Ⅸ-70
算数科学習指導案
神石高原町立油木小学校 指導者 赤木 富士江 1 日 時 平成20年○月○日(○) ○校時 たんぽぽ学級 (情緒障害) 2 学 年 第3学年 1名 3 単元名 ながさくらべ 4 単元について ○ 本学級の児童は,昨年度,長さのちがう鉛筆を並べ,「直接比較」を行う学習した。見ただけで はっきりとちがいのあるものは判断できるが,同じぐらいの長さでは難しい。しかし,端が揃って いないもの・離れているもの・曲がっているもの・ずれているものなどについて,指導者が並べる ようにすると,比べることはできるが,自分で動かして並べることができにくく,十分理解してい るとは言えない。また,児童は,学習道具をていねいにそろえるのに,時間がかかることが多く, 操作活動も確実にできないことがある。 ○ 本単元は,2つのものを並べたり重ね合わせたりする操作活動を通して,直接比較することから, 媒介物を使う間接比較へ発展させ,共通の媒介物として単位の必要性に気づかせることをねらいと している。この単元を通して,長さが,同じなのかちがうのか,どちらが長いのかを判断したり, 場合に応じて比べる方法を選んだりすることで,自分で物事を考える力を育てることができる。こ のことは,本校のめざす「気づき,考え行動し,ふりかえり,発見の喜び・感動を知る児童」の育 成につながると考える。 本時のねらいは,2つのものを比べるためには,端を揃えることやぴんとのばして比べることが できることである。 ○ 本単元の指導,本時の指導にあたっては,次の工夫をしていく。 【「(ア)「①」等の番号は,具体的な取り組みの番号より」】 単元における工夫 本時の工夫 (ア)視覚的支援を工夫する。 ①学習場面を明確にすることにより,今しな ければならないことを分かりやすく示す。 ②活動内容を視覚的方法により分かりやすく 示す。 ③活動を1つずつ示すなど,注目しやすいよ うにする。 ①「もんだい」「めあて」「かんがえる」「はっぴょう」 「れんしゅう」「まとめ」のカードを使って,学習 の中で今何をしているのか意識させる。 ②絵を掲示し,視覚的に問題が把握できるようにす る。 (イ)活動の見通しがもてる工夫をする。 ①学習の前には,学習活動の内容や順番を示 す。 ②手順表などの手がかりを使い,何をすれば よいのかを具体的に示す。 ③活動の終わりを明確にする。 ①写真カードや文字カード等を掲示し,活動の見通 しをもたせる。 (ウ)意思を伝えやすくする。 ①指導者が児童の理解できる言葉で,簡潔に 伝える。 ②簡単な長さを比べるキーワードを教えて, 適切な場所や場面で使えるようにする。 ③具体物や写真・絵・文字などを使って言語 理解の促進を図る。 ④主語と述語のある文章で表現させる。 ①児童が理解できるように,簡潔な言葉で発問をす る。 ②「まっすぐ」「ぴんと」「端をそろえて」の言葉を パターン化させ,適切な場所で使えるようにする。 ③絵や文字カード等を準備して,操作をさせる。 ④難しい場合には,切り返しをしたり,文字カード を提示したりする。Ⅸ-71 5 単元の目標 ・ものの長さを比較する活動を通して,量とその測定についての理解の基礎となる経験を豊かにする。 ( B-(1)) 【学習指導要領】 特別支援学校(知的障害) 小学部[算数] 2段階(2)「量と測定」 6 指導計画(全3時間) 次 指導計画 評価 評価方法 1 並べたり重ねたりの直接 比較をする。 (1 時間)本時 ・具体物について,2つの長さを直接比べることが できる。 行動観察 発言 ノート 媒介物によって長さを比 べる。 (1時間) ・具体物について,媒介物を使って比べる方法を工 夫することができる。 基準量の幾つ分(任意単位 量)で長さを比べる。 (1 時間) ・基準量の幾つ分で長さを比べることができる。 7 本時の目標 これまでの様子 本時の目標 ・短い 長い ということばを使うことはできるが,見 えている部分だけで比較決定したり同じ向きに並んでい なくても比較決定したりするなど,直接比較の正しい操 作の仕方が身に付いていない。 ・具体物について,2つの長さを直接 比べることができる。 