• 検索結果がありません。

表現法の調査方法について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "表現法の調査方法について"

Copied!
44
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

国立国語研究所学術情報リポジトリ

表現法の調査方法について

著者 佐藤 亮一, 真田 信治, 沢木 幹栄

雑誌名 研究報告集

巻 1

ページ 155‑197

発行年 1978‑03

シリーズ 国立国語研究所報告 ; 62

URL http://doi.org/10.15084/00001065

(2)

表現法の調査方法について

佐藤亮一・真田信治・沢木幹栄

はじ:めに

 言語変化研究部第一研究室では,文法項目を中心とする表現法の全国的調査 研究を計画し,昭和52年度から,その準備調査に着手した。これに先立って,

昭和δ1年度には,r表現法の全國的地域差を明らかにするための調査方法に関 する研究」の題羅の下に,科学研究費補助金(総合研究B,研究代表者 飯豊 毅一)の交付を受け,全羅各地の母君研究者を共悶研究者として,表現法の全 圏的調査を実施する際の調査のあり方について検討したが,その際に,共逓調 査票に基づく小規模な実験的調査を各地で実施し,その結果を,この研究のた

めの参考資料の一つに加えた。

 実験的調査の結果は当研究室に集められ,現在,その整理・分析を進めつつ あるが,ここでは,その一部について中聞報告を行う。

 当研究の研究代表者,および研究分担者・脇力者の沃名(所属)は次のとお りである(所属は昭和5王年4月当時)。

 各地区挺当の分担者・協力者

 井上史雄(北海道大学),上野善道(弘前大学),本堂寛(岩手大学),加藤  正信(東北大学),W. A.グra・一タース(上智大学),加治工真市(東京都立  大学),佐藤茂(福井大学),川本栄一一郎(金沢大学),馬瀬良雄(信州大学),

 山口幸洋,佐藤虎男(大阪教育大学),鏡昧明克(岡山大学),室山敏昭(広  鷹大学),吉田則夫(高知大学),奥村三雄(九州大学),神部宏泰(佐賀大  学),上村孝二(鹿児島短期大学)。

 圃立撰語研究所所属の握当者

 飯豊毅一,佐藤亮一,真田信治,沢木幹栄。

155

(3)

表現法の調査を実施するにあたって,あらかじめ検討しておくべき問題点と して,次のようなことがらが考慮される。

1. 話者に関して

1−1年齢差

 将来の全國的調査で,老年層だけを対象とするとしても,また,老年層ば かりでなく,より落い世代の話者を対象とするとしても,対象とすべき話者の 年齢層の限定のしかたが問題となる。年齢差のあらわれ方は項躍の性格によ  っても異なることが予想されるので,この点についての検証も必要である。

1−2 男女差

  おそらく全国調査では一部の項羅について男女とも調査する必要があろう が,それを必要とする項目について検討すべきである。また,調査の基本的 対象として,男女のいずれを採るべきかという点についても純粋方雷の保存 度,言語反省能力,居住歴の純粋性などを考慮したときの話者の得やすさな  ど,種々の観点から検討すべきであろう。

1−3職業・階層の差

  地域社会において職業・階層による言語差が認められる場合,その中の特 定層の言語も本調査の対象とすべきかどうか検討しておくべきである。

1−4 個人差

  この場合,A)言語使用の個人差, B)ある質問文に対して複数の回答  (併用)がありうるのに,その一部しか回答されないために調査結果にあら われる擬似的個人差,の二つが考えられる。表現法の調査では,話者の条件 や項目の意味・胴法,質問のしかたを厳しく限定しても,なおこの種の個人  差があらわれることが予想される。その場合,どのような項鼠(門閥法)に 対してどの程度の個人差が認められるかが問題であり,この点についても検  証的調査を行いたい。

1−5 その他

  方言調査,とくに書語地理学的調査では,話者の学歴,居住歴,両親の出  身地などを厳しく限定するのが通例である。一方,語彙などの調査とは違っ  て,文法項目の調査では,話者の平語内省能力がとくに高いことが必要であ       156

(4)

るとか,居住歴に関しても,複数地居住の経験者の方が他との比較において 自己の方書を内省しうるなどの考え方があり,これらの点についても,実験 約調査,準備調査等を通して知見を得たい。

2.調査地域・調査地点に関して

2−1 質ぎそ封地と郊タト

共通語化の程度の小さい純粋方言を得ることが目的であれば,なるべく郊外 に地点を選んだ方が適切な話者が得やすいと予想される。一方,現代の母語 の実態を把握することをねらうならば,都市部をも積極的に調査地点に選ぶ べきであろう。また,母語地理学約な観点からも,都市部の雷語を無視すべ

きではないとする考え方がありうる。

2−2  ナ也,点密度

 琉球などの,地域差が著しい地方,また,方言の古態性の大きい,いわゆ る辺地などは地点密度を高くすべきとの考え方がありうる。また,北海道の 地点密度(『臼本書語地図退では他の助方をこ比べて著しく小さい)のとり:方 についても検討しておきたい。

3. 質問法に関して

3−1質問形式

 項目に応じて,「なぞなぞ式」「標準語翻訳式」「語形選択式」などの諸形 式を適宜使い分けるべきかと思われるが,これに関連して,同一一項目を複数 の形武で質問した場合の結果の違いについて検証を試みたい。話者が調査の 意図を理解できるよう質問文(wording)に工夫をこらすことは当然である が,この場合,質問文の長さや,一質問文における注拠点の数の適切さにつ いても検討すべきであろう。なお,自然対話にやや近い形で表現法の調査を 行うことが可能かどうか,その結果と他の質問形式による結果にどのような 差があらわれるかについても実験的調査を試みたい。

3−2 質問法の統一・併用の扱いなど

 雪語地理学的調査では,一定の質問文によって淡々と調査すべきであっ て,調査者が勝手に質問文を変えるなどの行為は,結果の質の統一を乱すも のとして極力避けるべきとされる。しかし,一質問文に対して多様な回答が        157

(5)

予想される表現法の調査では,一定の質問文によって調査するにしても,そ の第一答のみに満足せず,その項目に関して,さらにつっこんだ質問を積極 的に行うべきかもしれない。その結果1項欝について多用な回答(併用)が 得られたとき,それらの用法の差に関する情報をどのように探索し記録すべ

