キハ ダ仔稚魚の飼育 と形態の変化*
原 田輝 雄* *・村 田 修**・小 田誠二* *
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Ⅰ
緒 i5Ⅱ 実験材料 および方法
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7 9
1 年 に著 者らはキハ ダTh sa か ら採 紀伊 半島 東側 の熊野灘 に出漁 す るまき網 船 に乗 り, 魚 穫 され るキハ ダか ら熟 卵 を採 取 して船 上で乾導 法 8
那 .人 工授 精 ・ふ 化 を行 い,ふ 化後 1日, 全長 8.5mm
まで飼 育 l'した が, その後 まだ それ上目二の飼 育 の 報 で 人
「
投 精 し, 卵 を よ く洗 って ポ リエ チ レ ン袋 に海 水 と共 に入 れ, それ を防熟 した輸送箱 に収 容 して和 告はみ られ ない 。 また, ふ 化仔魚 の形 態 の 変 化 につ0 7 9
い ては森 2)らの 報 告 が あ るが, その 資 料 は1 年 の 歌 山県 白浜 の , 近 畿 大 学 実験 場 へ 輸送 し, 発生 を続 著 者 らの飼 育 仔 魚 に よ る と ころが 多く, それ以 卜の けて い る浮f・̲卵 を選 んで ′実験 に使 用 した。浮f二卵 を 飼育 に よ る形 態 の変 化 につ いて の 報告 は まだ 兄、11た 計 数の後 , 薄 い クロ レラ海 水 と共 に円筒形 水槽 に収
8 2
‑ 6
容 し, 通 気 を行 って 水温 を2 6 た。
7 9
℃ に保 ちふ 化 させ 若者 らは,1 年再 び キハ ダか ら採 卵 ・人 工授 精
してふ 化仔 魚 を得 る機 会 を得 たので, その仔 魚 を飼
f 用
ミに 対す る初 期 銅 料 の効 果 をみ るた め,ふ 化後 らない 。3【」目の仔 魚 を3,000尾 ずっ2個 の 円筒形 パ ンライ ト
7nm 8 1
育 して, ふ 化後3日, 全長5 の稚魚 に まで 成 長 さ
せ る こ とがで きた 。 今回 は その 官験 に基 づ き仔 魚 の 水槽 に薄 い クロ レ ラ海 水 と共 に収 容 し, 餌 料 と して 紺 料比 較 実験 も含め,仔 稚 魚 の飼 育 お よび その形 態
の 変 化 につ い て 祐筈す る。 まぜ 与・え, 他 方には シオ ミズ ツボ ワム シと海産 コペ ボ ー ダに加 えて イ シ ダ イの仔 魚 を与 え,ふ 化後 11日
■本研究の概 要 は昭和 5
++・近畿 大学 水産研究所 白浜実験場 ( sereh i aoaorb,ty. nk nyeri slty, i hraama,
年嘩 日本水#̲}i:含 春季大会で 発表 した。 また, 本研究 は水産庁 マ グロ粗養殖技術 開発試験 委託 軌 二よ った。
Fi sL Ki iU Sh Wakaya帆 649122.Japan) 2
) 0 8 9 1 ( 4
3 近畿大学農学部紀 要
の もので,網 か kg
0 8 まで 8日間飼育 して 両者の摂 酔 状況 や生残率 を比較 ‑
第1号
つた。採 卵 した個 体は体 重5
した。 ら漁船 に吊 り上げ られ ると, 生殖孔 か ら卵 が流 出 し
0 3
トン 牛後 8時 から1時 の 問 に船上で 人工授精 し0
探捕 した漁場 の
水
温 は2 05.よ く洗 って後 ポ リエ チ レン袋 に海 水 と共に収容 し,
1 3
および トン収容 の円筒 形 パ ンライ ト水槽, トン
その後 は タク シーで自浜 ′克験場へ 輸送 した。親魚 を FRP ,15
収容 水槽 トン収容 の円筒形 ナ イロ ン水槽,
62. ていた。
稚魚 までの 長期飼育 には,飼育 容器 として ,
℃で, Lll浜到着の29日午 0トン収容 の角型 コ ンク リー ト水槽等 を用い, それ
ぞれ にふ 化後 3日目の キハ ダ仔魚 を収容 し,餌料 と 2
前 6時 1分 には,卵 を収容 した袋内の水温 は2 して シオ ミズツボ ワム シ.海産 コペ ボー ダ, イシ ダ で あ った。
与 えて飼育効 果 を比較 したO 浮 上卵のみ を選 んでふ 化水槽 に収容 した 。卵 の
直
径 7到 蕃 した卵 の中 か ら沈 ド卵 を除 き, 発生 して い る イ仔魚 , カ タクチ イワ シシラス,マハゼ仔稚魚 等 を
℃ 64.
0
‑1.00mmで.平均
℃ に保 った場 合,収容卵 数の約6 09.5mmで あったC. Ji:f'・17なふ 8
6 2 9 0
.
