物の適 正な処理﹂と定めていたことからも明らかなように、物が不適正に投棄されることによって公衆衛生等に危険を 及ぼすことを規制することにあった。この場合、売れる物︵有価物︶を占有者が投棄することは考えにくいか ら、不適正な投棄の危険があるのは売れない物︵無価物︶であり、これを規制の対象とすれば十分であると考え られたのであろう。反面、有価物についての所有権は保護の対象となるものであり、これに対する規制には困難

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が伴うという事情もあったであろう。  ㈹ しかし、このような﹁廃棄物目無価物﹂という解釈あるいは運用は、次第に現実と適合しなくなりつつあ る。まず、物が売れるか売れないかは、市況にも左右され、有価物と無価物の区別は、必ずしも単純ではない。結 局、占有者が再利用すると主張する物は、有価物と扱われ、廃掃法の規制を免れることとなりがちである。その 結果、本来は﹁廃棄物﹂として規制を受けるべき物について、有価物との名目で無許可で運搬し、これを不法投 棄したり、不適正な保管をする者が現れることとなるなど、有価物の名目が廃掃法に対する脱法行為の隠れ蓑と して利用されることとなるのである。とくに、近年では、不法投棄の防止のため、マニフェスト制度の導入な ど、排出から処理までを一貫して規制する傾向があるが、有価物の名目で排出段階で規制を免れる部分が出てく ると、制度は有効に機能しなくなる恐れもある。このように、不適正な投棄の防止という伝統的な立法目的の実        ︵4︶ 現の観点からも、無価物のみを﹁廃棄物﹂とするという運用には不都合が指摘されている。  さらに、いうまでもなく、現代における﹁廃棄物﹂行政の課題は、その不適正な投棄の防止には留まらず、そ の減量化やリサイクルの促進が重視されるようになり、﹁リサイクル社会の実現﹂などの標語が叫ばれることとな っている。現行の廃掃法一条も、その目的として、﹁廃棄物の排出を抑制﹂することやその﹁再生﹂を掲げてい る。こうした目的の実現のためには、従来のような処理されるべき無価物のみを法の規制対象とするのでは不十 分であり、処理されるべき無価物と再利用されるべき有価物とを問わず、生産や生活からの排出物全体をトータ ルに把握し、その減量化を図る一方、排出物については出来るかぎり再利用し、残りを処理するという法システ 99

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廃棄物と有価物        ︵5︶ ムの構築が目指されなければならない。そのためには、従来の﹁廃棄物U無価物﹂という土俵は、あまりにも狭 すぎることは明らかであろう。﹁廃棄物﹂概念の再検討が急がれる所以である。  ㈲ さて、類似の状況は、他の先進国にもみられる。リサイタルなどの先進国としてわが国でも紹介されるこ       ︵6︶ との多いドイツにおいても、従来は、廃棄物法における﹁廃棄物︵︾寓巴一︶﹂の概念については、判例などによ り、リサイクルなどに使われる﹁有価物︵≦馨ω魯織房ひq9︶﹂を含まないと解釈されてきた。しかし、有価物を含 むこととされているEC法の廃棄物概念との齪齪があること、わが国と同じような現実の不都合が生じてきたこ と、などから批判もあり、次第に有価物を含むものと解される傾向が出てきていた。そして、一九九四年、旧廃        ︵7︶ 棄物法を全面改正して制定された﹁循環経済・廃棄物法﹂においては、徹底した循環経済︵囚お芭㊤亀&ほ零冨包 すなわちリサイクル経済の実現に向けて、除去されるべき廃棄物と再利用されるべき廃棄物︵無価物と有価物︶を 統合した新たな廃棄物の概念が採用されるにいたったのである。  廃棄物法制の整備のためには、個別のリサイクル制度などの検討も急務であろうが、その前提として、様々な 制度を機能的にリンクさせるための枠組の設定も重要であると思われる。また、近年の廃棄物法制においては、国 際的な調整も必要となってきつつあるが、ここでも枠組の調整がなされないと、無用の摩擦が生ずることともな りかねない。こうした観点から、以下、ドイツの廃棄物の概念の動向、とくに有価物の取扱いについて、紹介・ 検討を試みることとしたい。

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二 従来のドイツ法

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      ︵8︶       ︵9︶  ω ドイツにおける連邦レベルの廃棄物立法は、一九七二年の﹁廃棄物除去︵ω8①庄讐躍︶法﹂に始まる。こ の法律は、市町村ごとに実施されてきた廃棄物の除去によって、地域の環境が汚染されるなどの問題が表面化し てきたことを受けて、その名のとおり、もっぱら発生した廃棄物の安全な除去を目的として立法化されていた。そ の後、廃棄物問題の一層の深刻化を背景として、発生した廃棄物を単に除去するだけではなく、これを減量化ま たは再利用することの必要性が叫ばれることとなり、一九八六年の法律改正によって、現在の﹁廃棄物の回避       ︵−o︶ ︵<R目Φ置巨閃︶および処理︵国旨ωo葭⋮閃︶に関する法律﹂に衣替えされることとなったのである。この法律にお いては、廃棄物の回避に関する連邦政府の命令制定権限が認められるなど、廃棄物の回避や再利用に関する規定       ︵n︶ がおかれ、これに基づいて多くの施策が実施されてきた。  この間、法律による規制の対象となる﹁廃棄物︵︾寓巴一︶﹂の定義については、基本的な改正はなされていな い。すなわち、一九八六年法は、一条一項冒頭において、﹁本法にいう廃棄物とは、その占有者が処分する︵9“ 一Φα蒔窪︶ことを意図し、あるいは公共の福祉とくに環境保護のために適正な処理︵国旨ωoお目閃︶が必要とされる 動産︵訂≦罐膏冨留39︶をいう﹂と定義しており、一九七二年法も、ほぼ同一の文言であった。一般に、その 前段は、占有者の処分する意図が要件となるため﹁主観的︵ω昏言痒三廃棄物概念﹂と呼ばれ、後段は、客観的       ︵12V な危険性が要件となるため﹁客観的︵o豆魯江<︶廃棄物概念﹂と呼ばれる。 101

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廃棄物と有価物  ω まず、前段の主観的廃棄物すなわち占有者が処分することを意図する物については、そこで意図されるべ き﹁処分する︵窪菖a蒔窪︶﹂ことの意味が間題となる。これについては、少なくとも一九七二年法の制定当時 は、その法律の制定目的が廃棄物の﹁除去﹂であったことを受けて、焼却や埋立といった狭い意味での﹁除去﹂を 意味するものと一般に解され、こうした目的のために占有を放棄することが﹁処分する﹂ことであると解されて いた。逆にいうと、再利用や原料化などの対象とされる物は、﹁廃棄物﹂には該当しないことが当然視されててい     ︵13︶ たのである。  この再利用の対象物などを廃棄物から除外する解釈は、再利用の促進等を立法目的に掲げる一九八六年法にも 引き継がれることとなる。もちろん、この法律には、﹁廃棄物の再利用﹂という観念が登場し︵一a条など︶、一 見、これは前記の解釈と矛盾するようにも見える。その整合性を確保するため、廃棄物の定義の一定の拡大がな され、冒頭の定義に続けて一条一項二文が挿入され、廃棄物処理の義務を負う自治体等に引き渡された物は、そ        ︵M︶ れが再利用される場合でも、それまでは廃棄物として扱うこととされた。これによって、たとえば、古紙を自治 体が廃棄物回収の一環として分別収集した場合など、従来は﹁処分﹂の意図が否定され、廃棄物ではないと解さ れがちであったものが、廃棄物に含まれることとなり、その再利用が廃棄物法の視野に入ってくることとなった ︵可能なかぎりの再利用が義務付けられている︶。反面、この新条項の適用範囲は、自治体等による回収に限られ ており、その反対解釈として、たとえば民間業者に再利用等のため引渡された物は廃棄物ではないということと       ︵15︶ なり、一般的には、むしろ再利用等の対象物は廃棄物には該当しないという解釈が定着することとなった。

