高等学校
平 成14年 度
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
総合 的 な 学 習 の 時 間
東 京 都 教 職 員 研 修 セ ン タ ー
平成14年 度
教 育 研 究 員 名 簿
◎世話人 ○副世話人
NO
学区 学 校 名 氏 名i 1
都立 南 高等学校 藤 村 由 夏2 2
都立 松 原 高等学校 ○ 大 石 眞 二3 2
都立 桜 町 高等学校 清 水 郁 子4 2
都立 世田谷泉 高等学校 関 根 春 幸5 5
都立 台東商業 高等学校 黒 田 正6 7
都立 成 瀬 高等学校 ◎ 原 誠 一 郎7 8
都立 秋 留 台 高等学校 菅 原 奈 麻 美8 9
都立 国 分 寺 高等学校 藤 野 明 彦9 io
都立 稲 城 高等学校 北 山 富 美 江10 11
都立 大 島 南 高等学校 鈴 木 光 俊担 当 東京 都教職員研修 セ ンター指 導主事 田 中 均
研 究主 題 課題 を探究 し在 り方生き方を考 察する学習 活動 と指導の工 夫 一指導 のね らいと評価 の観 点を明らか にして一
1研 究主題 の設 定
1高 等学校 の総合 的な学習 の時 間の特質 2主 題 設定 の理 由
ll研 究の 全体構 想
‑ ⊥ 9 臼 G O
総合 的な学習の時間で育成す る力
2 3
研究仮説
研究 のね らい ui研 究 の 内容
3 4 6
1体 験的 な学習 を重 視 した総 合的な学 習 の時間 (1)学 習活動や指導 と評価 の工夫
(2)学 習 活 動 の 展 開
(3)実 践 の記録(福 祉体験 か ら在 り方 生き方 を考 える)
(4)研 究 全 体 と の 関 連
(5)実 践 に 当 た っ て の 資 料
7 8 1Q 13 14
2課 題探 究 を重視 した総合 的な学習 の時間(1)学 習活動や指導 と評価 の工夫 (2)学 習活 動の展 開
(3)実 践 の記録(情 報活用 と表現す る体験で課題解決 を図 る)
(4)研 究 全 体 と の 関 連
(5)実 践 に 当 た っ て の 資 料 IV研 究 の ま と め
1実 践 を通 じて見 られ た 生 徒 の変 容 2研 究の意義 と今後 の課題
15 16 18 21 21
23 24
1
1研 究 主 題 の 設 定
1高 等 学 校 の 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 特 質
平 成10年7月 の 教 育 課 程 審 議 会 答 申 の 中 で 、 「ゆ と り」 の 中 で 自 ら学 び 、 自 ら考 え る な ど の 「生 き る 力 」 は 全 人 的 な 力 で あ る と 述 べ て い る こ と を 踏 ま え 、国 際 化 や 情 報 化 を は じ め 社 会 の 変 化 に 主 体 的 に 対 応 で き る 資 質 や 能 力 を 育 成 す る た め に 、教 科 等 の 枠 を 超 え た 横 断 的 ・総 合 的 な 学 習 を よ り 円 滑 に 実 施 す る 「総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 が 創 設 さ れ た 。
来 年 度(平 成15年 度)か ら の 新 教 育 課 程 全 面 実 施 を 直 前 に ひ か え 、学 習 指 導 要 領 に 示 さ れ た ね ら い を 実 現 す る 学 習 活 動 や 指 導 、 評 価 の た め の 研 究 が 必 要 で あ る 。
小 ・中 学 校 で の 「総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 は 平 成12年 か ら の 移 行 期 間 を 経 て 今 年 度 全 面 実 施 さ れ 、 「総 合 的 な 学 習 の 時 問 」 の 学 習 経 験 を も つ 生 徒 が 平 成15年 度 か ら 高 等 学 校 に 入 学 し て く る 。 小 ・中 学 校 で の 学 習 経 験 を 生 か し 、高 等 学 校 の 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 特 質 を 踏 ま え た 研 究 が 必 要 で あ る 。そ こ で 学 習 指 導 要 領 に 記 載 さ れ て い る 各 校 種 の ね ら い 及 び 課 題 を 精 査 し 、研 究 内 容 等 に 生 か し て い こ う と 考 え た 。
ね ら い(小 ・中 ・高 等 学 校 共 通)
① 自 ら 課 題 を 見 付 け 、 自 ら学 び 、 自 ら 考 え 、 主 体 的 に 判 断 し 、 よ りよ く 問 題 を 解 決 す る 資 質 や 能 力 を 育 て る こ と 。
② 学 び 方 や も の の 考 え 方 を 身 に 付 け 、 問 題 の 解 決 や 探 求 活 動 に 主 体 的 、 創 造 的 に 取 り組 む 態 度 を 育 て 、 自 己 の 生 き 方 を 考 え る こ と が で き る よ う に す る こ と 。
① 国 際 理 解 、 情 報 、 環 境 、 福 祉 ・健 康 な ど の 横 断 的 ・総 合 的 な 課 題 に つ い て の 学 習 活 動 。
② 児 童 の 興 味 ・関 心 に 基 づ く課 題 に つ い て の 学 習 活 動 。
③地域 や学校 の特色 に応 じた課題 につ いて の学 習活動 な ど
① 国 際 理 解 、 情 報 、 環 境 、 福 祉 ・健 康 な ど の 横 断 的 ・総 合 的 な 課 題 に つ い て の 学 習 活 動 。
② 生 徒 が 興 味 ・関 心 、 進 路 等 に 応 じ て 設 定 し た 課 題 に つ い て 、 知 識 や 技 能 の 深 化 、 総 合 化 を 図 る 学 習 活 動 。
③ 自 己 の 在 り方 生 き 方 や 進 路 に つ い て 考 察 す る 学 習 活 動 。
小 ・中 ・高 等 学 校 共 通 し て 、 現 実 の 社 会 の 中 で た く ま し く 生 き て い く た め に 必 要 な 問 題 解 決 能 力 の 育 成 や 、 そ の た め に 学 び 方 を 学 ぶ こ と 、 主 体 的 に 取 り 組 む 態 度 を 育 て る こ と を 通 じて 、 生 き 方 を 考 え る 必 要 性 が 示 さ れ て い る 。 高 等 学 校 で は 、 学 習 活 動 の 内 容 と し て 「進 路 等 に 応
じ て 設 定 した 課 題 に つ い て 、 知 識 や 技 能 の 深 化 、 総 合 化 を 図 る 学 習 活 動 」 と 「自 己 の 在 り方 や 生 き 方 に つ い て 考 察 す る 学 習 活 動 」 が 例 示 さ れ て い る 。 小 ・中 学 校 の 学 習 を 踏 ま え 、 知 識 や 技 能 を 総 合 的 に 発 展 さ せ て 身 に 付 け る こ と 、一 人 一 人 に 即 し た 学 習 課 題 が 重 視 さ れ る こ と 、学 習 し た こ と を 自 分 と か か わ らせ 在 り方 生 き 方 を さ ら に 深 く 考 察 す る こ と が 、高 等 学 校 の 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 特 質 で あ る と 考 え る 。 こ れ ら の 学 習 活 動 を 通 じ て 、生 涯 を 通 じて 学 び 続 け る 力 と
し て の 自 己 教 育 力 を 育 成 す る こ と が 高 等 学 校 の 役 割 で あ る と 考 え た 。
一2
2主 題 設 定 の 理 由
高 等 学 校 に お け る 「 総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 の 特 質 を 踏 ま え 、 自 己 教 育 力 を は ぐ く む こ と を ね ら い と す る 時 間 と し て 考 え 、研 究 主 題 を 「課 題 を 探 究 し在 り方 生 き 方 を 考 察 す る 学 習 活 動 と 指 導 の 工 夫 」 と し た 。
