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もくじ 1. 安全に関する方針 1.1 西鉄グループ安全に関する基本方針 鉄道事業本部安全に関する行動方針 1 2. 安全マネジメント体制 2.1 鉄道事業における安全マネジメント体制 西鉄グループ安全マネジメント体制 安全マネジメント体制の充実 安全

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平成 28 年

西日本鉄道株式会社

鉄道事業本部

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も く じ

1.安全に関する方針

1.1 西鉄グループ 安全に関する基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

1.2 鉄道事業本部 安全に関する行動方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

2.安全マネジメント体制

2.1 鉄道事業における安全マネジメント体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・2

2.2 西鉄グループ安全マネジメント体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

2.3 安全マネジメント体制の充実 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

2.4 安全監査の実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6

3.平成 27 年度 安全目標・安全重点施策

3.1 安全目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

3.2 安全重点施策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

3.3 安全目標の達成状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

4.平成 28 度 安全目標・安全重点施策

4.1 安全目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

4.2 安全重点施策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

5.安全マネジメントに関する取り組み

5.1 職場風土の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9

5.2 ヒューマンエラー防止活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

5.3 ヒヤリハット情報の収集・活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

5.4 外注先の安全管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13

5.5 教育訓練 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14

5.6 事故等発生時の対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

5.7 安全啓発活動の実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

6.施設・設備等による安全対策

6.1 列車運行 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

6.2 踏切 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

6.3 線路 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22

(3)

6.4 車内の安全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22

6.5 ホーム上の安全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

6.6 自然災害 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24

6.7 その他の安全対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25

6.8 車両・施設の検査・点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

6.9 連続立体交差事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32

6.10 投資の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

7.事故等の発生状況

7.1 発生件数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34

8.アルコールに関する取り組み

8.1 飲酒運転撲滅に関する社員教育 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36

8.2 厳正なアルコールチェック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36

8.3 自己管理の徹底 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36

8.4 意識の啓発 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37

8.平成 28 度 安全目標・安全重点施策

8.1 安全目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37

8.2 安全重点施策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37

9.お客さまへのお願い

9.1 非常通報ボタン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38

9.2 踏切通行時 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38

9.3 エスカレーター利用時 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39

9.4 その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39

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-1.安全に関する方針

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西

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私たちは、西鉄グループ企業理念において「安全の確保」を第一の使命としています。私たち一 人ひとりが、自らの責任と役割を自覚し、お客様からの信頼に応え、社会的責務を果たしてまい ります。 (1) 安全を何より最優先する組織・風土の構築 (2) 安全マネジメント体制の確立と継続的改善 (3) 安全を支える従業員の能力向上と健康の確保 (4) お客様の安全を第一に考えた商品・サービスの提供 (5) お客様との安全に関するコミュニケーションの推進 (6) 基本方針に基づく施策の確実な実施と法令の遵守 以上の方針に基づき、「安全の確保」に向けた不断の努力を重ねてまいります。

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鉄道事業本部では、安全に関する行動方針を次のとおり定めています。 (1) 全員一致協力して輸送の安全の確保に努める。 (2) 輸送の安全に関する法令及び関連する規程をよく理解するとともにこれを遵守し、厳正、 忠実に職務を遂行する。 (3) 関係者との打合せを正確にすることにより、連絡の徹底を図る。 (4) 職務の実施に当たり、憶測に頼らず確認の励行に努め、疑義のあるときは、最も安全と 思われる取り扱いをする。 (5) 事故・災害等が発生したときは人命救助を最優先に行動し、すみやかに安全適切な 処置をとる。 (6) 情報は漏れなく迅速、正確に伝え、透明性を確保する。 (7) 常に安全に関する問題意識を持ち、知識の習得に努めるとともに必要な変革に果敢に 挑戦する。

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2.安全マネジメント体制

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平成 18 年 10 月に安全管理規程を制定し、代表取締役社長執行役員を最高責任者として、輸送の 安全確保に関する業務を統括する安全統括管理者および各責任者の役割を明確にし、安全マネジ メント体制を構築・運用しています。

(1)安全管理規程、安全統括管理者、運転管理者

1.制 定 日 平 成 18年 10月 1日 2.規 程 名 称 安 全 管 理 規 程 3.安 全 統 括 管 理 者 取 締 役 上 席 執 行 役 員 鉄 道 事 業 本 部 長 庄 崎   秀 昭 4.運 転 管 理 者 運 転 車 両 部 長 牟 田 口   英 貴 安 全 管 理 体 制 を 確 立 し 、 輸 送 の 安 全 の 維 持 お よ び 向 上 を 図 る こ と を 目 的 と し て お り ま す 。 安 全 に 関 す る 基 本 的 な 方 針 や 社 員 の 安 全 に 関 る 行 動 方 針 を 定 め て い ま す 。 組 織 体 制 ・ 安 全 統 括 管 理 者 等 の 責 務 ・ 事 故 発 生 時 の 対 応 等 を 定 め て い ま す 。 運 転 ・ 施 設 ・ 車 両 等 の 各 セ ク シ ョ ン の 管 理 方 法 に つ い て 定 め て い ま す 。 事 業 の 実 施 お よ び 管 理 方 法 輸 送 業 務 に 関 る 管 理 方 法 4.安 全 管 理 規 程 の 主 な 内 容 基 本 的 な 方 針 等 目 的 等

(2)安全管理体制図

代表取締役 社長執行役員 安全統括管理者 (鉄道事業本部長) 運転管理者 (運転車両部長) 経営企画部長 経理部長 人事部長 乗 務 員 指 導 管 理 者 筑 紫 乗 務 所 長 柳 川 乗 務 所 長 貝 塚 電 車 営 業 所 長 運 転 指 令 係 長 営業企画部長 施設部長 平成 28 年 7 月 1 日現在

