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論 文 の 内 容 の 要 旨

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Academic year: 2021

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様式8の2の1 別紙1

論 文 の 内 容 の 要 旨

住 所 浦野唯一

本 論 文 は 「 カ ナ ダ ・ 日 本 の 産 業 連 関 表 に よ る 建 築 物 の 建 設 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 と CO2排 出 量 に 関 す る 研 究 」 と 題 し て 、 カ ナ ダ ・ 日 本 の 産 業 連 関 表 を 使 用 し て 両 国 の 産 業部門のエネルギー消費量原単位及びCO2排出量原単位を算出し、カナダ・日本の建築産 業 の 比 較 分 析 を す る こ と で 両 国 の 建 築 物 の 建 設 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 及 び CO2排 出 量 の特性を明らかとしている。

建 築 物 の ラ イ フ サ イ ク ル エ ネ ル ギ ー に お い て 、 建 築 物 の 建 設 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 は 運 用 エ ネ ル ギ ー に 次 い で 割 合 が 大 き く 、 建 設 現 場 で 消 費 さ れ る エ ネ ル ギ ー 消 費 量 及 び CO2排 出 量 ( 土 工 事 や 組 立 工 事 の 際 に 用 い る 重 機 の エ ネ ル ギ ー 消 費 等 ) と 建 築 部 材 が 製 造 さ れ る ま で の エ ネ ル ギ ー 消 費 及 び CO2排 出 量 ( 原 材 料 の 採 取 や 製 造 エ ネ ル ギ ー 、 運 輸 エ ネ ル ギ ー 等 ) の 二 つ に 大 き く 分 け ら れ る 。 こ れ ら の 建 設 現 場 と 建 築 部 材 の 製 造 過程のエネルギー消費量及びCO2排出量を総称して、エネルギー消費量原単位及びCO2排 出量原単位と呼ぶ。

建築物のLAC(ライフサイクルアセスメント)の発展に伴い、運用時におけるエネルギ ー消費量の割合は相対的に縮小している。今後、建築物のLACにおいて建築物の建設に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 の 整 備 は 重 要 な 課 題 で あ る 。 ま た 、 各 国 の 省 エ ネ ル ギ ー 法 及 び 建 築 物 総 合 環 境 性 能 評 価 シ ス テ ム の 改 正 ・ 普 及 に 伴 い 、 建 物 全 体 の 外 皮 性 能 ( 外 壁 や 窓 等 ) の 熱 性 能 ・ デ ザ イ ン 等 の 要 求 基 準 は 日 ご と に 高 ま っ て お り 、 外 皮 性 能 向 上 に よ る 運 用 ( 照 明 ・ 冷 房 ・ 暖 房 ) エ ネ ル ギ ー の 削 減 の ほ か 、 居 住 空 間 内 の 適 正 な 温 度 環 境 な ど 良 質 な 建 築 環 境 を 設 け る こ と が 義 務 づ け ら れ て い る 。 こ の 様 な 背 景 に お い て 、 建 築 物 の 外 皮 性 能 向 上 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 及 び CO2排 出 量 の評価は必然的に考慮されるべきである。

日 本 だ け で な く 、 世 界 各 国 に お け る 産 業 連 関 表 を 使 用 し た 建 築 物 の 建 設 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 及 び CO2排 出 量 に 関 す る 研 究 は 、 数 多 く な さ れ て い る 。 し か し 、 国 際 間 で の 産 業 構 造 や 建 築 仕 様 の 違 い が 建 築 部 材 や 建 築 物 の エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 に 与 え る 比 較 ・ 分 析 と い っ た 報 告 を し た 既 往 研 究 は 数 少 な い 。 そ れ ゆ え 本 研 究 で は 、 地 域 ご と の 建 築 技 術 の 効 率 や 主 要 建 築 材 料 の 環 境 負 荷 を 見 極 め 、 経 済 性 ・ 社 会 的 受 容 性 な ど に 応 じ た 適 材 適 所 の 建 築 物 を 建 設 す る た め 、 カ ナ ダ ・ 日 本 の 主 要 建 築 材 料 の エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 を 整 備 し 、 産 業 構 造 の 相 違 に よ

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っ て 起 こ る 建 築 物 の 建 設 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 及 び CO2排 出 量 の 国 際 比 較 ・ 要 因 分 析 を行うことは重要であると考える。

