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推進施工の鉄筋コンクリート管に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)

320

5041041050 920 200 歪みゲージ 920

150

200 320

920 285

200 320

920 565

200 320

推進施工の鉄筋コンクリート管に及ぼす影響

日大生産工(院) ○荻原 怜 日大生産工 山本 高義 日大生産工 河合 糺茲

1 まえがき

道路下空間に敷設されている上下水道、ガス、

電気などのライフラインの維持管理は必要不 可欠である。これら多くのライフラインは地中 に管渠構造として敷設されており、都市部での 工事は非常に難しい工事を余儀なくされてい る。したがって開削工法では交通渋滞、騒音、

振動など環境面で多くの問題が発生している。

また一方では、耐用年数を越えた下水道管が増 えており、都心部では八割もの下水道管が法定 耐用年数を越えているのが実状である。

このような背景から、施工性、環境面を重視 し、(社)日本下水道協会JSWAS A-6に規定され ている小口径推進工法に着目した。JSWAS A-6 の規格には強度性状は規定されているが、推進 時の摩擦抵抗による管への悪影響は規定され ていない。

したがって本研究では、管に溝を施すことに よって、推進施工時の摩擦抵抗を抑える実験を 行うと共に、繰り返し載荷による推進管継手部 における歪みと、菅抜け出し量による開口幅を 測定することによって、鉄筋コンクリート管に 及ぼす影響を検討した。

2 供試管

供試管は全ての実験においてJSWAS A-6で規 定されている鉄筋コンクリート管φ200mm×

L2000mmを想定したが、試験設備の関係からφ 200mm×L920mmに長さを調整して使用した(以 下標準管とする)。

3 溝を施した推進管実験

推進載荷は、山砂をφ800mm×L1300mmの鉄筋 コンクリート管中に満載し締め固め、CBR値が6 前後になるように道路路床を構築し、土中に推 進載荷した。管にはFig.1に示すように推進載 荷方向左右対称の計六ヶ所に歪みゲージを貼 付した。

推進管表面の溝はFig.2に示すように幅5mm深 さ2.5mmでピッチ565mm、285mm、150mmの三種類 とした。

Fig.2 溝の施し方 推進載荷は、毎分20mm の速さで鉄筋コンクリー ト管中の道路路床に 500mmまで垂直推進させ

推進距離20mm毎に推進管

の歪みの計測を行った。

推進時の条件は、 Fig.1 歪みゲージ 標準管、三種類の 貼付位置 溝を施した鉄筋

コンクリート管に、滑材を併用した計四種とし た。滑材はベントナイト系のポリマーであって、

物性は表1に示す通りである。

推進時の摩擦抵抗は、コンクリート歪みε (μ)から、コンクリート応力σ(N/mm

2

)を算出 し、推進距離L(mm)、推進荷重P(t)との関係に ついて検討した。

4 管継手部抜出し量の実験

850mm×2500mm×500mmのスチール製ボック スに道路路床を構築し、標準管に土被り厚0mm、

150mmに敷設した二種類の条件で繰り返し載荷 を行った。歪みゲージは継手部から50mmの位置、

上下左右四ヶ所に貼付し、コンクリート歪みε (μ)と継手部に設置したダイヤルゲージによ って管の沈み深さ(mm)を計測し、鉄筋コンクリ ート管に及ぶ影響と管継手部の抜出し量を検 討した。

Effect of No-Dig on the PC pipe

Satoshi OGIWARA, Takayoshi YAMAMOTO and Tadashi KAWAI

表1 滑材の性質 外観 灰色粉末 真比重 2.35

PH 9.3

(2)

5 実験結果および検討

溝を施した管及び標準管の初期推進時の推 進載荷重は4.0~5.9tと急激な推進載荷重の増 加が認められた。これは推進初期時の滑動にお いて鉄筋コンクリート管と土の間に発生する 動摩擦係数より静止摩擦係数が大となること に因ると推察される。推進管滑動後の推進荷重 は、Fig.3に示すように推進距離にほぼ比例し て、徐々に推進荷重が増加する傾向にあった。

