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2 浄水場でつくられた水道水は 市内に網のように広がる水道管を通じて お客さまに届けられます また 鍋屋上野浄水場では 水道水を貯めたり 水圧を増したりする 8 か所の配水場 3 か所のポンプ所を集中管理しています 4 か所の管路センターでは 約 8,300km の水道管の管理や 古くなった水道管の

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平成 26 年度水質検査計画

1 水質検査計画に関する基本方針 名古屋市上下水道局では、お客さまの信頼に応え、安全でおいしい水道水をお届けするために 水源からじゃ口までの水質管理を行っています。この中で、水道水の水質基準適合検査、浄水処 理前後の水質試験、水源の水質監視といった水質管理業務はとても重要です。 お客さまから信頼され、安心してお使いいただける水道水をお届けできるように、以下の方針 により水質検査計画を定めて、より適切な水質管理に努めます。 ○ 過去の水質検査結果を評価し、水源周辺に関する情報収集を行います。 ○ 水質基準項目は、省略することなく全て水質検査を行います。 ○ 過去の状況、検査技術等から合理的な検査回数を設定します。 ○ 水質基準項目に加えて、水質管理上必要な項目も水質検査を行います。 ○ 検査結果をお客さまに公表し、お客さまの意見を参考にして検査計画を見直します。 2 名古屋市の水道事業の概要 木曽川の表流水を水源とするなごやの水道は、水道用の水を貯める岩屋ダムなどをつくって、 犬山取水場(犬山市)と朝日取水場(一宮市)で水を取り入れています。犬山取水場で取り入れ た水は春日井浄水場と鍋屋上野浄水場へ、朝日取水場からは大治浄水場へ送られます。 浄水場では、薬品を使って水の濁りを集めて沈ませた後に(凝集沈でん)、うわずみを塩素消毒 して厚い砂の層を通す(急速ろ過)ことで水道水がつくられます。鍋屋上野浄水場には、水の濁 りを大きな池で沈ませた後に(普通沈でん)、砂の層をゆっくり通す(緩速ろ過)方法の施設があ りますが、緩速ろ過池は現在改築工事中です。 <木曽川からご家庭へ> <浄水場の浄水方法と給水能力> 浄水場の名称 浄水方法 給水能力 春日井浄水場 凝集沈でん・急速ろ過 590,000m3/日 鍋屋上野浄水場 凝集沈でん・急速ろ過 150,000m3/日 普通沈でん・緩速ろ過※ 140,000m3/日 大治浄水場 凝集沈でん・急速ろ過 544,000m3/日 計 1,424,000m3/日 ※平成22 年 8 月~平成 26 年度まで改築工事により休止予定

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2 浄水場でつくられた水道水は、市内に網の ように広がる水道管を通じて、お客さまに届 けられます。 また、鍋屋上野浄水場では、水道水を貯め たり、水圧を増したりする8か所の配水場、 3か所のポンプ所を集中管理しています。 4か所の管路センターでは、約8,300km の 水道管の管理や、古くなった水道管の入替え などを行っています。 営業所やサービスステーションは、お客さ まの身近な窓口として、水道の使用申込みや 料金に関することなどの仕事を受け持ってい ます。 なごやの水道は、大治町などの市外給水を 含め、給水人口約239 万人、給水戸数約 118 万戸(ともに平成24 年度)の規模に達し、 普及率は100%となっています。 3 水質管理上の留意点(平成 24 年度 水質検査結果:5 ページ) (1) 水源の水質監視 木曽川の水質は、水源地域での環境保全、流域の水質保全によって良好な水質が保たれて います。しかし、流域の開発による環境変化やダム湖の水質変化は水道水質に影響をもたら すおそれがあることから、水源のダムや木曽川上流域、取水口までの木曽川の定点について 長期にわたって水質調査を継続しています。 ○ 木曽川などの水源地域の調査 水道の水質基準項目をはじめとして、河川の汚濁指標となる項目などを定期的に調 査します。 (2) 取水から浄水処理までの水質管理 水質異常を早期に把握するために、取水場と浄水場では水質監視装置や生物モニターによ り、水道原水を常時監視しています。 浄水場では、安全で良質な水道水をつくるために、木曽川から取り入れた原水から水道水 ができるまでの水質検査を行い、木曽川の水質に合わせて浄水処理を適正に行っています。 ○ 工程管理のための水質試験 薬品注入量の管理や施設の運転管理のため、浄水処理の工程ごとに水質試験を行い ます。 ○ 原水の水質試験 水質基準項目のうち、味を除いた項目について定期的に水質試験を行います。 ○ 浄水の水質検査 定期検査では水質基準の全項目について水質検査を行います。 (3) 市内水道管、じゃ口における水質管理 じゃ口からの水道水は、飲用などに利用されます。そのため、水道水が水質基準に適合し、 塩素消毒の効果が保持されていなければなりません。 一方、残留塩素濃度が高すぎる場合には水道水の味を損なうこともありますので、市内に 広がる水道管内の水質情報をモニターして、浄水場で注入する塩素をできる限り少なくする よう努めています。

