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魂 海 道 に 於 け る 農 工 開 係 の 一 考 察

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(1)

魂海道に於ける農工開係の一考察

i豊地・馨力を急心ともて一

ご 一

農工調整問題と詑海甦塵業

北悔漕学農業の特暫ハと工価葉との購剛磁卿︑

競漢澄工業の特質と襲業との蘭係 岡

    ・  醐 農工調整問題と北海道産業

 およそ﹁農工調整問題﹂は.一罪或は一地方において農業と工業とが併存しさへすれば.いつも生起するも

のとは限らす.それには必ず一定の繧濟的欝欝または事象の存在を必要とするものである◎すなはちそれを我

が戦時農村における當面の政策的墨銀としてみるときは︐﹁工場の地方分散しと﹁工場規模の鑛大﹂にともな

って生する土地︑勢力の競合といふ事實の存在することが必要であり︑またそれを我が産業構聖上における恒

久の根本的課題としてみるときは︐ ﹁工業の躍進的活動議しに封ずる﹁農業の後進的停滞駕しによって生する

   北海道に於ける農工闘係の一考察 ︵濁本︶       二九

(2)

      三〇

騎行的饗立といふ事象の存在を必要とするものである︑ゆゑに産業構造上繭例へば工業の獲蓬おくれ.農業と        の聞に著しき獲展段階の相違みられぎる場合には︑この問題は護生せす︑また工業の獲蓬がみられ工業適地あ

るとしても︑なほそこに工場の分散現象なく︐或はたとへ分散あるとも.若くは從來よりの工場が存在すると

もその勝勢薮ま夢大ならざる場合には︐本麻的に農工調整を要する課題は存しないものと言はねばならぬ︒然

.らば北海道産業の現段階において.この問題はいかなる歌況にあるか.内

 由來︐北海道が陸に海に無霊と謂はれる富源を有し︐その産繊額の莫大にして︐我が國塵業の焚展と継濟力

の漏養に貢献してきたこと周知の通夢である︒すなはち陸には地味肥沃なる農耕適地約百五十八萬町歩︵内諜︑       へ 永田i四叢萬町歩︑畑一草三萬峯︑欝欝†惹末華厳︶と蓄積材二+二億千竃にの嬢る大天然林︵六稟叢萬町       まド 歩︶を有するがごとき︐或は石炭.ク凝ーム..水銀︑砂自金等々の各種忌物が豊富に埋藪されてるるがごと

き︐また海においては海岸線の延長︑輔千三百五十五里にして環海すべて漁場となり︐謂はゆる世界三大漁場

の圃を擁してみるがごとき︑何れもその有する費源の豪富を物語るものにして︐まさに﹁北門の費庫﹂海なる名

稻に乳ちないのである︒かくて北海道においては︐これら資源を基礎とする産業は開拓以來︐時に一張一弛が

あったけれども漸次零歳停一路をたど抄︐殊に第一次厭洲大戦當時︐各種の工業が財界の好況に乗じて勃興し

たことは農調物の海外輸雌激増と相挨って︐その無業に嗣大革新をもたらしたのである︒績く昭和時代に入る

や︐各種産業は幾多の不利なる事態に直面すること亀あっ瀧が讐よくそれを克服して︐その総生産額のごとき

(3)

大電七年より昭和十年までは約四億圓乃至五億圓程度であった為のが︑昭和十二年七月支那事攣の勃獲にとも

なひ.その有する無風の海陸地下資源が戦雫途行に活用せられるに至つ﹂た爲︐同十三年には十億圓を突破︑同

十五年には實に十七億一千九百八十六萬三千六十五圓に達して非常な躍進ぶρを示し︐現在も引きつづき非常

な向上がみられるのである◎ ・      .

