• 検索結果がありません。

著者 鹿野 嘉昭

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "著者 鹿野 嘉昭"

Copied!
40
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

リーマンショックと中小企業経営 : CRDの分析結果 から

著者 鹿野 嘉昭

雑誌名 經濟學論叢

巻 66

号 1

ページ 15‑53

発行年 2014‑07‑20

権利 同志社大學經濟學會

URL http://doi.org/10.14988/00027440

(2)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

【論 説】

リーマンショックと中小企業経営

―CRD の分析結果から―

鹿 野 嘉 昭  

1 は じ め に

 われわれは,これまで3回にわたり,一般社団法人CRD協会が管理・運営 する中小企業の経営財務データベースである中小企業信用リスク情報データ ベース(Credit Risk Database,以下,CRDと略)1)を利用して,日本の中小企業の 典型的な姿や近年における経営財務内容の時系列的な変化を会社企業,個人 事業という経営形態ごとに明らかにしてきた2).日本では現在,約420万社 の中小企業が活動しているが,そのうち所有と経営の分離を原則とする会社 形態を採っているのは250万社(うち140万社は特例有限会社)前後にのぼる.

残りは経営者家計と事業活動とが一体として営まれている,あるいは出資者 が経営者1人の個人事業であり,個人事業を営む個人事業主は170万社(人)

となっている.

 こうした経営形態の相違を念頭においてわれわれは,CRDに蓄積された中 小企業の経営財務データのうち2003年中に決算期が到来した会社企業56万

1) CRD作成の経緯と概要に関しては,鹿野(2008),第1章を参照.

2) 鹿野(2008),鹿野(2009)および鹿野(2012)を参照.

* 本稿は,同志社大学人文科学研究所第17期第14部門研究での研究成果の一部を構成する.第 14部門研究の研究会では石田信博氏,徳岡和幸氏をはじめとして多くの先生方から有益なコメント を頂戴したことを記して感謝の意を表したい.いうまでもなく,ありうべき誤解や誤りはすべて著 者の責に帰す.なお,本研究の遂行に際しては,一般社団法人CRD協会が管理するCRDを利用した.

CRDの利用を快諾されたCRD協会代表理事会長の西郷尚史氏に対しても感謝の意を表したい.

(15) 15

(3)

66巻 第1

社の個票データを標本に利用して,その典型的な姿を中央値により初めて確 認した.その結果,日本の中小企業のうち会社形態を採る企業は典型的には,

従業員数6名,売上高1億2500万円(1人当たりの売上高は2000万円),営業利 益100万円,当期利益40万円,株主資本比率は9.2%という状況にあること が判明したのである3)

 この姿は,われわれが当初抱いていた「従業員数20人前後」というイメー ジとは大きく異なるものであった.しかし,その分析結果は日本の中小企業 の8割は従業員数20人以下(商業・サービス業は5人)の小規模企業から構成 されるという統計的な事実とも整合的であり,典型的な中小企業の場合,経 営規模が非常に小さいほか,収益性および財務基盤も脆弱であることが示唆 された.その一方で,従業員数100人以上という規模の大きな中小企業の経 営財務内容は比較的良好な状況にあるなど,日本の中小企業の場合,規模間 格差が大きいことも判明した.

 加えて,中小企業の経営財務指標の動きを時系列的に追跡することにより,

中小企業経営の脆弱化と二極分化の動きが近年静かに進行していたことも見 出すことができた4).すなわち,1997年から2003年にかけては会社企業形態 を採る中小企業の売上高が名目GDPの減少を大幅に上回る落ち込みを記録 するなど,日本の中小企業は深刻な事態に直面していたことや,そうした困 難に直面していたのは中小企業の大部分を占める従業員数20人未満という規 模の小さな企業であり,同100人以上の企業においては比較的良好な経営パ フォーマンスをあげていたことが確認されたのである.また,03年からの自 動車・電気機器の輸出に牽引された景気回復局面においては,自動車部品を 供給する製造業中小企業の売上高増加が確認された5)

 さらに,中小企業の過半を占める個人事業主についても,CRDの分析を通 じて,その経営実態を初めて明らかにすることができた.すなわち,2007年

3) 鹿野(2008),2022頁.

4) 鹿野(2008),93109頁.

5) 鹿野(2009),65頁.

16 (16)

(4)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

に決算期が到来した個人事業形態の中小企業31万社を対象として,その経 営規模の分布状況を分析したところ,被用者ゼロすなわち個人事業主および その家族のみが従事する「正真正銘」の個人事業が54%と過半を占めている ことや,全体の92%は被用者数4人以下の零細企業からなることが確認され た6).当然のこととして,一部には被用者数が20人を超える企業もみられたが,

そうした企業は1%にも満たないことも判明した.

 この事実はまた,個人事業形態の中小企業の場合,その名称が示すとおり,

その過半は被用者数ゼロという零細な事業者から構成されることを意味して いる.実際,典型的な個人事業者の経営規模を中央値で捉えると,被用者(家 族を除く)ゼロ人,売上高1810万円,総資産残高1800万円(うち400万円は経 営者家計への貸付である個人事業者貸付であり,これを除いたベースでは1400万円)

などという姿にあることが確認された.この姿を会社形態の中小企業と比較 すると,個人事業形態の中小企業の経営規模は会社企業のおよそ5分の1の 水準にあることがわかった7)

 さらに,個人事業形態の中小企業の売上高の経年変化をみると,2000年以 降ほぼ一貫して減少し,07年には00年の8割強の水準にまで落ち込むなど,

売上高の減少に歯止めがかかっていないことが確認された8).これに対し,

会社企業の場合,2003年から06年までの間,横ばい圏内の動きに終始する とともに2000年と比較して9割程度の水準にとどまっている.こうした厳し い経営状況を反映するかたちで,個人事業形態の中小企業においては被用者 ゼロの企業数が2004年以降著増し,被用者数の中央値も2005年に2人から 1人に減じるなど,事業規模の縮小を余儀なくされたことが確認できた.

 その一方で,これまでの分析に利用されたCRDの個票データは会社企業で は2005年3月時点,個人企業は09年3月時点においてそれぞれ抽出・作成 されたものであり,その後に収録されたデータは利用されていない.とりわけ,

6) 鹿野(2012),68頁.

7) 鹿野(2012),6頁.

8) 鹿野(2012),13頁.

(17) 17

(5)

66巻 第1

これまでに得られた分析結果の多くは個票データが十分揃っている07年まで のCRDに依存しており,08年9月のリーマンショックを契機とする景気後 退局面において日本の中小企業の経営財務面においてどのような変化がみら れたのかといった問題に対しては答えることができない.