きかが問題と:なる。

3−3 隣接用法・隣接場面など

 一つの質問文に対する回答(表現)の多様性は,隣接意味,隣接構造,隣 接場面などにも密接にかかわるものである。もし,意味・用法を適切に限定 し,場面(話される場所・状況,話す相手,話者の気分など)をきわめて具 体的に設定した質問文を用意するならば,理論的には単一に近い回答を得る

ことが可能なはずである。現実にはそれがどの程度に可能であるのか,ま た,それぞれの質問についての回答は,隣接分野の項階の回答と相互にどの ようにかかわるのか,といった問題についても検証したい。また,待遇表現 に関する項目では,場面(とくに対者)の枠をどのように設定すべきかとい

う点が重要な課題となる。

 以上の問題のうち,このたびの実験的調査では,1−4(個人差),3−1(質 問形式による差),3−3(隣接用法・隣接場面との関係)の問題を中心的課題 としてとりあげ,それらの問題について検証するために,全部で100の項屠か ら成る調査票を作成した。

 調査票の概要は次のとおりである。

 *待遇表現に関する項目(標準語翻訳式)一No.1〜19  *推量表現に関する項目(  同  )一No.20〜29  *意志表現に関する門門(  同  )一No. 30〜33  *勧誘表現に関する項目(  同  )一No.34〜37  *強調・念押しなどの文末表現に関する三日

  なぞなぞ式一No.38〜44   対謡式一No.45〜49   標準語翻訳式一No.81〜88

      158

(6)

 *アスペクトに関する志州(語形選択式)一No.52〜66  *場所・方向・時間・目的などをあらわす格助詞に評する項目   標準語翻訳式一No。67〜80

  語形選択式一No.89〜100   対話式一No.50〜51

 以上のうち,本稿では,〔1〕待遇表現調査における場面の設定に関する問 題(No.1〜19),および,〔∬〕格助詞項属に:おける「翻訳式」(No. 67〜80)と

「選択式」(No.89〜100)との比較,同,「翻訳式」(No.68)と「選択式」(No.

90)と「対話式」(No.50〜51)との比較,について,整理・分析した結果を報 告する。

 なお,上記〔1〕は真田信治,〔E〕は沢木幹栄が,それぞれ,資料の整理・分 析および原稿の執筆を担署した。

 同一地点における話者の個人差の問題については,各地点で,60歳以上の老 年腰の男性5人(以上)について個別に調査(面接)し,それらの間の回答の 違いをみることにした(一部の地点では,女性の話老を含めて調査している が,これらも参考資料として分析の対象に加えた)。

 調資は,昭和51年12月から52年3月にかけて北海道から沖縄までの,計21地 点で行った。原則として各地区担当の研究分担者が調査にあたったが,一部の 地点では,臨晴の協力者を含めて,複数の調査者により調査が行われた(この 場合,話者闇の回答の差が調査者に左右されている可能性についても考慮しな ければならない)。

 調査地点,調査者の茂名,謡者の生年を掲げておく。 (Mは明治,Tは大正 であることを示す。なお「女」と記した場合以外はいずれも男性の話者である)

 L北海道増毛郡大劉苅(井上史雄)一M34・M36・M37・M41・M42  2.青森県八戸市(上野善道)一M30・M31・M36・M39・T4・T6  3.岩手県二戸郡安代町(本堂寛)一M40・M42・M43・T2・T5(女)

 4.福島県会津若松市(飯豊91一一一) 一M24・M30・M34・M34・M40・M45  5.新潟県西蒲原郡巻町(沢木幹栄)一M40・M42・M44・M44・T5  6.千葉県館山市大戸(池田広昭,加藤泰彦,佐々木英樹,佐藤紀史夫,田       159

(7)

   中ナツ子)一M29・M31・M34・M37・M37

 7.長野県上伊那郡中川村大草下平 (馬瀬良雄,沖裕子)一M28・M31・M    32・M37・M38

 8.愛知県海部郡佐屋町(山門幸洋)一M27・M31・M36・M38・M44  9.石lll冷害至郡能都町宇出津(川本栄一郎)一M32・M33・M34・M40・

   M42

 10.福井県武生郡片押町(三好真理)一M32・M35・M37・M40・M40  1エ.奈良県吉野郡十津川村(佐藤虎男)一M39・M41・M42・M43・T1  12。和歌山県田辺市(佐藤亮一)一一M20・M27・M32・M41・T1・T4  13。岡山県岡山市(鏡味明克)一M30・M34・M35・M41・M41

 14.広島県佐伯郡沖美町三吉(室山敏昭)一M26・M31・M33・M37・M40  15,高知県須崎市浦の内東分(吉畷扶)一M28・M39・M39・M4◎・M45・

   Tll

 16.福岡県久留米市国分町細永(奥村三雄)一M24・M37・M39・M40・M    45

 17.熊本県天草郡中稲営門池(神部宏泰)一M35・M38・M39・M40・M40  18,宮碕県都城市庄内(飯豊毅一,佐藤亮一,真醐信治,沢木幹栄,白沢宏    枝)一M36・M37・M37・M44・T6

 19.鹿児島県鹿児島市下福元佃尻英三)一M25・M35・M40・T2・M22

   (女)

 20.鹿児島県大島郡瀬戸内町古哲屋(真田儒治)一一M26・M37・M39・M25    (女)・T3(女)

 21.沖縄漿名護市伽治工真市)一M37・M40・T2・M27(女)

 以下,本文,あるいは表の中に引用する地点名は,各地点の(道)漿名(No.