 以上のごとく︐北海道の産業は明治以來︐.日本経濟の獲展にともなび徐々に獲達してきたのであるが︑當初

から長らくの間は農業最も盛にして工業は遙かにそれに及ばす.漸くごく最近に至ρその著しき躍進を示せる

にすぎない事態にある︒しかも農工爾者は後述するところによって明かなるごとく.夫々別個の獲展を乏げて

その闇︐密接なる關係は見られす︐況して封立といふがごとき事象は全然存せざるため︐その産業赫造は爾者

の調和を必要とするほどの段階には到達せす︐また當面的課題たる土地︐勢力の調整を必要とする事實もあま

り存在せないのである︒かくて結論的には︐北海道の農工調整問題は現在二︐三の地帯における砦干の事例を

除けば.他府縣にみるほど本格化せるものはなく緊その課題はむしろ今後に騰されてるると言ひ得.農工爾者

の特質並に現状の解明による十全の調和方策を考究緊設定することが甚だ肝要と思はれるのであるっ

二 北海道農業の特質と工業との關係

北海道の農業は︐明治初期における開拓當蒔より長らくの間︑拓殖の中椹として重覗されて逢た爲︑拓殖事

  北海道に於ける農工關係の一考察 ︵岡本︶      麟一コ

(4)

       三二

⁝業の進捗と共にきはめて顯著なる獲達をとげ隔壁地面租及び農家戸数は年々増加し.生席額亦躍騰せるのがみ

られる︒特に第N次鰍洲大戦午時における麟豆︐蜜豆及び澱粉等のごとき本道特産物の楡出増加は︑斯界に未

曾有の好況をもたらしたものであった︵大黒八年の農塵物総償額一億九干四百萬圓︶︒その後昭和時代に入夢︐財界

の不況︐一期四度にわたる水害︑冷害︐凶作に見舞はれ︐受けた打撃は甚だ大きかったが︐しかし之により反

って本道農家の﹁寒地農業﹂に劉する畳醒は促され︐幾多農業上の改良が行はれたのである︒すなはちそれ

は土地︐作物及び家畜を有機的に蓮繋して適地適螢の農業を行ふところの﹁有畜機械化輪作農業しであって︑

こ瓦に北方農業獲農の基盤はつくられるに至った◎而して支那事憂の勃慰するや.その當初においていち早く

計書生産を實施し.職局の進展と共にその計豊内容の攣更︐統制の張化が行はれ︐食糧並に軍需農畜薩物の生

産確保につき多大の努力が彿はれてきた︒特に今潟の戦争心事は國内における高度の自給膿制確立を要請して

ゐ御ため︐こ曳に北海道農業は翅本の食糧問題解決上.また北海道の自給簾舞確立上︑遽かなる生産檜強の必

要に迫られてみるのである︒まことに今や本道が國土防衛の北方擦黙として重大任務をもつに至ったことは.        ダメ評 愈々それが北方の兵帖基地として食糧の生産確保に遇進ずることを︐切字に要請されてみるものと鷺はねばな

らぬ◎  然らば今H︐か顧る國家的重要性を有する北海道農業は︐他府縣農業に比しいかなる特質を有するか◎すで

にそれが北越の寒地において行はれてるるため.氣候その他の自然的制約を受け.その作物が他府縣のごとき

(5)

