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片側唇顎口蓋裂初回手術における 上顎形態の影響について

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Academic year: 2021

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(1)

片側唇顎口蓋裂初回手術における  上顎形態の影響について

昭和大学医学部形成外科学講座

林 奈津子  林  稔  吉本 信也

抄録:当院では口唇口蓋裂に対して生後 3 か月時に口唇形成術,1 歳時に口蓋形成術を施行し,

手術の際に上顎歯槽模型を採型している.経時的な上顎の形態変化についての報告は多数認め られ,その内容は上顎骨の成長や言語機能障害評価など多岐にわたっている.また,口蓋形成 術を施行する際に,硬口蓋後方の破裂幅径が術式に影響を及ぼすことは周知の通りである.今 回われわれは口蓋形成術直前の硬口蓋後方の破裂縁に注目し計測したので報告する.2011 年 3 月から 2014 年 6 月の 3 年間に昭和大学形成外科で治療を行った完全片側唇顎口蓋裂患者 27 例

(男児 15 例,女児 12 例)である.口唇形成術(回転伸展皮弁に小三角弁を加えた鬼塚法をベー スとした術式)を全例に行い,術前顎矯正を施行せず,重篤な合併症の既往がなく,かつ口唇 形成術,口蓋形成術の直前の適切な上顎歯槽模型を採型しえた患者を対象とした.口唇形成術 前,口蓋形成術前に採取した上顎歯槽模型を直接計測し実態測定を行った.計測部位は全歯槽 弓長径,前方,中央,後方部の歯槽弓幅径および破裂幅径とした.硬口蓋前方を閉鎖しない群 を対照群として 19 例,硬口蓋前方を Vomer flap で閉鎖した群を比較群として 8 例で比較検 討した.全歯槽弓長径は口唇形成術直前から口蓋形成術直前までにいずれも増加しており,前 後方向の成長に有意差は認めなかった.前方部,中央部歯槽弓幅径はともに口唇形成術直前か ら口蓋形成術直前までに減少を認めた.後方部歯槽弓幅径は口唇形成術直前から口蓋形成術直 前までに若干の増加を認めた.後方部破裂幅径は対照群,比較群ともに 2 mm 程の減少を認 め,比較群はさらに 0.5 mm 程狭くなっていたが,統計的には有意差は認めなかった.すべて の項目で対照群,比較群に有意な差は認めなかった.硬口蓋前方を閉鎖することで,明らかな 顎成長障害は認めなかった.また,硬口蓋を部分閉鎖することで口蓋形成術時に破裂幅径の狭 小化を期待したが,思うような結果にはならなかった.しかし,硬口蓋前方の閉鎖は口蓋形成 術時よりも口唇形成術時に行う方が容易であることから,初回手術時に硬口蓋前方を部分閉鎖 する意義があると思われた.

キーワード:片側唇顎口蓋裂,上顎形態,破裂幅径

 当院では口唇口蓋裂に対して生後 3 か月時に口唇 形成術,1 歳時に口蓋形成術を施行し,手術の際に 上顎歯槽模型を採型している.経時的な上顎の形態 変化についての報告は多数認められ,その内容は上 顎骨の成長や言語機能障害評価など多岐にわたって いる.ここで口蓋形成術を施行する際に,硬口蓋後 方の破裂幅径が術式に影響を及ぼすことは周知の通 りである.

 今回われわれは口唇形成術前,口蓋形成術前に採 取した上顎歯槽模型を用いて,全歯槽弓長径,前 方,中央部,後方部歯槽弓幅径,後方部破裂幅径を

計測し上顎の成長変化を観察するとともに,特に口 蓋形成術直前の硬口蓋後方の破裂縁に注目し計測し たので報告する.

