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雨域の移動を考慮した伊那谷における短時問 降雨予測について

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(1)

国立防災科学技術セソター研究報告 第27号 1982隼3月

551.577.21

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時問 降雨予測について

中 根和 員贋*

国立防災科学技術センター

Short Term Rainfa11Prediction in the Ina Val1ey,

Chubu Regiom,usimg moving heavy−minfall zones.

      By

Kazuro Nakane

肋〃o伽1R㈹肌々Cε〃θ■伽1)肋∫〃〃肋〃ゴo〃,Jαρ伽

Abst正act

   Hourly isohyeta1maps of heavy rainfa11s in Chubu region were made by the Upper Temyu RiveエConstmction Office,Ministry of Constエuction,and the TenIyu Reservoiエ IntegratedContエo1Center,MinistエyofConstruction.

In these maps,many moving heavy・Iainfan zones,with1ife time fエom two to five hours,

we工e found.

   The existence of such zones indicates the possibinty of shoエt teエm rainfa11prediction by a simp1e extrapo1ation using the movemeηt of heavy−rainfa11zones.

   Many telemetricエaingauges have been insta11ed up to the density of about one in 50km2to300km2throughout Japan,which aエe possessed by the Japan Meteoエologica1 Agency and the MinistIy of Constmction.Thus,minoエheavy−rainfa1l zones and their movements have come to be a㏄urate1y traced.

   In this report,a new method of short termエainfa11prediction is pエoposed.The method consistsoftwo steps:

1.Estimating the dhection and speed of moving heavy一エainfa11zones using hour1y iso−

  hyeta1maps.

2.Making shoエt term prediction by ca1cu1ation with two simp1e formu1as.

  This method was tested by p正edicting the short termエainfa11s in June1979,June 1970and June1961in Ina Valley,Chubu region.In the case of one houエprediction,

good正esu1ts weエe obtained.

*第1研究部 風水害防災研究室

(2)

国立防災科学技術センター研究報告 第27号 ユ982年3月

1.はじめに

 近年,神奈川の鶴見川,静岡の巴川,愛知の日光川などに代表されるごとく都市化されつ つある中小河川の洪水災害が増加しており(吉野,1981;入澤,1980),早急な河川改修 事業,総合治水事業等が望まれている.それにも増して,適切な水防活動と安全な避難対策 がますます重要となつて来ている.水防活動や避難を適切に行うためには,洪水災害に対す る予警報が確かな洪水予測に基づいて,水防管理者・一般住民に伝えられる必要がある.

ここで必要な洪水予測は,雨量・水位データの収集と分析,洪水予測計算,予警報の立案と 伝達,水防活動及び避難の準備等の所要時問を考慮した2〜3時間先の洪水予測である.一 方,中小河川での洪水到達時間はおおよそ1時間であるから,3時問先までの洪水予測を行 うには2時間先までの降雨予測が必要となる.そこで,本報告は1〜2時問先の短時間降雨 予測法について述べるものである.

 短時間の降雨予測法としては,レー一ダーエコーの移動方向,速度およびその強度から外挿 して予測する方法が多く試みられている(例えぽ,竹内(1978)).この方法は強雨域を平面 的に把握でき,その移動を短い問隔で即時的に追跡し,しかも海岸地帯では海上の強雨域が 把握できる等の利点がある.反面,レーダーエコーの強さと雨量強度との問に1対1の関係 を得るのは困難であり,実際の雨量を把握するのに難点がある.さらに,追跡される個々の エコーセルの生存時間は,その規模にもよるが対流性エコーでは20分程度であり,個々のエ コーセルの移動から求められる雨量の予測時問はその程度の予測時問長しか期待できないこ とになる(竹内・田辺(1981)ら).一方,地上雨量観測では気象庁のアメダス観測網と建 設省の雨量テレメータ観測網を併用することにより,時間単位の降雨実況が広域的かつ1観 測所あたり50〜300km2の密度で観測できる.また,洪水予測の多くは時問単位で行われてお

り,必要とされる雨量予測は2時問先までの時間単位の雨量である.そこで,ここでは建設 省および気象庁の雨量観測網を用いて,毎時の時間雨量分布図を作成し,それより推定され

る強雨域の移動方向および移動速度を求めた後,強雨域の移動を考慮した外挿式で1〜2時 問先の雨量を予測する方法を用いた.以下その手法と結果について報告する.

