黒色銅合金の色について
中 谷 昭 子 * Color of Black Copper Alloys
Akiko Nakatani
要 富 本研究は,本学紀要第20集に次ぐもので,日本古来の金属工芸材料として,独特の表面処理 技術で作られる赤銅の呈する色について,合金の組成の違いによる黒の色みの相違について観察,検討 を行なったのに引き続き,更に経年による変化を追って,合金の組成の違いがどのように異なって評価 できるかを目的とした。
試料は殆んど彩度I以下の誤u色上でもいわゆる無彩色といわれる範閣内のものであり,経年後の色変 化を比較するということは測色上困難な条件であったが,同時期測定の試料開と,同一試料の経年変化 との二方向の邑差を見ることによって,試料聞の色の差と,経年変化の傾向から検討を加えた。また2 種の機器で,条件の異なる測定をすることによって,経年による色測定上の問題点を少しでも解決する
ことを試み,問時に, 2種の測定による相違も確認できた。更に人間の視覚を使って官能検査を行な い,測定による色との対応を確かめ, 6種類の試料について 組成の違いによる色の相違を識別した。
1 . は じ め に
赤銅(しゃくどう)は,着色して効果を発揮 する着色用の銅合金として,中世から現代に至 るまで長年工芸制作に用いられてきた。しかし 銅合金の金の配合最と特殊な着色法によって得 られる黒の色みについては,経験的に伝えられ ているだけで確かな識別の記録がない。そこで 既 報1)のように,伝統的な仕様によって合金試 料を作製し,着色実験を行なって,得られた黒 色の色調を,色測定で色を表示し,合金の組成 の相違による黒の色みについて,観察,検討し て報告した。この煮込着色法で着色された銅の は , 亜 酸 化 銅 (CU2U)を主体に 構成されていることが報告2)されているが,金 属 酸 化 膜 は 経 時 的 に 変 化 す る と 考 え ら れ る の で,各種の赤銅の黒の色調が,経年によりどの ように変っていくか,また合金の組成の違いが どのように異なって評価できるか,を目的とし
*本学教授金工
( 255 )
てこの研究を行なった。
ここでの試料は,殆んど彩度1以下の,測色 上 で も い わ ゆ る 無 彩 色 と い わ れ る 範 間 内 な の で , そ れ ら の 色 の 差 を 捉 え て い く 難 し さ が あ る。更に経年後の色変化を比較することは,同 時に全試料を測色することができないので,測 定機器の状態の変化,測色条件の差異など,測 定結果をそのまま比較するには問題点がある。
そこで今回はこれらを,向時の試料開と,向一 試料の経年変化との二方向の色差を見ることに よって,試料間の色の差と,経年変化の傾向か ら,検討を加えた。
更に人間の説覚を使って官能検差を行ない,
測定による色との対応を確かめた。
2. 実 験
2.1 試 料
前報の実験試料3)と同ーのもので,表1に示 すように,金の配合量の異なる,
分差し,一分差し,五厘差し 類の赤銅で,その中,五厘若しと
し,三 しの 5
しの赤
表i 試料の組成 (重量比) 試 料 No. 種 ~Ij 金(%)
五 分 差 し 2 三 分 差 し
3 分 差 し
4 五 産 差 し
5 庫 差 し
6 黒 味 銅
銅には鍋の1/2量に黒味錦を用い,これに黒味 銅だけの試料を加えた合計6種類である。特に
No.lの五分蓋し赤銅が,一般には一番良いと されてきた配合のものであるが,煮込着色時の 色調は良好の結果を得ている4)。
今回の実験試料は, f乍製時より常に向ーの状 態で,南向き 2階のワピンクソレームの,開口部 は レ ー ス の カ ー テ ン で 直 射 日 光 を 遮 っ た 室 内 の,直接日射は届かない位置にある1.25 m高 さの棚上に並べて放寵したものである。
2.2 色測定 (1) 測 色
試料作製後約3年8ヶ月経過した1991年9月 10臼に測定A‑Vを行なった。
