◆平成18 年度の給付額◆ ① 物価スライド特例措置による物価スライド率の改定 平成 17 年度⇒ 「0.988」 平成 18 年度⇒ 「0.985」 ② 従前額改定率の改定 平成 17 年度⇒ 「1.001」 平成 18 年度⇒ 「0.998」 ③ 国民年金法による改定率の改定 平成17 年度⇒ 「1」 平成18 年度⇒ 「0.997」 ④ その他の給付額の改定 国民年金法の改定率及び物価スライド率の改定により、平成 18 年度の給付額が下表 の通りとなった。 法定の額 物価スライド特例措置 加給年金額 (配偶者及び2 人目までの子) 224,000 円 (≒224,700 円×0.997) 227,900 円 (≒231,400 円×0.985) 加給年金額(3 人目以降の子) 74,700 円 (≒74,900 円×0.997) 75,900 円 (≒77,100 円×0.985) S9.4.2 ~ S15.4.1 33,100 円 (≒33,200 円×0.997) 33,600 円 (≒34,100 円×0.985) S15.4.2~ S16.4.1 66,100 円 (≒66,300 円×0.997) 67,300 円 (≒68,300 円×0.985) S16.4.2~ S17.4.1 99,200 円 (≒99,500 円×0.997) 101,000 円 (≒102,500 円×0.985) S17.4.2~ S18.4.1 132,200 円 (≒132,600 円×0.997) 134,600 円 (≒136,600 円×0.985) 老齢厚生年金の 配偶者加給年金 額に係る 特別加算 S18.4.2~ 165,300 円 (≒165,800 円×0.997) 168,100 円 (≒170,700 円×0.985) 障害厚生年金の最低保障額 (2 級の障害基礎年金額×3/4) 584,000 円 (≒778,600 円×3/4) 594,200 円 (≒603,200 円×0.985) 障害手当金の最低保障額 (障害厚生年金の最低保障額×2) 1,168,000 円 (=584,000 円×2) 中高齢寡婦加算額 (遺族基礎年金額×3/4) 584,000 円 (≒778,600 円×3/4) 594,200 円 (≒603,200 円×0.985)
◆併給の調整◆ 障害基礎年金との併給調整の緩和 (法 38 条、法附則 17 条) 老齢厚生年金又は遺族厚生年金の受給権者が65 歳以上の場合、障害基礎年金と併給す ることが可能になった。 受給権者が65 歳以上である場合、以下の組合せで受給することができる。 障害基礎年金 老齢厚生年金 障害基礎年金 遺族厚生年金 障害基礎年金 老齢厚生年金×1/2 遺族厚生年金×2/3 配偶者の死亡による遺族厚生年金の受給権者の場合は次の組合せも選択できる 旧法との併給調整(受給権者が65 歳以上である場合) (旧)国年・障害年金 老齢厚生年金 (旧)国年・障害年金 遺族厚生年金 ◆加給年金額◆ 加給年金額の併給調整(法 44 条) 障害基礎年金との併給調整が緩和されたことに伴い、障害基礎年金と老齢厚生年金に加 算される、子についての加給年金額が併給調整されることとなった。 改正後 障害基礎年金と老齢厚生年金の併給を選択した場合において、障害基礎年金に子に係る 加算が行われているとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給 を停止されているときを除く。)は、その間、老齢厚生年金の子に係る加給年金額の支給 を停止する。
◆経過的寡婦加算◆ 経過的寡婦加算の支給停止 (昭 60 法附則 73 条) 障害基礎年金との併給調整が緩和されたことに伴い、障害基礎年金と遺族厚生年金 を選択した場合、経過的寡婦加算が支給停止されることとなった。 改正後 遺族厚生年金の受給権者が、国民年金法による障害基礎年金又は旧国民年金法によ る障害年金の受給権を有するとき(その支給を停止されているときを除く。)は、その 間、経過的寡婦加算に相当する部分の支給を停止する。 ◆障害厚生年金及び遺族厚生年金の保険料納付要件◆ 保険料納付要件特例措置の期間延長(昭 60 法附則 64 条) ◆国庫負担◆(法80 条1項、平 16 法附則 32 条5項) 基礎年金拠出金の額に係る国庫負担割合は、原則として、その2 分の 1を負担するこ ととされているが、別に法律で定める特定年度までの間は、3分の1から2分の1へ段 階的に引き上げることとされている。これにより平成 18 年度以降の国庫負担割合が引 き上げられた。 改正前⇒ 平成 17 年度から特定年度の前年度までの各年度における国庫負担 3 分の 1 に 1,000 分の 11 を加えた率を基礎年金拠出金の額に乗じて得た額 改正後⇒ 平成 18 年度から特定年度の前年度までの各年度における国庫負担 3 分の 1 に 1,000 分の 25 を加えた率を基礎年金拠出金の額に乗じて得た額 障害基礎年金、遺族基礎年金の保険料納付要件の特例の期間が延長された。 改正前⇒ 平成 18 年 4 月 1 日前に初診日(死亡日)がある場合、当該初診日(死亡日) の属する月の前々月までの1 年間のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期 間以外の国民年金の被保険者期間がないときは、保険料納付要件を満たしてい ることとされる。 改正後⇒ 平成 28 年 4 月 1 日前に初診日(死亡日)がある場合、当該初診日(死亡日) の属する月の前々月までの1 年間のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期 間以外の国民年金の被保険者期間がないときは、保険料納付要件を満たしてい ることとされる。
