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Mi c r os t r uc t ur eofbr e a °sona ddi t i ono ft hedi f f e r e ntt ype so ff at sa ndoi l s

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Academic year: 2021

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(1)

(:k ? i ?a Ii is ni O ; f 2 , r . t S . h i 3 e t , y F; ; u a l t t u y r o a fs E c d i : : : e t i O nand"umanSt udi e s )

油脂 の性状 の違 いによるパ ンの組織構造

庄 司 善 哉* 真知子 *

2

Mi c r os t r uc t ur eofbr e a °sona ddi t i ono ft hedi f f e r e ntt ype so ff at sa ndoi l s

Ze nyaShoj i

*

Ma c hi koMi ne ki * 2

Abs t r ac t

Thee f f e c t sonaddi t i onoft hr e eki ndsoff at sa ndoi l st odoughswe r ei nve s t i gat e dwi t hbaki ng qual i t yandmi c r os t r uc t ur e .Fat s( H)c ons i s t e dofhydr oge nat e df i s hoi landl a r d, ami xt ur e( S)off at s andr a pe s e e doi landr a pe s e e doi l ( L)we r ea dde dt odoug h sofbr e a°s ,r o e s pe c t i ve l y. Spe c i me nsof doughsi mme di at e l yaf t e rmi xi ng, S e c ondf e r me nt at i onandbake dofbr e a °swe r epr e f i xe dwi t hi n2. 5%

gl ut ar a l de hydei na0. 05M phos phor i ca c i dbuf f e r( pH7 . 4) . Af t e rr i ns e d, e ac hs pe c i me nwa spos t f i xe d wi t h1 % os mi um t e t r a oxi dat ei nt hes amebuf f e r .Pos t f i xe ds pe c i me nswe r ede hydr a t e dbyane t hanoI s e r i e sandt he ne mbe dde dwi t hi nSpur r ' se poxyr e s i npol yme r i z e dat65℃ f or20hr .Af t e rs pe c i me ns wer ec uta nds t ai ne d,t he ywe r eobs e r ve dbyopt i c a la ndt r a ns mi s s i one l e c t r onmi c r os oc ope .

Br e adsmi xi ngr a pe s e e doi lha dt hel owe rl oa fvol umet hant hos emi xi ngt wos ol i dsf at s( SandH) . Thegl ut e ns t r a ndsi nbr e a °smi xi ngr a pe s e e doi lwe r eune xt e nde d, andt he yc ont ai ne dal ar genumbe r ofl i pi ds phe r e s .Mi c r os t r uc t ur eofot he rbr e a °swe r enotobs e r ve danyl i pi ds phe r e swi t hi nt hegl ut e n s t r ands .

f 緒 言

パ ンを作 る材料に用いられる油脂 は,パンのテクスチャー に大 き く関与す る。製パ ン性 に,一番大 きな影響 を与 え るのは小麦粉であるが,油脂 はその調理特性である 「ク リー ミング性」1 )によって,小麦粉生地 に気泡 を分散 さ せ,膨化度を上昇 させ るといわれてい る2 ) 。 しか し, 小 麦粉粒度

3)

や小麦粉中 の油脂成分

4)

な どの違 いか らパ ン の機能 を検討 した ものは多 いが,油脂 の性状 の違 いおよ び固体脂含量 の違 いに よ る油脂 の機能5 ‑ 7 )につ いて の製 パ ン性 の報告 は少 な く,特 に組織構造か ら検討 した もの はほとん どな

い。

パ ンやスポ ンジケーキに対す る卵黄 の 影響 につ いて組織構造か ら観察 した報告 は,若干み られ るが8 ‑ 1 0 ) ,油脂 の機能を検討 した もの は少 ない。 著者等 はこれ までバ ターロールの製造過程を追 って, その組織 変化を観察 し,溶媒抽 出処理 によって油脂の挙動を検討 した1 1 1 4 ) 。 そ こで, 本 研究 で は, タイ プの異 な る油 脂 ( 固体油脂,液状油)を用 いて食パ ンを調製 し, その組

