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(1)

1 2013 年 7 月 3 日 新潟大学職員組合委員長 新潟大学未払い賃金請求・大学自治侵害損害賠償請求訴訟原告団長 世取山洋介(よとりやま・ようすけ)

本日新潟地裁に提訴した

新潟大学未払い賃金請求・大学自治侵害損害賠償請求訴訟について

1.

給与と退職金引き下げに至る経緯

新潟大学国立大学法人は、昨年2 度にわたって就業規則を一方的に不利益変更しました。2012 年 6 月 には、国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律にならい、給与を減額しました。2013 年 1 月 には、改正された国家公務員退職手当法にならい、退職金を減額しました。 昨年6 月の給与減額の内容は、2012 年から 2013 年にかけ、ボーナスは国家公務員と同様に一律 9.77% 減。給与は国家公務員よりも減額率が3%低く、一般職俸給表一 7 級以上相当適用者は 6.77%減、同 6 級 から3 級相当適用者は 4.77%減、同 2 級から 1 級相当適用者は 1.77%減となっております(なお、病院 職員は適用除外)。 また、今年1 月の退職金減額の内容は、国家公務員と同様に、調整率を、2013 年 1 月 1 日から 9 月 30 日までに定年退職する者については 98/100、2013 年 10 月 1 日以降に定年退職する者については 92/100、2014 年 7 月 1 日以降に退職する者については 87/100 に引き下げるものとなっています。

2.

減額後の給与の実態-民間と比較して-

(参照資料:新潟大学 HP「役職員の報酬・給与に関する情報」平成 16 年度〜平成 24 年度データ http://www.niigata-u.ac.jp/profile1/70_accountability_020.html) (1) 職員の場合:民間水準よりも 20%低くなった。 2012 年度の臨時減額により、国家公務員の給与は、民間と比較して 7.7%低いものとなりまし た(人事院「給与勧告の仕組みと本年勧告のポイント」(2012 年 8 月)。新潟大学職員の給与は、 もともと国家公務員水準よりも低く、国家公務員給与を 100 とした場合のラスパイレス指数は、 給与引き下げ後の2012 年度においては、実際に給与を減額された事務・技術系職員で 85.9 と なりました。結果、新潟大学職員の給与は民間水準の 79.3%にまで下落しました(1.00×0.923 ×0.859)。給与減額前年の 2011 年度においては、国家公務員の給与は民間よりも 0.07%高かっ たのですが、それでもなお、事務・技術職員は国家公務員に対して83.3%の水準しかなかったの で、民間水準よりも低いものとなっていました。そして、今回の給与減額では、民間水準比が83.3% から79.3%に引き下げられることになりました。

(2)

2 なお、新潟県庁職員の給与の国家公務員給与と比較すると(ラスパイレス指数)、2012 年度に おける国家公務員給与の臨時減額がなければ100.4 であったのが、減額により 108.6 となってい ます。新潟大学職員の給与は県庁職員給与の80%となっているのです。 (2) 医療職員の場合:民間水準よりも 7.7%低い 医療職員は給与減額がなかったので、国家公務員の同職種と同じ程度の給与となっています が、それでもなお、民間水準よりも7.7%低いものとなっています。 (事務・技術職員) 2011 年度 2012 年度 対国家公務員(行政職(一)) 83.3 85.9 対他の国立大学法人等(事務・技術職員) 95.1 94.3 (医療職員(病院看護師)) 対国家公務員(医療職(三)) 96.7 102.2 対他の国立大学法人等(医療職員(病院看護師)) 96.4 96.6 (教育職員(大学教員)) 対他の国立大学法人等(教育職員(大学教員)) 93.2 92.4 (3) 教員の場合:私学全体の水準よりも 15%低いものに 国立大学教員の給与月額が私立大学よりも低 いことは、政府統計によっても明らかであり、 2010 年度において教授と准教授について言え ば、私立の水準よりも、それぞれ 7.2%、7.9% 低くなっています。2012 年度における減額を加 味し、仮に私学における給与が減額されていな いと仮定すれば 15%も低くなっています(1× 0.925×0.923=0.854)。事実、人事院 2012 年 度給与勧告資料に掲載されている、私立大学の 教授と准教授の平均給与(抽出調査)に対する 新潟大学の教授と准教授の平均給与の割合は、85%となっています。 国立 公立 私立 国立の私 立に対す る比率 計 441.3 454.0 470.6 93.8% 男 447.6 468.6 488.7 91.6% 女 401.1 412.6 411.9 97.4% 学 長 1,036.8 910.4 800.1 129.6% 副 学 長 759.3 713.4 619.6 122.5% 教 授 529.4 543.4 574.9 92.1% 准 教 授 433.4 444.4 467.1 92.8% 講 師 392.0 388.5 393.5 99.6% 助 教 344.2 350.2 305.9 112.5% 助 手 336.4 297.4 270.3 124.5% 国立、公立、私立の平均給与額(月額)の比較 学校教員統計調査(2011年度)(2012年3月公表より) 単位:千円