2、調査対象地点

 本調査が伊那谷の雨量予測作業の内の1つの手法として試みられたものであり,予測対象 地点は中央アルプス(木曽山脈)と南アルプス(赤石山脈)の3,000m級の山々に挟まれた伊 那谷の代表地点とした.したがつて,時間雨量分布調査区域は,強雨域の移動を用いた1〜

2時問先の雨量予測を目的とするため,琵螢細から伊那谷の間の東西約200km,南北約150 k mの中部地域とした.この地域は西側に鈴鹿山脈,養老山脈。伊吹山地等の500〜1,000m 級の山々があり,北側は臼山,御岳山,乗鞍岳,東側は木曽山脈,赤石山脈を控え,南側は

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(3)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時間降雨予測について一中根

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 .一       」 時問雨量分布と地上風の分布

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太平洋に臨んでいる.したがって,この地域は南西海上からの暖湿気流を受け入れ易く,ま た,山間地方では風上側斜面で図1のように地形性降雨の強まり易いところとなつている.

3、強雨域の移動図からみた強雨域の移動

 短期問降雨予測を行うために,実際の降雨域がどのように移動しているのかを明らかにす ることは,重要なことであり,ここでは中部地域で得られた強雨域の移動について述べる.

強雨域の移動は次のようにして求めた.

 中部地域に大雨をもたらした梅雨前線性豪雨について,昭和36年から昭和54年の間の主 な大雨12ヶ一スを選び,それぞれについて,気象庁雨量観測所168ヵ所,建設省雨量観測所

122ヵ所の観測データから,天龍川ダム統合管理事務所(1980)が作成した毎時の時間等 雨量線図より強雨域の移動状況を求めた・

 3.1 強雨域の移動

  一連の降雨現象の中で抽出できる個々の雨域の移動状況を大きく分類すると次の4つに 分けられる.

 (1)強雨域の移動が1〜2時問みられた後消減するもの.

  昭和50年7月12日の17〜19時にみられた強雨域の移動がその例である.その時の強雨

(4)

ヘハ

国立防災科学技術センター研究報告 第27号 1982年3月

一/  ジ .1図。5,m。時以上の強雨域の移動       (1700−1900)JST        12 Sep.、1975

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図 3 地上天気図(ユ975年)

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 図 4 時問等雨量線図(1975年)

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(5)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時間降雨予測にっいて一中根

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12目9時

12目15時

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図 5 900mb面風ベクトル(ユ975年6月)

・・月・時  「1・11ふ

12日21時

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0 10 η}5

図 6 700mb面風ベクトル(1975年6月)

域の移動は図2に示すように琵琶湖から名古屋の方向に移動している.この状況を5mm/

時の強度問隔で作成した時問等雨量線図で見ると図4のようになる.この時の天気は図3に 示すように中部地域の南部から中国地方の南岸,九州北部にかけて梅雨前線が停滞している 状況にあつた.図5はその時期の900mb面(上空約1,OOOm)での風ベクトルを現わしたもの であり,梅雨前線に沿つて低気圧が通過するのに伴い風ベクトルの変化が見られる.図6は 700mb面(上空約3,OOOm)での風ベクトルを現したものであるが,風向は非常に安定して おり強雨域の移動方向ともほぽ一致している.

 (2〕 5時問以上強雨域の移動が追跡できるもの.

  昭和53年6月23日の20〜24時にみられる強雨域の移動がその例である.この時の強雨域 の移動は図7に示すように滋賀県南部から長野県の木曽郡の方向に移動している.図9は5 mm/時の強度間隔で作成した時問等雨量線図であり,全体的な降雨域の広がりを良く現し

てはいるが,図7のように10mm/時以上の強雨域を抽出した方が,強雨域の移動がより明 らかになることが解る.この時の天気は図8に示すように梅雨前線が中部から九州にかけて の太平洋岸沿いにあり,低気圧が西日本を通過するに伴って前線は南下する状況にあつた.

