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紀要52巻1号 人文編 大谷真弓

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本学の学生相談活動の傾向と学生の居場所について

大谷 真弓

知的財産学部 知的財産学科

(2007 年 5 月 31 日受理)

The Trends of Student Counseling Activities in OIT

and Comfortable Place for Students

by

Mayumi OTANI

Department of Intellectual Property, Faculty of Intellectual Property (Manuscript received May 31, 2007)

Abstract

First, this article reports the activities of OIT student counseling for several years. Recent trends are as follows. The counseling cases tend to extend over a long period. The number of cases on school refusal is rising. There are few cases in newly-established departments. The number of cases which need collaboration shows an increase.

Second, this article reports the result of the questionnaires about the way that students spend break time in OIT, and their requests for the place they spend break time. The result suggests that a room is necessary for students where they spend their time in various ways.

キーワード; 学生相談,連携,アンケート,休み時間, 居場所

K e y w o r d ; student counseling, collaboration , questionnaires, break time, comfortable place

Memoirs of the Osaka Institute of Technology, Series B Vol.52,No.1(2007) pp.25∼44

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1.はじめに 筆者が本学に着任し,学生相談の実践・運営に携 わりはじめた2003年からこれまでの4年間,学生相談 室の活動は現状に合わせて徐々に変化してきた.相 談申し込みの増加に伴い開設コマ数を増やし,学内 の連携ネットワークを築く必要性から以下のような さまざまな活動を行ってきた. ①年度初めに教職員を対象とした心の健康に関する 講習会を開催し,心の病や最近の学生の傾向につい て解説した.普段の学生との関わりに役立ててもら うのが目的である. ②学生主事会議1に筆者がオブザーバーとして出席し た.学生主事の相談活動に対する際の心理的アドバ イスを行い,相談に関する知識や対応方法を共有す る場とした. ③年に二回の事例検討会2を開催している.学科教員, 健康体育研究室,教職教室,医務室,教務課,就職 課等との連携活動の基盤をつくり,学内で有機的に 働く仕組みを徐々に築くことが目的である. ④大宮校地3・枚方校地4のすべてのカウンセラーが順 番に,「おゝよど」「後援会会報」5の記事を執筆してい ─────────────────────────── 1 学生主事会議には,各学科から1名ずつ学生主事が出席 する.学生主事は学科教員1名が担当し,基本的に1年ごと に交代する.学生から学修面・生活面の相談を受け,年2 回の学修指導で学生やその家族と面談する役割である. 2 事例検討会は2004年2月から始まった.初回は大宮校地 の学生課・医務室・カウンセラーが集まった.年々参加メ ンバーが増え,現在は二つの校地の学生課(枚方校地は事 務室)・教務課・就職課・医務室・健康体育研究室・カウ ンセラーが出席している. 3 大宮校地は工学部と知的財産学部からなり,学生数は約 6000名である.学生相談室には筆者を含めて3∼4名のカウ ンセラーが月曜から金曜まで1日1人ずつ在室し,一週間で 19コマの面接枠が設置されている. 4 枚方校地は情報科学部からなり,学生数は2000名弱であ る.学生相談室には2005年度は2名,2006年度は3名のカウ ンセラーが1日ずつ在室し,1週間で8∼11コマの面接枠が 設置されている. 5 「おゝよど」は,年に5回,学生課から学内の学生向け に発行される広報誌である.大学の時事ニュースや学生の 研究課外活動,教員からのメッセージ等が掲載される.「後 る.カウンセラーをより身近に感じてもらうことや,こ ころの問題に関する啓蒙活動を行うことが目的である. ⑤上記のような活動を布石として,普段の相談活動で必 要な場合には,各部署と連携しながら相談をすすめた. 本稿の第一部ではまず,上記のような学生相談室 の活動報告と,その結果から見える学生の傾向・相 談活動のあり方を考察・検討する. 第二部では,筆者が本学で実施した「居場所に関 するアンケート」の結果を報告する.「悩めない学生」 が増えていると言われる1)現状では,大学という場 全体が,学生の困りごとを含めて成長できる生活の 場となることが必要だと考えられる.そこで,現在 学内が学生にとってどのような場として機能してい るのか,今後学生にとってどのような機能を持つの が望ましいのか調査を行った.今後の学生相談活動 の方向性を考える際の材料とするために,調査結果 を報告・検討したい. 2.学生相談室の活動報告 1960年に本学の相談室が開設されてからの学生相 談の経緯と,筆者の赴任した2003年度から2004年度 にかけての相談室の活動は,これまでに報告した2)3). 本稿では,2005年度・2006年度の本学における学生 相談室の活動を報告する6 2・1 相談件数・相談形式の推移 (1)学年別・学科別相談件数の推移について 表1−1・1−2は大宮校地の年次別相談件数,表1 −3・1−4は大宮校地の学科別相談件数の表である7. ─────────────────────────── 援会会報」は年に2回,後援会から学生の保護者に向けて 発行される広報誌である.後援会の活動や大学の学業・就 職・クラブ関連の情報,卒業生の声などを中心に,大学の 動向を伝えるものである. 6 相談件数の集計は、学生課(枚方校地は事務室)が行な っている。比較検討が必要な部分は,2004年度の資料を含 めて提示している. 7 2005年度が延べ人数で2006年度が実人数の表となっている のは,学生課での集計方法が切り替わったためである.集計 項目についても,の「学業」「進路」は「学業進路」にま とめられている.「学修指導」は,教務のシステム上学生や

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相談件数は,学生主事・カウンセラー・医務室・心 療内科医8・学生課で受け付けた件数である.2005 年度と2006年度では集計方法が異なるため,単純に 比較することはできないが,両年度ともに2回生で相 談件数が減り(表1−1・1−2),3回生・4回生と徐々 に件数が増えている.2回生・3回生は心理的に中だ るみの時期4)とも言われるが,学生にとってはほっ とひと息つける時期なのかもしれない.入学時に抱 えていた問題や適応するまでの課題をひとまず解消 し,しばらく大学生活に適応して過ごし,卒業が近 づくと卒業にまつわる問題や将来についての課題が 目の前に立ちはだかるという図式が推測される. の「心理適応相談」では2005年度の延べ人数が 910名(表1−1),2006年度の総数が810名となってい る(表1−2).2005年度の910件は,の228件,240 件を大きく上回る件数である.また,2006年度の「心 理適応相談」の実人数が88名であることから,1人平 均9.2回の相談回数となる.これは,他の相談内容 の平均,1.2∼2.0回9を大きく上回る.心理適応相 談は,医務室・学生課・カウンセラーが担当した相 談件数であり,時間をかけて相談にあたることが必 要な内容であることが分かる. 学科別の相談件数を見てみると(表1−3・1−4), 学科によってばらつきがみられる.学科の特色や学 生対応の体制,学生数などさまざまな要因が絡んで いると思われ,この表からその件数の差の意味を把 握することは難しい.2006年度に新設されたV(環境 工学)科,W(空間デザイン学)科,L(生体医工学) 科では10,相談件数が少ない(表1−4).新設学科は ─────────────────────────── 保証人と面談を設定するものであるため,他の相談事項とは 質が異なると考え2006年度より集計から除外している. 8 月に2回心療内科医の診察時間が設けられており,学生 課・医務室で申し込む. 9 表1−2から算出すると,1名につきそれぞれの平均相談 回数はのうち「学業進路」1.2回,「学費経済」1.2回,「そ の他」1.7回,のうち「路上指導」1.5回,「その他」2.0 回となる. 10 その他の学科についてはそれぞれ,C(都市デザイン工 学科)・A(建築学科)・B(経営工学科/技術マネジメン ト学科)・M(機械工学科)・E(電気電子システム工学科) D(電子情報通信工学科)・K(応用化学科)・P(知的財 学生数が少なく一人ひとりの学生に教職員の目が行 き届きやすい.そのため,相談室への相談に至る前 に問題への対応がされやすく,相談件数が少ないの ではないかと考えられる.また,相談制度を周囲か ら知らされる機会が少ないことも,相談件数が少な い要因として考えられる.今後学科の学生数増加と ともに,相談件数も増えることが推測される. 表1−5は2006年度枚方校地の年次別相談件数,表1 −6は2006年度枚方校地の学科別相談件数の表であ る11.大学内の学生相談体制が整うに従って,キャ ンパスをまたいでの相談活動が行われるように変化 した12.それまでは校地ごとに相談活動を行ってい たが,両校地を視野に入れた活動を行うために,2006 年度より枚方校地の相談件数も集計に含めるように なった.このため,枚方校地の件数表は2006年度の もののみとなっている13. 枚方校地の相談件数の傾向は大宮校地とは異な り,上回生になるにつれ相談件数が増えている(表1 −5).「性格テスト」が3回生・4回生,「進路」の相 談が4回生でみられるのは就職活動が3回生終盤から 始まることを考えると,自然な成り行きであろう. 相談件数の実数は23件,総数は232件であり,1名平 均10.0回である.これは大宮校地の平均9.2回と同じく, 心理面の相談には時間が必要であることを意味する. 学科別ではIM科の相談が少ない.IM科は2002 年度に設置された学科であり,2005年度は4回生まで 全学年の学生が揃った年である.枚方校地でも大宮 校地と同じ傾向がみられたということであり,同じ く前出の要因が考えられる. ─────────────────────────── 産学科)である.大宮校地の学生総数は両年度ともに6000 名弱であり大きな変化はない. 11 学科の名称はそれぞれ,IJ(情報科学科)・IS(情 報システム学科)・IM(情報メディア学科)である. 12 二つの校地の学生相談関係者が集まって事例検討会を開 催したり,二つの校地のカウンセラーが学内広報誌に順番 で執筆したり,一方の校地で実施している活動を他方が取 り入れたりというようになってきている.ただし,相談室 の大きさや体制が異なるため,集計の分類方法は違っている. 13 枚方校地では,相談の体制上,相談件数を集計する際には 事務室(大宮校地の学生課にあたる)・医務室・教員の相談件 数を含めず,カウンセラーのみの相談件数のみとなっている.