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3 そして、臨時減額以降の新潟大学教員の給与は、京都滋賀地域の同規模の大学と比較すると、その 80%にも届きません。 新潟大学 11,873 1,219 ◎MD ◎MD ◎MD ◎P 専門職 大学院 立命館大学 32,000 1,180 ◎MD ◎MD ◎MD ◎P 近畿大学 32,000 2,314 ◎M ◎MD ◎MD ◎P 関西大学 29,900 744 ◎MD ◎MD ◎MD ◎P 同志社大学 28,000 777 ◎MD ◎MD ◎MD ◎P 関西学院大学 24,500 570 ◎MD ◎MD ◎MD ◎P 龍谷大学 17,500 500 ◎MD ◎MD ◎MD ◎P 京都産業大学 15,000 315 ◎M ◎MD ◎MD ◎P 教授 准教授 65歳 63歳 53歳 52歳 49歳 立命館大学 735,000 733,000 696,000 618,000 612,000 新潟大学 531,105 473,753 464,286 437,582 427,202 新潟/立命 72.3% 64.6% 66.7% 70.8% 69.8% 新潟大学については原告から抽出 教授 准教授 65歳 63歳 53歳 52歳 49歳 京都産業大学 680,600 671,000 637,400 558,400 545,200 新潟大学 531,105 473,753 464,286 437,582 427,202 新潟/京産 78.0% 70.6% 72.8% 78.4% 78.4% 教員数を基礎とした場合の同規模大学との比較 学生数を基礎とした場合同規模大学との比較 大学名 学生数 専任教員数 人文科学 社会科学 自然科学 (4) 補:新潟大学教職員給与の他の国立大学法人との比較(資料参照) 職員給与 2011 年 90 法人中 71 位。2010 年度 90 法人中 69 位。 医療職給与 2011 年 42 法人中 26 位。2010 年度 42 法人中 40 位。 教員給与 2011 年 90 法人中 77 位。2010 年度 90 法人中 75 位。 法人長報酬 2011 年度 90 法人中 24 位。2010 年度 90 法人中 23 位。

3.

減額後の退職金の実態-民間と比較して-

(1) 職員の場合:民間よりも 240 万円少なくなる 人事院調査によると、民間の退職手当は平均で2547 万 7000 円であった(人事院総裁江利川毅「民 間の企業年金及び退職金の実態調査の結果並びに当該調査の結果に係る本院の見解について」(2012 年3 月)における 2010 年度の調査)。そもそも退職金の官民比較のやり方は確定しておらず、人事 院の今回の官民比較では、長期勤続が前提の企業との比較でないことや、学歴・退職理由のモデル 比較等を加味した総合的検討を放棄したものであるという問題点も指摘されています。 仮に人事院調査を受け入れたとしても、新潟大学における平均値である2466 万 2,187 円に共済年 金職域部分243 万 3000 円を足しても 2709 万 5000 円であり、民間より 161 万 8000 円高いだけで す。今回の 400 万円もの退職手当減額は、事務職員・技術職員に関しては、民間水準以下に退職金

