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広域防災拠点からの物資搬送に係る人員は全庁的な確保が不可欠で 人事担当部局が各部局に要請し円滑に確保した 副知事会議を設置し 各部局長出席のもと支援等の内容について判断した 今回の被災地支援については 国の省庁等から直接関係部局に要請や指示があった事項等があり 府全体の支援内容の把握が難しかった 一

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Academic year: 2021

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第7章 東日本大震災への支援活動を活かして

第1節 今後の新たな支援対策への反映 東日本大震災ではカウンターパートとして、主に岩手県を支援してきた。今回の府の支援 について、良かった点や検討すべき点などについて、現地で支援活動をした職員の意見も含 め整理した。解決や対応が容易でない項目や時間を要する項目もあり、現時点では問題提起 のみで対応策が検討できていない項目があるが、検討等を進めてく材料としたい。 今後、もし新たな災害で再度府が支援する立場に立った時、少しでも改善できる点は改善 し、より被災された方々に寄り添った支援を実現していきたい。 項目 良かった点・検討すべき点 備 考 カ ウ ン タ ー パ ー ト 方 式 ・関西広域連合によるカウンターパー ト方式は効率的な支援であり、有効で あった。 ・一方、全国知事会等全国的には別途 調整する場面があった。 ・災害が大規模で全国レベルの支援が必要と なるような災害の場合、全国知事会などが主 体となって、全国レベルのカウンターパート 方式を決めるなどの対応が必要ではないか。 ・岩手県のカウンターパートとなった 和歌山県との役割分担が少し不明確な 点があった。 ・自然と役割分担ができてきたものもあるが、 事前に分担を明確にしておくことで、より円 滑な支援につながることも考えられる。 府 災 害 等 支 援 対 策 本 部 の 体 制 や 活 動 ・震災直後から支援本部(支援室)を 立ち上げ班体制を敷いて、班長を決め 役割分担を明確にした。 ・担当業務に専念でき支援業務を円滑に進め られた。 ・ホワイトボードなどを利用し、他班と十分 な情報共有を行う。 ・一方、全庁挙げて支援業務に取り組 むため、「大阪府災害等支援対策本部」 を迅速に設置したが、支援業務に係る 全庁の役割分担を明確に決めていなか った部分もあった。 ・「大阪府地域防災計画」「大阪府災害等応急 対策実施要領」の考え方(役割分担)を基本に、 「支援計画」や「支援対策要領」等を業務項 目別に担当部局を決めるなど、検討する。 例えば、 ・避難者の受入を担当する部局 ・避難者の生活支援担当部局 ・被災者相談を担当する部局 など。

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・広域防災拠点からの物資搬送に係る 人員は全庁的な確保が不可欠で、人事 担当部局が各部局に要請し円滑に確保 した。 ・一定期間経過後は企業との防災協定により 対応可能であるが、発生初期は全庁からの確 保が必要である。 ・副知事会議を設置し、各部局長出席 のもと支援等の内容について判断し た。 ・方針決定が早く、被災地の状況に応じ臨機 応変な支援が可能であった。 ・また、IT推進課の協力による咲洲庁舎と のTV会議等出席者の利便性にも配慮した。 ・今回の被災地支援については、国の 省庁等から直接関係部局に要請や指示 があった事項等があり、府全体の支援 内容の把握が難しかった。 ・情報を集約して各部局が入力し、情報共有 できるチームサイト等の検討が必要である。 人 的 支 援 ・物資集積場支援要員を 3 月 19 日から 派遣したが、被災地の県職員の疲弊を 防ぎ、復旧復興対策等の業務に専念で きるようにするには、もっと早期に派 遣を検討してもよかった。 ・物資搬送について民間事業者との協定等を 結んでいる自治体も多いが、先遣隊からの情 報を基に早い段階から派遣を検討する。 ・今回は派遣の班毎に人事課を窓口に、主に 部局単位で人選した。 ・部局単位で人選することで全庁的に対応す ることが可能となった。 ・現地対策要員の派遣についても、人 事担当部局が中心となり、必要に応じ て関係部局と調整したため、円滑な派 遣が可能であった。 ・職員派遣には派遣する職員の確保と派遣元 の所属との調整が必要である。 物 的 支 援 ・関西広域連合と全国知事会からの支 援要請が混在してわかりにくかった。 被災地からの支援要請と重複している 可能性もあり確認を要した。 ・支援要請窓口は、関西広域連合に一本化す るなど、混乱しない運用が必要。 ・発災後、時間が経過すると被災地か らのニーズも変わっていき、防災協定 締結先から調達を考えたが、思うよう に調達できないものもあった。 ・関西広域連合での共同備蓄について、積極 的に検討していく。 ・市町村の支援可能物資を事前に確認 していたため、被災地の要請に円滑に 答えることができた。 ・多くの市町村からの協力があった。