 リーマンショックが中小企業経営に及ぼした影響に関しては,これまでにも 数多くの優れた分析結果が報告されている.たとえば,『中小企業白書(2010 年版)』は「アメリカで発生した経済危機は,株価下落や信用不安等の資本市 場と輸出急減等の財市場を通じて,我が国の中小企業に波及した.この結果,

中小企業の業況は急激に悪化し,資金繰り及び雇用面を中心に深刻な影響を 受けた」(34頁),「(2009年度入り後),中小企業の業況は持ち直しの動きも見ら れるが,業種によってその動きが緩やかで,依然として厳しい状況が続いてい る」(同)と指摘している.また,信金中金総合研究所も「リーマンショック 後には,輸出の減少を主因に各地域とも軒並み大幅な減産に追い込まれた.特 に,輸送機械や電気機械の集積地で落込みが著しく,東海地方の生産が最も 落ち込んだ.ただ,在庫調整の進展などから,足元の生産活動は持ち直してき た」9)と中小企業の生産動向を中心に2009年度の日本経済を回顧している.

 その一方で,そうした分析結果の多くは,日本銀行「全国企業短期経済観測

(全国短観)」および財務省「法人企業統計調査」において報告された中小企業 にかかわる業況判断DI等の各種DI,売上高等の経営財務指標に加え,生産・

投資・雇用関連統計等を用いたものであり,中小企業の大多数を占める従業員 数20人以下の小規模企業の経営実態を正確に描写しているとはいい難いのも 事実である.日本銀行および財務省の統計で集計対象となっているのは資本金 2000万円以上1億円未満(日本銀行)あるいは,1億円未満(財務省)という規 模の大きな企業であり,そこで得られた集計結果が小規模企業を中心に構成さ れる中小企業の経営実態から乖離しているおそれが否定できないからである.

 CRD協会が管理運営しているCRDはそうした小規模企業の経営財務デー

9)  峰岸直輝(2009),38頁.

18 (18)

(6)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

タを収録した日本でも例をみないデータベースであり,われわれがこれまで 実施してきたような分析を行えば,そうした課題に応えることができる.い うまでもなく,その際にはデータベースのアップデートが不可欠となる.そ れゆえ,本稿では2012年4月に抽出・作成されたCRDの個票データ(以下,

CRD2012と略)を利用して,これらの問題について検討することにした.

 以下,第2節では,CRD2012に蓄積されている中小企業の個票データを用 いて,その典型的な姿と特性について概観する.第3節では,リーマンショッ クの影響を中心として近年における中小企業の経営財務面での変化とその背 景などについて分析検討する.最後に,第4節では,本稿で得られた分析結 果を取りまとめるとともに今後の課題を指摘する.

2 日本の中小企業の典型的な姿

2. 1 会社形態の中小企業の典型的な姿

 最初に,CRD2012を利用して日本の中小企業のうち会社形態を採る企業の 典型的な姿を確認することにしよう.

 第 1 表は2012年4月時点においてCRDに収録されていた中小企業数(法 人企業〔金融,公務を除く〕,個人事業主を除く),従業員数,売上高,総資産およ び営業利益の中央値と平均値を1997年から2010年までの各年について掲げ たものである.CRD2012に蓄積された個票データのうち10年中に決算期を 迎えた中小企業数は94万1254社にものぼるなど,国税庁「会社標本調査結 果(平成22年度)」による法人企業数258万社の約4割を占める.加えて,03 年から09年までの間,各年のデータ収録企業数は100万社を上回っている.

それゆえ,CRD2012には03年以降,会社形態の中小企業総数のおよそ4割 にのぼる企業の経営財務データが蓄積されているということができる.

 このCRD2012に基づき会社形態を採る日本の中小企業の典型的な姿を各年

について中央値を利用して算出したところ,第1表のような結果が得られた.

すなわち,2010年時点では従業員数5人,売上高9400万円(1人当たりの売上

(19) 19

(7)

66巻 第1

高は1880万円),総資産6700万円,営業利益10万円となっていることが確認 されたのである.この間,平均値で捉えた場合,従業員数16人,売上高4億 3400万円など,中央値で捉えた姿と大きく異なる10).その背景としては,中 小企業の経営財務指標の場合,従業員数20人以下の小規模企業が過半を占め るなど,正規分布に従っていないことが指摘できる.

 この中央値で捉えた2010年時点での姿と先に確認した03年時点での姿(従 業員数6名,売上高1億2500万円〔1人当たりの売上高は2000万円〕,総資産8500万円,

営業利益100万円)を単純に比較すると,近年,景気低迷を主因として中小企 業の経営規模は縮小を余儀なくされていることが窺われる.実際,従業員数 の中央値は1997年の8人から2009年の4人へと半減しているほか,10年の 売上高,総資産はともに97年のおよそ2分の1の水準にまで縮小している.

10) ここで比較対象となった2003年の中央値は56万社の中小企業の経営財務データに基づくも のであり,94万社のデータから算出された10年の中央値とは単純に比較することはできない という点には留意する必要がある.

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

第 1 表 CRDからみた日本の中小企業の姿(会社企業)

会社数

中 央 値 平 均 値

従業員数 売上高

百万円 総資産 百万円 営業利益

百万円 従業員数 売上高

百万円 総資産 百万円 営業利益

百万円 1997年

1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年

363,620 470,521 582,085 753,699 899,187 969,957 1,008,440 1,018,265 1,022,294 1,052,821 1,094,266 1,113,236 1,063,823 941,254

8 7 7 6 6 5 5 5 5 5 5 4 4 5

193 169 147 131 123 112 105 105 106 107 105 101 93 94

128 113 104 90 80 73 68 68 69 70 68 64 63 67

2.0 1.0 0.7 0.9 0.9 0.7 0.8 1.0 0.9 0.9 0.8 0.5 0.01 0.1

24 21 20 18 18 16 16 16 16 15 17 18 15 16

806 690 602 530 493 454 445 466 481 491 486 472 434 434

696 598 533 466 422 392 382 398 409 420 410 393 381 398

16 11 9 10 9 7 9 11 12 12 12 9 3 6 20 (20)

(8)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

 これらの事実はまた,日本の中小企業の経営が近年,厳しい状況にあるこ とを意味している.とりわけ,2008年9月のリーマンショックを契機とする 世界同時不況入りとともに中小企業の経営は困難を極め,売上高のさらなる 縮小を余儀なくされるなかで10年の営業利益は10万円と04~05年の10分 の1の水準にまで縮小していたことが確認された.ただし,標本となった企 業数は年ごとに異なっているほか,中小企業の分布特性を反映するかたちで 収録企業数の増加とともに経営指標の中央値は下振れする傾向があるため,

第1表から「日本の中小企業の経営規模は近年,半減した」とまで断言する ことはできない.

