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ベクトル解析

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Academic year: 2021

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(1)

ベクトル解析

電場や磁場は3次元空間において、3つの成分を持つ量(ベクトル)として定義 される。電場ベクトルを

𝑬=(𝐸

𝑥,

𝐸

𝑦

, 𝐸

𝑧

)

、磁場ベクトルを

B =(𝐵

𝑥,

𝐵

𝑦

, 𝐵

𝑧

)

と表す。

𝐸

𝑥

(𝐵

𝑥

), 𝐸

𝑦

(𝐵

𝑦

), 𝐸

𝑧

(𝐵

𝑧

)

はそれぞれ電場(磁場)ベクトルの

𝑥

成分、

𝑦

成分、

𝑧

成 分を表す。これらの量はそれぞれ 𝑥, 𝑦 および 𝑧の関数である。

𝜵は偏微分を表すベクトルであり、ナブラと読む。𝜵=(∂/ ∂x, ∂/ ∂y, ∂/ ∂z)。

𝜵・𝑬 を divergence(ダイバージェンス)E と読み、 𝑬の「発散」あるいは「湧

き出し」と訳されている。

𝜵・𝑬 =

∂𝐸𝑥

∂x

+

∂𝐸𝑦

∂y

+

∂𝐸𝑧

∂z

はスカラー(1つの大きさだけをもつ量)である。(ベクトルからスカラーへの 変換)

例)

𝑬 = (𝑥 + 𝑦 + 𝑧, 2𝑥 + 3𝑦 + 𝑧, 𝑧

2

)

とすると、

𝜵 ・ 𝑬=

𝜕

𝜕𝑥

(𝑥 + 𝑦 + 𝑧) +

𝜕

𝜕𝑦

(2𝑥 + 3𝑦 + 𝑧) +

𝜕

𝜕𝑧

𝑧

2

=1+3+2z=4+2z

(練習問題)

𝑬

が以下のとき、

𝜵 ・ 𝑬

を求めなさい。

(1)𝑬 = (1 + z, 2𝑥𝑦 + 1, −𝑦2

𝑧)

(2)𝑬 = (cos 𝑥 + sin 𝑦, sin 𝑥 cos 𝑦, cos 𝑧 cos 𝑦)

𝜵×𝑬

を rotation(ローテーション)E と読み、

𝑬

の「回転」と訳されている。

𝜵×𝑬 = (

𝜕𝐸𝑧

𝜕𝑦

𝜕𝐸𝑦

𝜕𝑧

,

𝜕𝐸𝑥

𝜕𝑧

𝜕𝐸𝑧

𝜕𝑥

,

𝜕𝐸𝑦

𝜕𝑥

𝜕𝐸𝑥

𝜕𝑦

)

はベクトルである。(ベクトルからベクトルへの変換)

例)

𝑬 = (𝑥 + 𝑦 + 𝑧, 2𝑥 + 3𝑦 + 𝑧, 𝑧

2

)

とすると、

𝜵×𝑬=(0 − 1, 1 − 0, 2 − 1) = (−1,1,1)

完全反対称テンソル

𝜀

𝑖𝑗𝑘

= 1 𝑓𝑜𝑟 (𝑖, 𝑗, 𝑘) = (1,2,3), (2,3,1), (3,1,2)

= −1 𝑓𝑜𝑟 (𝑖, 𝑗, 𝑘) = (2,1,3), (3,2,1), (1,3,2)

= 0 for others

(ただし、

(1,2,3) = (𝑥, 𝑦, 𝑧)

)を用いて表すと、

(𝜵 × 𝑬)

𝑖

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜕

𝑗

𝐸

𝑘 ただし、𝜕𝑗

𝜕

𝜕𝑗

𝑓

をあるスカラー関数とすると、

(2)

𝜵f = (

𝜕𝑓𝜕𝑥

,

𝜕𝑓𝜕𝑦

,

𝜕𝑓𝜕𝑧

)

gradient

(グラディエント)

f

と読み、

f

の「勾配」と訳されている。

𝜵f

はベ クトルである。(スカラーからベクトルへの変換)

