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フッ素化による新規共役系高分子材料の開発

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Academic year: 2021

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フッ素化による新規共役系高分子材料の開発

著者 阪口 壽一, 伊藤 亮太, 橋本 保

雑誌名 福井大学大学院工学研究科附属繊維工業研究センタ

ー年報

巻 3

ページ 6

発行年 2010‑06‑30

URL http://hdl.handle.net/10098/2572

(2)

-6-

[1] フッ素化による新規共役系高分子材料の開発

阪口壽一,伊藤亮太,橋本 保

1. 緒言

様々な気体分離膜の中で酸素富化膜とは通常,空気から 30~40%の酸素濃度の空気を得ること を目的とする場合が多い.高分子膜の酸素透過性を向上するための方法に高分子鎖間隙を広げる ことが挙げられる.一般に剛直な主鎖構造を有する置換ポリアセチレンの膜は広い分子間隙を有す るため高い気体透過性を示す.またフルオロアルキル基は分子間力を弱めポリマー鎖間の凝集を抑 制すると予測される.本研究では高分子反応によりポリ(ジフェニルアセチレン)へのフッ素化合物の導 入を検討し,得られ

た ポ リ マ ー 膜 の 気 体透過性を調べた.

またフッ素ガスによ る ポ リ マ ー 膜 へ の 直接フッ 素化につ いても検討した.

2.実験方法 2-1

重合

合成したモノマー1a または

1b

をトルエンに溶解させ,TaCl5

/ n -Bu

4

Sn

トルエン溶液と混合すること により窒素下で重合した.生成ポリマーはメタノールでよく洗浄した.

2-2

高分子反応

フルオロアルキル化および

F

2によるフッ素化はいずれもポリマー膜を用いて行った.F2の反応条件 は室温,10 Torr又は

100 Torr

1h

とした.

3.結果と考察

モノマー1a と

1b

はいずれも収率よくポリマーを与え,その数平均分子量は非常に高いものであっ

た(表

1).フルオロアルキルアルコールとの反応

を行ったポリマー膜の

IR

スペクトルよりフッ素 由来の吸収がわずかに観測できたが,ポリマー 主鎖が酸化分解して生成したと考えられるカ ルボニルの吸収が観測された.気体透過係数 を反応前後で比較すると,反応後に大きく減少 しており,フッ素化の影響より分解の影響が大 きいと考えられる(表

2).そのためフルオロアル

キル鎖長の異なる

3

種類の試薬を用いて検討 したが,鎖長の効果を評価することができなか った.一方,フッ素ガスによる反応では

10 Torr

の条件でフッ素化が進行し,フルオロメチル基 が生成し,気体透過性は向上することがわかっ た.しかし

100 Torr

で反応を行うとシリル基の 脱離が起こり,気体透過性は減少した.

C C n

SiMe3 Me3Si C C CH3

C C n

SiMe3CH2Br CH3

C C n

SiMe3CH2

O

CH2CmF2m+1

1a 2a 3a

4a

Me3Si C C C C

n

Si

C C n

Si

1b

2b 3b

CH3

CH3

H3C CF3

CF3

F3C

Table 1. Polymerization with TaCl5/n-Bu4Sn a) Yield (%) Mn/104b) Mw/Mnb)

1a 65 94 4.65

1b 98 655 4.71

a) In toluene at 80 °C for 3h; [M]0 = 0.20 M, [TaCl5] = 20 mM, [n-Bu4Sn] = 40 mM. b) Measured by GPC.

Table 2. Gas permeability coefficients (P) a) PO2 PN2 PO2/PN2

2b 4a, n=1

208 2 96

111 3 32

1.87 3.00

4a, n=3 157 53 2.96

4a, n=9 310 224 1.38

3b, 10Torr 3b,100Torr

2615 1596

1454 941

1.79 1.69

a)In the unit of barrer (1 barrer = 10-10 cm3

Table 1. Polymerization with TaCl 5 / n -Bu 4 Sn  a)  Yield (%) M n /10 4 b) M w / M n b) 1a  65 94 4.65  1b  98 655 4.71  a)  In toluene at 80 °C for 3h; [M] 0  = 0.20 M,  [TaCl 5 ] = 20 mM, [ n -Bu 4 Sn] = 40 mM

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