*秋田大学教育文化部

* 2

青葉学園短大食物栄養学科

織構造を観察 し,食パ ンの製品の良否 および油脂 の機能 について検討 した。

材料および方法 1.材料および試料

調製も たパ ンの材料 および配合を Tabl e lに示 した。

この配合 は,食パ ンの一般的な中種法 によるもので,小 麦粉 ( 強力粉㈱ 日本製粉)∴ イース ト, 上 白糖, 食塩, 脱脂粉乳,油脂で構成 している。油脂 は,強力粉 に対 し て 5% 使用 し,固形油脂 は 2 種類,①菜種 白絞 池3 5 と固 体脂 6 5 ( 豚脂,魚硬化油 を含む) の割合で配合 した油脂 ( 以下 S 油脂) ,②菜種 白絞油 6 0 と固体 脂 4 5 の割合 で配 合 してある油脂 ( 以下 H油脂) を用 いた。 それ に③ 液 状油 ( 菜種 白絞池,以下 L池) の三 種類 を用 い, それ ぞれの油脂 の内訳を Tabl e 2 に示 した。対照 と して, 油 脂を加えないパ ン生地 も調製 した。

製パ ン方法 は,中種法 によるもので,混担 および発酵 に 6 時間をとり,焼成 は 1 9 0 ℃ ,4 0 分間 とした ( Fi g, 1

) 0

2. 顕微鏡試料の作製

顕微鏡試料 は, ( A) 混担終了時生地 , ( B) ホイ ロ発

(2)

Ye a s t Ye a s tf ood Wat e r Dough

ヽ⊥ 2 0 2 4

56 2 . 4 1 008 Fl our ( s t r ong)

Sugar Sa l t

Ski mme dmi l kpowde r FatandOi l

Wat e r

3 . 8 0 5 1 2 5 5 2 0 0 3 6 0 0 2 2 4 5 2 0 7 1 1 6

Ta bl e2. Compos i t i onofFatandOi l

Combi nat i on Rat i o( %) S: f at sa ndoi l Hydr oge na t e df i s hoi l ( 43℃)

Hydr oge nat e df i s hoi l ( 36℃) Lar d

Ra pe s e e doi l

0 0 5 5 1 4 1 3

H: f at sandoi l Hydr oge nat e df i s hoi l ( 43℃) 40 Ra pe s e e doi 1 60 L: oi l Ra pe s e e doi l 1 00

Spongem i Ⅹi ng ( Lows pe e d3 m i n,hi ghs pe e d3 0 s e c ) ]

Fe r me nt at i on ( 2 8 ℃ ,4 h)

4‑

二 年gr e di e nt sofdoughom i t t e df at san doi l s Doughml Xl ng ( I J O WS Pe e d2 m i n,hi ghs pe e d3 0 mi n)

‑f at sandoi l s

Mi xi ng ( Lows pe e d2 m i n,hi ghs pe e d7 mi n) s a mpl i ngA Fl oort i me ( 1 5mュ n)

t

Di vi di ngandRoundi ng ( 2 1 0 g) l

I nt e r me di at epr oof ( 1 5mi n) I

Moul di ng i

Fi nalpr oof ( 3 8 ℃ ,6 5mi n) Baki ng ( 1 9 0 ℃ ,4 0mi n) Br e f a°s

s a mpl i ngB s a mpl i ngC Fi gur e 1 . Br e a dmaki ngpr oc e s sands a mpl i ngt i me s

醇 の加熱前生地 および ( C) 焼成後のパ ンの 3 点 を試 料 として採取 した ( Fi g. 1 ) 。採取 した試料 をいずれ も, 5 m m 角に切 り出 し, 2. 5% グル タルアルデ ヒ ド溶液 。0. 1 M

リン酸緩衝液 ( pH7 . 4) に 5 ℃, 2 時間の固定を行 った。

その後洗浄 し, 1 %オス ミウム酸で 5 ℃, 2 時間の後固 定 を行 った。 これ らをェタノール系列 にて脱水 した

15).