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3 ○ 水道水の水質検査 ① 毎日検査(検査地点:6 ページ) ◇ 水道管 地中で網目のように広がる水道管の 25 か所に水質連続監視装置を設置して、色度、 濁度および残留塩素を連続監視します。 ②定期検査 ◇ 浄水場の浄水(検査表-1、検査表-2:7、8 ページ) 浄水場では、工程ごとの水質を検査・管理しながら、安全な水道水を製造していま す。定期検査では、全ての水質基準項目について検査します。 ◇ じゃ口からの水道水(検査地点:6 ページ) 水道は、水圧が均一となるように区域に分けて供給されています。この区域を代表 する地点を20 か所選び、そのじゃ口からの水道水を検査します。 なお、水道管内で濃度が変化しない項目は、浄水場の浄水を検査します。 4 水道水質基準に係る水質検査(検査地点、検査表-1、検査表-2:6~8 ページ) (1) 検査項目と採水地点 全ての水質基準項目を検査し、さらに水質異常や水道水に影響する新たな問題が生じた場 合には、必要な地点で臨時に検査を行い、検査回数を増やします。 区分 対象水 地点数 配水系統の代表地点 じゃ口からの水道水 市内 20 か所 浄水場の送配水施設 浄 水 春日井浄水場:3か所 鍋屋上野浄水場:1か所 大治浄水場:2か所 (2) 検査回数 検査回数の頻度は、過去の検査結果、水源の状況を考慮して設定します。なお、検査方法 によって同時に複数の項目の結果が得られる場合、同じ検査方法による項目は頻度の高い項 目と同じ回数となります。 5 水道の水質管理のために必要な水質調査 水質基準項目のほか、水道の水質管理に必要となる農薬などの項目(水質管理目標設定項目) や、今後も調査検討する必要があるダイオキシン類などの項目(要検討項目)が提案されていま す。これらの項目を調査するとともに、木曽川の汚濁指標となる項目(環境項目)や生物試験、 放射性物質等の水質調査を行います。 (1) 項目区分と検査内容 区 分 おもな項目の内容 水質基準項目 水道法に規定された人の健康に関連する項目など51 項目 水質管理目標設定項目 金属類、有機物質、消毒副生成物、農薬など約 120 項目 要検討項目 ダイオキシン類、ノニルフェノール、ビスフェノールAなど約20 項目 環境項目 生物化学的酸素要求量(BOD)、全窒素、全りんなど約 20 項 生物試験 クリプトスポリジウムなどの病原微生物試験、細菌試験、藻類 試験など 放射性物質 ヨウ素131、セシウム 134、セシウム 137

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4 (2) 項目区分と検査対象(木曽川の調査地点:9 ページ) 区 分 木曽川本川 (飛騨川含む) 木曽川支川 木曽川流域 の工場排水 原水 浄水 水質基準項目 ○ ○ ○ ◎※ 水質管理目標設定項目 ○ ○ ○ ○ ○ 農薬 ― ― ― ○ ○ 要検討項目 ○ ○ ○ ○ ○ 環境項目、その他の項目 ○ ○ ○ ― ― 生物試験 ○ ― ― ○ ○ 放射性物質 ○ ― ― ○ ○ ◎:全項目を実施(※原水については味を除きます)。 ○:項目を選択して実施。 6 臨時の水質検査 水道水が水質基準に適合しないおそれがあるときには臨時の水質検査を実施します。 〇 水源の水質が著しく悪化したとき 〇 水源に異常があったとき 〇 水源付近、給水区域及びその周辺で消化器系感染症が流行しているとき 〇 浄水過程に異常があったとき 〇 送・配水管の大規模な工事その他で水道施設が著しく汚染されたおそれがあるとき 〇 大規模地震発生時に、水道施設の被害により水道水の水質に影響を受けたとき、またそ のおそれがあるとき 〇 その他、特に必要があると認められるとき 7 水質検査の実施方法 水質検査は上下水道局が行います。ただし、特殊な分析機器が必要なダイオキシン類の検査 は、経済性、合理性の観点から専門の検査機関に委託します。 8 検査結果及び水質検査計画の公表 ○ 水質検査結果 上下水道局公式ウェブサイトに水質基準に係る検査結果を公表します。水質検査計画による 水質検査をはじめ、木曽川の水質調査などの検査結果詳細については、水質管理年報(水道編) に掲載します。水質管理年報(水道編)は、市政情報センター、市内の各区図書館、営業所ま たはサービスステーションでご覧ください。 〇 水質検査計画 水質検査計画は年度ごとに策定し、次年度の開始前までに上下水道局公式ウェブサイトと水 質管理年報(水道編)に掲載します。 9 水質検査の信頼性の保証 水質検査の結果は、水道水の安全性を保証する基礎となるもので、その検査結果は正確で信 頼性の高いことが求められています。そのため、上下水道局では平成18 年 10 月 31 日に(社) 日本水道協会の「水道水質検査優良試験所規範(水道 GLP)」の認定を取得しました。水道 GLP は水質検査の技術的能力の信頼性が十分に確立されていることを、第三者機関(日本水 道協会)が客観的に認定するものです。水道GLP の認定を維持することで、今後も水質検査 の信頼性の確保に努めていきます。 10 関係者との連携 上下水道局では、岐阜県、愛知県、三重県の県営水道事業体と構成する木曽川水系水道水質 協議会を通じて木曽川の水質調査や水道技術の交流をはじめ、厚生労働省が実施する調査研究 事業等に協力するなど、関係機関と協力して水道の水質管理に取組んでいます。 また、国土交通省が主催する木曽川水系水質保全連絡協議会の一員として、水質事故対策訓 練や水質事故連絡網に参加しています。