研 究 方 法  1.対象

 2011 年 3 月から 2014 年 6 月の 3 年間に昭和大学 形成外科で治療を行った完全片側唇顎口蓋裂患者 27 例(男児 15 例,女児 12 例)である.口唇形成術

(回転伸展皮弁に小三角弁を加えた鬼塚法を基本と した術式)を全例に行い,術前顎矯正を施行せず,

原  著

責任著者

(2)

重篤な合併症の既往がなく,かつ口唇形成術,口蓋 形成術の直前の適切な上顎歯槽模型を採型しえた患 者を対象とした.

 2.計測方法

 口唇形成術前,口蓋形成術前に採取した上顎歯槽 模型を用いて実態測定を行った.計測にはデジタル ノギス((株)エー・アンド・デイ製)を用い,得 られた測定値はすべて平均値

±

標準偏差(mean

±

SD)で示した.硬口蓋前方を閉鎖しない群を対照 群として 19 例,硬口蓋前方を Vomer flap で閉鎖 した群を比較群として 8 例で比較検討した.検定に は Welch s t-test を用い,p < 0.05 を有意差ありと した. 

 3.計測点(Fig. 1)

 計測点は吉岡1)による各計測点を参考にした.

  (1)基準線:両側上顎結節 A および A を結ぶ 直線

  (2)仮想正中線:A と A の中点 O を通り A‑A と直角に交わる直線

  (3)基準平面:A,A と上顎切歯乳頭最膨隆点 M を含む平面

  (4)M:上顎切歯乳頭最膨隆点   (5)A:右側上顎結節点   (6)A :左側上顎結節点

  (7)O :両側上顎結節 A および A を結んだ直 線上の中点

  (8)B :最大幅径を示す部位の右側上顎歯槽頂   (9)B :最大幅径を示す部位の左側上顎歯槽頂  (10)C :右側上顎乳犬歯萌出部遠心分界溝の歯

槽頂

 (11)C :左側上顎乳犬歯萌出部遠心分界溝の歯 槽頂

 (12)P,P :B,B を通り仮想正中線と直角に交 わる直線と仮想正中線の交点

 (13)Q,Q :C,C を通り仮想正中線と直角に交 わる直線と仮想正中線の交点

 (14)M :M を通り仮想正中線に直角に交わる直 線と仮想正中線との交点

 (15)a:A を通り仮想正中線と直角に交わる直 線と破裂縁との交点

 (16)a :A を通り仮想正中線と直角に交わる直 線と破裂縁との交点

 4.計測項目(Fig. 1)

 (1)全歯槽弓長径:M ‑O

 (2)前方部歯槽弓幅径:C‑Q + C ‑Q  (3)中央部歯槽弓幅径:B‑P + B ‑P  (4)後方部歯槽弓幅径:A‑A  (5)後方部破裂幅径:a‑a

結 果  1.手術日齢(Table 1,2)

 口唇形成術時の日齢は対照群 130.84

±

29.41 日,

比較群 118.38

±

12.03 日であった.口蓋形成術の 日齢は対照群 403.53

±

23.32 日,比較群 443.50

±

19.62 日であった.手術日齢において口唇形成術時 p = 0.13,口蓋形成術時 p = 0.08 であり有意差なく 適切な母集団を選択できた.

 2.口唇形成術直前および口蓋形成術直前の各計 測値(Table 1,3)

 (1)全歯槽弓長径:M ‑O(Table 3a)

 口唇形成術直前の全歯槽弓長径は両者に有意差は なく(p = 0.30),口蓋形成術直前においても両者 に有意差は認めなかった(p = 0.70).両群とも口 唇形成術直前から口蓋形成術直前までに成長による 増加が認められた.

 (2)前方部歯槽弓幅径:C‑Q + C ‑Q (Table 3b)

 口唇形成術直前の前方部歯槽弓幅径は両者に有意 差はなく(p = 0.48),口蓋形成術直前においても 両者に有意差は認めなかった(p = 0.82).