例)

𝑓 = 𝑥

2

+ 𝑦

2

+ 𝑧

2とすると、𝛁𝑓 = (2𝑥, 2𝑦, 2𝑧)

例題)f=xyzのとき、∇fを求めなさい。答

𝛁f = (𝑦𝑧, 𝑧𝑥, 𝑥𝑦)

∆を Laplacian(ラプラシアン)と読む。𝛁

2

E と書くこともある。

∆ =

𝜕2

𝜕𝑥2

+

𝜕2

𝜕𝑦2

+

𝜕2

𝜕𝑧2

ラプラシアンはスカラーにもベクトルにも作用する。(スカラーはスカラーとし て、ベクトルはベクトルとして返す)

例)

f = 𝑥

2

+ 𝑦

2

+ 𝑧

2とすると、∆f = 2 + 2 + 2 = 6

基本公式

以下、

𝑬 = (𝐸

𝑥

, 𝐸

𝑦

, 𝐸

𝑧

)

をベクトル関数、

𝑓

をスカラー関数とする。

(1) 𝜵

・(

𝜵×𝑬

)=𝜕

𝜕𝑥

(

𝜕𝐸𝑧

𝜕𝑦

𝜕𝐸𝑦

𝜕𝑧

)

+𝜕

𝜕𝑦

(

𝜕𝐸𝑥

𝜕𝑧

𝜕𝐸𝑧

𝜕𝑥

)

+𝜕

𝜕𝑧

(

𝜕𝐸𝑦

𝜕𝑥

𝜕𝐸𝑥

𝜕𝑦

) = 0 (2) 𝜵×𝜵f = (

𝜕

𝜕𝑦

𝜕𝑓

𝜕𝑧

𝜕

𝜕𝑧

𝜕𝑓

𝜕𝑦

,

𝜕

𝜕𝑧

𝜕𝑓

𝜕𝑥

𝜕

𝜕𝑥

𝜕𝑓

𝜕𝑧

,

𝜕

𝜕𝑥

𝜕𝑓

𝜕𝑦

𝜕

𝜕𝑦

𝜕𝑓

𝜕𝑥

) = (0,0,0) ≡ 𝟎 (3) 𝜵×(𝜵×𝑬)= 𝜵(𝜵・𝑬)− ∆𝑬

証明)

(𝜵 × (𝜵 × 𝑬))

𝑥

= 𝜕

𝜕𝑦 ( 𝜕𝐸

𝑦

𝜕𝑥 − 𝜕𝐸

𝑥

𝜕𝑦 ) − 𝜕

𝜕𝑧 ( 𝜕𝐸

𝑥

𝜕𝑧 − 𝜕𝐸

𝑧

𝜕𝑥 )

= 𝜕

𝜕𝑥 ( 𝜕𝐸

𝑦

𝜕𝑦 + 𝜕𝐸

𝑧

𝜕𝑧 ) − ( 𝜕

2

𝜕𝑦

2

+ 𝜕

2

𝜕𝑧

2

) 𝐸

𝑥

(𝜵(𝜵 ∙ 𝑬))

𝑥

− (∆𝑬)

𝑥

= 𝜕

𝜕𝑥 ( 𝜕𝐸

𝑥

𝜕𝑥 + 𝜕𝐸

𝑦

𝜕𝑦 + 𝜕𝐸

𝑧

𝜕𝑧 ) − ( 𝜕

2

𝜕𝑥

2

+ 𝜕

2

𝜕𝑦

2

+ 𝜕

2

𝜕𝑧

2

) 𝐸

𝑥

= 𝜕

𝜕𝑥 ( 𝜕𝐸

𝑦

𝜕𝑦 + 𝜕𝐸

𝑧

𝜕𝑧 ) − ( 𝜕

2

𝜕𝑦

2

+ 𝜕

2

𝜕𝑧

2

) 𝐸

𝑥

𝑦 および 𝑧 成分も同様。

完全反対称テンソル

𝜀

𝑖𝑗𝑘 を用いて表すと、

𝜖

𝑖𝑗𝑘

𝜀

𝑘𝑙𝑚

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜀

𝑙𝑚𝑘

= 𝛿

𝑖𝑙

𝛿

𝑗𝑚

− 𝛿

𝑖𝑚

𝛿

𝑗𝑙 より、

(𝜵 × (𝜵 × 𝑬))