永財稻作よのも︑冷害︑風害等の悪條件に耐へ得る難毅︑馬鈴薯︐甜茶︑家畜飼料作物等のごとき畑作物に重

黙を置いてみることは︐全く自然的事情よゴきたる特殊性と言はねばならぬ︒このことは最近の総耕地面積

︵昭駆+七年八薄一海現在︶のうち︐水田ニマ三%なるに封し︐畑地は七八・七%を占め.しかも千々水田よの畑

地への細編が行はれてるることによって容易に知参得るところである︒而してか為る自然的制約が本道の農業

経螢を他府内のそれに比し︐著しく異る特質をそなへしめてみること言ふまでもない︒いまそれを塁げると左

めごときものがあるQ

 第︸に︐耕地経螢面積の廣大なるととが墨げられる︒

 これは土地生産力の低位性を耕地面積の搬大によって補充せんとするものであって︐二毛作可能の他府縣に

おいて農家挙均一戸當り一町歩前後なるに識し︐農期間短くして︑二毛作不能の本道においては羅均桶戸當り

四・五町歩︵†勝地方では全農家の過孚が†町歩以上︶にし℃レまさに五倍に當ってみる︒また之を水田と畑作につ

いてみるとき︐本道では前者につき家族勢働︸奇麗り⁝町歩乃至剛町五段歩を推癒し.後者については同じく

圖人回り三町歩︵十勝割方では五町歩乃至六町歩ノの大面積を櫨⁝毒してみる歌態である︒

 第二に︑雇傭勢力への依存度の大なることが塁げられる◎

 これは上述のごとき耕地直走面積の鑛大が︐家族勢力の員嬬を越へて行はれること多きに基因するものであ

る◎最近まで約十萬の農業螢働者が本道全農家の細心数に毒し︐多かれ少なかれ︐不足螢力の補充をしてきた

   寒晒糠嚇追に於ける農工陥闇⁝係の一考察 ︵岡本︶ ︐      三⁝二

(6)

      三鰻

のであるが︐戦時下それが他の産業へ移行した爲.これに依存してみた本道農家は從來の経曽爾積を維持する

に困難をみるやう導なった︒葡してその代夢としてこ義一爾年來︐船型その弛の勤勢作業による努力補充が行

はれてるる◎

 第三に︐畜力及び機械力の利用多きことが暴げられる︒

 これは既蓮のごとき経螢面積廣天にして︐農期闇短き本這農業においては︐営然探らるべき方策に薦する

が︐特に最近の雇傭勢力激減して家族麟〃力を根幹とする維螢が不可避となれる事態下にあ参ては匁 一騒張く要

講される事柄である︒但しと嵐に言ふ機械とは.動力源として主に役畜を用ふる﹁作業遅しを意昧し︑アメリ

カ式の大農的機械を指すのでないこと言ふまで亀ない︒而してこれが蝋般に親放的にして上席のごとき勢務事

情にある本道の農業生産にと参︐不可欲の要素であのながら︐最近は嘉事難︐飼料難のためその供給必すしも

充分ならざるごとは︑後蓮の不作付地獲麟の一因となってみる◎

 荷︑北海道の藩候︑風土が飼料作物の生産に甚だよく適し︐農業経欝の多角化を可能ならしめてみること

も︑経螢上の特質として舞げられよう︒すでに本道には約九十七萬町歩に達する事大な放牧地が存し︐馬︐牛.

緬羊等をはじめ各種の家畜飼養に適してみるのであるが︑これが一面︐農家牧入の増加をはかると同時に.他

面︐自給肥料の増産びいては土地生産力の増進に役立ち.現下の食糧塘産に短し多大の好編件を有してみるこ

とは留意を要する事柄である◎

(7)