Fig. 1 Measuring point

(1) longer diameter of the entire alveolar arch: M ‑O

(2) anterior width of alveolar arch: C‑Q + C ‑Q

(3) medial width of alveolar arch: B‑P + B ‑P

(4) posterior width of alveolar arch: A‑A

(5) posterior width of alveolar cleft margin: a‑a

(3)

 (3)中央部歯槽弓幅径:B‑P + B ‑P(Table 3c)

 口唇形成術直前の中央部歯槽弓幅径は両者に有意 差はなく(p = 0.26),口蓋形成術直前においても 両者に有意差は認めなかった(p = 0.55).

 (4)後方部歯槽弓幅径:A‑A(Table 3d)

 口唇形成術直前の後方部歯槽弓幅径は両者に有意 差はなく(p = 0.26),口蓋形成術直前においても 両者に有意差は認めなかった(p = 0.49).

 (5)後方部破裂幅径:a‑a(Table 3e)

 口唇形成術直前の後方部破裂幅径は両者に有意差 はなく(p = 0.38),口蓋形成術直前においても両 者に有意差は認めなかった(p = 0.59).

考 察  1.対象について

 当教室では口唇形成術を生後 3 か月〜 4 か月,口 蓋形成術を 1 歳前後に行っており,本対象において も両群ともに有意差はなく,適切な母集団を選択で きた.

 2.方法について

 唇顎口蓋裂患者の顎の形態および成長を分析する 方法として,従来より頭部 X 線規格写真による方 法2‑4),あるいは上顎歯槽模型による方法1,5‑19)が主 に用いられてきた.頭部 X 線規格写真による方法

Table 1 Measurement of the maxillary alveolar arch a. before cheiloplasty

control group comparison group Age(days) 130.84 ± 29.41 118.38 ± 12.03 M ‑O(mm) 24.59 ± 2.10 25.48 ± 1.68 C‑Q + C ‑Q (mm) 32.50 ± 2.81 33.11 ± 3.38 B‑P + B ‑P (mm) 38.50 ± 2.50 37.53 ± 2.91 A‑A (mm) 35.48 ± 2.58 34.69 ± 2.74 a‑a (mm) 10.39 ± 1.97 10.54 ± 4.01

b. before palatoplasty

control group comparison group Age(days) 403.53 ± 23.32 443.50 ± 19.62 M ‑O(mm) 27.25 ± 2.29 27.61 ± 1.99 C‑Q + C ‑Q (mm) 32.47 ± 2.85 32.18 ± 1.11 B‑P + B ‑P (mm) 37.59 ± 2.31 37.01 ± 2.10 A‑A (mm) 35.97 ± 2.06 35.40 ± 1.67 a‑a (mm)  8.75 ± 2.05  8.25 ± 0.88

Table 2 Comparison of age (days)

control group comparison group cheiloplasty 130.84 ± 29.41 118.38 ± 12.03 palatoplasty 403.53 ± 23.32 443.50 ± 19.62

Table 3 Comparison of each measurements in before cheiloplasty and palatoplasty (mm)

control group comparison group a. longer diameter of the entire alveolar arch

 before cheiloplasty 24.59 ± 2.10 25.48 ± 1.68

 before palatoplasty 27.25 ± 2.29 27.61 ± 1.99

b. anterior width of alveolar arch

 before cheiloplasty 32.50 ± 2.81 33.11 ± 3.38

 before palatoplasty 32.47 ± 2.85 32.18 ± 1.11

c. medial width of alveolar arch

 before cheiloplasty 38.50 ± 2.50 37.53 ± 2.91

 before palatoplasty 37.59 ± 2.31 37.01 ± 2.10

d. posterior width of alveolar arch

 before cheiloplasty 35.48 ± 2.58 34.69 ± 2.74

 before palatoplasty 35.97 ± 2.06 35.40 ± 1.67

e. posterior width of alveolar cleft margin

 before cheiloplasty 10.39 ± 1.97 10.54 ± 4.01

 before palatoplasty  8.75 ± 2.05  8.25 ± 0.88

(4)

