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場の量子論 第2巻

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(1)

裳華房 量子力学選書

場の量子論 第2巻

ファインマン・グラフと経路積分による場の量子論の定式化を中心にして

坂本 眞人 著

check 解答例と補足説明

この「

check

解答例と補足説明」は、教科書と一体のものとして書かれています。

教科書本文中に

check

として与えられている問題の詳細な解答だけでなく、問題 を解く上での考え方やちょっとしたテクニックについても随時コメントを加えて います。もちろん、教科書本文同様、すべての式を飛ばすことなく誰もが式を追 うことができるように、丁寧な導出を心掛けました。また、ページ数の制約上、

教科書では割愛せざるを得なかったトピックについても解説しました。場の量

子論の理解をより深めるためにも、教科書と合わせてこの「

check

解答例と補足

説明」をご活用ください。

(2)

裳華房 量子力学選書

場の量子論

ファインマン・グラフと経路積分による場の量子論の定式化を中心として

坂本眞人著

第1章

check

解答例と補足説明

<< 変更履歴 >>

2020/04/05

初稿

<< 内容 >>

コラム「時間とは何か?」の補足説明

(3)

<< コラム「時間とは何か?」の補足説明 >>

1

章のコラム「時間とは何か?」に関連して、時間反転対称性にまつわる謎について紹 介しておこう。

1

時間反転対称性にまつわる謎

時間とは不思議なものである。誰もが時間を知っているが、時間とは何かに答えられるも のは誰もいない。誰もが知っていて、誰もが知らないもの、それが時間なのである。

時間は、我々の意識とは無関係に進んでいるようにみえる。でも、それは幻想かも知れな い。時間は気まぐれでないと誰が保証できよう。時間があるとき止まったとしても、我々は 知ることができるのだろうか? また、時間があるとき過去に向かって進み始め、その後、再 び向きを反転して、未来へ向かって進んでいるなどということは決してない、と誰が言い切 れるだろうか?

ニュートンの運動方程式であれ、量子力学のシュレディンガー方程式であれ、決定論的方 程式は、時間の気まぐれに対しては、口を閉ざしたままである。今から

10

年前の世界へ、運 動方程式にしたがって逆戻りしたとすれば、何もかもが

10

年前の状態に戻ってしまい、未 来にいたことの痕跡は跡形もなく全て消え去ってしまう。運動方程式に現れる時間は、運動 の変化を記述する単なるパラメータにしかすぎない。我々の感じている 時間 と、運動方 程式に現れる 時間 は同じものである、とあなたは言い切れるだろうか?

時間は、量子力学においても脇役だ。空間座標は、観測可能量

(observable)

として、演算 子に格上げされる。ところが、時間は、相変わらず運動の変化を記述するパラメータとして の地位しか与えられていない。相対論において、時間と空間が統一されたと叫んでも無駄で ある。相対論においても時間と空間の役割には、純然たる違いが存在する。

重力理論での時間は、我々をさらに混乱させる。アインシュタインの重力理論は、ビッグ バンから宇宙が始まることを支持する。しかしながら、宇宙がビッグバンから始まったとす ると、時間には 始まり があるというのだろうか? ビッグバンの 前 とは何か? アイ ンシュタインの重力理論は、特異点の壁に突き当たって、それらの問いに答える能力を失っ てしまう。また、アインシュタインの重力方程式の解には、時間に関して閉じた閉曲線を持 つものが存在する。これは、過去に戻れることを意味する。そのとき、タイムマシン・パラ ドックスはどうなっているのか? 過去に戻って、自分が生まれる前に親を殺すことは可能 なのか?

重力理論と量子論を融合させようとすると、事態はさらに悪化する。量子重力理論に現れ る 時間 は、もはや我々の知っている 時間 ではない。量子重力理論では、時間発展は 存在しないというのだ。時間がいくら経とうが、状態は一切変わらないのだ。

聞かれなければ「知っている」が、聞かれれば「わからない」と答えざるを得ないものが

「時間」なのである。

(4)

1.1

古典力学における時間反転対称性 古典力学におけるニュートンの運動方程式

md2xxx

dt2 =FFF (1)

は、次の時間反転

T (Time reversal)

T

t→ −t (2)

のもとで不変である。これは、運動方程式

(1)

が時間に関して

2

階微分方程式だからである。

通常は、時間反転対称性

(T

対称性

)

について、上の段落で述べたような説明をすること が多い。しかし、上の説明は多少言葉足らずのところがある。ここでは、もう少し、時間反 転対称性の意味を明確にしておこう。