「 総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 の 指 導 と 評 価 に あ た っ て は 、今 ま で あ り が ち だ っ た 知 識 を 教 え 込 む 学 習 活 動 や 評 価 の 在 り 方 を 改 め て 、生 徒 た ち が ど の よ う な 変 化 を し た か 、ど れ だ け 進 歩 し た か 、
生 徒 の よ い 点 、可 能 性 、進 歩 の 状 況 を 捉 え る こ と の で き る 評 価 内 容 や 方 法 の 開 発 が 必 要 で あ り 、 生 徒 の 何 を 育 て た い の か と い う 点 を 明 ら か に す る 必 要 が あ る こ と か ら 、 「 指 導 の ね ら い と 評 価 の 観 点 を 明 ら か に して 」 を 本 研 究 の 副 主 題 と し た 。
ll研 究 の 全 体 構 想
1総 合 的 な 学 習 の 時 間 で 育 成 す る 力
自 分 の 学 習 過 程 や 学 習 成 果 を 認 知 し 、学 習 課 題 を と ら え て 適 切 な 学 習 方 法 を 選 択 で き る 力 は 自 己 教 育 力 の 育 成 に 不 可 欠 で あ る 。こ う し た メ タ 認 知 と も い う 力 は 心 身 の 成 長 と と も に 除 々 に 獲 得 さ れ る も の で あ る 。 高 等 学 校 に お い て は 、 小 ・中 学 校 で 身 に 付 け て き た 知 識 や 理 解 、 学 習 の 方 法 な ど を 土 台 に し て 、 こ れ ら の 力 が 総 合 的 に 働 く 学 習 活 動 や 学 習 の 場 面 を 作 る こ と や 、教 師 や さ ま ざ ま な 指 導 者 の 助 言 な ど を 得 る 機 会 を 作 る こ と で 、メ タ 認 知 の 力 を 伸 ば し 自 己 教 育 力 を 培 っ て い く 学 習 経 験 を も つ こ と が 大 切 で あ る 。
研 究 に 当 た っ て は 、総 合 的 な 学 習 の 時 間 で 身 に 付 け る こ と を 期 待 す る メ タ 認 知 の 力 の 内 容 を 明 ら か に す る た め に 、 平 成13年 度 「東 京 の 教 育21」 研 究 開 発 委 員 会 教 育 課 題 部 会[総 合 的 な 学 習 の 時 間]の 報 告 で 示 さ れ た 「総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 に お け る 四 つ の 評 価 領 域(① 情 意 領 域 、 ② 知 力 領 域 、 ③ 技 能 領 域 、 ④ 認 知 領 域)を 手 が か り し た 。 情 意 的 な 力 、 知 的 な 力 、 技 能 的 な 力 、 認 知 的 な 力 、 そ れ ぞ れ が 自 己 教 育 力 の 構 成 領 域 で あ る と考 え た 。 ま た 、 学 習 の 対 象 に 対 す る 関 心 ・意 欲 が 高 ま る と 、探 究 す る 方 法 を 身 に 付 け た り 、技 能 を 獲 得 し た り す る 学 習 活 動 が 生 ま れ 知 的 な 課 題 探 究 の 力 が 高 ま っ て い く こ と 、探 究 す る 力 が 関 心 ・意 欲 の 高 ま り に よ っ て 刺 激 さ れ 課 題 を 解 決 す る 活 動 へ の 取 り 組 み を 生 み そ の た め に さ ま ざ ま な 学 習 の 方 法 を 身 に 付 け よ う に な る こ と な ど 、そ れ ぞ れ の 領 域 が 相 互 に 働 き か け あ い な が ら 自 己 教 育 力 を 高 め て い く 過 程 が あ る こ と に 着 目 し て 、 次 の よ う な 力(能 力)の 相 関 図 を 作 成 し た(図1)。
知 力 領 域
課題発見 ・問題解決 ・ 計画実行
情意領域
関 心 ・意 欲 ・態 度
目己教育力
Meta
技能領域
情 報 領 域 、 省 察 ・表 現 ・発 表
.認知 領 域 探求力
図1力(能 力)の 相 関 図
一3一
2研 究の仮説
学習活動の流れの中で総合的な学習の時間で育成することを目指す力を身に付けるためには、
個 に応 じた学習の発展段階 を構想することが必要であり、次の研究仮説を考えた。
研究 仮説1自 己認 知 ・課題 探 究 ・自己評 価 と い う3段 階 を、高 等学校 の 「総 合 的な 学 習の 時 間」 の 学習過 程 の基 本 と して 構想 す る こ とによ って.
一人 一 人の 生徒 が 自ら 自己教 育 力を培 う学 習活 動 を豊か に構 想 し、 効 果 的 な指 導 ・評 価 を 行 う こ とが で き る。
学習の発展段階と目指す生徒 像
ち ょ っ とや る気 が 出 て き た ぞ!
自信 持 っ ち ゃお うか な ・ 次 こ そ 完 ペ キ な も の に仕 上 げ るぞ!
や れ ば で き るん だ な 。
自己評価
学 習 過 程 を 振 り返 り、 学 習 に取 り組 ん だ 自己 の 変 容 を と らえ て 、 肯 定 的 な 自己 存 在 感 ・自己 成 長 感 ・自 己 効 力感 ・成 就 感 を 味 わ い 、 学 習 した
こ との 意 味 を 自 覚 して 、 さ らな る学 習 へ の 意 欲 や 問題 意 識 を もつ 。
体 験 的 な 学 習 や 、 課 題 解 決 的 な 学 習 に 取 り組 む こ とで 、 課 題 に つ いて の 設 定 能 力 や 選 択 能 力 、 学 習 過程 の
反 省 能 力 な ど の 学 び 方 や も の の 考 え 方 や 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン 能 力 、 表 現 力 、 人間 関 係 調 整 力 な どの 実 践 的 な 課 題 探 究 力
を身 に付 け る 。
う 一 ん 、 う ま く い か な い な ・ ・ ど う す れ ば い い ん だ?
あ っ 。 こ う す れ ば い い の か!
こ れ は も っ と 詳 し く 調 べ て み る 必 要 が あ る な ・ ・
教 師 の 指 導 ・援 助 や 生 徒
自 己 認 知 同士の意見交換のなか
で 、 過 去 の 経 験 や 学 習 体 験 な ど を見 つ め 直 し、
興 味 ・関 心 の 在 りよ うや 、 特 徴 を 分 析 し、 学 習 に の ぞ む 自己 の 姿 を把 握 す る 。
μ 一︑鴨済一
,1一
あ の 時 の 疑 問 を 明 ら か に して み よ うか な …
今 まで サ ボ リす ぎて た な あ ・ ・ ち ょっ と何 か や って み る か 。
ま だ 調 べ 切 れ な か っ た か ら、継 続 して完 成 させ よ うか な …
尺̲ノ ノ 八
巳、 、
ノ
4
また、生徒が自分のよい点や学習に対する意欲、進歩の状況を捉えて評価を行 うためには、
学習の到達 目標を示 したり意義付けをした りすることが必要であり、次の研究仮説を考えた。
研 究仮 説2「 総合 的な 学 習 の時 間」の 学習活動 の 特 質 に応 じて 、生徒 の 学習 段 階の 高 ま りを体 験知 か ら経 験知 、個 人 知か ら社 会 知 に 向か う と捉 え る こ とによ って 、教 師 、生徒 、第三 者 に よる相 互 の評 価 の観 点 が 明 確 にな り、 生徒 の学 習 や 発達 を促 し、 自己教 育 力 を高 め られ る。
学習の到達目標と学習活動の関連
△ 陶 口
有Iy'・ 有 効,感 動 ・喜 び
体験知
過去の経験をFり 返る
自己の 内 面 に 気付 く
自尊感情 自己有用感 規範準拠意識 集団帰属意識
経験知
1の 機 会 や 場 面 で の の 3を と ら 晴る
意欲の向上
他者に認められる学習成果 効な学習方法の共有
社会知
自 己 を高 肋 、
自らを育τる力
集団知
学習する伽 学習する組織
プ レゼ ンテ ー シ ョ ン
事 象 へ の 興 味 ・関 心 情報 リテ ラ シ ー
自己存在感 自己成長感 自己効力感
成就感
個人知
情報 の 収 集 ・整 理 ・活用 社 会生 活 へ の実 践 ・応 用
5
3研 究 の ね ら い