眼観察,写 真撮影 等の
方
法 を用い,形態 を記録 して 化仔魚 数は2 ‑2 成育 に伴 う変 化 を記録 した。 %で あった。仔稚魚 の形態 の変 化の観察 には,拡 大鏡 お よび肉 は
Ⅲ 実験結果および考察
仔 魚の餌料 比較試験05.
ふ 化後 3日目の仔魚3,000尾ずつ を トンパ ンラ 採卵 ・輸送 ・人工ふ化
イ ト水槽 2個 に収 零 して, 一 方には餌料 と して シオ 年 7円下 旬熊野灘 に出漁す るま き鋼船
ト
[二]E
採6 7 9 1
ミズ ッボ ワム シと海産 コペポ ダに加 えて, イ シダ
7月28 ‑
体 を求 めていた ところ, 日夕方, 郷智勝浦町
8
で 日間飼育 した結 果 を
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i d d rneecsaopen po s
卵 貨員 が乗船 し,漁獲 され るキハ ダの中か ら成熟個 ミズツボ ワム シと海産 コペ ボー ダを. 他 方には シオ
東方1海里 の漁場 で活洋 丸船 岡がまいたキハダ約5
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0 00 イふ 化仔魚 (全長25‑. 4.0mm)を与えてふ 化後11Hま le
T ba lに示 したrっ 0
尾 の中 か ら成熟 した雌 が約5尾 あ ることを認 め, そ の中の 3尾 か ら採卵 し,乾導法 によ り人工授精 を
行
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2 1 0
0 0 A 3
これか らわか るよ うに, シオ ミズ ッボ ワム シとコ
0 0
0 0
0
約6 尾 および約3 尾 とな
尾 が生存 し, 「ほ で に急激 な減 少がみ られ,ふ 化後2日には, 3 3
‑)た(1その後,ふ 化後1 2
0 04.
ペポ← ダのみ 与 えた 方は,終 川 封二は1
生存率 は %で あ った が. イシダイの仔魚 を加 え トンFRP′lく槽 に1尾 を残 すのみ と意った。ふ 化後 4 lには 3尾 とな り,3
l3. 7 2
09. 9
て 与 えた 方は,2尾 が′ヒ存 し,生存率 が %で, 8L
イシダイの劫 某が著 しかった。 イシダイ仔魚 の捕 食 は遂 に 1尾 と患った。ふ 化直後
5打 二成長 していた.飼育期 間 4日には 2尾 とな V),37日に
仇
27.仇の仔魚 は38日に はふ 化後 7[=]境 か ら認め られ,ふ 化後10日日頃 か は全長51mm, 価東
g.
中の成育 のよいものの 全長 をFi1 成 長 と比較 した。
0 7 9 に示 し,1 年の
9
これか ら,ふ 化後10日頃 の成長が1 57年の場 合著 仔稚 魚の成長 と生残 率
ふ 化後 3[= Iの
仔
魚 を 0.師 ン、1トン ,3 しく速 い ことがわか るが, 二の原岡の 主をもの は,抑
斗と して仔稚魚 を摂 耳丈した ことによると 考えられ 1,
30 , 0
トン 5ト ンおよび20トンの 各水槽 に, それぞれおよそ 0尾,
0 ,
0 0
65, 尾,6500尾,4
0 5 0
0 9 ,000尾 お よび1
て, シオ ミズツボ ワム シ, コペボー ダおよび イシダ rJ製 が大 きい傾 向 がみ られ るので,目梨 に相応 したl イ仔魚 を混 合 して 与えて飼育 した ところ,成長がみ 大 きさの鍔 を早期 に与 えることが好 成長 をもた らす られたが,生残 尾 数はそれぞれ2尾,4尾.約1 犀,
, 0 0 0 尾収
零 し るし、 般 にマ グロ鰭の・付
魚 は, '1‑?長が小 さい割 合 に原田・村 田・小田 :キハ ダ仔稚魚 の飼育 と形態の変 化 35
特 に
第1
曹 びわが黒色 となって目
立って きたO これ は, MATSUMO O T etal3'の記厳よ り,体長が大 きい が, その原因 は飼育 した 生 きた標 本を観察 した著 者 らの場 合 と,天然仔魚 を固定 し標本 を観察 した場 合0m の相違 で あろ う。 全長1
か怠 り進み,尾 びれの鰭条 が発達 し, 仁F両案 に分 lとなると各ひれの分 化がn
5m ,
t a 0m 化 して きた。 全長2
分 化 し,稚魚 期 に入 った (Ple2F)。 全長2ln lとなると各ひれはほぼ完 全にn
と なると体は完 全に不透 HI]とな り,体 長に鱗 の形成が 譜 め られ,困 則に 5条の横縞紋様 が現 われる場 合 が
, lt pa
あ‑)/I( e2G)。その後,戊長す るにつ れて縞 H t , a 紋 様はE棚 倉と′きり. 全長51mmと/きるとPl e2 で 明 らかなよ うに付 ,flf l.I.日二Jh]] .r;・rげ 青色 を呈 し,体側の横
