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4  金属 製 品・ ガ ラス関連遺 物 の分析調査

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(1)

v

章 自然科学による分析

第V章 自然科学による分析

125

(2)

4  金属 製 品・ ガ ラス関連遺 物 の分析調査

東一坊大路西側溝 か ら出上 した金属器、ガラス増禍 について、

X線

透過撮影お よび

X tt CT

による構造調査 と蛍光

X線

分析法 による材質の調査 な どを実施 したので、その結果 を報告す る。

A 分析資料 と観察

出土 した金属器 は保存状態が きわめて良好 で、 その表面 は黒色 の数100 μ

mの

ご く薄いさび で覆われてい る程度 で、腐蝕が進んでいる状態ではなかった。 内部 は黒色 さびで保護 された状 態で、還元状態で埋蔵 されていた ことが推定 された。

ガラス対塙 は増捐 内部 に緑色 ガラスの薄い層が全面 に残存 してお り、風化変質 によ り黒色 に 変質 した部分が多 く、 また一部で は虹彩(銀化)や白色 に粉状 を呈す る部分 もみ られ る。

ガラス小玉 を製作 す るための鋳型 と思われ る破片 も数点発見 されてお り、その中の

1点

は孔 部分 に固 く焼 けた原料物質か、 もし くは風化物質が充填 されていた。 その表面 は軟 らかい黒色 物質で薄 く覆 われてい るが内部 は白色や淡茶色物質であった。

B  調査 の結果

XttC Tに   

2点

と鏡

1点

X tt CTに

よる調査 をお こな った(Ph.82)。 鈴 は上 半 部 と下 半 部 を個 別 に

よる製作法

 

 

 

製 作 した の ち上 下 をか しめてつ くって い る様 子 が観 察 され た。 また、鈴 の鉦部 分 は予 め鈴 の頂 部 に孔 をあけて鉦 を差 し込 んで接合 している様子が撮影 されてい る。

鏡 は鏡本体 と鉦 は個々 に

  Tab.20 

錆部分定量分析結果

(wt.%) :検

出限界 (0.1%)未満 作 られ てお り、鉦 部 分 を接

No.遺  

 

 Mn Fe Cu As Pb Ag Sn  Sb

合 して しある こ とは明 らか ヽ

0   

 

罐ラケ表金昼 0と

1 :i4 ;│:: :::

あ る。接合材料 につい て は

   5 

館尾表金具

 01 0.294.4 3.3

今後検 討 す る必 要 が あ る。

   7 

素 文 小 鏡

0.1 0291.7 4.0 8 

素 文 小 鏡

 ‑ 0.394.029

材質調査 は非破壊法お よ

  10 

  

塔 1 6 73.8  1.0 び一部の資料 について は金

  11 

12 13

  

3.2941 2.6

Tab.21 

金属部分定量分析結果

(wt.%)

:検 出限界(0.1%)未満

No.遺  

 

 Mn Fe  Cu  As  Pb Ag Sn  Sb

属部分 の測 定 をお こな った (Tab 20、21)。今 回 の資 料 は さび層が きわ めて薄 いた め 分析値 が大 き く変 動 す る こ とはなか った。鈴 は銅 を主 成 分 とす る銅 製 品 で不 純物 は少 な く、容 易 にか しめ る こ とは理解 され る。素文鏡 は肉眼的 には同 じ材質 と推 定 され たが 、異 な った材 質 の もので あ る こ とが明 らか

156

 ‑ 2.071.2 1.1

  0.1 0.197.318

   ‑ 0199.7 ‑

  

0.1 0.194.22.9 2 

巡 方表金具

 0.1 0.1 94.2 3.2

銘尾表金具

 ‑ 0.1 94.3 2.7 7 

素 文 小 鏡

0.1 0.187.84.2 8 

素 文 小 鏡

 ‑ 0.191.95.0

10 

  

11 

  

21  0.1  04 0.1 1.7  0.2  0.3 01 1.4  0.2  09 03 6.5  0.2  08 03 1,9  0.2  0.3 05

