1 .法改正前の再審事由:明白な新証拠の発見
台湾の刑事再審制度は,「開かずの扉」と言われる日本の再審制度と同 様に,再審開始を認めた割合が極めて低く,絶望的な救済手続であると考 えられる。しかしながら,再審が開かれない理由までもが,台湾と日本と で同じというわけではない。
我が国の現行の非常救済手続─非常上告と再審─は,相当程度,戦 前日本の刑事司法制度を踏襲した。日本の再審制度について,明治刑事訴 訟法(旧々刑訴法)は,被告人の利益のためにのみ再審を認めた。それに 対して,大正刑事訴訟法(旧刑訴法)は,もし同じく判決の基礎に誤りが あるにもかかわらず,不利益再審は認めず,利益再審のみを認めれば,実 体的真実主義の精神に反すると考えた。それゆえ,当時のドイツ法になら って不利益再審を追加した(1)。我が国の刑事訴訟法に規定された再審理由
Ⅰ 台湾刑事再審新制度 4 周年の回顧と展望
─裁判例の軌跡─
謝 煜 偉 劉 家 丞 訳
(1) 日本旧刑訴法485条に規定した利益再審の理由は,原判決の手続における虚 偽と不当を是正するというファルサ型(例えば,原判決が依拠するのは偽造・
変造された証拠,虚偽の供述,誣告,原判決の証拠となった裁判の変更,手続 に参加する公務員が職務犯罪を犯した場合等),及び明確ナル証拠ヲ新二発見 シタル時,事実認定の基礎が変化されたというノヴァ型を含んでいる。それに 対して,刑事訴訟法第486条に規定した不利益再審の理由は,前条の4種の類 型(偽造,変造された証拠,虚偽の供述,原判決の証拠となった裁判の変更,
は,ドイツ法の精神に基づいて設けられた日本旧刑訴法の再審理由に酷似 していると言える。再審に関する我が国の刑訴法の改正経緯を見れば,最 初期の規定(1928年版)は日本の旧刑訴法の規定とほとんど同様であった にもかかわらず,1935年1月の法改正により,利益再審の規定であった刑 事訴訟法413条1項6号(現行法の420条6号に当たる)の文言は,「明らか な証拠を発見したことにより」から「明らかな新証拠を発見したことによ り」に変更された。さらに,1945年12月末,同法415条(現行法の422条に 当たる)2号と3号に規定された不利益再審の理由には,裁判上または裁 判外において一定の不利益の事実を陳述したことに加え,不利益再審の発 動理由として「明らかな新証拠を発見したことにより」を追加した。
すなわち,2015年に新たな再審制度が改正される以前における,新証拠 を理由とする刑事再審請求には,⑴利益再審の理由である420条1項6 号:「明らかな新証拠を発見したことにより,有罪の言渡を受けた者に対 して無罪もしくは免訴を言い渡し,刑の言い渡しを受けた者に対して刑の 免除を言い渡し,又は原判決において認めた罪より軽い罪を認めるべきと き」と,⑵第422条1項2号:「無罪または相当な刑罰より軽い言渡を受け た者は裁判上もしくは裁判外の自白を行ったこと,または明らかな新証拠 を発見したことにより,有罪または原判決において認めた刑罰より重い刑 罰を認めるべき犯罪事実を認定するに足りるとき」および3号「免訴の言 渡または公訴棄却の決定を受けた者は裁判上もしくは裁判外の承認を行っ たこと,または明らかな新証拠を発見したことにより,免訴または公訴棄 却事由の不存在を認定するに足りるとき」の2つに大別できる(2)。
公務員が職務犯罪を犯した場合)を準用するのみならず,言渡を受けた者が判 決確定後,裁判上もしくは裁判外において一定の不利益の事実を陳述した場合 も含んでいる。このような判決後に行われた不利益の事実の陳述は,ノヴァ型 に属するはずであるにも関わらず,法律は明確に不利益再審の基準を「明らか な証拠を新たに発見したとき」という一般的な類型の程度まで拡張せず,逆 に,極めて狭い特殊な類型に限定していた。
(2) また,軽い犯罪事件(最高裁判所に上訴できない事件)に関する特別の利益 再審の理由である刑事訴訟法421条,つまり「再審の請求は,判決に影響を与
上述のように,台湾の規定は日本法と類似しているとはいえ,台湾の再 審の扉が開かない理由としては,「明白性」の要件だけでなく,「新規性」
の要件こそが最も重要なのである。詳述すると,中華民国政府が中国大陸 を支配していた1930〜40年代,およびその後台湾に移転した後,「新規性」
を厳格に解釈した多数の判例が出された。すなわち,実務の見解によれ ば,「新証拠」とは,原判決の時点で既に存在していたが,裁判所が故あ って斟酌するに至らず,判決の確定後に裁判所または当事者に発見された 証拠でなければならない(3)。そして,この見解は,長い間判例に繰り返し 援用されたため,もはや変更できないほどに定着した。これに対し,ほと んどの学説は,再審の目的は事実認定の不当性を是正することにあるか ら,もし新証拠が原確定判決において認定された事実を覆すに足りるなら ば,そもそも判決が確定した前に既に存在していた証拠に限る必要はな く,その後に発見された証拠も新証拠に該当しうるはずであると解してい た。