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 そもそも、こうした占有者の意図を基準とする主観的な廃棄物の概念は、不明確性や脱法行為の危険性がつき まとう。結局のところ、占有者が再利用の意図を主張すれば、廃棄物法による規制を免れることとならざるをえ ない。たとえば、業者に引取り料が支払われている場合であっても、当然に﹁処分﹂の意図が認定できるわけで はないとするのが判例であった。とりわけ、その引取り料が処分場での処分費用を下回る場合などについては、こ       ︵16︶ れを廃棄物として扱うことはできないとされるのである。結果的には、多くの不要物が再利用等の名目によって 廃棄物法の規制の網からこぼれ落ち、場合によっては、不適正な管理や処分がなされることとなっていたのであ ︵17︶ る。  ⑥ 本来、このような不適正な管理や処分は、占有者の意図とは無関係に、もう一つの﹁客観的廃棄物概念﹂に よって廃棄物法の規制対象に取込まれるはずであった。すなわち、後段の定義により、公共の福祉とくに環境保 護の確保のために適正な処理を要する物については、占有者の意図とは関わりなく﹁廃棄物﹂とされ、法の規制 が及ぶこととされているのである。しかし、この客観的概念についても、従来から、立法目的に由来する一定の 絞りがかけられてきた。  すなわち、この客観的な意味での廃棄物に該当するためには、その物が危険性を有するだけでは不十分であ り、それが不適正に処理される恐れがなければならないとされる。このことから、判例上、少なくとも再利用や       ︵18︶ 原料化のために売却することが可能な市場価値を有する﹁有価物︵巧辟ω9鉢詔9︶﹂については、売却できる物       ︵19︶ が投棄などをされることはありえないとして、客観的な廃棄物には該当しないとされてきたのである。この結 103

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廃棄物と有価物 果、たとえ危険物であっても、有価物であるということになれば、他の危険物の取締法規はともかく、廃棄物法 の規制対象とはならないと解されてきたわけである。  この有価物は廃棄物ではないという判例理論は、近年では、どちらかというと制限的に適用される傾向が見ら れるようであるが、判断枠組としては、なお維持されている。たとえば、連邦行政裁判所一九九三年六月二四日  ︵20︶ 判決は、原料という名目で大量に野積みされていた古タイヤについて、発火の危険があり市場価値はないとし       ︵2 1﹀ て、客観的廃棄物に該当し、これに対する処理命令は適法であるとしている。また、同日の判決でも、未分別の まま埋立材料として使用された建築廃材について、危険物が混入している可能性が高く、やはり市場価値がない として、廃棄物と認めている。いずれの事例においても、結果的には有価物ではないと認定されているものの、有 価物であることが廃棄物としての処理を要しないことの指標であることが強調されている。  ㈲ 結局、従来のドイツにおいては、再利用の対象物については、処分の意図が否定されて﹁主観的廃棄物﹂と なる余地を否定され、それが有価物ということとなれば、たとえ危険物であっても不適正処理の恐れがないとし て、﹁客観的廃棄物﹂ともならないと解するのが一般的であったのである。そして、こうした取扱いが脱法行為の 温床となりがちなことも、いうまでもない。ドイツにおいても、とくに﹁特別廃棄物︵ω○邑段筈壁ε﹂︵わが国の ﹁産業廃棄物﹂に相当する︶については排出者自身の処理責任が課されているため、処理基準の強化などによる処 理費用の高騰も手伝って、再利用対象物もしくは有価物の名目で廃棄物法の規制とくに処理責任を免れようとす       ︵22︶ る動きが目についてきた。

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 一方、ある物が有価物もしくは再利用対象物に該当するか否かの判断は、必ずしも容易ではない。その結果、﹁廃       ︵23︶ 棄物﹂への該当性が行政裁判や刑事裁判によって争われる例が多くなってきた。ついには、連邦通常裁判所が       ︵24︶ 一九九〇年と翌年の刑事判決において、再利用対象物をも廃棄物に含ませる見解を示すまでに至っていた。ま た、実際の廃棄物行政を担当する州や自治体の運用によって、地域毎の相違が目だってくることともなり、業者        ︵25︶ 間の競争上の問題なども生ずることとなってきた。このような状況を背景として、従来の﹁廃棄物﹂の限定的な 解釈を前提とする実務は、しだいに行き詰まりを露呈してきたといえる。  さらに、狭義の﹁除去﹂あるいは﹁処分﹂の対象物のみを包含する従来の﹁廃棄物﹂概念は、いわば﹁使捨て       ︵26︶ 社会の廃棄物概念﹂であると指摘されているように、廃棄物の回避や再利用を前面に押し出した一九八六年法の 仕組みとも、必ずしも適合しなくなっている。たとえば、同法の目玉ともいうべき﹁デュアルシステム﹂の対象 物たるプラスチック容器など自体は、現実には多くが廃棄されているとはいえ、再利用のために業者によって回 収されているため、厳密には﹁廃棄物﹂ではない。この制度は、﹁廃棄物の回避﹂のための措置ということで、か ろうじて廃棄物法の視野に入り、同法一四条二項による委任命令の対象となりうるのである。再利用等を排出者 に義務付けるといった方向を推進する上で、再利用対象物や有価物が﹁廃棄物﹂に該当せず、廃棄物法の直接の       ︵27︶ 規制対象とならないという現状は、いかにも不都合であろう。  こうした点を踏まえて、一九八六年法制定の当初から、従来の廃棄物概念の狭さを批判し、再利用対象物など も﹁廃棄物﹂に包含せしめるべきであるという主張が、解釈論あるいは立法論として有力化してくることとなっ 105

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廃棄物と有価物 ︵28︶ た。すでに連邦イムミシオン防止法五条一項三号は、同法の規制対象となる大工場等の営業者の義務として、再 利用対象物等を含む﹁残余物︵菊8房8臣の︶﹂を回避し、再利用し、残りを適正に﹁廃棄物︵︾課巴一︶﹂として除去       ︵29︶ すべきことを命じていた。﹁使捨て社会﹂からの脱却のためには、このような包括的なシステムの構築とそれに適 合した廃棄物概念の再検討が急がれることとなったのである。 三 EC法  ω ドイツにおける廃棄物概念の再検討を促した事情は、これまで見てきたような国内事情のみにとどまらな       ︵30︶ い。むしろ、その原動力となったのは、EC法の圧力であった。すなわち、国境を越えた廃棄物処理が当り前に        ︵3 実施されてきたという事情を背景として、廃棄物政策は、早期からECの環境政策の大きな柱となってきた。 ECの環境政策に関する条約上の根拠が正式に明文化されるのは、一九八六年の﹁単一欧州議定書﹂によるが、は        ︵3 2︶ るかに以前の一九七五年、すでに﹁廃棄物に関する理事会指令﹂が出されている。以後、多くの廃棄物関係のE       ︵33︶      ︵3 4︶ C法が登場し、ドイツの廃棄物法制もそれへの対応に追われてきた。こうした状況は、廃棄物の概念の立法化に も顕著に現れている。  さて、一九七五年指令は、加盟各国に対して、廃棄物の適正な処理体制の整備、たとえば廃棄物処理計画の策 定、処理業や処理施設の許可の制度化、運搬等の監視などを義務付けるものであった。そこでは、﹁廃棄物︵︾課呂\ ≦錺8︶﹂は、﹁占有者が処分し︵窪二8蒔窪\&呂○器︶、もしくは加盟国の規定により処分しなければならない物質

