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障がい者自立支援制度の円滑な運営

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(1)

障がい者自立支援制度の円滑な運営 に関する重点要望

平成20年8月

大 阪 府

(2)

要望項目 目 次

法施行後3年の見直し関連

1 障がい者の所得確保と適切な利用者負担について 3 2 障がい者の雇用・就労支援の充実強化について 5 3 障がい者施設等の報酬基準等の見直しについて 7 4 グループホーム・ケアホームの運営安定化等について 12 5 新たな地域移行支援策の創設について 14 6 相談支援体制の充実について 15 7 障がい児等の施策の見直しについて 16 8 障がい程度区分の認定基準の見直しについて 17

今年度に対応を求めるもの

9 地域生活支援事業の財源確保等について 19 10 特別対策(基金事業)について 21 11 サービス管理責任者の経過措置期間の延長等について 23

(3)

厚生労働大臣

舛添 要一

障がい者自立支援制度の円滑な運営に関する重点要望

平素から大阪府の障がい福祉施策の推進に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上 げます。

さて、障がい者が地域で安心して暮らせる社会の実現をめざし障害者自立支援法 が平成18年4月に施行され2年が過ぎました。

これまで国においては、障がい福祉サービスの利用抑制や障がい者施設等におけ る報酬の減収など法施行後に生じた問題に対し、利用者負担の軽減措置の拡充や事 業者の経営基盤の強化など、一定の改善措置を講じられてきましたが、現場におい ては依然として様々な問題が残されたままになっております。

現在、国においては、障害者自立支援法施行後3年の見直しとして、社会保障審 議会等の場において改正の議論が進められていると聞いておりますが、施設関係者 や市町村などの現場においては、今後、制度の見直しがどのような方向に進むのか 非常に不安な気持ちを抱いております。

我々といたしましては、今後、障がい者自立支援制度が適切に運用され、障がい 者が必要なサービスを安心して利用でき、真に障がい者の自立に繋がることが何よ りも重要なことであると考えております。

そのためには、この制度が障がい者やサービスを提供する施設等の実態を十分に 踏まえ、安定的なものとして運用される必要があります。

法施行後3年の見直しにあたっては、国会での附帯決議等を十分に踏まえ、現行 制度の問題点や課題について、適切な対応をいただきたく、制度内容における見直 しや今年度の緊喫の課題について、以下のとおり要望します。

本府といたしましては、本年6月「大阪維新プログラム案」を策定しすべての事 務事業についてゼロベースから見直しを進めておりますが、障がい者に関する施策 については特に配慮しつつ、「持続可能」なセーフティネットの構築にむけ取り組 んでおります。

国においても積極的なご支援をいただきますようよろしくお願いいたします。

平成20年8月

大阪府知事

橋 下 徹

(4)

障がい者の所得確保と適切な利用者負担について

障がい者の所得確保については「障害者自立支援法に対する附帯決議」等を 踏まえ、障がい者の生活の安定を図るため、障がい基礎年金の増額など所得確 保を図るとともに、障がい者雇用を進めるための法制の強化や就労支援策の充 実など一層の取り組みを進められたい。

障がい福祉サービスの利用状況は、いまだ利用の抑制が続いている現状にあ り、障がい者が安心してサービスを受けることができるよう、現行の利用者負 担の軽減効果等を踏まえ、低所得者層への軽減措置をはじめ、適切な利用者負 担制度を確立されたい。

また、利用者負担の仕組みについて、簡素でわかりやすいものに見直された い。

(要望趣旨・説明)

1 障がい者の所得状況について

障がい者を取り巻く雇用環境は厳しく、所得は低い水準であるため、生活実態 を踏まえた所得確保の取り組みを図る必要がある。

□障がい者(本人)の収入 (※下記は必ずしも重複していない)

・障がい基礎年金 1級(最重度) 82,508円/月、2級(重度)66,008円/月

・特別障がい者手当 (重 度)26,440円/月(重度の重複障がい者)

・平均工賃収入(府内平均) 7,990円/月(全国ワースト1;全国平均12,222円)

□障がい基礎年金と生保受給額、最低賃金の比較 □障がい基礎年金の推移

法施行後3年の見直し関連

○障害者自立支援法 附則

3 政府は、障害者等の福祉に関する施策の実施の状況、障害者等の経済的な状況等 を踏まえ、就労の支援を含めた障害者等の所得の確保に係る施策の在り方について 検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

○附帯決議

二 ・・・就労支援を含め、障害者の生活の安定を図ることを目的とし、社会保障に 関する制度全般についての一体的な見直しと併せて、障害者の所得の確保に係る施 策の在り方の検討を速やかに開始し、三年以内にその結論を得ること。

○障害者自立支援法の抜本的見直し~与党障害者自立支援に関するPT報告書より

⑨ 所得保障の在り方 (19.12.7)

幅広い観点から検討を行うこととし、社会保障制度全般の一体的見直しに関する 議論との整合性や、財源の確保を図った上で、障害基礎年金の引上げ(例えば2級の 金額を 1 級並に、1 級の金額は更に引上げ)や住宅手当の創設についても検討

生活保護受給額

基準生活費等 83,700 円+障がい者加算(17,890 円/月~26,850 円/月)+教育費、住宅費等

最低賃金

731 円/時間(19.10.20 改定)

(例;最低賃金×8時間×22 日=128,656 円)

障がい基礎年金

要望項目1

1959 年 障がい福祉年金制度開始(1,500 円/月) 1965 年 知的障がい者適用(2,000 円/月)

1974 年 2 級開始(1 級 18,000 円/月 2 級 12,000 円/月)

1986 年 障がい基礎年金開始

(1 級 64,875 円/月 2 級 51,900 円/月)

1991 年 単価改定

(1 級 73,125 円/月 2 級 58,400 円/月)

1999 年 単価改定

(1 級 83,775 円/月 2 級 67,017 円/月)