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-(3)主な責任者の役割

社長および安全統括管理者をはじめ、輸送の安全の確保に係るそれぞれの責任者の役割およ び権限について次のとおり定めています。 代 表 取 締 役 社 長 執 行 役 員 輸送の安全の確保に関する最終的な責任を負う。 安 全 統 括 管 理 者 輸送の安全の確保に関する業務を統括する。 運 転 管 理 者 安全統括管理者の指揮の下、運転に関する事項を統括する。 乗務員指導管理者 運転管理者の指揮の下、乗務員の資質の保持に関する事項を 統括する。 施 設 部 長 安全統括管理者の指揮の下、施設に関する事項を統括する。 運 転 車 両 部 長 安全統括管理者の指揮の下、事故の防止に関する事項及び車両 に関する事項を統括する。 営 業 企 画 部 長 輸送の安全の確保に必要な鉄道事業本部内の設備投資・財務・要 員に関する事項を統括する。

(4)社長・安全統括管理者の職場巡視

社長および安全統括管理者の重要な責務のひとつが基本方針や行動方針の周知徹底です。そ のため、平成 27 年度の社長巡視は、平成 28 年 1 月、安全統括管理者の職場巡視は平成 27 年 7 月と 28 年 1 月にそれぞれ実施して、関係法令等の遵守と安全最優先の原則の徹底を図るとと もに、各職場の安全に関する取り組みの実施状況および運転室に添乗し、安全確認を行ってい ます。 社長 運転室添乗巡視 安全統括管理者 運転室添乗巡視 社長への 取組み報告 安全統括管理者 訓示

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西鉄グループでは、グループ事業全般にわたる安全性の向上を図るために、グループ横断的な安 全マネジメント体制を構築しています。 鉄道部門は「鉄道運転部会」「鉄道車両部会」「鉄道電気部会」「鉄道線路部会」「工事事務所 部会」「鉄道営業部会」の 6 つの「部会」と「鉄道専門部会」から成り、部会毎に年間の安全目 標や安全重点施策(安全目標を達成するための具体的な取り組み)を作成・実施し、鉄道専門部会で その達成状況や実施状況の確認を行っています。なお、部会には外注会社・協力会社も参加して おり、本体だけでなく鉄道グループ一丸となって安全性の向上に努めています。また、鉄道専門 部会には多角的な視点で議論を行うことが出来るように安全推進部や人事部安全衛生課、監査部 など一般管理部門も参加しています。また、鉄道専門部会で振り返った内容は、更に運輸部会(バ ス、タクシー、貨物、船舶)を踏まえて、安全担当執行役員(代表取締役副社長執行役員)を委 員長とする西鉄グループ安全マネジメント委員会において、各部門を横断した情報共有を行い、 安全性の向上を図っています。

西鉄グループ安全マネジメント委員会

運輸部会

建物部会

食品部会

総合安全部会

鉄道 専門部会 バス 専門部会 タクシー 専門部会 貨物 専門部会 船舶 専門部会 鉄 道 運 転 部 会 鉄 道 車 両 部 会 鉄 道 電 気 部 会 鉄 道 線 路 部 会 工 事 事 務 所 部 会 鉄 道 営 業 部 会 平成 28 年 7 月 1 日現在

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安全目標および安全重点施策は安全に関する取り組みの土台となるもので、次のようにPDCA サイクルを回して確実な実施および継続的な改善を図っています。 Plan 1.専門部会で鉄道部門全体の安全目標・安全重点施策を作成 2.安全マネジメント委員会で上記1の安全目標・安全重点施策を確認 3.常務会で上記1の安全目標・安全重点施策を審議・承認 4.常務会で承認された鉄道部門全体の安全目標・安全重点施策を踏まえ、 部会毎に安全目標・安全重点施策の具体的な取り組みを作成 5.専門部会で上記4を確認

Do 各部会において安全重点施策の具体的な取り組みを実行

Check 安全監査やアンケートによる取り組み状況のチェック 国土交通省による運輸安全マネジメント評価

Act 1.部会毎に取り組みの実行状況や成果、障害等の発生状況を確認し、 取り組みの見直しや追加の必要性を検討 2.専門部会で上記1や Check の結果を確認し、鉄道部門全体の取り組みの 見直しや追加の必要性を検討 3.安全マネジメント委員会で上記2を確認

PDCAサイクルとは?

最初に計画【

Plan

】を立て、計画に基づいて実行

Do

】し、実行した結果を評価【

Check

】して、評

価した結果を踏まえて改善【

Act

】を行ない、次の

計画【

Plan

】に反映させるという一連のサイクル

を継続することにより、取組みの改善・向上を図

るものです。

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安全管理規程に伴う安全管理体制が適切に確立されて、実施されているかの確認をするため、毎 年、現場長・部長、安全統括管理者の安全監査を実施し、安全管理体制の見直し・改善を確認し ています。また、経営企画部長・経理部長・人事部長については原則 2 年毎に実施しています。 監査結果については、総括して代表取締役社長執行役員へ報告しています。 ヒアリングによる監査 書類や記録の確認

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-7-3.平成 27 年度 安全目標・安全重点施策

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事故および輸送障害の減少を目指した定量的(数値)目標と鉄道係員の安全意識という定性的目 標を安全目標としています。 ■鉄道運転事故とは 列車衝突事故、列車脱線事故、列車火災事故、踏切障害事故、道路障害事故、 鉄道人身障害事故、鉄道物損事故の 7 つをいいます。 ■インシデントとは 鉄道運転事故が発生するおそれのある事態のことです。 ■輸送障害とは 鉄道運転事故以外で、列車に 30 分以上の遅延または運休が発生した事態のことです。 ※安全目標で掲げている輸送障害件数は、社内基準により 3 分以上の遅延が発生した事態を対 象としています。

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上記の安全目標を達成するため、次の 4 点に特に重点的に取り組みました。 (1) 職場におけるコミュニケーション向上 (2) ヒューマンエラーの防止 (3) ヒヤリハット情報の収集強化と利活用 (4) 施設、設備による安全対策強化

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平成 27 年度の安全目標に対する達成状況は下記の通りです。 1.責任事故、インシデント ゼロ 111110 件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・達成 2.鉄道係員・車両鉄道施設に起因する輸送障害件数(過去 3 年間平均 20%減 35 件以下) 3 社内基準による輸送障害 39 件発生・・・・・・・・・・・・・・未達成 3.安全意識の向上 社内安全意識アンケート結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・良好 1.責任事故(鉄道運転事故)、インシデント ゼロ 2.鉄道係員・車両・鉄道施設に起因する輸送障害件数 対前年 20%減(過去 3 年間平均) 3.安全意識の向上