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又は物体﹂︵一条a号︶と定義されている。ドイツ風にいえば、前段が主観的廃棄物、後段が客観的廃棄物という ことになり、客観的廃棄物の範囲が加盟国の国内法に委ねられているほかは、一見、ドイツ法の定義と類似して いる。したがって、ここでもドイッ法と同様の再利用対象物や有価物を除外する解釈が成り立ちそうである。  ① しかし、子細に比較すると、両者には差異がある。すなわち、指令においては、前記の廃棄物に続いて、﹁処 理︵ω80註讐轟\9呂o墨一︶﹂が定義されており、これに再利用等が含まれることが明文化されている︵一条b 号︶。そして、﹁処理﹂について、a号とb号との間で、ドイツ語の条文においては全く別の用語︵①旨一8蒔窪\ 一W①ωΦ筐讐轟︶が用いられているものの、英語においては、動詞型と名詞型の違いがあるのみで、同じ用語︵象80器\ 980錦一︶が用いられているのである。そうであるとすると、この両者は同一の意味であると解するのが自然であ ることになる。結局、指令一条a号による主観的廃棄物については、再利用等の意図も﹁処理﹂の意図に含ま       ︵35︶ れ、占有者により再利用等に供されたものも﹁廃棄物﹂に含まれると解すべきこととなるであろう。  もっとも、この点については、必ずしも加盟各国の共通の理解とはなっていなかったようで、ドイツを含め        ︵36︶ て、各国で争いの対象となり続けてきた.しかし、ヨーロッパ裁判所は、一九九〇年三月二八日の判決におい て、再利用対象物なども廃棄物に含まれる旨を明確化するに至ったのである。事件は、イタリアの刑事事件であ り、前記指令及び﹁一九七八年有害廃棄物指令﹂︵廃棄物概念は基本的に同一︶の実施のための大統領令に違反し て無許可で廃棄物を輸送したとされる業者が起訴されたものである。再利用対象物の輸送であり指令に違反しな いとする業者の主張について、国内裁判所から指令の解釈を求められたヨーロッパ裁判所は、両指令の廃棄物概 107

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廃棄物と有価物 念には再利用対象物も含まれ、これを含まないとする加盟国の廃棄物概念は指令に違反する旨を明言している。  ㈹ ただし、当時の廃棄物指令は、客観的な廃棄物概念については、各国の国内法に委ねており、その範囲に おいては、国内的に有価物などを除外する解釈も残らないわけではなかった。しかし、一九九一年、廃棄物指令       ︵37︶ は、廃棄物の回避や再利用を強調する方向で全面改正され、﹁廃棄物﹂も新たに定義し直されることとなった。一 九九一年指令一条a号によると、廃棄物とは﹁付表一に掲げる群に該当するもので、占有者が処分し︵窪二9蒔窪\ 9ω8こ︶、処分を意図し、処分すべき全ての物質又は物体﹂とされたのである。このうち、﹁付表一﹂は、現在の ところ、極めて包括的で、﹁その他の全ての物質又は物体﹂という一般条項まであるため、﹁廃棄物﹂を限定する       ︵38︶ 機能は有しない。したがって、﹁処分し、処分を意図し﹂が主観的廃棄物、﹁処分すべき﹂が客観的廃棄物という こととなる。       ︵39︶  定義のスタイルはやや変わったものの、この﹁処分﹂が再利用等を含むことは、もはや当然視されている。注 目すべきことは、客観的廃棄物を国内法で決めることができなくなったことである。これについても、EC法の        ︵40︶ 観点から、統一的に決せられることとなるわけである。この結果、客観的廃棄物についても、ドイツは、有価物 を含まないといった独自の概念に固執することは不可能となったのである。この問題については、長年、ヨーロ ッパ裁判所を舞台として、ECの委員会︵囚oヨヨ一ωω一自︶とドイッ政府の間でも争われてきたが、ついに一九九五        ︵41︶ 年五月一〇日判決において、有価物を廃棄物の範囲から除外するドイツ法はEC指令に違反するとの判断も下さ れるに至っている。

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 ㈲ もっとも、ECの廃棄物指令は、あくまでも﹁指令︵困3島巳Φ\9お鼠話︶﹂の形式で発せられているた め、それに沿った国内法化の義務が加盟国政府に課されるに過ぎず、直接に国内法に影響するわけではない。廃 棄物の範囲についても、これまで見てきたようなEC法とドイツ法の食い違いがあっても、ドイツ政府に条約上        ︵42︶ の問題が生ずるに留まるともいえなくはない。しかし、いわゆるバーゼル条約のEC域内およびドイツ国内での 実施によって、こうした事情は大きく変化することとなった。  すなわち、一九八九年三月に採択された﹁有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼ   ︵43︶ ル条約﹂については、同月にEC自体が署名し、これに参加している︵ドイツも、同年一〇月、個別に署名︶。こ        ︵44︶ の条約を域内に実施するため、一九九三年二月、EC理事会は、﹁廃棄物の越境移動の監視と規制のための規則﹂ を制定した。この規則は、バーゼル条約自体が有害廃棄物のみを規制対象としているのと異なり、原則として全 ての廃棄物を規制の対象としている。そして、そこでの﹁廃棄物︵︾寓巴一\名器邑﹂の定義については、先の廃棄 物指令の定義をそのまま引用しているのである︵二条a号︶。  ここで注目すべきは、このEC法が﹁規則︵<Ro巳2轟\器聖㌶賦o昌︶﹂の形式で制定されていることである。一 般に、﹁指令﹂が加盟国の立法措置によって初めて国内法としての効力を獲得するのと異なり、﹁規則﹂は直接に       ︵45︶ 国内法としての効力を有する。この廃棄物越境移動規制規則も、公布の一五カ月後、すなわち一九九四年五月六 日から、当然にドイツを含めた加盟国の国内法として効力を持つこととされていたのである。その結果、この規 則の発効時以降は、廃棄物の概念についても、越境移動規制については有価物を含むEC型の概念がドイツの国 109

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廃棄物と有価物 内法として適用され、これと廃棄物規制一般についての有価物を含まない従来からのドイツ型の概念とが並存す         ︵46︶ るということとなる。こうした事態を回避するためには とが不可避となったのである。 、廃棄物法の廃棄物概念をEC型に合わせて調整するこ 四 ドイツ循環経済・廃棄物法の登場  ω このような状況を背景にして、ドイツ連邦政府は、すでに九〇年代初頭から、廃棄物法改正の準備作業に       ︵47︶ 着手していたが、一九九二年に政府案を策定し、翌年四月、連邦参議院に提案した。この新法案は、その名も﹁省 廃棄物型の循環経済︵囚8巨蝉鼠&ほ零冨津︶の促進と廃棄物の環境親和的な処分の確保に関する法律︵循環経       ︵48︶ 済・廃棄物法︶﹂とされ、徹底的なリサイクル社会の実現を志向する野心的な内容を持つものであった。すなわ ち、生活や生産から生み出される残余物をトータルに把握し、その排出を最小限に押さえるとともに、これらを 可能なかぎり市場経済のサイクルの中に留め、さらに、再利用の不可能なもののみを安全に除去するという新し いシステムが志向されている。このため、残余物の排出者の責任が、その回避、再利用、さらには処理のいずれ の面でも、大幅に強化されることとされていた。  こうした目的を実現するため、廃棄物の概念についても、再利用対象物や有価物を含めてEC法との整合性を 確保するという年来の懸案の解決を越えて、循環経済の実現に向けた斬新な概念が採用されていた。すなわち、法 の規制対象としては、新たに﹁残余物︵勾曾冨感&①︶﹂の概念が包括する︵三条一項︶。この﹁残余物﹂は、おお