現 行 単価改定(2006 年~)

(5)

(例示) グループホーム利用者の平均例(障がい基礎年金2級相当の場合)

73,998 円 収入

53,623 円 支出

※1 その他生活費等:ガイドヘルプ等福祉サービス、交通費、医療費、被服、家具、家事用品、

通信など日常生活を送る上での必要なものが多い

※2 家賃は都市部ではさらに高額となっている

2 低所得者層への適切な利用者負担制度の確立について

○ 障害者自立支援法施行後のサービス利用(18年5月)については、ほとんどのサ ービスで利用抑制がみられた。その後、直近の居宅介護等の利用状況(19年12月)

をみても、横ばいの状況であり、依然として抑制が続いている。

○ このような現状を踏まえ、20年7月から実施されている緊急措置による負担軽 減については、恒久的な措置として継続されるとともに、分かりやすい仕組みと されたい。

○ また、新たな負担軽減措置として、自立支援医療、補装具を含めた自立支援給 付の総合上限について制度化されたい。

□府内のサービス利用状況

(一人当たり平均利用時間・日数/月)

サービス種別

18年 19年 増 減 3月

(支援費) 5月 4月 12月

⑱3月

⑱5月

⑱3月

⑲4月

⑱3月

⑲12月 居宅介護

【単位:時間】

20.2 18.1 18.3 18.3

▲2.1

(▲10.4%)

▲1.9

(▲9.4%)

▲1.9

(▲9.4%) 移動支援

【単位:時間】

20.1 19.3 20.2 20.9

▲0.8

(▲4.0%)

+0.1

(+0.5%)

+0.8

(+4.0%)

短期入所

【単位:日】

4.5 4.5 5.5 5.9

(0.0%) 0.0 (+22.2%) +1.0 (+31.1%) +1.4

旧法施設通所支援

【単位:日】

21.5 19.2 19.8 17.8

(▲10.7%) ▲2.3 (▲7.9%) ▲1.7 (▲17.2%) ▲3.7

(参考)

□所得段階に応じた利用者負担上限額の見直し経過(居宅・通所サービスの場合)

①制度施行時(18年4月~)

定率負担が過大とならないよう、

所得に応じて1月あたりの負担 限度額を設定

②「特別対策」(19年4月~)による負担 軽減

①の限度額を1/4まで軽減

③「緊急措置」(20年7月~)による負担 軽減

②の限度額を更に軽減

(①の限度額を1/8~1/10まで軽減)

「緊急対策」は20年度までの措置

障がい基礎年金 66,008 円 工賃 7,990

食 費 18,744 円

光熱水費 9,735 円

家 賃(※2) 25,144 円

その他生活費等(※1)

その他生活費等に まわせるお金 20,375 円(工賃がな い場合 12,385 円)

(1) 一般:市町村民税課税世帯

(2) 低所得2:市町村民税非課税世帯((3)を除く)

(3) 低所得1:市町村民税非課税世帯であって、利用者本人(障害児の場合はその保護者)の年収が80万円以下の方

(4) 生活保護:生活保護世帯 サービス量

<介護保険並び>

定率負担(1割)

(サービス量に応じ)

一 般 37,200円

低所得2 24,600円

生活保護 0円 低所得1 15,000円

低所得2(※)

6,150円

(通所は3,750円)

生活保護 0円 低所得1(※)

3,750円

<特別対策>

一般(※)

(所得割16万円未満)

9,300円 一般 37,200円

月額負担上限

(所得に応じ)

(※)資産要件有り 低所得2(※)

3,000円

(通所は1,500円)

生活保護 0円 低所得1(※)

1,500円

<緊急措置>

一般(※)

(所得割16万円未満)

9,300円 一般 37,200円

所得段階区分の個人(基本)単位化

(1) 一般:市町村民税課税世帯

(2) 低所得2:市町村民税非課税世帯((3)を除く)

(3) 低所得1:市町村民税非課税世帯であって、利用者本人(障害児の場合はその保護者)の年収が80万円以下の方

(4) 生活保護:生活保護世帯 サービス量

<介護保険並び>

定率負担(1割)

(サービス量に応じ)

一 般 37,200円

低所得2 24,600円

生活保護 0円 低所得1 15,000円

低所得2(※)

6,150円

(通所は3,750円)

生活保護 0円 低所得1(※)

3,750円

<特別対策>

一般(※)

(所得割16万円未満)

9,300円 一般 37,200円

月額負担上限

(所得に応じ)

(※)資産要件有り 低所得2(※)

3,000円

(通所は1,500円)

生活保護 0円 低所得1(※)

1,500円

<緊急措置>

一般(※)

(所得割16万円未満)

9,300円 一般 37,200円

所得段階区分の個人(基本)単位化

(1) 一般:市町村民税課税世帯

(2) 低所得2:市町村民税非課税世帯((3)を除く)

(3) 低所得1:市町村民税非課税世帯であって、利用者本人(障害児の場合はその保護者)の年収が80万円以下の方

(4) 生活保護:生活保護世帯 サービス量

<介護保険並び>

定率負担(1割)

(サービス量に応じ)

一 般 37,200円

低所得2 24,600円

生活保護 0円 低所得1 15,000円

低所得2(※)

6,150円

(通所は3,750円)

生活保護 0円 低所得1(※)

3,750円

<特別対策>

一般(※)

(所得割16万円未満)

9,300円 一般 37,200円

月額負担上限

(所得に応じ)

(※)資産要件有り 低所得2(※)

3,000円

(通所は1,500円)

生活保護 0円 低所得1(※)

1,500円

<緊急措置>

一般(※)

(所得割16万円未満)

9,300円 一般 37,200円

所得段階区分の個人(基本)単位化

(6)