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表 1-1 大宮校地 2005 年度 年次別相談件数 (単位:件) ※は学科教員・学生課の対応件数の総計,は 医務室・カウンセラーおよび学生課の対応件数の 総計である. 表 1-2 大宮校地 2006 年度 年次別相談件数 (単位:件) ※【 】内は総件数である。 表 1-3 大宮校地 2005 年度 学科別相談件数 (単位:件) 表 1-4 大宮校地 2006 年度 学科別相談件数 (単位:件) 延べ人数 一般相談 心理適応相談 学生指導 内容. .所属 学 業 進 路 学 費 経 済 そ の 他 精 神 衛 生 対 人 関 係 そ の 他 路 上 指 導 学 修 指 導 そ の 他 計 1年 810 11 27 160 35 40 2 122 0 415 2年 1011 23 19 149 15 12 3 31 0 273 3年 82113 19 183 12 36 1 39 0 332 4年 11 9 11 9 217 24 13 2 40 0 336 院・科目生 ・OB 等 0 2 0 6 9 5 0 0 0 0 22 その他 (父母・教職員等) 1 0 0 5 22 2 4 0 55 0 89 375358 80 718 91 101 8 232 0 計 228 910 240 1378 実 人 数 一般相談 学生指導 内容. .所属 学 業 進 路 学 費 経 済 そ の 他  心理適 応 相 談 路 上 指 導 そ の 他 計 1年 18 10 8 10 2 4 52 2年 6 15 8 15 3 2 49 3年 6 10 6 28 9 1 60 4年 8 17 13 30 4 1 73 院・科目生 0 1 3 5 0 0 9 その他 (父母・教職員等) (1) (1) (4) (9) (0) (0) (15) 38 【44】 53 【73】 38 【67】 88 【810】 18 【27】 8 【16】 243 【1037】 計【※】 129 【184】 26 【43】 延べ人数 一般相談 心理適応相談 学生指導 内容. .所属 学 業 進 路 学 費 経 済 そ の 他 精 神 衛 生 対 人 関 係 そ の 他 路 上 指 導 学 修 指 導 そ の 他 計 C 6 2 7 6 7 3 2 3 16 0 52 A 10 4 11 10 195 29 18 1 7 0 285 E 3 23 12 12 202 7 12 0 31 0 302 M 2 4 6 2 99 20 7 0 40 0 180 K 4 14 10 14 100 10 23 2 15 0 192 D 2 2 6 13 16 1 2 0 34 0 76 B 10 2 3 12 30 14 30 1 40 0 142 P 0 2 3 5 59 0 7 1 34 0 111 その他 0 0 0 6 10 7 0 0 15 0 38 37 53 58 80 718 91 101 8 232 0 計 228 910 240 1378 実 人 数 一般相談 学生指導 内容. .所属 学 業 進 路 学 費 経 済 そ の 他  心理適 応 相 談 路 上 指 導 そ の 他 計 C 0 6 1 6 3 0 16 V 0 1 0 0 0 0 1 W 5 0 2 0 0 1 8 A 2 4 6 16 3 1 32 B 3 8 2 9 3 0 25 M 3 9 4 10 0 0 26 L 0 1 1 1 0 0 3 E 9 1 3 16 3 2 34 D 8 6 5 7 1 0 27 K 8 8 6 11 1 3 37 P 0 8 5 7 4 1 25 院・科目生 0 1 3 5 0 0 9 その他 (父母・教職員等) (1) (1) (4) (9) (0) (0) (15) 38 53 38 88 18 8 計 129 88 26 243

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表 1−5 枚方校地 2006 年度 年次別相談件数 (単位:件) ※表1−5・1−6はカウンセラーが受け付けた件数で ある.事務室で受け付けた件数については,相談 内容が多岐にわたり,件数も膨大であるため数に 入れていない. ※表1−5の【 】内は総件数である. 次に,大宮校地の月別相談件数の推移を見る(図1− 1)14.2004,2005年度は,学修指導面談15の件数を含めて いるため,4月,10月,3月の相談件数が多くなっている. ここで,前期(4月から9月),後期(10月から3月) の相談件数の推移に注目したい.前期は2006年度の 件数が他の2年度より少ない月が6ヶ月中4ヶ月あり, 後期は2006年度の件数が他の2年度より多い月が6ヶ 月中4ヶ月ある. ─────────────────────────── 14 月別の資料は大宮校地のもののみである. 15学修指導面談は,履修に問題のみられる学生および保証 人に対して,各学科の学生主事が面談を行う,教務上の制 度である.前期・後期の学業成績を元に面談を行うため, 3・4・10月の相談件数が増える.他の相談内容と比較考量 すると,この学修指導面談は質が異なると思われるため, 2006年度からは相談件数から抜くこととした.ただし,学 修指導面談を必要とする学生の中には心理的な問題を抱え る者もみられ,教員から相談室に相談が持ち込まれるケー スがある. 表 1−6 枚方校地 2006 年度 学科別相談件数 (単位:件) 89 104 86 115 30 94 182 89 68 58 55 235 124 83 88 93 95 47 69 94 128 93 93 84 70 213 81 75 228 107 111 107 78 116 72 66 0 50 100 150 200 250 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 件数 2004年度 2005年度 2006年度 図 1−1.大宮校地の月別相談実件数の推移(単位:件) ※学科教員・学生課・医務室・カウンセラーの対応 実件数の総計である. 4月,10月,3月の相談件数が学修指導面接の集計 の関係から比較できないことから考えると,2006年度は 前期の相談が他の年度よりも少なく,後期の相談が多 いことが分かる.学修指導面談の件数を抜いた件数の 比較によって,今後の傾向を見る必要があるだろう. 実 人 数 内容. .所属 対 人 関 係 精 神 衛 生 進 路 性格 テ ス ト そ の 他 計 1年 0 0 0 0 1 1 2年 0 2 0 0 1 3 3年 1 1 0 2 1 5 4年 1 3 3 1 4 12 院・科目生 1 1 0 0 0 2 その他 (父母・教職員等) 0 0 0 0 (7) (7) 計 3【78】 7【96】 3【34】 3【 6 】 7【18】 23【232】 実 人 数 内容. .所属 対 人 関 係 精 神 衛 生 進 路 性格 テ ス ト そ の 他 計 IJ 1 2 3 1 6 13 IS 1 4 0 1 1 7 IM 0 0 0 1 0 1 院・科目生 1 1 0 0 0 2 その他 (父母・教職員等) 0 0 0 0 (7) (7) 計 3 7 3 3 7 23