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よそ、ω工場等の生産などから排出されたもので、操業の目的でないもの、㈲物質の採取や使用やサービスの提 供などから排出されたもので、その活動の目的でないもの、㈲目的にかなった使用が為されなくなったもので、新 たな使用目的のないもの、㈲処理や再利用のために収集されたもの、㈲土壌改良により排出されたもの、とされ る。要するに、目的外で生み出されたもの、本来の目的が失われたものは、包括的に、﹁残余物﹂として法の規制 対象とされているのである。  さらに、同法案では、この﹁残余物﹂の下位概念として、﹁二次原料︵ωのざ&弩8房8庸①︶﹂と﹁廃棄物︵>び− 鍍臣︶﹂が用いられていた。すなわち、法定の基準にしたがって再利用︵<R毒①旨9︶されるべき﹁残余物﹂が﹁二 次原料﹂であり︵三条二項︶、こうした物については、利用の義務が課されることとなる。そして、こうした再利 用ができない﹁残余物﹂が﹁廃棄物﹂とされ︵三条三項︶、埋立や焼却などの処理にふされることになるわけであ る。  ここでは、﹁残余物﹂にしても﹁廃棄物﹂にしても、その物のあり方から客観的に判断されることとなり、そこ に占有者の意図が持ち込まれる余地はない。いいかえれば、従来のドイツ廃棄物法やEC指令における﹁主観的        ︵49︶ 廃棄物概念﹂は、完全に放棄されているのである。同時に、有価物や再利用対象物も、﹁二次原料﹂として、法の 規制対象たる﹁残余物﹂に包含されることは明らかであり、﹁残余物﹂全体が行政庁による監督の対象となる︵三 九条︶。もちろん、運搬や施設の設置が許可等の対象とされているのは﹁廃棄物﹂のみであるが、﹁二次原料﹂につ       ︵50︶ いては、法定の再利用が義務付けられ、その観点からの監督等の対象となるわけであるから、これが脱法行為の 111

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廃棄物と有価物 隠れ蓑になることはありえないこととなる。       ︵駐﹀  ② しかし、この政府案は、連邦参議院の激しい反対に直面することとなった。政府案全体に対する参議院の 反対理由は多岐にわたるが、廃棄物の概念に関しては、EC法の廃棄物概念と異なった概念を用いるべきではな       ︵5 2︶ いとするのが基本的な反対理由である。政府案の残余物あるいは廃棄物の概念は、有価物を取り込むなど、内容 的にはECの廃棄物概念と矛盾するとまではいえないものの、ECと異なった定義を用いることは混乱を招く恐        ︵5 3︶ れがあり、ECの概念をそのまま踏襲すべきであるとするのが、参議院の意見であった。  この修正意見に対して、連邦政府は同意せず、一九九三年九月、それへの反論を付した政府案を連邦議会に提   ︵54︶ 案する。ここでは、政府案の廃棄物概念がEC法の解釈の範囲を逸脱しないこと、﹁二次原料﹂と﹁廃棄物﹂を区        ︵55﹀ 別する用語法により再利用促進の心理的効果が期待できること、などが強調されている。その後、連邦議会を舞 台とする審議が続けられ、一九九四年四月、連邦議会は、政府案を修正可決した。しかし、これについても参議 院は同意を拒み、廃棄物法改正の問題は両院協議会︵<R巨琶巷暢きω零ど頃︶の場に持ち出されることとなる。こ の両院協議会で妥協が成立し、同年六月二四日に連邦議会が、七月八日に参議院がこれに同意し、﹁循環経済・廃   ︵56︶       ︵57︶ 棄物法﹂は、ようやく成立することとなった。ちなみに、その公布は、九月二七日、施行は、その二年後︵一九 九六年九月︶になる。       ︵58︶  ㈹ さて、両院協議会での妥協の産物として成立した新法は、そこにおける廃棄物の概念においても、連邦政       ︵59︶ 府案と参議院案との折衷としての性格を残している。基本的には、政府案の﹁残余物﹂の概念は放棄され、参議

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院の主張に沿って、EC指令の廃棄物概念がそのまま取り入れられている。すなわち、三条一項一文によると、﹁本 法にいう廃棄物︵︾げ敬竃︶とは、付表一に掲げる群に該当するもので、占有者が処分し︵窪二aお窪︶、処分を意 図し、処分すべき全ての動産をいう﹂とされており、前記の一九九一年廃棄物指令の廃棄物概念とほぼ同様の表 現となっている。そこでいう﹁付表一﹂の内容も、指令の付表一とほぼ同一であり、一般的で廃棄物を限定する       ︵60︶ 機能を有しない。  ただ、同条二項に﹁処分︵国邑&蒔琶閃︶﹂の定義がなされており、付表に掲げられた﹁再利用︵くR≦Rε躍︶﹂ や﹁処理︵ω8舞蒔⋮ひQ︶﹂のための引渡しや目的を定めない支配権の放棄がこれにあたるとされる。これによっ て、再利用対象物や有価物が﹁廃棄物﹂に該当することが明確化され、年来の懸案が解決されたわけであるが、こ れも従来からのEC指令の解釈を踏襲するものともいえる。そして、この広義の﹁廃棄物﹂の中に、﹁再利用され る廃棄物﹂とそれ以外の﹁処理される廃棄物﹂が包含される仕組みとなっている︵三条一項二文︶。  このように、新しい循環経済法における廃棄物概念は、EC指令の概念の文言を踏襲しており、その﹁主観的 廃棄物﹂と﹁客観的廃棄物﹂という構造も受け継いでいるように見える。こうした観点からは、こうした構造自 体を放棄した政府案より、むしろ従来の廃棄物法の流れをくむものと見られなくはない。しかし、実際には、こ のような見方は当を得ない。すなわち、新法は、EC指令と異なり、主観的廃棄物概念の要素たる﹁処分の意思﹂ についての推定規定をおき、事実上、これを客観化しているのである。先にみたとおり、三条一項は、EC指令 にならい、 ﹁占有者が処分し、あるいは処分しようとする﹂ものを廃棄物であるとしている︵主観的廃棄物︶。こ 113