障がい者の雇用・就労支援の充実強化について

1 障がい者の法定雇用率等について

(1) 移動やコミュニケーションに困難を伴う在宅障がい者が、在宅就労の機会 の拡大により自立につながるよう、在宅障がい者に対する企業からのアウト ソーシング発注額を法定雇用率の算定対象として算入されたい。

(2) 障がい福祉計画における「福祉施設からの一般就労」の数値目標の達成を 図るため、障がい者雇用率の未達成企業に対しては、初期段階から企業名を 公表できるよう、制裁措置の強化を図られたい。

(3) 精神障がい者の就労機会の拡大や企業の雇用促進に向けて、精神障がい者 の雇用の義務化を図るとともに、「精神障がい者ステップアップ雇用制度」

の実績などを踏まえ、同制度の充実を図るなど、精神障がい者の自立のため の支援策及び企業啓発活動の充実強化を図られたい。

2 就労支援策の充実・強化について

(障害者就業・生活支援センターの人員体制の充実)

障害者自立支援法においては、障がい者の一般就労後の職場定着に ついて、障害者就業・生活支援センターが担うこととされているが、

本府における1センターあたりの支援対象障がい者数は、19 年度上半期に おいて全国平均の 200 人を大きく上回る 285 人、相談・支援件数も1センタ ーあたり 1,500 件を超えている状況にあり、現在の配置体制では、年々増加 する職場定着支援に対応できない状況にあるため、必要な人員を確保された い。

また、障害者就業・生活支援センターの生活支援ワーカーの配置について は、地域生活支援事業において、府県の必須事業とされているものの確実な 財源措置と交付内容が明示されていないため、単独の補助事業として制度の 整備を図られたい。

(要望趣旨・説明)

1 障がい者の法定雇用率等について

(1) 在宅障がい者に対する業務発注額を法定雇用率の算定対象とする見直しに ついて

○ 移動やコミュニケーションに困難を伴う障がい 者にとっては、ITを活用した在宅就労(テレワ ーク)が有効な働き方として期待されている。

○ 大阪府をはじめ各都道府県においては、企業等 から受注した業務をテレワーカーへ分配するなど の在宅就業支援団体等の取り組みを支援している が、独自の受注活動には限界があり、在宅障がい 者の自立に向けて、民間企業からの業務発注を拡 大する必要がある。

○ このため、在宅就業支援団体等へのアウトソーシング発注額を障がい者雇用率 の算定対象とすることにより、企業における発注へのインセンティブが働き、在 宅障がい者に対するアウトソーシングを促進することができる。

要望項目2

法 定 雇用率

在宅就業支援団体等

業務発注 発注額○○万円

=障がい者○人 雇用に相当

反映

企 業

(7)

(2) 障がい者の法定雇用率未達成企業に対する制裁措置について

○ 大阪府をはじめ大都市圏においては、法定雇用率を達成する企業の割合が相対 的に低く、実雇用率も低水準で推移している。

○ これらの状況を改善するためには、企業における障がい者雇用の取り組みを一 層推進する必要があり、その具体的な方法として、法定雇用率未達成の「企業名」

の公表が有効な手段と考えられる。

○ しかしながら、これまでの未達成企業の公表状況を見ると、未達成企業数に比 して、極めて低調な公表件数に止まっており、これを実効性のあるものとするた め、初期段階から障害者雇用促進法上の制裁措置を強化されたい。

□障がい者実雇用率及び法定雇用率達成企業の割合

大 阪 府 全 国 実雇用率 ⑲1.56%(⑱1.53%) ⑲1.55%(⑱1.52%)

達成企業 割 合

⑲42.2%(⑱40.5%)

〔未達成企業数:3,471 社〕

⑲43.8%(⑱43.4%)

〔未達成企業数:39,994 社〕

○未達成企業の公表件数

年 度 府内 全国 15 該当なし 1社

17 1社 2社

18 1社 2社

19 1社 2社

(3) 精神障がい者の就労機会の拡大について

○ 身体障がい者及び知的障がい者については、障害者雇用促進法の障がい者雇 用率制度による雇用の義務化により、就労機会の拡大が図られ、就労件数も着 実に伸びてきたところである。

○ しかし、精神障がい者については、18 年 4 月に障害者雇用促進法が改正さ れ、障がい者雇用率の算定対象とされたものの、雇用の義務化には至っていな い状況である。

○ 一方、国においては、精神障がい者の障がい特性に応じた常用雇用への移行 を促進するため、「精神障がい者ステップアップ雇用」制度が創設されたとこ ろであり、事業所と精神障がい者の相互理解を図る上で有効な事業であると考 えられるが、今後、希望する全ての精神障がい者及び事業所が利用できるよう、

制度の周知及び予算の確保が必要である。

○ こうしたことから、精神障がい者の就労機会の拡大に向け、雇用の義務化及 び支援策の充実を求めるものである。

【全 国】

□新規求職申込件数

年度 障がい者計 身体障がい者 知的障がい者 精神障がい者 その他

16 93,182 63,305(67.9%) 18,953(20.3%) 10,467(11.2%) 457(0.5%) 17 97,626 62,458(64.0%) 20,316(20.8%) 14,095(14.4%) 757(0.8%) 18 103,637 62,217(60.0%) 21,607(20.8%) 18,918(18.3%) 895(0.9%)

○障がい者雇用率達成指導の流れ

43条5項

461 466

47 雇用状況報告(6月1日の状況)

企業名の公表

雇入れ計画作成命令(3年計画)

雇入れ計画の適正実施勧告 特別指導

(8)

□就職件数

年度 障がい者計 身体障がい者 知的障がい者 精神障がい者 その他

16 35,871 22,992(64.1%) 9,102(25.4%) 3,592(10.0%) 185(0.5%) 17 38,882 23,834(61.3%) 10,154(26.1%) 4,665(12.0%) 229(0.6%) 18 43,987 25,490(57.9%) 11,441(26.0%) 6,739(15.3%) 317(0.7%)