総 合 的 な 学 習 の 時 間 で は 多 様 な 学 習 活 動 を 設 定 す る こ と が 期 待 され て い る が 、 本 研 究 に 当 た っ て は 、 生 徒 の 学 習 経 験 や 学 習 へ の 意 欲 ・関 心 な ど に 応 じて 、 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 学 習 活 動 を
「体 験 的 な 学 習 を 重 視 し た 総 合 的 な 学 習 」 と 「 課 題 探 究 を 重 視 した 総 合 的 な 学 習 」 の2類 型 に 焦 点 化 して 研 究 を 進 め る こ と と し た 。 そ し て 以 下 の よ う な 研 究 の ね ら い を 設 定 した 。
(1)2類 型 の 学 習 活 動 の 学 習 活 動 の 特 性 に 応 じ て 、 生 徒 の 学 習 段 階 の 高 ま り を 、 「体 験 的 な 学 習 を 重 視 し た 総 合 的 な 学 習 」で は 体 験 知 か ら 経 験 知 、 「 課 題 探 究 を 重 視 した 総 合 的 な 学 習 」で は 個 人 知 か ら社 会 知 に む か う も の と し て 学 習 の 到 達 目標 や 意 義 付 け を 行 い 、 こ れ に 見 合 っ た 適 切 な 学 習 活 動 を 構 想 す る こ と で 目指 す 生 徒 像 の 育 成 を 図 る こ と。
(2)い ず れ の 総 合 的 な 学 習 の 学 習 活 動 計 画 の 作 成 に 当 た っ て も 、育 成 す る こ と を 期 待 し て 指 導 の ね ら い と す る 「育 成 す る 力 」 や 、 「育 成 す る 力 」 を 学 習 活 動 や 学 習 内 容 に 即 し て 具 体 化 し評 価 の 観 点 と もす る 「生 徒 の 活 動 」 を 共 通 し て 重 視 す る こ と。 生 徒 が 学 習 の 到 達 目標 を 理 解 して 学 習 活 動 に 取 り組 む よ う に 「育 成 す る カ 」 を 生 徒 に 示 す こ と 。 ま た 「 生 徒 の 活 動 」 を 設 定 す る こ と で 、1単 位 時 間 や ひ と つ の 学 習 の 節 目 ご と に 教 師 が 指 導 ・援 助 を 行 な う対 象 生 徒 を 明 確 に し て 、 指 導 の 方 向 性 を 見 出 し、 適 切 な 援 助 を 行 な う こ と が で き る よ う に 「 生 徒
の 活 動 」を 設 定 す る こ と。 こ れ ら を 学 習 活 動 計 画 に 具 体 化 す る こ と 。
(3)生 徒 の 学 習 の 発 展 段 階 を 自 己認 知 、 課 題 探 究 、 自 己 評 価 の3段 階 で 構 想 す る こ と を 踏 ま え て 、 学 習 活 動 計 画 の 作 成 に 当 た っ て は 、 教 師 や 生 徒 が 学 習 の 発 展 段 階 を 適 切 に 把 握 し 、 次 の 段 階 の 学 習 課 題 を 適 切 に 設 定 す る こ とが で き る よ う に ス テ ッ プ を1か らmに 区 切 り を 付 け て 設 定 す る こ と。 ま た 、 学 習 の 終 末 期 に 多 様 な 評 価 活 動 を 取 り入 れ 、 学 習 の 振 り返 り を 促 し た り、学 習 状 況 の ア セ ス メ ン トを 行 う こ と に よ っ て 学 習 の 到 達 を 把 握 して 、継 続 性 や 発 展 性 を 考 慮 した 指 導 と援 助 を 行 な っ た り す る こ と で 、生 徒 が 学 習 の 意 義 を 把 握 して 成 就 感 や 達 成 感 を 味 わ い 、 在 り方 生 き 方 を 考 察 す る 学 習 へ と 発 展 させ て い く こ と。
ま た 本 研 究 で は 、 生 徒 の 学 習 段 階 や 学 習 の 質 の 変 化 を 、 次 の 語 句 を 用 い て と ら え た 。
体 験 知:生 徒 が 、 対 象 と か か わ り あ い 体 験 す る こ と に よ っ て 得 られ る 個 々 の 知 見 。 経 験 知:さ ま ざ ま な 体 験 を 重 ね る こ と で 、 生 徒 の 内 面 に 積 み 重 ね られ 統 一 体 と し て
自 覚 され る 知 恵 。
個 人 知:個 人 が 学 習 の 中 で 意 識 的 ・無 意 識 的 に 身 に 付 け た 知 識 や 知 恵 。 集 団 知:個 人 知 を 組 織 的 に 集 大 成 し た 知 識 や 知 恵 。
社 会 知:さ ま ざ ま な 形 で 表 現 さ れ る こ と に よ っ て 、 組 織 や 社 会 な ど で 役 立 つ も の と な る 知 識 や 知 恵 。
一6一
ui研 究 の 内 容
1体 験 的 な 学 習 を重 視 した総 合 的 な 学 習 の 時 間 (1)学 習 活 動 や 指 導 と評 価 の 工 夫
《関 心 ・意 欲 な どの 情 意 的 な 力 の 育 成 を重 視 する》
体 験 的 な 学 習 を重 視 した 総 合 的 な 学 習 の 時 間 で は 、 学 習 活 動 の は じめ に 生 徒 が 現 在 の 自分 の 姿 を 生 徒 に と らえ る こ と を計 画 した 。 体 験 的 な 学 習 の な か で 成 功 ・失 敗 体 験 を積 み 重 ね る こ と に よ っ て 新 た な 自 分 の 姿 を 発 見 した り 自分 の 興 味 ・関 心 や 特 性 な ど に つ い て 自 己認 識 が 深 ま り、 学 習 活 動 を 通 して 達 成 感 ・成 就 感 ・自 己 肯 定 感 が 生 ま れ 、 学 習 活 動 の活 動 の ま と め の 段 階 で 自 己 の在 り方 ・生 き方 を 考 え る よ う に な る こ とを 目指 した 。 体 験 的 な 学 習 に お い て は ぐ くま れ た 生 き る 意 欲 や 学 習 へ の 関 心 ・意 欲 な ど の 情 意 的 な カ は 、 次 の課 題 を解 決 し よ う とす る 資 質 や 能 力 の 土 台 と な り、 自己 教 育 力 の 基 礎 とな る も の で あ る。
《体 験 知 か ら経 験 知 に 高 め る 学 習 過 程 の 構 想 》
ス テ ッ プ1(自 己認 知)か らス テ ップIII(自 己 評 価)ま で の 段 階 を 次 の よ うに 計 画 した 。 ス テ ップ1は 学 習 へ の 動 機 を も つ 過 程 で あ る。 オ リエ ン テ ー シ ョ ン の 中 で 話 を 聞 い た り、
ビデ オ を 見 た り しな が ら、 生 徒 は 体 験 へ の 見 通 しを も ち学 習 の 準 備 をす る。 活 動 を 想 像 した り予 測 した りす る こ とで 好 奇 心 が 刺 激 され 、体 験 へ の期 待 ・興 味 を も ち 動 機 を 高 め て い く。
こ の 過 程 で 、生 徒 は 感 想 や 期 待 ・不 安 と い っ た 形 で 学 習 活 動 と 自分 との 距 離 を測 ろ う とす る 。 教 師 は 情 報 を 収 集 し、 整 理 し、 施 設 と生 徒 の 双 方 に 十 分 に 伝 え る と共 に 、 生 徒 が 感 じ始 め て い る 不 安 を 、 自 己認 知 の 芽 生 え と して 受 け止 め 、 ア ドバ イ ス を す る。
ス テ ップIIは 体 験 的 な 学 習 に 取 り組 む 過 程 で あ る。 他 者 と話 し合 う、 助 け合 うな どの か か わ り あ い を 通 じて 、 他 者 の 立 場 に 立 っ て 考 え た り し な が ら活 動 に 取 り組 む 。 生 徒 は 失 敗 ・成 功 を 繰 り返 し な が ら他 者 との か か わ り方 や か か わ ろ う とす る 自分 の 姿 を 見つ め る よ う に な る 。 課 題 探 究 と 自 己認 知 の 深 化 は 相 互 補 完 的 で あ る。 教 師 は 活 動 を 十 分 観 察 し、 一 人 一 人 に 応 じ
て 声 を か け 、 個 人 や グル ー プ 内 で 解 決 策 を 考 え る た め の ヒ ン トを示 す な ど、 課 題 追 究 の うえ で の 必 要 性 を 見 極 め 、 必 要 に 応 じて ア ドバ イ ス す る。