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4. 平成 28 年度 安全目標・安全重点施策

平成28年度の安全目標・安全重点施策については次のとおり決定しました。

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上記の安全目標を達成するため、次の 4 点に特に重点的に取り組んでまいります。 (1) 職場におけるコミュニケーション向上 (2) ヒューマンエラーの防止 (3) ヒヤリハット情報の収集強化と利活用 (4) 施設、設備による安全対策強化 1.責任事故(鉄道運転事故)、インシデント ゼロ 2.鉄道係員・車両鉄道施設に起因する輸送障害件数 20%減(過去 3 年間平均) 3.安全意識の向上

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5.安全マネジメントに関する取り組み

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(1)職場内のコミュニケーション

職場内のコミュニケーションが良好であることが輸送の安全確保の第一歩と考え、部門毎に 職場の現状を踏まえ、毎年テーマを掲げ取り組みを行っています。 ◎運転部門 小集団業研、意見交換会、個人面談の実施 ◎車両部門 役付による職場巡回、外部講師によるコミュニケーションに関する研修会 ◎電気部門 管理者と係員の意見交換会、本社係員と現場係員との意見交換会 ◎線路部門 役付による職場巡回、役付と係員、本社・現場係員間での意見交換会 また、上司部下間および同僚間のコミュニケーションや職場風土の現状・課題を把握するた めに毎年アンケートを実施、分析結果を安全統括管理者に報告し、各職場にフィードバックす るとともに、鉄道事業本部全体でも結果の共有・意見交換を行っています。

(2)鉄道安全推進大会

平成 27 年 9 月、安全統括管理者以下、本社部門(部長・課長・係長・係員)、運転・車両・電気・ 線路の各現場(管理者・乗務員・技術員・係員)、自動車部門(管理者)および外注先など総勢 約 350 名が参加する中、鉄道事業に直接携わる各部門から選出された代表者 6 名による「輸 送の安全」および「作業の安全」に関する取組発表および JR 西日本安全研究所の研究員を招 き、「ホーム上の酔客対策研究」と題して講演を頂き、鉄道事業に携わる従事員の安全意識の 底上げと意識の高揚を図りました。

(3)職場内コミュニケーション向上研修会

職場内の上司部下間のコミュニケーションの向上 を図ることを目的とした、外部講師による研修会を 毎年開催。当研修では、「部下を本気に出来る上司、 出来ない上司」をテーマに平成 27 年度は管理者 25 名 が参加し、部下の指導・教育方法やコミュニケーシ ョンのとり方等のスキルアップを図りました。 安全統括管理者挨拶 運転部門発表(筑乗・運転指令)

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(1)小集団活動の実施

各現場では第一線の係員による小集団活動を実施しています。ヒューマンエラーの防止、安全 性の向上、業務改善、故障予防対策等のテーマを選定し、エラープルーフ化等の手法を用いて 課題の抽出から対策の立案・実行までを係員主体で行っており、取り組みの成果は部門毎に行 発表会等で共有化し必要に応じて水平展開を図っています。

(2)西鉄グループ全体での取り組み活動報告

西鉄グループの横断的な取り組みとして「西鉄グループ安全推進大会」を毎年開催し、鉄道専 門部会・バス専門部会・建物部会・食品部会からそれぞれ代表職場が安全に関する取り組みに ついて発表を行っています。平成 27 年度は鉄道事業本部からは筑紫乗務所および運転指令所合 同で発表を行いました。 運転部門では、昨年度より互いの職場の業務の理解を目的に、乗務・運転指令の管理者の職場 交流を実施しました。そこで、更に強い協力体制が必要と提案がされたことから、今回は「職 場間を越えてエラーをなくす」をテーマに、ヒューマンエラーの問題点の洗い出しとその対策 について職場を越えて討議を行い、写真や動画を用いた教育資料を作成し、乗務員、運転指令 間で指示・取扱いの共通認識を高める新たなヒューマンエラー防止の取組みを実施しました。 また、最後にこれからもお客さまの安全が最優先であることを念頭に置いて、信頼と安全を守 ることで「まちに夢を描きます」との強い決意が述べられました。 車両グループ活動推進大会 電気技術テーマ発表会

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(1)安全情報の収集・共有体制

事故や障害等の未然防止のため、現場第一線の係員からのヒヤリハット情報や事故の芽情報 等の安全情報の収集に取り組んでいます。 安全情報は主に次の 4 つのルートで収集しており、収集した情報については本社部門の各課 長が参加する「安全推進会議」でリスク評価を行った上で対応の必要性や対応方法について検 討を行い、原則として 2 週間以内に回答を行います。なお、回答は当該部署だけでなく外注先 を含めた全部署で共有化しています。 ア.各職場に設置している「安対箱(目安箱)」や「安全対話」で本社部門(安全推進課)に直接届 く情報 イ.各現場の職場会議等を経て報告される情報 ウ.乗務中の乗務員や現場で作業中の係員が列車の安全運行に支障する恐れのある事象に気 付いた場合に直ちに運転指令に報告する情報 エ.本社部門係員が現場巡回等で、列車の安全運行に支障する恐れのある事象に気付いた場 合に報告する情報 各職場 運転指令 安全推進 会議 係 員 安 全 推 進 課 全職場(外注先を含む) 共 有 化 報 告 イ 報 告 周 知 イ 報 告 回 答 ウ 報 告 ウ 報 告 ア・ エ

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(2)安全情報の対応事例

①フェンスの設置 「甘木線の大城駅~北野駅間にある踏切付近の空き地で子供が遊んでおり、全く柵がなく自由 に出入りができて危険である」という意見を受け、フェンスの設置を行いました。 ②フェンスの補修 「甘木線の大堰駅~金島駅間の線路沿いで、境界フェンスが線路側に倒れる恐れがある」と いう意見を受け、フェンスの補修を行いました。 改善前 改善後 改善前 改善後