(6)

国立防災科学技術センター研究報告 第27号

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1982年3月

1Omm/時以上の強雨域の移動

(2000−2400)JST 12

Sep.。1978

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図 8 地上天気図(1978年)

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図 9

時問等雨量線図(1978年)

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(7)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時問降雨予測について一中根

23目15時

123日21時

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図 10 900mb面風ベクトル(工978年6月)

23日21時 24日3時

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図 11 700mb面風ベクトル(1978年6月)

図10はその時期の900mb面での風ベクトルを現したものであり,低気圧の通過に伴って日 本海側での風ベクトルの変化が見られる.図11は700m b面での風ベクトルを現したもので ある.風向は比較的安定しており,23日20時から24時にかけての強雨域の移動方向ともほ ぽ一致している.

 (3〕3時間以上強雨域が同一地点に位置し,その後移動して2〜3時間で消滅するもの.

  昭和47年7月の12日23時から13日5時にかけてみられた強雨域の移動がその例であり

その時の強雨域は図12に示すように三重県の志摩半島西部から岐阜県の恵那郡にかけて延び ており,強雨域の広がり方向(長軸方向)とその移動方向が重っているため,移動速度は非常に 把握しにくくなつている.図14はこの時の降雨状況を5mm/時の強度問隔で作成した時問 等雨量線図である.この時の天気は図13に示すように関東南部から九州北部にかけて梅雨前 線が横たわつており,それに沿つて低気圧が通過する状況にあつた.図15は当時の900mb 面での風ベクトルを現したものであり,低気圧の通過に伴い日本海側では風向の変化が見ら れる.図16は同じ時の700mb面での風ベクトルを現したものである.風向は安定しており強 雨域の長軸方向とも良く一致している.

(8)

国立防災科学技術センター研究報告 第27号 ユ982年3月

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12 10mm/時以上の強雨域の移動

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 −23JST 12

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図 13 地上天気図(1972年)

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 6 図 14 時問等雨量線図(ユ972年)

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(9)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時間降雨予測について一中根

   13目9時

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図 15 900mb面風ベクトル(1972年7月)

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図 16 700mb面風ベクトル(1972年7月)

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図 17 10mm/時以上の

(300−500)JST 25 Jun.。ユ977

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(10)

国立防災科学技術センター研究報告 第27号 ユ982年3月

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図 18 地上天気図(ユ977年)

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図19

時問等雨量線図(1977年)

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25日9時

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900mb面風ベクトル(ユ977年6月)

一g8一

(11)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時問降雨予測について一中根

 (4)強雨域の移動の把握が困難なもの.

  昭和52年6月25日の3〜5時に見られた強雨域の移動がその例である.強雨域の移動は 図17に示すように,全体的に北東方向に移動しているが,はっきりした移動方向とその速度 を求めるのは困難である.図19はこの時の降雨状況を5mm/時の強度間隔で作成した時問 等雨量線図であり,強雨域がアメーバのように複雑に変化しながら全体的に北東方向に移動

していることが解る.この時の天気は図18に示すように西日本南岸に梅雨前線があり,それ に沿つて低気圧が東進し,前線自体もその影響を受け北上,南下を繰り返す状況にあつた。

図20は当時の900mb面での風ベクトルを現したものであり,低気圧の通過に伴う顕著な風 向の変化が見られる.図21は同じ700mb面での風ベクトルを現したものである.風向に少

24日21時 25日3時 25目9時

イp 。二一/戸 、」ゴ

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図 21 700mb面風ベクトル(1977年6月)

し変化がみられるが全体として北東方向を示 しており,強雨域の全体的な動きとほぽ一致

している.

 これらの現象は一連の大雨に対して上述の 一つの現象が現れるのではなく,4つの事象 が組み合わさつて一連の降雨現象となる場合

が多い.図22は昭和40年5月27日の7時から

12時にかけての強雨域の移動図であるが,こ のことをよく現している.

 3.2 強雨域の移動と700m b面での風

    との関係

  レーダーエコーの移動方向と大気の平均

的な流れ(おおよそ500mb〜700mb面の

風)の方向との相関が良い事は多くの人に指 摘されていることであり,八木(1979)は

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図 22 15mm/時以上の強雨域の移動        (1975年5月)

(12)

         国立防災科学技術センター研究報告 第27号 i982年3月

雷雲のレーダー観測により,エコーセルの移動方向は,観測されたエコー強度が偏在してい る場合,その偏在している側に大気平均流の方向から偏位し,エコー強度が偏在していない 場合は大気平均流の方向に移動すると指摘しており,竹内・田辺(1981)は関東地域におけ る強雨域の移動調査から総観場の風(700mb面での風)を用いた強雨域の移動予測の可能 性を示嵯している.そこで,実際の降雨予測時に高層風データが使用可能た場合を想定し,