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(2)相談内容について 表1−7・1−8が,大宮校地・枚方校地の新規相談 件数の内容別推移である16.2005年度にどちらの校 地でも相談の総件数が多くなっている.これは,こ の年度にカウンセラーの数が増え,受け入れ枠が増 加したことが大きな要因だと考えられる.カウンセ リングの枠が増えると,新規相談件数も増えたこと から考えると,それ以前も潜在的な需要があったこ とが推測される. その後の2006年度の新規相談件数は,どちらの校 地でも減っている.特に枚方校地では32件から9件と 著しい減少を示している.逆に枚方校地の前年度か らの継続件数は,2005年度で7件,2006年度で21件と 大幅に増えている(表1−9・1−10).2006年度には面 接を継続して行うケースが全体の面接数の約3分の2, 新規の相談が3分の1を占めていたことがわかる.相 談が長期化する難しいケースが増えていることが推 測される. 表 1−7 大宮校地 新規相談件数の内容別推移 (単位:件(%)) ※学生課とカウンセラーによる対応実件数である. ※性格テストは2006年10月から実施している. ─────────────────────────── 16 相談内容の分類項目は,どちらの校地においても,相談 申し込み時の学生による主訴を学生課・事務室が分類した ものである.そのため,実際の相談内容とは必ずしも一致 しない.また,各校地での相談活動の現状に応じて作成し た分類項目であるため,両校地で項目は一部対応していな い.例えば大宮校地では,不登校に関する相談が増加して いるため,その傾向を把握するために「不登校」の項目を 含めて分類している. 表 1−8 枚方校地 新規相談件数の内容別推移 (単位:件(%)) ※カウンセラーによる対応実件数である. ※2004年度は「対人関係」「進路」「その他」のみの 分類であった. ※性格テストは2005年10月から実施している. 表 1−9 枚方校地 2005 年度カウンセラーの 相談対応件数 (単位:件) 延べ件数 192 学部生との面接 32 大学院生等との面接 0 実人数 教職員・父母等との連携 7 計39 新規相談件数 32 継続相談件数 7 表 1−10 枚方校地 2006 年度カウンセラーの 相談対応件数 (単位:件) 延べ件数 232 学部生との面接 21 大学院生等との面接 2 実人数 教職員・父母等との連携 7 計30 新規相談件数 9 継続相談件数 21 2006年度 2005年度 2004年度 精 神 衛 生 18(26.5) 24(29.6) 9(24.3) 不 登 校 13(19.1) 12(14.8) 5(13.5) 人 間 関 係 8(11.8) 15(18.5) 4(10.8) 性 格 2( 2.9) 5( 6.2) 0 進 路 2( 2.9) 9(11.1) 2( 5.4) 性格テスト 15(22.1) ― ― そ の 他 10(14.7) 16(19.8) 17(46.0) 計 68(100) 81(100) 37(100) 2006年度 2005年度 2004年度 精 神 衛 生 2(22.2) 8(25.0) ― 対 人 関 係 0 5(15.6) 4(33.3) 進 路 3(33.3) 2( 6.3) 3(25.0) 性格テスト 3(33.3) 10(31.2) ― そ の 他 1(11.1) 7(21.9) 5(41.7) 計 9(99.9) 32(100) 12(100)

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相談内容別の割合の推移を見ると,大宮校地(表1 −7)では「不登校」の割合が徐々に増えていってい ることが分かる.枚方校地(表1−8)では,分類方法 が変化した17こともあり比較は難しい.その上での 比較となるが,「精神衛生」は2005年度・2006年度と もに相談全体の20数%を占めている.毎年一定の割 合で精神的な問題や悩みを抱えた学生の新規申し込 みがあることが分かる.「精神衛生」を主訴として申 し込む学生の場合,学生生活を送る上で精神面の専 門的なサポートが必要であることが多い.この2割強 の相談は,学生相談室が専門的な役割を果たす部分 である. 表 1−11 大宮校地 2006 年度 性格テスト 年次別実件数 (単位:件) 2005年度の拙論3)で述べたように,悩みを持って 自ら相談に訪れる学生が減っている現状では,これ までのように相談窓口を開いて待つという相談室の あり方が問われることになる.そうした現状に対す る新たな試みのひとつとして,枚方校地では2005年 10月から,大宮校地では2006年10月から,性格テス トの実施を行った. 学内に性格テストの案内を掲示し,学生相談室の 新たな利用法を学生に発信した.性格テストを糸口 として,自分の傾向や好きなこと,将来のことなど を考えてもらうのが目的であった. 枚方校地では,2005年度・2006年度ともに相談件 数のうち約3割の学生が,性格テストを受けに訪れて いる(表1−8).大宮校地では相談全体のうち約22% の学生が性格テスト希望で,相談を申し込んでいる (表1−7). 枚方校地・大宮校地ともに,相談件数に占める「性 ─────────────────────────── 17 2004年度は「対人関係」「進路」「その他」のみの分類で あり,2005年度から「精神衛生」「性格テスト」の項目が 加えられた. 格テスト」の割合は2∼3割であり,相談の入り口とし て性格テストが比較的機能しやすいことが分かる. 大宮校地の性格テストの年次別内訳は(表1−11), 15名のうち13名が3回生である.2006年10月から性格 テストを実施したことから考えると,目の前の就職 を意識して,自分の適性やアピールポイントを考え るなど,急速に自分への関心が高まった3回生が申し 込んだと思われる.1回生では0件,2回生では1件で あることを考慮すると,就職前の3回生が,相談室を うまく活用していることが分かる. (3)相談形式について 表1−12・図1−2は,大宮校地において本人がカウ ンセラーと直接面接をしたか否か,カウンセラーが学生 の問題に関して教職員や父母等と連携を行ったか否 か,という点からまとめた図表である. 教職員や父母等との連携をはかりながら本人との 面接を進めた件数は,表1−12の2段目「学生本人と の面接」「あり」,「教職員や父母等との連携」「あり」 に示されている.2004年度10件(21.3%),2005年度 16件(22.9%),2006年度27件(32.9%)と,件数・割 合ともに年々増加している.つまり,学生本人との 一対一の面接のみでは事足らず,連携も必要となっ た相談ケースが増加していることが分かる.カウン セリングの基本形は,本人とカウンセラーが一対一 で出会い,本人が悩みや問題を解決したり納得した りするプロセスを歩むものである.ところが,一対 一の形をとるためには,本人が内面に問題を保持し, 不安や葛藤に向き合うだけの素地が必要となる.こ の素地ができていない場合には,本人との関わりの みでなく,周囲との連携によって素地から育ててい くことが必要となる.本学では,このように素地を 育てる必要のあるケースが増加しているといえる. カウンセラーが学生本人とは直接面接せず,教職 員や父母等本人の周囲の人物との連携のみで相談を 進めたケースは,表1−12の3段目「学生本人との面 接」「なし」,「教職員や父母等との連携」「あり」,に 示されている.2004年度14件(29.8%),2005年度11 件(15.7%),2006年度24件(29.3%)で,2006年度に件 数が大幅に増えている.本人がカウンセラーとの面接 場面に全く登場せず,周囲の人たちの連携によって 本人をサポートするという体制がこれだけ求められ ている.カウンセラーと1対1で出会い,学生が自分 の悩みに向き合う形で進めるのでなく,周囲の人た 1 回 生 0 2 回 生 1 3 回 生 13 4 回 生 1 計 15