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(1)安全パトロール

当社の管理者が定期的に現場に出向き、外注先に よる作業の実施状況の確認を行っています。作業手 順や基本作業の遵守状況、各種手続きの実施状況等 について不具合があれば改善を求めるとともに、次 回の安全パトロールで改善状況を確認します。

(2)鉄道グループ安全情報報告会

鉄道事業本部の現場長と外注先の鉄道部門長によ る「鉄道グループ安全情報報告会」を年 4 回開催し ており、部門横断的にヒューマンエラーに関する情 報の共有やテーマに基づく意見交換を行い、類似事 象の発生防止や各社の安全に関する取り組みの推 進を図っています。

(3)安全管理体制の確認

鉄道グループ全体の安全管理体制の強化を図るため、外注先においても当社と同水準の安全 管理規程を定めるとともに、各社の安全マネジメント体制を確認するため毎年安全監査を実 施しています。

(4)外注先との直接対話

車両・電気・線路の部門毎に役付と外注先係員との直接対話を実施しています。第一線で働 く係員の生の声を聞くことにより、外注先の現状および課題を把握し改善に努めています。

(5)アンケートの実施

鉄道事業本部内で実施している安全意識に関するアンケート調査を西鉄本体と同様に外注先 でも毎年実施し、結果を各社にフィードバックするとともに、鉄道グループ安全情報報告会で も結果を共有し意見交換を行っています。

(6)安全マネジメント制度に関する説明会

外注会社の運輸安全マネジメント制度に対する理解を深めるため、2 年毎に鉄道部門の管理者 (課長以上)を対象に、導入の経緯・鉄道部門に期待される取り組み・ヒヤリハット情報収集 の必要性に関する説明会を実施しました。

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(1)鉄道乗務員養成教育

当社の鉄道運転士および鉄道車掌は運転車両部管轄の電車教習所で養成教育を行っています。 鉄道運転士は、国土交通省の指定を受けた養成課程で、教習所での学科講習 4 ヶ月間のあと、実 技見習から修了式まで 4 ヶ月間は指導操縦者がマンツーマンで指導を行い、合計 8 ヶ月間にわた る教育訓練を行い、専門的な知識を習得させています。鉄道車掌については学科講習 2 ヶ月間、 実技見習 1.5 ヶ月間の合計 3.5 ヶ月間の養成教育を行っています。

(2)乗務員・技術員の資質に関する教育

各部門とも年間教育訓練計画に基づき机上教育や実技教育を行っており、一人ひとりの資質の 維持管理および向上に努めています。

① 運転部門

■添乗指導 管理者および指導運転士が運転室に添乗し、運転 士一人ひとりの運転姿勢や指差確認呼称等の運転 動作のチェックを行っています。 添乗指導は運転士一人あたり月 2 回以上行ってお り、運転動作や指導事項の結果を資質管理システム で一括管理し、前回指導したポイントが改善してい るか、追跡指導を適宜行っています。 運輸局より動力車操縦者運転免許交付 電車教習所入所 学科修了試験 実技試験・応急処置試験 修了式・動力車操縦者運転免許交付 主な学科教習内容 ○運転法規 ○鉄道車両 ○鉄道電気 ○運転理論 ○検査修繕 ○作業安全 ○安全の基本 ○線路・信号 主な実技見習内容 ○運転技能 ○車両点検 ○施設条件 ○技能処置(応急処置) 4ヶ月 3.5ヶ月 0.5ヶ月

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-15- ■養成教育修了後の再教育 運転士については、経験年数 1・3・5 年の若年運 転士を対象に法規・車両構造・事故事例研究等の机 上教育や基本動作の確認・事故発生時の応急処置等 の実地教育を行っており、更にその後 5 年毎に法 規・事故事例の研究等について復習教育を行ってい ます。 車掌については、経験年数 1 年の車掌を対象に法 規・事故事例研究等の机上教育、基本動作・異常時 の処置等についての再教育を行っています。 ■異常時対応訓練 ○運転シミュレータの活用 電車教習所に設置している運転シミュレータは、 天候不順や踏切内に侵入する自動車等、瞬時の判断 が必要な様々な状況の再現に加え車両故障も忠実 に再現することができます。既存運転士および管理 者における車両故障や事故発生時の処置(列車防 護・情報伝達・車両点検等)の再教育訓練に使用し ています。

② 技術部門(車両・電気・線路)

■技能指導者制度 技術部門においては、経験豊富で卓越した高度な技術・技能を有し後継者を指導・育成する 能力が優れている社員を教育専任の「技能指導者」として配置し、主に若手社員を対象にOJ Tを中心とした技術・技能の伝承に取り組んでいます。 ■資格制度 作業責任者や列車監視員等の特定の業務については資格制度を設けており、経験年数等の一 定の要件を満たし適性検査や試験に合格した者のみが当該業務に就くことができます。資格取 得後も 3 年毎に適性検査と講習会および試験を実施し、資質や知識の維持・向上を図っていま す。

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■異常時対応訓練 ○車両部門 列車脱線復旧作業訓練、列車火災を想定した乗客の避難誘導訓練・消火訓練をそれぞれ年に 2 回実施しています。 ○電気部門 信号や架線、変電所等のトラブルを想定した復旧作業訓練を年に 2 回実施しています。 ○線路部門 防災復旧訓練や保守用車等脱線復旧訓練をそれぞれ年に 1 回実施しています。 脱線復旧訓練 消火訓練 信号変圧器取替訓練 架線車脱線復旧訓練 防災復旧訓練 軌陸車脱線復旧訓練

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③ 鉄道事業本部全体

異常時のすみやかな復旧と正確な情報収集および復旧の指揮命令系統の確認と習熟を図るた め、毎年総合訓練を実施しています。平成 27 年度は、5 年に一度規模を拡大して実施する年に あたり、警察・消防機関と連携した甲種鉄道総合訓練を 11 月 27 日に実施しました。「列車が 踏切道で乗用車に衝撃し、先頭車両の一部が脱線し、数名の乗客の負傷、乗用車から出火」と いう想定で、部門対策本部、現地副本部、警察・消防レスキュー隊と合同での負傷者の救出と 避難誘導、脱線車両の復旧・救援、破損した電車線・踏切警報機柱およびマクラギの補強作業 等、あわせて 350 名が参加する訓練を行いました。