は,頭蓋に対する顎骨の位置関係あるいは成長様式 などを研究するうえでは有効である.一方歯列・口 蓋の形状などは直接計測が困難であるため,上顎歯 槽模型が多く用いられている20,21).上顎歯槽模型の 計測方法として直接測定5‑7),三次元座標測定器の

使用8‑11),模型上の等高線図法12,13),規格写真の作

14)など様々な方法がある.口腔内の形態を再現 でき20),その長径,幅径の変化により顎発育に関し 多くの情報を得ることができる5)上顎歯槽模型が,

より歯列・口蓋の形態の観察に適していると考え,

本研究では上顎歯槽模型上の直接計測を行った.

 計測点ならびに計測基準線は,吉岡1)が唇顎口蓋 裂児の上顎歯槽弓および口蓋の成長発育の研究の際 に用いたものを参考に,他の論文との比較検討が可能 となるよう多くの論文で使用している点を設定した.

 3.計測結果について

 上顎歯槽弓について,1967 年 Mazaheriら15)は 口唇,口蓋 2 期手術の唇顎口蓋裂において,口唇形 成術後の裂隙間距離は減少し,さらに,減少の度合 いは前方部で強く,後方は目立たないと述べてい る.本邦では 1990 年大村9)が 2 期手術において 3 か月,1 歳,4 歳時の上顎歯槽模型での測定を行い,

口唇形成術による口輪筋の連続性の回復により上口 唇の緊張の増加が前方部幅径に影響を及ぼす可能性 を指摘している.また,1991 年 林2)は,初回同時 手術と 2 期手術では後方の裂隙間距離に有意差がな いことから,口唇形成術後の口唇圧や Vomer flap による硬口蓋の操作が裂隙間距離の減少にあまり関 与しないことを示唆している.

 本計測結果の変化率(Table 4)も考慮し検討を 行った.全歯槽弓長径はいずれも増加しており,前 後方向の成長に有意差は認めなかった(p = 0.61).

以上から手術操作による成長障害は認められなかっ た.一方前方部,中央部の歯槽弓幅径はともに減

少を認めた.しかし,いずれも有意差はなく(前方 部 p = 0.57,中央部 p = 0.65),硬口蓋前方の閉鎖 の有無による上顎歯槽の成長障害は術後半年の時点 では認められなかった.後方部の歯槽弓幅径は若 干の増加を認めたが有意差は見られなかった(p = 0.74).これらの計測結果は過去の報告とほぼ同様 のものであった.

 最後に後方部破裂幅径については,計測した報告 が少なく,ゼロラジオグラフィーという X 線を用 いた両側鼻棘間距離を参考とした.口蓋裂隙間距離 について,1991 年 林2)は初回同時手術を行った 3 か月時 15.42 mm から 1 年後 12.98 mm と 83.5%ま で減少と報告し,1986 年堤箸3)は 1 歳の口蓋形成 術 16.2 mm から 1 年後 13.2 mm と 81.5%まで減少 したと報告している.あくまで参考値ではあるが,

後鼻棘間距離は 3 か月で 15.42 mm,1 歳で 16.2 mm 程度ととなり,距離に有意な変化はないと考えられ る.上顎歯槽模型での計測には骨の上に粘膜や筋肉 が付加されるため,破裂幅径の本計測結果は初回口 唇形成術時には全体で 10.4 mm,口蓋形成術時には 8.6 mm であった.両群ともに 2 mm 程度の減少を 認め,比較群はさらに,0.5 mm 程狭くなっていた.

変化率は対照群で 0.85,比較群は 0.80 であったが,

統計学的には有意差は認めなかった(p = 0.45).