 さて然らば︐か瓦る特質を有する北海道の農業は︐ ﹁農工調整問題しにおけるその封立者だる工業といかな

る關係にたってみるか︒すでに若干攣れたるところによって明かなるごとく.聖者闇には從來.特にあぐべき

依存關係はなく︐僅かに農産撫工業における原料品の需給ぐらひの・ものであったが駕更に今損も次のこ乏き理

由によρ︑図工調整聞題難生の原因となれる土地︐勢力の競合といふ事實はほとんど見られないのである◎

 思ふに當面の政策的課題としてその解決を要講されてるる﹁農工調整問題しは.主として軍需工業の進繊に

封ずる農村側の防衛的立場よ夢眺めた恋のであるが︐既蓮のごとく野望︐北海道においては農家勢力が著しく

不足してみるだめ︐それを工場方面へ供際する絵裕は全然籍せす︐したがって農村を勢務給源として工業側よ

の攻勢的態度にでることは絶塵になし難いのである︒その勢力不足か原因として.先づ農家自照の雇傭労力獲

得難があること駒繋の通りであるが︑更に家族中における青幾年者の癒召.戸徴用或は時に病氣等のために生す

る中堅的勢力の喪失は︑淺絵勢力︵主に聴入勢力︶による廣大経瞥面積の維持を甚だしく困難ならしめてみ

る︒しかもか瓦る勢力不足が︐一般に農工欝欝方策の農村偲勤策としてあげられてるる畜力︐機械力の利用が

可なり行はれ允後に然るのであるから︐それがいかに深刻であるかは容易に察することができるΦすでに北海

道廉においてはか解る不足勢力の補強を行ふため.共同事業︵人工融韓醤藩︑典尉精代︑濁植︑除草.殺饗苅ハ腕穀

調整冒﹀を拗饗し︐また農繁期における共同炊事︐共拷託晃を行はしめ︐更に農家作業の改善による能率向上に

努めてを夢.農商省亦︐昭和十八年以來︐本道食糧陰縫の諸家的重要性に鑑みその不足劣力︵延六胃萬入︶を

   競海滋に於ける農工闘藻の一考纂︵閥本︶      三五︐

(8)

       三六

緩和するため.全國の農業學校生徒︐青少年團︐義勇軍等を動員して懸道せしめ︐これを道内馬蝉校生徒︐職

域並に地域の勤報隊と共に農作及び土地改良に當らしめてみる軍歌である︒

  樹︑鳴竜は北海甦に響ける呆芝付聖の年々櫓加するを以て︑工業の及ぼせる影響に非ずや嘉黒か馨しれない︒まこと

 に本道の農地開嚢は昭麹十二卑を限界として停頓獣態にあり︑その後は不作付地の欝撫をみ︑今羅その割合︑昭和十二年に比

 し水薦︑畑地を合して欝憤地面積の約瞬劉に當ってみる状態であるが︑しかしこの申には勿講︑工場絹地と化した臨の亀ある

けれど竜︑なほ軍罵馳となれる竜の竜少なからず︑蒲丑.その大部分は数のごとき諸理由による亀のであ勤皇︑こあ騰他麿縣

 のそれが多く工揚分散に原賄せると大いに趣きを異にするとこるである︒児

  その一は離農である◎これは主に土地生簾力の減退に基濁するものである︒第︷期拓殖計叢臨代︵明治鶴+蕊年一大正十菰

 年︶に穀蕨その他農産牧入訳能の掠奪糧放農業を行った結果︑漫時その生塵力の署しく減馨し驚謂はゆる低位生野糟箒の專業

 小作農家︵経轡藤二二町ーミ町︶の中には︑耕作放棄して離農し︑從來その生計維持のため一購的に藻ねてるた二三︑小蓬搬

 等等に韓議したものが少くない︒特に戦時下.か顧る低位生産地轡に近接して林業︑鑛玄馬の時局酸業が勃興して多くの勢力

を吸蝕し︑高寧夕霞を寝藁ふ場合には︑限界地盤に論ける水田農家の離農を促す菰と甚だし炉懲のが見られる︒而してかくの

 如きは他の理由として本道膿家がすべて他廃縣よりの移住潜にして︑必ずし愚當初より定食め意愚なく.韓々と各城を彷催し

 て掠奪農業を羨んで︐みたのが︑事鍵勃嚢と共に現金毅入多嚢上記の諸産業へ韓出し︑以て不作聲馳を獲生せしあ浸こと亀霧す

 るのである◎

  そのこは勢力の不足である◎これは今羅の不作混織櫓加の原霞申︑最大の竜のである︒從來本滋農家の過孚が依存してみた

 雇傭勢力の獲得難と︑ 一家巾墜入物の鷹召︑鐵用等による主要勢力の喪失は︑その経螢能力を署しく減少せしめ悔やがて不作

 付触の誕生をみるに肇ってみる◎なほ⁝從來︑勢力醜にみて糧放作物であった蔽豆類の作付地欝に︑作付統制のため他の食糧作

(9)