20の地点では「奄美」の称)を用いることにする。

 なお,〔1〕では,科学研究費による調査とは劉に,当研究室で行った調査の 結果を加えている。この調査の地点,調査者,話者等については,179ページ を参照してほしい。

160

(8)

1 待遇表現の調査における場面の設定(真田儒治)

1.はじめに

 表現法という範麟において,いわゆる待遇表現法は重要な位置をしめよう。

日本において,待遇表現法は,表現法のいわば基幹的部分であるといっても過

需ではない1)。

 :本章では,待遇表現の見地からの場面差(主として対者による差)による表 現形式のバリエーシーStンの把握に焦点をあてて検討することにしたい。

 待遇表現の見地からの場藤といっても,現実には,心理的な,あるいは社会 的なもろもろの要因が複雑にからんでおり,場面場面での表現形式もまた複雑 多岐にわたっていることが予想される。それらを包括的に扱うことは容易では ない。したがって,ここでは,場預1差というものを,会話の場における対馬の 差tkるものに限定して考えることにした。すなわち,周囲を岡一な状況に設 定した上で,対者のみを相互に交換して,それぞれに応じた表現のバリエーシ

ョンをみることにしたわけである。

2. 調査地点・インフtr・一マント

 調査地点は前章に掲げた通り,全国の主要21地点である。各地点において,

原則として生え抜きの老年暦5:名をインフri一 一一マントとした。各地の調査者の 名および,インフォーマントの属性については,前章を参照のこと。

3. 場面設定{こついて

 設定した場瀬(状況)は,次のようである。

 1.バスの停留所ec一一・・Ptの傘が置いてありました。そこで,そばにいた口   にその傘を指して,「これはあなたの傘か」とたずねるとします。その場   合はどのように言いますか。

 H.道を歩いていたら,むこうから⊂⊃が…人でやってきました。その[⊃

  にむかって,「あなたはどこに行くのか」と行先をたずねるとします。そ   の場舎はどのように言いますか。

      161

(9)

 以上の状況においての〔コ内に代入する対象として設定したのは,A.小学 校の校長先生 B.お寺の奥さん C.見知らぬ紳士 D.自分の父親 E.

見知らぬ若者 F.親しくしている友人 G.近所の三晃知りの若者 H.自 分の息子 1.臨分の妻 の9者である。

 それぞれの設定理由を概説する。

 A,Bは,地域祉会において,方言入が敬:意ある表現をもって接するであろ うと予想される入物である。CおよびEは,いわゆる親疎関係における更躁 に当たる人物として設定したものである。一方,F, Gは, tt親 に当たる人 物として設定したものである。

 DおよびH,1は,いずれも家族内での入物である。特に,H,1について は,方言人が,いわばぞんざいな表現をもって接するであろうと予想される対 象である。

 なお,いわゆる卑罵声:現を得ることを頃的としての若干の項目をも調査した が,本稿ではその結果の記述は割愛する。

4. 調査結果とその分析

 調査に当たっては,1「これはあなたの傘か」およびH「あなたはどこに行 くのか」の,ある部分に注目点を置くということではなく,これらセンテンス の全体にあたる表現形式をすべてそのままに記述することにした(ただしイン トネーションは無視)。これは現実の書語がセンテンスとして運用されている という点を配慮してのことである。

 ただし,本稿では,得られた表現形式を個々の部分に分解して扱う。これ は,あくまで,それぞれの部分の表現パターンを考察するための便宜的な手段

である。

 以下,得られた資料を図表化し,それぞれの項について解説を加える。そし て,その過程で待遇表現調査の問題点を検討する。なお,上掲の対者(A〜1)

のうち,A〜Dを対象とする場面を一応 t.1位場面 , E〜1を対象とする場 面を一応U下位場面 と称する。ただし,これは,あくまでも仮称である。

   (1) 「これはあなたの傘か」(その1)

      162

(10)

「これはあなたの傘か」(その1)表望 沖 縄

.⁝ ︐ ﹁ ︐ ⁝ ︐ . ﹁ ﹁ ︐聖一巳ーー尋

奄 美

伽︐ i一 一 3⁝奎

; ﹁

⁝1︐一⁝1 ⁝ ︻i

鹿一撃尋登 三曹

 一 尋三三

噛留

宮 崎

輔 麟

覇骸灘醐躍翻 翻霧勲爵 躍謬騰麟附鍛贈國麗緊 塑翻認論閣

  ⁝伽露溺騒欝欄瞬瞬襯露慰

熊 本

福 岡  鰯麟⁝翻 麗  臨蟹翻翻醸窪翻闘翻膠

高 知

禽需

 三曹嘩認 尋尋曹 響羅三三 魯謬三三麗 翻醗翻躍霞翻躍

広 島 羅 響 翻

岡 山

麗翻 贈魏

霧 瑠翻

和歌山

留 蟹 蟹 麗

留蟹羅 蟹羅留羅羅 留圏留翻 謹鵠鯉習翻濁露塑翻聾 霞圏翻罰翻駆露閣懇蟹

奈 良 欝臨幽盟醗闘 懇籔塑翻蜀 翻畿圏騒鶴蟹翻翻﹃蟹蟷翻醐籔國羅麗翻圏霞麗

福 井 鞠罎醒鞠

鞠欝 露囲浦観

石 川

羅翻謡甥鯉翻覇翻餌 騒響響羅爾謝 懇齪解醗翼騒麹鰯謬認 騒翻翻習覇罎酸霞國圏

愛 知

嬉薩U繧理 翻翻鰹鞠 匿鵠鞠鱒鶴翻國 翻騒羅籔趨麗鱈 翻麟鶴鶴露国霞購臨醗閣

長 野 霞Q翻愚 鞠亀翻鷺 翻翻翻瞬冒 羅鞠簸騨 醗麗額欝霜

千 葉 O

鞠雛

幽 輪

鶴露翻魍謬

新 潟

q旨 Q8 Q均

鐙鍵

臓 輪

福 島

Q Q

.調騒

國鯉讃鯉  翻鍾翻翻詞翻

鹸 麺

岩 手 d 口凶U

翻諭麗塑

幽 翻

管 森 謡 麗

凶翻露謹調鱒謡 團騒隅湘翻

北海道

賄  ︸

翻翻惣翻麗蟹塗 繊灘輔翻圏︻翻醗闘翻隅

 点地 工場謡

触薇 のん寺さお奥 瞥知見紳 親父 ぬ者魁︐見若 い人し親友 の者一翼若 子息

認すマハン 製eオハン オマサン。オマサマ尊オマンサン 曹オマン

dオメサン 翻オメ

Qオメーサン

匙病

Bオマエサン 露オマエ

〔ノ・しfl ij〕

δω

(11)

 表1は,ヂこれはあなたの傘か」の傍線部分にあたる表現形式のうち,いわ ゆるオマエ系統と考えられる語形をまとめて,その各地点での現われ方を示し たものである。表での符号の数は,それぞれの語形を回答したインフit 一一マン