試料の色測定は前報と同様に,自記分光光度 MICC (村上色彩技術研究所製高速分光光度 CMS‑1200型), FS‑3塑フレキシブノレ センサーで,可視光範囲内の分光分布曲線およ び色を測定した(測定A)。
光学測定は,同一器種で,同一条件に於いて も,時間差のある測定結果を用いて色差を出す ことは,光源の経年変化などにより,必ずしも 妥当ではない。そこでその変化傾向が,器種に よってどのように一致するかどうかを,最後の 1年 間 の 経 過 試 料 に 関 し て は , COLOR MEASURING SYSTEM SZS‑.E80 (日本電色 工業株式会社製)でも測定し,同様の色差を算 出した。このSYSTEMにおいては, より色み を捉えるために,正反射光(光源色)カットの
4.76 2.91 0.99 0.50 O. 10
( 256)
錦(%) 黒味銅(%) 95.24
97.09 99.01
49.75 49.75 49.95 49.95 100.00 (1988年1月作製)
条件で行なっている(測定B)。
表2に示す測定年月日での結果について,試 料の経年変化と,測色上の問題点を考慮、して,
色表示の結果に対する考察を行なうために,次 の色差を求めた。
(2) 色
色差の表示方法は, JIS Z 87305)に規定さ れるL*aも*表色系によるもので,測色データ の中の三刺激値XYZからL1LぺL1a*,L1b*を算 出した。
この場合,次の条件で各々の色差を求めた。
1) 各試料の経年変化
各試料の,経年による色の変化の傾向を見る ために,試料作製後の1988年1月25日の第I回 測定を基準とした,試料毎の各経年測定との色 差を求めた。
2) 基準試料に対する色差の経年変化 各試料開の色の差の,経年による変化の傾向 を見るために,常に基準試料はNO.lとした,
同時期測定の各試料との色差である。これは五 分差しの赤銅を最良のものとしてきた,旧来の 慣習に即したものである。
なお,村上色彩技術研究所製高速分光光度色 CMS‑1200型 で の 測 色 で は , 表2に示す 5間 (A‑1 ~A-V) の測定結果に対する を求めた。また,表2中のA‑N,A‑VとB‑
1, B‑TIでは,A‑N, B‑Iの各々の試料を基 とした経年変化に対する色差を求めた。
更にこれらの色が,色相,明度,彩度の伺れ
黒色銅合金の色について 表2 測定年月E
測 定 回 年 月 日 着色後経過年月 使 用 機 器 1988年 l丹20日 着 色
a A‑I 11 1月25日 5 8 (A)自記分光光度計MICC CMS‑1200型
b E 11 2月8日 19日
C E 11 7月5日 5.5月 d N 1990年7月9自 2年5.7月 e V 1991年9月10日 3年7.7月
f B‑I 1990年9月188 2年8月 (B)COLOR MEASURING SYSTEM SZS‑L'80
g 五 1991年7月4日 3年5.5月
の要素によってより色差が出ているかを見るた めに,この3つの要素に分解して図示した。
これらの結果から,各測色時の試料の色をマ ンセル色表示法によって表示し,それらを基に して,上記の各色差の傾向から,試料開の色変 化と,各試料の経年変化による色差について,
各々の関連からその色変化を類推する。
3. 結果および考繋
3.1 試料の色
(1) 分光皮射率分布曲線
各試料についての経年による色の変化を,
MICC, CMS‑1200型での鴻色データに基づく 分光反射率分布曲線(図 1)で見ると,先ず,
最後1年間はし、ずれの試料に対しても全体の反 射光量が増したことが判る。中でも No.5ー鹿 差し赤銅, No.6黒味銅が目立って反射率が高 く,色が透けてきたと考えられる。このこと は,測定BのSZS‑.E80 COLOR MEASUR‑
ING SYSTEMによる正反射光をカットした測 色結果(表3)にも明度が他より大きく示され
てし、ることからも られる。
各々の試料について反射曲線より次のことが 類推される。
( 257 )