(3)運輸安全マネジメント制度に関する教育

運輸安全マネジメント制度の趣旨等の理解を深めるため、導入の経緯・鉄道部門に期待され る取り組み・ヒヤリハット情報の重要性等について、鉄道事業本部への出向復帰者および新入 社員を対象とした教育を毎年に実施しています。 マクラギ補強訓練 電車線復旧訓練 安全統括管理者訓示 負傷者救出訓練 脱線復旧訓練 連結訓練

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(1)情報伝達・共有化

鉄道運転事故・輸送障害・インシデント等が発生すると、当該部署よりすみやかに担当部長 および安全統括管理者に報告を行います。安全統括管理者は必要に応じて社長に報告していま す。また、事象によっては常務会で全役員に向けて説明を行います。 なお、非常に軽微な事象から鉄道運転事故まで、その日に発生した全ての事象の概況を翌朝 鉄道事業本部専用ホームページに掲示するとともに各部門担当者に配信し共有化を図ってい ます。

(2)原因分析・再発防止策の実施

事故等発生時には当該部署において原因究明を行い必要な再発防止策を講じていますが、イ ンシデントや大幅な輸送障害、特異な事象等については臨時部会(または安全対策部会※)・臨 時専門部会を開催し、原因究明や発生時の対応・再発防止策の妥当性について検証を行います。 また、各部門の部課長による「安全推進部会」を行っていましたが、平成 26 年 4 月より安全 統括管理者も同席するように改め、鉄道専門部会に諮らない案件のうち、ヒューマンエラーに 起因するものやお客さまの安全に関係するもの等で特にリスクが大きいものについて共有化 し、部門横断的な質疑応答を通じて原因分析の深度化を図っています。 ※安全対策部会とは、発生原因や背後要因、再発防止策等が複数の部会に跨る場合に関係す る部会により開催する会議。 軽微な事象 事故・ インシデント・ 輸送障害 等 当該部署で 原因究明・再発防止策立案 担当部長 安全推進部会 安全統括管理者 社  長 ( 常務会) 臨時部会 または 安全対策部会 発 生 後 速 や か に 概 況 報 告 鉄道事業本部の全役付 臨時専門部会 翌朝、全事象の  概況を配信 必要に  応じて 必要に  応じて

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鉄道利用時や踏切通行時の不適切な行動が輸送の安全確保に影響を与えるおそれがあることを ご理解いただくために様々な安全啓発活動に取り組んでいます。

(1)安全・安心キャンペーン

平成 17 年より毎年、福岡県鉄道連絡協議会(鉄道 警察隊、西鉄、JR九州、福岡市交通局)により西 鉄福岡(天神)駅・JR博多駅・地下鉄天神駅の3駅 で鉄道の安全運行や車内トラブル防止のチラシや PRグッズの配布を行っています。

(2)交通安全および年末年始総点検運動

全国交通安全運動期間中には駅施設等の警戒の徹 底や施設の点検を強化するとともに、沿線の幼稚 園・小中学校などに対して交通安全に関する協力を 依頼しています。 特に全国的にお客さまが集中する年末年始はひと たび事故等が発生すると大きな被害になることが予 想されるため、福岡親善大使による一日駅長・交通 安全グッズの配布などにより電車をご利用のお客さ まへ交通安全へのご協力をお願いしています。

(3)踏切事故防止の講習

交通安全協会の依頼を受け、平成 21 年度より毎年 安全運転管理者講習において、運転管理者に対して、 踏切の概要や事故の件数の推移、踏切道内でとりこ になった場合の対処方法などについての説明を行 い、踏切事故の防止を図っています。

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6.施設・設備等による安全対策

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(1)ATS(Automatic Train Stop 自動列車停止装置)

ATSは、列車が地上の信号機の現示(色灯)および線路の形状に応じた速度で運転されて いるかチェックし、制限速度を超えると自動的にブレーキが作動し列車を停止させるシステム です。車両に取り付けた車上子が軌道内に設置した地上子より制限速度の情報を受けとります。 信号機の現示に対応するATSのほか、分岐器の通過速度制限用、停車駅通過防止用、路線の 終着駅にはホーム終端への衝突防止用など用途別にさまざまなATSを設置しています。

(2)デッドマン装置

デッドマン装置とは運転士が失神等により 適切な運転操作を継続できなくなった場合に 列車を自動的に停止させる運転保安装置で、 当社では平成 23 年 4 月に天神大牟田線・貝塚 線の全てに設置完了しています。 デッドマン装置はハンドルまたは足元に設 置しており、運転士は運転中はデッドマン装 置を常に保持(握り続ける、または踏み続け る)していますが、装置から手足が離れると 非常ブレーキがかかります。 非常制動 25km/h 85km/h 停止信号 注意信号 減速信号 進行信号 運転速度 制限速度 地上子 車上子 50km/h

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(3)列車防護無線

列車の緊急停止を要する非常事態や事故 等が発生した際に乗務員(車両搭載型)や 係員(携帯型)が列車防護無線を発報する と、その列車(地点)から半径約 1 キロメー トルの範囲内にいる列車が警報を受報し、 受報を確認した列車の乗務員はただちに 列車を停止させます。

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(1)踏切障害物検知装置

踏切での列車と自動車の接触事故防止のため、踏切障 害物検知装置を設置しています。踏切近くに設置した発 光器から受光器へ光線を投射し、立ち往生した自動車等 の支障物により光線が一定時分遮断されると、信号によ り運転士に知らせ、確認した運転士はただちに列車を停 止させます。

(2)踏切支障報知装置(非常ボタン)

自動車がエンストや脱輪等により踏切道で立ち往生す るなどの緊急事態にドライバーや周囲の通行者の方が運 転士に直接異常を知らせるための手段として、警報機柱 に「非常ボタン」を設置しています。 「非常ボタン」が押されると、信号により運転士に知らせ、 確認した運転士はただちに列車を停止させます。