700mb面での風向を利用して雨域の移動方向を推定する目的で,中部地域で得られた強雨

域の移動方向・速度と700mb面での風向・風速との関係を調べた.ここで,700mb面の

風は中部地域に最も近くしかも6時間問隔に観測している潮岬のデータを用い,それらを内

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       強雨域の移動方向

図 23 強雨域の移動方向と700mb面の風向     との相関

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     700皿b面の風速

図 24 強雨域の移動速度と700mb面の     風速との相関

挿して当該時刻の値とした.図23はその結果求められた700mb面の風向と強雨域の移動方 向との相関関係であり,良い相関が得られている.このことから,強雨域の移動方向を700

mb面の風向で代表させても大きな誤りはないように考えられる一しかし,700mb面の風

速と強雨域の移動速度との関係は図24に示すように両者の間に相関関係は認められず,強雨 域の移動速度は700m b面の風速では現せないことが解る.

4.強雨域の移動方向およぴ速度の推定

 降雨域の移動方向と速度の推定法としては(1)レーダーエコーの強度分布とその移動方向・

速度から推定する方法,(2)大気の平均的な風(700m b〜500mb面での風)の風向・風速 から推定する方法,(3)1時問ごとの時間雨量分布図から強雨域の移動方向と速度を推定する 方法,(4〕気象衛星写真の雲の動きから推定する方法等が考えられる.

 (1)ではレーダーエコーセルの移動と降雨域の移動が必ずしも一致しないこと(二宮・秋山,

一100一

(13)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時間降雨予測について一中根

昭和50年7月

量観測所 量観測所

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    図 25 広域時間雨量分布

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1979)(2)では700m b面での風速と降雨域の移動速度との相関が悪いこと,(3)ではレーダ ーエコーほど高密度に面的な雨量分布を把握できないが,実況の強雨域の移動を直接判読で きる場合が多いこと,(4〕では衛星写真の雲と雨域との対応付けが現段では必ずしも良くなく,

今後の研究に期待されること等の評価により,ここでは(3)の方法を選んだ.

 作業手順としては図25のような広域時問雨 量分布図から人によるバターソ認識を用いて 強雨域の移動方向と速度を推定する・即ち,

各地点雨量の分布図から,全体的な雨量分布 状況が把握できるよう時間等雨量線図を描く.

この場合,地点雨量の特異性にこだわらず,

全体的な分布が把握できるように描く.また,

強雨域の移動状況を把握し易くするため,あ る降雨強度(例えぱ,10mm/時)について 等雨量線を描き,毎時の強雨域を図26のよう に数時間分重ね合わせて,全体的た強雨域の 移動方向と速度を求め,移動ベクトルV(k m/時)を定める.なお,短時間予測時には

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図 26 15mm/時以上の強雨域の移動        (1972年7月)

(14)

国立防災科学技術センター研究報告 第27号 1982年3月

全区域において雨域はベクトルVで平行移動するものと仮定する.

 時間等雨量線図から強雨域の移動方向の速度の推定が困難な場合には,移動方向について は次の(i〕,(i1〕の方法を用い,移動速度については(iii)の方法を用いる.

 (i〕天龍」1ダム統合管理事務所(1980)の調査によると雨域の移動方向と強雨域の広がり方 向(長軸方向)との問に良い相関が得られており,ここではその結果を用いて,強雨域の走 向を移動方向と仮定する.

 (ii〕 32で述べたように,強雨域の移動方向と700m bの風向との相関が良いことから,こ こでは700m bの風向を雨域の移動方向と仮定する. ただし,実際の短時間予測を行う 場合,現在の高層気象観測が6時問間隔で行われており,しかも,そのデータは観測時点か

ら数時問を要して使用者に伝えられていることに注意しなげれぼならない.

