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福島県農業総合センター果樹研究所 病害虫科

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Academic year: 2021

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63 植物防疫 第72巻第7号(2018年)

福島県農業総合センターが平成

18

年(2006年)

に農業試験場,果樹試験場,たばこ試験場,畜産試 験場,養鶏試験場の各試験研究機関と,農業短期大 学校,病害虫防除所,肥飼料検査所を再編統合して 県中央部の郡山市日和田町に発足開所しました。果 樹研究所は果樹の新品種育成や栽培技術の試験研究 拠点として,福島市飯坂町の旧果樹試験場に栽培科 と病害虫科が配置されました。研究棟は昭和

40

(1965年)に竣工した古い建物ですが,2011年の東 日本大震災に耐えました。病害虫科のスタッフは,

科長

1

名,病害担当研究員

2

名,虫害担当研究員

2

名,技能員

2

名,農場管理員

1

名に臨時職員

3

名を 加えた総勢

11

名です。研究所内の圃場は

8 ha,病

害虫試験圃場はその西端に位置します。スタッフは 毎日

3〜4

往復しているので皆日に焼け,健康が自 慢です。

研究室のユニークな行事の一つに,11月下旬に 行っている「虫供養・病菌供養」があります。もと もとスタッフの凶事が相次いだことから,神頼みを と言う声が上がり,近在の名刹,中野不動尊にそろ ってご祈祷をいただいたことに由来します。以来毎 年欠かさず身を切る寒さにも負けずにお参りをして います。霊験はあらたか?これまで皆健康で明るく

研究にいそしむことが できています。

さて,研究の紹介に 入ります。研究タイト ルは果樹病害虫の防除 法改善,共通防除,生 物資源利用の三つにな ります。

病害では,モモせん 孔細菌病に関する研究 がメインとなっていま す。発生要因の解析,

感染時期,感染部位の 特定,抵抗性検定,品 種間差異等の研究項目 について研究を進めて

います。そのほかにナシ黒星病,リンゴ褐斑病,ブ ドウ晩腐病にも取り組んでおり,現行の薬剤に対す る感受性低下の現状を把握するために,感受性検定 を実施しています。

共通防除は,果樹複合経営が一般化している福島 の産地ならではの課題です。樹種ごとの農薬のかけ 分けのリスクを改善する技術として,リンゴとモモ の殺虫殺菌剤の共通化技術を提案しました。これま でに

7

割の農薬が共通化されています。

虫害では,従来から性フェロモン剤を利用した害 虫防除に取り組んできています。近年ではリンゴの ヒメボクトウの性フェロモン剤の開発にかかわりま した。また,最も警戒しているのがハダニ類の薬剤 抵抗性の発現です。できる限り現地と協力しながら 抵抗性検定を実施し,リアルタイムでの抵抗性発現 の現状把握に努めています。天敵を利用した防除技 術については,土着天敵の利用について研究を進め ており,選択性殺虫剤で組み立てた防除体系で殺ダ ニ剤を確実に削減できることを示しました。

(病害虫科長 荒川昭弘)

福島県農業総合センター果樹研究所 病害虫科 研 究 室 紹 介

960―0231 福島県福島市飯坂町平野字壇ノ東1 TEL 024―542―4199

顕微鏡による病害診断

虫供養・病菌供養のお札 479

植物防疫

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