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廃棄物と有価物 こでいう﹁処分の意思﹂について、同三項一文は、﹁①物質・製品のエネルギー化、製造、取扱い、使用あるいは サービスの提供において、その活動の目的外で生じ、または、②本来の目的が失われるか放棄され、直ちに新た な使用目的が生じていない﹂ものについては、その意思の存在を推定する︵鋤目魯ヨ窪︶旨を規定しているのであ る。  この規定が政府案における﹁残余物︵閑曾冨慈且①︶﹂の定義を受け継ぐものであることは、明らかであろう。政 府案においては、このような目的外で生じあるいは目的の失われたものの総体を﹁残余物﹂とし、占有者の意思 と関わりなく廃棄物法による規制の対象としていたわけであるが、新法においては、ほぼ同様のものを﹁処分の 意思﹂の推定という擬制を通じて広義の﹁廃棄物﹂と位置付け、これを規制の対象としていることになる。結 局、﹁推定﹂というクッションは残されたものの、主観的廃棄物の観念は、事実上、客観化されたといわなければ    ︵6 1︶ ならない。文言はEC指令に合わせて修正されているものの、内容的には、﹁使捨て社会﹂の廃棄物概念である主       ︵6 2︶ 観的廃棄物概念を放棄し、﹁リサイクル社会﹂にふさわしい包括的な廃棄物︵あるいは残余物︶概念を確立しよう        ︵63V という政府案の意図そのものは、立法過程を通じて貫徹されたとも評価できそうである。  ㈲ 結果としては、新しい循環経済・廃棄物法においては、その規制対象となる広義の﹁廃棄物﹂の範囲は、前 記の推定規定における﹁目的︵N≦Φ葵︶﹂に係ってくることとなる。たとえば、ある生産活動の結果として生じた 物質は、その製造が活動の﹁目的﹂となっていれば﹁製品﹂であるが、そうでなければ﹁廃棄物﹂となる。ま た、あるものの本来の使用の﹁目的﹂が失われれば、たとえ価値があるものでも、﹁廃棄物﹂に含まれることとな

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るのである。もちろん、この﹁目的﹂の決定について、占有者などの主観の混入する恐れは残る。そのための手 当てとして、三条三項二文は、これらの﹁目的﹂は、﹁通念︵くRぎぼ鐙嵩3窪鑛︶を考慮に入れて﹂占有者や排 出者の見解によって決するとし、恣意的な目的設定による規制からの潜脱に備えている。しかし、たとえば、い わゆる﹁副産物﹂と﹁廃棄物﹂との線引きなど、この﹁目的﹂の解釈が新しい﹁廃棄物﹂概念についての今後の       ︵6 4︶ 最大の課題となりそうである。  つぎに、広義の﹁廃棄物﹂は、﹁再利用される廃棄物﹂と﹁処理される廃棄物﹂を包含することとなるが、この 区別については、占有者などの主観的な意図が介入する余地はない。基本的には、再利用が可能な廃棄物は、排 出者や占有者が望むか否かと関わりなく﹁再利用される廃棄物﹂として再利用されなければならないのである︵五 条・六条︶。それが不可能なもののみが﹁処理される廃棄物﹂として埋立や焼却等の処理にまわることとなる︵一 〇条など︶。もちろん、具体的なものについては、再利用が可能か否かの判断は困難となろうが、少なくとも従来        ︵65︶ のような主観が入り込む余地はなく、そこに脱法行為の恐れもなくなるであろう。    五 む す び  qD 以上、ドイツの廃棄物の概念について、再利用対象物や有価物を含まない従来の廃棄物概念から、これら をも包含する包括的な廃棄物概念への立法の変遷を概観してきた。そして、同時に、それは、従来の廃棄物概念 の狭さと不明確さの基であった主観的な廃棄物概念の放棄されていく過程でもあった。そして、こうした動きが 115

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廃棄物と有価物 EC法への対応によって余儀なくされたものであるとともに、リサイクル社会の実現に向けた新しい廃棄物行政       ︵66︶ の枠組への対応であることも見てきた。本稿においては、具体的に何が廃棄物であると解されてきたかといった 詳細な解釈論を紹介するにはいたらなかったが、廃棄物の概念をめぐる動向をみることによって、ドイツにおけ る廃棄物法制の基本的な構造変化の一端に触れてきたといえる。  ドイツの廃棄物法制がECの影響を大きく受けていることからも明らかであるように、廃棄物問題への対応、と くに単なる廃棄物の除去・処理の規制を越えた総合的なリサイクル体制の整備は、先進国共通の課題である。そ        ︵6 7︶ して、廃棄物の越境移動の問題が端的に示すように、廃棄物問題は、国境を越えた地球規模の課題でもある。今 後とも諸外国や国際機関の廃棄物に関する法制度の行方には、十分な目配りをしていく必要があろうが、本稿で 見てきたとおり、廃棄物の概念は、これを理解するための重大なカギとなるであろう。  ω さて、冒頭でも触れたように、廃棄物と有価物との関係は、わが国においても早急な解決を要する問題で あると思われる。実は、わが国においても、本稿で紹介したEC型の有価物を包含する廃棄物概念は、一部、す でに実定法化されているのである。周知のとおり、本稿でも触れたバーゼル条約については、わが国も一九九二 年一二月に批准し、これに参加することとなったが、これを実施するために﹁特定有害廃棄物等の輸出入等の規       ︵68︶ 制に関する法律﹂が制定されている。ドイツを含むECが廃棄物一般を対象としたのに対して、わが国のこの輸 出入規制法は、条約どおりに有害廃棄物に対象を限っているが、その対象たる﹁特定有害廃棄物等﹂の定義につ いては、条約の規定をそのまま引用している。そこで、条約上の廃棄物の定義を見ると、この条約による﹁廃棄

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物﹂とは、﹁処分がされ、処分が意図され又は国内法の規定により処分が義務付けられている物質又は物体をいう﹂ とされている︵二条一号︶。そして、ここでいう﹁処分﹂については、﹁資源回収、再生利用、回収利用、直接再利 用又は代替的利用に結びつく作業﹂とこれらの﹁可能性に結びつかない作業﹂︵埋立や焼却など︶の両者を含むこ ととされている︵二条四号、付属文書四︶。  要するに、このバーゼル条約の廃棄物概念は、ECのものとほぼ一致している。いうまでもなく、一九九一年 指令の廃棄物概念は、ほぼ並行して作業が進められたバーゼル条約のそれを強く意識し、それと同じ流れをくむ       ︵69︶ ものなのである。したがって、バーゼル条約やそれを受けたわが国の輸出入規制法の規制対象は、EC法やドイ        ︵70︶ ツの循環経済・廃棄物法と同様、有価物も含むものと解されることとなり、従来の廃掃法にいう無価物に限られ た廃棄物概念と食い違うこととなる。だからこそ、輸出入規制法の対象は、単なる﹁有害廃棄物﹂ではなく﹁有 害廃棄物等﹂とされているのである。この結果、輸出入規制法により要求される外為法による通産大臣の輸出入 の承認︵環境庁長官の確認︶は、有価物と無価物とを問わないのに対し、廃掃法による厚生大臣の輸出入の確認・       ︵71︶ 許可は、無価物のみに限られる︵ただし、こちらは有害と無害とを問わない︶。このような両法による許認可制度 の並存とその対象の食い違いは、規制目的の相違という建前はともかく、関係省庁の妥協の産物であるといわ ︵72︶      ︵73︶ れ、外部の者の目には、いかにも奇妙な印象を免れない。すでに見たように、ドイツは、まさにこのような事態 を嫌ってECとの廃棄物概念の調整に踏み切ったのである。  一方、総合的なリサイクル社会の実現という観点においても、わが国の制度は、廃掃法と﹁再生資源の再利用 117

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廃棄物と有価物 の促進に関する法律﹂︵いわゆる﹁リサイクル法﹂︶との二本立てである。後者の対象は、﹁再生資源﹂であって、       ︵74︶ ﹁廃棄物﹂とは観点を異にする概念とされる。もちろん、法律が別であっても、規制システムが有効に調整されて いれば問題はないが、現在はともかく、将来的には規制の強化に伴う矛盾が顕在化することは十分に予想されよ       ︵75︶ う。すでに、わが国においても一元化を考慮すべきであるとの指摘もなされている。ここでも、問題に対する対 応は、ドイツとは対象的であるといわざるをえない。省庁間の権限分配︵廃棄物は厚生省でリサイクルは通産省︶ といった国内事情のみで、国際的なリサイクルの趨勢にとり残されるといった心配は、あくまでも杞憂であって 欲しいものである。 ︵1︶