ス テ ッ プIIIは 活 動 を 振 り返 る過 程 で あ る。 自分 の 活 動 を 時 系 列 に ま と め、 自分 と か か わ り あ っ た 他 者 や 自 分 の 姿 を 振 り返 り評 価 して い く。 発 表 を 行 っ た り、 他 者 の 発 表 を 聞 い た りす る 中 で 自分 や 他 人 の よ さ に気 付 く。 教 員 は 生 徒 を 肯 定 的 に 受 け 止 め 評 価 し生 徒 が 自分 の よ さ に 気 付 く よ うに 助 言 し、 ま た 、 課 題 を 追 究 して き た 到 達 点 を 示 して 生 徒 が 達 成 感 ・成 就 感 を 味 わ う こ と が で き る よ う な機 会 や 場 を 作 っ た りア ドバ イ ス を した りす る。 生 徒 の 向 上 心 が 高 ま り、 意 欲 が 生 まれ 、 新 た な 課 題 を 解 決 して い こ う とす る 自 己教 育 力 が 生 ま れ る。
《評 価 の 方 法 と工 夫 》
1ワ ー ク シ ー トや ポ ー トフ ォ リオ で 自 己 を分 析 す る こ とで 、 客 観 的 に 自 己 を評 価 す る力 を 身 に 付 け る こ とが で き る。
2教 員 の 観 察 、 グル ー プ 内 評 価 の 他 に 施 設 利 用 者 ・職 員 な ど他 者 の 評 価 を 参 考 に す る こ と で 、 多 面 的 な 自 己評 価 ・柔 軟 な 自 己理 解 を す す め る こ とが で き る。
3学 習 の 過 程 に お け る評 価 は 、 生 徒 に と っ て 、 自 ら の 状 況 に 気 付 き 、 自分 を 見 つ め 直 す き っ か け と な り、 そ の 後 の 学 習 や 発 達 を 促 す 。 生 徒 が 自分 を 評 価 す るカ を身 に 付 け 、 自分 の 能 力 ・ 適 性 を 自分 で 確 認 し 、将 来 を 探 究 で き る よ う評 価 活 動 を 工 夫 す る こ とが 大 切 で あ る。
一7一
(2)学 習 活 動 の 展 開
ステ ップ 1
験への準備
ス テ ツプ 皿
体 験
口矢
ステツプ 皿
経験知次のステップへ
育成する力
マナー
想像力
計画 力
コミュニケーション能力
判断 力 振 り返る力 問題解決能力
理論的思考力
自己認知 力
自己表現 力
向上心
在 り方生き方 の構想力
学習活動 と指導の具体例 施設 訪問の場合
学校でのオリエン テーション/施 設概 要/訪 問にあたって の諸注意
施 設 で の オ リエ ン テー シ ョン ・ 見 学
説 明
施 設 利 用 者 との 交 流 、作 業 、活 動
個人 ・グループ活 動の反省と改善策
生徒の情意 面の変化
(自 己認知)
受 動 的 な 興 味 関 心
期 待 ・不 安 図 1 1 i
自己教 育 力
自分の活 動の まとめ
▼
(実 践)
■
i i
自発的な険 味関心
お 礼 状 書 き、
グ ル ー プ で の 活 動 の ま とめ
全体 での まとめ 、発表
評価
i
(問題解決体験)
,'4、 」S'・ 一
失敗感 成功感
自 己 評 価
〃
自己認知の深 化
成就感 自己肯定感
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一8
生徒 の活動 評価 の観 点
評 価 活 動 ・方 法
教員の役割イメー ジ が わ い た
・情報 を収集と整理 しそれを生自分を振 り返る
興 味 がわいた 自己評価 徒と訪問する施 設の双 方 に 十分 に伝える。
自分の経験と照ら
し合わせて想像する 挑戦する気が起きた
マ ナ ー の 大 切 さが
わ か った ワ ー ク シ ー ト
ポ ー トフ オ リオ
・生 徒 の 不 安 を 受 け 止 め 、適 宜 ア ドバ イス す る。
旧手 の立 場を考える
計画を実践しようとす 問 題 を発 見 した
・ 活 動 を十 分 観 察 す る 。
る 。
観察問題に対処しようとした
・ な るべ く個 人 、グ ルー プ 内で
調題が起きたら自分で グループ内評 価 解決策を考えるよう促す。
聾決 しようとす る 。
人のやり方を見て自分のやり方を直 した 自己評価 ・生徒の 自己評価 をよく把握
す る 。 中間 同 士 助 け あ う。
場 に応 じた行 動 ができワ ー ク シ ー ト
た
ポ ー トフォリオ ・必 要 に 応 じて ア ドバ イス す る
。
攻師や施設指導 員に7ドバ イス を求 め る。
自 己 理 解 が深まった ヨ分 の活動全体を 他者理解が深まった
観察
・自 分 や 他 人 の よ い ところに
気 づ か せ る。
展り返 る 。 ミとめ る 。
自分の活動をまとめられた 発表は上手にできた
他者に よる評
価 ・生徒の活動 ・まとめを肯定 的に
振 り返 り生徒が達成感 や成就感
をもつ ことが で き る ようア ドバ イス
ヨ分 の よ い とこ ろ 、
次の学習課題や 目標をもつこす る 。
Z達 の よ い ところ に 気 づ
とができた 1盲 己 評 紐0
達 成 感 ・成 就 感 がもて た
・ 課 題 ・目標 を 見 つ け 、具 体 化す るよ う援 助 す る 。
向上心が芽生えた
・自己の在り方生き方を進 路に か
自分の在 り方 生 き方 を
ワ ー ク シ ー ト ポ ー トフ オ リオ
らめ て考 えられ ないか 促 す 。 考えられ えた
9
(3)実 践 の 記録(福 祉 体 験 か ら在 り方 生 き方 を考 え る) :平 成14年5月 か ら 平成15年2月
都 立 高 等 学 校 第2学 年6名 第3学 年8名 学 習 の テ ー マ 「 福 祉 体 験 的 な 学 習 で 自分発 見 」
学 習活 動 概 要:学 校 の 近 隣 に あ る 知 的 障 害者 入 所 施 設(成 人 対 象)で 介護 体験 に 取 り組 み 、活 動 を振 り返 る学 習 を通 じて 、 障 害 の あ る方 や 福 祉 施設 で働 く方 々 との か か わ り合 い の な か で 自分 自身 を 見 つ め直 し、 自 ら成 長 して い こ う とす る意 欲 を育 て る。
ア 生徒の活動の経過 とその様子 ス テ ッ プ1(自 己認 知)
障 害 の あ る 方や 福 祉 施設 で働 く方 と進 ん で か か わ ろ う と して い る。
取 り組 ん だ 活 動 を 丁寧 に整 理 した り、整 理 した こ とを振 り返 ろ うと して い る。
活 動 を通 して感 じた こ とや 考 え た こ とを 、今 の 自分 の 姿 とか か わ ら せ て考 え よ うと して い る。
自分 の これ か らの 生 き方 を 活 動 を も とに 、 よ り深 く大 きな 視 点 を も って 考 え よ うと して い る。
生 徒 の活 動 の 様 子 をOで 示 し、 学 習 活 動 の な か で 見 られ た 声 を吹 き 出 しで 表 した 。
学校 にて
自分 は き らい。
○ オ リエ ンテ ー シ ョンで教 師か ら活動 の説 明を聞いた
。 本 当
にや りた い こ とをOワ ー ク シー トで今 の 自分 を振 り返 り
、 そ の後 の 施
見 つ けた い 。 設 で の 活 動 につ い て 考 え た
。 誰
か の役 に 立 ち た い。
○訪 問 す る施 設 の 概 要 を知 った。
(障害 者 施 設 に つ い て 、 場 所 、入 所 者 、活 動 内 容)
O施 設 訪 問 の際 の 諸 注 意 を 聞 い た。(持 ち物 、 服 装 、施 設 職 員 の 指 示 に従 う必 要 性)
○ 知 的 障 害 につ い て 知 った 。(障 害 の原 因 、 状 態 、 重 複 す る障 害 、 配 慮 事 項 等)
施 設 にて
○ 施 設 に つ い て の オ リエ ンテ ー シ ョン を受 け た。
(施設 内 見 学 、入 所 者 との 対 面 、 施 設 で の 生 活 に つ い て 、活 動 す る上 で の 諸 注 意) 0施 設 入 所者 につ い て の 疑 問 を職 員 に
質 問 した。
生 徒 は 入所 者 の生 活 を想 像 しな が ら、様 々 な 質 問 を職 員 に ぶ つ け る こ とに よ って 、O 入 所 者 の 生 活 につ い て の理 解 を深 め た。
皆 、 なぜ 、施 設 に入 所 した ん だ ろ う?