◆厚生年金基金◆ ① 基金の行う業務 (法 130 条) ② 他 の 基 金 へ の 権 利 義 務 の 移 転 及 び 脱 退 一 時 金 相 当 額 の 移 換 ( 法 144 条 の 3 ) 厚生年金基金連合会に委託できる基金の業務から「年金数理に関する業務」は除かれ ていたが。改正により、「年金数理に関する業務」も委託できることになった。 改正前⇒ 基金は、その業務の一部を、政令で定めるところにより、信託会社、信託業務 を営む金融機関、生命保険会社、農業協同組合連合会、厚生年金基金連合会そ の他の法人に委託することができる。ただし、年金数理に関する業務は、厚生 年金基金連合会に委託することができない。 改正後⇒ 基金は、その業務の一部を、政令で定めるところにより、信託会社、信託業務 を営む金融機関、生命保険会社、農業協同組合連合会、企業年金連合会その他 の法人に委託することができる。 他の基金への権利義務の移転及び脱退一時金相当額の移換に関する規定が新たに追 加された。 追加 1.甲基金の中途脱退者は、乙基金の加入員の資格を取得した場合であって、甲基 金及び乙基金の規約において、あらかじめ、甲基金から乙基金に甲基金の加入員 であつた期間に係る老齢年金給付の支給に関する権利義務の移転ができる旨が 定められているときは、甲基金に当該権利義務の移転を申し出ることができる 2.甲基金は、前項の規定により権利義務の移転の申出があつたときは、乙基金に当 該老齢年金給付の支給に関する権利義務の移転を申し出るものとする。 3.乙基金は、前項の規定により権利義務の移転の申出があつたときは、当該老齢年 金給付の支給に関する権利義務を承継するものとする。 4.前項の規定により乙基金が当該老齢年金給付の支給に関する権利義務を承継する 場合においては、甲基金から乙基金に年金給付等積立金(当該老齢年金給付に充 てるべき積立金に限る。)を移換するものとする。 5.1.の申出を行う中途脱退者は、乙基金の規約において、あらかじめ、脱退 一 時金の額に相当する額(以下「脱退一時金相当額」という。)の移換を受けるこ とができる旨が定められている場合においては、当該申出に併せて、甲基金に脱 退 一時金相当額の移換を申し出ることができる。 6.甲基金は、前項の規定により脱退一時金相当額の移換の申出があつたときは、乙 基金に当該申出に係る脱退一時金相当額を移換するものとする。 7.乙基金は、前項の規定により脱退一時金相当額の移換を受けたときは、当該移換 金を原資として、規約で定めるところにより、当該中途脱退者に対し、老齢年金 給付等の支給を行うものとする。 8.甲基金は、脱退一時金相当額を移換したときは、当該中途脱退者に係る脱退一 時金の支給に関する義務を免れる。 9.乙基金は、当該老齢年金給付の支給に関する権利義務を承継したとき、又は老齢 年金給付等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該中途脱退者に通知し なければならない
③ 基金間の権利義務の移転(法 144 条の 2) ④ 基金から確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換 (法 144 条の 6) 甲基金は、乙基金に申し出て、甲基金の設立事業所(以下「脱退事業所」という)に 使用される甲基金の加入員又は加入員であつた者に係る甲基金の加入員であつた期間に 係る年金たる給付及び一時金たる給付の支給に関する権利義務を移転することができ る。 この場合の、権利義務移転の要件が緩和された。 改正前 甲基金が、権利義務の移転を申し出るには、以下の要件が必要である。 ① 脱退事業所の事業主の全部及び使用される加入員の 2 分の 1 以上の同意 ② 甲基金の代議員会において代議員の定数の 4 分の 3 以上の多数による議決 ③ 甲基金の脱退事業所以外の設立事業所に係る代議員の 4 分の 3 以上の同意 ④ 厚生労働大臣の認可を受ける。 ↓ 改正後 甲基金が、権利義務の移転を申し出るには、以下の要件が必要である。 ① 甲基金の代議員会において代議員の定数の 4 分の 3 以上の多数による議決 ② 厚生労働大臣の認可を受ける。 基金から確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換に関する規定が、新たに追加された 追加 1.基金の中途脱退者は、企業型年金加入者又は個人型年金加入者の資格を取得したと きは、当該基金に当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会への脱退 一 時金相当額の移換を申し出ることができる。 2.当該基金は、1.の規定により脱退一時金相当額の移換の申出があつたときは、当該 企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に当該申出に係る脱退 一時金相 当額を移換するものとする。 3.当該基金は、前項の規定により脱退一時金相当額を移換したときは、当該中途脱退者 に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。 4.当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等又は国民年金基金連合会は、2.の 規定により脱退 一時金相当額が当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連 合会に移換されたときは、その旨を当該中途脱退者に通知しなければならない。
⑤ 厚生年金基金連合会が、企業年金連合会と名称が変更(法 149 条) ⑥ 連合会の設立(149 条) ⑦連合会の業務 改正前 基金は、中途脱退者及び解散基金加入員に係る老齢年金給付の支給を共同して行うため、 厚生年金基金連合会(以下「連合会」という。)を設立することができる。 ↓ 改正後 基金は、中途脱退者及び解散基金加入員に係る老齢年金給付の支給を共同して行うとと もに、年金給付等積立金の移換を円滑に行うため、企業年金連合会(以下「連合会」と いう。)を設立することができる。 連合会の業務に関する規定が次のように改正された。 改正前 連合会は、基金の加入員及び加入員であつた者の福祉を増進するため、必要な施設を することができる。 ↓ 改正後 連合会は、基金の加入員及び加入員であつた者並びに年金制度の加入者及び加入者で あつた者の福祉を増進するため、必要な施設をすることができる。 以下の規定が追加された。 追加 連合会は、基金、確定給付企業年金の資産管理運用機関等又は企業型年金の資産管理 機関若しくは国民年金基金連合会に年金給付等積立金を移換することができる。