NO.l (五分差し赤錦)は,波長470nmの近 辺で突出のある短波長側優勢のカーブが経年に よって更に増し,青の色相がより鮮明になる傾 向で,青の性格が強く浮き彫りされ,青黒くな ったと考えられる。
No.2 (五分差し赤銅)は,波長450"‑'500 nmで反射率の増加が見られ,すなわち短波長 側優勢のカーブがはっきりしてきて,青黒い感
じがやや強まったと見られる。
No.3 (一分差し赤銅)は,ほぼ水平で無彩 色の性格を維持しており,カーブの変化は小さ いので有彩色性は弱い。
No.4 (五厘差し赤銅)は,波長460nmの近 辺に反射率の突出が見られ,やや短波長の側が 優勢となり,以前より青みが強まっており,
黒さが見られるo
No.5 (ー厘差し赤銅)は, No.l,,‑,No. 3と は異なり長波長側の皮射率の増加が見られ,黄 から黄赤にかけての色が極めて明確に出てお り,暖色領域の黒,羊葉色(ょうかんいろ)にな ったといえる。
No.6 (黒味錦)は,波長480nmから550 nm辺の線の部分の反射率が減少し,長波長側 の黄から黄赤が強くなった。全反射光震の増大 により透明性が増し,より茶褐色化したと考え
6 6 6
試料No.l
a. d!U定A‑I b. A‑TI c. A‑lli d. A‑N e. A‑V
No.2 No.3
" ‑ ‑ ‑ ‑ へ ¥ ト ¥ 一 一
¥
~e e 3‑1 3
%
l 三
Cド ぐ へ ¥
b a d
応ミと¥
一一 ー」二ここミヱーba t
;を i
b a
ハv
nU
A44
AU
0
400 600 500 600
波長 (nm)
700
られる。
以上をまとめ, 3年8ヶ月経年後の試料を分 光反射率分布曲線より類推すると, NO.3一分 差し赤銅を除いて有彩色性が出ており, NO.l 五分蓋し赤銅, No.2三分差し赤銅, NO.4五 厘差し赤銅は青色(青黒)に, No.5一厘差し 赤銅, No.6黒味銅は暖色系になっている。
(2) 色表示
各 概 定 時 の 各 試 料 の 測 定 値 の 平 均 と HVC (マンセル値)を表3に示す。測定Aによる各 試料の経年による色相の変化を見ると,
NO.l五分差し赤銅は青の範囲でほぼ函定し ている。
NO.2三分差し赤銅は紫み青から青みが強ま ってきている。
No.3一分蓋し赤銅は青紫から紫になり黄赤 へと赤方向に変化しているが,明度・彩度が極
500 700 0 400 500 600 700
図1試料hll分光反射率
めて低いので,無彩色に近いと考えられる。
No.4五鹿差し赤銅は青紫の範囲でほぼ閏定 している。
No.5一厘差し赤銅は青み紫から赤方向に廻 り黄赤に変化している。
No.6黒味銅は赤紫から次第に赤みを増し,
黄赤に変化している。
何れも低明産,低彩度の中でのことで,黒の 色みの範聞のこととなるが,全ての試料につい て昨年から今年にかけて急に明度が高くなって おり,彩度も少し上っているので,色が透けた とみられる。これらは先に述べた分光反射率分 布曲線からの類推と同一傾向を示している。
3.2 色 差 (1) 全体の色差 1) 各試料の経年変化
各試料の経年による色の変化を明らかに示す
( 258)
6
黒色錦合金の色について
NO.4
e
3
2
NO.5 No.6 e
e
4
C 2 唱
d a唱
︒
C
ca '0
・d 唱d
aL U
0 400 500 600 700 0 400 600 700 0 400 500
分布曲線の経年変化
ために,作製時との色差で表4に示す。各試料 の経年による変化は一定でなく, NO.l五分差 し赤銅, No.3一分差し赤銅は測定立の色差が 大きく,測定III,Nと経年の色差が小さくなる。
NO.4五麗差し赤銅は測定互の色差が大きかっ たのが測定亜で差が小さくなり,測定Nの経年 では色差は変らない。 NO.6黒味銅は測定立,
Eと色兼が大きくなったのが測定 Nの経年では 色差はぐんと小さく NO.2三分差し赤銅,