ど う して 駅 の近 くに建 て な い の か?
恋 愛 や 結 婚 は?
障 害 に応 じて 施 設 で の 生 活 の 工 夫 が あ る ん だ。
○ 自分 た ち が施 設 の 入 所 者 に で き る こ とを 考 えた 。 生 徒 は入 所 者 の 生 活 を知 り、具 体的 に 自分 達 で で き る こ とを 考 え、 施 設 の職 員 に相 談 す る。
・友 達 に な っ て 、 お しゃ べ りや ドラ イ ブ 、シ ョ
ッ ピ ン グ な ど で き な い だ ろ うか?
一10一
、 灘 ・ 寧 購
施 設 訪 問2回 目 ・3回 目
○ 施 設 内 で行 わ れ て い る 三 つ の 活 動 に 参加 。 下 記 の 三つ の 活 動 か ら生 ・ 徒 は 自分 の 参 加 した い もの を 選 択
し活 動 に 参加 した 。
活 動 と して リ トミ ッ ク、 身 体 表 現 、 音 楽 療 法 。 ③ 菓 子 作 り と して ク ッキー 作 り。
○ ポ ー トフ ォ リオ で活 動 を 振 り返 り、 次 回 取 り組 む こ とを 明 らか に した 。
rハ しロ げ コ ニ ゑ こ
学校二て
自分達幡 の面白さAI:」1そ れを他 一 韓 ∴遜 響 一鑛
祭での発表を言駄 語 編 ド 耀 蕪
う意 欲 が 高 ま り、 重 複 障 害 に つ い て調 べ;憎 麓 曲
.=」
発 表 した。L ‑.̲̲̲̲̲幽
○ 学 校 へ の招 待 を 通 して 、 よ り活 動 を深 め た い とい う意 欲 が 高 ま った 。 施 設 訪 問4回 目
02・3回 目 と同 様 の 活 動 を した 。
○ 学 校 で活 動 す る こ と を施 設 に提 案 し、 後 日、 了 解 を 得 られ た 。 学 校 で の 活 動 実現
○ ク リスマ ス に 向 か って ツ リー と リー ス 作 りを企 画 し、 実 施 した。
O学 校 が バ リア フ リー 化 され てい な い こ と 等 に気 づ い た。
○ 入 所 者 ・施 設 職 員 に 喜 ば れ た こ とが 、 達 成 感 にっ な が っ た。
ス テ ッ プlll(自 己認知の深化) ま とめ
○ 評 価 表 に 基 づ い て 自 己評 価 し、 友 達 ・施 設 職 員 ・教 員 の 評 価
と合 わせ て 自 己認 知 を深化 させ た。
知 ら な い 人 と も積 極 的 に話 せ た。
r『 守㌣ 「 タ
自 分 の 意 外 な 面 を 発 見 で き た。
職 員 は 自分 達 と同 世 代 で 、 明 る くて や さ しい 。 私 も な り た い!
一‑‑一
イ ポー トフ ォ リオ 、 中 間 ま とめ か らみ た 生徒 の 変 化
① 毎 回 の 活 動 の ポ ー トフ ォ リオ の変 化 を次 の観 点 で ま とめ た。
・積 極 的 に話 が で き た か ・積 極 的 に活 動 で きた か ・今 日の 評価
積極的にできたとする人数 充実 していたとする人数
人 人
一
卜 常に積極的とする 人数
一
7
一8
9
人
234回234回234回
い つ で も積 極 的 に活 動 し よ う と して い る こ とが わ か る が 、 自分 の 活 動 に対 す る評 価 は 、 回数 を重 ね る毎 に厳 しい もの に な っ て い る。 楽 し く活 動 で き た こ とを評 価 す るだ けで な く もっ と何 か で き な い か考 え始 め て い た様 子 が伺 え る。
「 積 極 的 に話 が で き た か 」 とい う項 目の 中 に は 、 非 言 語 の コ ミュ ニ ケー シ ョン も含 まれ て い る。 した が っ て 、話 が で き た と答 え る生徒 が増 えた こ と に は 、非 言語 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョンの仕 方 を 工 夫 し、 実 行 で き た こ と も含 まれ て い る と思 わ れ る。
② 中間 ま とめか ら
自分 の こ と に つ い て
人 と接 す る こ と が 好 き だ とわ か っ た。(2人)
意 外 と手 作 業 が 得 意 だ った 。(1人)
初 め て の 人 と話 す こ と が 、苦 手 だ った が 、名 前 を覚 える と話 せ る よ うに な った。
(5人)
施 設 で 働 き た い 。
(2人)
施 設 で 働 く の は 大 変 だ(2 人、
自分 の今 まで 気 付 か な か った 面 を発 見 した とい う生 徒 が 約4割 い た。
初 め て の 人 と話 す の が苦 手 とい う 意 識 は ほ ぼ半 数 の生 徒 が も って
い た。 相 手 の名 前 を覚 え る こ とで よ り、 親 し さが増 し、話 しや す く な る こ とを学 ぶ こ とが で き た。
障 害 者 に つ い て
・明 る く笑 顔 が きれ い
・仲 良 く、思 いや りがあ る
・積 極 的
・自分 の 考 え を もっ て 、素 直 で ま っす ぐな 人 た ち
一 .12一
(4)研 究 全 体 との 関連
ステ ップ1 自 己認 知
施 設 で活 動 を経 験 す る まで は 自分 を消 極 的 なイ メー ジで と らえ て い る 生 徒 が 多 か っ た。 「 誰 か の役 に 立 ち た い 」 とい う気 持 ち を もち な が ら、
実 際 に は 何 を して よ いか 分 か らな か っ た り、 自分 にで き るの か とい う 自信 の な さが 表 情 や 態 度 に に じみ で て い た 。
ま た 、 自分 の よ さ をな ん と な く感 じな が らも 、 自分 で そ の こ とを認 め られ な い様 子 もみ られ た 。
ステ ツプ 皿 興 味 、関心 問 題 解 決 体 験
9
施 設 で の 活 動 が 繰 り返 され る と、知 的 障 害 につ い て 深 く知 ろ うと い う関心 が 芽 生 え 、書 物 等 で 調 べ る よ うに な った。
障 害者 との 積 極 的 な 関 わ りを求 め て 、 コ ミュニ ケ ー シ ョンの 仕 方 を考 え 、相 手 に応 じた方 法 を試 行 錯 誤 して い く。 そ の 中 で 、 初 め て 会 う人 との 関係 づ く りに は名 前 を覚 え る こ とが 有 効 で あ る こ とに 多 くの生 徒 が 気付 き 、名 前 を 覚 え、 呼 ぼ うと して い た 。
施 設 利 用者 との 関 わ りが 深 ま る につ れ 、 生 徒 は よ り楽 しめ る活 動 を 自分 達 で 考 え、 提 供 した い と意 欲 を もっ。 学 校 に 招待 し、 ク リス マ ス の 飾 りを 一 緒 に 作 ろ う、 とい う積 極 的 な発 案 が され 、実 現 す る こ とが で き た。 利 用 者 に は想 像 以 上 に喜 ん で も らえ た。 これ が 、生 徒 の 喜 び に もな り、 さ らに積 極 的 な 活 動 が 引 き 出 され た。 自分 達 の 活 動 が 利 用 者 の 笑顔 や 喜 び で評 価 され 、 次 の 活 動 へ の 意 欲 に結 び つ い て い っ た 。 帰 ろ うとす る生 徒 に 別 れ を惜 しみ 涙 を流 す 利 用 者 に 、 手 を と っ て な だ め た り励 ま した りす る言 葉 か け や 、再 度 訪 問 した い とい う気 持 ち を告 げ る生 徒 もい た。 生 徒 は 障 害者 との か か わ りの な か か ら 自分 達 に で き る こ とを模 索 す る よ うに な った。
ステツプm 自己認 知 の深 化
自分 の 意 外 な積 極 性や これ ま で 発揮 され な か っ た他 人へ の 思 い や り、
'し さ とい っ た もの を 自分 で認 識 し、 自分 の長所 と して、人に言 える よ うに な って き た こ とは大 き な 生 徒 の 変 化 で あ っ た。
ま た 、 漠 然 と して いた 福 祉 関係 の仕 事 を 具 体 的 に 知 り、 自分 の 進 路 を 考 え る機 会 に もな った 。
感 情表 現 が 非 常 に ス トレー トな 知 的 障 害 者 との 出会 い に よっ て 、 人 を喜 ばせ る こ との喜 び を知 っ た。 そ して 、 それ が積 極 的 な 人 間 関 係 を 成 立 させ よ う とす る努 力 にっ なが っ た。 障 害 者 の施 設 で の生 活 、 施 設 職 員 の仕 事 な どこれ ま で知 らなか っ た 多 く の人 の 生 き方 を知 り、'自分 を見 つ め 直 す 機 会 に な った 。 最 後 の学 習 の ま とめ で は 、活 動 の成 果 を 認 め合 い 、この 経 験 を今 後 、ど うい か して い くか 話 し合 っ て い き た い 。 また 、人 と して の幸 福 や 素 晴 ら しい人 生 に つ い て も考 えて み た い。
一13一
(5)実 践 に 当 た っ て の 資 料
この評 価 表 を も とに 各 自の 活 動 を振 り返 り、 自己 評 価 を行 うと と も に他 の 生 徒 、施 設 の 職 員 や 教 員等 の他 者 に よ る評 価 も加 え 、 ま とめ を 行 い 、 今 後 に つ なげ て い くよ うに す る。
総 合 的 な学 習 の 時 間 評 価 表
年 組 番 氏 名
1
挨 拶 や マナ ー に注 意 して 活 動 で きた か? 良 くで きた で きた
で き な か ったz 自 分 な りに くふ うし、潟 え て 活 動 で き た か? 良 くで き た
できた
で き な か った3
友 達 と協 力 で きたか? 良 くできた できた できな か った
4
活 動 中 の 疑 問 等を 自分 で 胴 べ た り解 決 しよ
うと努 力 した か?