(3)オーバーハング型警報機・全方向踏切せん光灯

遠方から踏切の存在が分かるよう、高い位置への警報機 の設置や、どの方向からも見やすい踏切せん光灯の導入 を進めています。 発報 受報 (列車停止) 受報 (列車停止) 受報 (列車停止) 半径約1km

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(1)PCマクラギ化

従来の木製のマクラギをコンクリート製のマクラギ(PCマクラギ)に更換することでレー ルの締結が強固なものとなり、より弾性を持った構造となります。天神大牟田線は平成 13 年 度に、貝塚線は平成 19 年度にPCマクラギ化率 100%を達成しました。

(2)ロングレール化

レール1本の長さは通常 25mです。このレールを溶接によって 200m以上の長さにしたもの がロングレールです。レールの継ぎ目がなくなることで、列車通過時の騒音や振動が軽減し、 乗り心地の向上につながります。 昭和 53 年 3 月よりロングレール化に取り組み、平成 27 年度末の天神大牟田線のロングレー ル化率は 73.3%です。

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(1)非常通報ボタン

車内で急病人やトラブルが発生した時などに乗務員に 通報するための非常通報ボタンを編成の各車両に 1 箇 所以上設置しています。ボタンが押されると運転士はた だちに列車を停止させ、車掌が現場に急行します。 なお、平成 5 年以降に導入された車両(56 編成)の非常 通報ボタンでは乗務員と会話をすることができます。 木マクラギ PCマクラギ

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お客さまのホームからの転落事故や列車との接触事故を防止するため、次の対策を講じています。

(1)ホーム柵の延長設置

「西鉄福岡(天神)駅各番線の列車停止位置から終点側の一定区間には、これまでの設置 基準では、ホーム柵を設置出来ませんでした。そのため社内の設置基準の見直しを行うと 共に行政の了承を得て柵の延長を行いました。

(2)内方線付き点状ブロックの整備

目の不自由なお客さまのホームからの転落を防止 するため、利用者が 1 万人以上の駅についてはホー ムの内外が分かるようにホーム内側部分に線状の 突起がある内方線付き点状ブロックの整備を進め ており、平成 27 年度末の設置状況は下表のとおり です。 1 日あたりの利用者数 計 10 万人以上 1 万人以上 1 万人未満 天神 大牟田線 駅数 1 14 47 62 設置駅数 1 12 25 38 貝塚線 駅数 0 1 9 10 設置駅数 0 1 6 7 改善前 改善後 内方線

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(3)非常通報ボタン

列車の進入する速度が高く運行本数の多い駅には、ホームからお客さまが転落した時な どの非常時に列車に通報するための押しボタン(非常通報ボタン)をホーム上および一部 駅の駅事務室に設置しており、このボタンが押されると接近中の列車の運転士はただちに 列車を停止させます。設置基準に該当する 20 駅は全て終えており、他の駅にも設置を進 めています。平成 27 年度は西鉄五条・西鉄小郡駅の 2 駅に設置し、天神大牟田線、貝塚 線併せて 34 駅に設置しています。また 19 駅については、非常通報ボタンが押されると、 駅を出発する列車に知らせることが出来て、乗務員は列車の出発を見合わせるか、ただち に列車を停止させます。

(4)新型(LCD)旅客案内装置

主要駅に設置している旅客案内装置は、列車種 別・行先・出発時刻と併せて音声や文字表示で列車の 接近や通過を知らせる装置も兼ねた表示器に更新を 行いました。 設置駅(西鉄福岡(天神)・薬院・大橋・西鉄二日市・ 筑紫・西鉄久留米・西鉄柳川・大牟田)8 駅設置 非常通報ボタン 出発用特殊信号

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(5)落下物検知マット、警告灯

落下物検知マットはお客さまが線路内に転落したことを乗務員や駅係員に知らせる設備で、 列車とホームとの隙間が広く、かつお客さまが多く係員の注意が行き届きにくい場所に設置し ています。 また、お客さまに注意を促すため、一部の駅においてはホーム下に黄色の警告灯 を設けています。

(6)転落防止幌

お客さまがホームと車両連結部の隙間に転落しな いように、車両連結部に転落防止幌を取り付けてい ます。 平成 27 年度末現在、天神大牟田線・貝塚線合わせ て 108 編成中 101 編成に設置しており、今後も順次 設置を行います。

(7)ホーム警戒の実施

①乗務員による警戒

離合や追い越し待ちの列車の乗務員によるホーム警戒を行っており、非常事態にはただちに 接近中の列車を止める措置を執り安全を確保します。

②朝ラッシュ時の警戒

朝のラッシュ時間帯には利用者の多い福岡(天神)駅・大橋駅・春日原駅・二日市駅に要員を 配置しホーム警戒を行っています。

③その他

年末年始や花火大会等のイベント開催時には特に混雑が予想される駅に要員を配置し、ホー ム上のお客さまの安全確保を行っています。 落下物検知マット 警告灯

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(1)緊急地震速報システム

緊急地震速報システムとは、地震発生時に最大震度が 5 弱以上と予測される場合に気象庁が 発表する『緊急地震速報』を列車の運行規制に使用するもので、運転指令所に設置している同 システムが緊急地震速報を受信すると、全列車に列車無線を通して警報音および音声による停 止指示を自動で行い、運転士はただちに緊急停止処置を執り被害の軽減を図ります。 なお、平成 22 年度以降、「緊急地震速報を受信した」という想定で関係部署間の情報伝達訓 練を毎年実施しています。 【イメージ図】

(2)気象観測システム

天神大牟田線・貝塚線では風速・風向、雨量、気温、河川水位、震度の観測を行っています。 最大瞬間風速、風向、震度(最大加速度)は約 6 秒毎に、その他の気象データは 5 分毎に収集 しており、風速、雨量、気温、水位、震度が設定警報値を超えた場合は運転指令所のパソコン 画面に異常表示および電子チャイム鳴動による報知を行い、運転指令所から列車に対して所定 の運行規制を指示します。 現在、天神大牟田線には観測局を 22 ヶ所設けており、風向風速計を 14 ヶ所、雨量計を 14 ヶ 所、気温計を 10 ヶ所、河川水位計を 3 ヶ所、地震計を 6 ヶ所に設置しています。また、貝塚 線においては観測局 4 ヶ所に対して風向風速計を 2 ヶ所、雨量計を 2 ヶ所、地震計を 2 ヶ所 に設置しています。 気象観測システム 風向風速計