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 ドイツにおける廃棄物法制の問題状況一般について、簡単には、山田洋﹁ドイツにおける﹁産業廃棄物﹂処理制度﹂  阿部・前掲注︵1︶自治研究六九巻六号二〇頁。  たとえば、阿部・前掲注︵1︶自治研究六九巻六号九頁。 八号一〇九頁︵一一二頁︶。 見られる。その一例として、込山愛郎﹁廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正について﹂ジュリスト一〇一  ﹁無価物﹂のみが﹁廃棄物﹂であるという表現は、それが現実の実務で貰徹されているか否かはともかく、随所に  厚生省水道環境部編・新廃棄物処理法の解説A二五頁。 六号三頁︵七頁︶が詳細に検討しており、以下の記述も、これに多く依拠している。  廃掃法における廃棄物の概念については、阿部泰隆﹁廃棄物処理法の改正と残された法的課題e﹂自治研究六九巻 西南学院大学法学論集二七巻四号一四七頁。

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︵1 1︶ ︵1 2︶  この法律のわが国における紹介として、松村弓彦﹁ドイツ新循環型経済・廃棄物法﹂ジュリスト一〇六二号一〇五 頁。その抄約として、植木哲編著・環境汚染への対応三五一頁。  ドイツにおける廃棄物法制の推移については、内=巳閃\ω魯妻RBR\くRω8覧り︾烹毘鴨8貫N・︾邑・︵這8︶ある律  ︾9巴一げΦωΦ一叶お仁づ閃ωひqΦωo旨<●S①。一〇認”国○ω一﹂ω’o oお卑  OΦω09§R9ΦくRヨ⑫魯薦仁昌血国艮ωo茜琶閃<g>び暁巴一8<9曽,o 。●這o 。9ω○田﹂ψに8鎮同法︵一九九〇年 当時︶の翻訳として、山田敏之・横山潔訳﹁廃棄物の回避及び処理に関する法律︵廃棄物法︶﹂外国の立法三一巻三 号五七頁。  同法に基づくデュアルシステム等については、わが国でも多くの紹介があるが、さしあたり、山田敏之﹁市場経済 によるゴミの抑制とリサイクルードイツのゴミ政策1﹂外国の立法一三巻三号四五頁。  従来のドイツ廃棄物法における廃棄物の概念については、無数に文献があるが、極めて初期のものとして、≧8づ筥寧 一聲N⊆ヨωΦ嬢謀>げ富一=日勾9拝αR>寓巴一σΦωαけ蒔9p堕Uαく一零o。”ψミ味しかし、この問題が正面から取り上 げられるようになったのは、後にみるECの影響が意識され出した九〇年前後からである。それ以後の代表的なもの として、=8需\閃Φ畠BきPdヨゑΦ一霞9耳︵5G 。。ンψミ賠廿丙色2︾謹毘おoげける・︾鼠一●︵お箪︶あ・嵩暁汁内q巳閃\ ω昌幕§R\<RωけΦ二き○.︵>昌日。。 。ンψω。 。拝田。犀①一るε魯お︾げ琶まΦ鴨一搾Z島一。貫ωる。匡引U一①良ヨ沁目” UR︾び琶一ぴΦ讐一臣α8国O党8窪ω量αωΦ日①囚8ωΦ2Φ目g量ω尽什一g巴Φ因Φ。拝Z仁肉一8ρω﹂。刈拝囚Φ邑一轟” U一①くo茜ぎ窪αΦωΦ貫o冨一ω9窪︾課巴一おo拝ω噛費α①暮ω魯窪>窯巴一げ畠二塗U≦W一﹂。貫ψG 。き拝男一8FN仁B >げ貯ま①噴窪一BΦ暴o冨一ωo冨昌︶凶B磯o一叶Φ邑窪§q妻①こΦ&窪αΦq什ω9窪︾9巴岸Φ9計Uく国﹂8ρψ$O︵α㊤㎝律︶旧 くΦ邑①二︾仁盆ΦB≦紹豊Φ営①ヨロ窪窪︾課巴一びΦ讐ヰ”乞く名N一。。ρω●。①一拝缶R巨鵬\≧一ぎBもguR︾げ琶一びΦ− 管強Bω冨巨琶暢胤①崔<8①瑛。忌一ω。げR§α墨什一・暴一R零。浮ωΦ旨琶堕まく一8企ω●詰。︵N。 。母h︶旧ωΦ一び。芦曽ヨ Φ瑛8注ω魯窪信昌ααΦ旨ωoげg>課巴一げΦ鵯崖”∪く匹一H8合ω.旨O︵認o 。舞︶旧ωoぼo凶R”9Φ︾霧三詩信づ閃窪号の国O− 即Φ魯房讐︷9Φ血①暮ω魯o︾σ︷巴一惹旨ωoご津︵一〇逡ンω90 。無赴ω費冨一8R鳴さUδ国旨且o竃仁昌鵬q①ω>霞巴一おo拝ω営 119

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廃棄物と有価物                        21 20 19 18 17 16 15 14 13 )  ) )  )  )  )  )  ) 

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︵27︶ α窪9巨音鋤αQ窪く2き琶一げΦ讐一諌琶α>び琶一お讐ヨρ<①毫≧。げ﹂。。9ψ。 。N︵“①3●  たとえば、>一叶①昌B亀すびUαく一零o 。︸ω。G o一い  囚仁昌碍\ω魯≦R目R\<段ωけΦ覧”鋤鋤O。︵>昌旨’○ 。yω。ミ渉  さしあたり、内§置\ω魯≦RBR\くRωけΦ二器ρ︵>⇒ヨ。・ 。ンψ島︷於内9一R︸きρ︵︾旨ヨ●旨︶”ψ謡斥  囚⊆乱ひQ\ωoげ≦RBR\くRω8二器○。︵>昌日DO 。yω﹂印廿ωくR妻ρωΦωo年ダ一〇﹂N●一〇〇 。8乞く≦N一8ρω●qO際h  こうした点を指摘する例として、ω窪αR\9畦名霧ωR\国昌閃卑dヨ巧巴霞9耳る。︾鼠一ス這3ンωぴ$●  ﹁有価物︵名艮ω魯畦詔9︶﹂の意味と具体的な例について、詳しくは、内色9錯9︵︾コ耳嵩ンo o﹄OR  囚巨一閃\ω魯藷§R\くΦ邑①K一u鎚○・︵>ロヨ●。 。︶︸ψミ  閃くRゑρd導く躍●①一80 0”Zく≦N一8ω博ωOOO律  国くR≦Pd拝<。圏●9一8ρZく≦Nお8︶ψO。 。G c顕これらの判決について、国畠①昌9Φ国筥昌良ξ目鵬α8 ︾σ眺毘同8窪9Zく名NH。拐ω・置。︵謡。︷︶。  <Rω9箪”ZくゑN一8Q o”ω。8N。  廃棄物概念が争われた具体的な例については、くRω8二Zく≦N一。貫ψ8鐸  ωO据O雰<﹄①﹂﹂8ρZ一≦一8ρω﹄囑試汁<。ま﹄’一8どZ一ミ一8どω﹂露罷これらの判決は、刑法典三 二六条所定の﹁廃棄物︵︾げ貯ε﹂の不適正処理等の罪に関するものであるが、ここでの廃棄物概念も、廃棄物法の それに準拠するものと解されている。  くRの8旨Zく名N一。。ωあ,8N’  写きωω①pく・ヨ曽①且αΦω︵閃琶αΦω・︶浮琶一鴨ωΦ§ρ一員浮巳ΦぴFp︵田ω鵬●︶”菊8募ω$暮N蓋ω魯8ω。N巨− ひq Φωけ巴ε轟仁呂勾8耳ωωoゴ貫男①ωけωoぼ澤︷時園Φα警R︵一8ωyψ“竃︵3一︶.  処理による危険の除去のみを念頭においた従来の廃棄物概念がリサイクルの促進を基調とする今後の廃棄物法には 適合しないことを指摘するものとして、牢きω器Pきρ︵︾β曇ま︶あ合刈廿閃貰房冨樋9くR妻︾87お3あ﹂舞