とて も した した しな か った5
友 達 の いい ところを発 見 したか? 発 見 した 発 見 しな か った
6
自分 の い いところを発 見 したか? 発 見 した 発 見しな か った
7
自分 が 直 した 方 が い いところを発 見 した か? 発 見 した 発 見 しな か った
8
自分 の 将 来 につ いて 考 え た か? 発 見 した 発 見 しな か った
9 これ か らや っ て み た い こ と
考 え た 少 し考 え た 全 く考 えな かった
io
総合 評 価 積 極 性
とても積 極 的 積 極 的 積 極 的 でな い
成 果
とて もあ が っ た
あ が った
な か っ た成 果 とは具 体 的 にどの ようなことか?
友達 の 評価
施 設 職 員 の 評 価
教 員 の 評 価
e
一14一
2課 題 探 究 を 重 視 し た 総 合 的 な 学 習 の 時 間 (1)学 習 活 動 や 指 導 と評 価 の 工 夫
《情 報 活 用 や 問 題 解 決 な ど の 認 知 的 な カ の 育 成 を 重 視 す る 》
課 題 探 究 を 重 視 した 総 合 的 な 学 習 の 時 間 で は 、 生 徒 が 生 涯 に わ た っ て 主 体 的 、 創 造 的 に 課 題 解 決 に 取 り組 む 土 台 と な る 力 を 「自 ら を 高 め 、 自 ら を 育 て る カ 」 と し て と ら え 、 こ う し た 力 を 育 成 す る 手 立 て と し て 、 情 報 を 活 用 し表 現 す る 「プ レゼ ン テ ー シ ョ ン 」 活 動 に 着 目 して 学 習 計 画 案 を 作 成 した 。
《個 人 知 か ら社 会 知 に 高 め る 学 習 過 程 の 構 想 》
ス テ ッ プ1(自 己 認 知)か ら ス テ ッ プ 皿(自 己 評 価)ま で の 段 階 を 次 の よ う に 構 想 し た 。 ス テ ッ プ1は 「 課 題 設 定 と 探 求 の 段 階 」 で あ る 。 こ こ で は 「自 己 認 知 力 」 や 「発 想 力 」、 ま た 「 情 報 活 用 能 力 」 の う ち の 収 集 力 を 育 成 す る た め に 、 自分 の 漠 然 と した 興 味 ・関 心 を 問 題 意 識 に 高 め る 、 学 習 課 題 の 意 義 を 発 見 し課 題 解 決 の 見 通 し を も つ 、 課 題 解 決 に 役 立 つ 有 効 な 手 段 や 方 法 を 見 付 け 情 報 の 収 集 を 行 う 、 と い う学 習 活 動 を 設 定 し た 。 生 徒 が 自分 の 興 味 ・関 心 の 持 ち 方 や 、 何 を どれ だ け 知 っ て い る か 、 ま た 何 が で き る か を 確 認 した り(自 己 認 知)、 設 定 した 課 題 に つ い て(発 想 力)情 報 検 索 方 法 を 学 び な が ら 課 題 解 決 に 見 通 し を 立 て て 情 報 収 集 を 行 っ た りす る(情 報 活 用)と い う流 れ で あ る 。
ス テ ップ 皿 は 「情 報 の 整 理 と活 用 の 段 階 」 で あ る 。 こ こ で は 物 事 を 考 え て い く 「省 察 力 」 や
「 情 報 活 用 能 力 」 を 育 成 す る た め に 、 収集 した情 報 の真 偽 と価 値 を考 え る 、情 報 を精 選 し保 存
・整 理 す る 、 情 報 を 加 工 し発 表 の 準備 をす る、 とい う過 程 を 設 定 した。 生徒 は 、収 集 した 情 報 が 自分 の 目的 に 照 ら して 適 切 な の か 、正 しい 情 報 か ど うか を 分 析 ・判 断 ・選 択 す る(省 察 力)。
そ し て そ れ ら を 利 用 しや す い 形 で 保 存 ・整 理 し、 情 報 を 第 三 者 に 伝 達 しや す く す る た め に 数 値 化 や ビ ジ ュ ア ル 化 な ど の 加 工 を 施 し発 表 の 準 備 を 行 う(情 報 活 用)と い う流 れ で あ る 。
ス テ ッ プmは 「表 現 ・振 り返 り ・発 展 の 段 階 」 で あ る 。 こ の 段 階 で は ま と め の 活 動 と して 必 要 な 、 目 的 ・相 手 ・場 面 に 応 じた 表 現 方 法 を 選 択 す る 、 効 果 的 に 伝 え る 、 相 互 評 価 に よ っ て 学 習 成 果 を 確 認 す る 、 学 習 した こ と に 意 味 を 見 出 す 、 と い う過 程 を 設 定 し た 。 生 徒 は プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン に 取 り組 む な か で 、 相 手 を 意 識 した り相 手 の 意 見 を 聞 い た り しな が ら 、 自分 の 思 い や 考 え を 見 直 す こ と を 通 じて 、 学 習 成 果 に 意 味 を 見 出 す 。 そ れ は 次 の 学 び へ の 意 欲 に つ な が り 、 獲 得 し た 有 効 な 学 習 方 法 と と も に 「学 び の 力 」 を 高 め て い く。 他 者 の 学 習 成 果 を 自 己 の 学 び に 採 り入 れ 、 自 分 の 学 習 成 果 も 他 者 に 活 用 さ れ る 学 習 活 動 は 、 生 徒 に 「 個 人 知 」 を 「 集 団 知 」 に 高 め 、 さ ら に 「社 会 知 」 に 高 め て い く経 験 を も た らす も の と な る 。
《評 価 の 方 法 と 工 夫 》
評 価 の 方 法 と し て は 、自 己 評 価 を 中 心 と して 、相 互 評 価 や 第 三 者 に よ る 評 価 を 組 み 合 わ せ た 。 評 価 の 観 点 は 、 生 徒 が 学 習 の 意 味 を 把 握 す る こ と が 出 来 る よ う に 、 そ れ ぞ れ の 段 階 で ね ら い と す る 育 成 す る 力 を 重 点 項 目 と して 提 示 す る こ と と した 。 自 己 評 価 に は ア ン ケ ー ト ・ポ ー トフ ォ リオ ・ワ ー ク シ ー ト ・感 想 文 、 相 互 評 価 に は 評 価 シ ー ト ・反 省 会 、 第 三 者 に よ る 評 価 に は 講 評
・ア ン ケ ー ト等 を 用 い た 。 これ らの 多様 な 評価 活 動 を通 して 、 絶 えず 学 習 の振 り返 り と学 習 内 容 の 補 足 ・修 正 を 行 う こ と 、 学 習 活 動 の 深 化 に 伴 い 主 観 的 で 根 拠 が 薄 弱 な 自 己 に 対 す る 評 価 を 次 第 に 客 観 的 な 裏 付 け を 伴 っ た 評 価 へ と 変 え て い く こ と、 自 己 の 変 容 を 肯 定 的 に 評 価 す る こ と で さ ら な る 学 び へ の 意 欲 や 問 題 意 識 を 高 め る こ と が で き る よ う に 評 価 活 動 を 工 夫 し た 。
一15一
(2)学 習活 動 の 展 開
ステツプー 導入発見探求
個人知 整理
ステツプH集団知
ス テ ッ プ 皿
社会知 活用表現⁝振 り 返 り
発展育成す る力
〔 メ タ認 知〕 力
自己認知力
発想力
情 報 活 用 能 力(収 集)
省察力
情 報 活 用 能 力(分 析 ・判 断 ・選 択 ・整 理 ・加 工 ・蓄 積)
プ レゼ ンテ ー ション能 力
自己表現 力
自己教育力
次の学びの
〔 メタ認 知 〕力
指 導 内 容 の 具 体 例
・「 総 合 的 な学 習 の 時 間」 で学 ぶ こ と ・育 成 す る力 につ い て の 説 明
・評 価 方 法 にっ い て の説 明
・事 前 ア ン ケー ト
・ブ レ ー ン ス トー ミ ン グ
・KJ法
・ア ン ケ ー ト調 査
・イ ン タ ビ ュ ー
・図 書館 の利 用 法
・パ ソ コン の活 用 法
・イ ン ター ネ ッ トの 利用
・情 報 が どこに あ るか ・誰 が知 っ てい るか を見 つ け る 訓練