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(3)高架橋耐震強化工事

平成 17 年 3 月に発生した福岡西方沖地震を受けて、天神大牟田線福岡(天神)~大橋間高架 橋の耐震補強工事を進めています。平成 27 年度は 76 本の高架橋柱を補強しました。

(4)駅舎・跨線橋耐震補強工事

平成 27 年度は西鉄二日市駅の駅舎・跨線橋の耐震補強工事を行いました。

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(1)運転状況記録装置

運転状況記録装置とは、列車の走行データ(時間・位置・速度・ブレーキ装置・制御操作・ ATS動作状況等)を記録するもので、万が一事故等が発生した場合にはこれらのデータを基 に原因究明や分析を行います。 当社では平成 23 年 6 月に設置が完了しており、大きな事故に限らず何らかの操作誤りやト ラブル等が発生した場合には、必要に応じて運転状況記録装置のデータを確認して状況を正 確に把握し、原因究明や再発防止に役立てています。 着工前 着工後

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(2)緊急自動車の配備

事故や災害が発生した場合に社員が一刻も早く現場に駆けつけることができるように、道路 交通法に定める緊急自動車の指定を受けた車両を車両・電気・線路の各部門に配備しています。 事故・脱線復旧の際の応急機材を搭載した救援トラック、線路等の補修または工事に使用す る機械や資材を軌道内に搬入搬出する軌陸車も緊急自動車として登録しています。 救援トラック 軌陸車

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車両・施設部門では定期的に各種検査・点検を実施し、列車の安全運行を支えています。

(1)車両部門

車両部門には車両の修繕補修を行う「工場」と車両の点検および目視による確認を行う「車 庫」があり、お客さまに安全で快適な車両を提供するために次のような検査を行っています。 ■工場〈筑紫工場、多々良工場〉 全 般 検 査 8 年を超えない期間ごとに、車両全般について行う検査 重要部検査 4 年または走行距離 60 万キロを超えない期間のいずれか短い期間ごとに、 重要部分(動力発生装置・走行装置・ブレーキ装置等)を分解する検査 臨 時 検 査 車両の新製・改造・修繕および脱線その他の運転事故が発生した車両で故 障またはその疑いがある場合に、一部または全部に渡る検査 ■車庫〈筑紫車庫、柳川車庫、多々良車庫〉 月 検 査 3 ヶ月を超えない期間ごとに車両の状態および機能について行う検査 列 車 検 査 10 日を超えない期間ごとに車両の主要部分について外部より行う検査 床下装置(補助制御)の点検 パンタグラフの点検 モーターの検査 車輪・駆動装置の検査

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(2)電気部門

■踏切保安装置の検査 動作状態の確認検査や警報機のレンズ の清掃を 2 ヵ月毎に実施しています。 ■電車線の精密検査 電車に電力を供給する電車線の摩耗の 状態・架線金具の腐食・損傷やボルト類 の締付け・取付け状態等の全体的な検査 を 1 年毎に実施しています。 ■変電所の巡視 変電所機器の状態の目視確認、電圧や電流 等の測定を 2 週間毎に実施しています。 ■巡回検査 各種装置の取り付け状態の確認や清掃を 行うため、毎月全線を歩いて巡視点検を行 っています。また、列車の運転室に乗車し て車上巡視も行っています。

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-31- 軌道や架線の点検・工事などは列車の安全運行を支えるために必要不可欠ですが、 日中列車が運行している間にはどうしても行うことが出来ないものもあり、それら は列車の運行が終わった夜間に行っております。沿線の皆様方のご理解をお願いい たします。 お 客 さ ま へ の お 願 い

(3)線路部門

■軌道の検査 「トラックマスター」という装置で軌道歪みの計測、マクラギ等の損傷やレール磨耗等の検 査・測定を 1 年毎に行っています。分岐器(ポイント)・副本線やトラックマスターで測定結 果が基準値を超えた箇所については手測りによって検査・測定を行っています。 また、毎日(日曜日は除く)最終列車から始発列車までの間に「マルチプルタイタンパー」と いう保守用車を使用して軌道の歪みを矯正しています。 ■構造物の検査 橋台・橋脚・法面・ホーム等の構造物 の経年劣化の状況を確認するため、目視 検査を主体とするが、近接することが困 難な場合は、双眼鏡を利用するなどの入 念な目視や打音法による調査等を 2 年毎 に実施しています。 ■巡回検査 軌道やマクラギ等の損傷および構造物の 経年劣化等の状態の確認を行うため、全線 を 7 日に 1 回徒歩または列車の運転室に乗 車して巡視点検を行っています。 マルチプルタイタンパー トラックマスター

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連続立体交差事業は、市街地において鉄道と道路が数多く平面交差している場所で、鉄道の一定 区間を高架化して多数の踏切の除去を進める都市計画事業です。 天神大牟田線では、春日原~下大利連続立体交差事業(事業主体:福岡県)と雑餉隈駅周辺連続立 体交差事業(事業主体:福岡市)を、平成 32 年度の切替に向けて工事を進めています。両事業は隣 接しており、あわせて約 5.2kmの区間を連続して立体交差化し 19 箇所の踏切が除去される予定 です。この事業により慢性的な交通渋滞や踏切事故の解消を図るとともに、これまで鉄道によっ て隔てられてきた地域を一体化するなど、沿線地域の良好な住環境やまちづくりに寄与します。 【福岡市パンフレットより転載】 春日原駅高架部建設 春日原 1 号仮踏切

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平成 27 年度は約 59 億円の設備投資を行いました。うち安全投資は約 30 億円で、その内容は列 車運行管理装置・連動装置更新や車両代替で全体の約半分を占めています。また、春日原・雑餉隈 連続立体交差事業に対しては約 5 億円の投資を行いました。 平成 28 年度は約 70 億円の設備投資を計画しており、うち運行管理装置更新・車両代替等に必要 な安全関係の投資が約 19 億円で、高架事業投資は約 11 億円となっています。 3,042 529 2,000 414 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500

