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2021 International Workshop on Future Multi-Media Communications (FMC2021) 開催報告

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Academic year: 2021

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公立千歳科学技術大学紀要第2巻第1号 (2021)

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2021 International Workshop on Future Multi-Media Communications (FMC2021)

開催報告

理事・副学長 宮永喜一

2021 222日に、第1 回目となる2021 International Workshop on Future Multi-Media

Communicationsが開催された。公立千歳科学技術大学では、例年、応用化学・生物・材料の

分野を中心とした国際会議である Chitose International Forum on Science and Technology (CIF) が開催されているが、20202月より蔓延してきた新型コロナ感染症の影響で、2019年よ り計画・準備していた、第20回目のCIF20の開催が最終的には、2021年度以降に延期する こととなり、その代わりとして、2020 年度における、本学主催の国際会議という位置づけ で、本国際ワークショップが企画された。国際会議主催の目的は、世界で活躍している第一 線研究者の研究成果を直接聞く機会の提供や、日ごろ熱心に研究を進めている学生の皆さ んの研究成果を、世界に発信するという意味を含む。ただ、今回は準備期間も短く、また広 く研究論文の募集を実施できなかったため、招待論文も含めて、全体の発表件数は限定的と なった。

1 フライヤー 図2 Call For Paper

本ワークショップのテーマは、「未来のマルチメディア技術と情報通信技術」に関するも のであるが、電子工学、物理学、応用化学、生物学、医学などとマルチメディアデータサイ エンスや情報通信処理技術との異分野連携のテーマも含められており、CIFの国際会議が目 指す内容とも一部重複している。会議の形式は、すべてオンライン化しており、本学が有す zoomライセンスを利用しての、オンライン国際会議である。実行委員会は、本学の教員

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のほか、シドニー工科大学の Eryk Dutkiewicz 教授(電気データ工学部長)の協力を得て、

2つのセッション構成による会議となった。

本会議では、IEEE Sapporo Section と、電子情報通信学会北海道支部の技術協賛を得てお り、各学会に所属する会員の皆さんにも自由に参加できる形式とした。図1には、協賛して いただいた 2 つの学会から、各会員へ電子的に配布してもらった本国際ワークショップの フライヤーである。同時に、図2にあるような、Call for Paperも関係の学会会員や、道内各 大学に配布した。

本ワークショップの構成は、2セッションであり、最初のセッションは、招待研究者によ る特別講演である。2つ目のセッションは、Young Researcher's Sessionとし、Call for Paper 従って、投稿してくれた学生さんの発表が行われた。

Session 1 では、次の3つの特別講演が行われた

1. “IoT Technologies for Industry 4.0 and their Deployment in Management of Water Systems”

Invited Speaker: Prof. Eryk Dutkiewicz, University of Technology Sydney, Australia 2. “IoT and Blockchain: Technologies, Challenges, and Applications”

Invited Speaker: Prof. Ren Ping Liu, University of Technology Sydney, Australia 3. “AI based Video Analytics”

Invited Speaker: Prof. Supavadee Aramvith, Chulalongkorn University, Thailand

最初の講演は、IoTの最新動向と、その具体的な応用などに関する講演であり、IoT技術 の世界的なニーズの高まりについての解説のほか、オーストラリアとベトナム政府による 共同開発プロジェクトとして、海産物の養殖を最適にかつ効率よく実施する、IoTシステム の紹介などが行われた。2番目の講演は、世界的に話題となっているブロックチェーン技術 に関する最新動向と、その技術を使った安全で、安心な食品トレーサビリティシステムの紹 介が行われた。応用例として紹介された中で、漁船が獲った魚を、バイヤーが、直接漁港に 行き購入することなく、スマートフォンによって魚の競りを行い、購入するというシステㇺ の話もあり、安全・安心・短時間で、新鮮な魚を流通させるシステムの紹介が行われた。3 番目の講演は、人工知能(AI)を利用したマルチメディア処理の最新動向と、人工知能搭載の 動画像サーベイランスシステムの話題が提供された。人工知能により、カメラで撮っている 映像に対して、通常とは異なる動作や、異常な状況を自動的に検出し、その内容をユーザに 知らせるシステムが紹介された。

IoT、サイバーセキュリティ、人工知能といった、いずれも研究テーマとして、最近、世 界中で話題となっている内容の講演であり、たいへん有益な技術情報が得られたものと感 じる。セッションの参加者は、本会議の始まりから、ずっと参加した人のほかに、ある特定 の時間だけ参加している人がいたため、オンライン会議の参加者総数は、正確にはわからな いが、すべての講演で、30名以上の同時参加がいた。

2セッションは、学生セッションであり、下記の2件が発表された。

1. “Proposal of visualized optical alignment method for surface-coupled photonic integration circuits”

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Authors: Hongli Yu, Hiroshi Fukuda, Souichi Kobayashi, and Naoto Yoshimoto, (CIST, Chitose, Japan)

2. “Topology optimization of dielectric waveguide devices for millimeter-wave”

Authors: Naoya Hieda, Akito Iguchi, Yasuhide Tsuji, (Muroran Institute of Technology, Muroran, Japan), and Tatsuya Kashiwa, (Kitami Institute of Technology, Kitami, Japan)

本学のほか、室蘭工業大学及び北見工業大学からの講演もあり、短期間の準備であったに もかかわらず、協力頂いた大学の皆様には、大変感謝申し上げたい。

準備期間が半年弱といった、一般の国際会議での準備期間に比べて、非常に短い期間であ ったにもかかわらず、たいへん有意義な国際会議が開催できたと感じている。オンライン化 による簡略形式の会議を指向したということもあるが、本会議を実施するにあたって、実行 委員として、尽力いただいた皆様に、感謝申し上げたい。同時に、本会議に参加して頂いた すべての皆様にも、感謝申し上げる。

(2021223日)

図 1  フライヤー             図 2  Call For Paper

参照

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