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︵28︶ ︵29︶ ︵30︶ ︵3 1︶     

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 従来の観念に批判的なものとして、前注のもののほか、たとえば、くRω富二Zく≦Nお3”ψO爵・脳ω①且R\ ω冨目≦鋤ωωR\国嵩鴨ど舞○・︵︾昌き嵩ンψ㎝①o 。強  イムミシオン防止法における﹁残余物﹂の概念については、さしあたり、=磐ω日きP冒訂崔巨α菊α魯≦虫富αΦ円 勾Φω叶ω8融くoおoぼ洋8ω笥H乞H●Q 。︼Wぎω魯O”乞く毒NHり。 。qあ﹂8拝冒鍔ωω﹂W§αΦω−冒鼠ω巴o房ω。ど9ひq8Φ貫N● ︾亀一。︵一8ω︶博ω﹂①畦匝  周知のとおり、一九九三年一一月のマーストリヒト条約の発効により欧州連合︵EU︶が発足したため、今後 は、EC法もEU法と呼ぶべきこととなる。ただし、新制度においては、EU傘下の組織である従来の﹁欧州経済共 同体︵EEC︶﹂が﹁欧州共同体︵EC︶﹂と名称変更している。本稿の対象は、基本的には九三年以前のものである ため、当時のECの名称を用いることとなるが、部分的には、現在にわたる記述においても、煩を避けるため、EC の呼称を用いることがある。  ECの廃棄物政策の流れについて、簡単には、東京海上火災保険株式会社編・環境リスクと環境法︵欧州編︶四七 頁。  空畠岳巨Φ号ω勾象Φω<。一㎝﹄﹂O謡自げR>霞巴目Φ︵胡\“島\国薫○ン︾国●Z同’い一〇♪ω。ミ顕  EC法のドイツ廃棄物法制への影響一般を概観する文献としては、℃R巳oPOΦ馨巴ε轟琶αく○一冒瀬α8dB類Φぞ お。耳ω言①ξ。冨一ω魯窪ω一§8ヨ鋤詩計Zく妻N一8ρω﹂に︵亀㎝3訪。ぼΦ一Φさきρ︵ぎヨ﹂Nンω●㎝G 。拝薫Φ呂Φ亭 ゴ茜”90d日ω①けN琶磯α①ωΦξ・冨一ω畠8︾げ貯一一お。耳ρZくゑN一。。ρω・。 。ωω卑  EC法における廃棄物の概念については、注︵12︶に挙げた諸文献のほか、近年のものとして、囚o自接篇浮巴什⊆& 勾Φ一魯妻①冨αΦωo畦8讐ω魯Φb>げ琶一げoひq課︷9Z仁閃一89ω﹂。 。。顕  この点について、たとえば、閃一仁oFUくω一●一8ρψ3民  国仁○員ご芦<﹄o 。る﹂8ρZく名N一〇〇一︶ψ89同日の同旨の判決として、国仁O声d拝<﹄o 。﹄﹂8ρZく名N一8ど ω90①一. 121

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廃棄物と有価物 ︵37︶ ︵38︶

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︵42︶ ︵43︶ ︵44︶     

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田。臣巨①αΦω寄叶①ω<。一。 。。G 。﹂8一NξぎqR巨磯αR困。琶一幕尋“合\国≦OまR浮壁一Φ︵。一\ま\国ミOγ ︾ω一甲Zμ[刈o o︸ω。ω曽勝 この付表一の意味およびこれを詳細にしたECの廃棄物リストについては、ω①一富拝Uく田﹂8♪ψ認。暁汁内8墨ぎ Z二菊一8μω一ωωh  たとえば、因○昌N四FZ二勾一89ψる際。  ω①まR戸U<ゆ一’一8♪ω器ド  国仁O炉d拝く﹂。ぴ﹂03︸Zく妻NH89ψ。 。。 。印hこの判決の解説として、ミΦ一αΦヨきP¢Bω9墜轟<9>げ貯㌣ 勾一〇浮一一鉱Φ旨d昌Φ崔αoω国仁O=N=ヨαΦ葺ωoげΦp>9巴H噌のo辟”Zく薫N一8Pω。o o①窪h  ECの﹁指令﹂の効力については、さしあたり、金丸輝雄編・EC欧州統合の現在六八頁。ただし、同書は、訳語 として、﹁指令﹂ではなく、﹁命令﹂をとっている。  バーゼル条約については、多くの紹介があるが、もっとも詳細なものとして、臼杵知史﹁有害廃棄物の越境移動と その処分の規制に関する条約︵一九八九年バーゼル条約︶について﹂国際法外交雑誌九一巻三号四四頁。そのほ か、川口周一郎﹁有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約﹂ジュリスト一〇一八号 一一四頁、松隈潤﹁環境関連条約としてのバーゼル条約について﹂西南学院大学法学論集二七巻二号八一頁、北村喜 宣﹁国際環境条約の国内的措置  バーゼル条約とバーゼル法1﹂横浜国際経済法学二巻二号八九頁、東京海上 火災編・前掲注︵3 1︶二二九頁。 くΦ3こp§ひQ︵国≦○︶z鳥㎝。\。ω紆ω評けΦωダ一●⑲●毯ωN貫9①暑碧げg昌讐&国。葺・一一&Rく①最凝§鷺g ︾寓当窪冒α2ぎ&Φqロα9 。拐αR国ρ︾田’Z唇ピωρψ一Rこの規則の解説としては、≦一旨99①器器 ︾寓巴一<Rσ営ひq仁昌喰Φω−くRo巳昌q昌頒αR国ρd℃園一〇〇企ω一①罵い  ﹁規則﹂については、金丸編・前掲注︵42︶六八頁。  複数の廃棄物概念の並存は、立法者の無能の証明であると批判するものとして、くRω富二Zく毛N一8ωあ●まト