トの数に対応する。

 オマエ系の語形は,熊本,奄美,沖縄を除いて,広く全園から採集された。

       i なお,凡例のうちのオマエ(サン)は,〔omae(saN)〕,〔omae(saN)〕,〔oma

(saN)〕などをまとめたものである。オメー(サン)は〔oma∋:(saN)〕,〔omε:

(saN)〕,〔ome:(saN)〕などをまとめたものである。また,オメ (サン)は,

〔omε(saN)〕,〔ome(saN)〕などをまとめたものである。

 接尾辞のサンの付いた語形は,当然のことではあろうが,主として上位場爾 に現われている。一方,付加しないままの語形は,各地ともに主として下位場 面に現われている。両三は,ほぼ「見知らぬ紳士」と「父親」あたりを境とし て分かれるようである。

 和歌山では,上位オマハン,下位オマエである。また,岡山では,上位オマ エサン,申位オマン,下位オマエである。一方,鹿児島では,上位オマンサ ン,中位オハン,下位オマエのようであるが,オマンも各場面に現われてきて

いる。

   (2)「これはあたの傘か」(その2)

 表2では,「これはあなたの傘か」の傍線二分にあたる表現形式のうち,ア ナタ系の語形および,共通語のレベルでの形式と考えられるものをまとめて示

した。

 ここに指摘すべきことは,場弼による表現のバリエーションをみるという立 場において,対象になる言語形式は必ずしも方雷のレベルでの形式に限られる ものではなく,いわゆる共通語のレベルでのものも含まれてくるという事実で

ある。

 地域書語の中には,日常普段のくつろいだ生活の場に使われることばと,改 まった,いわぽ公的な場において使われることばがある。後者は,概念的に は,全国に通用する言語,いわゆる金町共通語という観点でとらえられよう が,その地域言語の使用者にとっては,あくまで自分の生活語と意識されるも       16tl

(12)

袈2 「これはあなたの傘か」(その2)

δq 沖 縄︑

5 ;

奄 美 回謬 一

U

iーー☆U  l 一﹁−且昏屡一翻一i!

鞠︸ 1  ⁝ 星  − 駈

・一﹁﹁3膨︻1一;鵠i ﹁⁝  ︐⁝紅i

鹿児島 宮 鰐翻鰯

U

翻謡講U

翻 露

ヒヒい   層︑ム鐸  零

翻 翻翻轡鰯W 翻脚髄騨響睡溺 翻轡 圏謡蹴騒 翻鑑馨翻へ翻翻W

麗麗

福 岡 凹凹回曖團 回回雪薗膨 魯翼翼麟寧島轡 畠闇禽勢禽響曾禽響鹸聯畠響 島彰§

︼U翻騨UU翻﹁︶U翻職︶U織W ︶UMU︶U︶U翻W 翻卿☆夢︼U☆☆

広 島UU︼U︸U翻 ︸U︶UUU蟹MUUUU︶U響翻卿鯉叩瞬圏  ︶U謬MUU轡購盆踊謬 轡國冨響 魍 汐

止刈  勲一       i

 蓼翻WU騨﹂鰯騨翻蹴鞠認翻  麟脚襯騨翻押脚

翻Ψ☆翻脚☆

鞠歌由UU U國U翻賜 MU囹U癒卿

☆魍 蟹☆

翻 圏 蟹

奈 良鰯U MU圃︶U翻 ☆ 翻蚤閣圏圏 ☆魍 ☆魍

.−;   トヂ擁  才7謬翻 翻  鰹翻 翻 翻翻へ鶴 翻賜 翻聯輔騨騒騒雛

☆翻

石 川

翻轡 翻 翻 繭響麟  魑

愛 知 ︸U麟 ︶U繭露WU翻U 謬翻︸題U騒 

☆☆ ☆☆

長 野UU 國U ︸U︼∪︶U︸U翻  UU ☆☆

千 藥口︺U麟W 図U認WUHU MU︶U︼UU翻 ︶U☆︶U︼U☆☆麟W☆ ☆☆☆

新 潟圏U 魍U 留U 響響 卿☆

福 島U口 口U 口U 岩 手

翻霧 國口 睡U

青 森國翻W遡 翻翻 ﹈謬麟謡  翻 翻 固 翻 翻  翻鰻騒騒 翻翻 睡麟 翻 鱈遡︸☆ 鶴岡翻愚慮W

北海道 ︺U國WU.留瞭魍翻翻 國 U團 図∪口論  U鰯 ︼U甥 鰯︶U翻鵬 憲翻

生先長校 のん寺さお奥 ぬ士︑り側見紳 親父 ぬ者︑り知兇若 い幽し親友 の者所近心 子患

〔凡躍3 Uアナタ鯵アンタ幽アンタサン 轡アータ回オタク(サン)☆キミ   喚ボク GV^イショー

(13)

表3 「こ.れはあなたの傘かj(その3)

δO

沖 縄 口爲調 9霞O α◎O爵 豊申除金 Ψ亨† ΨΨ Ψ ΨΨΨΨ 雫Ψ申

⑫§◎i

q目麟驕■i監聾︸幽ρ

劉◎⑫ 轟鼻糞 輿⑪轟 審轟審 轟審審 ll審審轟

奄 美髄董ーー鹿児島ε塞一 ︐宮 崎

盒禽 禽盒 禽盒︽盒 禽︽ぬ

一熊 本

A隅ム盈︽▲鳳

△患︽鳳

︽隅4盈急愚A皿ム趣 ▲鼠▲畠▲島ム勘ム盈

福 岡 一 知

ハY..ムハY ρ▲

A

広 島

φ

φ& Aム ︽ AA︽

岡 山 和歌山 奈 良

欝照 卜r デ宇

石 川 愛 知 長 野

千 葉

新 潟

㊤◎◎ ◎◎◎⑬ ◎O⑰◎

幅 島

Y

YYY

YYYYYYYYYYYYYY

岩 手 了 → 了

τττ 蜜9匪︸葬言

青 森 丁 目 了 了

丁蜜了

北海道

生先開校 のん寺さお奥 ぬ士︑b知見紳 親父 ぬ者・b知見若 い嚇し親友 の者所近蒼 子息

〔凡例} Oナ    轟ウラ

【】ウンジュ  Aワレ †ヤ   ムワリAワイ1ンがUテメー 中ソッチ 9オンシ Yニン卿」ンヤ

(14)