3. 顕微鏡観察

いずれの試料 について,走査型電子顕微鏡,透過型電 子顕微鏡,光学顕微鏡 による観察 を行 った。

走査型電子顕微鏡 ( SEM) は脱水後 の試料 を臨界点 乾燥 し,割断後試料台に取 り付 け,金をイオ ンコーテ ィ

ングした。走 査型電子顕微鏡 は, 加速 電圧 1 0 KV で 日 立 S ‑ 4 3 0 , あるいは ,S ‑4 0 0 0 型顕微鏡 を用 いて観察 し た。

透過型電子顕微鏡 ( TEM) は,脱水処理後 S p血r

16)

に よる低粘性 エポキ シ樹脂 に包埋 し ,6 0 nm の超 薄切 片 に した ものを酢酸 ウラニル 。鉛1 7 ) の二重染色を施 し, 日本 電子 HU‑ 1 2 A,加速電圧 7 5 KV で鏡検 した。

光学顕微鏡 は, TEM 試料を 1〃m の厚切 り切片にし, トロイジンブルー染色を行 って観察 した。

4.油脂の融点 。固体脂含量 ( SドC)の測定

用いた固体脂 ( S, H油脂) の融点 および固体脂含量 は, 基準油脂分析試験法 に従 って測定 した1 8 ) 0

実験結果および考察 1.製パ ン性

三種類 の油脂を用 いたパ ンの出来上が りを Fi g. 2 に示

した。固体脂の多 い S 油脂 を使用 したパ ンの ロー フボ

リュームが一番良 く, H 油脂 を用 いた もの はそれ よ り

幾分小 さ く,L池 を用 いたパ ンが, 一 番悪 か った。 筒

5)

は,菜種 白絞池などの液状油および菜種硬化油, 魚

(3)

S チ . . 良 ∵ L H

U p 触

・ 二 ㌧ ‑ 由 ÷ ∴ = . B j S i 蕊 . ‑ ̲ 、 ' ノ ゝ 、 鴫 、 ̲ : ′ 令 さ : . 蛋 遮 く う . . ′ ; Fi gur e2. Ef f e c tofa dde df atandoi lonl oa fvol ume .

Loafatl e f t ‑Sf ata ndoi l; l oa fi nc e nt e r ‑Hf ata ndoi l; l oa fatr i ght ‑Loi l .

Tabl e3. Me l t i ngpoi nta ndSol i df atc ont e nt Fatandoi l Me l t i ngPoi nt

( ℃ ) S: f at sa ndoi 1 33 H: f at sandoi 1 34 L: oi l

℃ . 6 . 5 5 2 9 0

1 2 1

Solidfatcontent 20℃25℃ 17 . 312 . 0 17 . 315 . 0 0 0 . 4 . 0 0 9 3 0 3 1

硬化油など 7 種の油脂を添加したパンについて , その製 パン試験を行っており,液状池,ショートニングオイル を用いたパンはパン生地の進展性が悪く , パンのローフ ボリュームが悪いことを報告している 。 また , 新原

6)

や Knigtly ら7)もサラダ油に比べて , 固形油脂(ショート ニング,バターなど)を用いたパンは,すだちがよく, 柔かく , 焼きあがりの体積が良いことを報告している 。 本研究で用いたL油脂は菜種自絞池であり , 製パン性 /

については同様の結果であった。また,筒井は魚硬化油 二種(融点 43 ℃ , 30℃) について,融点の高い方が良好 なパンが得られるとしているが , S 油脂には , 二種の魚 硬化油が含まれ , H 油脂は融点の高い魚硬化油のみが 使われ , いずれも配合加工が施されているので , 筒井の 結果とは異なると考えた 。 2 . 油脂の融点・固体脂含量 用いた油脂の特数値(融点・固体脂含量)を Table3 に示した。配合された二種の S・H 油脂は融点も違いが 少なく ,固体脂含量もほとんど違わなかった。 3 . 組織観察 1)光学顕微鏡 各種の油脂を使用した生地およびパンの光学顕微鏡像 を Fig.3 に示した。 混担直後の生地をみると (Fig .3‑SA,HA,LA) , S 油 脂入り生地およびH油脂入り生地には , 濃染した球形 物質(油滴 , 脂肪)が大小あり , 8〟m 程度の大きな 脂肪は散在し , 小さな 3〝m 程度の小さな油滴は小麦