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5 <平成 24 年度 水質検査結果>(項目の説明:10 ページ) 項       目 単位 原   水 水 道 水 水質基準値 備 考 1 一般細菌 個/mL 1700 0 100以下 2 大腸菌  ‐ 検出されず 検出されないこと 3 カドミウム及びその化合物 mg/L 0.000 0.000 0.003以下 4 水銀及びその化合物 mg/L 0.00000 0.00000 0.0005以下 5 セレン及びその化合物 mg/L 0.000 0.000 0.01以下 6 鉛及びその化合物 mg/L 0.0003 0.0000 0.01以下 7 ヒ素及びその化合物 mg/L 0.000 0.000 0.01以下 8 六価クロム化合物 mg/L 0.000 0.000 0.05以下 9 亜硝酸態窒素 mg/L 0.003 0.000 0.04以下 10 シアン化物イオン及び塩化シアン mg/L 0.0000 0.0000 0.01以下 11 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 mg/L 0.35 0.34 10以下 12 フッ素及びその化合物 mg/L 0.07 0.07 0.8以下 13 ホウ素及びその化合物 mg/L 0.014 0.015 1.0以下 14 四塩化炭素 mg/L 0.0000 0.0000 0.002以下 15 1,4-ジオキサン mg/L 0.000 0.000 0.05以下 16 シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン mg/L 0.000 0.000 0.04以下 17 ジクロロメタン mg/L 0.000 0.000 0.02以下 18 テトラクロロエチレン mg/L 0.000 0.000 0.01以下 19 トリクロロエチレン mg/L 0.000 0.000 0.01以下 20 ベンゼン mg/L 0.000 0.000 0.01以下 21 塩素酸 mg/L 0.02 0.06 0.6以下 22 クロロ酢酸 mg/L 0.000 0.000 0.02以下 23 クロロホルム mg/L 0.0000 0.0121 0.06以下 24 ジクロロ酢酸 mg/L 0.000 0.003 0.04以下 25 ジブロモクロロメタン mg/L 0.0000 0.0009 0.1以下 26 臭素酸 mg/L 0.000 0.000 0.01以下 27 総トリハロメタン mg/L 0.0000 0.0174 0.1以下 28 トリクロロ酢酸 mg/L 0.000 0.006 0.2以下 29 ブロモジクロロメタン mg/L 0.0000 0.0043 0.03以下 30 ブロモホルム  mg/L 0.0000 0.0000 0.09以下 31 ホルムアルデヒド mg/L 0.000 0.001 0.08以下 32 亜鉛及びその化合物 mg/L 0.003 0.002 1.0以下 33 アルミニウム及びその化合物 mg/L 0.09 0.014 0.2以下 34 鉄及びその化合物 mg/L 0.10 0.008 0.3以下 35 銅及びその化合物 mg/L 0.000 0.003 1.0以下 36 ナトリウム及びその化合物 mg/L 5.2 5.8 200以下 味覚 37 マンガン及びその化合物 mg/L 0.014 0.000 0.05以下 色 38 塩化物イオン mg/L 2.9 4.5 200以下 39 カルシウム、マグネシウム等(硬度) mg/L 19.7 19.8 300以下 40 蒸発残留物 mg/L 55 61 500以下 41 陰イオン界面活性剤 mg/L 0.000 0.000 0.2以下 発泡 42 ジェオスミン mg/L 0.000002 0.000002 0.00001以下 43 2-メチルイソボルネオール mg/L 0.000000 0.000000 0.00001以下 44 非イオン界面活性剤 mg/L 0.000 0.000 0.02以下 発泡 45 フェノール類 mg/L 0.0000 0.0000 0.005以下 臭い 46 有機物(全有機炭素(TOC)の量) mg/L 0.87 0.47 3以下 味覚 47 pH値 7.23 7.08 5.8以上8.6以下 48 味 - 異常なし 異常でないこと 49 臭気 異常なし 異常なし 異常でないこと 50 色度 度 4.1 0.0 5以下 51 濁度 度 3.1 0.0 2以下 52 遊離残留塩素 mg/L - 0.39 (0.1以上) 消毒効果 上記1~51の値は定期検査の平均値で、52の値は市内水質連続監視装置の平均値です。 基礎的 性状 病原性 微生物 無機物質 ・ 重金属 一般有機 化学物質 色 味覚 臭い 消毒 副生成物

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6 <水質検査地点>(項目の説明:10 ページ) 配水区域の別 北区 西区 中村区 中区 中川区 熱田区 港区 南区 瑞穂区 昭和区 天白区 千種区 名東区 守山区 東区 大治町 あま市 (旧甚目寺町) 北名古屋市 春日井浄水場 鍋屋上野浄水場 大治浄水場 中川西 配水場 鳴海配水場 瑞穂配水場 平和公園 配水場 東山 配水場 猪高 配水場 志段味 配水場 東谷増圧 ポンプ所 望が丘増圧 ポンプ所 極楽増圧 ポンプ所 定期検査地点 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 毎日検査地点 ◎ ◎ ◎ 緑区 清須市 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 春日野 配水場 ◎ ◎