「原判決の当時には既に存在していたが,事後に発見された」という要 件により構築されたこの新規性の概念が出発点とするのは,「原判決の事 実認定の不当を是正する」という考え方に他ならない。つまり,原判決に おいて再審を認めるに足りる事実認定の不当性があるかどうかは,原判決 の当時には存在していた証拠から判断しなければならない。仮に,事実認 定の逸脱が,その時に当事者が申し立てできない,または裁判所が取り調 べることはできない,あるいは取り調べていない証拠から生じたとすれ ば,救済を与えなければならないはずである。以上のような論理は,明ら かに,ファルサ型とノヴァ型に分類する目的への誤解に起因するものであ る。というのは,「事実認定の基礎に後に変化が生じた」というノヴァ型 えるに足りる重要な証拠が斟酌しなかったときも,言渡を受けた者の利益のた めに,これをすることができる」は,他の類型に属する。
(3) 最高法院28(1939)年抗字第8号判例,最高法院32(1943)年抗字第113号 判例,最高法院35(1946)年特抗字第21号判例,最高法院41(1952)年台抗字 第1号判例。
の理由に,「誤りあるいは瑕疵があった審理を是正する」というファルサ 型の考え方を持ち込んでしまっているからである。当然ながら,このよう な理解によって,利益再審を請求できる範囲が大幅に制限されたが,逆に 明らかな新証拠の発見をもって「不利益再審」を発動する範囲も制限され た上に,不利益再審が濫用される危険性は減少した。
他方,「明白性」の要件に関しても,我が国の実務の見解はかねてより 極めて厳格な態度であった。一般的に,非常に明確なアリバイ,真犯人の 発見あるいは被害者が未だ死んでいない事実等,それ自体が有罪認定を覆 すに足りる証拠ではなければ,明白性の要件を満たさず,原判決の認定を 覆すに足りる明らかな新証拠であるとは言えない(孤立評価説)(4)。最も重 要なのは,当時の実務によれば,「疑わしきは被告人の利益に」の原則を 再審請求の審理に適用することは認められていなかったということであ る。
台湾社会において,冤罪の問題が徐々に注目され重大化していくととも に,弁護士と民間団体が訴え続けた結果,司法システムにおいても,旧来 の判例に対抗する見解が少しずつ現れ始めた。最も有名なのは,弁護士界 から「台湾の白鳥決定」と称される,最高法院103(2014)年度台抗字第 764号決定である。この決定は,「当該の新証拠自体だけによって,原確定 判決に認定された事実に合理的な疑いがあると判断できる場合は勿論,
(4) 例えば,台中高分院102(2013)年度声再更字第1号決定は,「法医学界はな お,高所からの転落事件における死亡原因を判断し難く,単に水平変位,転落 の高さによっては直ちに判断し得ないとの立場である。そうすると,死亡した 陳琪瑄が后豐大橋から転落した後,転落の高さ,水平変位の距離等のデータ は,高所からの転落事件が自殺であったか他殺事件であったかを見分けるため に使われる絶対的,客観的な唯一の判断材料ではない。そのために,請求人の 主張の通り,単に死亡した陳琪瑄が転落した時の転落の高さ,水平変位の距離 等によって,証人の陳述を無視して,本件は自殺であったと認めることは困難 であるはずである。従って,先に述べた法医学者石台平の鑑定書において引用 された,死亡した陳琪瑄が転落した時の水平変位の距離は,既存の法医学の文 献資料から見ると,原確定判決を覆すに足りる明らかな新証拠ではないと認め られる」と判示している。
……当該新証拠が仮に原審の審理中に申し立てられたとしても,なお原確 定判決と同様な事実認定の心証に到達できると言えるのかという観点をも って,当該新証拠と,事案における他の有利な証拠および不利な証拠とを 合わせて総合的評価を行うべきである。それこそが,再審開始を認めるか 否かを判断する基準である」と判示している。すなわち,この決定は,再 審請求手続において「疑わしきは被告人の利益に」の原則の適用を認めた のみならず,原判決の心証を引き続く立場から原審の証拠群に持ち込むと 仮定して(心証引続説),新旧の証拠を合わせて評価しなければならない
(総合評価説)と解している。そして,もし原確定判決の基礎となった事実 認定を覆すことができれば,再審開始を認めるべきであるとしている。
しかしながら,この決定はあたかも線香花火のように,再審に関する実 務にパラダイムシフトを引き起す力を持たず,日本の白鳥決定ほど大きな 影響を有するには至らなかった。幸い,翌年(2015年)2月初旬,国会議 員の連名による提案により,刑事訴訟法420条1項6号は以下のように改 正された。つまり,「新事実」の要件を追加し,新規性の定義と「単独ま たは総合的判断」という判断方法を明確に規定し,そして「明らかな」と いう文言を削除した。遂に,再審の扉を開ける一筋の光が差した。