【大阪府】

□新規求職申込件数

年度 障がい者計 身体障がい者 知的障がい者 精神障がい者 その他

16 9,257 6,151(66.4%) 2,051(22.2%) 1,028(11.1%) 27(0.3%) 17 9,294 5,633(60.6%) 2,277(24.5%) 1,309(14.1%) 75(0.8%) 18 9,233 5,311(57.5%) 2,215(24.0%) 1,636(17.7%) 71(0.8%)

□就職件数

年度 障がい者計 身体障がい者 知的障がい者 精神障がい者 その他

16 2,492 1,569(63.0%) 643(25.8%) 270(10.8%) 10(0.4%) 17 2,662 1,553(58.3%) 798(30.0%) 285(10.7%) 26(1.0%) 18 2,966 1,725(58.2%) 843(28.4%) 352(11.9%) 46(1.5%)

障がい者施設等の報酬基準等の見直しについて

障害者自立支援法に基づく報酬基準については、現行の「日額払い方式」の 導入により施設やグループホーム等の収入は大幅な減収となっている。施設等 においては職員の非常勤化など様々な経営努力をせざるを得ない状況にあり、

現行の報酬基準は施設の運営に必要な人件費や諸経費の実態に合っていない。

なお、小規模作業所については、新体系移行後において安定的な運営ができ るか不安を抱いており、経過措置期間内の新体系への円滑な移行が困難な状況 になっている。

また、近年の社会情勢の影響から、障がい福祉の分野においても担い手とな る人材の不足は深刻となっており、施設等の現場では職員の離職が進み、その 欠員も補充できない状況にある。

このため、施設等の報酬のあり方については、国が実施している「経営実態 調査」を踏まえ「特別対策」や「緊急措置」の効果を検証した上で、施設等の報酬 のあり方について、適切なサービス提供や質の高い人材の安定的な確保などが 可能となるよう、利用者負担にも配慮しつつ、従前の「月額払い方式」に改める とともに報酬単価を含め基準を見直されたい。

(要望趣旨・説明)

1「日額払い方式」の見直しについて

○ 障害者自立支援法施行後における施設の報酬額は大きく減収しており、各施設に おいて諸経費の節約、開所日の増、職員給与及び賞与の減額などの人件費の削減、

定員超過制度の活用、職員の新規採用の中止、引当金、積立金の取り崩しの実施、

職員体制の見直し(非常勤化、契約職員等)など、様々な経営努力をせざるを得な

要望項目3

(9)

い状況であり、これらは結果として障がい者に対するサービスの低下につながりか ねない。

○ 国において経営実態調査が実施されているが、上記のような施設側の努力の結果、

経営が維持されているという厳しい現状にある。

○ 本来、利用者に適切なサービスを提供するためには、質の高い人材の確保や適切 な施設の維持管理が必要である。それらに要する費用については利用者の利用状況 に関わらず恒常的に必要なものであり、現行の「日額払い方式」ではなじまないもの である。このような状況を解消するためには、法施行前の「月額払い方式」に見直す べきである。

○ なお、19年4月から9割の従前額保障等の特別対策が実施され、18年度と比較し改 善傾向が見受けられるものの、依然、厳しい状況が続いていることからも、基金等 を使った暫定的な特別対策ではなく、抜本的な報酬単価の見直しを行われたい。

■1施設当たりの月平均報酬減収額(対17年度比較)

施設種別 18年度(平均) 19年度(平均)

通所施設 ▲742,640円

(▲12.5%)

▲381,760円

(▲6.2%)

入所施設 ▲706,238円

(▲ 3.5%)

▲488,909円

(▲ 2.4%)

グループホーム ケアホーム

▲107,747円

(▲22.7%)

▲51,337円(※)

(▲10.6%)

※調査対象施設:通所130施設 入所62施設の対象で回収率約6割程度 ※グループホームは4定員の場合であり、19年度は4~6月平均

■施設収支(モデルケース) (単位;円) 項 目 17年度 18年度 差 引 経常活動収入 計 112,074,467 105,361,662 ▲6,712,805

自立支援事業等収入 98,197,310 83,534,006 ▲14,663,304 利用料収入 2,899,917 8,999,529 6,099,612 経常経費補助金収入 6,285,262 7,068,330 783,068 借入金収入 39,303 18,182 ▲21,121 他会計等からの繰入収入 1,007,346 1,043,928 36,582 その他収入(上記以外全て) 3,645,329 4,697,687 1,052,358 経常活動支出 計 112,074,467 105,361,662 ▲6,712,805

人件費支出 71,516,611 68,949,073 ▲2,567,538 事務費支出 12,801,671 12,029,171 ▲772,500 事業費支出 13,931,241 12,478,125 ▲1,453,116 その他支出 13,824,944 11,905,293 ▲1,919,651

※旧支援費対象施設のサンプル調査の平均(約30施設)

(10)

2 人材の確保に向けた報酬単価の改善について

○ 「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」(平 成19年厚生労働省告示289号)では、社会福祉事業については、近年の景気回復に伴 い、他の分野における採用意欲が増大する中、高い離職率と相まって、恒常的に求 人募集が行われている。

○ 従業者の平均給与は他の分野を含む全労働者の平均給与と比較すると低い水準 であることが指摘されており、施設等の恒常的な人手不足は一刻も猶予のできない 切実な状況となっている。

○ 府の調査においても、一人当たりの年収額については府内の平均賃金(19年度規 模5人以上4,266,348円)を大幅に下回っており、職員の勤続年数は府内の全業種の 平均勤続年数が12.8年(13年度調査)に対し、施設職員の場合5年未満が6割を超え ている。また離職率についても 府内の全業種平均離職率2.2%(18年度調査)を大 きく上回る14.6%となっているなど、厳しい就労実態がうかがわれる。