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4 を引き下げるものとなっています。 退職時の職位 平均勤続年数 平均退職手当額 部長 40 28,225,338 課長 41 26,008,987 副課長 38 24,139,334 係長、専門職員 36 22,425,646 技術専門員 41 24,179,328 技術専門職員 40 22,604,232 平均 39 24,662,187 (2) 教員の場合:民間水準よりも低い支給率×15%低い本給。 教員について言えば、国の支給基準が、勤続年数が 35 年~45 年における最高支給率は 59.28 か ら49.59 に引き下げらたが、東京にある私立大学の退職金支給率(下記は一部の例)は、勤続 40 年 定年退職では、55 ヵ月から 70 ヵ月となっており、国の 49.59 ヵ月を下回る私立大学は少数となっ ています。 東京の私立大学教職員の退職金支給率(定年退職) 勤続 20 年 勤続 30 年 勤続 40 年 東京大手 A 大 32.6 50.7 70 東京大手 B 大 30 50 65 東京中規模 C 大 26.2 49.5 65 東京小規模 D 大 21.3 41.55 55.3

4.

提訴に至る経緯

いずれの減額も、国家公務員の給与および退職金に関連する法改正に準じて独立行政法人で働く職員 の給与および退職金を減額すべきとの政府および文科省からの要請に従ってなされたものです。いずれ の減額に対しても、新潟大学職員組合は交渉を通じて、減額を回避する必要性がないことを明らかにし、 減額に反対してきましたが、法人側は交渉を一方的に打ち切り、減額を強行しました。 新潟大学で働く教職員は、新潟大学が2004 年 4 月 1 日に法人化されてからは国家公務員ではなくなり ました。給与法定主義は適用されず、賃金は、憲法および労働関係法の下、労使間自治により自律的に 決定されるべきものとなりました。にもかかわらず、政府からの圧力と、その圧力を口実にして自律的 な判断を行わない法人側の姿勢のため、賃金を労使間協議に基づいて自律的に決定するという原則がな いがしろにされてきました。この結果、もともと民間水準よりも低かった職員の給与と退職金はさらに 民間水準よりも低いものとなりました。また、私立大学の水準よりも低かった教員の給与と退職金もま た、さらに引き下げられてしまいました。 この度の提訴において私たちは、給与および退職金の減額が無効であると主張し、減額分の賃金の支 払いを法人に請求するとともに、労使間自治および大学の自治に不当に干渉し、私たちの団結権および

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5 交渉権、ならびに、大学構成員として持つ自治権を侵害した国と法人に損害賠償を請求することにしま した。 同種の訴訟は既に全国の6 つの国立大学法人など(京都大学(本年 6 月 11 日京都地裁に提訴)、富山 大学(本年4 月 24 日富山地裁に提訴)、山形大学(本年 3 月 26 日に山形地裁に提訴)、国立高等専門学 校機構、高エネルギー加速器研究機構、福岡教育大学(昨年11 月 27 日に、それぞれ、東京地裁、水戸 地裁、福岡地裁に提訴))で提起されています。新潟大学が今回提訴することにより、7 つ目の訴訟とな ります。

5.

新潟大学の訴訟の特徴

新潟地裁に提訴される訴訟の他の訴訟と比較しての特徴は、①給与に加えて、退職金減額の無効を問 うていること、②原告に教員、技術職員と事務職員が加わり、職種が幅広いものとなっていること、お よび、③文科大臣の不法行為責任を問うていることにあります。 原告は教職員16 人(40 代から 60 代の男性 14 人、女性 2 人)(現職 14 名、退職者 2 名)(退職者の うち1 名は教員、1 名は技術職員)(教員 10 名、技術職員 4 名、事務職員 2 名)(教員は、教育学部、理 学部、人文学部、全学機構に所属)のほか、新潟大学職員組合です。 請求額は、賃金減額分10,033,049 円、損害賠償 1210 万円(個人合計 880 万円(16 人×55 万円)、組 合330 万円))、計約 2 千 2 百万円となっております。給与減額は昨年 6 月から今年 3 月までの 10 か月 で27 万円から 61 万円におよび、原告一人当たり平均約 43 万 5 千円、月当たり平均 4 万 3 千 5 百円と なっています。また、退職金減額は約130 万円から約 175 万円におよび、原告一人当たり平均約 154 万 円となっています。退職者だけを見ると、本給と退職金の減額は、約168 万円から約 244 万円におよび、 一人当たり平均206 万円となっています。 現段階では原告は16 人となっていますが、現在も原告の数を拡大しており、7 人の教職員の方が、今 後、原告に加わることが確定しています。 問い合わせ先 090 8103 2076 (世取山携帯) 025 262 6096(新潟大学職員組合事務所)