t a 縞紋様 は6条とな り,顕著 となった。Pl 写真の吻 の卜部が 丸 くふ くらんでい るのは,水族館 で飼育 した ソウ ダガツオや クロマ グロ幼魚でみ られ た小よ うに,狭 しりヾンライ ト水槽で飼育 したため と
′liT、われるo
N 摘 要
e2,Hの
8【
6 7 9
1)1 午 7月2
採卵 ・人 「授 精 してl′用モ美膜場へ輸送 し,そこでふ 化 した仔魚 を.FHいて飼育
'
jli:験 を行い,仔
稚魚 の形態 の変 化を観察 した(,沌巨野灘で 漁獲 したキハ ダか ら arvae
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鈍 り始め. []時の経過 と共 にその傾 「lTは著 しくな‑l '
川
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・ 2)ふ 化後 3旧 l l と して シオ ミズッ 境 要因
が 考え られ るD 今後の研究 に持たねば,ならな )・たが, この原Jkと しては,何科の
E L
是のほか,環 の仔魚 日 i珊 ・ボワム シと渥産 コペポ‑ ダをF'える群 と, これに イ シダイの仔魚 を加えて 与える群 とをっ くり. 8r 飼育 した ところ
,
前古の牛積率は0 %であったが,し)。 F】
仔稚 魚の形態の変化 後者では 09.7%で あって, イシダイ仔魚 の効 果が顕 箸で あ‑)た、〕
l t ae
fr再任魚 の 全長とその形態 とをPl ‑2に示 した。
3)仔稚魚 をシオ ミズッボ ワム シ・海催 コペボー
; l laet
P Aに示 したように,卵 からのふ 化は頭 部か ら
先に出て くる場 合が 多く,ふ 化後 間 もな く曲 ってい ダ ・イシダイ仔魚 ・カ タクチ イワシシラス ・マハゼ ac
l yo B , t ae 2.
た尾 を伸 ば して Pl 1
化直後の 全長は 7mmで, 大 きな ks を持 ち,ま
27. T3. のよ うを形 となった(,ふ 仔稚魚 等を与えて飼育 したところ,ふ 化底後 'E‑長
5クの 1m
日には 'r‑長1 5l. 体重n 8
柵 のf用 7,はふ 化後3 稚魚 に成 長 したし. ac
l o だ油球 も大 きく残 ってお り,y ks 認め られたL・, ふ 化後 1日経過す ると,3,
に黒色素胞 が
2mmとな り 4)仔
稚
魚 の成
長に伴 う形態の変 化をPlaet に示 したこ1‑ 2
l
yokは大 部分吸収 され.消 化管 が党適 して きた。膜 びれに茶褐色 の斑 点 が背側に 2個順側に 1個顕著 と
3.
C)。ふ 化後 3IHlには 全長 8mm 本研究 に当 り, キハ ダの採卵 に御協 力いただいた ,
t a
なった(Pl e1 と
な り,lJが聞 き. シオ ミズッボ ワム シを拝萌 した。 沼洋丸船 川の諸氏.水産研究所技術
職
日米島久司氏 全長 4mmに成長す ると,腹 びれの茶褐色の斑点は消 および 本学水庫学科草 生小川, 石叫の両氏 に厚 くお え,虻門 か ら尾柄 部の閲の 脊索の卜側に連 なる桃色 札申 し 日でます。ふ 化′耕 釦二際 しては, 本・'i::水産研究
所
教職上 i
の諸氏 および山本龍 太郎氏 ほか 本, tae
の色素 が出現 した(Pl 1,D)(l全長 6.5mmとなると ?'・・水滝 II の諸氏 に 多大の御協 力をいただ 吻端 が黒色 とな り,両顎 に菌が発適 して,仔魚 を摂 研究所卒 業研究JJl・1‑‑.
2, 7.
t ae
た(Pl 氏)。 全長 5mm
取す るに至‑) となると, きま した。 また,研究 全般 の推進 に当っては,水産 第 1,第 2背 びれ,胸 びれ,尾 びれが分 化 し始め, 庁遠洋水産研究所 の諸氏 に暖 い御配慮 をいただ きま
36 近畿大学農学部紀 要 した。 卜記の皆 様 に厚 くお礼申 し目 すます 。
引 用 文 献
1)原 Ej輝 雄
・
水野 兼八郎 ・村 田修 IILJ 盛 rF .古 J'E,l 2) 森慶 一 郎 ・」・.柳 昭 治 ・西 川硬 夫 :遠 洋 水産研究第13号 (1980)
所研 究
報
告, 5.219‑232(1971)3) W. MM.〟r u )s M(TO,E H. .AHSTROM, .S∫)(NHS. W L KI.WEA ,W J..RI l i)CfAlISadSn .LL ANA.JY C1
:FisheryBulletin70(1)1,‑12 (1972) (21 1‑19(93,13 1 17 )
(昭和54年 11月10日受理)