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7 <検査表-1>(項目の説明:10 ページ) 採水場所 最低の 検査回数 じゃ口の 水道水 (回数) 浄水場の 浄水 (回数) 1 一般細菌 100個/mL 2個/mL じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 2 大腸菌 検出され ないこと 検出され ず じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 3 カドミウム及びその化合物 0.003 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 4 水銀及びその化合物 0.0005 0.00000 浄水 1回/3年 1回/6月 - 2 ○ 5 セレン及びその化合物 0.01 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 6 鉛及びその化合物 0.01 0.0010 じゃ口 1回/1年 1回/1月 12 12 ○ 7 ヒ素及びその化合物 0.01 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 8 六価クロム化合物 0.05 0.000 じゃ口 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 9 亜硝酸態窒素 0.04 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 4 12 ○ 10 シアン化物イオン 及び塩化シアン 0.01 0.0006 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 11 硝酸態窒素 及び亜硝酸態窒素 10 0.48 浄水 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 12 フッ素及びその化合物 0.8 0.26 浄水 1回/3月 1回/1月 12 12 ○ 13 ホウ素及びその化合物 1 0.027 浄水 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 14 四塩化炭素 0.002 0.0000 浄水 1回/3年 1回/1月 4 12 ○ 15 1,4-ジオキサン 0.05 0.000 浄水 1回/3年 1回/3月 - 4 ○ 16 シス-1,2-ジクロロエチレン及び トランス-1,2-ジクロロエチレン 0.04 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 4 12 ○ 17 ジクロロメタン 0.02 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 4 12 ○ 18 テトラクロロエチレン 0.01 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 4 12 ○ 19 トリクロロエチレン 0.01 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 4 12 ○ 20 ベンゼン 0.01 0.000 浄水 1回/3年 1回/1月 4 12 ○ 21 塩素酸 0.6 0.20 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 22 クロロ酢酸 0.02 0.000 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 23 クロロホルム 0.06 0.0261 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 24 ジクロロ酢酸 0.04 0.007 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 25 ジブロモクロロメタン 0.1 0.0021 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 26 臭素酸 0.01 0.002 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 27 総トリハロメタン 0.1 0.0357 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 28 トリクロロ酢酸 0.2 0.011 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 29 ブロモジクロロメタン 0.03 0.0085 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 30 ブロモホルム 0.09 0.0000 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 12 31 ホルムアルデヒド 0.08 0.003 じゃ口 1回/3月 1回/3月 4 4 項  目 法令の考え方※2 検査内訳 実施する 検査回数 法令より 強化した 項目 基準値 (mg/L) 過去 3年間の 最高値 (mg/L)※1 ※1:じゃ口の水道水または浄水場の浄水について、過去3年の検査結果の最高値です。 ※2:水道法施行規則第15条第1項第2号、第3号、第4号に定められています。

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8 <検査表-2>(項目の説明:10 ページ) 採水場所 最低の 検査回数 じゃ口の 水道水 (回数) 浄水場の 浄水 (回数) 32 亜鉛及びその化合物 1 0.024 じゃ口 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 33 アルミニウム及びその化合物 0.2 0.045 じゃ口 1回/3月 1回/1月 12 12 ○ 34 鉄及びその化合物 0.3 0.035 じゃ口 1回/1年 1回/1月 12 12 ○ 35 銅及びその化合物 1 0.021 じゃ口 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 36 ナトリウム及びその化合物 200 11 浄水 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 37 マンガン及びその化合物 0.05 0.002 じゃ口 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 38 塩化物イオン 200 9.1 じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 39 カルシウム、マグネシウム等 (硬度) 300 25.4 浄水 1回/3年 1回/1月 12 12 ○ 40 蒸発残留物 500 78 浄水 1回/1年 1回/3月 1 4 ○ 41 陰イオン界面活性剤 0.2 0.002 浄水 1回/3年 1回/3月 - 4 ○ 42 ジェオスミン※3 0.00001 0.000004 じゃ口 藻類発生 時期に 月1回 1回/1月 2 12 ○ 43 2-メチルイソボルネオール※4 0.00001 0.000001 じゃ口 藻類発生 時期に 月1回 1回/1月 2 12 ○ 44 非イオン界面活性剤 0.02 0.006 浄水 1回/3月 1回/3月 - 4 45 フェノール類 0.005 0.0000 浄水 1回/3年 1回/3月 - 4 ○ 46 有機物(TOC) 3 0.66 じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 47 pH値 5.8~8.6 7.35 じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 48 味 異常で ないこと 異常なし じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 49 臭気 異常で ないこと 異常なし じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 50 色度 5度 1.3度 じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 51 濁度 2度 0.1度 じゃ口 1回/1月 1回/1月 12 12 法令より 強化した 項目 法令の考え方※2 実施する 検査回数 検査内訳 項  目 基準値 (mg/L) 過去 3年間の 最高値 (mg/L)※1 ※1:じゃ口の水道水または浄水場の浄水について、過去3年の検査結果の最高値です。 ※2:水道法施行規則第15条第1項第2号、第3号、第4号に定められています。 ※3:(4S,4aS,8aR)‐オクタヒドロ‐4,8a‐ジメチルナフタレン‐4a(2H)‐オールの別名 ※4:1,2,7,7‐テトラメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン‐2‐オールの別名

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9 落合ダム 犬 山頭首工 飛騨川 揖斐川 加茂川 付知川 川上川 伊勢 湾 長良川 木曽川 大 井ダム 笠置 ダム 丸山ダ ム 兼山ダム 今渡 ダム 木曽川大堰 川辺 ダム 愛知用水 朝日 取水場 犬山取 水場 大治浄水 場 春日井浄 水場 鍋屋上 野 浄水 場 落合川 中津川 阿木川 今 渡ダム 兼山 ダム 川辺ダ ム N 阿 木川ダム 可児 川 新境 川 可児川 1 2 3 4 5 6 7 9 11 12 8 10 No 1 木 曽 川 ・ 中 津川 流入 前 2 中 津 川 ・ 木 曽川 合流 前 3阿 木 川 ・ 河 鹿 橋 4木 曽 川 ・ 笠 置 橋 5 木 曽 川 ・ 愛 知 用 水取 水口 6飛 騨 川 ・ 古 井 7 木 曽 川 ・ 今渡ダ ム 8 可 児 川 ・ 可児川 橋 9 木 曽 川 ・ 犬 山 第 一取 水口 1 0 木 曽 川 ・ 平成川 島橋 1 1 新 境 川 ・ 木曽 川合 流 前 1 2 木 曽 川 ・ 朝日取 水口   名        称  