物や軍需奪物が入り込み.その勢力醗雛型を平なちしあてみること恵︑一般の勢力策足を慧饗せしめ︑ひいて不作付地構加㊧

原閣となってみる○

 その三は資材︑飼料の不足である◎既蓮の選り塞道の農業は性能高嚢農機具と畜力を利用して蓬たが︑最近は全般にわたる

資材不足と農家用飼料減少のだあ︑それらの作業能寧を抵下せしあること甚だ多く︑ひいて麟作放棄の巳むなきに璽ちしめ︑不       竃

作付地脚獲生の原因となってみるのである︒

 要之︐今臼北海道においては農村勢力が叙上のごとき事情にあるため︐之が獲得を欝指して工場の地方分散

を行ふ寒地はほとんど無く.したがって農耕地の工場用地化についても絵り問題生ぜす︐現在多鐵にみδ不作

付地の馬賊は工業の獲蓬によるものに訂すして.實は農業それ自膿に内在する特殊性に基因するものと言はね

ばならぬのである︒

      撮謬         羅 北海道工業の特質と農業との關係

 北海道の農業がその特有なる自然的制約のゆゑに︐反ってそれを技衛的に︐経濟的によく克服して開拓以

∫來︑著しき護展をとげてきたのに封し︐工業にあ顧ては後蓮のごとき理由によ夢︐長らくの間︐見るべきもの

なく︐漸⁝く大鷺年閥︐第一次欺洲大棚の勃獲により未曾有の盛況を呈し︐若干の工業部門 につき稽大規模の

資本主義聖経螢がとられるに至ったにすぎない◎その後昭和時代に入り︐時に盛嚢あったが同八年頃より鵬活

況を呈し.同年の産額一億七千百絵萬圓となり︐爾來︐財界の好縛.軍需産業の獲展等に影響されてその生産

    牝海甦に於ける農工醐係の同考察 ︵岡塞︶       ミ七

(10)

       或     三入

額は逐年増加し︑同十一年には一躍二億五千八百絵萬圓を示すに至った︒而して翌十二年七月︐支那事攣の勃

獲は本道の地下資源を利用する工業の躍進を促したこと言ふまでもなく.その薩額︑同十二年には三億七千九

百絵萬圓.同十三年には四億四千四百絵萬圓と年々塘加の傾向を示して今鷺に至ってみる︒しかしながら術.

今臼の工業として最亀重要なる機械工業︑軍工業については他府縣におけるほどの盛況はみられす︐現在大規       簿 記に行はれてるる亀のとしては.製鐵墾製鋼︑造船︐萎酒︐製麻︐製糖︐醸造︐製酪︐硫安︐パルプ︐航察機︐

液騰燃料等に夫々二︑三の大工場が設け㊧れてるるにすぎす︐他は概ね小資本をもつて維螢されてるる中小企

業が存在する歌況である◎・       霧

 然らば北海道は石炭その弛の地下資源に富み︐水力の利便を有し︐本源一大工業地覆を形成し得る素質を具

へながら.何故工業の大なる獲達をみすにきたのであるか︒その理由は要するに.過去における拓殖事業の重

黙が土木︐農業方面に置かれ︐工業の助成にまで及ばす︑また一般の資本家も北海道の事情に疎くしてその翼

の無難を知ちす︑投資をなすことほとんど無かった爲︐長年にわたり事業測設の原動力たる企業資本に恵まれ

るごと甚だ少なかったからである︒尤もその後︐拓殖事業も初期の段階を経過しハ窮一期︑禁漁瀬+三年以降︑纏

額一億五千八百萬圓の支趨を以て大意†五奪完了▽.第二期の段階も今や絡りをつげんとしてみるのであるが︐未だ工

業に封ずる方策には充分と聴し難いものが見られる︒しかしこれは嚇面.從來我が臨本の工業が乗だ輕工業を

樹心として軍工業国ならざりしため.本來その立地上よりみて輕工業を頗る不利とする本道では自ら工業の獲

(11)