 (iii〕移動速度については多くの人により各地で様々な値が得られている.例えぼ,八木ら

(1976)・八木(1979)は雷雨のレーダーによる130回の観測から平均21k m/時の

エコーの移動速度を得ている.竹内・田辺(1981)は赤城山のレーダーにより熱雷1Z6km

/時、熱界雷17.6k m/時,低気圧および停滞前線性2ag k m/時を観測している.小楠

(1979)は福井および大阪レーダーのスケツチ図から1978年9月16日の台風7818のエコー

の移動速度47km/時を観測している.舟田・岡村(1978)は1976年8月14日の北陸の

大雨について,強雨群に関連する強エコー群の中心の移動速度を60〜90k m/時,平均値

として76km/時と推定している・Matsumoto and Akiyama (1969)は1967年7月9 日12時から19時にかげての中規模じよう乱による西日本での雨域の移動から72km/時の

移動速度を確認している・天龍川ダム統合管理事

務所r1980)の中部地域における調査では前線 性降雨20〜50km/時,台風性降雨10〜10km/

時を得ている.また,1978年4月6日15時から19

時にかけて静岡から水戸方向へ移動した強雨域の 速度は71km/時と推定される.

      頻  このように移動速度は降雨の種類や規模,地形    度 等によって異なるため,ここでは,中部地域にお    (回)5 いて昭和36年から昭和54年の問の12降雨の中で

強雨域の移動速度が判読できた場合について調べ た結果,移動速度の頻度分布が図27のようになつ ていることから,移動速度を45km/時と仮定する.

      20304050607080k皿/時

      1 ・ ,  1 ・

・外挿法による短時間降雨予測法     竿・・・・・・・…呈

10

)5

0

強雨域が一定時問持続性を保って,一定の方向  図 27 強雨域の移動速度頻度図

一102一

(15)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時間降雨予測について一中根

に移動する多くの例を述べて来た.それらの現象は,単純外挿法による1〜2時間先の短時 間降雨予測の有意性を示唆しているものと考えられる.そこで,ここでは強雨域の移動方向

(またはその長軸方向)に沿って,移動の方向に対して上流にある地点(以下,上流地点と いう)の降雨の盛衰は,移動の方向に対して下流にある地点(以下,下流地点という)の降 雨の盛衰と強い相関を持つと仮定する.しかし,地点雨量予測を行う場合,各雨量観測地点 はそれぞれ地形・標高が異なるため,上流地点雨量に時間遅れを与えたものを下流地点の雨量 としたのでは,各観測所の影響が大きく現われて良好な予測値を得ることはできない.そこ で,ここでは上流地点での毎時の時問雨量変化率の平方根が下流地点での時問雨量変化に比 例すると仮定した.

 上流地点観測所の時問雨量変化率を取ったのは各観測所の地形,標高等による雨量強度の 違いを補う意図があり,その平方根を取るのは上流地点の時間雨量変化率そのものを用いる

と,下流地点の予測値に大きな雨量強度変化を与えるため,それを緩和する意図がある.

 この仮定を用いた予測計算は次のように行う.4の方法により求められる強雨域の移動ベ

クトルV(km/時)を用いて,当該予測地点をE地点とし,ここから1時問の移動距離を 持つ上流地点をF地点,さらに2時問の移動距離を持つ上流地点をG地点とする.図28はE

地点を原点としたそれぞれの位置関係を現わしたものであり,F地点は一Vの位置,G地点

一2Vの位置となる.各地点の近傍観測地点を選び玄, (才一1)時刻における地点雨量を

それぞれRE(≠)・RF(チ)・RG(オ)・RE(オー1)・RF(チー1)・RG

(オー1)とすると,E地点での1時間先の予測雨量RE(オ十1),2時間先の予測雨量

R E(チ十2)は次式から求められる.

       1

RE(1+1)一RE(1)・〔RF(1)/RF(1−1)〕万   ・・11)

       1

RE(1+2)=RE(1+1)・〔RF(1+1)/RF(1)〕ア…  (2)

 ここで,

RF(1+1)一RF(1)・〔RG(1)/

      1       t=3

にジ。、181∵)〕丁………州・一1歩ク

・・(1・・)i・・(1)・/・・(1)・へ㍗ 駄、・.ノシ   ト1)〕㌃〔RG(1)/RG(1−1)〕丁 珊 V

      .仙   ..鵬レ千〃

      /

が㌃㍍㌫二㌫ニニニぷの ダ

で・それを避けるためR Eがゼロの場合は0・5m

      図 28 強雨域の移動ベクトル

m/時とし・R F・R Gが2mm/時以下の場合

(16)

国立防災科学技術センター研究報告 第27号 1982年3月

はそれぞれ2mm/時と仮定している.