○ 新体系における施設入所支援には、土・日曜日の日中における入所者への支援に 要する費用も含めて単価設定がされている。

しかし、実際には土・日曜日の日中活動についても支援等を行うための職員を増 員配置するなどの経費がかかっており、土・日曜日の日中活動に対しては新たに単 価を設定するなど、報酬の改善を図ること。

○ このような状況を解消し、拡大する介護・福祉ニーズに対応できる質の高い人材 を安定的に確保するため、報酬単価の見直しや各種加算制度の創設が必要である。

■施設職員の給与状況(モデルケース)

17年度 18年度

直接処遇職員 事務職員等 非常勤職員 直接処遇職員 事務職員等 非常勤職員

平均人員 9.36人 3.45人 6.18人 9.00人 3.09人 8.00人

平均人1人当たり

の年収額 (円) 3,607,582 3,265,390 960,627 3,469,484 3,225,040 912,669 1施設当たりの

平均人員 12.81人 12.09人

1施設の平均人員

1人当たりの年収 3,515,360円 3,406,994円

(注)平均人員、年収額は非常勤を除いている。旧支援費対象施設のサンプル調査の平均(約10施設)

■施設職員の勤続年数 (平成19年3月末日現在)

区 分

職 員 の 勤 続 年 数 15年

以上 11年

~14年

6年~

10年 6年

未満 5年

未満 4年

未満 3年

未満 2年

未満 1年

未満 直接支援職員 8% 8% 17% 11% 11% 15% 15% 2% 13%

事務職員等 18% 10% 18% 8% 12% 13% 11% 1% 9%

非常勤職員 2% 2% 7% 7% 12% 18% 20% 6% 26%

7% 6% 13% 9% 12% 16% 16% 4% 17%

※旧法施設(小規模通所授産施設)と新体系事業所

372件中167件のデータによるもの 65%

(11)

■18年度の職員離職率

直接処遇職員 事務職員等 常勤職員 計 非常勤職員 総合計 離職率 15.4% 12.0% 14.6% 16.8% 15.5%

※旧法施設(小規模通所授産施設)と新体系事業所372件中167件のデータによるもの

3 小規模作業所への報酬上の配慮と安定的な運営について

○ 小規模作業所等が障害者自立支援法で定める新体系に移行するにあたって、国 が定める移行要件については一定の要件緩和が実施されたが、現行の報酬基準で は、23年度までの移行は困難である。

○ 23年度までの経過措置期間内に新体系への円滑な移行を進めるためには、新体系 移行後も安定的な運営ができるよう、報酬等の充実を図られたい。

(具体的な見直し内容)

・ 小規模作業所等が円滑に地域活動支援センター等の新体系サービスに移行す る場合、省令や通知などにより実施しなければならない事務が大幅に増加する。

・ しかし、現行の報酬水準では事務職員等を新たに配置することは困難であり、

移行にあたっての大きな課題となっていることから、事務職員等を配置できるよ う報酬上の配慮(加算)等を検討されたい。

・ また、本年4月から23年度末までの間に、新体系サービスに移行する定員要件 が10名に緩和されたが、小規模作業所の運営を実質的に担保できるような小規模 単価を新たに設定されたい。

・ さらに、地域活動支援センターⅢ型の補助金については市町村において確実に 事業実施ができるよう、財源措置されたい。

(参考)新旧報酬単価比較

定員20人 21人~40人以下 41人~60人以下 旧法施設支援を行う場合

(例 旧法通所授産施設)

904単位

(新単価区分B) 708単位 597単位

就労継続支援B型サービス費 527単位

(定員40人以下) 494単位 (参考)

□地域活動支援センターⅢ型への移行要件(⇒が緩和策)

・10人以上の人員を利用させることができる規模を有すること

⇒5名以上の人員で可能(H24.3末まで)市町村障がい福祉計画で要位置付

・小規模作業所として運営実績5年超 ⇒市町村の裁量で概ね5年の範囲を決定

・職員2名(うち1名非常勤可)、法人格の取得 19年度までの移行状況(小規模作業所) 117カ所中16か所(13.7%)

□日中活動を支援するためのサービスへの移行要件

・利用定員20名

⇒利用者の確保の見込みがないと認めた地域で実利用人員10名以上

・人員基準 管理者1名(兼務可能)サービス管理責任者1名、

生活支援員1名以上、職業指導員1名以上

・設備基準 日常生活支援に必要な設備、訓練等に必要な設備

19年度までの移行状況(小規模通所授産施設) 187カ所中44か所(23.5%)

(12)

4 報酬単価の算定根拠の見直しについて

○ 平成18年度より利用実績払いを導入するにあたって、一定の利用率(入所施設 97.4%、通所施設94.5%)を加味した日額報酬単価を設定しているが、当該利用率が 実情を大きく下回ったことから、平成19年度より基金事業の一つとして「事業運営 円滑化事業(従前額の9割保障)」の導入や20年度から利用率の見直しにより通所の 報酬単価が引き上げられた。

○ 引き続き、入所施設も含め施設の利用実態を踏まえた持続可能な報酬単価を設定 されたい。

(※参考)平成19年度の利用率(大阪府所管施設) 入所 95.7% 通所 87.8%

5 級地区分の見直しについて

都市部においては、交通網は広域的に整備され、ほぼ同一の生活圏、経済圏にな っている。サービス水準の地域間格差の均てん化を図るためには、サービス事業所 の下位級地への参入を促すことが課題となっており、均衡のとれたサービス提供基 盤の整備を促進するため、級地区分については、都市部の実情に応じた設定とされ たい。

6 国庫負担基準の「従前額保障」について

障がい者自立支援制度の安定的な運営が図られるよう、また地方に過度の負担 をもたらすことなく障がい者のニーズに沿った柔軟なサービス提供が行われるよ う、国庫負担基準における「従前額保障」については、制度移行に伴う経過措置に 留まることなく継続し、サービス支給実績に応じた確実な財政負担を行われたい。