 以上のとおり,日本の中小企業の姿は年ごとに微妙に異なる.しかし,達 観すれば,2000年以降は概ね,従業員数5人,売上高1億円というのが典型 的な会社形態の中小企業の実際ということができる.そして,中小企業の経 営財務動向を議論するに際しては,特定の企業から構成される標本を利用し て,その経年変化を分析する必要があるといえる.

2. 2 個人事業形態の中小企業の典型的な姿

 次は,個人事業形態の中小企業の姿である.第 2 表は同じく2012年4月 時点においてCRDに収録されていた個人事業形態の中小企業について,被用 者数,売上高および総資産の中央値と平均値を00年から10年までの各年に ついて掲げたものである.CRD2012に蓄積された個人事業主にかかわる個票 データ数は各年とも20~30万社,個人事業主総数の1割前後にとどまるなど,

会社形態の中小企業数と比較するとそう多くはない.しかし,そうした個票 データが利用できるのはCRDのみであり,その意味で画期的なことといえる.

 この第2表に基づき個人事業形態を採る中小企業の典型的な姿を捉えると,

たとえば2010年の場合,被用者数0人,売上高1670万円,総資産1720万円 となっていることが確認された.また,この表を利用して個人事業として営 まれている中小企業の業況の経年変化をみると,売上高が00年の2160万円

(21) 21

(9)

66巻 第1

から10年の1670万円へと2割減少するなど,会社形態の中小企業と同様に,

傾向的に規模縮小を余儀なくされていることが読み取れる.こうした売上高 の傾向的な減少を主因として,被用者数も06年には1人から0人に削減され たことが確認された11)

 われわれはまた,個人事業形態の中小企業の場合,会社形態の中小企業と は異なり,2003年以降の景気回復局面においても売上高の減少に歯止めがか かっていないことを見出した.この傾向は今回の分析でも確認されたが,08 年に勃発したリーマンショック後,さらに業況が悪化した可能性が明らかに なった.この可能性を子細に検討するに際しては,会社形態の中小企業と同 様に,標本を特定の個人事業企業に限定して,そうした企業の経営動向を分 析することが重要となる.

11) 鹿野(2012)は,個人事業会社の被用者数の中央値は2005年に2人から1人に減少した(12頁)

という本稿とは異なる分析結果を提示している.もっとも,本稿の分析結果はCRDに収録さ れた個人企業すべてを対象として算出されたものであるのに対し,鹿野(2012)は2000年か 07年まで継続して財務データが利用可能となっていた個人企業23437社を対象としたも のであり,そうした分析対象の相違によるものと判断できる.

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

第 2 表 CRDからみた日本の中小企業の姿(個人事業)

事業所数

中 央 値 平 均 値

被用者数 売上高 千円 総資産

千円 営業利益 千円 被用者数

売上高 千円 総資産

千円 営業利益 千円 2000年

2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年

176,871 253,058 262,921 276,890 265,316 317,190 317,509 345,968 355,543 316,806 210,304

1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0

21,600 20,200 19,000 18,700 18,600 18,100 18,400 18,000 17,100 16,000 16,700

21,800 20,000 18,700 17,900 17,900 18,200 18,400 17,800 17,300 17,000 17,200

3,370 3,240 3,080 3,110 3,110 3,130 3,120 3,050 2,830 2,550 2,630

3 4 3 3 2 2 2 2 2 2 1

42,445 40,067 38,098 37,833 37,675 38,516 40,463 40,203 40,450 41,220 43,010

38,387 35,558 33,303 32,604 32,472 31,530 32,136 31,473 30,380 28,673 30,369

4,790 4,535 4,225 4,331 4,440 4,238 4,534 4,451 4,220 3,911 2,630 22 (22)

(10)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

3 リーマンショックと中小企業経営

3. 1 リーマンショックと会社形態の中小企業

 先に指摘したとおり,われわれはCRDの分析に基づき,中小企業の売上高 は2003年までの間,傾向的な縮小を余儀なくされた後,07年にかけて横這 い圏内の動きにあったことや,従業員数100人以上の企業は比較的良好な経 営パフォーマンスをあげていたことなどを見出した.また,03年からの自動車・

電気機器の輸出に牽引された景気回復局面においては,自動車部品を供給す る企業を中心に製造業中小企業の売上高増加が確認された.

 これらの分析結果は,特定の中小企業を分析対象として,その経営財務指 標の動きを時系列的に追うことで得られたものであり,示唆に富む論点を数 多く提供している.しかし,これまでのところ,標本期間が2007年で終わっ ており,リーマンショックが中小企業経営に及ぼした影響が分析対象となっ ていない.そうした問題の克服を目指し本稿では,CRD2012に蓄積された中 小企業のうち,1997年から2010年までの13年間にわたる財務諸表が利用可 能となっている12万9323社の経営財務データ(以下,CRDcと呼ぶ)を利用の うえ,リーマンショックが会社形態の中小企業の経営動向に及ぼした影響に ついて分析検討することにした.

 分析結果の提示に先立ち,CRDcの概要を簡単に説明する.第 3 表は,

CRDcに蓄積された中小企業12万社の業種別・規模別の分布状況を示したもの である12).この表からも明らかなように,CRDcの場合,製造業の比重が28%

(2010年データでは18%)とやや高いほか,従業員数の中央値も11人(同,5人)

にのぼるなど,比較的規模の大きな企業から構成されているところに特徴が あるといえる.実際,第 4 表は,CRDcに蓄積された中小企業12万社の主要

12) 総務省『事業所・企業統計調査』と比較すると,CDRおよびCDRc統計の場合,従業員数

ゼロの企業の比率が非常に高い.このことは,従業員数ゼロの企業のなかには,従業員数不明 の企業がゼロとして報告され,本来の姿と比較して過大となっていることを示唆している.そ れゆえ,この階層の計数に関しては,慎重に取り扱う必要がある.