2 .2015年再審の法改正後の状況
2015年,再審規定を改正した際,刑訴法420条1項6号の理由は「新事 実または新証拠を発見したことにより,単独でまたは前の証拠と総合判断 した後,有罪の言渡を受けた者に対して,無罪もしくは免訴,刑の免除を 言い渡し,または原判決において認めた罪より軽い罪を認めるべきという に足りるとき」と明記された。そして,同条には新事実と新証拠の定義を
「第1項第6号に規定する新事実または新証拠とは,判決が確定した前に 存在しもしくは現れていたが,取り調べ,斟酌されていなかったか,また は判決が確定した後に初めて存在しもしくは現れていた事実または証拠を
指す」と明文化した第3項が追加された。その際,裁判官が不当な旧判例 に従うことがないように,法律によって直接に「新規性」が定義された点 につき,より高い注目を集めた。
立法者は,法改正によって,旧判例が再審の扉に掛けた鎖を断ち切ろう としたが,この法改正によって,果たして再審の扉は開かれたのだろう か。確かに,社会の注目を集めた事案から見れば,4年という短い期間 に,再審請求が認められ,刑の執行が停止された事例はいくつかあり,し かも再審を通じて無罪を勝ち取った事例もあった。しかしながら,判決の 論理の全体構成から実務の見解による再審の新制度の適用状況を考察しな ければ,再審のハードルをはっきりと理解することはできない。
第一に,法改正後の実務の見解は,「新証拠」の種類に関して,明らか に,新証拠は証拠方法が新しい場合と,同一の証拠方法だが証拠資料が新 しい場合の両者を含むと考えている(最高法院104(2015)年度台抗字第615 号決定,108(2019)年度台抗字第171号決定等)。後者の例としては,⑴同一 の証人の供述が変更したとき(異なった供述をした後,その内容は新しい証 拠資料となる)と,⑵鑑定の対象は同じであるが,新しい鑑定方法を使っ て新しい証拠資料が現れたとき(例えば,再鑑定のとき)が挙げられる。
そして,「新事実」の追加につき,主として「判決後はじめて発生した事 実」が含まれることとなった。比較法(ドイツ法)の見地からすれば,
「新事実」とは,主として後に発生した「訴訟上の事実」を指すのにもか かわらず,実際の運用はより広がった。というのは,新しい科学知識(実 証的研究等)や新しい経験則も「新事実」になりうると認めた事例が現れ たのである。さらに,証人が「異なった供述をした」時には,「新証拠
(資料)」ではなく,「証人又は共同被告人は原確定判決にある同一の証拠 方法であるから,前の供述を変えた,又は前に供述していなかった具体的 な事情を後に陳述したのは,新証拠ではないにも関わらず,新事実になり うる」と認めた裁判例(最高法院106(2017)年度台抗字第722号決定)も存 在した。
第二に,この法改正の趣旨からすると,「明らかに」という文言を削除 したのは,新証拠が原確定判決を覆すためのハードルを下げるためであ る。言い換えれば,顕著性と明白性に関する認定基準を緩和しようとする ものである。しかしながら,これは判例を誤解したことによる不当な改正 である。というのは,以前から,実務の見解は,「明らかに」という文言 につき,顕著性と明白性に加え,証拠自体の真偽への判断(証拠適格性)
をより重視して解釈していた。そのため,たとえ法改正が「明らかな」と いう文言を削除したとしても,新証拠の真偽に関する判断は依然として不 可欠である。結局,法改正は全く実質的な効果を発揮できなかった。端的 に言えば,顕著性と明白性に関する問題は,実際に「無罪の言い渡しを受 けるべきというに『足りる』」という文言への解釈に繋がっているのであ る(5)。
そして,法改正の後,実務の見解は,再審における新証拠の適格性への 認定に関して,二段階の判断方法を確立している。すなわち,まず,新証 拠と原判決において認定された犯罪事実の覆しとの間に関連性があるかど うかを形式的に判断する。もし関連性がなければ改めて取り調べる必要性 もない。次に,新証拠に形式的な「真正性」があるかどうかを判断する。
例として,文書の真正性と鑑定証拠や鑑定人の適格性(最高法院106
(2017)年度台抗字第605号決定:私人に依頼されたポリグラフ検査は証拠とし て使用できない)等が掲げられる。その証拠に実際に証明力があるかどう かに関して,「再審が始まった後の証拠調べと判断によってさらに実質的 に審理される」(最高法院105(2016)年度台抗字第745号決定)。