7 経過措置となっている各種加算の延長について

○ 新事業移行時特別加算については、新体系移行に際しての経過措置とされてお り、21年3月で打ち切られることとなっている。しがしながら、移行が進んでいな い現状を踏まえ、少なくとも経過措置期間である24年3月まで延長されたい。

○ また、食事提供体制加算についても、21年3月までとされているところであるが、

通所系事業所においては、従前から食事の提供が重要なサービスの一環として位置 づけられてきたことから、新体系において、通所系の日中サービスは食事の提供が 任意とされても、従前どおり食事の提供を行っている事業所が大部分である現状と、

食事提供体制加算によって食事代の減免効果を得ている低所得の利用者が多数い る点も踏まえ、制度の恒久化を図られたい。少なくとも経過措置期間である24年3 月までは延長されたい。

(13)

グループホーム・ケアホームの運営安定化等について

グループホーム・ケアホームは、地域移行の主要な受け皿であり、その運 営の安定化は、障がい者が安心、安全に地域生活を送るために必要不可欠で ある。このため、現行の「日額払い方式」を「月額払い方式」に改めるとともに、

次の事項について見直されたい。

①人員配置基準や報酬基準等から6人以上の定員規模が標準となっている が、4人又は5人定員規模でも安定した運営ができるよう、小規模事業所 に対する加算制度を創設するなどの報酬基準の改善を図られたい。

②重度障がい者への支援に必要な生活支援員の確保や、より実効性のある夜 間支援体制を確保するため報酬単価の増額を講じられたい。

③障がい種別に関わらず必要とするサービスが利用できるという障害者自立 支援法の理念に基づき、身体障がい者もグループホーム(GH)、ケアホー ム(CH)の利用ができるよう見直されたい。

(要望趣旨・説明)

1 「日額払い方式」の見直しについて

グループホーム・ケアホームでは、土・日曜日等に利用者が減少することが多いが、

利用人数が僅かであっても1人以上の世話人等を配置する必要がある。このため、現 行の利用人数に応じた「日額払い方式」は、事業者に超過負担を強いており、法施行 前の「月額払い方式」に見直すべきである。

2 都市部におけるグループホーム・ケアホームの運営実態に見合う報酬基準の 見直しについて

○ グループホーム・ケアホームの定員規模については6人以上が標準となっている が、都市部では大規模住宅の確保が困難であるため、4人又は5人定員規模で運営し ているところが多く、その運営については現行の小規模事業加算(20年度末終了)

が適用されても厳しい状況にある。

○ このため、小規模事業所が安定的、継続的に運営ができる加算制度の創設など運 営実態に見合った報酬基準の設定が必要である。

○定員別グループホーム数(平均利用定員 4.8人)

区 分 4人定員 5人定員 6人定員 7人定員 8人定員以上 合 計

箇所数 192 66 59 4 22 343

56.0% 19.2% 17.2% 1.2% 6.4% 100%

○事業所月額収支状況

国報酬額(893,198円)だけでは、人件費(941,719円)すら賄えない。

収 入(単位:円) 支 出(単位:円)

国 報 酬 額 893,198 人 件 費 941,719

府 加 算 額 119,882

その他支出 235,430

利用者負担額 29,226

法人自己財源 134,843

合 計 1,177,149 合 計 1,177,149

(注)1事業所あたり

・平均利用日数:27.2日

・平均利用者数:9.8人 (政令、中核市除く)

要望項目4

(14)

○世話人・生活支援員の給与実態

区 分 年齢 勤続年数 基本給単価(月額) 宿直手当

(円/回)

世 話 人

生活支援員 49歳 2.6年 173,000 円~183,000円 3,404~4,917

(参考)平成18年賃金構造基本統計調査(厚生労働省) <企業規模10~99人>

正社員・正職員 45~49歳:月給330,700円 正社員・正職員以外 45~49歳:月給194,700円

3 重度障がい者への支援体制や夜間支援体制の強化について

○ ケアホームでは、重度障がい者に適切な援助 ○世話人・生活支援員の配置状況 を提供するための生活支援員等を基準より多く

配置せざるを得ない状況にある。

○このため、20年度末をもって終了する、重度障 がい者支援体制強化事業や個人単位のホームヘ ルプサービスの利用について制度化するなど、

重度障がい者への支援体制強化のための必要な ○夜間支援体制の形態 措置を講じること。

○ また、夜間における利用者の行動面の見守り や発作、排泄・体位交換等の身体介護、防火管 理に適切に対応するためには、常駐型の支援体 制が確保できる報酬単価の設定が不可欠である。

4 身体障がい者グループホーム・ケアホームの制度化について

○ 地域における住まいの場は、障がい種別に関わらず確保することが必要である。

グループホーム・ケアホームでの共同生活を希望する身体障がい者の地域移行を進 めるため、また、入所施設利用者の地域での単身生活や自立生活に向けた訓練の場 として、身体障がい者グループホーム・ケアホームを制度化されたい。

○ 身体障がい者施設利用者が施設以外での暮らしを仮定した場合に、希望する生活 の場として、地域において独立した生活を希望する声が多く、GH・CHへのニー ズも高い。(下表;施設以外での生活の場の希望調査)

また、GH・CHを利用している年齢も若年~中年齢層が多くなっている。

独立した地域生活

自分の家 他 の 入所施設

今の施設

のまま わからない その他 GH・CH 賃貸住宅

42 人 (8.0%)

57 人 (10.8%)

162 人 (30.8%)

31 人 (5.9%)

158 人 (30.0%)

76 人 (14.4%)

9 人 (1.7%)

・地域移行に向けた意向調査分析結果報告(526人回答)より(平成20年3月)