NO.5一麗差し赤銅は測定立で色差が小さかっ たのが測定車で大きくなり 経年の測定Nでは 余り差がない。それらが測定Vでは大きく経年 変化して,ほぼ間程度に色差がぐんと大きくな って,全体としての大きな変化が認められる。
2) 基準試料に対する色差の経年変化 同時期測定の基準試料NO.lに対する各試料 の色差の経年変化を表5に示す。試料作製時の
500 600 700
NO.l五分差し赤銅に対しての各試料の は,最も小さいのがNo.2三分差し赤銅で,
No.3一分差し赤銅, No.4五鹿差し赤銅,
NO.5‑厘差し赤銅の義は, No.l五分差し赤 銅とNo.2三三分差し赤銅との色差より小さい傾 向で, NO.6黒味銅が最もNO.l五分差し赤銅 との色兼が大きい。しかし経年変化による各試 料のNO.l丑分差し赤錦に対する色差は同一傾 向ではなく, No.2三分差し赤銅は測定Vを除 いては比較的変化が少ない傾向であり,その測 定Vを含めてNO.5‑塵差し赤銅のNO.l五分 差し:赤銅に対する色差の経年の差は小さい傾向 である。それに対しNo.3一分差し赤銅, No. 4五厘差し赤銅, No.6黒味銅は, NO.l五分
し赤銅との色差が経年毎に大きく変化してい る。
3) 1990~1991 年の経年変化 ( 259 )
表3 灘 定 { 護 と a (A‑1) b (A‑TI) c (A一麗) 試 料No.
測色値 マンセノレ 測色{甚 マンセノレ 調日色値 マ ン セ ル
X 1. 20 X 1.24 X 1. 56
Y 1. 25 0.5 PB 1. 0/1. 2 Y 1. 30 O. 5 PB 1. 1/1. 1 Y 1. 65 8.5B 1.3/0.9 Z 2.06 Z 2.09 Z 2.44
X 1. 22 X 1. 28 X 1.56
2 Y 1. 24 3.0 PB 1. 010. 4 Y 1. 31 3.0 PB 1. 1/0. 5 Y 1. 60 10.0B 1.3/0.4 Z 1. 68 Z 1. 80 Z 2.06
X 1. 10 X 1.14 X 1. 50
3 Y 1.10 8.5 PB 0.9/0.4 Y 1. 14 0.5P 1.010.3 Y 1.51 8.0P 1.2/0.1 Z 1. 45 Z 1. 46 Z 1. 83
X 1. 59 X 1. 53 X 1. 79
4 Y 1. 60 9.0 PB 1. 310. 4 Y 1. 53 8.4 PB 1. 2/0. 4 Y 1. 81 1.0P 1.4/0.2 Z 2.11 Z 2.03 Z 2.23
X 1. 61 X 1. 55 X 1. 98
5 Y 1. 62 9.5 PB 1. 3/0. 3 Y 1. 55 1.5P 1.2/0.3 Y 1. 98 10.0 RP1. 5/0. 2 Z 2.07 Z 1. 99 Z 2.33
X 1. 67 X 1. 57 X 2.21
6 Y 1. 64 1. 5 RP 1. 3/0. 3 Y 1. 55 6.0 RP 1. 2/0. 2 Y 2. 16 3.5 RP 1. 6/0. 4 Z 2.03 Z 1. 88 Z 2.66
測 定 日 1988. 1.25 1988. 2. 8 1988. 7. 5 使 用 機 器 (A)自記分光光度計MICC(村上色彩技術研究所製高速分光光度色差計CMS‑1200型)
1990"‑' 1991年の測定A,測定Bのそれぞれ についての各試料の経年による変化の色差(表 6 )を見ると,測定Bでは正反射光をカット したために,相対的に,測定A で差が大きい 方が測定3では差が小さい傾向が出ている。
しかしA,B共に経年の差が大きい。 A‑Nと A‑Vとの差については,先に測定 A で全体の 経年変化の額向を見た時に, A‑Iの各々の試 料を基準とした差を見ると, A‑Vにおいては 何れの試料についても明度がかなり高くなって いたが,やはり試料の経年変化が,A‑Nから A‑Vの間に特に大きく見られたこと
られている。
(2) 色差の色相・明度・彩度への分解 1) 各試料の経年変化(図2)
(260 )