デ ンプ ンに付着 して多数観察 された。 それに対 して, L 油入 りの生地 には, 3〟m 程度 の小 さな油滴 が非 常 に 多 くして存在 していち. この油滴 はグルテ ンに付着 した ものや,間質部分 の分散 した ものが多か った 。S 油脂入 り生地 には,他の生地 にない大 きな気泡 ( ac ) が観察 さ れた。越智 ら9 )はスポ ンジケーキの生地 を クライオ SEM で観察 しているが,魚硬化油を添加 しち生地 の気泡 は, サ ラダ油添加 した ものよ り大 きな気泡がみ られ,魚硬化 油添加 によって,気泡の合一がお きた ことを示唆 してい る 。 従 って,同 じ魚硬化 油 が主体 の H油脂入 り生地 で はこのよ うな明瞭な気泡 はみ られないが,S 油堰添加 で は,魚硬化油の影響で,気泡が合一 して この気泡が観察 されたと考え る 。 濃染 した繊維状構造物 は, グルテ ンス トラン ドであるが, S 油脂入 りの生地で は,細 く分散 し てお り, L 油脂では,油滴を伴 って細長 く連続 している。

第二次発酵後の生地を見 ると ( Fi g. 3 ‑ SB, HB, LB) , グ ルテ ンの層状化がみ られ る 。S 油脂使用 では, グル テ ン の網状構造 は細長 く連続 してよ く尭達 し, グルテ ンの網 目が小麦の大 デ ンプ ン粒 をよ く取 り囲んでいる 。 それに 対 して, L 油脂使用では,大 デ ンプ ン粒 の集合がみ られ, それを グルテ ンの網 目が囲む状態であ った。S 油脂 お よ び H油脂使用生地中の油滴 は, 混担 直後生 地 の もの と 比較 して融合 して幾分大 きい ものあるいは同程度 の大 き さの ものが観察 されたが,L油脂 の油滴 にはあまり変化 がなか った。

、焼成後 のパ ンの構造をみ ると ( Fi g. 3 ‑ SC, HC, LC) , い

(4)

Fi gur e3. Phot omi c r ogr a phs ( ×320)ofdoughsa ndbr e a°sona ddi t i onofSf at sa ndoi l;Hf at andoi l;Loi l .

Thes e c t i onswe r es t ai ne dwi t ht ol ui di nebl uet ode mos t r at el i pi dsa ndgul t e n.

Doughsi mme di at e l yaf t e rmi xi ng, doughsa f t e rf i na lpr oofa ndbr e a°swe r ei ndi c at e d

A, Ba ndC, r e s pe ct i ve l y.Ar e a smar ke d" a c "ar eai rc e l l s .Whe ats t ar c hgr anul e swe r e

s t ai ne dl i ght ‑ bl ueandgl ut e ns t r andswe r es t a i ne dde e pbl ue .Addi t i vef at sa ndoi l s

wer ei ndi c at e dar r ows .

(5)

Fi gur e4. Sc a nni nge l e c t r onmi c r ogr aphsofdoughsi mme di at e l ya f t e rmi xi ngona ddi t i onofSf at s andoi l; Hf atandoi l;Loi l .

Dough( Tl ,T2)ofnol i pi da dde dwe r eobs e r ve dnogul t e nme mbr ane sons t a r c hgr a nul e s .

Ga sc e l lwi t hbr e adofSl i pi da dde d( S2)we r es howns moot hs ur f a c e ,howe ve rt hatofno

l i pi dadde d( T2)appe a r e dr ough.Hi ghl yma gni f i e dSEM oft hegul t e ns t r ands( L2,S3)

we r ee xpr e s s e di ndi f f e r e ntout l oo k . d, s t ar c h; f , l i pi ds; g, gul t e ns t r and;k,vac a nts pac e .