6.短時間降雨予測結果

 毎時の時問等雨量線図より求められる強雨域の移動方向と移動速度(ただし,時間等雨量 線図から強雨域の移動状況が把握できない場合は,移動方向を強雨域の広がり方向または潮 岬の700m b面での風向とし,移動速度は45km/時と仮定する.)を用いた単純外挿法に

より,(1)昭和54年6月29日1時〜21時,(2)昭和45年6月14日15時〜16日16時,(3)昭和36年6 月27日2時〜28日9時の3ケースについて短時問予測を行ったので,その結果を紹介する.

 (1〕昭和54年6月29日の予測結果

  この問の天気は,関東から九州北部にかげて梅雨前線が横たわつており,それに沿つて 幾つもの低気圧が通過し,前線自体もそれによつて北上南下を繰り返す状況にあつた.

 強雨域の移動方向は,時間等雨量線図から求められる移動方向および強雨域の長軸方向か ら東北東進とし,移動速度は,時問等雨量線図から推定される移動速度が30〜80km/時と 大きく変動するため,ここでは45k m/時と仮定する.

 予測対象地点は図25に示すように,伊那谷の諏訪・伊那・太田切・飯島・飯田・伊那里・

沢井・大野と木曽山脈の西側の恵那とした.

mm/h 諏訪(木曾福島) mm/h 予測地点 飯田(三森山) ・実測値

20 予測地点 20

×予測値

lO 10 i ● ●

● 口■・ ・ ● 口 口 ●  ・ ■ ●  ■  ●■  □

  ●■ 口 ■

■・口1一 . 口

o 2 18 . ■ ■●●口 ・ ^  ●

21 0

mm/h20 29目 mm/h 12 29目 18 2ユ

予測地点 伊那(三界山) 20 予測地点 伊那里(南木曾)

lO  ・ .  10

●  ・、

.; ・む・ ;.  ●●    ■口 ■・

0 o x

・   ^

mm/h 12 29日 1o 21 mm/h 6 !? 29日 ユ8 21 20 予測地点 太田切(三界山)

;^ 20 予測地点 沢井(浪合)

10

10 ・口

。 …□ ● ● ■

.・ ;hロパペロ

.,口

● 口 ・ ^

0 i 0 ●  ■

 ● ■● ■

● 

mm/h 6 12 29目 18 2

mm/h 6 12 29日 18 21 20 予測地点 飯島(中津川)

20 予測地点。大野(稲式)

・■

lO ・=パ㌦ ・・.、i      ● ■ lo

.□,・口 .・6  ︐1 口 ●

・ ,

o 6 12 O ・  ・1■o

29日 ユ8

mm/h 21 6 12 29日 18 2ユ

20 予測地点 恵那飯刀

10 内は予測に用いた観測所

,,

● □

o

川一∵㌧、....,

6 1 1 01

12 29日 18 ・ユ

)内は予測に用いた観測所

      1    21         29日

図 29 1時間先降雨予測結果(ユ979年6月29日1時〜2工時)

一104一

(17)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時間降雨予測について一中根

mm/h mm/h †狽■1地息 飯田{三森山一量田) .実測値

20 予測地点 諏訪(木曾福島一宮地) 20

×予測値

lO  ■  ︐ 1O

. . ■ ・ ■.

o

  ●● ● ■ ● ■ ● ■●

,パ,・    ■■^・ 一. ■  ■  x  ・ ●   口

o

mm/h 2 29日 8 1 mm/h 6 29日 8 21

20 予測地点 伊那(三界山一伽監) 20 予測地点 伊郡里(南木曾一柄石峠)

lo

・  一 ,  ^

・ ■ ■ 10

 ●● 一 ■● ●竈

,ヨ ●  □   ・・ ・.、・  ・.

● ●

O ・ ・ O    ■ ■

 i■  口

mm/h 6 12 29日 18 21 mm/h 6 ユ2 29日 18 21

20 一 。予測地点

太田切(三界山一伽監) 20 予測地点 沢井(浪合一小原)

10 10 ●□ ■

■・  ●

● ■

,・ ■ , ●■ ・ ■ ●

0

6 .2 工8 2 0

mm/h20 予損i地点飯島、中津川一多治砂…29日 mm/h20 予測地点大野(稲笈一豊田)6 2 29日 I8 21

一■

10 10

い㌧ゾパ・,・

●○■

■ ●●

■ , □^

3 ・3

0 O ● ●

   ● ●

6 ユ2

mm/h 29日 10 21 6 12 29日 18 21

20 予測地点 恵那(坂下一桑名)