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10 参考:水質項目の説明 毎日検査項目 項 目 説 明 1 色 水道水に色がついていないことを確認する。外観検査であるが、水質基準項目の色度の 検査に代えることができる。 2 濁り 水道水が濁っていないことを確認する。外観検査であるが、水質基準項目の濁度の検査 に代えることができる。 3 消毒の残留効果 水道水に残留塩素があり、安全性が保たれていることを確認するため、残留塩素濃度を 検査する。 水質基準項目 項 目 説 明 備 考 1 一般細菌 体温程度の温度で繁殖する細菌で一般には無害な雑菌。生活排水や土などに 生育する細菌類が河川水に含まれている。浄水場の塩素消毒で除かれるた め、平常時は水道水中には極めて少ないが、著しく増加した場合は、病原菌に 汚染された疑いがある。 病原微生物 2 大腸菌 人や動物の腸内に生育し糞便とともに排出される細菌で、一般には無害である が一部に病原性を示すものがある。浄水場の塩素消毒で除かれるため、平常 時は水道水中では検出されないが、水道水中で検出された場合には、病原菌 に汚染された疑いがある。 3 カ ド ミ ウ ム 及 び その化合物 一般に河川水に検出されることはまれだが、鉱山排水や工場排水から混入す ることがある。電池、メッキ、顔料に使われる。イタイイタイ病の原因となった物 質である。木曽川への工場などからの排出量は極めて少なく、原水や水道水 で検出されていない。 無機物質 ・ 重金属 4 水 銀 及 び そ の 化合物 自然にある微量の無機水銀の他に、工場排水、農薬、下水等から混入するこ とがある。電池、蛍光灯、体温計などに使われる。有機水銀化合物は水俣病の 原因となった物質である。木曽川への工場などからの排出量は極めて少なく、 原水や水道水で検出されていない。 5 セレン及びその 化合物 一般に鉱山排水、工場排水などから混入し河川水で検出されることがある。半 導体の材料、薬剤に使われる。皮膚障害や肝臓障害などの健康影響がある。 木曽川への工場などからの排出量は少ない。 6 鉛 及 び そ の 化 合物 地質由来の他に、鉱山排水、工場排水等から混入し河川水で検出されること があるが、浄水場の沈澱とろ過で除かれる。疲労、皮膚蒼白などの健康影響 がある。鉛製水道管を使用している場合水道水で検出されることがあるので、 水道管を取り替えるか、朝一番など使い始めの水は飲用以外に使う必要があ る。 7 ヒ素及びその化 合物 地質由来の他に、鉱山排水、工場排水等から混入し河川水で検出されること があるが、急速ろ過で除去される。合金、半導体材料に使われる。皮膚の異 常、末梢神経症などの慢性的な健康影響のある物質である。木曽川への工場 などからの排出量は少ないが、自然由来のもので検出されることがある。

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11 8 六価クロム化合 物 自然にはほとんどなく、鉱山排水、工場排水等から混入し河川水で検出される ことがある。クロムメッキ、皮なめしに使われる。木曽川への工場などからの排 出量は極めて少なく、原水や水道水で検出されていない。 9 亜硝酸態窒素 窒素肥料、動植物遺体の分解、生活排水、下水などから河川水に入る窒素の うち、アンモニアから硝酸に変化する中間の生成物である。塩素消毒により分 解するので水道水からはほとんど検出されていない。 10 シアン化物イオ ン及び塩化シア ン 河川水で検出されることはまれだが、工場排水等から混入することがある。メッ キ、害虫駆除剤に使われる。死に至る急性中毒を起こす物質である。シアン化 物が塩素処理されると塩化シアンとなる。木曽川への工場などからの排出量は 極めて少なく、原水や水道水ではほとんど検出されていない。 11 硝 酸 態 窒 素 及 び 亜 硝 酸 態 窒 素 窒素肥料、動植物遺体の分解、生活排水、下水などから河川水に入る。高濃 度に含まれると、幼児にメトヘモグロビン血症を起こす物質である。木曽川では 低い濃度に保たれており、浄水処理でほとんど変化しないので、原水も水道水 も同じ程度の濃度である。 12 フッ素及びその 化合物 地質由来の他に、工場排水から河川水に混入する。適量では、むし歯予防の 効果があるが、高濃度では班状歯を起こす物質である。木曽川への工場など からの排出量は少ないが、自然由来のもので検出されている。 13 ホウ素及びその 化合物 火山地帯の地下水、温泉水から混入することがある。また金属表面処理剤、ガ ラス、エナメル工業で使われ、工場排水から河川水に入る。嘔吐、腹痛下痢な どの健康影響がある。木曽川への工場などからの排出量は少ないが、自然由 来のもので検出されている。 14 四塩化炭素 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易い。フロンの原料、有機溶剤、金 属の脱脂剤に使われ、地下水を汚染することがある。肝臓、腎臓、神経系統の 障害などの健康影響がある。木曽川流域への工場などからの排出量は極めて 少なく、原水や水道水で検出されていない。 一般有機 化学物質 15 1,4-ジオキサン 有機溶剤や安定剤として使われる他、非イオン界面活性剤の洗剤の不純物と しても含まれ、地下水を汚染した例がある。発がん性から水質基準が設定され ている。木曽川流域への工場などからの排出量は極めて少なく、原水や水道 水で検出されていない。 16 シス-1,2-ジクロ ロエチレン及び トランス-1,2-ジ クロロエチレン 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易い。有機溶剤、染料抽出剤に使わ れる他、自然界でトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンが分解して生成することもある。 地下水を汚染することがある。木曽川流域への工場などからの排出量は極め て少なく、原水や水道水で検出されていない。 17 ジクロロメタン 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易い。塗料、塗装の剥離剤、洗浄剤 に使われ、地下水を汚染することがある。木曽川流域への工場などからの排 出量は多いが、ほとんど空気中に排出されるため、原水や水道水で検出され ていない。 18 テトラクロロエチ レン 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易い。ドライクリーニングの溶剤、金 属の脱脂剤に使われ、地下水を汚染することがある。発がん性から水質基準 が設定されている。木曽川流域への工場などからの排出量は多いが、ほとん ど空気中に排出されるため、原水や水道水で検出されていない。