まず、

t

の関数

xxx(t)

(1)

式の解であったとしよう。すなわち、

xxx(t)

は次式

md2xxx(t)

dt2 =FFF(xxx(t)) (3)

を満たす。上式では、時間の依存性をあらわに書いた。また、力

FFF

は粒子の位置

xxx(t)

の関 数で与えられるとした。

xxx(t)

は運動方程式

(3)

の解なので、粒子は関数

xxx(t)

にしたがって 運動する。このとき、古典力学における時間反転対称性の意味するものは、正確には次のこ とである。

古典力学における時間反転対称性

xxx(t)

が運動方程式の解ならば、

xxx(−t)

も同じ運動方程式の解となる。

(4)

つまり、ビデオで物体の運動を撮影して、それを逆回しに見たものは、それがいかに奇妙な ものであっても、原理的に起こりうることを意味する(図

1

参照)。

1

あらゆる現象は、時間を逆向きにしても、原理的に起こりうる。

xxx(t)

が運動方程式の解ならば、

xxx(t)

もまた、運動方程式の解であることは、次のように

して示される。まず、運動方程式

(3)

で、

t

を別の記号

t

に置き換えよう。もちろん、

t

を別

(5)

の記号で置き換えても、方程式自身はそのまま成り立つ。

md2xxx(t)

dt2 =FFF(xxx(t)) (5)

さらに、

t

を別の記号

t

に置き換えよう。このときの

t

は、

(3)

式の

t

と同じと思っても かまわないが、ここでは単なる変数だと思った方がよい。

(5) t==t md2xxx(t)

d(t)2 =FFF(xxx(t))

= md2xxx(t)

dt2 =FFF(xxx(t)) (6) (6)

は、

(3)

x(t)

x(t)

に置き換えたものに等しい。つまり、

x(t)

が運動方程式

(3)

の解ならば、

x(t)

も同じ運動方程式の解になるということだ。これは、

(4)

の主張に他な らない。

1.2

量子力学における時間反転対称性

量子力学におけるシュレディンガー方程式は、時間に関して

1

階微分方程式である。

i

∂tψ(xxx, t) =Hψ(xxx, t) (7)

ここで、

H

はハミルトニアン演算子で、ポテンシャル

V(xxx)

中を運動する粒子に対して

H =2

2m2+V(xxx) (8)

の形を取る。一見すると、シュレディンガー方程式は、時間に関して

1

階微分方程式なので、

(2)

の時間反転に対する不変性を持っていないようにみえる。しかし、同時に波動関数

ψ

を その複素共役

ψ

に置き換えることによって、方程式は不変となる。すなわち、

T

t→ −t

ψψ (9)

である。

上の説明も古典力学の場合と同様、少し正確さに欠けるものである。時間反転対称性に対 するより正確な主張を、下に与えておこう。量子力学における時間反転対称性の意味するも のは、次の通りである。

量子力学における時間反転対称性

ψ(xxx, t)

をシュレディンガー方程式の解とすると、

ψ(xxx,t))

も同じシュレディンガー方程式の解となる。

(10)

つまり、波動関数

ψ(xxx, t)

の複素共役をとり時間

t

t

に置き換えたもの、すなわち

ψ(xxx,t)

は、

ψ(xxx, t)

と同じシュレディンガー方程式を満たし、時間を逆向きに進む粒子の量子力学的

状態を表すのである。

(6)

1.3

時間の矢

古典力学だけでなく量子力学においても、時間反転対称性

(T

対称性

)

が存在することを 見た。このことは、どんな古典力学的あるいは量子力学的運動に対しても、時間を反転して 得られる運動は原理的に起こりうることを意味する。たとえば、粉々に砕けたガラスの破片 が集まってきてコップに変わり、地上に向かって上がっていくという現象(図

1

の右図)も、

(我々は、そのような現象を見たことはないが)原理的にはありうるということだ。微視的 に見れば、ガラスの破片同士の表面の分子が再結合して、元のコップの形に戻ることを禁止 する法則はどこにもない。

でも何か変だ。我々の感覚では、時間は一方向にしか進まないように見える!? 実際、過 去には決して戻れないではないか! これが、物理学者のみならず、哲学者や一般の人々ま で巻き込んで大論争が

(

今だに

)

くりひろげられている、 「時間の矢

(arrow of time)

」の問題 である。

1

時間の矢の問題

物理法則は、時間反転に対する対称性をもっているのに、巨視的レベルでは「時間の矢」

が存在しているようにみえるのは、なぜか?