○大阪府身体障がい者GH・CH運営状況等(大阪府単独施策)府内4箇所(政令中核除く) 区 分 非該当 区分1 区分2 区分3 区分4 区分5 区分6

20 歳~30 歳未満 1 人 3 人 3 人 7 人

30 歳~45 歳未満 1 人 4 人 1 人 1 人 7 人

45 歳~55 歳未満 2 人 2 人

1 人 4 人 9 人 1 人 1 人 16 人 基準配置のみ 基準配置

+独自加配

68% 32%

常駐型 巡回型

87.0% 13.0%

(15)

新たな地域移行支援策の創設について

グループホーム・ケアホームの立ち上げ及び施設入所中の障がい者の地域移 行に向けた日中活動の場の開拓・調整等を行う「地域移行支援コーディネータ ー(仮称)」の配置、地域生活への移行のための宿泊体験等、新たな地域移行支 援策を創設されたい。

(要望趣旨・説明)

1 「地域移行支援コーディネーター(仮称)」の配置について

○ 施設入所者が安心して地域生活に移行するためには、住まいの場の確保ととも に、施設入所中より相談支援事業者、障がい福祉サービス事業所、介護サービス 事業者や医療機関等が連携して地域での日中活動の場の開拓や調整を行うことが できる仕組みづくりが必要である。

○ これまでの相談支援においては、施設やグループホーム、居宅介護事業者のサ ービス提供責任者、地域の相談支援員等の連携が十分でなく、これらを統括する 責任者として「地域移行支援コーディネーター(仮称)」を配置できるよう制度を創 設されたい。

○ また、施設や精神科病院からの地域生活へ移行をする場合等において、利用者 の置かれている状況や希望に応じて、相談支援専門員が、施設入所や入院中から ケアマネジメントに関われるよう、サービス利用計画作成費の支給決定基準の緩 和等を図られたい。

2 地域生活への移行のための宿泊体験等の支援策の創設について

○ 入所施設から地域生活への移行を進めていくには、実際に日中活動の場や生活 の場の見学、既に地域生活へ移行した当事者との交流等、利用者や家族が地域で どのように生活をするのか具体的なイメージをつかむことが重要である。

○ そのためには、施設入所中から「ガイドヘルパー等を利用した移行のための連 絡調整や見学」、「ホームヘルパー等を利用した生活の場での宿泊訓練」、「日中 活動の場となる事業所等への通所体験」等を積み重ねることが必要となる。

○ しかし地域生活への移行 を進めるためのヘルパー利 用や体験宿泊等については、

制度として確立されておら ず、実態として地域の事業 所の好意や利用者の自己負 担によって行われている。

○ 体験宿泊やヘルパー派遣 等は必要不可欠であり、こ のような事業を行うための 制度を新たに創設されたい。

(制度のイメージ)

要望項目5

地域移行

一般住宅 グループホー

ケアホーム

公営住宅

施設入所の障がい者 在宅の障がい

日中活動の場

授産施設

一般企業 小規模作業所

・個別支援計画作成

・支援の優先順位

・社会資源の検討

・個別支援計画作成

・本人同意

・住む場所の決定

・住宅改造

・相談支援

・生活支援

・日中活動の場の確保

「地域移行支援コーディネーター」(仮称)

コーディネート

・住む場所の決定

・住宅改造

・相談支援

・生活支援

・日中活動の場の確保 立ち上げ支援

宿泊体験・通所体験 不安の解消

(16)

相談支援体制の充実について

指定相談支援におけるサービス利用計画の作成について、利用者支援の向上 を図るため、報酬単価の見直しを図られたい。

また、支給決定対象者については、障がい福祉サービスの支給決定を基礎と しているが、障がい福祉サービスの支給決定を受けていない障がい者であって も、生活全般にわたる支援計画が必要な場合については対象となるよう、支給 対象を拡大されたい。

市町村が実施する「障害者相談支援事業」は、3障がいの特性に応じた支援 の確保や訪問相談、ピアサポート等、多様なニーズへの対応など事業内容が多 岐にわたるが、充分な財源が措置されていないことから、充実した支援体制が 確保できるよう、確実な財源措置(義務負担化等)をされたい。

(要望趣旨・説明)

1 サービス利用計画作成費の報酬の見直し

○ 障害者自立支援法において、ケアマネジメント手法が制度化され、サービス利用 計画の作成が位置付けられた。

障がい者のサービス利用計画の作成にあたっては、障がい者本人との信頼関係を 築くことから始まり、アセスメントにより、障がい特性や生活環境、過去の生活歴 など様々な状況を把握し、支援ニーズを顕在化させるとともに、ストレングス(長 所)を引き出していく過程が必要であり、高い専門的知識と対人理解力や長時間に わたる支援を要する。

○ また、位置付けられる計画は、居住の確保や在宅サービスの調整、日中活動(就 労)の開拓、医療機関との連携、家族支援など、多岐にわたることから関係機関が 多く、障がい者のライフステージや心身の状況にあわせて、定期的な見直しが必要 であるため、調整やモニタリングにも労力を要する。

○ しかしながら、サービス利用計画作成費の報酬単価は、850単位であり、月20人 を支援したと仮定しても、月額17万円の収入であり、優れた相談支援専門員を確保 できる状況とはいいがたいため、制度の積極的な活用が図られるよう、報酬単価の 見直しを図られたい。

2 サービス利用計画作成費の支給対象の拡大

○ サービス利用計画費の支給決定対象者は、障がい福祉サービスの支給決定を基礎 としており、障がい福祉サービスの支給決定はされていないが移動支援や地域活動 支援センター等の地域生活支援事業の利用、医療機関との連携、インフォーマルな 支援等を必要とする障がい者は、現制度において対象外となっている。

○ このため、障がい福祉サービスの支給決定を受けていない障がい者であっても、

生活全般にわたる支援が必要であり、個別支援計画の作成を要する場合は、サービ ス利用計画作成費の支給対象とし、安定した支援が確保できるよう制度の見直しを 図られたい。