)内は予測に用いた観測所

1O ・ ■

● □■  口 ●●

,Hい

.二、

●■

0  ■  □,一

12 ^^  [29日 18 211昌 21

予測地点 飯田(三森山一豊田)  ・実測値

6     12  29日  18  21   )内は予測に用いた観測所

     図 30 2時間先降雨予測結果(ユ979年6月29日1時〜2ユ時)

 図29は1時問先の予測結果であり,全体的にほぽ妥当な結果が得られており,特に飯島地 点での予測結果はパターソ的にも良く合つている.ただし,沢井地点の7〜8時,13〜14時 に見られるように予測値の方が遅れて現れる場合もあるので注意を要する.この原因として は時問単位の降雨によるピークの1時間のずれ,または強雨の速い伝搬等が考えられるが,

はつきりした事は不明であり今後の課題と言える.

 図30は2時問先の予測結果であり,全体的に良い結果は得られず,今後さらに検討を加え る必要がある.

 (2〕昭和45年6月14日〜16日の予測結果

  この問の天気は,日本の南岸沿いに前線が横たわり,南方海上には熱帯性低気圧があつ て,九州に近づいて来ており九州から中部の広い範囲に高温多湿の下層の大気が流れ込んで いる状況にあつた.

 強雨域の移動方向は,強雨域の長軸方向から15日10時まで東北東進,15日21時まで東進,

16日15時まで東北東進と推定した.強雨域の移動速度は,時間等雨量線図からの推定が困

難なため45km/時と仮定した.

 予測対象地点は伊那谷の飯田と木曽山脈の西側の恵那とした.

 図31は予測結果を示したものであり,1時問先の予測ではほぼ良好な結果が得られている.

しかし,飯田地点の15時と18時,恵那地点の13時〜18時が予測不良となつている.飯田地点

(18)

国立防災科学技術センター研究報告 第27号

1982年3月

mmlh  20

10

 Ommlh  30 20 10  o mmlh  20 10

0

1時間先予測 飯田地点

  (山岡) 一一一一一一←

:二㌦、■㌧Hゼ い・ !

(見行山)

。    一一一一(山剖

三   ^

   .   ^…x 一一  

.パ・・ .。 ㌧. いり

     ■ 

・実測値

×予測値

一…8

18       24

  1

1時間先予測

(名古園 一一■■一■

恵那地点

n ㍑・ ::

12

.,

 15日■

(富加)

 .・

・  x  ■   ・

18

・,

24

1    ● ■

  6        12

    16日

(坂一F)

 ,

,. .㌦.

     14日      16日

      (見行山一洞戸)     (山岡一名古屋)

       (山岡一名古屋)一→一   x    一一一一一一.    口

・時間先予測飯田地点.    ^. ボ、パ

.・;:・与,二:1・、;パ〜ぺ ・㍗1.・∴1l 5;

   12 16日

一   一^

18     24       61 日 12    1815日 24       6        12

         16日

)内は予測に用いた観測所

図 31 短時問降雨予測結果(1970年6月14日15時〜16日16時 )

mm/h 50

ムO

30 20 10

 0 mm/h  30

20

l O

 O mm/h 60

50 40 30 20

l O

1時間先予測 飯田地点

口 ■

   (稲橋)

^    ・ ,

(恵郡)

・実測値 X予測値

    6        12

1時間先予測 恵那地点         コ

 ・ ■ ・   .  ■  ■    .       

    r8 27日  (越戸)。

   ■^2

24  6

   28日

(布袋)

12

    6       12 2時間先予測 飯田地点

       ■  6 ・      ・       

●  ■  ●      一

27日 18

6−5

(稲橋一保久)

24 628目  12

(恵那一布袋)

12       18

  27日 2ム 6       12 28目

( )内は予測に用いた観測所

図 32

短時間降雨予測結果(1961年6月27日2時〜28日9時)

一106一

(19)

雨域の移動を考慮した伊那谷における短時間降雨予測について一中根 の2時問先の予測は図に示すように良好な結果は得られなかった、

 (3)昭和36年6月27日〜28日の予測結果

  この間の天気は,関東から九州にかけて梅雨前線が横たわっており,日本の南方海上に は台風6号があつて北上し,日本の南岸に近づくに従って弱まり熱帯低気圧となり,その後 前線に沿って北東に移動するという状況にあつた.このため,南方海上の温暖湿潤な下層の 大気が中部から関東地方にかけて入り込み,各地に大雨を降らせた.特に,伊那谷は厚い積 乱雲におおわれ未曽有の集中豪雨に見舞われた.