No.lの五分差し赤銅は経年により変化がか なりあるが,測定A…互の赤寄りの動き以外は 緑み青から青の範囲の動きで,明度の上り方は 測定A‑Nから A‑Vにかけて,つまり作製時 より約30ヶ月後から44ヶ月後迄の14ヶ月間が大 きい。
NO.2の三分差し赤銅は経年しでも色みが変 らなかったのが,向様の上記14ヶ月間に色みが 青紫からやや青に移った。明度も同じ14ヶ月間 に大きく上っている。
No.3の一分差し赤錦は測定A立でくやっと 赤側に寄るが,測定A‑ill,N, Vと元に戻っ て青紫の色みは変化がない。明度は何様の14ヶ 月間に大きく上っている。
NO.4の五厘差し赤銅は測定A‑IIでくやっと
黒色銅合金の色について マ ン セ ル 表 示
d (A‑N) e (A‑V) 測色{直 マ ン セ ル 測色{直 マ ン セ ル
X 1. 31 X 3.84
Y 1. 38 6.5B 1.1/0.5 Y 3.99 0.5 PB 2.3/0.7 Z 1. 86 Z 5.36
X 1. 24 X 3.77
Y 1. 27 7.0B 1.0/0.2 Y 3.86 10.0 B 2.3/0.3 Z 1. 58 Z 4.79
X 1. 15 X 3.57
Y 1. 16 4. 0 YR 1. 0/0. 1 Y 3.60 6.2 P 2.2/0.2 Z 1. 36 Z 4.37
X 1. 40 X 4.01
Y 1. 43 4.5 PB 1. 2/0.1 Y 4.07 6.0PB 2.3/0.4 Z 1. 74 Z 5.13
X 1. 68 X 4.93
Y 1. 69 5. 0 YR 1. 3/0. 2 Y 4.92 2.0 YR 2.6/0.3 Z 1. 91 Z 5.57
X 1. 66 X 4.91
Y 1. 62 7.5 YR 1. 3/0. 3 Y 4.81 2.5 R 2.6/0.4 Z 1. 87 Z 5.57
1990. 7. 9 1991. 9.10
赤みになるが,測定A‑III, N, Vと元に戻っ て青紫の色みは変化がなく,明度は演目定A一五 で下ってA一面で上り,A‑Nで又下って A‑V で大きく上り経年で変化する。
No.5の一座差し赤銅は経年で色みが変らな かったのが,同様の14ヶ月間に青紫からやや紫 系に移った。明度も同期間に大きく上ってい
る。
No.6の黒味錦は経年による変化があるが,
赤み紫から青寄りで紫系になり,明度は測定 A 互,A‑Nは同じで, A一服, A‑Vはより,
同様に14ヶ月間に大きく上っている。
何れも明度が,測定A‑Nから A‑Vの間,
製作時より約30ヶ丹後から44ヶ丹後迄の14ヶ月 の間に急激に明るくなっている。これらの色の
f (B‑1) g (B‑II)
測色値 マンセノレ 測色値 マンセノレ
X 3.07 X 6.66
Y 3.42 5.1G 2.1/1.2 Y 7.10 9.8GY3.1/0.7 Z 3.77 Z 7.73
X 2.91 X 6.45
Y 3.16 5.9GY2.0/1.1 Y 6.82 4.8 GY 3.1/0. 7 Z 3.07 Z 7.01
X 2.66 X 6.28
Y 2.86 1.9GY1.9/1.2 Y 6.57 1.2GY3.0/0.7 Z 2.49 Z 6.62
X 3.23 X 6.75
Y 3.47 4.4 GY 2.1/1.。 Y 7.06 2.1 GY 3.1/0. 6 Z 3.34 Z 7.29
X 4. 10 X 7.58
Y 4.28 8.5 Y 2.4/1. 0 Y 7.84 8.0 Y 3.3/0.7 Z 3.88 Z 7.79
X 4.21 X 7.71
Y 4.28 4.0 Y 2.4/0.7 Y 7.88 4.7 Y 3.3/0.6 Z 4.16 Z 8.01
1990. 9.18 1991. 7. 4 (B) COLOR MEASURING SYSTEM SZS‑1]O (陸本電色工業株式会社製)
傾向については,何れも無彩色軸に近い範西内 での色みの変化である。