(6)

主 ‑ ‑ ; ‑ ‑ : 二 千 ̲ ̲ 三 ‡ 手 車 二 ‑ ‑ , ̲̲ ̲ : ‑ : ‑ : ‑ ‥ : : : ‑ ‑ ̲ I ̲ I ‑ 1手 工 幸 二 ; ‑ . L ; = ; ; = ! ̲ ‑ I i ; : ̲ , ̲ : i t f I 喜 一 : ‑ 芸 子

主 主 二 二 三 三 三 三 ̲ ̲ 蛋 ̲ : / ‑̲ ‑ ;

Fi gur e5.Sc anni nge l e c t r onmi c r ogr a phsofbr e a °sona ddi t i onofSf at sando i l( ×1 200); Hf at andoi l(X1 600); Loi l(X1 200) . ac , a i rc e l l ; d, s t a r c h; i , l i pi ds; g, gul t e ns t r and; k , va‑

c ants pa c e .

ずれ も大 デ ンプ ン粒 は糊化 。変形 し, 油滴 は微細 化 し た

1

2 ) 0S 油脂使用で はその間質 として グルテ ンス トラ ン ドが‑様 な染色度合 いを示 し,所々に巻 き込 まれた様 に 大 きな油滴が付着 していた 。H。L 油脂使用のパ ンでは,

グルテンの網状構造の問質部分が多 く,特にローフポリュ‑

ムが悪 い L 油脂使用で は, 混担時 に見 られ た小池滴 は グルテ ンス トラン ドに多数付着 した状態 を示 した。著者 らは

1,12)

,バ ターロールにおいて生地 の熟成 によ り, 油 脂 の微細化が生 じ,焼成す ることによ り,油滴状 の脂肪 が消失 し, グルテ ンス トラン ドの脂肪染色性 に変化がみ られた ことを報告 している

。L

油脂 のよ うな植物性 の池 を使用 した場合 は,報告 したよ うな組織構造 の変化の様 相がみ られなか った。固体脂 を含 む S お よび H 油脂 で は,バ ターロール ( すなはち,バ ター) の場合 と類似 し た変化 を示 した。 また,S油脂使用パ ンでは,球形 あ る いは楕 円形 の気泡が観察 され,気泡面 はシャープである。

それに対 して, H 油脂 使用 で は, 楕 円形 の気泡 が観察 され,断面 はなめ らかでない部分が観察 された 。L 油脂 使用で は,気泡 の断面 は凹凸が多 く,明瞭な球形 または 楕 円形 を していない。川染 ら

10)

は,良好 なスポ ンジケー キは気泡 の形状 が ほぼ球形でその断面 はなめ らかである ことを示唆 してい る。 ロー フボ リュー ムの良 い S 油脂 入 りのパ ンで,球形 の気泡がみえることは,パ ンにおい て も同様 の ことがいえ,構造か らみて も,S油脂 が製 パ ン性 に優れ,H油脂 > L油脂 の順 に悪 い ことがわか っ

た 。

2)走査型顕微鏡

混担直後の生地 (ドゥ) 杏,油脂を加 えない生地 の試 料 も加 えて観察 した ( Fi g . 4) 0

油脂無添加 の生地で も,小麦粉中の小 さな脂肪 は観察

され ( Fi g . 4‑T l ), ガスセル面 をみ る と, 小 デ ンプ ン 粒を覆 っているグルテ ン膜が破 けた状態である ( Fi g . 4‑

T2 ) 。 これは,既 に著書 らが推察 したよ うに, ガスセル 面の グルテ ン膜 には脂肪が関与 して強化す ることを報告 している1 3 ・ 1 4 ) 0S 油脂入 りの生地 の ガスセル面 は平 滑 で あ り ( Fi g . 4‑ S2 ) ,油脂 の グルテ ン膜強化 に対す る影響 は明瞭であ った。 H や S 油脂 の よ うな高可塑性油脂 を 用 いた混担直後の生地で は, グルテ ンの網 目構造が太 い 樹幹か ら細 い枝が出るよ うに連続 して,種 々の形 の空間 がで き,内部 に小 デ ンプ ン粒 を絡み こんだ状態であ った ( Fi g . 4‑ Hl , Sl , S3 ) o また, この空所 の グル テ ンス トラ ン ドに径 6〟m の脂肪球 が付着 して いた。 グル テ ンス トラン ドには,小孔があ り,小額粒が付着 していた。液 状池であるL池使用の生地 で は, 混担 直後 の グル テ ン