8 準備物 教師:鉛筆,リコーダー,ふくろ, プリント 9 学習課程 【「(ア)「①」等の番号は,具体的な取り組みの番号より」】 学習活動 指導上の留意点 (□課題,○支援) 評価規準・評価 方法 つ か む 1 活動の流れを知る。 2 問題把握をする。 T:「わかっていることをいいましょう。」 ・ 赤い鉛筆があります。 ・ 青い鉛筆があります。 ・ 少しかくれている。 ・ ばらばらに向いています。 T:「くらべっこをしましょう。」 ・ このままでは わからない。 3 課題をつかむ。 どちらがながいのか,くらべかたをかん がえよう。 ○文字カードを掲示し,見通し をもたせる。(イ)① ・比べる絵を提示する。 (紙で鉛筆の端がかくれてい る絵を提示する) ○絵カードや文字カードを掲示 し,問題を把握しやすくする。 (ア)② どちらが ながいか くらべっこを しよう。
Ⅸ-72 さ ぐ る は っ ぴ ょ う す る ま と め る ひ ろ げ る T:「どんなくらべかたをすればよいか考 えてみましょう。」 ①かくれている所を全部出す。 ②並べてみる ③端をそろえる ④まっすぐに,2本を並べて比べる ⑤わからない 4 考えを発表する。 T:「どう考えたか発表しましょう。」 ・はじめに,かくれているところをとる。 そして,端をそろえて,まっすぐに並べ てくらべる。すると,赤い鉛筆が長いと わかる。 T:「どっちが長いのですか。」 ・赤い鉛筆の方が長いです。 5 まとめる。 T:「たしかめてみましょう。」 ・「まっすぐに」「はしをそろえる」とくら べられるね。 6 問題を把握する。 T:「2つめの問題です」 T:「くらべられますか」 ・曲がっているので,比べられない。 T:「どうすればいいですか。」 ・端を合わせてずらして比べるとよい。 ・今日は長さ比べをしました。端をそろえ てまっすぐにすると,比べることができ ました。 ○同じような長さでは見ただけ では比べられないことから, 学習課題を押さえる。 (ア)① ○児童が考えやすいように,文 字カードを掲示したり発問を 簡潔にしたりする。(ウ)① ・わからない場合は,経験の中 から簡単な場合を思い出させ る。 ○「はしをそろえて」「まっすぐ に」の言葉をパターン化させ る。(ウ)② ○主語・述語を意識させる。難 しい場合には,切り返したり カードを提示したりする。(ウ) ④ ○難しい場合には,文字カード や指導者のまねをさせたりす る。(ウ)③ ・実物を使って確かめをさせる。 ○難しい場合には,写真カード や文字カード等を提示したり 簡単な質問をしたりする。(ウ) ③ ○主語,述語を意識させる。難 しい場合には,切り返したり 文字カードを提示したりす る。(ウ)④ ☆ 2 つ の も の を比べる時, 端 を そ ろ え て 比 べ る こ とができる。 【行動観察】 ☆「長い」「短 い」を使って答 え る こ と が で きる。【行動観 察】 10 評価(授業評価の観点) ○ 学習活動の内容や順番を一つずつ示し,今何をしているのか活動の見通しをもたせることがで きたか ○ 「まっすぐに」「はしをそろえて」のことばを使って,どちらが長いのか答えることができる ように絵や文字カードなどを適切に提示することができたか リコーダーと袋があります。どの袋 にきちんとはいるでしょう。 6 練習問題をする。 7 ふりかえりをする。
Ⅸ-73 ○ 参考資料 特別支援学校(知的障害) 小学部 学習指導要領 解説 [算数] 1 目標 具体的な操作などの活動を通して,数量や図形などに関する初歩的なことを理解し,それらを扱 う能力と態度を育てる。 2 内容 1段階 (1) 具体物の有無が分かる。 (2) 身近にあるものの数量に関心をもつ。 (3) 身近にあるものの形の違いに気付く。 2段階 (1) 身近にある具体物を数える。 (2) 身近にあるものの長さやかさなどを比較する。 (3) 基本的な図形や簡単な図表に関心をもつ。 (4) 一日の時の移り変わりに気付く。 3段階 (1) 初歩的な数の概念を理解し,簡単な計算をする。 (2) 身近にあるものの重さや広さなどが分かり,比較する。 (3) 基本的な図形が分かり,図形を描いたり,簡単な図表を作ったりする。 (4) 時計や暦に関心をもつ。