 すべての項目で対照群,比較群に有意な差は認め なかった.硬口蓋前方を閉鎖することで明らかな顎 成長障害は認めなかった.また,硬口蓋を部分閉鎖 することで,口蓋形成術時に破裂幅径の狭小化を期 待したが,思うような結果は得られなかった.しか し,1977 年市川21)は正常乳幼児における口蓋の成 長発育について前額断口蓋傾斜角が月齢の推移とも に増大する傾向が見られると述べており,過去の報 告では,健常児と比較した場合に口唇形成術後上顎 歯槽弓の前方部に抑制が起こりやすくなる7,8,22,23)

と指摘されている.これらを考慮すると,硬口蓋前 方の閉鎖は口蓋形成術時より口唇形成術時に同時に 行った方が手術操作の煩雑さが軽減すると考えら れ,初回手術時に硬口蓋前方を部分閉鎖する意義が あると思われた.今後も同症例の上顎の成長を注意 深く観察する必要がある.

利益相反

 本研究に関し開示すべき利益相反はない.

Table 4 Mean growth rates of measuring point control group comparison group

M ‑O 1.11 1.09

C‑Q + C ‑Q 1.00 0.98

B‑P + B ‑P 0.98 0.99

A‑A 1.02 1.03

a‑a 0.85 0.80

(5)

1) 吉岡弘道.Zurich システムによる治療を行った 唇顎口蓋裂児の上顎歯槽弓および口蓋の成長発 育に関する研究.日口蓋裂会誌.1991;16:1‑30.

2) 林 雅裕.片側完全唇顎口蓋裂に対する同時手 術症例の顎発育についての臨床的研究.日形会 誌.1991;11:706‑720.

3) 提箸延幸.片側性完全口唇口蓋裂における口蓋 形成術後の口蓋横方向の成長に関する研究.昭 和医会誌.1984;44:37‑42.

4) 山本(佐藤)友紀,土佐泰祥,木村智江,ほか.

NAM 治療後に Two flap 口蓋形成手術を行った 左 側 唇 顎 口 蓋 裂 症 例. 日 口 蓋 裂 会 誌.2013; 

38:285‑290.

5) 野田真喜,保阪善昭,宇田川晃一,ほか.両側 性唇顎口蓋裂児の顎裂幅と上顎歯槽弓の成長変 化の関連性について.昭和医会誌.2010;70:82‑

89.

6) 吉岡敏雄.兎唇・口蓋裂の歯・顎発育と構音障 碍に関する臨牀的研究.新潟医会誌.1957;71: 

22‑48.

7) 麻生昌邦.片側性完全唇顎口蓋裂患者の術後 の上顎歯槽弓の経時的観察.日口腔外会誌.

1996;42:387‑395.

8) 大竹浩信.両側性完全唇顎口蓋裂患者に関する 形態学的研究(口唇,口蓋形成術後における上 顎歯槽弓の経時的変化).愛院大歯誌.1998; 

36:721‑730.

9) 大村勇二.唇顎口蓋裂治療法としての頬部粘膜 弁法の上顎歯槽弓に及ぼす影響について.昭和 医会誌.1990;50:299‑314.

10) 玄番凉一,小松世潮.唇・顎・口蓋裂患者の歯 列・口蓋形態に関する研究 口蓋弁後方移動 術後の歯列・口蓋形態の特徴.日口蓋裂会誌.

1983;8:67‑84.

11) 吉田勝弘.口唇形成術に外科的顎矯正術を併用 した片側性唇顎口蓋裂患者の顎歯槽発育に関す る研究.愛院大歯誌.1998;36:595‑601.

12) 布留川創,石井紀子,大山紀美栄,ほか.片側 性唇顎裂児の口唇形成術前における歯槽弓形態

の三次元的特徴について.日口蓋裂会誌.2001; 

26:88‑96.

13) 石井紀子,布留川創,大山紀美栄,ほか.片側 性唇顎口蓋裂児の口唇形成術前後における歯槽 弓形態の三次元的変化について.日口蓋裂会 誌.1999;24:299‑312.

14) 飯田明彦,高木律男,小野和宏,ほか.二段階 口蓋形成手術法における Furlow 法による軟口 蓋形成後の硬口蓋裂の推移 硬口蓋閉鎖の適期 に関する検討.日口蓋裂会誌.2010;35:195‑206.