いろんな形で「時間の矢」は存在している。その中で、代表的なものを下に紹介してお こう。

(1)

心理学的な時間の矢

我々は過去は憶えているが、未来は

憶えて

いない。時間は、過去から未来へ流れて いる。

(2)

熱力学的な時間の矢

熱力学の第二法則、すなわち、エントロピー増大の法則は、 『時間の向きは、エントロ ピーの増大する方向である』と主張する。たとえば、

2

種類の異なる気体を一緒にし たときに、時間が経てば、

2

つの気体が混じり合った、よりエントロピーの高い

(

つま り、より乱雑な

)

状態へ移行する(図

2

参照)。

2

時間の向きは、エントロピーの増大する方向である。

微視的に見れば、図

2

で左から右だけでなく、右から左への変化も原理的に起こりう る。しかし、確率的には非常に小さく、実際には起こりそうもない。

1参考文献:例えば、ピーター・コヴニー著、「時間の矢、生命の矢」草思社、1995年。

(7)

(3)

宇宙論的な時間の矢

ビッグバンから宇宙は始まり、それと同時に、時間は時を刻み始めた。したがって、宇 宙の膨張する方向が、時間の向きである。

(4)

進化の時間の矢

宇宙や生命の進化を見ると、宇宙初期の一様な状態から、星や銀河が生まれ、その中 で惑星が生まれ、地球という惑星の中で生命が誕生した。その生命も、単純な単細胞 生物から多細胞生物へ、そして、我々人類のように、高度に複雑化した知的生物へと 進化した。このように、進化の方向は一方向に向かっているように見える。

(5)

量子論の観測に関わる時間の矢

量子力学の標準的なコペンハーゲン解釈では、観測によって、波動関数は収縮する。

この波束の収縮は、ユニタリー的な時間発展としては記述されず、瞬時に起こると仮 定され、不可逆的に起こる。この不可逆性は、時間の方向を決めることになる。

(

この コペンハーゲン解釈に不満を持っている物理学者は大勢いる。

)

1.4

時間にまつわる問題

前節では、時間の矢について取り上げた。物理法則は、時間反転の不変性を持っているに もかかわらず、時間の進む向きは、一方通行のように感じられるというものだ。この節では、

時間の矢に関するものも含めて、時間にまつわる話題を集めておいた。

i)

不可逆のパラドックス

時間反転の不変性から、微視的平衡状態は存在し得ない。このことは、熱力学過程の 不可逆性と矛盾しているように見える。例えば、次のポアンカレの定理は、エントロ ピー増大の法則と相容れない。

ポアンカレの定理

孤立系では、最初の状態に限りなく近い状態に、有限時間内に戻る。

このように、微視的レベルでは、時間の矢は現れてこないのに、なぜ、巨視的レベル で時間の矢が現れると言い切れるのか? 巨視的レベルで時間の矢が現れると主張する ならば、微視的レベルとの境界はどうなっているのか?

ii)

宇宙の収縮

(

ビック・クランチ

)

宇宙の膨張する方向が、時間の方向とするならば、宇宙が収縮し始めたら、時間は逆 向きに進むのか?また、宇宙の膨張する方向が時間の方向とし、時間の方向にエント ロピーは増大するとすれば、宇宙の始まりは、エントロピーが非常に小さい状態から 始まったことになる。なぜ、宇宙の初期のエントロピーは小さかったのか?

iii)

熱的死

(

ヘルムホルツ

, 1854

)

『熱力学第二法則から、宇宙は最終的に温度均一の状態となり、死を迎える。』

(8)

時間は、熱的死へ向かって進んでいるのか? 幸いなことに、重力があると熱平衡は成 り立たないと考えられている。そのため、エントロピー増大の法則も必ずしも成り立 たない。運が良ければ、熱的死から免れられるかもしれない。

3

一様から非一様へ

iv)

宇宙の始まり

宇宙がビッグバンから始まったとすると、時間に始まりがあるのか? ビッグバン以前 の 時間 は存在するのか?

v)

量子重力理論

量子論と重力理論が融合した量子重力理論は、今だに信頼のおけるものはできていな いが、もし、量子重力理論ができたとすれば、その中での 時間 は、さらに我々を 悩ますかもしれない。