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12 19 トリクロロエチレ ン 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易い。有機溶剤、金属の脱脂剤に使 われ、地下水を汚染することがある。発がん性から水質基準が設定されてい る。木曽川流域への工場などからの排出量は多いが、ほとんど空気中に排出 されるため、原水や水道水で検出されていない。 20 ベンゼン 有機化合物で空気中に揮発し易い。合成ゴム、合成皮革、染料等に使われ、 地下水を汚染することがある。発がん性から水質基準が設定されている。木曽 川流域への工場などからの排出量は多いが、ほとんど空気中に排出されるた め、原水や水道水で検出されていない。 21 塩素酸 消毒剤の二酸化塩素の注入により生成する場合と次亜塩素酸ナトリウムの不 純物として含まれる場合がある。赤血球細胞への影響から水質基準が定めら れている。木曽川流域のパルプ工場が漂白剤として二酸化塩素を使用してお り、原水中で検出される。また、消毒剤として次亜塩素酸ナトリウムを使用して いるため、水道水でも検出される。 消毒 副生成物 22 クロロ酢酸 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物のひと つである。 23 クロロホルム 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンのひと つで、トリハロメタンのうちクロロホルムが最も多くできる。肝臓、腎臓障害の健 康影響がある。 24 ジクロロ酢酸 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物のひと つである。発がん性から水質基準が設定されている。 25 ジ ブ ロ モ ク ロ ロメタン 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンのひと つで、生成量は原水中の臭素イオン濃度に影響される。 26 臭素酸 消毒剤の次亜塩素酸ナトリウムの不純物及びオゾン処理時の副生成物であ る。発がん性から水質基準が設定されている。 27 総トリハロメタン 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるクロロホルム、ジブロ モクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムを合計したもの。トリハロメタ ンの生成量は、原水の有機物質量、塩素注入量、水温などに影響され、これら が高いほど多く生成する。名古屋市の水道水は、原水中の有機物質量が少な いこと、塩素注入量を少なくしていることなどから、トリハロメタンを低く抑えてい る。 28 トリクロロ酢酸 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物のひと つである。 29 ブ ロ モ ジ ク ロ ロ メタン 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンのひと つで、生成量は原水中の臭素イオン濃度に影響される。 30 ブロモホルム 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンのひと つで、生成量は原水中の臭素イオン濃度に影響される。 31 ホルムアルデヒ 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物のひと つである。また、合成樹脂の原料や生物標本の固定液としても使われる。

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13 32 亜 鉛 及 び そ の 化合物 地質由来の他に鉱山排水、工場排水から混入し河川水に含まれる。また亜鉛 メッキ鋼管の水道管からの溶け出し検出されることがある。水質基準値の 1mg/L 以上で白濁したり、お茶の味が悪くなったりする。木曽川の原水に含ま れる量は少なく、水道水中の濃度も高くない。 色 33 アルミニウム及 びその化合物 地質由来で河川水に含まれるが、浄水場の沈澱、ろ過でほとんど除去される。 この浄水処理に用いられる硫酸バンドやポリ塩化アルミニウムが、水道水に残 留することがある。多いと白濁の原因となる。水質基準値の 0.2mg/L は着色を 防止する観点から設定されている。 34 鉄 及 び そ の 化 合物 地質由来の他に鉱山排水、工場排水から河川水に混入する。浄水場の沈澱、 ろ過でほとんど除去されるが、鉄の水道管のさびにより水道水に含まれること がある。高濃度に含まれると金気臭や着色、混濁して赤水の原因となる。水質 基準値の 0.3mg/L は洗濯物への着色を防止する観点から設定されている。 35 銅 及 び そ の 化 合物 地質由来の他に鉱山排水、工場排水から河川水に混入する。また給水装置等 に使用される銅管、真鍮器具から溶け出して水道水で検出されることがある。 石鹸のかすと反応して銅石鹸を作り、タイルなどの着色の原因となる。水質基 準値の 1.0mg/L は洗濯物への着色を防止する観点から設定されている。木曽 川の原水に含まれる量は少なく、水道水中の濃度も高くない。 36 ナトリ ウム及び その化合物 海からの風送塩や工場排水などから河川水に含まれる。水道水では、さらに浄 水処理での苛性ソーダ、次亜塩素酸ナトリウムの使用により増加する。水質基 準値の 200mg/L は水道水の味に影響する濃度である。木曽川の原水に含ま れる量は少なく、水道水中の濃度も高くない。 味覚 37 マンガン及びそ の化合物 地質由来の他に鉱山排水、工場排水から河川水に混入する。消毒剤の塩素に 酸化されて黒い粒子となり、いわゆる黒水の原因となることがあるが、名古屋 市では急速ろ過の前に塩素剤を注入しマンガンを除去している。水質基準値の 0.05mg/L は黒水の防止という点から設定されている。 色 38 塩化物イオン 海からの風送塩、工場排水、生活排水から河川水に含まれる。水道水では、塩 素剤の使用により増加する。200~300mg/L を超えると塩味を感じるので、水質 基準値 200mg/L は味覚の点から設定されている。木曽川の原水に含まれる量 は少なく、水道水中の濃度も高くない。 味覚 39 カルシウム、マ グ ネ シ ウ ム 等 (硬度) カルシウムとマグネシウムの合計量で、主に地質に由来する。硬度が低すぎる と淡白な味、高すぎるとしつこい味がする。また、硬度が高いと石鹸の泡立ちが 悪くなる。120mg/L 以下が軟水、120mg/L 以上が硬水とされる。水質基準値 300mg/L は石鹸の泡立ち等への影響を防止する点から設定されている。木曽 川は火山岩地質を流れるため原水に含まれる量は少なく、名古屋市の水道水 は軟水である。 40 蒸発残留物 水を蒸発させたときの残渣で、主にカルシウム、ナトリウムなどの塩類及び有 機物である。多いと苦味、渋みを感じ、適度ではまろやかさを出すとされてい る。水質基準値 500mg/L は味覚の点から設定されている。 41 陰イオン界面活 性剤 洗剤の成分で工場排水や生活排水から河川水に混入する。高濃度では泡立 ちの原因となる。水質基準値 0.2mg/L は泡立ちを防止する点から設定されてい る。木曽川の原水に含まれる量は少なく、水道水中の濃度も高くない。 発泡