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6

資料

○労働契約法 (労働契約の成立) 第六条 労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことに ついて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。 第七条 労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められ ている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条 件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条 件を合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。 (労働契約の内容の変更) 第八条 労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができ る。 (就業規則による労働契約の内容の変更) 第九条 使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労 働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。 第十条 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者 に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更 後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らし て合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるとこ ろによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更 されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでな い。 ○独立行政法人通則法 (財源措置) 第四十六条 政府は、予算の範囲内において、独立行政法人に対し、その業務の財源に充てるために必 要な金額の全部又は一部に相当する金額を交付することができる。 (職員の給与等) 第六十三条 特定独立行政法人以外の独立行政法人の職員の給与は、その職員の勤務成績が考慮される ものでなければならない。 2 特定独立行政法人以外の独立行政法人は、その職員の給与及び退職手当の支給の基準を定め、これ

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7 を主務大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。 3 前項の給与及び退職手当の支給の基準は、当該独立行政法人の業務の実績を考慮し、かつ、社会一 般の情勢に適合したものとなるように定められなければならない。 ○国立大学法人法 (教育研究の特性への配慮) 第三条 国は、この法律の運用に当たっては、国立大学及び大学共同利用機関における教育研究の特性 に常に配慮しなければならない。 (独立行政法人通則法 の規定の準用) 第三十五条 独立行政法人通則法第三条 、第七条第二項、第八条第一項、第九条、第十一条、第十四 条から第十七条まで、第二十四条から第二十六条まで、第二十八条、第三十一条から第四十条まで、第 四十一条第一項、第四十二条から第四十六条まで、第四十七条から第五十条まで、第五十二条、第五十 三条、第六十一条及び第六十三条から第六十六条までの規定は、国立大学法人等について準用する。こ の場合において、これらの規定中「主務大臣」とあるのは「文部科学大臣」と、「主務省令」とあるのは 「文部科学省令」と、「評価委員会」とあり、及び「当該評価委員会」とあるのは「国立大学法人評価委 員会」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる同法 の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同 表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。 ○国家公務員法 (法令の制定改廃に関する意見の申出) 第二十三条 人事院は、この法律の目的達成上、法令の制定又は改廃に関し意見があるときは、その意 見を国会及び内閣に同時に申し出なければならない。 (情勢適応の原則) 第二十八条 この法律に基いて定められる給与、勤務時間その他勤務条件に関する基礎事項は、国会に より社会一般の情勢に適応するように、随時これを変更することができる。その変更に関しては、人事 院においてこれを勧告することを怠つてはならない。 ○2 人事院は、毎年、少くとも一回、俸給表が適当であるかどうかについて国会及び内閣に同時に報 告しなければならない。給与を決定する諸条件の変化により、俸給表に定める給与を百分の五以上増減 する必要が生じたと認められるときは、人事院は、その報告にあわせて、国会及び内閣に適当な勧告を しなければならない。 (法律による給与の支給) 第六十三条 職員の給与は、別に定める法律に基づいてなされ、これに基づかずには、いかなる金銭又 は有価物も支給することはできない。 (俸給表)