 強雨域の移動方向は,時問等雨量線図から判読される強雨域の移動方向および強雨域の長 軸方向から27日24時まで北東進,28日9時まで東進と推定した.移動速度は強雨域の移動 状況から推定が困難なため45km/時と仮定した.予測対象地点は伊那谷の飯田と木曽山脈 の西側の恵那とした.

 図32は予測結果を示したものであり,1時問先の予測では昭和54年6月,昭和45年6月の 予測結果と同様に良好な予測結果となつている.しかし,飯田地点の27目12〜13時の予測 に見られるように予測値が遅れている場合もあるので注意する必要がある.なお,2時間先 の予測では良好な結果は得られなかつた.

■ むすぴ

 中小河川のような洪水到達時間の短いところでの洪水予測には,1〜2時問先の時間単位 の降雨予測が必要であり,この短時問降雨予測手法として,実況の時間等雨量線図を用いた 単純外挿法による予測手法を紹介した.この根拠となつたのは3、で述べたように,広域の時 間等雨量線図を眺めた時,強雨域の移動が2〜5時間程度追跡できたことによる.

 この手法により予測計算した結果,1時問先の予測ならば,ほぽ妥当な結果が得られる一 ただし,豪雨の立上り部で予測が遅れることがあり,この点については今後検討を加える必 要がある.また,2時問先の予測については,この手法では良い結果が期待できないことも 明らかとなつた.この原因が伊那谷という特殊な地形によるのか,複雑な降雨の発達・滅衰過 程によるものかは今後検討を加えて行く必要がある.

8、謝   辞

 この研究を進めるに当たって,快く資料を提供して下さり,また,適切な助言をして下さ つた天龍川ダム統合管理事務所の管理課の方々,天龍川上流工事事務所の調査課の方々に深 く感謝の意を表す.さらに,論文を取りまとめるに当たつて,専門的な立場から指導・助言 をして下さつた国立防災科学技術セソター第1研究部の木下部長,八木室長に深く感謝する.

(20)

      国立防災科学技術センター研究報告 第27号 ユ982年3月

       参 考 文 献

ユ)舟田久之・岡村敏夫(ユ978):レーダーとアメダスの1時問雨量について(3) (1976年8月  14日北陸の大雨についての予測).東京管区地方気象研究会誌,No11259−261.

2)入澤実(1980):水害防止における非構造物手法の必要性について.国立防災科学技術センター  研究報告,第24号,45−68.

3)Mat sumoto S.andT.Aki yama (1969)l Some characterist ic feat ures of t he  hea rey r ai nf al1s o bser ve d ove r t he west er n Japan on J u1y 9.(Part ユ),

 J.Met.Soc.Japan47,52−266

4)二宮洗三・秋山孝子(ユ979):豪雨監視のためのレーダーおよび雨量計観測網に基づく雨量分布  と雨域移動の客観解析.天気26,ユ9−26.

5)小楠純一(ユ979):レーダーおよびアメダスを利用した短時間雨量予報.東京管区地方気象研究  会誌,Nα12,ユ02−104.

6)竹内邦良(1978)1雨域・雨量強度分布変化の短時間予測.第22回水理講演会論文集,ユ61一

 ユ68.

7)竹内邦良・田辺 (198ユ):赤城山レーダーにより観測された強雨域の特性.第25回水理講演  会論文集,183−190.

8)天龍川ダム統合管理事務所(1980):天龍川流域降雨予測システム解析報告書.

9)八木鶴平(1979):雷雨の等エコー構造と移動方向の関係について,  国立防災科学技術セン  ター研究報告,第22号,39−47.

1O)八木鶴平・清野 ・小元敬男(ユ976):雷雨の等エコー構造と移動方向の関係について.国立防  災科学技術センター研究報告,第15号,1−8.

ユユ)吉野文雄(198ユ):洪水防御(治水事業の体系,土地利用と治水総合的な治水対策の内容).第  ユ回防災科学技術セミナー,47−74.

      (1981年12月3日原稿受理)

108一

参照

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