しかし,問題は,再審請求を受けた裁判所が上述の二段階判断について どの程度の調査をしなければならないかという点にある。この問題に対し
(5) 大法官林俊益も,自身の教科書において,この法改正は「明らかに」という 文言を削除したが,足りるかどうかは程度の問題であるために,新法は依然と して「明らかに原確定の有罪判決を覆すに足りると認められる確実性(顕著 性,明確性)要件を有する」と指摘する。林俊益『刑事訴訟法概論(下)』
(2016年)429頁。
て,法改正の以前の実務の見解は,外観的に真正性を持つと,明らかに原 確定判決を覆す可能性がある証拠でなければ取り調べる必要性がないとい う極めて消極的な態度を取っていた(6)。その後,たとえ実務の見解が「相 当な取り調べを行うべき」へと変更したとしても,いわゆる「取り調べ」
は,形式的に証拠適格性のみを判断するに止まる。このような姿勢は法改 正後にも続けられていたため(7),しばしば学界から批判された。なぜな ら,検察官が自発的に鑑定を嘱託しない限り,裁判所の協力がなければ,
私人は一般的に事案に関する検体,一次資料と映像資料等の証拠を取得し て再審を請求することは難しい。そのために,もし開廷や審理が始まって 証拠調べが行われないと,再審請求を認める可能性は相当な程度影響され るからである。それに対して,最近,実際にいくつか裁判所が審理の段階 で再審の請求人による証拠調べの申立て(例えば:DNAの再鑑定,公的機 関に保存している鑑識資料への検閲等)を認めた。のみならず,最高裁判所 も証拠調べの必要性を明確に肯定した(8)。とはいえ,現行刑訴法には,再
(6) 例えば,最高法院19(1930)年抗字第8号判例は,「刑事訴訟法第441条4号 におけるいわゆる明らかな証拠とは,当該の証拠自体によって,明らかに被告 に対し有利な言渡をするに足りる,そして,取り調べる必要性がない証拠を指 す」という要旨を示している。
(7) 例えば,最高法院106(2017)年度台抗字第580号決定は,「証人陳添富,宋 兆明の証言を証拠として採用できるかどうかについて,充分な取り調べを行わ なければ,真偽を判断できない。すなわち,原確定判決が単に形式的な判断に より覆されるに足りると認め,抗告人により有利な言渡を与えることができな い。そのために,本案は刑事訴訟法420条1項6号に規定した再審の理由に当 たらない。」
(8) 最高法院105(2016)年度台抗字第264号決定は,「当該新事実,新証拠が原 確定判決において認定された事実にどれほど影響を与えるかについて,裁判所 は必要があると認める時,取り調べを行った後,再審開始が認められるかどう かを判断することができる。しかしながら,この取り調べは,全ての判決に対 して,改めて全面的に行われるものではない。そうでなければ,再審請求の手 続は(刑訴)法第436条に規定した再審開始後の再審公判と混同することにな ってしまう。具体的にいうと,確かに,この取り調べが行われる方法につい て,嘱託するまたは開廷し意見を聴取することも排除されない。しかし,中心 となる目的は,いわゆる新事実,新証拠が本当に「確実性」の要件に当たるか
審請求につき開廷や審理および職権による証拠調べに関する明文の規定が ないため,その証拠調べを行うか否かは,裁判官の裁量に委ねられてい る。
上述の問題をめぐって,DNA検体の(再)鑑定に関する申立制度につ いてだけは,2016年11月に「刑事裁判確定後のデオキシリボ核酸鑑定に関 する条例」が可決され,刑事裁判確定後のDNA鑑定に関する請求制度が 正式に設けられた。しかし,申立ての要件は,当該検体が公的機関に保存 されていること,当該検体が未だ鑑定されていない又は当該の検体が既に 鑑定されたが,新たな鑑定方法が現れたこと,新たな鑑定方法が科学的合 理性を持つこと,という3つの条件を満たさなければならない。これらの 条件は非常に厳しいため,実際に適用された事例は稀である。他方,証拠 調べに関する一般的な規定については,現在,台湾の司法院は,既に提出 した次期再審手続改正草案において,原則として開廷,審理と意見聴取を 行わなければならないこと(草案429条の2)と,再審請求人は裁判所に証 拠調べを申し立てる権利が与えられること,そして,裁判所は必要がある と認めるときは職権で証拠調べをしなければならないこと(草案429条の3 第1項)を導入した。この改正の方向性は評価されるべきであると思われ る。
もう1つの問題は,利益再審の請求を受けた裁判所が言渡を受けた者に 対する不利な新証拠を職権で証拠調べできるかどうかである。この問題に ついて,台湾の学界では特に議論がないが,日本法についての検討を参照 すると,仮に不利な新証拠への職権による証拠調べが認められるならば,