また、コンクリート応力と推進距離の関係は Fig.3に示すように、コンクリート応力の推進 管滑動時における急激な応力増加が認められ た。その増加応力は0.76~1.04N/mm

2

であった。

推進管滑動後は推進距離に比例し徐々に増加 する傾向が認められた。その傾向は、溝なし、

ピッチ150mm、ピッチ285mmおよびピッチ565mm の順に小さくなった。推進距離390mmでのコン クリート応力を例にあげると、ピッチ565mmは 2.62N/mm

2

であって、標準管の6.45N/mm

2

に対し て約59%減少した。この摩擦減少傾向から、近 似直線式の勾配で標準管、ピッチ565mmの勾配 はそれぞれ0.0124(θ=0.71°)、0.0041 (θ

=0.23°)であって、摩擦勾配においても約67%

減少した。これは、溝が管と地山との設置面積 を区切る事により摩擦低減が図られたと推察 される。推進距離300mm以後のコンクリート応 力の急激な上昇の原因としては、管へ土を敷き 詰めた載荷試験装置の土の締め固め範囲(高 さ)に限度があるためと推測される。したがっ てFig.3の近似式をクーロンの破壊線理論に照 らし合わせて考察した場合、推進距離が伸びて も摩擦低減効果は期待できると推察される。

抜出し量の実験結果は、土被りが0mmの場合、

Fig.4に示すように、繰り返し載荷毎に歪みが マイナス(引張)方向へ大きくなる傾向が認め られた。この影響によって、管の抜出し量は約 12.1mmとなり、ASWAS A-6の継手性能区分SJB に規定されている曲げ水密の抜出し長30mmに 対して約40.4%の抜出し量となった。土被りが 150mmの場合、Fig.5に示すように活荷重25tの 繰り返し荷重載荷時によって発生する歪みの 山がほぼ重なり、十分な被り厚があれば管に対 する影響は軽微なものだと判断できた。また、

管の沈み深さから計算した抜出し量は約7.3mm となり、日本下水道協会で規定している抜出し 量に対して約24.2%であり、十分基準を満足し ている。

6 まとめ

本研究の範囲内において以下の事が言える

y = 0.0124x + 0.6936

y = 0.0082x + 0.6958 y = 0.0068x + 0.6159

y = 0.0041x + 0.6023

0 1 2 3 4 5 6 7

0 100 200 300 400

推進距離(m m )

コンクリート応力(N/mm2)

標準管 ピッ チ565m m ピッ チ285m m ピッ チ150m m 線形 (標準管) 線形 (ピッ チ150m m ) 線形 (ピッ チ285m m ) 線形 (ピッ チ565m m )

Fig.3 コンクリート応力と推進距離の関係

-70 -50 -30 -10 10 30 50

0 3000

6000 7000

4000 1000

3000 6000

7000 4000

1000 2500

5500 7500

4500 1500

荷重(N)

歪み(μ)

上 下 左 右 線形 (上)

Fig.4 被り0mm時の管継手部の荷重と歪みの関係

-10 0 10 20 30 40 50 60

500 1500

2500 3500

4500 4500

3500 2500

1500 500 荷重(N)

歪 み (μ )

上1 上2 下1 下2 左1 左2 右1 右2

Fig.5 被り150mm時の管継手部の荷重と歪みの関係

1)標準管に溝を施し滑材を併用することによ って、溝が管と地山との接地面積を区切り、

推進時における摩擦抵抗を約67%軽減する ことが認められた。

2)被り厚を十分に確保する事によって、繰り 返し荷重による管への影響は低減されるこ とが認められた。

繰り返し載荷による管継手部の抜出し量

は、φ200mmの管直径に対して150mmの土被り

を確保すれば下水道協会規格値を満足する

結果となった。

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