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ちが学生を支え育てる関わりが必要となってきてい るといえる. 表 1−12 大宮校地 面接・連携の有無と 対応学生実件数の推移 (単位:件(%)) 図 1−2 大宮校地 面接・連携の有無と 対応学生実件数の推移 (単位:件) 表1−13・図1−3は,カウンセラーが連携した相手 の件数を表した図表である.連携の相手は,学内の 学科教員,学科事務室,教務課,医務室,教職教室, クラブ顧問,学外の医療機関,カウンセリング機関, 父母,下宿先の管理人等である. カウンセラーとの面接をしながら連携も行ったケ ースの平均連絡件数18は,平均2.2件(2004年度),3.9 件(2005年度),1.07件(2006年度)である.2005年に 連携先件数が多くなっているのは,統合失調症の事 例19やアスペルガー症候群の事例20への対応が一時多 かったためである. ─────────────────────────── 18表1−12の対応実件数で表1−13の連絡先実件数を割り, 平均件数として算出した. 19統合失調症を発症している場合,家族とも相談しながら 進めることで,本人の状態に合わせた無理のない大学生活 を送りやすい.学生と関わる教職員に,症状や対応の仕方 を理解してもらうことも助けとなる. 20アスペルガー症候群の場合,本人の自覚やトラブル回避 のための工夫が大切である.また,周囲の人たちの障害に 対する理解や,本人と関わる際の工夫が,学生生活を送る 上で大きな支えとなる.そのため,本人も含めて,家族, 医師,学科教員,医務室等で相談しながら進めている. カウンセラーが本人との面接をせず連携のみ行っ たケースの連携先平均件数を計算すると,学生1人に つき,平均1.57件(2004年度),1.72件(2005年度),1.83 件(2006年度)と徐々に増えている.最近増加してい るストーカー事例21や不登校・引きこもりの事例22で は,学生の周囲の人たちから相談が持ち込まれ,本 人は相談になかなか訪れないことが多い.そのため, 学生の周囲の多くの相手と連携しながら対応するこ とになり,このような結果となった. 表 1−13 大宮校地 面接・連携の有無と 連絡先実件数の推移 (単位:件) 図 1−3 大宮校地 面接・連携の有無と 連携先実件数の推移 (単位:件) 枚方校地では,2005年度・2006年度ともに,「教職 員・父母等との連携」実件数が7件となっている(表1 −9・1−10).枚方校地でもやはり,連携の必要なケ ースがこれだけあることがわかる. ─────────────────────────── 21 ストーカー事例の場合,被害学生の安全確保が重要であ る.そのために学生に関係する教職員,家族,警察等への 連絡・連携が必要となる場合が多い. 22 不登校・引きこもり事例の場合,本人と直接連絡するこ とが難しいため,学修については教務課との連携,就職に ついては就職課,その他学業については学科教員など,複 数の部署と連絡しあいながら相談活動を行うことが多くな りやすい. 学生本人 との面接 教職員や父母 等との連携 2006年度 2005年度 2004年度 あり なし 31(37.8) 43(61.4) 23(48.9) あり あり 27(32.9) 16(22.9) 10(21.3) なし あり 24(29.3) 11(15.7) 14(29.8) 合 計 82(100) 70(100) 47(100) 学生本人 との面接 教職員や父母 等との連携 2006年度 2005年度 2004年度 あり なし ― ― ― あり あり 29 63 17 なし あり 44 19 22 合 計 73 82 39 31 43 23 27 16 10 24 11 14 0 20 40 60 80 100 2006年度 2005年度 2004年度 年 度 件数 本人との面接のみ 本人との面接あり・連携あり 連携のみ 29 63 17 44 19 22 0 20 40 60 80 100 2006年度 2005年度 2004年度 年 度 件数 本人との面接のみ 本人との面接あり・連携あり 連携のみ

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3.学生相談活動の形の変化について23 一般的な傾向として,学生相談活動では,個別面 接のみでなく学内外の連携体制が必要となってきた と言われている5)6).本学でもまた,そのような傾向 が見てとれる. このように,連携を要するケースや連携先が増え ている要因として,三つのことが挙げられる. まず,2005年度の拙論3)でも述べたように,最近 の学生は「悩めない」傾向にあるといわれている24. 「悩む」のもひとつの能力であり,悩みを自覚し,内 面で体験されている不安や葛藤を語るのには,ある 程度精神的に成熟していることが前提となる. 以前の学生相談室の役割は,悩みを抱えた来談学 生とカウンセラーが一対一で向き合い,共にその悩 みを紐解き,本人が解決していくのに付き添うとい う形が中心であった.しかし現在では,学内のさま ざまな窓口∼学科教員,学生課,教務課,医務室, 事務室など∼を何となく訪れ,当面の問題を解決し ていくというケースが増え,じっくり相談室で精神 的な課題に取り組むという形が減っている.学生相 談活動において連携が増えていることの一つ目の要 因には,本学においても,窓口での対応に困られた 教職員からの相談が増加していることが挙げられる. 学生の周囲からのこうした要請を背景として,学 内外の連携ネットワークが作られ,機能するように なってきたことが,連携増加の要因の二つ目として 考えられる.連携のネットワークができることで, 学生に関する教職員や家族等からの相談がこのネッ ─────────────────────────── 23 学生相談室の開設時間が増え,連携活動が広がる中で, 活動資料のまとめ方が年々変化してきた.そのため,今回 の報告では,分類項目や数値に含める内容が年により異な り比較が難しい面があった.今後,相談体制が整っていく と活動結果のまとめ方が定まるかもしれない.しかし,学 生相談は時代や社会,学生等の変化に合わせて形を変える ものであり,資料のまとめ方もそれに合わせて変化せざる を得ない.実際の活動のあり方と,今後の活動について考 えるための資料作成方法との両者を考慮に入れながら,妥 当な形をとるべきだろう. 24 悩めない学生が増加しているということは,中丸澄子1) らによって一般的な傾向として言われている. トワーク上に乗りやすくなった.その後,学生対応 の方針をネットワークに再度乗せて共有し,複数の 人で方向性の一致した対応がとりやすくなった.そ のため,カウンセラーが直接関わらずとも,周囲の 人たちと連絡・連携しながら学生に関わるという体 制が機能するようになってきているのだろう. つまり,学生課やカウンセラーを相談連携活動の 中心としたネットワークの中で,教職員や父母等が, 学生本人に対して異なる立場から一致した方針で関 わるようなつながりができていると考えられる.よ り多くの人がいろいろな立場から学生に関わり,し かも横のつながりの中で相談しながら進めることが, 学生を育てる機能として働くだろう. こうした横のつながりを築くことが,人の育つ環 境として必要になってきていることも,連携が増え た要因の三つ目として考えられる.時代背景や社会 状況から考えると,以前は自然に機能していた,学 生を取り巻き支えるつながりや機能を,周囲の人た ちで意識して作り上げていくことが必要になりつつ ある.かつて学生相談が個人面接を中心に行われて いたのは,そうした周囲の環境が自然に存在してい たためであろう.人と人のつながりが薄くなり,学 生が悩みを相談しにくい現状では,周囲から能動的 に関わらざるを得なくなり,連携が増加したのだろ う.この点から考えると,単に情報を共有するだけ でなく,学生を育てる周囲のつながりという点が連 携の要であるといえる. 学内のいろいろな窓口に問題を持ち込む学生が増 えている現在,大学という場が,学生の困りごとを 多くの人で支え,学生の成長へとつなげてゆける場 として機能することが求められている. その一方で,相談室への相談には至らない学生で, 学内に居ることに苦痛を感じる学生,学内に安心し て居られる場所がなかなか見つからないという学生 がいる.そうした学生はどのような場を居心地がよ いと感じるのだろうか.どのような空間に居ること で,大学になじみ学生生活を実りあるものにできる のだろうか.そうしたことを,学生自身の実感から 汲み取るために,アンケートを実施した. 次の章では,居場所に関するアンケートの結果報 告および分析・考察を行いたい.