2.9   ‑   12.2   ‑ 1 8  0.1  16.3  0.1

‑ 0.2 ‑  

‑ 0.1 ‑  

‑   0.3  83.9  0.6

‑   0.3  80.6  0,7

‑   0.2  98.7  0.9 0 1  0.1  99.7   ‑

12 13

(3)

6AHG・ No 170

(lH蝸内ガラス)

× :今 回の試料

207Pb/206Pb    208Pb/206Pb    206Pb/204Pb 0 8477 2 0919

■ :奈 良時代の鉛 ガラス、緑柚

・ ユ

'′

V章  

自然科学 に よる分析

2 08

0 835         0 84         0 845        0 85        0 855 207Pb/206Pb

Fig.41 

増 塙 に残 存 す るガ ラ ス の鉛 同位 体 比

となった。

No.73は

銅一鉛―ひ素 を主成分 とす るのに対 して、

No.124は

銅一ひ素が主成分 で あ り、鉛 はやや少 ない結果 となった。 しか し、 この

2つ

の鏡 はひ素の含有量が多い とい う特徴 がある。嬰洛 は

3点

あ り、 この うち

2点

(No.71,53)は 、銅―錫 を主成分 とし、鉛 を若干含有す る青鋼製品である。他 の

1点

(No.47)は 、銅 を主成分 とし鉛 お よびひ素が数

%含

有す るもので、

2者

とは材質が まった く異 なる。金具 の

2点

(No.54,74)は 、いずれ も同材質で作 られてお り、

銅 を主成分 とし鉛、ひ素が数

%含

有す る。以上、今 回の資料 について大 きく材質 をまとめる と、

銅一錫 を主成分 とす るタイプ、銅 を主成分 とし不純物が少ないタイプ、銅 を主成分 とし鉛、 ひ 素が数

%含

有す るタイプになる。奈良時代 の銅製品 には錫の少 ない ものは鉛やひ素が含有 して お り、和 同銭 にもこのようなタイプの ものが多 く知 られている1ち

今 回発見 された姑鍋 には緑色ガラスが付着残存 してお り、 それ らを分析 した結果、高鉛含有 のPbO―

Si02系

のガラスであ り、銅イオ ンによって緑色 に着色 されていた。 また、高周波カロ熱 分離一鉛 同位体比法 領1定 :斎藤努氏)によってガラスの測定 をお こなった結果、日本産鉛鉱石 を 原料 としていた ことが明 らかにな り、 それは「奈良時代の鉛」の領域 にプロッ トされた。 また、

姑塙 に残存す る黒色物質 は

X線

回析分析 の結果、Pb5(P04)3CとヽPbS、 PbC03ヽ

Si02が

同定 さ れた。

Si02は

資料採取の際、増禍か ら混入 した もので、

PbC03は

鉛ガラスの風化 によって生 じ た白色 の物質である(Fig.41)。 なお、鋳型 に残存す る物質か らも同様 な物質が検 出されたが、鉛 ガラス原料 か風化物かの判定 はで きなか った。つ ま り、 この鋳型で鉛ガラスの小玉が製作 され たのか は不明である。奈良時代 の鉛ガラスの小玉 は溶融 したガラスを巻 き付 ける方法で作 られ

ることが知 られてお り、鋳型で製造 されたか は今後詳細 な調査が必要 となる。

1)町

 

章「日本出土青銅器の材質分析 による編年研究」『昭和63年度科学研究成果報告書』1988

pp.37‑93

︒∝⑮O

﹇ \∞〇﹃n∝

分 材 査

獅 ﹄

析 質

銅 同位体 比 法 に よる原 料

 

 

157

(4)

●  : PbC08 X : Si02 0 : Pb5(P04)3CI V : PbS

0 0 00 0V

?       o

← 乱

0 0

VPえ R/Vキ v  xI

0 0

Fig,42 1ttt X線

回折分析

参照

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