それは利益再審の目的への抵触にほかならないこと,再審請求と再審開始 後という異なる段階に属する2つの問題が混乱してしまうこと,それに加 否かという評価的判断に役立つことである。そして,この判断は手続事項に属 するために,犯罪事実を証明するように厳格な証明の程度に達する必要がな い。それにもかかわらず,再審請求の旨を形式的に判断すると,そもそも原確 定判決における事実認定が客観的に影響されない場合には,更に取り調べる必 要がないはずである」と判示している。
えて,不利な新証拠の使用につき十分な法規制が欠けていることが看取さ れる。それゆえ,筆者は既に,法改正が成立した際に,再審請求を受けた 裁判所が他の資料をもって新証拠の証明力を減殺することを禁止すべきで あると主張した。つまり,裁判所が言渡を受けた者に対する不利な新証拠 を取り調べることを禁止すべきであると主張している。幸いにも,このよ うな考え方が最高裁判所の支持を受けた。最高裁判所は,106(2017)年度 台抗字第637号決定において,再審請求を受けた裁判所は言渡を受けた者 に対する不利な証拠を職権で取り調べ,新事実,新証拠の証明力を弾劾す ることができない,と明確に判示した。この重要な決定は,実務の見解に 対して参考にする価値があると思われる。
第三に,法改正の後,最高裁判所は,再審請求手続に「疑わしきは被告 人の利益に」の原則が適用されるかどうかについて異なる見解を示してい る。このうち多数の決定(9)は,正当にも,「原確定判決において認定され た事実に対して,確信に至る必要がなく,合理的な疑いを生じるに足りる とき,言渡を受けた者の利益のために再審を請求しうる」と判示してい る。一方で,依然として法改正前の基準を維持し,新証拠が「明らかに有 罪の原確定判決を覆すに足り,無罪,免訴,刑の免除または原判決におい て認められた罪より軽い罪を認めるべきであるという『確実性(顕然性)』 要件が充たされなければならない(10)」と考えている最高裁判所の決定も 少なくない。このような論理によれば,「疑わしきは被告人の利益に」の 原則の適用は導かれず,言うまでもなく,個別の事案において下級審から 再審開始が認められない結論も肯定されている。
第四に,この法改正は新旧証拠の総合評価という判断方法を導入した が,具体的に総合評価がどのように行われたかについて,多くの解釈上の 問題が残されている。法改正以前に,前述の最高法院103(2014)年度台
(9) 例えば,最高法院104(2015)年度台抗字第125,245,835号決定。
(10) 例えば,最高法院104(2015)年度台抗字第275,349,381,549,565,823,
936号決定。
抗字第764号決定は,新旧証拠の「全面的再評価説」を採用したにも拘わ らず,主流をなす見解とはならなかった。法改正後に,多くの実務の見解 は文面上には「総合評価」の文言を示しているが,実際の用い方は混乱し た。というのは,多くの裁判所は,最初に原確定判決における個々の証拠 の関連性と証明力の高さを考慮しなければならないということをはっきり 意識していないために,再審請求の決定において新証拠の影響力の範囲,
旧証拠を再評価した内容と再評価する時に禁止すべきもの等を明確に示す ことが困難だからである。これまでの4年間の決定を整理すると,いわゆ る「新旧証拠の総合評価」とは,⑴全面的再評価説,⑵限定付け再評価 説,⑶証拠構造の組替え説,という3つの見解に分けられる。注意すべき なのは,裁判所による説明では,表面上は常に「全面的再評価説」が採用 されているにもかかわらず,一旦再審決定の証拠構造を分析してみると,
実務の見解は「限定付け再評価説」に近い立場を採用していることが分か るのである。
さらに説明を要するのは,「まずは,新証拠により,関連する旧証拠の 証明力が減殺されたか否かを判断する。次に,当該減殺された旧証拠を排 除した上で,他の旧証拠を組み替え,改めて評価したうえで,原判決の有 罪認定が維持されうるか否かを判断する」という証拠構造の組替え説であ る。法改正の前に,例えば,台湾高等法院98(2009)年度声再字第191号 決定は,証拠構造の組替え説を採用し,以下の説明を示した。「たとえ上 述のDNA鑑定の意見を持ち込んで,請求人が被害者の陰部の中に射精し 強制性交を遂行したという犯罪事実は排除されたとしても,請求人とその 共同正犯Xは,2人以上の者が共同して強制性交を犯すという意思連絡に 基づいて,共同して被害者を協力のうえ抑圧し,Xの性器を被害者の陰部 に挿入して強制性交の遂行が可能になった」というのがこれである。すな わち,たとえ被害者の体内に残された検体はDNA再鑑定によって請求人 のDNAではないと証明されたとしても,裁判所は他の旧証拠を組み替え ることで新しい犯罪事実を認定したのである。法改正後に,証拠構造の組