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8 第六十四条 前条に規定する法律(以下「給与に関する法律」という。)には、俸給表が規定されなけ ればならない。 ○2 俸給表は、生計費、民間における賃金その他人事院の決定する適当な事情を考慮して定められ、 かつ、等級ごとに明確な俸給額の幅を定めていなければならない。 (給与に関する法律に定める事項の改定) 第六十七条 人事院は、第二十八条第二項の規定によるもののほか、給与に関する法律に定める事項に 関し、常時、必要な調査研究を行い、これを改定する必要を認めたときは、遅滞なく改定案を作成して、 国会及び内閣に勧告をしなければならない。 ○「国立大学法人運営費交付金算定ルール」 ○国立大学法人会計基準等検討会議「国立大学法人会計基準」 第86 退職給付に係る会計処理 1 退職給付債務のうち、運営費交付金に基づく収益以外の収益によってその支払財源が手当されること が予定されている部分については、「第35 退職給付引当金の計上方法」により退職給付引当金を計上 する。 2 退職給付債務について、次の要件に該当する場合には退職給付引当金は計上しない。なお、その場合 は次の要件に合致しない場合に計上したであろう退職給付引当金の見積額を貸借対照表の注記において 表示するとともに、退職給付債務に係る毎事業年度の増加額は国立大学法人等業務実施コスト計算書に 表示する。 (1) 退職一時金(役員及び教職員の退職時に支払われる退職手当をいう。)については、退職一時金に充 てるべき財源措置が運営費交付金により行われることが、例えば中期計画等で明らかにされている場合 ○全国大学高専教職員組合中央執行委員会「退職金の大幅切り下げをさせないための第 1 次討議資料」 (2012 年 11 月 22 日)〈抜粋〉 この規定について、文部科学省国立大学法人支援課は、全大教からの問い合わせに対し、次の通り回 答しています(11 月 20 日)。 i. 第 86 の第 1 項に該当する場合には引当金を計上する。第 2 項(1)の場合、すなわち運営費交付金によ り財源措置が行われている場合には、引当を行わないとなっている。 ii. (問)「ある特定の個人の退職金を二分して、その一部を運営費交付金から、残りを引当金による、と いうことも可能だということで良いか。」に対しては、そのとおりと回答した。 iii. (問)「運営費交付金以外、ということは、たとえば具体的には、間接経費の収益によるというよう なイメージで良いか。」に対しては、そのとおりと回答した。 iv. (問)「逆に言えば、運営費交付金による退職給付との差額を支払うための引当は、運営費交付金で はできない、ということか。」に対しては、そのとおりと回答した。 ○文科省大臣官房人事課長「国立大学法人に措置する退職金相当額の運営費交付金の積算方法等につい

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9 て」(16 文科人第 26 号)(2004 年 4 月 21 日) 5 退職金の概算要求 (1)定年・任期満了等退職が明らかなものは個別に積算することとする。 ① 積算対象役員…法人が定める役員退職手当規程を算定の基礎とする。… ② 積算対象職員…各法人で支給する額ではなく、当面、国家公務員であると仮定した場合に計算され る退職金の額(以下「再計算の額」という。) ③ 基準月額 a. 俸給表は、「一般職の職員の給与に関する法律」の俸給表を使用する。 b. … … ⑤ 退職金の積算対象となる支給率 積算対象役員…法人が定める役員退職手当規程を基礎とする。… 積算対象職員…国家公務員退職手当法に基づいて支給率とする。 ○閣議決定「国家公務員の退職手当の支給水準引下げ等について」(2012 年 8 月 7 日) <国家公務員の退職手当については、人事院から示された退職給付に係る官民比較調査の結果及び見解 並びに「共済年金職域部分と退職給付に関する有識者会議」の報告を踏まえ、次のとおり、退職給付に おける官民較差の解消等を図ることとする。> <独立行政法人(総務省設置法(平成11 年法律第 91 号)第4条第 13 号に規定する独立行政法人をいう。) の役職員(独立行政法人通則法(平成11 年法律第 103 号。以下「通則法」という。)第2条第2項に規 定する特定独立行政法人の職員を除く。)の退職手当については、国家公務員の退職手当の見直しの動向 に応じて、通則法等の趣旨を踏まえつつ、今般の国家公務員の退職手当制度の改正に準じて必要な措置 を講ずるよう要請等を行う。> 人事院総裁江利川毅「民間の企業年金及び退職金の実態調査の結果並びに当該調査の結果に係る本院の 見解について」(給生- 2 8)(2012 年 3 月 7) <⑵ 同職種の者について退職事由及び勤続年数を合わせて比較 退職給付の官民比較に当たっては、同職種の者について同じ条件の下で比較することが求められる。 このため、政策の立案や行政事務の執行等の事務・技術的な業務が主体となっている公務における代表 的な職種であり、一般の行政事務を行っている行政職俸給表(一)適用職員とそれと類似すると認められる 民間企業の事務・技術関係職種の常勤従業員との間で比較した。 また、勤続20 年以上で退職した国家公務員の大半が定年退職者又は勧奨退職者であることから、これ らの退職事由に該当して退職した官民の退職者について、退職事由及び勤続年数が同じ者同士で支給水 準を比較した。 その際、民間企業において早期退職優遇制度や希望退職制度が適用されて退職した者は、会社都合に よる退職と同義に捉えることができることから、国家公務員の場合の勧奨退職と同一の退職事由にある ものと整理して官民比較を行った。>