のであろう。このような意識は待遇表現形式の機能に直接かかわってくる。す なわち,体系的にはレベルを異にする形式を包含して待遇表現の運用がなされ ていると考えられるのである。

 表2に掲げた語形の中では,アナタ〔anata, anada〕,アンタ〔anta, anda〕

がE{E倒的に多い。鍵形とも上位場面に現われるものであるが,アンタの方が比 較的下位の場面にも現われてきている。ところで,各地のインフォーマント が,この両形を少なくとも彼にとっての目上にあたると推定される人物に対し ても使胴している点は,いわゆる東京語の場合での運用とは若干異なるようで

ある。

 一方,アンタサン,アータという語形も現われるが,前者は,青森,石川 に,後者は高知,編戸に,地域が限られている。高知では,アナ歩一アンタ ーアータの順で対春への敬意度が示されている。

 なお,オタク(サン)は,主として「見知らぬ紳士」に対して用いられるよ うである。ただし,奈良では,「見知らぬ藩者」,福岡ではrお寺の奥さん」に 対しても一部で用いられている。また,キミは,広く各地に現われているが,

この語形は,下位場面,すなわち,国俗や年下の者に対する場合での蓑現形で

ある。

   (3)ヂこれはあなたの傘か」(その3)

 表3では,「これはあなたの傘か」の傍線部分にあたる表現形式のうち,表 1および表2に掲げた語形以外の代名詞を示した。主として下位場面に現われ てくるものである(ただし,奄美,沖縄での場合は別)。

 北海道にはテメー,青森,岩手にはンガ,そして,福島にはニシャの類が見

られる。

 ところで福島での調査の過程で,いわゆる罵倒的な表現としてはンガが存在 するという旨の報告が得られたことは注鳳される。東北北部の下位場西で現わ れるンガが東北南部では,より下位の場面に潜行して存在しているわけである。

岡様に福島の下位場面でのニシャの類も,千葉などには,より下位の場面での 表現形として存在しているようである。今回のような調査の網ではひっかから ないこれら語形をどのように採掘していくか,その採掘のためには,どのよう       167

(15)

衰4 「これはあなたの傘か」(その4)

δ○○

.沖 縄

・T O ! ﹁ 署

奄 庭 よ1旨† ●OO

︒⁝

⑤1 ⁝ ⁝層ドー⁝一

. 一 監 卜 ﹁ l l ﹁ ︑自レ⁝1⁝﹁

鹿児島 O

oo⁝﹁一⁝O  薯

 崎 O◎ OO

O

能⁝本 洗丁 †十− 十1

O

⁝晶  綴宇   i・→ よ一† す ・T OOOOO

高 知 O

広 島 O

岡 山 O 0

OOOO

O

和歌慮 で†〆†

O

O︒OO

O

奈 良 †† す OOOOO OOOOO

O

纈 井 ゐ一† OO

O

OOOO ・

b一

●O

90 O

石 川 すす ・T

O

O OOOO

O

愛 知 OO OO

長 野 ††す OOO OOOOO

千 葉 O† OO

新 潟

.⁝1−8

買聞 ︑㎎う→   ︻客 †十一 牽 OOO OOOOO

.⁝ ⁝ ⁝

岩 手 †す †

O

OO

O

青 森 †† †

O OOO O

比纏鴇旦h7こf㍉3

O OOO

点地恥二尉 生先長校 のん寺さお奥 ぬ蛮︑り知見紳 親父 ぬ者﹂り知見着 い凹し親友 の者・所近若 子怠

オッカハンなど

(16)

な場面設定をしたらよいのか,今後に検討すべき課題である。

 西日本の各地では,ワレ,ワリ,ワイなどワレ系の語形が分布する。この系 統の語は,北陸地:方あたりにも用いられているはずである(注2)が,外界の調査 では現われなかった◎

 翠蔓では,上位場彌でナが,下位場面でウラが現われる。ナは,薪潟での下 位場面で現われるナと語源的には繋がるものであろうが,地理的な直接の連関 はないであろう。一方は上位場面に,他方は下位場面にと,その現われ方には 興味深いものがある。

 沖縄では,上位場葡でウンジュが,下位場面でヤが現われる。ただし「父 親」に対しての場合に隈ってはナが現わている。このナは奄美では上位場面に

おいて広く使用されているものであることは湘黙されるところである。

   (4)「これはあなたの傘か」(その4)

 表4では,「これはあなたの傘か」の傍線部分にあたる表現形式のうち,い わゆる代名詞以外の語形をまとめて示した。

 地域差はほとんど晃られない。ただし,これら語形の現われ方には,対者に よる一定の傾向があるようである。たとえば,「校長先生」に対しての場面で は,各地ともセンセーが圧1倒的に多く現われている。また,rお奢の奥さん」

および「父親」に対しての場面では,いわゆる親族名称が多用されている。前 者で現われるのは,オクサンなどであり,後者で現われるのは,ジーチャン,

ト 一一チャン,オトン,オヤジなどである。

 「親しい友人」や「雪避の若者」に対しての曽爾では,若干の地点に対者の 具体的な個入名も散見する。

 なお,今回の調査では,「コノカサワ?」,「カサカサ!」といったような形 で,いわゆる対称詞の含まれない表現も多く得られた。これらは一括して,

{tホ称詞部分なし としてこの表で掲げておいた。

   ㈲ 「あなたはどこに行くのか」における対称詞

 表5は,「あなたはどこに行くのか」という文脈においての対称詞(油3)の有 無に注目して作成したものである。なお,この表には,「センle・一!」「オクサ ン!」「オマエサン!一1などの,留頭における,いわゆる呼びかけ語約にli欝い       169

(17)