2) 基準試料に対する色差の経年変化(図 3) 測定A‑Iで、は,明度は,基準試料No.l五 分差し赤銅に対してNo.2三三分差し赤銅, No. 3一分差し赤銅は低く, NO.4五鹿差し赤銅,
No.5 厘差し赤銅, No.6黒味銅は高い。色 みは,ほぼ同様にNo.l主主分差し赤銅の青系と の差が大きく,全体として紫みに寄っている が,中でNo.6黒味銅が一番色が異なる。
測定A‑IIでは,明度は, NO.l五分差し赤 銅に対してNO.2三分差し赤銅は同じで, No. 3一分差し赤鋸は低く, No.4五塵差し赤銅,
NO.5一鹿差し赤銅, NO.6黒味鍋は高い。色 みは, NO.l五分差し赤銅の青紫に対してNo. ( 261 )
表4 各試料の経年変化
測¥定¥回¥試¥料¥N1o. 2 3 4 5 6 A‑I 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
E 3.3 0.7 3.2 2.8 1.0 2.7 盟 2.7 3.0 3.1 1.6 3.0 3.5 N 2.3 2.5 1.5 1.6 3. 1 1.0 V 12.6 12.9 12.6 10.8 13.6 13.3
表5 基準試料に対する色差の経年変化
測¥定‑‑‑‑‑......̲̲回武¥料N0. ¥¥ 2 3 4 5 6 A‑I 0.0 3.7 4.6 4.4 4.4 6.9
E 0.0 3.1 5.4 4.5 4.8 5.7 E 0.0 3.8 4.7 3.8 4.8 6.6 N 0.0 3.7 3.9 3.1 4.7 2.6 V 0.0 1.6 3.4 2.2 5.4 4.3
一一
表6 1990""'1991年経年変化
測¥定¥回¥試¥料¥N¥o. 2 3 4 5 6
A‑N 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 V 11.8 12.2 11. 7 12.0 12.7 13.2
B‑I 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 宜 10.5 10.8 11.5 10.2 9. 1 9.2
(262 )
黒色銅合金の色について
Llbヰ
NO.4 試料No.l
LlL*
13‑‑i v
12ぺ
11叶 10ーイ
Llb本
13
‑ r
V12 11 10
Llb*
H HA
臨
W H I
﹂l
Jl e
寸 ﹂
41↓iベi
A A q J
ワω 1 i A U
‑
‑
車
'@ ei s
つdワω
No.2 NO.5
LlL:"
13べ
;V 12
→
11
→
10斗
Llb*
Ll L~
13ーヰV 12寸 11
→
10
→
Llb*
2
No.3 No.6
図 2 各試料の経年変化 (263 )
11ワω
一一
Llb*
Llb*
Lla*
LlL*
‑2
A亜
( 264 )
Llb*
黒色鋪合金の色について
LlL*
1 .4
A‑N LlAT 'L* "
(測定年月日は表2による)
a a‑ ‑
E 'A γ
ι
Lla*
Llb*
Lla*
函3 基準試料lこ対する色差の経年変化 A‑V
2三分差し赤銅, No.5ー厘差し赤鋸, No.6 黒味銅については同じで, No.3一分差し赤銅,
No.4五鹿差し赤鋸は紫みが強い。
測定A‑IIIでは,明度は, No.l五分差し赤 銅に対してNo.2三分差し赤銅, No.3一分差 し赤銅は低く, No.4五鹿差し赤銅, No.5‑
厘差し赤銅, No.6黒味銅は高い。色みは,何 れもNo.l し赤銅の青系との差が大き く,紫みに寄っており,中でNo.6黒味銅が一
番色が異なる。
測定A‑Nでは,明度は, No.l五分差し赤 銅に対してNo.4五厘差し赤銅は同じで, No. 2三分差し赤銅, No.3一分差し赤銅は低く,
No.5‑厘差し赤銅, No.6黒味銅は高い。色 みは, No.l五分差し赤銅の青から何れも紫側 に寄っているが,中でNo.5一厘差し赤銅が一 番色の差が大きい。
測定A‑Vでは,明度は, No.l し赤
( 265 )