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14 42 ジェオスミン 別名(4S・4aS・8aR)-オクタヒドロ-4・8a-ジメチルナフタレン-4a(2H)-オール。湖沼やダム湖 で繁殖するアナベナ、オシラトリアなどの藍藻類、または放線菌等の細菌類に より作られる異臭味の原因物質で、水道水にかび臭をつける。微量でも臭気が 感じられ、水質基準値 0.00001mg/L は臭いの観点から設定されている。 臭気 43 2-メチルイソボ ルネオール 別名 1・2・7・7-テトラメチルビシクロ[2・2・1]ヘプタン-2-オール。湖沼やダム湖で繁殖するフ ォルミディウム、オシラトリアなどの藍藻類、または放線菌等の細菌類により作 られる異臭味の原因物質で、水道水にかび臭をつける。微量でも臭気が感じら れ、水質基準値 0.00001mg/L は臭いの観点から設定されている。 44 非イオン界面活 性剤 洗剤の成分で工場排水や生活排水から河川水に混入する。高濃度では泡立 ちの原因となる。水質基準値 0.02mg/L は泡立ちを防止する点から設定されて いる。 発泡 45 フェノール類 工場排水の混入により河川水で検出されることがある。微量であっても、消毒 用の塩素と反応してクロロフェノールを生成し、異臭味の原因となる。木曽川へ の工場などからの排出量は少なく、原水や水道水で検出されていない。 臭気 46 有機物(全有機 炭素) 水に含まれる有機物の量。土に含まれるもののほか、ダム湖などで繁殖する 藻類、工場排水、生活排水、下水の混入によっても増加する。水道水に多いと 渋みをつける。 味覚 47 pH 値 水の酸性、アルカリ性を示す指数。7 が中性で、7 より小さくなると酸性が強く、7 より大きくなるとアルカリ性が強くなる。原水および水道水は中性の 7 付近の値 である。 基礎的性状 48 味 水の味。水に含まれる物質の種類・濃度により感じ方が異なる。通常は浄水処 理により異常のない水道水となる。 49 臭気 水の臭い。藻類など生物に起因するかび臭物質、フェノール等有機化合物の 臭いが問題になることがある。通常は異常のない水道水である。 50 色度 水の色の程度を示す。河川水は主に土の成分のため黄褐色となるが、浄水処 理で除かれ無色となる。水道水では、鉄錆(赤褐色)により着色することがあ る。水質基準値の 5 度は白い浴槽で感知できる程度の色である。 51 濁度 水の濁りの程度を示す。河川水は主に土の粒子のため濁っているが、浄水処 理で除かれ透明となる。水質基準値の 2 度は、肉眼でほとんど透明と認める限 度である。 水質管理目標設定項目 項 目 説 明 備 考 1 アンチモン及び その化合物 地質由来の他、鉱山排水や工場排水から河川水に混入することがある。半 導体材料、鉛等との合金、顔料などに使われる。木曽川への工場などから の排出量は少なく、原水や水道水でほとんど検出されていない。 無機物質 ・ 重金属 2 ウラン及びその 化合物 微量ではあるが自然の土に含まれているものが河川水に混入することが ある。目標値は放射能ではなく腎臓障害から定められている、原水や水道 水でほとんど検出されていない。