・計 画性 を っ け る訓 練
・カ ー ドに よ る情 報 の 整 理
・パ ソ コ ン に よ る 情 報 の 整 理
・キ ー ワ ー ドに よ る 情 報 の 整 理
・情 報 の 裏 付 け とな る資 料 の収 集
・ 情 報 を 自分 の 知 識 に 変 換 し、人 に伝 えや す くす る工 夫(言 語 化 ・ 数 値 化→Visual化)
・ 文 章 の 単純 化 の 練 習
・CMの 研 究 、広告作成練 習
・表 現 方 法 の 工 夫
・レポ ー ト作 成
・プ レゼ ン テ ー シ ョ ン ソ フ トの 利 用
・デ ィ ス カ ッ シ ョ ン ・デ ィベ ー トな ど に よ る 発 表
・ リハ ー サ ル を 見 て 反 省
・プ レゼ ン テ ー シ ョ ン
(校 内 発 表 会 、文 化 祭 、ホ ー ム ペ ー ジ な ど)
・自 己評 価 ・相 互 評 価 に よる反 省
・ 学 習活 動 全 体 を振 り返 って の ア ン ケー ト
・教 員 に よる総 合 評 価
生 徒 の 活 動
自分 の現 状 を認 知 し、過 去 の 学 習 との関 連 づ け る。
興味 関 心 の整 理 、問題 意識 を明 確 化 して 、課 題 を設 定す る。
・課 題 解 決 の 手段 ・方 法 の学 習 。
・課題 解 決 の た め に 必要 な情 報 を 収 ・ す る。
・ 利 用 しや す い形 での 情 報 の保 存 。
・ 情 報の 分 類 と選 択 、利用しやす い形 で の整 理 を行 う。
・ 情 報 の加 工と活 用 方 法 の 工 夫 、研 究 内 容 の 追加 と修 正を行 う。
調 査 ・研 究 方 法 の 見 直
し。
鎌導磁 鋲鱗
・相 手 に 分 か りや す く伝 達 す る た め
の 工 夫
・リハ ー サ ル
・補 足 ・修 正
・プ レゼ ン テ ー シ ョ ン
醸
・記録 ・評価 を も とに学 習 内容 を振 り返 る。
・ 成 功 ・ 失 敗 の理 由 の考察
・新 たな 自己 を発 見す る。
・学習 成 果 と自己 の あ り方 生 き方 を結 び つ け る。
・自 ら学 び 問 題解 決 しよ う とす る。
齢灘 爆
L 纂
一16一
評 価 の 観 点
自己認知
積極的な姿勢
意欲 ・関心
た く さん の問 題 の 中 か ら 自 分 にふ さ わ しい 課 題 を 見 つ け る こ とが で きた
必 要 に応 じ て 仲 間 と協 力ができた
学習内容を 振 り返 り問 題点を指摘 できた
と の つ き ま 分 持 で を 自 を が 報 ︑ え と 情 め 考 こ た
・自分の考えを欄 愚 る工夫ができた
・相手に自分の考えを伝えることができた
◎課題の解決ができた
ロニニニニニニニコ ロ ニニニニニニコ ロニニニ コ ニコ
[====コ[====コ[===コ
新 し い 自 己
今後の課題意識
自分の成長 自己の再評価
発展的学 への意欲
評 価 活 動 ・ 方 法
言
1嚢!ii,
講 藤
主観性の強瀧編灘遡灘
鱗 購 講…』
録,
1 ー 巨 ー F ヒ し 聾
懸
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診断的
睡
相互評価
診断的 1自己評個
1相蛋 鋼
形成的
1自 己̲"
議隷1懸 馨
翻灘
第三者 に よる評
睡↑ ↓
〈 評価 資 料〉
○ 自 己理 解 ア ン ケー ト Oポ ー トフ ォ リオ
○ ワ ー ク シ ー ト
○活 動の観 察
○ ポ ー ト フ ォ リオ Oワ ー ク シ ー ト
○ 評 価 シ ー ト
○活 動の観 察
○活 動の観 察
○ ポ ー ト フ ォ リ オ
○ 評 価 シ ー ト
○感想文
○ 第 三 者 の 評 価 ・講 評
一li一
(3)実 践 の記 録(情 報 活 用 と表 現 体 験 か ら課 題 解 決 を 図 る) :平 成14年4月 中 旬 か ら6月 中 旬
都 立 高 等 学 校 第2学 年10名
学 習 の テ ー マ:「 海 外 発 見!バ ー チ ャ ル 旅 行 」
学 習 活 動 概 要:海 外 旅 行 をす る こ と を想 定 して 、 自分 な りに旅 行 の 目的 や 見所 を 定 め 、 必 要 な 情 報 を さ ま ざ ま な方 法 で 収 集 し旅 行 の 計 画 に ま と め他 者 に わ か りや す く伝 え る活 動 に取 り組 む 。他 者 との か か わ り合 い の な か で 自分 の 考 え を発 展 させ る と と も に情 報 活 用 の方 法 を身 に付 け る こ とで 、 自 ら学 ぼ うとす る意 欲 や 学 び 方 を身 に付 け る。
自分 な りに想 定 した 計 画 にっ い て必 要 な 情 報 を考 え て い る。
2他 者 の 意 見 を 聞 きな が ら、 自分 の 不 足 して い る 点 や 補 充 が 必 要 な 点 を見 つ け 出 して い る。
で き るだ け 多 くの 情 報 源 か ら情 報 を得 よ う と し、具 体 的 に行 動 して い る。
聞 き手 や 読 み 手 を意 識 しな が ら発 表 内 容 を整 理 した り、発 表 方 法 を 工 夫 し よ うと して い る。
情 報 を収 集 し活 用 す る こ とに っ い て 、 自分 な りに 分 か っ た こ とや 気 づ い た こ とな どを学 習 に生 か そ うと して い る。
ア 生徒の活動の経過 とその様子 ステ ップ1(自 己認 知)
○ オ リエ ンテ ー シ ョ ンで教 師 の説 明 。
○ 「自分 の 可 能 性 を知 る」「 先 入 観 で もの を見 な い 」「 勝 手 に 自分 の 常 識 を作 らな い 」 た め の エ ク サ サ イ ズ に取
り組 む。
鰯 翻
左 の9つ の 点 を4つ の 嬉 線 て奮 びな さ̀㌔
「 三'
t̲t‑'L、 鎌 て『 麟 を 痔 ま贈 め た4、 瓢 か ら」 鉛華 を話 ず ご と ぽ で ぎ ま ぜ ん。
この 課 題 で は 多 くの 生 徒 が 悩 ん で い た。 九 っ の 点 を じっ と見 つ めて い る と ど う して も正 方 形 に 見 えて しま うよ うで 、 それ を1つ の枠 と して しま う とも う この 問題 を解 くこ とは で き な い。 自分 の 先 入観 で も の を 見 て しま うと様 々 な 可 能1生が 見 な くな るの で、 与 え られ た 条件 や 制 約 は何 な の か?自 分 た ち の持 っ て い る常 識 とは何 か?な ど生 徒 に 考 えて も ら うき っ か け と した。
一18 一
○調 べ る内 容 を具 体 的 に は っ き りさせ 、 計 画 性 を もっ て 、 調 査 を進 めた 。
窟 ・ ブ レー ンス トー ミ ン グ を しなが ら、 他 人 の意 見 に 耳 を 傾 け た。
○ 自分 の 考 え た こ と を他 人 に伝 えた 。
OKJ法 を使 っ て 、 情 報 を整 理 し、 何 を調 べ た らよい か は っ き り させ た 。
溜
○ イ ンタ ー ネ ッ トで の情 報 検 索 ・図 書 館 で の 情 報 収集 ・旅 行 代 理 店 で の パ ン フ レ ッ ト収 集 ・実 際 に旅 行 した人 か らの イ ン タ ビュー 等 を しな が ら、情 報 収 集 を した。
ス テ ッ プII(課 題 探 究 ・情 報 活 用) 自分 の 得 た 情 報 を コン パ ク トに ま とめ た。
自分 の 収 集 した情 報 を 一 言 で 相 手 に伝 え る こ とが で き る よ うに 工夫 した。
0新 聞記 事 を読 み 、 それ に タイ トル を付 け た。
○ 矛 盾 した 情 報 の真 偽 を確 か め 、 自分 自身 の情 報 にす る。
様 々 な 文 献 や イ ン タ ー ネ ッ ト検 索 な どを してい る と、 例 の よ うに矛 盾 した情 報 を入 手 す る こ と も多 い。
例)シ ンガ ポ ー ル の 物 価 に 関 す る情 報
① 日本 と同 じか それ 以 上 。 特 に酒 、 タバ コは高 い!