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︵47︶ 国旨名貫眺Φ言ΦωOΦωRNΦωNq﹃くRBΦ置q昌閃<o口勾90匿ω感昌αOPくR妻R9昌閃く○昌ωΦ貯仁旨α飴霞oげω8臣O旨二昌α国暮ωO学  閃q昌伊q︿o昌>霞巴一ΦPω勾−∪凄o犀ω8げΦ謹㎝\OG 。︶ω●一律︵旺ω↓−U歪o屏ω碧げoHN\㎝①認︸ω.鼠ご ︵48︶OΦω①冒N弩頴巳R彗閃。ぎR筈琶一胃ヨ8寄Φ一ω一きぞ算ω。匿津仁且ω一魯。﹃§閃αR⊆B名Φ辱R霞凝一一畠窪国旨ω♀  閃仁づ鵬<○昌︾9巴一①昌︵囚お邑餌鼠≦ヰ富oげ鋤坤ω−q昌α︾び貯一蒔8Φ冒−因﹃名−\︾烹Oンω勾−∪旨o犀ω8げΦN合\Oρω﹂律この  法律は、関連法律の改正などとともに、前注の法案の一部をなしている。この法律案の解説として、囚Rω岳轟も霧  囚邑ω冨鼠且辞ω畠鉱けω己&︾び琶薗①ωΦ9ー①一器9き8りUくω一﹂8企ω﹄おヰ ︵49︶ ゆΦ鵬昌pα⊆昌堕ω↓−U盆o匿ω曽o﹃Φ旨\qO認”ω。“9 ︵50︶ ωΦ鵬急昌α二昌堕ω↓−U毎o評ω曽oげΦ旨\困認導ω。“O. ︵5 1︶以下、この法案の立法過程については、国Rω岳轟博Uく望、這罐あ,零ω廿くRω9覧\譲Φ且窪びgお︶︾昌αR彗閃雲α8  ︾げ貯一罵ΦOげ叶9ZくゑNHOO♪O oωωい ︵5 2︶ωけΦ=琶磐魯B①α①ω㊥彗qΦ段讐ΦωるりUε。冨8げΦ旨\㎝。鳶ω●竃︵㎝。\①餓賄6y ︵53︶ 学説においても、ECの概念と一致させることを主張するものが多かった。たとえば、固8FUく匪﹂8ωあ6。。。旧  =Φ一B蒔\︾一涛Φ]BOΦぴUOく一〇〇合ψN零引ω蝕σR戸∪くω一。一8企ψNω①. ︵5 4︶望響仁ほΦ冒oω○Φω①欝ΦωNξくR目Φ一α琶ひQ︿3盈良ω感&。PくR名Φ旨琶ひq<9ωΦ犀巨轟睡○房8瀞昌§q浮什ωo﹃−  閃qbひq<o昌︾寓巴一Φ員切円−U凄o犀ω曽oプΦ旨\㎝①認”ω﹂R ︵55︶○Φ鴨愚島R§閃αR㊥彗αΦ曽Φ笹R巨磯N弩ω邑一琶讐魯ヨ①αΦωω§α①段讐。ρ閃り98厨蝉魯Φ旨\q①蝿ω・一置  ︵旨O眺●\旨㎝︶. ︵56︶○。ω9NN貫霧三R§ひqΦぎR魯邑一碧目窪寄Φ一ωH磐胤設誘。富津琶αω一魯R琶ひQ﹂Rq日ゑ。辱Rけ鼠ひQ﹃一一魯窪国導ωo学  鵬信昌閃<O⇒︾9巴一8︵因お一ωσ鼠惹旨ω魯駄串仁昌α︾げ賄巴薗80訂−区憎薫−\>寓O︶<・曽る﹂8倉ωO切一﹂ψミ8舜ちな  みに、この法律を第一部とする改正法全体については、﹁残余物﹂概念の放棄により、法案段階とは以下のように名  称変更されている。○①ω①訂N畦くRヨΦ置琶四くR類R言躍仁&閃8①試磯巨閃<9>9巴一Φ︿﹄SP一8♪ωO国﹂ψ 123

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廃棄物と有価物 ︵57︶ ︵58︶ ︵59︶

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66 65 64 63 62 ミO印胤●  なお、ほぼ循環経済・廃棄物法と同時期に、前記のEC廃棄物越境移動規制規則の国内化法も成立している。 ○。ω。gまΦ乙一①Oげ①毫8耳琶ひq§α凶・昌・一一ΦαΦ嶺お目§Φ§ぼΦぎ&窪くΦ量凝琶鵬ω︿。昌>げ壁一窪タω。・。● 一8倉劇○田﹂ψ曽尊律前記規則は、当然に国内法としての効力を有するが、その他の国内法との調整や規則の委 任による立法措置のため、この法律が制定されている。当然の事ながら、同法二条による廃棄物の定義は、循環経済・ 廃棄物法のそれと一致している。  循環経済・廃棄物法の全体的な解説として、閃Φ区R\9曽名9 DωωR\国昌磯9鎚9︵︾昌き嵩ンψ鰹一律旧くRω8覧\ と<Φ口αΦ昌ぴξ堕Z<類NHOO企ψo 。ωG 。眺︷引≦Φこ①日餌づPd日ゑ①一房昌暮Nαξoげ︾寓巴一80窪セく薫NHOO9ψ①o ↓Φ鼠轟Φび勾8臣一。ぎ一W餌二路営Φα器ω目・血Φ旨窪︾課巴一蔑塁。冨津ωお。窪ρUくω一﹂。8ω●曽ω拝℃Φ8Hω曾\覆ρ U霧昌Φ⊆Φ囚﹃①一ω一餌亀類凶耳ωoげ帥津甲仁昌α︾σ眺巴薗ΦωΦ9”2コ<一89ω。刈︷︷  循環経済・廃棄物法における廃棄物概念についての詳細な分析として、コ8ぎUR器器︾げ貯一まΦ鴨段  ΦぎΦ 国冒犀お一ωq昌ひQ︶∪くω一。一89ω。㎝ω試い  ㊥窪αR\ω冨﹃≦器ωR\国昌閃9鎚P︵︾づ日、嵩ンω。竃O。  もちろん、文言上は、主観的な廃棄物概念が維持されていることは確かであり、その認定方法が変わっただけであ るともいえる。この点については、ωΦ且R\ωO胃≦霧ωR\国P閃9鎚ρ︵>P壼嵩︶あ。零一。旧勺9Rω窪\空9Z旨ミお09 ω。P  男声づωωΦP四餌P︵︾昌B﹄①ンω●ぷH  固¢oFUくω一。一89ψ鰹O●  この点について、題8FUく田﹂8ρψ90貸ゑ883⊆茜︶Zく毛N一〇3”ψo 。ω舞  勺。けRω窪\困9Z︸ミ一890 0。。引くRωけΦ覧\ミ①&Φ昌ξ堕Zく類N一8合ψ。 。ω9  もちろん、こうした方向については、とくにリサイタルなどの経済活動に対する行政の過度の介入につながるので

(30)

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︵69︶

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)  )  ) ︵73︶

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)  ) 阿部・前掲注︵1︶自治研究六九巻六号二〇頁。ただし、﹁実現は望み薄である﹂とされる。  通商産業省立地公害局編・リサイクル法の解説一六頁。 二頁。  外為法による廃棄物の輸出入規制の合理性を疑間とするものに、北村・前掲注︵43︶横浜国際経済法学二巻二号一一 注︵43︶横浜国際経済法学二巻二号九六頁。  輸出入規制法の制定過程での通産・厚生・環境の各省庁間の調整の経緯についての詳細な研究として、北村・前掲  込山・前掲注︵3︶ジュリスト一〇一八号二二頁の図表を参照。  木戸・前掲注︵68︶ジュリスト一〇一八号一〇六頁、込山・前掲注︵3︶ジュリスト一〇一八号二二頁。 である。この点については、囚8鋸ぎZ仁園一89ω﹂曽捗  このような廃棄物概念は、もともとはOECDによる一九八八年の有害廃棄物の越境規制決議に由来しているよう 号一〇四頁、北村・前掲注︵43︶横浜国際経済法学二巻こ号︸〇二頁。  この法律については、木戸康雄﹁特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律について﹂ジュリスト一〇一八  ドイツの廃棄物輸出の状況について、簡単には、山田・前掲注︵6︶西南学院大学法学論集二七巻四号一五二頁。 はないかとの根本的な懸念もありうる。こうした見解を表明するものとして、丙Rωけ冒堕Uく田﹂8介ω・ミS

東洋法学

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