𝑖

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜕

𝑗

(𝜵 × 𝑬)

𝑘

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜕

𝑗

(𝜀

𝑘𝑙𝑚

𝜕

𝑙

𝐸

𝑚

)

(3)

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜀

𝑘𝑙𝑚

𝜕

𝑗

𝜕

𝑙

𝐸

𝑚

= (𝛿

𝑖𝑙

𝛿

𝑗𝑚

− 𝛿

𝑖𝑚

𝛿

𝑗𝑙

)𝜕

𝑗

𝜕

𝑙

𝐸

𝑚

= 𝜕

𝑗

𝜕

𝑖

𝐸

𝑗

− 𝜕

𝑗

𝜕

𝑗

𝐸

𝑖

= 𝜕

𝑖

𝜕

𝑗

𝐸

𝑗

− 𝜕

𝑗

𝜕

𝑗

𝐸

𝑖

= (𝜵(𝜵 ∙ 𝑬) − ∆𝑬)

𝑖

関数の積の微分

(4) 𝜵 ∙ (𝑬𝑓) = (𝜵 ∙ 𝑬)𝑓 + 𝑬 ∙ ∇𝑓

(5) 𝜵 ∙ (𝑨 × 𝑩) = 𝜕

𝑖

𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝐴

𝑗

𝐵

𝑘

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

((𝜕

𝑖

𝐴

𝑗

)𝐵

𝑘

+ 𝐴

𝑗

(𝜕

𝑖

𝐵

𝑘

)) =

𝜀

𝑘𝑖𝑗

((𝜕

𝑖

𝐴

𝑗

)𝐵

𝑘

) − 𝜀

𝑗𝑖𝑘

(𝐴

𝑗

(𝜕

𝑖

𝐵

𝑘

)) = (𝜵 × 𝑨) ∙ 𝑩 − 𝑨 ∙ (𝜵 × 𝑩) (6)

(𝜵 × (𝑨 × 𝑩))

𝑖

𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜕

𝑗

(𝑨 × 𝑩)

𝑘

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜕

𝑗

(𝜀

𝑘𝑙𝑚

𝐴

𝑙

𝐵

𝑚

)

= 𝜀

𝑖𝑗𝑘

𝜀

𝑘𝑙𝑚

𝜕

𝑗

(𝐴

𝑙

𝐵

𝑚

) = (𝛿

𝑖𝑙

𝛿

𝑗𝑚

− 𝛿

𝑖𝑚

𝛿

𝑗𝑙

) ((𝜕

𝑗

𝐴

𝑙

)𝐵

𝑚

+ 𝐴

𝑙

(𝜕

𝑗

𝐵

𝑚

))

= (𝜕

𝑗

𝐴

𝑖

)𝐵

𝑗

− (𝜕

𝑗

𝐴

𝑗

)𝐵

𝑖

+ 𝐴

𝑖

(𝜕

𝑗

𝐵

𝑗

) − 𝐴

𝑗

(𝜕

𝑗

𝐵

𝑖

)

ガウスの定理

ある体積要素

𝑉 がなめらかな境界 𝑆 をもつとする。このとき

∫ 𝛁 ∙ 𝑬

𝑉

𝑑𝑉 = ∫ 𝑬 ∙ 𝒏 𝑑𝑆

𝑆

ただし

𝒏 は 𝑆 の単位法線ベクトルである(𝒏 𝑑𝑆 を 𝑑𝑺 と表すこともある)。

ストークスの定理

ある面積要素 𝑆 がなめらかな境界 𝐶 をもつとする。このとき

∫ (𝛁 × 𝑬) ∙ 𝑑𝑺 = ∮ 𝑬 ∙ 𝑑𝒍

𝐶 𝑆

ただし

𝑑𝒍 は 𝐶 の単位接ベクトルである。

参照

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