本 論 文 で は 、 本 章 の 序 論 を 含 む 以 下 の 8 章 で 構 成 さ れ て い る 。 各 章 の 概 要 は 、 以 下の通りである。

第1章では、序論として本研究の背景並びに目的を述べた。国際比較の重要性を含む エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 に 関 す る 既 往 研 究 を 調 査 し 、 本 研 究 の 位 置付けを明確にしている。

第 2章 で は 、 カ ナ ダ ・ 日 本 に お け る LCA及 び 建 築 物 総 合 環 境 性 能 評 価 シ ス テ ム 発 展 に 伴 う 建 築 物 の 建 設 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 の 整 備 の 重 要 性 と、両国のLCA及び建築物総合環境性能評価システムと省エネルギー法との関わりを明 確にする。

第3章では、エネルギー消費量原単位及びCO2排出量原単位の分析手法について整理し、

産 業 連 関 分 析 法 に よ り カ ナ ダ の 単 位 金 額 当 た り の 産 業 部 門 別 エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 を 算 出 す る 。 算 出 に 関 連 す る 各 産 業 部 門 の 化 石 燃 料 消 費 量 の 算 出 や 逆 行 列 係 数 の 算 出 方 法 を 示 す と 共 に 、 カ ナ ダ の 単 位 金 額 当 た り の エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原単位及びCO2排出量原単位を明らかとしている。

第 4章 で は 、 第 3章 に お い て 算 出 し た 単 位 金 額 当 た り の 産 業 部 門 別 エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 と 統 計 デ ー タ を 基 に 建 築 産 業 、 建 物 、 建 築 部 材 そ れ ぞ れ の 視 点 か ら 分 析 を 行 う 。 ま た 、 カ ナ ダ ・ 日 本 の 相 互 比 較 か ら 産 業 構 造 や 部 材 の エ ネ ル ギ ー消費量原単位及びCO2排出量原単位の特性を明らかとする。

第5章では、実際的な建設事例として、カナダ・日本における建築物の建設に伴うエ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位 及 び CO2排 出 量 原 単 位 を 建 設 見 積 書 を 基 に 分 析 し て い る 。 建 築 物 に お け る 単 位 面 積 当 た り の 建 設 工 事 額 お よ び 建 築 部 材 消 費 量 の エ ネ ル ギ ー 消 費 量 原 単 位及びCO2排出量原単位を比較・分析するとともに、エネルギー消費量原単位及びCO2排 出量原単位の大きい建物部位を特定することで、カナダ・日本の建物仕様によるエネル ギー消費量原単位及びCO2排出量原単位の特徴を明らかにした。

第 6章 で は 、 第 5章 で 使 用 し た 分 析 を も と に 、 カ ナ ダ ・ 日 本 に お け る 両 国 の 省 エ ネ ル ギ ー 法 評 価 基 準 を 満 た す 外 皮 性 能 技 術 ( 水 平 日 射 遮 蔽 物 ) を 両 国 の モ デ ル 事 務 所 建 築 を 使 用 し て 設 計 し 、 水 平 日 射 遮 蔽 物 設 置 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 排 出 量 ・ CO2排 出 量 の 評 価 を 行 う 。 同 時 に 、 外 皮 性 能 向 上 に 伴 う 運 用 エ ネ ル ギ ー ( 照 明 ・冷 房 ・暖 房 ) の 評 価 を 行 い 、 カ ナ ダ ・ 日 本 に お け る 水 平 日 射 遮 蔽 物 設 置 時 の 特 徴 を 明 確 に し 、 今 後 の 環 境 配 慮 型 建 築技術の一つである水平日射遮蔽物の導入効果の事例を示した。

第 7章 で は 、 第 6章 で の 研 究 成 果 を 総 括 ・ 検 討 し 、 水 平 日 射 遮 蔽 物 設 置 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 排 出 量 、 CO2排 出 量 及 び 運 用 エ ネ ル ギ ー 消 費 量 を 都 市 レ ベ ル で 分 析 し 、 本 研 究 で 整

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備された基礎データの適用事例を示した。

第8章では、本研究の成果をまとめるとともに、今後の課題と展望について述べる。

以上の結果、カナダ・日本の建築部材におけるエネルギー消費原単位及びCO2排出量原 単 位 の 特 徴 を 明 ら か に し た こ と で 、 建 築 物 の 設 計 段 階 か ら 建 築 物 の 建 設 に 伴 う エ ネ ル ギ ー 消 費 量 及 び CO2排 出 量 の 資 料 を 整 備 し た だ け で な く 、 今 後 の 外 皮 性 能 技 術 ( 水 平 日 射遮蔽物)における導入効果の評価の事例を示した。

参照

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