表5 「あなたはどこに行くのか」における対称詞

寒O

沖 縄踵O騒麗一 翻口睡鍾 國口瞳騒監し ︸i; 麗口國騒 瞳口國國 國O騒騒 臨睡騒國

奄 美︑ 圏國睡璽0 騒騒圏國口

躍O謹國恵!一麗口國麗5

騒騒騒麗麗i

騒□圏蜀一 ーー翻瞬醒騒ローーー騒舞鶴羅露

瞬0瞳麗ローi 國圏騒瞳O圏麗騨懸口  藍i 圏O翻ON

鹿門島 圏睡謹國0 騒國騒灘騒 翻國翻謬翻 圏盤騒國口 詞翻睡塵翻 騒露圏羅圏 圏睡睡翻N

宮 鰐・ 騒口國口自 騒口口口口 圏O瞳mN麗日醒謹m 騒口口ON睡O露睡O翻口口國口 函O國國臼 國函騒騒三

目 本 露O躍□.口 騒O翻口□睡口口口口 圏圏睡圏圏 躍圏璽躍0 睡鷺臨口O國蟹圏目撃 圏騒騒鵬國 二三睡國國

躍田 尚宇   i騒口囲ロロ 巳O口口の 麗口翻鶴田 ロロ隅隅ロ 睡圏麗日國 躍口口國口 謄口口口口 國臨翻翻騒 睡覇麗三品

㍗河  纏了P   ゐノ

國圏謄騒騒O 圏鯉口幽幽口 圏m口覇m口騒國口臨國O 露翻口口騒騒 圏口口麗鰹騒 霧國Ω國國盤 露国攣目翻O騒酒乱竹園□

広 島

器蘭

騒璽飼騒口 騒D講騒O圏翻羅翻騒 N  NN  N  N騒の露離塁 翻ロ魑O口麗日露濁□ 翻O瞳圏□

司 山一

騒國翻麗騒 騒露翻麟鍾 麗日騒國O 騒躍翻國口 圏□日露0國□騒Om轟騒騒鷹0麩麗麗難壁 圏圏騒國O

和歌山 翻國口回霞口 謹騒口騒騒騒 日日口睡口口 闘□の口囲日 圏自□口囲m 圏OΩ躍m謄騒□の騒O口 騒圓□羅口m 麺圏口翻醗口

奈 良 囲騒國羅口 霞O國騒N 口懸口m口 躍口口□O騒□騒睡口 國目口口口 日口騒O鳴籔鑓國口Ω 圏臼騒欝鷺

⁝温  ﹄卜←ず   鱒7

O口國口m日の騒O□ mO圏口N口ロ月日ロ ロロ騒臼N 鐙□田口O 躍口騒OOO口騒口0O口口口三

石 潤 騒塵騒露口 躍露騒覇國 瞬騒騒國臼 國圏躍騒□ 鶴霧騒騒□ 謬の國懸盤 睡口翻懸口 騒騒匿懸口 國騒露鍾四

二 知 口の國ロロ m自團O□口ロ口口N 山口翻開口 圏臼國門口 5欝ロロO縢碧のOOロロロロOロロ鰯口□

長 野 圏圏騒國口 騒O議翻O N  N口N N翻目附飼圏 圏 N麗 NN麗陰同門□ 騒露鰹懸垂 國圏謬瞳O圏□露麗口

千 葉 國陰騒國□ 騒の騒騒口 麗口辺圏O 騒回目の口 騒口鰯鐵N 圏鍮圏口m國口騒鱈口 騒m騒翻□ 闘口圏O縢

紙 潟 圏騒騒薦璽 騒麗麗翻魍 翻N騒躍N騒睡躍鶴騒 騒 N麗 N N 麗D騒圏O翻騒騒圏瞳 躍騒騒騒O翻國騒國騒

棉 島 屡瞬翌翌圏騒 騒騒O瞳麗騒 躍露零話幽幽 騒爵蕉門翻躍 騒門口幽門m 睡躍臼騒騒謄 騒騒國騒瞬騒 國鶴O國鰯國 麗國騒圏騒睡

岩 乎 翻屡翻翻騒 國國隅騒睡 闘麗麗騒騒 騒騒國騒醒 腰躍騒騒口 醗露騒麗騒 國隈隈睡騒 躍隙隙麗の 翻謬騒魍m

青 森 川口O國睡縢 騒ロロ鍾ロロ 騒口N國00睡O口軽OO瞳m口睡0□門口O闘臼の口口鋤騒鶴日 のON麺□口國口O國鷺の

化毎霧︺圏 ﹁ ︑㍉で︑︐

躍國山脚O翻口開園O 睡D騒國□ 圏二三薩O 四二國三口 團□曝國O認騒麹醗騒 翻自騒騒目 翻懸翻國口

ハ.寸揚け

盤先長野 のん寺さお3! ぬ士︑ら知見紳 親父 ぬ者︑り知見若 い了し親友 の者瞬近写 子息

〔凡棚〕 圏対称詞を!「」いる []対称詞を用いないN無炭現

(18)

られたものも含めてある。また,凡例で,¢撫表現 と記したものは,「そんな 場面では何も言わない」,「相手にただ頭を下げるだけ」などの回答をまとめた ものである。このような回答は「見知らぬ紳士(若者)」に対しての場合に特 に多くあった。

 この項目では対者によった相違,および地域差はほとんど見られない。九州 や奄美,沖縄などにおいては,対称詞が他の地方と比較して多く現われるので はないかとの予想をたてていたのであるが,そのような傾向は,今回の調査に よる限り,ほとんど認めがたいようである。ただし,愛知,福井あたりでは,

その現われ方が若干少ないようにも云うけられる。

 なお,この項臼に関して言えば,はたして,H常の自然会話と同様な表現が 杷えられているかどうかについての問題がある。今回の調査は,いわゆる翻訳 式によっているため,質問:文に誘導されたケース(回答)もあるかと思われる からである。この項目については,その点を翻り引いて考える必要があるだろ

う。

   (6)「あなたはどこに行くのか」

 表6は,「あなたはどこをこ行くのか」の傍線部分にあたる表現形式を示した ものである。なお,この部分では,後続の助詞との融合をおこしているものも あるが,その場合には融合形のままに掲げた。

 全国的に上位場面では,ドチラという語形が現われてくる。一方,岡山には ドチヲヤが,青森,岩手,福島ではドッチが,上位場面のそれぞれ一部に現わ れている。ただし,青森でのドッチャは下位場面での使用語形である。