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4.アンケート結果の報告と分析・考察 4.1 居場所に関するアンケート (1)調査目的 調査の目的は以下の2点である.第一に,本学の学 生が現在,授業の間の休み時間をどんな場所で誰と どのように過ごしているのか,また今後誰とどんな 場所でどのように過ごしたいかという希望を汲み上 げることである.第二に,その結果をふまえ,現在 学生が置かれている状況を知り,学生にとって居心 地のよい場所づくり,成長できる場所づくりに役立 てることである. (2)質問項目 白石7)は,2003年に居場所に関するアンケートを, 近畿二府一県の5つの大学で行っている.白石の調査 では,地域の居場所についても質問している.この 他,三橋8)の「学生相談室ラウンジ利用者のアンケ ート結果」,稲塚9)の「フリースペース考」等を参考 にして,大学において居心地のよい空間がどのよう なものかに焦点づけて質問項目を作成した.(資料1) (3)調査時期・対象・方法 アンケートは2006年7月に大宮校地において,筆者 および本学の非常勤講師の計4名が担当する講義25 に実施し,その場で回収した.講義内に実施したた め,回収率は100%でありいずれも有効回答となった. 回答者数は600名であり,全学年にわたる.性別・ 年次別人数と割合は表2−1・2−2のようであった. 表 2−1 性別の人数・割合 ─────────────────────────── 25 C科・E科・V科・W科1回生を対象とする英語(日本人 講師による英作文・英文法中心の講義)および,全学科2 回生以上対象の心理学の講義で調査を実施した. 表 2−2 年次別の人数・割合 4.2 結果・検討 調査結果を元に,以下の人数および割合について 調べ,特徴のある部分について検討した. 本調査は学生相談室の活動の一環として行ったア ンケートである.休み時間を一人で過ごしている学 生や,休み時間を苦痛な時間・何をしていいのか分 からない時間であると感じている学生の特徴につい て知り,今後の居場所作りに役立てることを主な目 的として結果を検討した. まずで全体の結果を示し,∼で休み時間を 一人で過ごすことの多い学生や,休み時間に何をし ていいのか分からない,または休み時間が苦痛な時 間である学生の動向について示し検討する. なお,図にある数値は人数と割合である. (1)全体の結果について(図2−1∼図2−7) 休み時間の居場所(質問1)は,「教室」約3割と「食 堂」約4分の1が圧倒的に多く,「学内の広場」(10%), 「談話室」(9%),「図書館」(7%)を合わせると84% となる.「自宅」で過ごす学生は29名(3%)であった(図 2−1). 次に図2−2でみると,学生の4分の3が「学部・研 究室の友人」と,1割弱が「クラブ・部活・サークル の友人」と,1.5割が「一人」で休み時間を過ごし ている(質問2).一人で休み時間を過ごしている学生 の詳細については(2)で検討する. 休み時間にしていること(質問3)は,多い順に「話 し」(45%),「食事」(26%),「睡眠」(10%),「勉強」 (8%),「趣味」(6%)であり,「サークル活動」は13 名(1%),「運動」は4名(0.7%)にとどまっている(図 2−3). 休み時間を,「休息・リフレッシュ」「情報交換」 「人と楽しむ時間」としている割合は合わせて89%で あり,「苦痛な時間」や「何をしていいのか分からな い時間」と答えた学生は合わせて38名(4%)であった (質問4・図2−4).9割近くの学生は,休み時間を自 分なりの過ごし方で過ごせていると思われる.しか 性別 男 女 不明 計 人数(人) 524 72 4 600 割合(%) 87.3 12.0 0.7 100 学年 1回生 2回生 3回生 4回生 計 人数 (人) 207 281 69 43 600 割合 (%) 34.5 46.8 11.5 7.2 100

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し,4%の学生は苦痛や居心地の悪さを感じている. 彼らが過ごしやすい環境とはどのようなものか, で検討したい. 今後学内に希望する場所(質問6)は,多い順に「睡 眠のとれる部屋」(32%),「リラックスのための部屋」 (26%),「静かに過ごせる部屋」(14%),「知らない 人と出会える場所」(12%),「自習できる部屋」(7%) であった(図2−5).前から三つを合わせると7割以上 に上り,落ち着ける部屋が多くの学生から求められ ていることが分かる.このような場所が多くの学生 から求められていることから,彼らが睡眠不足であ ったり緊張や疲労が蓄積している可能性が考えられ る.生活習慣という側面からも,彼らの生活にアプ ローチしていく必要性を感じる. 希望する部屋の大きさ(質問7)は,6∼7畳位,15 畳位,30畳位ともに3割前後であった(図2−6).部屋 の大きさは人によって希望が異なり,一般的に適当 な大きさがあるわけではないようだ. 部屋に居て欲しい人(質問9)は,多い順に「カウン セラー」(18%),「大学関係者以外の同世代の人」 (15%),「看護師」(11%),その後「ピアサポーター 26「職員」「教員」「大学関係者以外の大人」と続く (図2−7).「カウンセラー」「看護師」「ピアサポータ ー」の割合を合わせると36%となり,心身面に関し て何か話したり相談したり,見守られたりという機 能がこれだけ求められていることが分かる.また, 「大学関係者以外の同年代の人」と「ピアサポーター」 の割合を合わせると22%となり,友人以外の同年代 の人と関わりを持ちたいと,少なくとも5分の1の学 生が思っていることが分かる. ─────────────────────────── 26 ピアサポーターとは,カウンセリングの研修を受けた学 生のことである.悩みや困りごとを教員や周囲の大人,友 人等に話せない学生が,ピアサポーターに相談し,共に問 題解決をしていくことができる.アンケートではピアサポ ーターの説明として「カウンセリングの知識のある学生」 と記載している. 図 2−1 休み時間の居場所 図 2−2 休み時間を誰と過ごしているか 図 2−3 休み時間の活動 図 2−4 休み時間はどのような時間か 休息・リフレッシュ できる時間, 416(43%) 人との情報交換の時間, 142(15%) 人と楽しむ時間, 293(31%) 独りになれる時間, 38(4%) 苦痛な時間, 7(1%) その他, 31(3%) 何をしていいのかのか 分からない時間, 31(3%) 休み時間はどのような時間か 教室, 361(34%) 食堂, 248(24%) 医務室, 2(0%) 堤防, 9(1%) 自宅, 29(3%) その他, 73(7%) 学内の広場 101(10%) 生協, 44(4%) 図書館, 69(7%) 研究室, 14(1%) 談話室, 91(9%) 休み時間の居場所 学部・研究室の友人, 521(75%) クラブ・部活・サークルの友人, 60(9%) 教員, 2(0%) 職員, 0(0%) 一人, 103(15%) その他, 9(1%) 休み時間を誰と過ごしているか 話し, 489(45%) 勉強, 93(8%) 運動, 4(0%) サークル活動, 13(1%) 睡眠, 110(10%) その他, 49(4%) 趣味, 68(6%) 食事, 294(26%) 休み時間の活動