達がおくれてきたこと︐他面︐本道をして依然︐我が﹁食糧の寳癒したらしめんとする要講の彊いこと︑更に

石淡をはじめその他重要鑛漆物の増産も亦甚だ盛にして︑エ業の重要性がそれに及んでみないこと等に基因す

るものと思はれる︒なほ本道工業の振興を資本面よむ促進するため︐漸く昭和十四年頃に至り︑關西方面の資

本家によ墾一︐異事嚢關係の事業會就が設立せられたけれど為︐末だその華々しき活動は見られざる歌態にあ

る︒なほまた機械工業につき.ごく最近若干の優良工場が存在するやうであるが︐元來その基礎をなす鋳造工

業の磯達が甚だしくおくれてみるため︐その一般的なる獲達は非常に阻害されてみる實歌である︒

 さて然らば懲か気る特質を有する北海道の工業は︐ ﹁農工調塾閥題﹂に暴けるその封立者たみ農業といかな

る關係にたってみるか︒これについては既蓮の本道農業が有する特質に加へて.浄業の獲達は一般におくれて

みるため︐農村も農家に封して工業側よの悪影響を及ぼせるがごとき事態は甚だ少いのである︒これをその當

面的課題である土地︐勢力の調整問題についてみるとき︐左のごとき工業側に存する二つの理由により︐除夢

重硯すべ窪ものは獲生してみないのである︒

 第一に︑北海道においては工場の地方分散なる事實はほとんど見られない︒

 これは尤來︐本道工業の四達が甚だおくれ︐分散を要するがごとき大工業地帯存在せす3且工場地方分散の

直接の動因となれる﹁工業規制地域及工業建設地域ユ關スル暫定措置し︵昭瀦+七曝六月二二閣議決定︶i﹁工場規

制匠域指定ノ件﹂︵昭和+七年六月三臼内務省告示第四一四號︶にもとつく四大工業地帯︵京濱︐亀京︑京阪紳︑北

   北海蓮に於ける農工蘭係の一考察 ︵岡本︶       三九

(12)

      四〇

九州︶よりの工場分散蕗.本道が薫りにも北方に催せる塞地にして︐たとへ原料︑贅材の︸部や工場敷地は獲

得できるとしても︐なほ勢力は得難く︐細工場移韓は甚だ困難なるため.未だ分一せられたものは無いのであ

る◎唯他縣よりの分散が具膿化したものとしては︐昭和十八年秋︐愛知︐三重︑岐阜方面の陶磁器工業を本道

の函館︐旭川︑岩見澤等へ移駐することが決定し︐まだ關東地方に葉中せる鉛筆工業を本道へ移駐せんとして

みる位のものにすぎない︒しかもこれらの移駐は何れも原料闘簾に因るものであって︐すなはち前者は燃料及

び粘土の確保が容易なること︐また後者は鉛筆用材が竜ともと本道産の木材であるごとに原因して︐亭楡逡難を

克服すべく計書されたものである︒なほ今後その勃興を豫期されてみるものに味喰︐醤油︐屋根瓦︑硝子︐煉

瓦.ベニヤ合級︐石鹸︐鋳物製石炭ス︸ーブ等の諸工業があるが︐これらは要するに北海道戸塚の自給驚制を

確立するため︐その石炭を用ぴて加エ︑製叢を行ふもの.或は木材︐農産物︐水薩物を原料とする諸工業がそ

の資源地において起るものにして︐これによって大工業地帯が各所に形成されるとは考へられないのである︑

 かくて北海道においては.當分の聞.廣大なる敷地を要する工業は繋り起らないもの乏愚はれる◎事買︑今

回までのところも大規模工場は甚だ少く︐僅かだ本道の主要工業地帯とせられる室蘭︐函館︐瀧川.砂川︐旭

川︐釧路.苫小牧.江別等の各地匪に︐嚇.二の大工場がみられるにすぎない︒しかもこれら大工場が多くの農

家勢力を吸無してるないこと後蓮の通りであるが態土地についても室蘭.函館灘釧路.苫小牧︐江別所在のも       〆

のは︐最近の工場擾風勢は軸換事業の縁懸にあたり︑格別農耕地を潰滅せしめてみないのである︒また瀧川.