ス トラン ドは束状 にな って,枝分かれが異方向に出てい るのが多 い。混担時において,生地 の伸展性が悪いのは, 比較的同一方 向 に網 目構 造 が 出来 て い るため と考 え た ( Fi g . 4‑ Ll , L2 ) 。 その グル テ ンス トラ ン ドの表面 に, 0. 6 ‑1 . 2 pの脂肪球 とさ らに小 さな微細 な脂肪球 が付着

していた。

焼成 したパ ンでは ( Fi g. 5 ) ,光学顕微鏡観察 と同様に, デ ンプ ン粒 の糊化 。変形がみ られ, L 油脂使用パ ンでは, 直径 2. 5pm の大 きな脂肪球, 小 さな もので は 0. 5F Lm の脂肪球 が グルテ ンやデ ンプ ン粒の表面 に多数分布 して いた ( Fi g. 5‑L) 0 Sおよび H 油脂使用 パ ンで は, L 油 脂 にみ られた球状 の大 きな油脂 は数少 な く, それ ら脂肪 球 は幾分変形 していた ( Fi g. 5‑S, H) 。

3) 透過型電子顕微鏡

S および L 油脂使用の生地 およびパ ンの透過型電子顕

微鏡像を Fi g. 6 に示 した。

(7)

l l l m

■ ‑ ■

Fi gur e6・Tr ans mi s s i one l e ct r onmi c r ogr aphs(×20000)ofdoughsandbr e a °sona ddi t i on。fS f at sandoi l ;Loi l .

Doughsi mme di at e l yaf t e rmi xi ngdoughs , a f t e rf i na lpr oofa ndbr e a °swe r ei ndi c at e d

A,BandC・ r e s pe c t i ve l y・ ac ,a i rc e l l; d,s t ar c h;f ,l i pi ds;g,gul t e ns t r and;k,vac ant

s pa c e; c e l lwal l( ar r ow) .

(8)

テ ンを = Y 付着 した大 きな脂肪球 ( f ) の周 囲 は膜 状 構 造 を な して お り; 合成油脂 で あ ることか ら, もともとの油脂 の形 状 で あ ると考 え る。第二発酵後 は グルテ ンス トラ ン

ドの外周 は粗面 を示 し, その内部 に電子密度 の高

い小

さ な無構造物 が多数観察 され,小 さな空所 があ った ( Fi g.

6‑S B) 。 その粗面 の グル テ ンス トラ ン ドの陥 入 した部 分 に 1〟m 程度 の油脂 が挟 まれ て い た。 混 授 直後 で み られた脂肪球 の周囲 の膜状構造 は, この時点 で は,脂肪 球 と分離 し,収縮 して いた。焼成 したパ ンで は,グル テ ンス トラ ン ドの外周 は平 滑 にな り,脂肪滴 が外部 に付着 して いた ( Fi g. 6‑SC) 。 走 査型 電 子 顕 微 鏡 で観 察 した よ うに, 脂肪球 は明瞭 な球形 で はなか った。

L 油腫 使用 の生 地 で は,̲ グル テ ンス トラ ン ド表 面 に 0 .

1

‑1. 0〃m 程度 の脂肪球 が多数付着 していたが, グル テ ンス トラ ン ド内部 に は ,0. 1‑0. 5〝m の球状 の臨 界 膜 を有 しない脂肪滴 が多数分布 していた ( Fi g. 6‑LA, LB) 0 固体脂 の S および H 油脂使 用 の生 地 の グル テ ンス トラ

ン ド内部 に は, この よ うな脂肪滴 は観察 されて いなか っ たO第二 次 発酵 生 地 の写 真 ( Fi g. 6亮B) の中央 に は, 小麦 の陸 の部位 か らの混入物 と思 わ れ る Ce l lwal lが認 めちれ た ( 矢 印)。繊維状 か ら構成 され て い るのが外 層 で電子密 度 の低 い部分 が内層 で あ るが,他 の試料 で も観 察 され た。焼成 した