 ドコは,各場爾にわたって現われているが,注目されるのは,北海道や新潟 などにおいて,このド=が,いわゆる方言形のドゴと場衝によって使い分けら れているという点である。すなわち,これら地点では,ドコは主として上位場 面に,一方,方扇形ドゴは主として下位場面に現われてくるのである。

 岡山および九州の各地では,後続の助詞と融合した形が多く現われる。主に ドケ(一)という形式であるが,宮崎の場合は,ドキーである。なお,特に,福 岡,熊本あたりでは,これら融合形の現われるのが,主として下位場蘭である 点に注意したい。ここでも,共通語形と方言形との場面による使い分けを指摘       171

(19)

「あなたはどこに行くのか」表6

一︻;

農・血血 建一 血・自鷹 血・心血  監一血合出血  ﹁血血⇔心血 心心 心血血心 血合一iチー  ーーーφ血 ム食

⁝.3謹踵一⁝︑rヂ﹂黒血︑ ㌧運一

心血鷹黒血血血血・

中  羅︑〜   轟準−ーー奄 美⁝一⁝鹿児島

鯵血翻ム自  血磨墨血

聖戦愈

黒血心畠一⁝一 5一傘φφφ倉

二食心血血血今血自⁝ーー禽壱命脅聯

倉倉含倉壱 勢望醸倉倉 倉倉寄場

一1翌翌爵傘φ

登倉令倉φ倉倉倉◇φ 一 命命倉やN

宮 崎 昏 φ A ︽幽 O氏φ  NφウN Aφ◇︽ ︽◇  N O︽φ今A 今A

ヒじh  屯︑・冒幽 オ 登倉 倉 金倉 尊王倉φ磯 爵命ウ倉倉 含昏倉φ倉 鳶舎壱費傘 傘倉昏宝勢 命含φ母倉

⁝鐵  斑室   ξ一

φ φ登 倉 金倉令登幽

倉倉倉魯命一.萎多一鈴登倉磯

F⁝と倉ぐ倉倉φ

命⇔壱含 噛倉 含φ

高 知 馨尊倉響並倉 鍾霞 憩鯵φ 鯵馨縷歯醗爾 φ尋 醗φφ野里⇔ 今⇔φ令今令 φ φ φ φ

広 島 轡 動麟 禽舎鯵露令 露 鶴 昏 N  NN  N  N O 姿

岡 出 ゆ番③倉倉 ◎倉霧 φ傘駿毒奪 幽思命母倉 倉倉轡倉傘 幽幽昏傘倉 平倉働壱φ 倉里下倉¢ φ命倉倉φ

和歌康 霧鯵φ 露露 鯵登O釜霧 尋今 倉 φぐ姿舎 喬◇や 今田 φ φ

奈 良 憩φ倉 鯵 醗 N 鍵 聾繭ウ 幽φ念 噸禽命倉 登登 尋令

⁝湯  トr室   略フ 鰯令 令登㊨ 登 今  N  N φN 登 φや  N

石 絹 言立φ 倉φ 登φ φ φ券 凸・倉尋⇔ 金φ φ 姿

愛 知 登ウ 凸・ N 尋肇 φ ⇔登 φ尋 登ウ登

長 野 愚三尊尋登 翻響磐舗 W N鯵国 N  N  N Nφ︐ 噸ウ◇ φ尋 やφ

予 葉 翻噸璽露7馨 鱒愚登 轡舜 N φφ翻φN 倉 φ 尋登φ 噛 φ φ今 寺N

新 潟 馨や鰯動倉 働 憩轡  麺曇■; 尋マ 三門 冒 N  N N マφφ7 7マτ牙冒 噸墨金7了 7登7マ

福 島 77マ㊧7冒冒ママ馨7マ

合N禽N葦.〜量ーー㊧ママ勢ママ

?77㊧マ7マ7冒㊥ママ7冒了㌢ママ ︑雪男?ママママ7ママ7マ冒マママ?マ

岩 手 同気轡鯵7翻7動㊧マ慰マ膿馨守 777マN77マ7N77金マ7了7警守7了7マ冒N 7N守マN

青 探 轄ママ鯵マ㌢ 愈77鱈7マ鰯7N鱒7マTマ7了77冒7マ77?マママ7マ了 了77曾マママ7Nマ77了マ7鯵77

化簾二蟻酬7 噺いで︑3

鯵 馨姿賢 鯵 露φ 7︑鯵冒7 丁倉77 7φ金マ 命マ璽7マφ冒⇔マΨ やマ⇔7了 77

 糊地 藤 囲膿 F一寸皆 文ま  r一㌧ 生先畏検 のん寺さお奥 ぬ士しり知見紳 親父 ぬ考︑り知見若 ︑ .へ㌧     戸し親友

跨者所返若 子息

寸ダ(一) kデッ

9ドケ(一) 《ドキ(一)

<>iコ Tドゴ

⑦ドッチ 9ドッチャ

⑭ドチラ ◎ドチリャー

〔凡例)

嵩も◎

(20)