(23) 23

(11)

66巻 第1

第3表 CRDcに蓄積された中小企業(会社形態)の業種別・規模別分布 (1)業種別企業分布状況 年19971998199920002001200220032004200520062007200820092010 合計129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323 建設業25,25225,23525,23625,29925,35925,33625,40025,46025,49425,41425,41825,44925,48325,510 製造業37,83137,72437,58537,60437,46737,30737,08036,93436,81936,61936,59036,49836,42136,439 卸・小売業34,94934,97735,16335,22235,24035,32035,46535,50235,44035,44235,39435,34235,36735,356 飲食店業3,3873,4003,3933,3953,3993,4033,4143,4343,4403,4593,4623,4713,4763,476 <構成比,%> 合計100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 建設業19.5 19.5 19.5 19.6 19.6 19.6 19.6 19.7 19.7 19.7 19.7 19.7 19.7 19.7 製造業29.3 29.2 29.1 29.1 29.0 28.8 28.7 28.6 28.5 28.3 28.3 28.2 28.2 28.2 卸・小売業27.0 27.0 27.2 27.2 27.2 27.3 27.4 27.5 27.4 27.4 27.4 27.3 27.3 27.3 飲食店業2.6 2.6 2.6 2.6 2.6 2.6 2.6 2.7 2.7 2.7 2.7 2.7 2.7 2.7 24 (24)

(12)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成

(2)従業員数別企業分布状況 年19971998199920002001200220032004200520062007200820092010 合計129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323129,323 中央値1212121213131312121212121111 0人8,0156,9917,1055,8764,0923,7984,6755,2575,1816,4367,3187,8607,7727,422 1~4人20,79620,79020,81521,04421,73322,21522,29222,35422,69322,96923,25623,71124,62425,960 5~9人26,01626,27226,31926,83127,36727,47327,21226,99726,82526,06325,67625,31825,32225,209 10~19人25,84926,25326,41426,71927,12927,25026,85126,59126,34425,78325,21224,75924,67024,415 20~49人26,88727,25827,21727,46527,69727,65227,54227,35327,33226,87926,47726,28025,87425,595 50~99人12,40512,43312,33712,34612,29312,16812,01912,06712,13412,25612,27712,18512,00311,794 100~199人6,3586,3426,2446,1906,2086,0786,0796,0436,0636,1336,2286,2676,1796,095 200~299人1,8051,8111,7621,7691,7321,6951,6841,6751,7731,7991,8351,8801,8441,815 300人以上1,1921,1731,1101,0831,0729949699869781,0051,0441,0631,0351,018 <構成比,%> 合計100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 0人6.2 5.4 5.5 4.5 3.2 2.9 3.6 4.1 4.0 5.0 5.7 6.1 6.0 5.7 1~4人16.1 16.1 16.1 16.3 16.8 17.2 17.2 17.3 17.5 17.8 18.0 18.3 19.0 20.1 5~9人20.1 20.3 20.4 20.7 21.2 21.2 21.0 20.9 20.7 20.2 19.9 19.6 19.6 19.5 10~19人20.0 20.3 20.4 20.7 21.0 21.1 20.8 20.6 20.4 19.9 19.5 19.1 19.1 18.9 20~49人20.8 21.1 21.0 21.2 21.4 21.4 21.3 21.2 21.1 20.8 20.5 20.3 20.0 19.8 50~99人9.6 9.6 9.5 9.5 9.5 9.4 9.3 9.3 9.4 9.5 9.5 9.4 9.3 9.1 100~199人4.9 4.9 4.8 4.8 4.8 4.7 4.7 4.7 4.7 4.7 4.8 4.8 4.8 4.7 200~299人1.4 1.4 1.4 1.4 1.3 1.3 1.3 1.3 1.4 1.4 1.4 1.5 1.4 1.4 300人以上0.9 0.9 0.9 0.8 0.8 0.8 0.7 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 <参考> 20人未満62.4 62.1 62.4 62.2 62.2 62.4 62.6 62.9 62.6 62.9 63.1 63.1 63.7 64.2

(25) 25

(13)

66巻 第1

経営財務指標の中央値や経営諸比率を2010年の94万社について計算した結 果と比較したものである.この表を一瞥すれば明らかなように,CRDcの場合,

従業員数や売上高等の経営指標は10年データから導かれる姿の2倍から3倍 程度の大きさとなるなど,比較的規模の大きな企業から構成されていること がわかる.

3. 1. 1 売上高の推移

 以上のような中小企業12万社の典型的な姿を念頭においたうえで,この CRDcを利用して,日本の中小企業の経営状況がリーマンショックに見舞わ れた2008年以降,どのような推移をたどったのかについて振り返ることにし たい.その際,経営状況の良し悪しにかかわる判断指標として本稿では,財 務省「法人企業統計調査」のうち大企業(資本金10億円以上企業の合計数値)の

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

第 4 表 CRDcとCRD2012に蓄積された中小企業の姿の比較(2010年,中央値)

従業員数

売上高 百万円

総資産 百万円

営業利益 百万円

1人当たり 売上高百万円

営業利益率売上高 会社数

構成比

CRDc

全産業計 129,323 100.0 11 224 222 1.25 20.3 0.56

 うち建設業 25,510 19.7 7 141 114 0.50 20.1 0.35

  製造業 36,439 28.2 20 308 354 1.31 15.4 0.00

  卸・小売業 35,356 27.3 9 320 236 1.19 35.6 0.37

  飲食店・宿泊業 3,476 2.7 13 140 191 1.00 10.7 0.07

CRD2012

全産業計 941,254 100.0 5 94 67 0.1 19.0 0.11

 うち建設業 204,059 21.7 4 82 48 -0.4 21.0 -0.49

  製造業 170,713 18.1 8 110 107 -0.3 14.0 -0.27

  卸・小売業 243,192 25.8 4 133 72 0.1 33.0 0.08

  飲食店・宿泊業 40,348 4.3 4 64 44 -0.5 16.0 -0.78

26 (26)

(14)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

計数を採用することにした13)

 最初は,売上高である.第 1 図が示すように,判断指標に採用した大企業 の売上高は,日本の景気動向と軌を一にするかたち2004年から08年にかけ て回復した後,リーマンショックを主因として08年から10年にかけて2年 間合計で△17%の減少を余儀なくされた.これに対し,中小企業の売上高は 03年に97年の8割前後の水準にまで落ち込んだあと,07年までの間,横ば い圏内の動きにあった.そうしたなか,リーマンショックとともに2年間で

△17%と大企業並みの売上高減少に直面したことが確認された.業種別にみ

た場合,07年まで伸長していた製造業の売上高減少がとくに目立ち,△2割

13) 財務省「法人企業統計調査」については各年度の計数を利用することにし,実際には,1996 年度から2009年度までの計数を利用した.加えて,同調査の場合,集計値しか公表されてい ないため,中央値に代えて全産業合計の計数を利用することにした.

第 1 図 業種別にみた中小企業売上高の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

0

20 40 60 80 100 120

合計 建設業 製造業 卸・小売業 飲食・宿泊 大企業

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

40

60 80 100 120

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 20 40

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

合計 0人 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200〜299人 300人以上 図1 業種別にみた中小企業売上高の推移

(中央値、1997年=100)

図2 企業規模別にみた中小企業売上高の推移

(中央値、1997年=100)

(年)

(年)

(中央値,1997年=100)

(27) 27

(15)

66巻 第1

強の減少を強いられたことが指摘できる.