(13)

砂川︐旭川所在の三大工場︵特に會野望省略︶については︑これらが何れも藪十萬坪を超へる工場用地を有し

て︑このため多くの良田良畑を潰滅せしめ食糧生産に少なからざる影響を及ぼしたこと事事であるが︑しかし

ごれら工業青膨の創立せられたのは何れも五︐六年前のことに臨し︑當時の農家申にはその近傍に適當なる農

耕地を求めて塚田し︐依然食糧生産に從超するもの多いのであるから︑田畑の工場用地化を以て直ちに相當面

積の食糧生薩が全然無くなったものと見ることはできないのである◎況してこれらの愈肚においては工場用地

の噸部を工員.就員の自家楽園或は工場農園として食糧生産を行はしめ︐たおへ供出はせざるまでも︐從業員

の食生活を確保せしめ︐生翁忌充に寄輿するところ決して少くないのであるから︑それは高き國家的立場より藤

みて︐徒らに非難すべき事柄でないと言はねばならぬ◎

 第二に︑北海道のこれら大工場では農家螢力を多くとってみない◎

 噌般に今資の大規模工場が多激の從業員を擁し︑数千はおろか毫愈愈をかぞへるもの製少くないこと瑚知の

通りであって.こ製に現下︐農工覗礫の最大原因がみられる︒然るに本道の上記大規模工場のうち︐製鐡︐製

鋼.造船等は長年の維験を有する熟練工を多く必要とするため︑未熟練の農家螢力を吸慰すること甚だ少く.

したがってこれら諸工場の勢力に關する限り︐農工調整を要する糊置は存しないのである︒また瀧川︐砂塀︐

旭川に在る新設會就の工場については︑その建設工事申︑多くの附近農家潜力を濯搬︐雑役等に用ぴてるた

が︐それの絡了した今日は︐工場作業それ自艦多くの螢力を必要とせぎるため︐これ亦農工調整を要する事實

   北海道に於ける農工關係の一考察︵岡本︶       四.一

(14)

      閣二

は甚だ少いのである︒蓋し︐とれら工場の製品や製造工程を詳細こ為に述べることは避けるが︐要するにそれ

が高度に合理化された﹁流れ作業﹂によってみるため︐工員はた樽機械の故障を獲見する程度の勤務を爲すに

止り︑自らその鍛は甚だ少くて足るからである︒この黙︐從來の軍需工場等が生産鑛充にあたり︑技術の改

善︐作業能率の向上等を鏡指す生産組織の再編域を行はす︐主に從來の技術的水準を基とする生産設備の挙面

的振張によってきたのに封比し︐・甚だ進歩的なものと言はねばならぬ︒

 樹︑農家螢力の吸牧に關蔵して.北海道では鑛薩山方爾に︐特にそれが多いやうに田部で思はれてるるが︐今

日では鹸り問題となってみないρその理由は︑確かに嘗てはその螢務給源を本道はもとより︐偉く東北地方の

農村にまで求めたこともあるが︑最近は一般にみる農家勢力の不足と勢務調整規則の實施により︑自由なる雇

      り 入れができす︑その過孚は牛島勢務者の移入に挨ち︑また學徒や都市佳民の勤勢報國一等によつて不足勢力の

補充が行はれ︐農民は僅かその一部が冬期の農閑期に挺身除を結成して入山してみるにすぎないのである︒

  附記!この小稿は欝甲藩⁝が海・本郵駅措振興・嘗第・十四小委繍ハ曾の 姿囎岬によ夢︑昭麹十九﹂年の譲渡∵來︑北ぬ糠鵬遭の主要工轟莱地響に

 ・おけ︐る門農工調整問題﹂につき︑調査したる結果をまとめた筋書の一部である︒臨節柄︑翫論の理由を専意する統計類は ︒.ほとんど公表し得ザ︑また防諜上の關係から省略した事項竜可なり多く︑それに紙墨の制限竜加はつて論蓮は甚だ簡軍な

 亀のとなってみまった◎これらの諸㎞織につ降龍者諸氏の諒恕を乞はねばならぬ︒なほ眉墨⁝のこの調査にあたり︑暗下多枕

 の折緬旧に鵡粥は・らず︑資料の提供その傭脚有盤な一教示や⁝穂々の便宜を蹴ハへられた北海道鷹︑北噛糠貼退農漉粟禽紹︑醐門上川編文部︑瀧M想

 笥農業會︑グ江湖町農業會︑北海道商工蕪菜會︑岡地川支部及び道内主要工業宿継にある大工業會魔の鯛係各位に回し︑こ  憂末筆ながら深甚なる謝意を裏するピと轟されたい◎      ︵昭瀦ご+墜月+吾稿︶

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