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10 <本院は、調査対象となった企業規模50 人以上の民間企業との比較を行った。具体的には、公務におい ては行政職俸給表(一)適用職員、民間企業においては公務の行政職俸給表(一)適用職員と類似すると認め られる事務・技術関係職種の常勤従業員について、退職事由別(公務の定年退職と民間の定年退職、公 務の勧奨退職と民間の会社都合退職)、勤続年数別に退職給付総額(いずれも使用者拠出分)を対比させ、 仮に国家公務員の退職者に民間企業の退職給付額を支給したとすれば、これに要する支給総額が現に国 家公務員の退職者に支払われる退職給付総額と比べてどの程度の差があるかを算出するラスパイレス方 式による比較を行った。…公務29,503 千円(うち共済職域現価額 2,433 千円、退職手当 27,071 千円) に対して民間25,477 千円(うち企業年金現価額 15,063 千円、退職一時金 10,415 千円)となり、公務の 退職給付総額が民間を4,026 千円(13.65%)上回っている。> <民間企業の退職給付調査に基づく官民の退職給付の比較結果に基づき、国家公務員の退職給付につい て見直しを行うことが適切である。> ○人事院総裁江利川毅「定年を段階的に 65 歳に引き上げるための国家公務員法等の改正に ついての意見の申出」(2011 年 9 月 30 日) <人事院は、来るべき本格的な高齢社会において公務能率を確保しながら職員の能力を十分活用してい くためには、公的年金の支給開始年齢の引上げに合わせて、平成25 年度から平成 37 年度に向けて、60 歳を超える職員の給与の抑制や多様な働き方を可能とする措置等を講じながら、定年を段階的に65 歳に 引き上げることが適当であると認めるので、別紙要綱により国家公務員法その他関係法律を改正される よう、国家公務員法第23 条の規定に基づき、意見を申し出る。> ○文部科学省「国立大学法人等の役職員の給与等の水準(平成 23 年度)」2012 年 9 月 7 日 独立行政法人等の役員の報酬等及び職員の給与の水準の公表に関する政府決定及び総務省が定めるガ イドラインに基づき、国立大学法人(86 法人)及び大学共同利用機関法人(4 法人)の役員の報酬等及 び職員の給与の水準について、平成23 年度分の公表結果を取りまとめましたので、公表いたします。 職員の給与水準 平均年間給与(千円) 対国家公務員指数 平成 23 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 対前年度差 事務・技術職員 5,571 86.8 87.5 0.7 医療職員(病院看護師) 4,720 98.7 100.4 1.7 •事務・技術職員、医療職員(病院看護師)ともに増加しているが、これは対国家公務員指数の算出基 礎となる年間給与額について、国は国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律(平成24 年法律 第2 号、平成 24 年 2 月成立)により平成 24 年 6 月に調整される平成 23 年度の引下げ(年間平均-0. 23%)を反映させて算出している一方、国立大学法人等においては、平成 23 年度の支給実績から算出し ていること等が原因と考えられる。

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参照

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