 また,従業員数で測った企業規模別に売上高の推移をみると,第 2 図のと おり,リーマンショックは,概ね企業規模の如何にかかわらず,中小企業の 売上高を減少させたことが確認できた.もっとも,子細にみると,従業員数 0人の企業の売上高減少率が△2割を超えたのに対し,同5人以上100人未 満の企業の減少率が△12~13%にとどまったことが興味深い.

 鹿野(2008)においても指摘されているように,中小企業の経営が安定する には従業員1人当たりの売上高が2000万円を超えることが求められることや,

1500万円を下回れば赤字になることが経験則として知られている14).ちなみ に第 3 図は,従業員1人当たりの売上高の推移を示したものである.この図

14) 鹿野(2008),32頁.

第 2 図 企業規模別にみた中小企業売上高の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

0

20 40 60 80 100 120

合計 建設業 製造業 卸・小売業 飲食・宿泊 大企業

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

40

60 80 100 120

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 20 40

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

合計 0人 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200〜299人 300人以上 図1 業種別にみた中小企業売上高の推移

(中央値、1997年=100)

図2 企業規模別にみた中小企業売上高の推移

(中央値、1997年=100)

(年)

(年)

(中央値,1997年=100)

28 (28)

(16)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

をみれば明らかなように,1人当たりの売上高は近年,企業規模の如何にか かわらず,概ね1800万円から2500万円というレンジのなかで変動していたが,

リーマンショックに伴い2009年以降,200~300万円減少をみている.しかし,

2000万円を一つの基準として変動していることは揺るがない.

 そうした状況下,標本に採用された中小企業12万社の場合,従業員数の中 央値は第3表のとおり長年にわたって12人を維持していたが,リーマンショッ クに伴う売上高の大幅な減少を契機として2009年には11人と1人減少した.

第 4 図は,従業員数の階層別分布の推移を示したものである.この図からも 明らかなように,売上高の低迷長期化とともに02年以降,従業員数10人未 満という階層の比率の傾向的上昇により示唆された人員削減の動きをリーマ

第 3 図 従業員1人当たりの中小企業売上高の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図3 従業員一人当りの中小企業売上高の推移         (中央値、円)

0

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図4 従業員数の階層別分布の推移         (構成比、%)

50%

60%

70%

80%

90%

100%

300人以上 200〜299人 100〜199人 50〜99人 20〜49人

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0%

10%

20%

30% 5〜9人

1〜4人 0 5000

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 10000

15000 20000 25000 30000

0

合計 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200人〜299人 300人以上

40% 10〜19人

(年)

(年)

(中央値,円)

(29) 29

(17)

66巻 第1

ンショックが後押しし,その結果,従業員数の中央値が09年に12人から11 人へと減少したことが確認された.なお,中小企業の場合,1人当たりの人 件費はおよそ380万円であり,従業員を1人削減すれば,最大でその分だけ 営業利益が拡大することになる.

 これらの事実は,『中小企業白書』等で指摘されたとおり,リーマンショッ クは自動車・電気機器を中心とする欧米諸国向け輸出の急減を震源地として 大企業および日本経済に負の影響を及ぼし,それが取引関係や消費需要の減 退を媒介として内需中心の中小企業へと波及してきたことを物語っている.

ただし,中小企業の場合,それまでの景気回復局面においても売上高の改善 がみられないなかでリーマンショックを契機に大企業と同じ率での売上高の

第 4 図 従業員数の階層別分布の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図3 従業員一人当りの中小企業売上高の推移         (中央値、円)

0

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図4 従業員数の階層別分布の推移         (構成比、%)

50%

60%

70%

80%

90%

100%

300人以上 200〜299人 100〜199人 50〜99人 20〜49人

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0%

10%

20%

30% 5〜9人

1〜4人 0 5000

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 10000

15000 20000 25000 30000

0

合計 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200人〜299人 300人以上

40% 10〜19人

(年)

(年)

(構成比,%)

30 (30)

(18)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

減少に直面したため,経営面への打撃は大企業よりも厳しかったと考えられ る.中小企業の多くでは,そうした認識を背景に経営の安定化を目指して従 業員数の削減というかたちでリストラが実施されたといえよう.

3. 1. 2 営業利益の動き

 次は営業利益である.第 5 図は,CRDcに収録された中小企業12万社の営業 利益の中央値の推移を示したものである.この図は2003年から07年までの間,

達観すると,営業利益の中央値は横ばい圏内の動きにあったことを示している.

しかし,リーマンショックの影響がフルに顕現した09年になると営業利益は07 年の3分の1の水準にまで縮小したことが確認された.中小企業の場合,大企

第 5 図 業種別にみた中小企業営業利益の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図5 業種別にみた中小企業営業利益の推移

(中央値、1997年=100)

0 20 40 60 80 100 120 140

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図6 規模別にみた中小企業営業利益の推移

(中央値、1997年=100)

0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

60 80 100 120

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

-20 0 20

合計

建設業 製造業 卸・小売業 飲食・宿泊

40

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

合計 0人 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200人〜299人 300人以上

(年)

(中央値,1997年=100)

(31) 31

(19)

66巻 第1

業と比較して販売・一般管理費は人件費を中心に固定費的な色彩が強く,売上 高の減少に伴って固定費を賄うだけの粗利益を確保できなかったことが主因と考 えられる.ただし,そうした状況も10年になると先に指摘したリストラの効果 顕現もあって緩和され,営業利益は緩やかながらも持ち直したことが確認された.

 業種別にみた場合,製造業,飲食・宿泊業という2業種がとくに強い影響を蒙っ たことがわかる.実際,製造業では2009年の営業利益はほぼゼロないし若干のプ ラスという非常に厳しい事態に陥った.飲食・宿泊業では09年に大きく落ち込んだ 後,翌10年になっても営業利益の縮小に歯止めがかからなかったことが確認された.

 また,規模別に営業利益の動きをみると,第 6 図のとおり,従業員数20人 未満という規模の小さな企業ではその規模が2008年から09年にかけて3分の

第 6 図 規模別にみた中小企業営業利益の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図5 業種別にみた中小企業営業利益の推移

(中央値、1997年=100)

0 20 40 60 80 100 120 140

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図6 規模別にみた中小企業営業利益の推移

(中央値、1997年=100)

0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

60 80 100 120

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

-20 0 20

合計

建設業 製造業 卸・小売業 飲食・宿泊

40

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

合計 0人 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200人〜299人 300人以上

(年)

(中央値,1997年=100)

32 (32)

(20)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

1の水準にまで縮小を余儀なくされたほか,20人以上の企業でも同じく2分の 1にまで低下したことが確認された.加えて,リーマンショック後の営業利益 回復力は従業員数20人を境にして,規模の小さな企業の回復力には力強さが みられない一方,規模の大きな企業ほど強い回復力を示すという二極分化の動 きが確認された.この事実は,規模の小さな企業ほど,リーマンショックによ る負の影響を強く受けたことを意味している.