替え説と類似している立場も採用した決定の例として,高雄高分院104
(2015)年度原上訴字第6号決定と最高法院105(2016)年度台抗字第761号 決定が挙げられる。しかしながら,証拠構造の組替え説が不適切である理 由は,具体的に認定された犯罪事実(手段,過程)が既に変化したという こと,および書面審理だけで請求人に対してもう一度不利な認定を下すの は口頭主義,直接主義や二重の危険の禁止に違反し,請求人の手続保障を 侵害するということにある。利益再審という手続において,再審の請求 は,後に有罪か無罪かを予測することではなく,原確定判決に不当な事実 認定があるか否かを検証する機会を与えるものである。そのために,書面 審理だけに旧証拠に対して不利な再評価は行われないはずであり,言渡を 受けた者に対し不利な方向に旧証拠を組み替えることは避けられるべきで ある。
最後に言いたいのは,不利益再審理由としての「新規性」に関する実務 の解釈は,今回の法改正によって広げられる利益再審における新規性と連 動して拡張していく傾向がないということである。この点について,裁判 所は,不利益再審手続において実体真実への発見が制限されなければなら ないことを正しく理解している(最高法院105(2016)年度台抗字第796号決 定を参照する)。というのは,両者の目的が異なるために,不利益再審にお いて新証拠の「新規性」を判断する際,判決の時点で既に存在したが,未 だ斟酌していなかったという要件を満たさなければ,「新規性」に該当し 得ない,という旧判例の見解が維持されるべきである。
3 .総合評価と証拠構造論
先に実務の見解を整理した通り,法改正後に再審の開始が認められるか どうかについて,既に新旧証拠の総合評価という判断方法が明らかに採用 されている。だが,原確定判決を覆したかどうかを判断する時にどのよう な基準に従うべきか,どのように総合評価を行うべきか等については,従
うべき明確な判断基準がいまだない。それゆえに,再審開始の判断に関し て,異なる類型の事案においてそれぞれ採用された基準には齟齬が生じ る。ここで,学説における新旧証拠の総合評価説を巡る諸々の議論が,我 が国の実務に対して参考に値すると思われる。
まずはじめに,いわゆる総合評価とは,どのように旧証拠を取り扱うか という「再評価」の方法に重点を置かなければならない。再評価の意義 は,原確定判決における証拠の評価と心証に拘束されず,証拠を改めて評 価しうることにある。再評価の方法については,日本の学説において,
「全面的再評価説」,「限定付き再評価説」及び「限定付き再評価・全面的 再評価を含む二段階評価説」の3つの立場がある(11)。
限定付き再評価説の観点によれば,再審請求の手続が第四審化すること を避けるため,原確定判決において認定された旧証拠を直接に改めて評価 してはならない。そして,新証拠自体は十分な影響力を発揮できなければ ならないことから,評価の要点は,新証拠とそれに関わる旧証拠との間の 関連性にある。それゆえ,事実認定の基礎となった全ての旧証拠に対して 全面的に再評価することは許されない。再審の開始は,たとえ旧証拠の証 明力が新証拠により減殺された,あるいは原確定判決における事実認定に 誤認の部分があったとしても,直ちに認めることはできず,専ら新証拠が
「有罪認定を維持できない」点につき合理的な疑いを生じ得るかどうかに よって決せられるのである(12)。
それに対して,再審の救済範囲を広げようとする学者のほとんどは,全 面的再評価説を支持している。なぜなら,原確定判決における事実認定が 非常に弱い場合には,たとえ重要で鍵となる有力な新証拠を申し立てるこ とができないとしても,この新証拠は,あたかも広野を焼き尽くせる小さ
(11) 学説の整理について,佐藤博史「再審請求における証拠の明白性判断:限定 的再評価と全面的再評価」河上和雄先生古稀祝賀論文集刊行会編『河上和雄先 生古稀祝賀論文集』(2003年)425─450頁。
(12) 福島弘『再審制度の研究』(2015年)164頁。
な花火のように,裁判所に手元の全ての証拠の証明力を見直させることが できると期待されるからである(13)。しかしながら,全面的評価説の考え 方によると,他の不利な旧証拠を組み替えるあるいは当該旧証拠の証明力 を上げることも容易になるという問題が不可避となる。その際,学説は,
全面的再評価を行う前に,証拠構造の分析により既存の証拠構造を確定し なければならず,そして,再審請求を受けた裁判所は,不利な旧証拠を組 み替え,この旧証拠により高い証明力を与えるべきではない,と主張して いる(14)。この見解が以上のような問題を解決できるか否かについて,さ らに観察する必要性があるにも関わらず,少なくとも日本実務の発展の歴 史をみると,確かに,全面的評価説を採用した裁判所は,限定付き再評価 説を採用した裁判所に比して,再審の範囲をやや広く認めている。