平成27年度

(実績)

3,319 1,156 1,807 726 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500

平成28年度

(計画)

安全投資 高架工事 サービス その他 総額 7,009 総額 5,986 (単位:百万円)

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7.事故等の発生状況

下記の発生件数は、国土交通省令の「鉄道事故等報告規則」に基づき、踏切事故や人身事故な どの「鉄道運転事故」、車両鉄道施設の障害や自殺などで 30 分以上の遅れや運休といった「輸 送障害」、事故の発生する恐れがある「インシデント」として国土交通省九州運輸局に届けたも のです。

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(1)鉄道運転事故

平成 27 年度は踏切障害事故 1 件、鉄道人身障害事故 1 件、計 2 件の鉄道運転事故が発生しま した。 ■踏切障害事故 ■鉄道人身障害事故

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(2)輸送障害

平成 27 年度は鉄道事故等報告の対象となる輸送障害(鉄道運転事故以外で、列車に 30 分以上の 遅延または運休が発生した事態)が 23 件発生し、そのうち 8 件が当社(車両・鉄道施設)に起因す るものでした。

(3)インシデント

平成 27 年度はインシデントは発生していません。

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8.アルコールに関する取り組み

西鉄グループでは、平成 18 年 8 月 21 日に発生した飲酒に関する不祥事で得た教訓と反省を風化 させないよう、毎月 1 日を「飲酒運転撲滅強調の日」と定め「絶対に飲酒運転をしない・させない・ 見逃さない」という「飲酒運転3ないの誓い」の唱和を行い飲酒運転撲滅に取組んで参りましたが、 平成 25 年 8 月、グループ内で不正検知を行っていたことが発覚しました。この事象を踏まえ更な る厳正なアルコールチェックと自己管理の徹底および意識の啓発を継続的に実施していくととも に、従業員の飲酒運転撲滅に関する教育にも取組んでいます。 特に乗務員に関しては次のような取り組みにより再発防止を図っています。

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○企業理念・コンプライアンス教育の徹底(年 1 回) ○管理・監督者による従業員の個人面談(年 2 回) ○各部長による飲酒運転撲滅に関する講話(年 1 回) ○飲酒運転撲滅ハンドブック等による教育および意見交換会の実施(年 2 回) ○飲酒運転撲滅教育に関する内部監査の実施(年 1 回)

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アルコール検知器を各職場に設置しており、始業前に管理者と正対しアルコールチェックを行っ ています。なお、付属のカメラで被測定者の顔写真を記録しており、顔写真付の測定記録を毎日 管理者が確認しています。 また、本社部門によるアルコール検知の実施状況の確認を次のとおり定期的に実施しています。 ○毎月 1 日の「飲酒運転撲滅強調の日」には安全統括 管理者他が乗務員の出勤点呼に始発から立会い、 厳正な執行を確認しています。 ○年 4 回の内部監査時にアルコール検知の実施状況 や検知データの確認・保管状況の確認を行ってい ます。

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全乗務員に携帯型のアルコール検知器を貸与し、出勤前の自宅でのアルコールチェックを促して います。

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日々のアルコールチェックに加え、次のとおり啓発活動に取り組んでいます。 ○産業医による講話を年 1 回行っています。 ○平成 26 年 2 月より、毎月 1 日の「飲酒運転撲滅強調の日」には、乗務員が飲酒運転撲滅ワッ ペン「しない・させない・見逃さない」を着用して乗務を行い、飲酒運転の撲滅に対しての 意識向上を図っています。 ○退勤申告時に管理者と乗務員において、「飲酒運転撲滅カード」の受け渡しを行い、飲酒運転 撲滅の再確認を行っています。 産業医による講話 飲酒運転撲滅カード 飲酒運転撲滅ワッペン

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(ホーム) (踏切)

9. お客さまへのお願い

お客さま・沿線の皆さまにおかれましては、安全の確保に向け次の事項についてご協力をお願い します。

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ホーム・車内・踏切には非常通報ボタンを設置しています。これらのボタンが押されると、付近 を走行する電車(車内のボタンの場合はその電車)は直ちに停車しますので、次のような異常を発 見した時は非常通報ボタンを押してください。 ■ホーム ○ホームから転落されたお客さまを見つけた場合 ■列車内 ○急病のお客さまがいらっしゃる場合 ○犯罪行為を見かけた場合 ○不審物を発見した場合 ■踏 切 ○落輪やエンスト等で踏切内から動けない場合 (非常通報ボタンが設置されていない踏切ではすぐに発炎筒をたいて列車に合図 を送ってください。いずれの場合も対応後に踏切に掲示している連絡先まで連絡 をお願いします)

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■踏切では必ず一旦止まって左右の安全を確認しま しょう。 ■警報機が鳴り出したら絶対に踏切内に入らないよ うにしましょう。 ■自動車を運転中に踏切内に閉じ込められたら、慌 てず車をそのまま前進させ、車でさおを押して踏 切の外に脱出してください。 (列車内)

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■エスカレーターでの歩行は接触や転倒事故の原因 になりますのでやめましょう。 ■エスカレーターを利用するときは、手すりにつか まり、黄色い線の内側に乗車しましょう。また、 小さなお子さまと一緒のときは、保護者の方が手 をつなぎましょう。 ■携帯電話を操作しながらの利用は、乗降の際につ まずいて転倒するおそれがありますのでやめまし ょう。

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■発車間際の駆け込み乗車は危険です。次の列車を お待ちください。 ■線路内に物を落とした場合は絶対に線路内に入ら ず、駅係員にお知らせください。 ■ホームの端を歩くと危険です。白線の内側を歩い てください。(福岡(天神)駅の1・2番乗り場には ホーム中央に移動用スペースを設けていますので、 ご協力をお願いします) ■線路上に物を置いたり、列車に物を投げたり、駅や車両に落書きをするなどのいたずら行為 は犯罪です。見かけた際は駅係員もしくは警察へご連絡ください。 移動用スペース

参照

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