 このほか,会社企業の場合,リーマンショックを契機として営業赤字企業の 比率も急上昇したことが確認された15).第 7 図および第 8 図は,標本企業12

15) 赤字企業は通常,当期利益が赤字の企業と規定される.しかし,中小企業の場合,営業外利 益・損失の規模が大きくないため,営業利益の赤字が経常赤字や当期赤字にほぼ直結する傾向 がある.そのため,本稿では,営業赤字企業を赤字企業とすることにした.

第 7 図 業種別にみた営業赤字企業比率の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図7 業種別にみた営業赤字企業比率の推移

(構成比、%)

0 10 20 30 40 50 60

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図8 営業赤字中小企業比率の業種別構成の推移 (構成比、%)

0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

15 20 25 30 35 40 45

建設業

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 5 10 15

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

合計 建設業 製造業 卸・小売業 飲食・宿泊

その他 飲食・宿泊 卸・小売業 建設業 製造業

(構成比,%)

(33) 33

(21)

66巻 第1

万社に占める営業赤字企業の比率の推移を示したものである.これらの図から は,営業赤字企業の比率は近年30%前後で推移していたが,リーマンショック とともに急上昇し,40%を超えたことが確認された.いうまでもなく,赤字の 主たる原因は売上高の減少であり,営業赤字企業の場合,たとえば2010年の 売上高の中央値は1210万円と標本企業全体(2240万円)の5割強の水準にとど まっていることが確認された.また,業種別にみた場合,売上高の減少が著しかっ た製造業,飲食・宿泊業という2業種において赤字比率の急騰がとくに目立つ.

 従業員数を基準とした企業規模別に営業赤字企業比率の推移をみると,第 9 図および第 10 図のとおりである.すなわち,営業赤字企業比率は規模に反比例 し,従業員数20人未満の企業では同比率の平均値を上回る一方,規模が大きく

第 8 図 営業赤字中小企業比率の業種別構成の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図7 業種別にみた営業赤字企業比率の推移

(構成比、%)

0 10 20 30 40 50 60

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図8 営業赤字中小企業比率の業種別構成の推移 (構成比、%)

0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

15 20 25 30 35 40 45

建設業

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 5 10 15

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

合計 建設業 製造業 卸・小売業 飲食・宿泊

その他 飲食・宿泊 卸・小売業 建設業 製造業

(構成比,%)

34 (34)

(22)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

なるにつれて赤字比率は低下する,あるいは規模の小さな企業ほど,営業赤字 比率が高いことが確認された.そうしたなか,リーマンショック直後の2009年 には,規模の如何を問わず,すべての規模階層で営業赤字企業比率が上昇した.

たとえば,09年における従業員数1~4人という零細企業の営業赤字企業比率

は50%近辺にまで上昇したほか,赤字企業比率が長年にわたって10%台で推移

していた同300人以上の大きな企業でも初めて25%となったことが確認された.

 ただし,営業赤字企業比率急上昇の背景は,事業規模により大きく異なる.

零細企業の場合,リーマンショックに伴う景気後退による内需の低迷を主因 とする売上高の減少であるのに対し,大手中小企業においては,輸出という 外需の減少による影響をもろに受けたと推察されるのである.実際,後者の

第 9 図 規模別にみた営業赤字企業比率の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図9 規模別にみた営業赤字企業比率の推移 (構成比、%)

0 10 20 30 40 50 60

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図10 営業赤字中小企業比率の規模別構成の推移 (構成比、%)

0

15 20 25 30 35 40 45

5~9人

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 5 10 15

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

合計 0 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200〜299人 300人以上

300人以上 200〜299人 100〜199人 50〜99人 20〜49人

5〜9人 1〜4人 0人 10〜19人

(年)

(構成比,%)

(35) 35

(23)

66巻 第1

場合,輸出減少に起因する負の効果が一巡した後,赤字比率は急低下したが,

一方で前者では高止まり傾向がみられる.

 しかしながら,リーマンショックとともに赤字企業比率が急上昇したといっ ても,全体としてみると40%超の水準にとどまっているという事実を見逃す ことはできない.換言すると,リーマンショックという負の大きなショック が日本経済を襲ったにもかかわらず,中小企業12万社のうち6割前後の企業 は引き続き営業黒字を計上していたのである16).この事実は今回,初めて確

16) 第4表に掲載されたCRD2012によると,2010年に決算期を迎えた94万社の営業利益の中 央値は10万円となっている.この事実は,標本となった中小企業数が12万社から94万社に 拡大されても,過半の企業は営業黒字を計上していたことを意味しており,その意味で,本稿 で見出された事実の妥当性を支持していると考えられる.

第 10 図 営業赤字中小企業比率の規模別構成の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図9 規模別にみた営業赤字企業比率の推移 (構成比、%)

0 10 20 30 40 50 60

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図10 営業赤字中小企業比率の規模別構成の推移 (構成比、%)

0

15 20 25 30 35 40 45

5~9人

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 5 10 15

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

合計 0 1〜4人 5〜9人 10〜19人 20〜49人 50〜99人 100〜199人 200〜299人 300人以上

300人以上 200〜299人 100〜199人 50〜99人 20〜49人

5〜9人 1〜4人 0人 10〜19人

(年)

(構成比,%)

36 (36)

(24)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

認されたものである.ちなみに,営業黒字企業の売上高は第 11 図のとおり 安定的に推移しており,景気に左右されない強固な営業基盤,技術力を有し ていることが営業黒字を支えているということができよう.実際,営業黒字 製造業企業の売上高はリーマンショックのなかでも安定的に伸びており,そ の営業基盤や技術力の強固さを示唆している.

 これらの事実はいずれも,今回の分析を通じて初めて明らかになったもの である.確かにリーマンショックは,『中小企業白書』等が指摘するとおり,

日本の中小企業経営に対し規模の小さな企業を中心に大きな影響を及ぼした.

しかし,一部の輸出に特化した規模の大きな製造業企業を除けば,その影響 は内需の低迷に伴う売上高の減少に起因するものであり,その意味で克服可

第 11 図 業種別にみた営業黒字中小企業の売上高の推移

(資料)CRD協会運営のCRDに基づき著者作成.