そして,二段階評価説という折衷的な見解もある。この見解は,「限定 付き再評価+全面的再評価」という判断基準を利用できると考えてい る(15)。すなわち,新証拠の作用効果を以下のように2つの側面に分けて 考える。まずは,旧証拠を減殺する効果が重視される新証拠の証明力の判 断である。次に,全ての旧証拠を覆す効果が重視される新証拠の明白性の 判断である。新証拠の証明力の判断基準は限定付き再評価説に基づくが,
それに対して,新証拠の明白性の判断基準は全面的再評価説に基づくので ある。もっともこの見解に対しては,第一段階と第二段階との間の関連性 が一体何であるかという点,さらに,第二段階の発動が第一段階の審査を 通過したこと(つまり,新証拠は確実に旧証拠の証明力を減殺したこと)を前 提とするかという点につき,論争がある。
(13) 豊崎七絵「最近の再審開始決定における証拠の明白性判断の論理について」
季刊刑事弁護74号(2013年)87─93頁。
(14) 河上和雄ほか編「§435再審を許す判決・再審の理由」『大コンメンタール刑 事訴訟法(第10巻)〔第2版〕」(2013年)89─91頁〔川崎英明執筆部分〕。
(15) 佐藤博史「再審請求における証拠構造分析と証拠の明白性判断:名張事件最 高裁決定の意義」芝原邦爾=西田典之=井上正仁編『松尾浩也先生古稀祝賀論 文集(下)』(1998年)643─697頁。
ここでは,旧証拠の証明力が新証拠により全く減殺されなかった場合,
次の段階の検討に進む必要がなく,逆に,旧証拠の証明力が新証拠により 減殺された場合,再審請求を受けた裁判所が原確定判決における事実認定 に介入し,新・旧全ての証拠を合わせて証明力の再評価を行うことができ る。その結果として,重要性あるいは一定の旧証拠と直接的な関連のない 新証拠をもって再審を請求する可能性が消滅する。特に,旧証拠自体には 数多くの疑いがあり,そして,有罪認定の証拠構造も揺れ動いた場合,二 段階評価説を採用すれば,再審の開始をかえって認めることができなくな る。以上のような問題も,二段階評価説に対して,学説上,再審開始の範 囲を過度に制限するとの批判が向けられている理由である。また,第一段 階で既に旧証拠の証明力を減殺して,原確定判決に対し合理的な疑いを生 じさせた場合には,第二段階で不利な証拠を組み替えないように,余計な 第二段階の判断を行う必要がない。一方で,旧証拠の証明力を確かに減殺 したが,原確定判決に対し合理的な疑いを生じさせることができない場 合,仮にこのような事例でさえも第二段階の審査を受け得ることを認める ならば,この見解の立場と矛盾する可能性がある(16)。
本稿は,総合評価の判断基準について,旧証拠に関する評価に焦点を当 てるべきであると考える。というのは,原確定判決における有罪の確信が どのように形成されたかを確かめなければならないからである。その際,
証拠構造の分析によって,各々の旧証拠の間の関連性と階級性について,
おおよその全体像が現れる。この全体像を把握しなければ,新証拠により 証明力が減殺された旧証拠の位置付けも判明せず,また,更に新証拠を総 合評価に持ち込んだ後に生じ得る効果も理解できないからである。
次に,新証拠によって覆される効果の判断は,二段階を分けて評価され るべきか,あるいは一段階で全面的に再評価されるべきか,いずれであろ
(16) 中川孝博「布川事件最高裁決定の意義:最高裁判例における明白性判断の動 的性格」浅田和茂ほか編『人権の刑事法学:村井敏邦先生古稀記念論文集』
(2011年)771─773頁。
うか。本稿の観点は,以下の通りである。すなわち,結果として,新・旧 全ての証拠を合わせて評価するにも関わらず,裁判所が常に旧証拠の位置 付け・重要性と減殺された程度を明確にしない状況で,新証拠を全ての旧 証拠に持ち込んで全面的再評価を行うというものである。その際,他の旧 証拠(不利な証拠)に対して,証拠の組み替えまたは証明力を高める状況 が発生する可能性もある。以上のような不当な状況を避けるために,最初 の段階で,新証拠による立証命題から関連する旧証拠を選ばなければなら ないのである。要するに,言渡を受けた者への利益を前提とする再評価の 観点を確立した上で,不利な旧証拠への再評価と進級を禁止しなければな らない,そして,証拠構造の組み替えも許されないはずである。そうでな ければ,利益再審の目的に違反するのみならず,口頭・直接主義の要請に 抵触する可能性もある(17)。