15) Mazaheri M, Harding RL, Nanda S. The effect  of surgery on maxillary growth and cleft width. 

. 1967;40:22‑30.

16) 本田康生,鈴木 陽,笹栗正明,ほか.口蓋皺 襞を基準とした片側性唇顎口蓋裂児の上顎歯列 弓変化の三次元評価 口唇形成術から口蓋形成 術まで.日口蓋裂会誌.2004;29:8‑15.

17) 五十嵐友樹,飯田明彦,小野和宏,ほか.二段 階口蓋形成手術法の軟口蓋形成に Furlow 法を 施行した片側性完全唇顎口蓋裂児の永久歯列弓 形態.日口蓋裂会誌.2012;37:210‑219.

18) 新垣敬一.唇顎口蓋裂患児の歯列弓形態につい て 特に上顎歯列弓形態が下顎歯列弓形態に及 ぼす影響について.日口蓋裂会誌.1993;18:59‑

78.

19) Suzuki A, Terada K, Kouno K,  . A Longi- tudinal study on the changes of the primary  dental arch dimensions in cleft lip and/or pal- ate subjects. 日口蓋裂会誌.1992;17:169‑185.

20) 本橋康助,岩澤忠正.歯科矯正学.第 2 版.東 京: 医歯薬出版; 1979.

21) 市川泰石.モアレトポグラフィー法による乳幼 児の上顎歯槽弓ならびに口蓋の成長発育に関す る研究.歯科学報.1977;77:107‑148.

22) 阿部本晴.口唇形成術後における上顎歯弓の経 時的変化に関する研究 片側性口唇裂につい て.日口腔外会誌.1974;20:248‑267.

23) 山本 忠.口唇形成術後における上顎歯弓の経

時的変化に関する研究 両側性口唇裂につい

て.日口蓋裂会誌.1976;1:1‑19.

(6)

EFFECT OF PRIMARY REPAIR OF COMPLETE UNILATERAL CLEFT LIP   AND PALATE ON GROWTH OF THE MAXILLARY ALVEOLAR ARCH

Natsuko H

AYASHI

, Minoru H

AYASHI

 and Shinya Y

OSHIMOTO Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Showa University School of Medicine

 Abstract    For  patients with  cleft  lip and  palate,  we  take  maxillary plaster models  prior to  per- forming cheiloplasty at age 3 months and palatoplasty at age 1 year at our institute.  We evaluated the  posterior width of the alveolar cleft margin to ascertain the effect of closure of the anterior hard palate  upon performing cheiloplasty.  The subjects were 27 patients with complete unilateral cleft lip and palate  whose  appropriate  maxillary  plaster  models  were  taken  before  cheiloplasty  and  palatoplasty.    The  patients were divided into 2 groups.  The control group comprised 19 patients whose anterior hard pal- ates were not closed.  The comparison  group comprised 8 patients whose anterior hard palates were  closed by using a vomer flap.  We measured the following: 1) the longer diameter of the entire alveolar  arch, 2) the anterior, 3) medial, and 4) posterior width of the alveolar arch, 5) the posterior width of the  alveolar  cleft  margin.    There  was  no  significant  difference  in  these  measurements  between  the  two  groups.  The data indicated that closure of the anterior hard palate did not significantly disturb growth  of the maxillary alveolar arch.  We expected narrowing of the posterior width of the alveolar cleft margin  by closing the anterior hard palate, but such a result was not obtained.  However, closure of the anterior  hard palate was easier when cheiloplasty was performed, rather than palatoplasty.  It seemed that there  would be significance in the partial closure of the anterior hard palate at the time of primary repair.

Key words:  unilateral cleft lip and palate, maxillary alveolar arch, width of alveolar cleft margin

〔受付:10 月 14 日,受理:11 月 11 日,2015〕

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