ビッグバンから、ほんの少し時間の経った宇宙初期では、空間的拡がりは非常に小さ い。このような状況に量子重力理論を適用すると、時間と空間はぐにゃぐにゃに曲が り、複雑に時空が入り組んだ構造をしていると予想される。もし、そうであるとする と、そのような時空は、時間も空間も我々が想像するものとは、かけ離れたものになっ ているだろう。ひょっとすると、宇宙の始まりでは、時間

(

空間も

)

というものは、意 味のある概念ではないのかもしれない。その意味では、ビッグバン以前には、 時間 はないという言い方ができるかもしれない。

量子重力理論へのひとつのアプローチとして、宇宙の波動関数

Ψ

に対するシュレディ ンガー方程式、すなわち、

Wheeler-DeWitt

方程式

2

HΨ = 0ˆ (11)

がある。ここで、

Hˆ

は、重力理論における量子化された全宇宙のハミルトニアンであ る。この方程式は、我々の時間に対する理解とは相容れない。前著

10.4

節で、ハミル トニアンは時間推進の演算子であることをみた。すなわち、

Ψ(t) =eiHtˆ Ψ(0) (12)

が成り立つ。ところが、

(11)

(12)

を組み合わせると、我々の宇宙は時間発展しない という受け入れがたい結果へと導かれる。つまり、

Ψ(t) = Ψ(0) (13)

2A. Wheeler, in Battelle Rencontres, edited by C. DeWitt and J. A. Wheeler (Benjamin, New York, 1968); B. S. DeWitt, Phys. Rev. 160, (1967) 1113.

(9)

である。これはいったいどういうことか?少なくとも我々が感じている

時間

は、

Wheeler-DeWitt

方程式に現れる

Hˆ

で生成されるものではないということだ。量子重

力理論における

時間

とは何か? 謎は深まるばかりだ。

(10)

裳華房 量子力学選書

場の量子論

ファインマン・グラフと経路積分による場の量子論の定式化を中心にして

坂本眞人著

第2章

check

解答例と補足説明

<< 変更履歴 >>

2020/064/05

初稿

<< 内容 >>

check 2.1 check 2.5

の解答例

補足説明:グリーン関数と行列の対応

補足説明:グリーン関数の求め方と不定性

(11)

check 2.1

エネルギー運動量

kµ

をもつ固有状態を

|k

、すなわち

Pµ|k=kµ|k

とする。この とき、

|k

ain(p)

をかけた状態

ain(p)|k

は、エネルギー運動量の固有値

kµ+pµ

もつ固有状態、すなわち

Pµ(

ain(p)|k)

= (kµ+pµ)(

ain(p)|k)

であることを示して みよう。

ヒント:[Pµ, ain(p) ] =pµain(p)Pµ|k=kµ|kを用いればよい。

ain(p)|k

は、エネルギー運動量

kµ+pµ

をもつ固有状態である」ということを式で表 すと

Pµ(

ain(p)|k)

= (kµ+pµ)(

ain(p)|k)

(1)

である。これは次のように示される。

Pµ(

ain(p)|k)

=(

ainPµ+ [Pµ, ain(p) ]

| {z }

pµain(p)

)|k

=ain(p)P| {z }µ|k

kµ|k

+pµain(p)|k

= (kµ+pµ)(

ain(p)|k)

(2)

上の導出で重要な関係式は、

[Pµ, ain(p) ] =pµain(p) (

p0=

p2+m2 )

(3)

である。この関係式は、演算子

ain(p)

ain(p) =

(

エネルギー運動量

pµ= (p0,p) =(√

p2+m2,p )

を生成する演算子

)

(4)

であることを意味する。あるいは、もう少し物理的な言い方をすると

ain(p) =

質量

m

、運動量

p

をもつ粒子を生成する演算子

(5)

である。このことから、状態

ain(p)|k

は、エネルギー運動量

kµ

をもつ状態

|k

にエネル ギー運動量

pµ

をもつ粒子を

1

つ加えた状態とみなすことができ、

ain(p)|k

の全エネルギー 運動量は

kµ+pµ

となる。これが

(1)

の関係である。

check 2.2

(2.6)

で定義される

ϕin(x)

が、

(2.7)

(2.8)

を満たすことを確かめておこう。

ヒント:(2.7)の導出は、(2.7)左辺に(2.6)を代入して、µµe±ip·x=pµpµe±ip·xおよびp0= p2+m2 を用いればよい。(2.8)の導出は、(2.5)および±pµe±ip·x=−i∂µe±ip·xの関係を用いればよい。 ◆