新証拠に一定の旧証拠との直接的な関連性があれば,以下の2つの状況 が現れうる。つまり,第一は,新証拠が確かに関連する旧証拠を減殺した という状況であり,第二は,新証拠が関連する旧証拠を減殺しなかったと いう状況である。前者の場合には,第二段階に進む必要性がある。その際 に,当該の旧証拠を排除して(新証拠が関連する旧証拠を合わせた結果とし て),他の旧証拠に基づき原確定判決の有罪判断を維持できるかどうかを 検討した後,仮に合理的な疑いを生じさせる程度に達したならば,直ちに 再審を開始すべきである(典型的なのは,DNA鑑定等の物証に依拠する類型 である)。そして,後者の場合には,再度全面的再評価の判断を行わなけ ればならない。その際,旧証拠の証拠構造自体が極めて脆弱であるならば
(例えば,供述に依拠する類型),たとえこの供述証拠自体の証明力が新証拠 により減殺されなかったとしても,再び全面的再評価により有罪認定が覆 される可能性が生じる。以上のような二段階判断を設ける目的は,再審の 範囲を狭めることにあるのではなく,むしろ,事例の類型に応じて再度判
(17) 前掲注14・81─83頁〔川崎〕。
断の機会を提供することにある。逆に,既存の証拠構造が非常に強固であ る場合には,第二段階の判断に進む必要はない。
以上のような判断構造の具体例として,当該新証拠の主な目的が目撃証 人の信憑性を減殺することにあるのであれば,この新証拠による影響を受 けるのは目撃証言の証明力であることと,DNAの再鑑定の結果により主 に旧鑑定の証明力が覆されたこと,が挙げられる。当該新証拠の影響範囲 が明らかに確定されると,この段階でも旧証拠を改めて評価しうる。その 際,新証拠により減殺され,証明力が足りない旧証拠は排除されるべきで ある。逆に,新証拠と直接的な関連性がある旧証拠がそれ自体から確定さ れえない場合には,新・旧全ての証拠を合わせて再評価しなければ,新証 拠は原確定判決を覆す能力があるかどうかを判断できない。その場合に は,当該新証拠のこうした特性に従って,直接,全面的再評価の段階に進 んだ後,この新証拠を旧証拠群に持ち込むことになる。
4 .結論
統計データによれば,この10年間,「新証拠を発見したとき」と規定し た刑訴法420条1項6号による再審の請求が認められた割合は極めて少な く,僅か約0.3%にすぎない。その原因として,早期の実務の見解による 新証拠への解釈は狭過ぎたことが掲げられる。確かに,2015年2月の法改 正によって,「判決が確定した後に始めて存在しもしくは現れていた事実 または証拠」を新証拠・新事実の定義として規定していたために,「新規 性」の解釈が狭きに失するという問題は解決された。しかしながら,日本 における再審制度の施行経験から見れば,再審の扉を閉めたのは,新規性 への解釈でなく,明白性の要件(確実性あるいは明確性の要件に当たる)で ある。条文の構造が日本と類似する台湾刑訴法にとっては,後者が本当の 戦いの舞台であるということを明確に認識しなければならない。
再審請求手続において,台湾と日本が直面している問題は同様ではな
い。台湾は巻証併送主義を採用していることから,原則的に弁護人が全て の証拠を閲覧できるため,再審請求手続において証拠開示の範囲が明らか ではないという問題は生じない。しかしながら,再審請求を受けた裁判所 にとって,新証拠と新事実を職権で取り調べる範囲と限界をどのように確 定すべきかという点を解決しようとすれば,将来の裁判例の蓄積を待たな ければならない。更に,新証拠・新事実への発見について,検察庁の役割 も無視できない。事実,いくつかの重大な冤罪事例が晴らされた過程にお いて,台湾の検察官である人物が不可欠な鍵となった。というのは,これ らの事件において,当該の検察庁が自発的に再鑑定を嘱託した後,その庁 の検察官が自発的に利益再審を請求したからである。しかも,2017年6 月,台湾の法務部は「検査庁による確定の有罪事件の審査に関する要点」
を公布し,検察システムの内部に正式的な有罪事件の審査制度を設立し た。これは,「対抗を協力に置き換える」という冤罪援助の様式を確定し た上で,裁判官,検察官と弁護人の協力により,迅速に冤罪を晴らして被 告人の無実を明らかにするためのものである。このような観念的転換は,
正に再審の扉を開く最も重要な鍵であるかもしれない。日本における,白 鳥決定の後の,再審の要件に関する論争の歴史から見れば,1つか2つの 画期的な裁判例だけをもって,あるいは1回の画期的な法改正だけを通じ て,全面的な変革を起こすことは不可能である。法改正は実務の見解に改 革と転換させるきっかけとはなりうるが,終局的には,司法システム内部 の理念革新こそが,真に再審制度の作用を適切に発揮するための重要な力 となろう(18)。
(18) 韓国法における実務の見解の変遷について,安部祥太「韓国における再審開 始事由としての証拠の「新規性」と「明白性」:韓国大法院2009年7月16日宣 告2005 472全員合議体決定」青山ローフォーラム7巻2号(2019年)23─46 頁。