3 市町村が実施する障害者相談支援事業の財源の確保

○ 国の障がい者プランに基づき、大阪府においては、障がい者生活支援センターを

要望項目6

(17)

人口30万圏域に障がい種別ごとに各々2箇所整備し、事業を実施してきたが、障 害者自立支援法施行後は、市町村が実施する「障害者相談支援事業」に継承し、市 町村において事業を行ってきたところである。

○ 「障害者相談支援事業」については、交付税の算定基礎が、標準団体(10万人規 模)で10,491千円と示されているが、相談支援事業所1ヶ所において常勤職員2~3 名を配置する程度の費用となっている。

○ こうした状況から、3障がいの特性に応じた複数の相談支援拠点の確保や訪問相 談、ピアサポート等、多様なニーズへの対応など、重層的な支援体制をとっている 市町村にあっては、大きな負担となっている。

○ 「障害者相談支援事業」は、指定相談支援と補完しあいながら、地域の障がい者 の生活支援を担っていく重要な役割であるが、市町村においては、充分な財源確保 が難しく、事業の充実や拡大が難しい状況にあることから、着実な事業実施ができ るよう確実な財源措置(義務負担化等)をされたい。

障がい児等の施策の見直しについて

障がい者の範囲の検討にあたり、発達障がい児者、高次脳機能障がい者及び 難病患者などサービスを必要とするすべての障がい児者が障がい福祉サービ スを安定的に受けることができるよう普遍的な制度とされたい。

また、障がい児にかかる施設・事業のサービス体系の再編にあたっては、児 童の適切な発達を確保していく事業の実施など発達支援の方策について検討 するとともに、自治体や施設関係者等の意見を十分反映されたい。

障害者自立支援法(抄)

(サービス利用計画作成費の支給)

第32条 市町村は、支給決定障害者等であって、厚生労働省令で定める数以上の種類の障害福祉サー ビス(施設入所支援を除く。)を利用するものその他厚生労働省令で定めるもののうち市町村が必要と 認めたもの(以下この条において「計画作成対象障害者等」という。)が、都道府県知事が指定する相 談支援事業を行う者(以下「指定相談支援事業者」という。)から当該指定に係る相談支援(第五条第 十七項第二号に掲げる便宜の供与に限る。以下「指定相談支援」という。)を受けたときは、当該計画 作成対象障害者等に対し当該指定相談支援に要した費用についてサービス利用計画作成費を支給する。

地域生活支援事業実施要綱(抄)

【別添1】障害者相談支援事業 3 事業の具体的内容

(1)福祉サービスの利用援助(情報提供、相談等)

(2)社会資源を活用するための支援(各種支援施策に関する助言・指導等)

(3)社会生活力を高めるための支援

(4)ピアカウンセリング

(5)権利の擁護のために必要な援助

(6)専門機関の紹介

(7)地域自立支援協議会の運営 等

大阪府内の「障害者相談支援事業」実施機関数(直営含む) 184箇所 大阪府内の委託相談支援事業所 委託料総額 1,544,048千円 人口10万人あたりの実施箇所数(直営含む) 2.1箇所

人口10万人あたりの委託料が10,491千円を超える市町村 43市町村中34市町村

※委託料は20年度見込額、居住サポート事業等の地域生活支援事業による実施分を除く

要望項目7

(18)

障がい程度区分の認定基準の見直しについて

障がい程度区分の認定においては、介護保険における認定基準を多くとり いれているため、障がい種別に応じた適切な認定がなされていない。

特に、二次判定における知的障がい者、精神障がい者の上位区分への変更 率が高くなっていることから、認定調査項目や判定プロセスなどについて、適 切な認定基準となるよう抜本的に見直されたい。

また、利用可能な障がい福祉サービスを障がい程度区分により一律に限定す のではなく、障がい者の特性や実情等を踏まえ柔軟なサービス利用が可能とな るよう見直されたい。

(要望趣旨・説明)

1 認定調査項目について

(1) 現行の認定調査項目では、一次判定において知的障がい者および精神障がい者 の障がい特性が十分に反映されず、また、二次判定において上位区分への変更が 顕著となっているため、これらの障がい特性にかかる調査項目を追加するととも に、3障がいの特性を適切に反映させるため、障がい種別ごとに調査項目を設定 すること。

なお、視覚障がい者や聴覚障がい者等についても障がい特性が十分反映されて いないことから、認定調査項目等の見直しを行うこと。

□府内の障がい程度区分の認定における上位への区分変更率は大きなものとなってお り、1次判定において実態が反映されていないことが顕著。

(府内の上位区分変更率 43.6%)

(2) 認定調査項目の選択肢については、「一部介助」の範囲が広いといった指摘があ ることから、障がい者の実態が適切に反映できるような選択肢の設定にするととも に、内容についても検討すること。

2 判断基準等について

(1) 聞き取り調査においては、障がいの特性により十分に意思が伝えられない場合 があり、また障がい者の心身の状況等は、時期、場所、そのときの状態等によっ ても左右されることが多いため、「認定調査員マニュアル」における判断基準につ いては、このような点も考慮したものとなるよう、着眼点、留意点も含めた見直 しを行うこと。

 

非 該 当 0.0% 0.2% 0.2% 0.1%

区 分 1 5.6% 4.5% 7.7% 5.4%

区 分 2 17.6% 16.6% 31.9% 19.2%

区 分 3 21.4% 26.6% 38.8% 25.9%

区 分 4 14.9% 24.6% 16.2% 19.0%

区 分 5 13.6% 15.7% 4.2% 13.2%

区 分 6 26.8% 11.8% 1.1% 17.1%

合   計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

2次判定上位

区分変更率 27.4% 53.9% 65.8% 43.6%

身体障がい者 知的障がい者 精神障がい者 全  体

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

1

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

1

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

1

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

1

府内の障がい程度区分の分布と上位変更区分率

要望項目8

参照

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