② 日本 よ りは物 価 は安 い。
シ ンガ ポ ー ル と 日本 の た ば こや お 酒 の値 段 、 自分 た ち の 身 の 回 りに あ る商 品 で 具体 的 に比 較 を して み た 。
○ 自信 を もっ て 自分 の 調 べ た こ とを発 表 す る た めの 準 備 を した。
○ 発 表 ・表 現 方 法 の 演 習
① レポー ト作成 の 練 習
自分 の 伝 え た い 内 容 を的 確 に文 章 で 表 現 す る練 習。
文 字 の 羅 列 に な らな い よ う図 ・表 ・写 真 を用 い た ヴ ィ ジ ュ アル 化 の 工夫 。
② プ レゼ ン テ ー シ ョン ソ フ トを使 っ た 表 現 方 法 の 練 習
こ の学 習 で は基 本 操 作 の 練 習 を 重視 した 。 キー ボ ー ド操 作 ・文 字 の 挿 入 ・ペ ー ジ レイ ア ウ ト ・ア ニ メー シ ョン の挿 入 ・ペ ー ジ切 り替 え の設 定 な ど を練 習 した 。 は じめ はパ ソ コ ン の 操 作 に なれ て い な か っ た 生 徒 で も、 絵 を描 く よ うに ス ライ ドが で き あ が って い くの を 体 験 す る うち に 、 自分 の プ レゼ ン テ ー シ ョンの イ メー ジが で き あ が っ て き た。
文 字 ば か りの 画 面か ら図 ・表 を入 れ た もの 、 さ らに は イ メー ジ を 絵 で 表 現 して そ れ に ア ニ メー シ ョン を加 え る生 徒 な ど、 生徒 の 自 由で の び の び と した発 想 が 生 か され る場 面 とな っ た。 ま た 、 ス ライ ドを 作成 して い く中 で 自分 た ちが 調 べ た デ ー タが 不 足 して い る こ とに 気 づ い た 生 徒 や 、 人 に 自分 の もつ 情 報 を 伝 え る こ との 難 しさ を感 じた 生 徒 も出 て き た。 表 現 す る活 動 に 取 り組 む こ とを 通 じて 、 自分 の 表 現 内 容 や 表 現 方 法 の 十 分 で な い 点 や 、 さ ら に 補 足 して い く点 な どを 見 つ け る こ とに よ って 、 情 報 活 用 が 自分 の 考 えや 思 い を深 め て い
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く こ と に 気 付 き 始 め て い た 。
ス テ ップlll(自 己 認 知 ・プ レゼ ンテ ー シ ョン能 力)
○ プ レゼ ンテ ー シ ョン の方 法 に つ い て 考 え させ る。
プ レゼ ンテ ー シ ョン ソ フ トを利 用 す る方 法 OHPを 利 用 す る方 法
ポ ス タ ー を作 成 す る 方 法 パ フ才 一 マ ンス を見 せ る方 法
デ ィベ ー ト ・パ ネル デ ィス カ ッシ ョン
O情 報 をわ か りや す く的 確 に 人 に 伝 え られ る方 法 や 、 自 分 の得 意 な方 法 を考 え る。 教 師 は 次 の点 を丁 寧 に指 導 ・援 助 した 。
声 … 声 の大 き さは 、 そ の 発 表 者 の 自信 の現 れ な の で、 会 場 や 聞 き手 の状 況 に あわ せ て適 切 な大 き さ や 速 さ、抑 揚 で発 表 す る。
表 情 … 表 情 も、発 表 者 の 自信 とや る気 が現 れ る。
聞 い て ほ しい とい う気 持 ち が 表 れ る よ うな多 少 の 笑 顔 と、 自信 を 表 に 出 す よ うな生 き 生 き と した表 情 で 発 表 す る。
アイ コ ン タ ク ト … 聴 衆 一 人 一 人 と視 線 を合 わせ る。
ボデ ィ ラ ン ゲ ー ジ … 発 表 者 が た とえ 大 き な 声 で 、生 き生 き と した 表 情 で 発 表 して い て も、た だ 突 っ立 っ て い た の で は聴 衆 も飽 きて しま う。 そ こ で 、ボ デ ィ ラ ン ゲー ジや ジ ェ ス チ ャー を利 用 して 、 よ り聴 衆 の 興 味 を 引 くよ うな 発 表 をす る。
発 表 時 闘 … プ レゼ ンテ ー シ ョン で は 、 ほ とん どの 場 合 に発 表 時 聞 が あ らか じめ 決 め ら れ て い る。 発 表 者 は 必 ず この 発 表 時 間 を守 らな けれ ば な らな い。 そ の た め に は リハ ー サ ル を一 卜分 に重 ね て 、 自分 の 話 す 速 度 を確 認 して お く こ と が重 要 。
質 疑 応 答 … 質 問 され る とき に は必 ず 一度 は 質 問 者 と 目を合 わ せ 、 質 問者 が 何 を聞 き た が っ て い る の か を そ の 人 の 立 場 に 立 っ て考 え て 、 答 え る よ うにす る。 例 え ば 、YesJNo で聞 か れ た場 合 に は 、 まず 始 め にYes!Noで 答 え 、 それ か らそ の理 由 を 述 べ る。
O発 表 後 、 自己 評 価 ・相 互 評 価 をす る 。
自分 の よか っ た とこ ろ を見 つ け させ た。「 調 べ た こ とを発 表 で き る まで ま とめ る こ とが で き た。」 「もっ と … を調 べ てお け ば 良 か った。」 「 話 を して い る 内 に … は ど うな んだ ろ
う。」 とい う反 省 が 多 く見 られ 、 次 に 取 り組 む べ き学 習 課題 を見 つ け る 姿 が 見 られ た。
O次 の 学 習 の キ ッ カケ を 与 え る。
教 師 か らは 、 自分 の 調 べ た こ と を発 表 で きた とい う 自己 肯 定 感 を与 え な が ら、 調査 が 足 り な か っ た こ とや 自信 も っ て発 表 で き なか った こ と、他 の 生 徒 の 発 表 を み て 、 自分 に 欠 けて い た こ とな どの マ イ ナ ス面 も と ら えて 振 り返 り、 次 の学 習 課 題 を生 徒 に確 実 に 意識 させ る よ うに した。
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