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図 2−5 今後希望する場所 図 2−6 今後希望する部屋の大きさ 図 2−7 部屋に居て欲しいと思う人物 (2)休み時間を一人で過ごすことが多い学生(質問2) の動向について(図2−8∼図2−20). で見たように,休み時間を一人で過ごすことが 多い学生は103名(15%)であった.休み時間を一人で 過ごす学生は,意図的に一人で居る場合と,仕方な く一人で居る場合があるだろう.一人で過ごす学生 は,場合によっては学修面や精神面等での助けが求 めにくい状況にあり,円滑な大学生活を送りにくい ことが予想される.彼らはどのように休み時間を過 ごしているのだろうか. 「休み時間を一人で過ごす学生」以外の学生のほと んどは,「学部・研究室の友人」または「クラブ・部 活・サークルの友人」と過ごしている27.そこで, この三者のグラフを比較して,一人で過ごす学生の 現状や希望を把握し,今後必要な対応を考えたい. ①休み時間の居場所(質問1・図2−8). 休み時間を他の学生と過ごす人のグラフ(図2−9・2 −10)と比較してみると,「教室」に居る割合は3割強 でほとんど変わらない.目立つ違いは「食堂」と「図 書館」の割合である.一人で過ごす学生は「食堂」で 過ごすことが少なく,「図書館」で過ごすことが比較 的多い.また,一人で過ごす学生のうち6%は「自宅」 で過ごしており,割合としては他の学生の2∼3倍とな っている.「食堂」よりも「図書館」や「自宅」のほ うが,一人で過ごす場所としては選択されやすいこと が分かる.それでは,一人で過ごすことが多い学生に とって休み時間はどのような時間なのだろうか.②で 見てみる. ②休み時間はどのような時間か(質問4・図2−11) 休み時間を他の学生と過ごす学生のグラフ(図2− 12・2−13)と比較してみると,どの学生も4割程度は 「休息・リフレッシュできる時間」であることがわか る.大きな違いが見られるのが「人と楽しむ時間」 「独りになれる時間」の割合である.一人で過ごして いる学生の中には,一人でいることを自ら積極的に 選択している学生も18%いることが分かる. しかし,他の学生と過ごしている学生では「苦痛 な時間」が0%であるのに対し,一人で過ごしている 学生のうち4名(2%)は「苦痛な時間」だと答えてい る.また,「何をしていいのか分からない時間」と答 えた一人でいる学生は,13名(8%)に上っている.「苦 痛な時間」の割合と合わせて考えると,一人で過ご す学生のうち17名(10%)は,休み時間の過ごし方に 苦労していることが分かる28 ─────────────────────────── 27 「休み時間を一人で過ごす学生」,「学部・研究室の友人 と過ごす学生」「クラブ・部活・サークルの友人と過ごす 学生」の三者を合わせると全体の99%となる.「教員」と過 ごす学生は600名中2名,「職員」と過ごす学生は600名中0 名であった(図2−2)ため,検討の対象としていない. 28 他の学生と一緒に過ごしていて,休み時間に「何をして いいのか分からない」と答えた学生は,図2−12で24名, 図2−13で2名みられる.一人でいるから何をしていいのか 分からないという可能性のみでなく,他の学生と一緒でも, 職員, 34(6%) 教員, 29(5%) 看護師, 62(11%) その他, 201(33%) 大学関係者以外の大人, 27(5%) ピアサポーター, 38(7%) カウンセラー, 107(18%) 大学関係者以外の 同年代の人, 86(15%) 部屋に居て欲しいと思う人物 ワンルームマンション (6~7畳)位, 187(31%) 15畳位, 170(28%) 30畳位, 190(32%) その他, 55(9%) 今後希望する部屋の大きさ 今後希望する場所 睡眠のとれる部屋, 294(32%) その他, 86(9%) リラックスのための部屋, 241(26%) 静かに過ごせる部屋, 135(14%) 自習できる部屋, 67(7%) 知らない人と出会える場, 109(12%)

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では,一人で過ごすことが多い学生は,今後どの ような場所を欲しいと考えているか③で見ていく. ③今後どのような場所が欲しいか(質問6・図2−14) 他の人と過ごしている学生のグラフ(図2−15・図2 −16)と比較すると,三者三様である29 一人で過ごす学生の希望で多いのは「睡眠のとれ る部屋」(44名・28%),「静かに過ごせる部屋」(43 名・27%)で両者とも3割弱となっている.「知らない 人と出会える場」を希望する学生は16名(10%)おり, 一人で過ごしている学生のうち1割は,機会があれば知 らない人と知り合いたいと考えていることが分かる. ④今後どれくらいの大きさの部屋が欲しいか (質問7・図2−17) 「ワンルームマンション(6∼7畳)位」「15畳位」「30 畳位」と大きな差は見られなかった.の結果と同 じく,部屋の大きさについては共通した感覚として 適切なものがあるわけではないようである30 ⑤誰が部屋にいて欲しいか(質問9・図2−20) 「その他」以外でもっとも割合が多かったのが「カ ウンセラー」の20%であり,その次に「大学関係者 以外の同年代の人」14%,「看護師」11%,「ピアサ ポーター」8%と続く.この割合は,他の学生と過ご ─────────────────────────── 休み時間の過ごし方に困る学生の存在も考えておくべきだ ろう. 29 この項目では特に,クラブ・部活・サークルの友人と過 ごす学生のグラフが他のグラフと大きく違った特徴を示し ている.「リラックスのための部屋」は,一人で過ごして いる学生や学部・研究室の友人と過ごす学生よりも,クラ ブ・部活・サークルの友人と過ごす学生から希望された割 合が格段に高かった.前者では18%・27%の希望であった が,後者では78%が「リラックスのための部屋」を求めて いる.今回の報告では,一人で過ごす学生の傾向を知るこ とが中心であるため,この結果はここに記すにとどめる. 30図2−17・図2−18・図2−19を比較すると,休み時間を クラブ・部活・サークルの友人と過ごす学生の45%からワ ンルームマンション位の大きさの部屋が希望されており, 他のグラフとは違った特徴を示している.質問6の結果と 同じく,クラブ・部活・サークルの友人と過ごす学生で, 他とは違った特徴がみられことになるが,今回は結果を記 すにとどめる. している学生(図2−21・図2−22)と似たような特徴を 示している.一人で過ごすにせよ,他の人と過ごすに せよ,求められている相手は似通っているようである. 図 2−8 休み時間を 1 人で過ごす学生の居場所 図 2−9 休み時間を学部・研究室の 友人と過ごす学生の居場所 図 2−10 休み時間をクラブ・部活・サークルの 友人と過ごす学生の居場所 図 2−11 休み時間を一人で過ごす学生にとって 休み時間はどのような時間か 何をしていいのか 分からない時間,13(8%) 独りになれる時間, 29(18%) その他, 11(7%) 苦痛な時間, 4(2%) 人と楽しむ時間, 21(13%) 人との情報交換の時間, 17(10%) 休息・リフレッシュ できる時間, 68(42%) 休み時間を一人で過ごす学生にとって休み時間はどのような時間か 教室, 33(30%) 食堂, 32(29%) 談話室, 6(6%) 研究室, 5(5%) 図書館, 7(6%) 生協, 2(2%) 医務室, 1(1%) 学内の広場, 8(7%) 堤防, 0(0%) その他, 12(11%) 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人と過ごす学生の休み時間の居場所 自宅, 3(3%) 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす学生の休み時間の居場所 教室, 321(34%) 食堂, 223(24%) 談話室, 81(9%) 研究室, 10(1%) 図書館, 52(6%) 医務室, 1(0%) 堤防, 6(1%) 生協, 41(5%) 学内の広場, 96(11%) その他, 61(7%) 自宅, 18(2%) 休み時間を一人で過ごす学生の休み時間の居場所 医務室, 0(0%) 談話室, 16(8%) 研究室, 4(2%) 図書館, 31(15%) 生協, 5(2%) 学内の広場, 13(6%) 堤防, 5(2%) 自宅, 13(6%) その他, 18(9%) 教室, 65(32%) 食堂, 38(18%)

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図 2−12 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす 学生にとって休み時間はどのような時間か 図 2−13 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人と過ごす 学生にとって休み時間はどのような時間か 図 2−14 休み時間を一人で過ごす学生が 今後希望する場所 図 2−15 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす 学生が今後希望する場所 図 2−16 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人 と過ごす学生が今後希望する場所 図 2−17 休み時間を一人で過ごす学生が 今後希望する部屋の大きさ 図 2−18 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす 学生が今後希望する部屋の大きさ 図 2−19 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人と 過ごす学生が今後希望する部屋の大きさ ワンルームマンション(6~7畳)位, 26(45%) 15畳位, 15(26%) 30畳位, 14(24%) その他, 3(5%) 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人と過ごす学生が今後希望する部屋の大きさ 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす学生が今後希望する部屋の大きさ 30畳位, 170(33%) ワンルームマンション(6~7畳)位, 155(29%) その他, 49(9%) ワンルームマンション(6~7畳)位, 24(25%) 15畳位, 28(29%) 30畳位, 29(30%) その他, 16(16%) 休み時間を一人で過ごす学生が今後希望する部屋の大きさ リラックスのための部屋, 32(78%) 自習できる部屋, 0(0%) その他, 0(0%) 静かに過ごせる部屋, 0(0%) 知らない人と出会える場, 9(22%) 睡眠のとれる部屋, 0(0%) クラブ・部活・サークルの友人と過ごす学生が今後希望する場所 リラックスのための部屋, 222(27%) 知らない人と出会える場, 97(12%) 自習できる部屋, 64(8%) 静かに過ごせる部屋, 112(13%) 睡眠のとれる部屋, 26(31%) その他, 74(9%) 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす学生が今後希望する場所 知らない人と 出会える場, 16(10%) 自習できる部屋, 14(9%) 静かに過ごせる部屋, 43(27%) リラックスのための部屋, 29(18%) 睡眠のとれる部屋, 44(28%) その他, 13(8%) 休み時間を一人で過ごす学生が今後希望する場所 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人と過ごす学生にとって休み時間はどのような時間か 休息・リフレッシュ できる時間, 41(40%) 人との情報交換の時間, 19(19%) 何をしていいのか 分からない時間, 2(2%) 苦痛な時間, 0(0%) その他, 3(3%) 独りになれる時間, 5(5%) 人と楽しむ時間, 31(31%) 休息・リフレッシュ できる時間, 370(43%) 人との情報交換の時間, 135(16%) 苦痛な時間, 3(0%) その他, 25(3%) 人と楽しむ時間, 280(33%) 頼りになれる時間, 20(2%) 何をしていいのか 分からない時間, 24(3%) 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす学生にとって休み時間はどのような時間か 15畳位, 153(29%)