ここでは、

ϕin(x) =

d3p

(2π)32Ep {

ain(p)eip·x+ain(p)eip·x }

(2.6)

(12)

(ただし、

p0=Ep=

p2+m2

)が、次の関係

(∂µµ+m2in(x) = 0 (2.7)

[Pµ, ϕin(x) ] =−i∂µϕin(x) (2.8)

を満たすことを確かめる。その前に、

(2.7)

(2.8)

の物理的意味を確認しておく。

(∂µµ+m2in(x) = 0 ⇐⇒ ϕin(x)

は質量

m

をもつ自由粒子の場

(6) [Pµ, ϕin(x) ] =−i∂µϕin(x) ⇐⇒

(

エネルギー運動量演算子

Pµ

時空並進の生成子

)

(7)

まず、

(2.7)

を証明する。

(2.7)

を確かめるためには、次式

(∂µµ+m2)eip·x= 0 (8)

を確かめれば十分である。なぜなら、

(2.6)

右辺で

xµ

に依存している部分は、

eip·x

のみだ からである。

(8)

の証明は以下の通りである。

(∂µµ+m2)eip·x= (

∂xµ

∂xµ +m2 )

eipµxµ

=(

(ipµ)(ipµ) +m2)

eipµxµ

= (pµpµ

|{z}

(p0)2p2

+m2)eipµxµ

=(

(p0)2

| {z }

(

p2+m2)2

+p2+m2)

eipµxµ

= 0 = (2.7) (9)

(2.8)

は、関係式

[Pµ, ain(p) ] =−pµain(p),

[Pµ, ain(p) ] = +pµain(p) (10)

および

−i∂µeip·x=∓pµeip·x (11)

を用いて、次のように示される。

[Pµ, ϕin(x) ] = [

Pµ,

d3p

(2π)32Ep

{

ain(p)eip·x+ain(p)eip·x } ]

=

d3p

(2π)32Ep

{

[Pµ, ain(p) ]eip·x+ [Pµ, ain(p) ]eip·x } (

d3p

(2π)32Ep

および

eip·x

c

数なので、演算子

Pµ

とは可換。

)

(13)

(10)=

d3p

(2π)32Ep

{−pµain(p)eip·x+pµain(p)eip·x }

(11)= (i∂µ)

d3p

(2π)32Ep {

ain(p)eip·x+ain(p)eip·x }

(2.6)

= −i∂µϕin(x) = (2.8) (12)

check 2.3

オイラー

ラグランジュ方程式 、および、作用原理

(action principle)

から次の関係 を導いてみよう。

µ ( L

∂(∂µϕ) )

L

∂ϕ = 0 ⇐⇒ δS[ϕ] = 0 ⇐⇒ (2.16)

ヒント:前著9.2節参照。 ◆

ここで考察するラグランジアン密度は、

L= 1

2µϕ∂µϕ m2B

2 ϕ2λB

4!ϕ4 (13)

である。

まず初めに、オイラー

ラグランジュ方程式

µ

( ∂L

∂(∂µϕ) )

∂L

∂ϕ = 0 (14)

から運動方程式

(µµ+m2B)

ϕ(x) =λB

3!ϕ3(x) (15)

を導く。そのために、

(14)

左辺第

1

項と

(14)

左辺第

2

項をそれぞれ以下で計算する。

µ ( L

∂(∂µϕ) )

=µ (

∂(∂µϕ) ) (1

2νϕ∂νϕm2B

2 ϕ2λB 4!ϕ4

)

=µ

(

∂(∂µϕ) )1

2 | {z }νϕ∂νϕ

ηνλνϕ∂λϕ

= 1 2ηνλµ

(∂(∂νϕ)

∂(∂µϕ)

| {z }

δνµ

λϕ+νϕ∂(∂λϕ)

∂(∂µϕ)

| {z }

δλµ

)

= 1

2νλδνµ

| {z }

ηµλ

µλϕ+ηνλδλµ

| {z }

ηνµ

µνϕ)

= 1

2(∂µµϕ+µµϕ)

=µµϕ (16)

(14)

L

∂ϕ =

∂ϕ (1

2νϕ∂νϕm2B

2 ϕ2λB

4!ϕ4 )

=

∂ϕ (

m2B

2 ϕ2 λB 4!ϕ4

)

=m2BϕλB

3!ϕ3 (17)

(16), (17)

(14)

に代入して、

(15)

が以下のように導かれる。

µµϕ (

m2BϕλB

3!ϕ3 )

= 0

= (

µµ+m2B)

ϕ=λB

3!ϕ3

= (15) (18)

次に作用原理

δS= 0

から

(15)

を導く。

S[ϕ] =

d4xL(ϕ)

=

d4x

{1

2µϕ(x)∂µϕ(x)m2B 2

(ϕ(x))2

λB 4!