ンで は, 陥入 した不連続 な グルテ ンス トラ ン ドの外周 とその周囲 の電子密度 の高 い無構造 物質 が融合 して いる状態 を示 した。 また, グルテ ンス ト

ラ ン ドの外周 の平滑 な面 に付着 した大型 の脂肪滴 が観察 された ( Fi g. 6‑LC) 。

要 約

菜種 白絞油 お よび魚硬化油か ら配合 した固体脂二種 お よび液状 油 で あ る菜種 白絞油 を用 いて, 種類 の違 う油脂 を使用 した場合 の食 パ ンにつ いて,製パ ン性 を調 べ,混 担 直後,第二 発酵後 の生地,焼成後 のパ ンの組織構造観 察 ( 光学顕微鏡,電子顕微鏡) を行 い,油脂 の機能 につ いて検討 した。

1 )固体脂 を用 いたパ ンは,液状池 を用 いたパ ンよ り, ロー フポ リュ‑ムが良 く,良好 な製品 であ った。

2) 菜種「 白絞池 を用 いた生地 お よびパ ンの組織構造 は, グルテ ンス トラ ン ド内外 に大小種 々の脂肪滴 が存在 し た。 これ は, 固体脂 を含 んだ油脂 を使 用 した生地 お よ

と推測 された。

謝 辞

本研究 を行 うに当た り,試料 を ご提供 いただ きま した

㈱ 日本油脂 の松末氏 に深謝 いた します。 また, この研究 には,財 団法人食品科学振興財団 よ り研究助成 を受 けま した。厚 く御礼 申 し上 げ ます。

引用文献

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7

1 ‑ 1 7 4( 1 9 8

1)

8) 野並慶宣,斉藤信,鹿野恭司,茂出木文男,鈴木教士 :日 本食品工業学会誌 ,31 ,5 7 0 ‑ 5 7 6( 1 9 8 4 )

9) 越智知子, 木村利昭, 相良康重 :家政誌 ,4 2,3 4 7 ‑ 3 5 4 ( 1 9 9

1)

1 0)川染節江,田村咲江,中尾亜里子,山野善正 :家政誌 ,4 0 , 2 7 9 ‑ 2 8 5( 1 9 8 9 )

ll ) 峯木寅知子,庄司善哉 :家政誌 ,31 ,6 4 8 ‑ 6 5 2( 1 9 8 0 ) 1 2 ) 庄司善哉,峯木輿知子 :家政誌 ,3 7 ,4 2 5‑4 3 0( 1 9 8 6 ) 1 3 ) 庄司善哉,峯木虞知子 :秋田大学教育学部研究紀要 (自然

科学 ) 4 5 ,3 1 ‑ 3 7( 1 9 9 3 )

1 4 ) 庄司善哉,峯木寅知子 :秋田大学教育学部研究紀要 (自然 科学 ) 5 0 ,1 2 5 ‑ 1 3 2( 1 9 9 6 )

1 5 ) 小 川 宣子, 峯 木真 知 子 :日本調 理 科 学 誌 , 3 2, 3 1 7 ‑ 3 2 2( 1 9 9 9 )

1 6 )Kus hi da, H: Jour nal of Japane s e El e c t r on Mi c r os opy,1 0,5 ト5 8( 1 9 7 5 )

1 7 )Sat o, T:Jour nalofJapane s eEl e c t r onMi c r os opy , 1 7,1 5 8 ‑ 1 5 9( 1 9 6 8 )

1 8 ) 日本池化学協会 :基準油脂分析試験法, 東京 ,4. 3. 2. 2 ‑ 81

( 1 9 8 6 )

Tabl e3. Me l t i ngpoi nta ndSol i df atc ont e nt Fatandoi l Me l t i ngPoi nt ( ℃ ) S: f at sa ndoi 1 33 H: f at sandoi 1 34 L: oi l ℃

参照

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