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15 3 ニッケル及びそ の化合物 自然の土に含まれるものの他、鉱山排水や工場排水から河川水に混入する ことがある。ステンレス鋼、メッキ、貨幣、顔料などに使われる。木曽川 への工場などからの排出もあり、原水や水道水で検出されることがある。 5 1,2- ジ ク ロ ロ エ タン 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易い。塗装の剥離剤、プリント基 板の洗浄剤に使われ、地下水を汚染することがある。発がん性から目標値 が設定されている。木曽川流域への工場などから排出もあるが、ほとんど 空気中に排出されるため、原水や水道水で検出されていない。 一般有機 化学物質 8 トルエン 空気中に揮発し易い有機化合物で、染料、香料、樹脂や塗料の溶剤(シンナ ー)、ガソリンの添加物に使用される。木曽川流域への工場などからの排出量 は多いが、ほとんど空気中に排出されるため、原水や水道水で検出されていな い。 9 フ タ ル 酸 ジ ( 2-エ チ ル ヘ キ シ ル) プラスチックに柔軟性を持たせる可塑剤の一つで、ポリ塩化ビニルフィルム、シ ート、レザーに使われている。木曽川流域への工場などから排出もあるが、水 系に入るものは少なく、原水や水道水でほとんど検出されていない。 10 亜塩素酸 消毒剤の二酸化塩素の注入により生成する場合と次亜塩素酸ナトリウムの不 純物として含まれる場合がある。赤血球細胞への影響から目標値が定められ ている。 消毒 副生成物 12 二酸化塩素 塩素の代替消毒剤。トリハロメタン生成が少ないなどの特徴があるが、亜塩素 酸、塩素酸などの副生成物を生成する。 13 ジ ク ロ ロ ア セ ト ニトリル 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物のひと つである。分解しやすく、一部ジクロロ酢酸になる。 14 抱水クロラール 原水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物のひと つである。 15 農薬類 総農薬方式で、個々の農薬の検出値をその農薬の目標値で除した数値を合計 したものを検出指標値とし、検出指標値が 1 を超えないことが目標値である。測 定を行う農薬は流域における使用状況を勘案して選定する。 農薬 16 残留塩素 水道では、水道水の安全性を確保するために塩素消毒を行い、じゃ口で残留 塩素を保持する必要がある。多くなると塩素臭が強くなるので、おいしい水の観 点から 1mg/L 以下の目標値が定められている。 臭気 17 カルシウム、マ グ ネ シ ウ ム 等 (硬度) 水質基準と同じ項目。硬度が低すぎると淡白な味、高すぎるとしつこい味がす る。水質基準値は 300 mg/L 以下であるが、おいしい水の観点から 10~100 mg/L の目標値が定められている。 味覚 18 マンガン及びそ の化合物 水質基準と同じ項目。消毒剤の塩素に酸化されて黒い粒子となり、いわゆる黒 水の原因となることがある。水質基準値は 0.05mg/L 以下であるが、水道水の 着色を防止し、より質の高い水道水を供給するという観点から 0.01 mg/L の目 標値が定められている。 色 19 遊離炭酸 水中に溶けている炭酸ガスのことで、水に清涼感を与えるが、多いと刺激が強 くなり、水道施設に腐食の障害を生じる原因となる。おいしい水の観点から 20 mg/L の目標値が定められている。 味覚

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16 20 1,1,1-トリクロロ エタン 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易い。ドライクリーニングの溶剤、金 属の脱脂剤に使われ、地下水を汚染することがある。臭いの点から 0.3 mg/L の目標値が定められている。木曽川流域への工場などから排出されている が、ほとんど空気中に排出されるため、原水や水道水で検出されていない。 臭気 21 メチル-t-ブチル エーテル 有機化合物で空気中に揮発し易い。有機溶剤、ガソリンの添加剤に使われ、地 下水を汚染することがある。臭いの点から 0.02 mg/L の目標値が定められてい る。 22 有機物等(過マ ン ガ ン 酸 カ リ ウ ム消費量) 水中の有機物の量を表す指標。土壌に起因するほか、工場排水、生活排水、 下水の混入によっても増加する。水道水に多いと渋みをつける。おいしい水の 観点から 3 mg/L の目標値が定められている。 味覚 23 臭 気 強 度 (TON) 臭気の強さを数値で表す方法で、水の臭気がほとんど感知できなくなるまで希 釈し、その希釈倍数で臭気の強さを示す。おいしい水の観点から 3 以下の目標 値が定められている。 臭気 24 蒸発残留物 水質基準と同じ項目。多いと苦味、渋みを感じ、適度ではまろやかさを出すとさ れている。水質基準値は 500 mg/L 以下であるが、おいしい水の観点から 30~ 200 mg/L の目標値が定められている。 味覚 25 濁度 水質基準と同じ項目。水質基準値は 2 度以下であるが、より質の高い水道水を 供給するという観点から 1 度以下の目標値が定められている。 濁り 26 pH 値 水質基準と同じ項目。水質基準値は 5.8~8.6 であるが、水道施設の腐食を防 止するという観点から 7.5 の目標値が定められている。 腐食性 27 腐 食 性 ( ラ ン ゲ リア指数) 水が金属を腐食させる程度を判定する指標で、pH 値、カルシウムや総アルカ リ度、蒸発残留物から計算される。数値が負の値が大きいほど腐食傾向は強く なる。水道施設の腐食を防止するという観点から目標値が定められている。 28 従属栄養細菌 有機栄養分が比較的低濃度で含まれる環境で増殖する細菌で、水質管理上 の指標として目標値が定められている。水道水中で異常に増加していると配水 系統において消毒剤の塩素が消失していたり、水が滞留している可能性があ る。 細菌類 29 1,1- ジ ク ロ ロ エ チレン 塩素を含む有機化合物で空気中に揮発し易く、家庭用ラップの原料に使われ るほか、自然界でトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタンが分解して生成 することもあり、地下水を汚染することがある。肝臓障害の健康影響がある物 質である。木曽川流域への工場などからの排出量は極めて少なく、原水や水 道水で検出されていない。 一般有機 化学物質 30 ア ル ミ ニ ウ ム 及 び そ の 化 合 物 水質基準と同じ項目である。水道水に残留することがあり、多いと白濁の原因 となる。水質基準値は 0.2mg/L 以下であるが、水道水の着色を防止し、より質 の高い水道水を供給するという点から 0.1mg/L 以下の目標値が設定されてい る。 色

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