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図 2−20 休み時間を一人で過ごす学生が部屋に 居て欲しいと思う人物 図 2−21 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす 学生が部屋に居て欲しいと思う人物 図 2−22 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人と 過ごす学生が部屋に居て欲しいと思う人物 (3)休み時間が「何をしていいのか分からない時間」 である学生の動向について(図2−23∼図28)31 600名中39名(6.5%)が休み時間に「何をしていい のか分からない」と回答している(図2−3).彼らの 動向について結果をみていく. ─────────────────────────── 31休み時間が苦痛だと答えた学生は7名で回答者の約1%で ある.これを少ないと考えることもできるが,彼らの意見 を汲み上げる貴重な機会であり,彼らが快適に過ごせる大 学は,他の学生にとっても快適な場所となるだろう.そう 考えて,少数の意見ではあるが今回の報告に含めた. 彼らの休み時間の居場所は,図2−23のようになっ ており,これを全体の結果(図2−1)と比べると「食 堂」に居る割合が11%と比較的少ない傾向にある. 彼らが共に過ごしている相手は,約6割が「学部・ 研究室の友人」であり,約3分の1が「1人」で過ごし ている.「クラブ・部活・サークルの友人」と過ごし ている学生は5%にとどまっている(図2−24).全体 の結果(図2−2)と比べると,「1人」で過ごしている 学生の割合が倍以上にのぼることが分かる.一人で 過ごしながら,何をしていいのか分からないという 状況は苦しいものである.彼らが何かして過ごせた り,安心して過ごしたりできる居場所が必要だろう. 彼らの休み時間の活動(図2−25)には,特に目立っ た特徴は見られない.何をしていいのか分からない のは外的な行動というより内面の問題であるため, こうした項目では実態が分かりにくいのではないだ ろうか. 今後希望する場所(図2−26)は,「睡眠のとれる部 屋」が3割,「リラックスのための部屋」,「知らない 人と出会える場」,「静かに過ごせる部屋」がそれぞ れ2割前後と分散した.全体の傾向(図2−5)と比較す ると,「静かに過ごせる部屋」「知らない人と出会え る場」がやや好まれているようだ.その部屋の大き さについて(図2−27)は,全体の傾向(図2−6)と比べ てみると15畳位の割合が比較的少なく,30畳位の広 い部屋(38%)か,2∼7畳位の狭い部屋(35%)が好ま れるようである. 部屋に誰にいて欲しいか(図2−28)については,「そ の他」が約5割と多く,それ以外は各項目に分散して いる. これらの結果から考えると,休み時間に何をして いいのか分からない学生にとって,希望する場所の 性質やそこに誰が居て欲しいと思うのかは,人によ ってそれぞれに異なっていることが推測される. 図 2−23 休み時間に何をしていいのか分からない 学生の居場所 休み時間に何をしていいのか分からない学生の居場所 その他, 5(8%) 自宅, 2(3%) 堤防, 3(5%) 学内の広場, 4(6%) 医務室, 0(0%) 生協, 7(11%) 図書館, 6(10%) 研究室, 0(0%) 談話室, 5(8%) 食堂, 11(18%) 休み時間をクラブ・部活・サークルの友人と過ごす学生が部屋に居て欲しいと思う人物 その他, 19(33%) 大学関係者以外の大人, 0(0%) ピアサポーター, 3(5%) 看護師, 11(19%) 教員, 0(0%) 職員, 2(4%) 大学関係者以外の 同年代の人, 10(18%) 休み時間を学部・研究室の友人と過ごす学生が部屋に居て欲しいと思う人物 その他, 175(33%) 教員, 25(5%) 職員, 29(6%) 看護師, 54(11%) カウンセラー, 95(19%) ピアサポーター, 34(7%) 大学関係者以外の 同年代の人, 73(14%) 大学関係者以外の大人, 23(5%) 休み時間を一人で過ごす学生が部屋に居て欲しいと思う人物 大学関係者以外の 同年代の人, 15(14%) ピアサポーター, 9(8%) 大学関係者以外の大人, 6(6%) その他, 31(29%) 教員, 7(7%) 看護師, 12(11%) カウンセラー, 21(20%) 職員, 5(5%) 教室, 19(31%) カウンセラー, 12(21%)

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図 2−24 休み時間に何をしていいのか分からない 学生が休み時間を誰と過ごしているか 図 2−25 休み時間に何をしていいのか分からない 学生の活動 図 2−26 休み時間に何をしていいのか分からない 学生が今後希望する場所 図 2−27 休み時間に何をしていいのか分からない 学生が今後希望する部屋の大きさ 図 2−28 休み時間に何をしていいのか分からない 学生が部屋に居て欲しいと思う人物 (4)休み時間が「苦痛な時間」である学生の動向に ついて(図2−29∼図2−34) 休み時間が苦痛である学生については,何らかの 対応ができるとよいだろう.この結果から彼らの現 状と希望を汲み取り,今後の参考としたい. 休み時間が「苦痛な時間」である学生の居場所(図 2−29)は,全体の結果(図2−1)と比べてみるとやや 分散傾向にある.図2−31で示されるように,休み時 間の活動もさまざまであり,休み時間が苦痛な学生 は,いろいろな場所で何とか時間を過ごしているこ とが分かる. そのうち半数以上の4名が1人で過ごしており(図2 −30),彼らにとって居心地のよい場所を考えるには, 何を苦痛と感じているのかさらに知る必要があるだ ろう. 休み時間が「苦痛な時間」である学生のうち約半 数が睡眠のとれる部屋を希望している(図2−32).全 回答者の結果では,睡眠のとれる部屋を希望する学 生の割合は32%(図2−5)と約3分の1を占めている. こうした結果から考えるとやはり,全体の結果から 考察したように,学生の生活習慣という基本的部分 のサポートが必要ではないだろうか. 図2−32からはまた,休み時間が「苦痛な時間」で ある学生の38%が,知らない人と出会える場を求め ていることが分かる.これは全回答者に占める割合 12%(図2−5)の3倍以上の割合である.この結果から 考えると,学内に知らない人と出会える場が作られ れば,一定の機能を果たすと思われる. 彼らの希望する部屋の大きさは分散しており(図2 −33),部屋の大きさよりも機能を重視した部屋づく りが効果を上げるのではないだろうか. 休み時間を苦痛だと感じている学生が部屋に居て 欲しいと思う人物(図2−34)については,答えが分散 看護師, 1(4%) その他, 14(52%) ピアサポーター, 1(4%) 大学関係者以外の大人, 2(7%) カウンセラー, 2(7%) 教員, 1(4%) 職員, 3(11%) 大学関係者以外の同年代の人, 3(11%) 休み時間に何をしていいのか分からない学生が部屋に居て欲しいと思う人物 ワンルームマンション(6~7畳)位, 12(35%) 15畳位, 6(18%) 30畳位, 13(38%) その他, 3(9%) 休み時間に何をしていいのか分からない学生が今後希望する部屋の大きさ 休み時間が何をしていいのか分からない学生が今後希望する場所 リラックスのための部屋, 12(21%) 知らない人と出会える場, 10(18%) 自習できる部屋, 2(4%) 静かに過ごせる部屋, 13(23%) 睡眠のとれる部屋17(30%) その他, 2(4%) 話し, 19(32%) 勉強, 4(7%) 食事, 18(32%) 趣味, 4(7%) 運動, 1(2%) サークル活動, 1(2%) 睡眠, 8(14%) その他, 2(4%) 休み時間に何をしていいのか分からない学生の休み時間の活動 学部・研究室の友人, 24(62%) その他, 0(0%) 1人, 13(33%) 職員, 0(0%) 教員, 0(0%) クラブ・部活・サークルの友人, 2(5%) 休み時間に何をしていいのか分からない学生が休み時間を誰と過ごしているか