表7 「あなたはどこに行くのか」

ミQO

沖 縄血・ 血 ︵白血血 血・三口 O食︵﹈血  血三口 tI血心.血止 血心血血 三鷹倉血 三哲血血

奄 美 ⁝ ﹁ 監 o慮國農塵◎轟翻畠島

  零一.旧藩 .悪留慶

慮蝉騒畠x o饒睡贈爵 1趨趨︒塵島  1 .ρ金 三農︒趨画 ◇ .三農霞畠禽  ⁝..禽.−趨轟・

鹿児結 令凸今 今合金6◇ ◇禽 今金 金︑◇ ウ脅.尋 ◇.◇ 合ρ ◇.◇ 合・

 1宮 崎

O σひ◎= O O霞醐◎ 0.0 1匿σNOひ◎OσO 睡O z Nひx◎01◎ エOO N OひOO zσOO◇ −

ヒじh  £あ理  矯 !謹金翻羅ρ属◇闘囲   1 量◇匿今と ひ◇⇔今︑.x ◇ρ. ◇金工今ρ 今今ρ 今ρ今 ρ今

編 岡 0 ☆O ☆ 纂☆☆☆☆☆ ★灘★☆ と ☆◇★★︑ ◇☆令☆.☆ ρ索今ρ☆ 尋今茎短☆ 金☆今今☆ 凸☆ρ◇☆

fq   舞 塞. O O OO O OO O OO O OO .O OO O OO IO O =Σ︐OO = 0 0 0◎ O =O O = O ◎ IO.〇 二O 貰 1◎ = = 〇 二 ・10 0 1

広 島 ◎ O厨騒O O O O團犀O OO OO O OO OO O ON κN N N︑O OO O OO OO O OO OQ O OO OO O =

岡 山 o oウ今o◇o ◇合︒今 合令◇⇔合 ρ今︒⇔合 今◇ゆρ ◇今βかρ ⇔合令ρ令 6合金◇◇

和歌山 0 0 =團闘O O O O lO σ =◎ 0 エ撰醗O = O = =Q 江 XO z IO z x1  一  エO = X

.O エ エO エ エ

◎ Σ IO l xO : 工O.Σ  x

奈 良 O O.O O IO エO O N O O醸醗O XO =O O =O xO O 二O ◎O O = O Z◎ ⑥ 二 O ◎◎ 0 1 O ◎O O 1 欝田 事率   ↓フ 霞麟xO 工 x 團匿xO I =茎   XO 工 N X   工X   −   工 ◎.NO z NX   ZO 二 x工  XO = NZ   ΣO 工 1X  XX   =   −

石 用 ◎ ◎O O OQ OO O OO OO O OO ◎O O OO OO O OO OO O O◎ OO OOQ OO O OO OO O O

愛 知 O O羅醒OO0 0露国⑨ z 0 00 ◎ .N ◎ 0◎ ⑨ 1 ◎ 0② O O@ ◎O ◎ 工 O ◎◎ ◎ x @ O◎ 00◎OOO O

長野

O OO O OO.OO O ON  NO N NO OO O !◎ NO N. N O OO O ⑥O xO O =O OO O.xO◎O O 工

千 葉 O O.O O ΣO OO O OO OO.O OO OO O NO zO O NO :o合ΣQ OO O =O Oo◎ρO IO O N

ρr    ーン碧  浮騒闇Q翻腫國騰☆ O 工匿二x x  NO 菰 N 一.ΣO エ ニ工  N工  N  N O O◎ O ■X   工O x 工 工   =O = x −  IO x 二

額 ゐ o審三匿喜婁 oσ婁醗闘O O 霞隆◎ 工麟○輿 o磨喜︒婁轟o婁婁︒凄婁 o婁婁護︒輿◎審魯oo喜o専.婁︒喜婁 o奏輿︒審婁

岩 手巖婁麟︒婁 國團O匿◎専 o喜醒︒専婁鼻︒専・ o婁︒喜・轟甲骨喜x o審◎亀鑑専専喜婁・ 魂N.o撫・

青 森 oo婁 o凄o離塁︒.婁.輿 o輿・譲Q婁轟撃墜華甲轟 婁華華轟轟婁 喜婁審婁軍事 婁腐=専尊墨 婁婁・審婁癖 喜癖二〇婁畜

北海道 o一 〇 工履.︻ o  麟匿O醒闘謹OO 工O I x塗匿O霞璽00O ;匿喜= O xO x 二o専趨羅O xo︐白丁譲◎ 1

 点地 謝場♂ 生先長校 のん寺さお奥 ぬ士︑わ知見紳 親父 ぬ考︑b知見若 い入し親友 の老所一8若 子恩

〔凡例〕  三二   〇エ   eイつ・(ドケ)一  凄サ   禽セ   畠カチ elドお一 ☆サン 泰サイ

禽ハチ  ーマデ

血(ダ)一チ   =助詞部分なし

(21)

することができる。

 奄美,沖縄には,ダ(一)という語形が兇られる。このダ(一)は,場颪に関係 なく現われてくるものである。

 なお,当項目に関して,奄美と沖縄とを比較すると,奄美の方が上位場面で の使用形に共通語を取り入れる傾向が強いように見うけられる。

   (7)「あなたはどこに,行くのか」

 表7は,rあなたはどこに行くのか」という文脈での傍線部分にあたる表現 形式を示したものである。この部分の形式については,前述したように,前部 分の語形と融合しているものもあるので,その場合は融合形のままに掲げてあ

る◎したがって,その形式は前の表6の凡例と重複するわけである。

 この部分には表現形式ゼロの場合も多くあった。飛例では勤詞なし とし て示したが,このt励罪なし については若干注意すべき点がある。それは,

各地の調査者の表記では蓑われていなくとも,はたして本当に助詞がないと言 えるのかどうか半掟のむつかしいケースがあるということである。助講の存在 を意識し,それを発話しているとのインフォーマントの内雀にもかかわらず,1 現実の発声において,その部分が音声化されないケース,あるいはまた,音声 化されていても,非常に微妙なために,それを聞きとりえず,表記されなかっ たケースなどが考えられるからである。

 表7では,まず,工とユに注目したい。工は,どの地点においても各場面を、

通じて現われるのに対し,二は,北海道の場合を除いて,上位場面に限って現・

われてくる。ここに明らなように,この文脈に関しての両党の相違は地域的な ものではなく,場爾的なものである。(なお,愛知などでのイは,エの転設か 二の転誼か判断に迷うが,この表での分布からみる限り,エからの転詑と推測

される。)

 文脈を異にするが,かの「京へ筑紫に坂東さ」などから推して,九州あたり では二が他の地方と比較して多用されているのではないかとの予想をたてたの であるが,そのような傾向は,この文脈に関してはほとんど晃られないようで ある。なお,今回の調査では対象地にならなかったが,少なくとも東京では,

この文脈においても二が多く現われるはずである。今後Q検読課題ではある       174

参照

関連したドキュメント

本報告書は、日本財団の 2016

本報告書は、日本財団の 2015

工事用車両が区道 679 号を走行す る際は、徐行運転等の指導徹底により

また、手話では正確に表現できない「波の音」、 「船の音」、 「市電の音」、 「朝市で騒ぐ 音」、 「ハリストス正教会」、

主な計測機器:騒音計 ( リオン社製: NA-28) 、建築音響カード ( リオン社製: NA-28BA) 、 雑音発生器 ( リオン社製: SF-06) 、スピーカー (

Abstract: The method to calculate the damping ratio of the system relevant to chatter vibration and to identify the time series model using the adaptive filter are

[r]

中央防波堤内の施工事業者間では、 「中防地区工