(ϕ(x))4}

(19)

= 0 =δS[ϕ]

=S[ϕ+δϕ]S[ϕ] (=

これは

δS[ϕ]

の定義

)

=

d4x

{1 2µ

(ϕ(x) +δϕ(x))

µ(

ϕ(x) +δϕ(x))

m2B 2

(ϕ(x) +δϕ(x))2

λB 4!

(ϕ(x) +δϕ(x))4}

d4x

{1

2µϕ(x)∂µϕ(x)m2B 2

(ϕ(x))2

λB 4!

(ϕ(x))4}

=

d4x

{1 2

(µδϕ(x))

µϕ(x) +1

2µϕ(x)(

µδϕ(x))

m2Bϕ(x)δϕ(x)λB 3!

(ϕ(x))3

δϕ(x) }

( δϕ(x)

1

次まで残した。

)

部分積分=

d4x

[

µµϕ(x)m2Bϕ(x)λB 3!

(ϕ(x))3]

δϕ(x) (20)

( (

µδϕ(x))

から

µ

を外すために、部分積分を行った。

また、そのとき現れる表面項は

0

とした。

)

δϕ(x)

は任意の変分なので、

(20)

が成り立つためには、

(20)

右辺の

[· · ·]

の中身が

0

、すな わち、

µµϕ(x)m2Bϕ(x)λB 3!

(ϕ(x))3

= 0 = (15)

が成り立たなければならないことがわかる。

(15)

check 2.4

(2.23)

を満たす

R(x;m2)

A(x;m2)

の具体的な表式が次式で与えられることを確 かめてみよう。

R(x;m2) =θ(x0)∆0(x;m2), A(x;m2) =θ(x0)∆0(x;m2) (21)

ここで、

θ(x0)

は階段関数

(1.19)

で、

0(x;m2)

は次式で定義される量である。

0(x;m2) =i

d3k (2π)32Ek

{

ei(Ektk·x)ei(Ektk·x) }

(22)

ただし、

Ek=

k2+m2

である。

ヒント:次式が成り立つことを確かめよう。(∂µµ+m2)∆0(x;m2) = 0,

∂x00(x;m2)

x0=0 = δ3(x), ∆0(x;m2)

x0=0 = 0, ∂x0θ(x0) = δ(x0). ∆0(x;m2)の性質は、前著

11.3.3項で不変デルタ関数として詳しく議論されている。 ◆

以下では、

R(x;m2) =θ(x0)∆0(x;m2) (23)

A(x;m2) = +θ(x0)∆0(x;m2) (24)

(2.23)

、すなわち

(∂µµ+m2)∆R(x;m2) =δ4(x) (25)

R(x;m2) = 0 (x0<0) (26)

(∂µµ+m2)∆A(x;m2) =δ4(x) (27)

A(x;m2) = 0 (x0 >0) (28)

を満たすことを確かめる。

まず、階段関数

θ(x)

の定義

θ(x) =

1 x >0

0 x <0 (29)

から、

(26)

(28)

が成り立つことはすぐにわかる。

次に、

(25)

(27)

を確かめる。そのために、

(23), (24)

の右辺

0(x;m2) =i

d3k (2π)32Ek

{

ei(Ektk·x)ei(Ektk·x) }

(30)

が次の関係式を満たすことを使う。(証明は後で行う。)

(∂µµ+m2)∆0(x;m2) = 0 (31)

∂x00(x;m2) x0=0

=δ3(x) (32)

0(x;m2)

x0=0= 0 (33)

∂x0θ(x0) =δ(x0) (34)

図 6: C 1 ± は k 0 = − E k を中心とする半径 ε の半円。C 2 ± は k 0 = E k を中心とする半径 ε の半円。ε は正の無限小量である。 ∆ F (x) = ∫ d 3 k (2π) 3 ∫ C F dk 02π e − ik · x−k2+ m 2 = ∆ 特解 (x) + ∫ d 3 k (2π) 3 ∫ C 1 − +C 2 + dk 02π e − ik · x−k2+ m 2 (104) (102) ∼ (104) 右辺第 2 項の k 0 積分をそれぞれ実行で

参照

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