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しており,「看護師」「カウンセラー」「大学関係者以 外の大人」「大学関係者以外の同年代の人」「その他」 が各1名であった(図2−34).彼らが希望する休み時 間の過ごし方は,それぞれ違う形であるようだ. 図 2−29 休み時間が苦痛な学生の 休み時間の居場所 図 2−30 休み時間が苦痛な学生が休み時間を 誰と過ごしているか 図 2−31 休み時間が苦痛な学生の休み時間の活動 図 2−32 休み時間が苦痛な学生が 今後希望する場所 図 2−33 休み時間が苦痛な学生が 今後希望する部屋の大きさ 図 2−34 休み時間が苦痛な学生が 部屋に居て欲しいと思う人物 4.3 自由記述より 自由記述には,数値には反映されない学生からの 具体的な意見が寄せられているため,今後の対応に 役立てるために参考として記載する. (1)休み時間の過ごし方で現在不満に思っている ことについて(質問5) 多くみられたのは,「休み時間が移動に費やされて 味気ない」「休み時間が短い」「食堂が狭くて落ち着 けない・座れない」という意見であった. 職員, 0(0%) 大学関係者以外の大人, 1(20%) その他, 1(20%) 看護師, 1(20%) 教員, 0(0%) カウンセラー, 1(20%) ピアサポーター, 0(0%) 大学関係者以外の 同年代の人, 1(20%) 休み時間が苦痛な学生が部屋に居て欲しいと思う人物 ワンルームマンション(6~7畳)位, 2(25%) 15畳位, 3(37%) 30畳位, 3(38%) その他, 0(0%) 休み時間が苦痛な学生が今後希望する部屋の大きさ リラックスのための部屋, 0(0%) 知らない人と出会える場, 3(38%) 自習できる部屋, 0(0%) 静かに過ごせる部屋, 1(13%) 睡眠のとれる部屋, 4(49%) その他, 0(0%) 休み時間が苦痛な学生が今後希望する場所 話し, 1(11%) 勉強, 1(11%) 食事, 3(34%) 趣味, 1(11%) 運動, 0(0%) サークル活動, 0(0%) 睡眠, 1(11%) その他, 2(22%) 休み時間が苦痛な学生の休み時間の活動 学部・研究室の友人, 3(3%) クラブ・部活・サークルの友人, 0(0%) 教員, 0(0%) 職員, 0(0%) 1人, 4(57%) その他, 0(0%) 休み時間が苦痛な学生が休み時間を誰と過ごしているか 休み時間が苦痛な学生の休み時間の居場所 生協, 1(10%) 医務室, 0(0%) 学内の広場, 1(10%) 堤防, 1(10%) 自宅, 0(0%) その他, 2(0%) 研究室, 1(0%) 図書館, 0(0%) 教室, 2(0%) 食堂, 1(0%) 談話室, 1(0%)

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「どこも混んでいて気疲れする」「一人で過ごすに は学内は難しい」「友達と行動しているため,一人に なりたいとき気を使って一人になろうとしない.声 をかけにくい.心配させたくない.」のように,人に 気を使いながら大学に居るという意見も出ている. 「やれることが少ない,休講になった時とか暇でし かたない」「楽しい時間を過ごせていない」「退屈」 というように,休み時間にすることが見出せないと いう意見もみられた. 欲しい場所としては「運動できる場所」「憩いの場 所」「安らぐ場所」「もっと休み時間をより楽しくで きる場所」が挙げられていた. (2)どのような場所があるとよいか(質問6) 「一人で長時間いても苦にならない場所」「一人に なれる個室」のように一人で居られる場所を求める 声,「芝生のある広場」「緑や噴水があれば落ち着け そう」「マッサージ」「くつろげる場所」のように, 落ち着ける,くつろげる場所を求める声が上がって いる. 「運動できる場所」「トレーニング・センター」な どのようにスポーツしたり体を動かしたりする場所 を希望する意見も複数みられた. その他,静かで自習できる場所,宿泊所,ギター を弾けるところ,暴れるところ,異性と出会える場 所,オシャレな部屋,女子トイレという意見も出て いる. (3)居場所にあるとよいもの(質問8) 「何もなくてよい」「何もないけど,それなりに何をし てもいいというかルールがあればいい」のように,自由で 安心できる居場所があるとよいという意見が出ている. 布団・まんが・雑誌・遊具・娯楽施設・ソファー・ パソコン・テレビ・音楽・川・滝・芝生・植物・たた み・個別ブース・人の心・コミュニケーションルーム・な ごやかな気持ちになれるもの・マッサージチェア・快適な 空調など,遊びや和みに関わるものが多く挙げられた. また,参考書・辞書・机・椅子・筆記用具など, 勉強するためのものを求める声も出ている. 「他大学との交流窓口」「分からないところを質問でき るところ」「学校にとまってみんなで課題ができるような部 屋があれば,もっと課題に対して多くの人がディスカッシ ョンできるので,質も高くなると思う」のように,質問したり ディスカッションしたり人と交流する場を設けて欲しいと いう意見も見られた. きれいでカフェのようにおしゃれな所・おいしいものを 売る店・バイキング・ドリンクバー・自販機のように,飲食 にまつわる場所や機能を求める声も複数上がっている. (4)その他 「できるだけ多くの人とふれあえる部屋,ひとりに なれる部屋みたいに多くの種類の部屋を作るのもい いんじゃないかと」「大きい部屋でたくさんの人がいて, さわがしい所がいい」「活気のある学校になるようお願い します」「もっと交流の場を増やすような活動が欲しい」 「やはりこの大学は明るさが足らないと思う」「女性とふれ あう時間がほしい」のように,出会い,触れ合い,交流, 活気を求める意見がみられた. 「中庭を広くして欲しい」「緑が少なすぎると思う」とい う自然や居場所を求める声や,「医務室でない睡眠室 がほしい」「体育館をOPENにしてほしい」「夜に開いて いる施設作ってほしい」「まんがキッサのような空間 がほしい」等,いろいろな用途の空間を希望する意 見もみられた. 4・4 まとめ 休み時間を一人で過ごしている学生は,全体の15% おり,休み時間を苦痛と感じている学生,何をして いいのか分からないという学生の二者は,合わせて 回答者全体の4%であった. 一人で過ごしている学生は,食堂のように人が多 くざわつく場所よりも,静かな図書館や一人になれ る自宅で過ごすことが多いようだ.睡眠のとれる部 屋や静かに過ごせる部屋などのように,ゆったり静 かに過ごせる場所が必要だという結果も見られた. 彼らのうち約1割は,知らない人と出会える場所を求 めており,全く人との関わりを拒んでいる学生ばか りではない.また,一人で過ごす学生のうち18%は, 一人でいることを積極的に選択している. 部屋の大きさの希望には特徴的な傾向は見られな い.部屋に居て欲しい人物については,回答者全体 の傾向と似ており,多くの学生が心身面に関して何 か話したり相談できたり,見守ってもらえたりする 人を求めているようである. 休み時間に何をしていいのか分からない学生のうち 約3分の2は友人と過ごしており,約3分の1が一人で過 ごしている.一人で過ごしていて,休み時間に何をし ていいのか分からないのは苦しい状況である.彼らが 何かすることを見出したり,人と交流できたり,安心

表 1 - 1  大宮校地  2005 年度  年次別相談件数  (単位:件)  ※  は学科教員・学生課の対応件数の総計,は 医務室・カウンセラーおよび学生課の対応件数の 総計である.  表 1 - 2  大宮校地  2006 年度  年次別相談件数  (単位:件) ※【  】内は総件数である。  表 1 - 3  大宮校地  2005 年度  学科別相談件数  (単位:件)表1-4  大宮校地 2006年度  学科別相談件数 (単位:件)延べ人数 一般相談 心理適応相談 学生指導内容. .所

参照

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