図11 業種別にみた営業黒字中小企業の売上高の推移

(中央値、1997年=100)

0 20 40 60 80 100 120 140

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

図12 業種別にみた個人事業の中小企業の売上高の推移

(中央値、2000年=100)

40 60 80 100 120

0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

(資料) CRD協会運営のCRDに基づき著者作成。

0 20 40

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010(年)

合計 黒字企業 建設業 製造業 卸・小売業 飲食・宿泊

合計 建設業 製造業 卸・小売業 飲食宿泊業

(中央値,1997年=100)

(37) 37

(25)

66巻 第1

能なショックであったといえよう.実際,標本企業に採用された12万社のう ち半数以上の企業は営業黒字を引き続き計上していたのである.それはまた,

中小企業の場合,経営規模は小さいが,そうした点を克服して安定的な経営 基盤の確立・維持に成功した企業が過半を占めることを示唆している.

 以上のとおり,リーマンショックという「百年に一度の経済危機」が中小 企業の経営に及ぼした効果は均一ではなく,個々の企業の営業基盤や技術力 などの相違を反映するかたちで業種および企業規模ごとに大きく異なってい たことが判明した.この事実は,中小企業政策のありようを議論する際,業種・

規模ごとの特色を捨象して中小企業ということで一括りにして議論すること の危険性や,そうした特色を踏まえたきめ細かな政策の立案・実施の重要性 を改めて示唆しているといえよう.

3. 1. 3 資産・負債面での動き

 次に,資産・負債面での動きをみることにする.第 5 表は,2001年から 2010年までの中小企業12万社の貸借対照表の動きを項目ごとに算出された 中央値を利用して取りまとめたものである.中小企業の資産・負債残高に関 する統計はCRD独自のものであり,そうした財務構造の分析に利用可能な統 計は現在までのところ,日本では他に見当たらない.そして,この表からは,

売上高の傾向的な縮小を主因として,中小企業の資産・負債がこの10年でと もに1割弱減少したことが初めて確認された.

 このほか,鹿野(2008)が見出した長期借入金比率上昇の動きは2000年代 に入った後は,落ち着くとともに31%前後の水準で安定することになった.

しかし,リーマンショックに起因する世界的な景気後退に伴って売上高の低 迷を強いられるなか,中小企業の長期借入金残高も幾分増加し,長期借入金

比率は09年に3%ポイント前後上昇した後,35%を上回る水準で推移してい

ることも併せて確認された.その一方で,短期借入金は近年,売上高の低迷 を主因として減少傾向にあり,リーマンショック後もこの傾向に変わりはない.

38 (38)

(26)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

(資料)CRD協会運営のCRD,日本銀行統計資料および信金中金統計資料に基づき著者作成.

第 5 表 日本の中小企業の貸借対照表(中央値)

年 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 流動資産計 109 103 102 103 105 106 106 103 98 95   現金預金 29 27 26 26 27 28 28 26 26 25   売掛金 26 24 24 24 25 25 25 24 20 21 固定資産計 102 102 101 102 102 103 103 103 101 99   有形固定資産 75 75 75 75 75 76 76 75 74 72   土地 21 22 23 24 24 25 26 26 26 26 資産計 239 233 231 232 235 237 238 235 227 222 流動負債計 82 78 76 76 75 74 74 71 62 61   短期借入金 22 22 21 20 19 19 18 17 15 15 固定負債計 82 79 78 79 80 82 82 81 87 86   社債長期借入金 76 74 73 74 75 76 76 75 81 80

(長短借入金合計) 121 118 116 116 116 117 116 115 118 116 負債計 192 185 181 180 181 182 181 178 173 171 資本計 32 33 34 36 37 38 39 39 36 34   資本金 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10   その他の資本 19 19 20 21 22 22 21 21 18 17 負債・資本計 239 233 231 232 235 237 238 235 227 222

<構成比,%>

流動資産計 45.6 44.2 44.2 44.4 44.7 44.7 44.5 43.8 43.2 42.8   現金預金 12.1 11.6 11.3 11.2 11.5 11.8 11.8 11.1 11.5 11.3   売掛金 10.9 10.3 10.4 10.3 10.6 10.5 10.5 10.2 8.8 9.5 固定資産計 42.7 43.8 43.7 44.0 43.4 43.5 43.3 43.8 44.5 44.6   有形固定資産 31.4 32.2 32.5 32.3 31.9 32.1 31.9 31.9 32.6 32.4   土地 8.8 9.4 10.0 10.3 10.2 10.5 10.9 11.1 11.5 11.7 資産計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 流動負債計 34.3 33.5 32.9 32.8 31.9 31.2 31.1 30.2 27.3 27.5   短期借入金 9.2 9.4 9.1 8.6 8.1 8.0 7.6 7.2 6.6 6.8 固定負債計 34.3 33.9 33.8 34.1 34.0 34.6 34.5 34.5 38.3 38.7   社債長期借入金 31.8 31.8 31.6 31.9 31.9 32.1 31.9 31.9 35.7 36.0

(長短借入金合計) 50.6 50.6 50.2 50.0 49.4 49.4 48.7 48.9 52.0 52.3 負債計 80.3 79.4 78.4 77.6 77.0 76.8 76.1 75.7 76.2 77.0 資本計 13.4 14.2 14.7 15.5 15.7 16.0 16.4 16.6 15.9 15.3   資本金 4.2 4.3 4.3 4.3 4.3 4.2 4.2 4.3 4.4 4.5   その他の資本 7.9 8.2 8.7 9.1 9.4 9.3 8.8 8.9 7.9 7.7 負債・資本計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0     <参考>中小企業向け貸出残高の推移 (単位:億円)

2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 国内銀行 2,172,439 1,993,117 1,823,307 1,803,039 1,796,224 1,888,158 1,867,135 1,853,379 1,785,423 1,743,134 信用金庫 655,294 638,092 633,012 629,294 631,722 637,673 638,372 649,017 646,569 640,621

(単位:100万円)

(39) 39

(27)

66巻 第1

 その結果,中小企業の長短借入金残高は近年,リーマンショックという金 融危機を経験したにもかかわらず,落ち着いた推移をたどっていることが初 めて確認された.このような資金需要の動きを反映するかたちで金融機関に よる中小企業向け貸出も近年,概ね落ち着いた動きを示している.それはまた,

リーマンショック発生前までの景気回復局面においても中小企業は売上高低 迷の下,設備投資には慎重な姿勢を堅持していたことを示唆している.実際,

第 6 表の<参考>欄に掲げられたように,国内銀行の中小企業向け貸出残高 は2006年末の188兆円をピークとして漸減傾向にあるほか,信用金庫の貸出 残高も08年末には65兆円と前年比9000億円増加した後,減少に転じ,10 年末の残高は64兆円となっている.

 周知のとおり,リーマンショック後,中小企業の資金繰り安定化を支援す るべく,緊急信用保証制度や金融円滑化法に基づく返済猶予・繰り延べが実 施された.緊急信用保証制度の場合,総額30兆円の信用保証枠が設定され,

3年間で28兆円の保証付き貸出が実行された.しかし,銀行および信用金庫 による貸出の増加は,先に指摘したとおり,小幅なものにとどまっている.

この事実はまた,緊急信用保証制度に基づく貸出は期間1年以内の短期貸出 や既往貸出の借り換えを中心に実行されたことから,貸出残高の大幅な拡大 にはつながらなかったことを示唆している.

 言い換えると,中小企業においては資金繰り安定化を目指して導入された 緊急信用保証制度を利用するという動きが広範化することはなかったのであ る.その背景としては,次の2点が指摘できよう.すなわち,第1に,リー マンショック前までの慎重な設備投資行動を背景として,中小企業による借 入金残高の水準自体,売上高との関連でみて過大となっていなかった.それ ゆえ,売上高が急減しても,後ろ向きの資金需要が嵩むことはなかったと考 えられるのである.

 第2に,売上高が傾向的に減少するなか,将来,保証借入の返済原資の確 保に自信が持てず,借入申し込みを躊躇したのではないかと推察される.そ 40 (40)

(28)

リーマンショックと中小企業経営(鹿野嘉昭)

うしたなか,中小企業の資金繰りは金融円滑化法に基づく返済猶予・繰り延 べという金融機関による事実上の後ろ向き資金の供与により支えられたとい えよう.返済猶予・繰り延べの場合,既往融資の返済負担を和らげるにとど まり,将来の返済負担の増大につながらないからである.それゆえ,リーマ ンショックを契機として危機に直面した中小企業の多くは,金融円滑化法に 基づく返済猶予・繰り延べで当座の資金を確保し,倒産という事態の発生を 回避したと考えられる.実際,リーマンショック後も中小企業の倒産は比較 的落ち着いた動きを示していた.

 また,株主資本比率は,中小企業の多くが営業黒字を確保したことを背景 として,リーマンショック前までは傾向的に上昇し,2008年には16.6%を記 録したが,その後,低下を余儀なくされ,09年末には15.9%となっている.

 しかし,リーマンショック後に経営安定化を目指して実施された従業員数 の削減というリストラ措置が奏功したことで,株主資本比率は引続き15%台 を維持している.これらの結果を踏まえると,リーマンショックは日本の中 小企業に深刻な影響を及ぼしたが,全体としてみれば克服可能なものであり,

政府による各種の支援措置の奏功もあって,資金繰りの面から経営に齟齬を 来すことはなかったといえよう.

 その一方で,先に掲げた売上高や営業利益の経年変化にかかわる分析結果 は,製造業,飲食・宿泊業という2業種および従業員数20人未満という規模 の小さな企業がリーマンショックでとくに強い影響を蒙ったことを明らかに している.これに対し,ここで述べた中小企業の財務内容にかかわる議論は 中央値に基づく議論であり,概ね従業員数11人という規模の企業が想定され ているため,売上高等で得られた結論との整合性を保つには規模別に分析す ることが求められる.それゆえ,従業員数20人未満という規模の小さな企業 を分析対象として,リーマンショック後における中小企業の財務内容の変化 について検証することにした.

 第6表は,規模の小さな中小企業の2001年以降における負債・資本面での

(41) 41

(29)

66巻 第1

第 6 表 小規模中小企業の規模別貸借対照表(中央値)

  <金額>

  2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

従業員数 0人

負債計 128 112 96 85 83 77 74 73 72 69

(長短借入金合計) 84 79 68 59 58 55 53 54 55 53 資本計 16 12 10 9 8 7 6 5 4 3   資本金 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10   その他の資本 6 3 1 1 0 0 -1 -2 -3 -4 負債・資本計 147 134 108 97 91 83 78 76 73 67

1~4人

負債計   57 55 55 55 56 57 58 57 57 58

(長短借入金合計) 40 39 40 40 40 40 41 41 43 44

資本計   4 4 4 4 4 4 4 4 3 2

  資本金 6 6 8 8 8 10 10 10 10 10   その他の資本 -1 -1 -2 -2 -2 -1 -1 -1 -2 -3 負債・資本計 60 58 58 57 57 59 59 58 57 56

5~10人

負債計   87 87 84 84 85 86 87 86 87 89

(長短借入金合計) 58 57 57 58 58 59 60 60 64 65 資本計   11 11 12 13 13 13 14 13 12 11   資本金 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10   その他の資本 3 3 3 4 4 4 4 4 3 2 負債・資本計 100 98 98 99 100 102 103 103 103 102

10~19人

負債計   164 160 160 162 164 166 169 169 168 170

(長短借入金合計) 106 104 104 107 108 110 110 111 118 119 資本計 32 33 35 37 38 40 42 42 41 41   資本金 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10   その他の資本 18 19 20 22 23 23 24 24 23 23 負債・資本計   208 205 207 212 215 220 225 226 224 224   <構成比,%>

従業員数 0人

負債計   87.1 83.6 88.9 87.6 91.2 92.8 94.9 96.1 98.6 103.0

(長短借入金合計) 57.1 59.0 63.0 60.8 63.7 66.3 67.9 71.1 75.3 79.1 資本計   10.9 9.0 9.3 9.3 8.8 8.4 7.7 6.6 5.5 4.5   資本金 6.8 7.5 9.3 10.3 11.0 12.0 12.8 13.2 13.7 14.9   その他の資本 4.1 2.2 0.9 1.0 0.0 0.0 -1.3 -2.6 -4.1 -6.0 負債・資本計   100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0

(単位:百万円)

42 (42)

参照

関連したドキュメント

かねてより同感しているところである 1 ) 。そしてこの「人本主義企業システム」の会計的表現

第三に、キャッシュ・フローと IFRS 導入のダミー変数以外のファクター が企業投資に及ぼす影響を制御するために、モデル(3)に Growth it-1 、 Size it-1 、Lev it-1 、ROE

中国政府は 1990 年代後半から「走出去(中国語で「出ていく」の意) 」政策として、中国企業

炭シンヂケートは九六の企業を統合したのである。アメ

さらに,在米企業については 2005 年に前回(1999

る.さらに彼は Daisy や Tomのように,恵まれた境遇を有益に活かせない 者たちの生活を対照的に述べることにより, Gatsby

本研究においては,紙の水ポテンシャルの値を調べることで,微生物が基物(紙試料)から

カジノ産業に従事する部族の増加とともに、その収益も急増した。 1988 年に約 1 億 2100 万ド ルであった先住民カジノ産業の総収益額は、2007 年には約 263 億