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・集積地に届く支援物資の中には、 1つの箱の中に複数の種類の衣類な どの物資やいろいろなサイズが混在 しており、配布が困難なものがあっ た。 ・箱の表示が不十分で中身がわかり にくかったり、箱が重すぎて扱いが 困難な物があった。 ・大量の支援物資が届く集積所での仕分けや 扱いやすさを考慮して物資提供を行う。 ・府が備蓄している段階からわかりやすい表 示を行う。 ・日本通運とJR貨物が共同実施し ていた、企業からの義援物資輸送支 援事業を使って、府内市町村からの 物資を送付出来たため、コストがか からなかった。 ・緊急時には、こういった民間の取組もある ことから、常に情報収集に努め、連携でき る事業は積極的に活用していく。 受 入 支 援 ・府庁内に一時避難所を開設したが、 府内の災害に対する避難所設置は市町 村であり十分な対応ができなかった点 もあった。 ・一時避難所の利用ルールを定めて掲 示した。 ・避難者が公営住宅等に入居できるま での間、新阪急ホテル 10 室、ホテル阪 神 10 室を無償で提供(5 月 9 日~7 月 8 日。食事なし(ホテル内のレストラ ンの食事を優待料金で提供))していた だいた。 ・大阪府が一時避難所を開設することは現実 的ではなく、府が被災した場合と同様、避難 所の設置は市町村に要請する。 ・また、避難者同士が気持ちよく生活できる ようルール決め周知することが必要。 ・公的住宅等で受け入れ可能になるまでの一 時的対応として、必要に応じて、ホテル等で 受け入れていただくようホテル協会等と協定 を検討していく。 ・ペットを連れた避難者の住宅への入 居調整等がスムーズに進まなかったと ころがある。 ・避難者にとっては“家族”とも言えるペッ トであるが災害時の扱いについては苦慮する ことも多い。 ・関係部局と連携して検討していく。 ・今回は事例がなかったが、各種のアレルギ ーや動物が嫌いな方も想定される。 ・府の支援内容について、ホームペー ジを利用した積極的な情報提供が有効 であった。 ・インターネット環境の充実、スマートフォ ンの普及等ホームページ等での情報提供は有 効であった。 ・避難所や被災地でもインターネットは早期 に利用できるようになっていた。

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・相談窓口の設置については、関係部 局の協力のもとに設置できた。 ・また、相談件数の変化に臨機応変に 対応できた。 ・避難して来られる方、相談される方の状況 に応じた対応が必要である。 ・相談を主として担当する部局を決めること も検討する。 そ の 他 ・高速道路の緊急通行証、従事車両証 明書の発行は府でのみ発行していた が、利用者の利便性を考えると、市町 村での発行も可能ではないか。 ・様式や発行に基準やルールを周知徹底して 各市町村で発行できるようになれば、利用者 の利便性が向上する。 第2節 府が支援を受ける場合に講ずべき対策 今回の支援を通じて、府が被災し、全国から支援を受ける立場に立なった場合、どういっ た点に注意すれば円滑に支援を受けられるか、支援していただく都道府県や関係各機関の活 動がスムーズに進むのかといった受援体制について下記のとおり概要をまとめた。 項目 内 容 等 備 考 応 急 仮 設 住 宅 等 の 確 保 に つ い て ・事前に応急仮設住宅候補地を選定して おかないと早期着工が困難となる。 ・また、岩手県では、結果として多くの 学校のグランドに応急仮設住宅を建設 することとなった。 ・住宅部局と共同で大阪府及び市町村の応急 仮設住宅候補地調査を実施し、データベース として管理を進める。 ・また、公営住宅及び民間賃貸住宅の活用に ついても検討を進めていく。 ・仮設住宅であっても、ただ“家”があ るだけでは「生活」にはならない。住戸 確保が最優先されるところであるが、集 会場の確保やバリアフリーへの配慮等、 そこで暮らす方のコミュニティーに配 慮が必要。 ・必要数を確保しながらより良い住宅の確保 等を検討しておく必要がある。 物 資 の 確 保 ・ 配 分 等 に つ い て ・本府では、3 ヶ所の広域防災拠点等で 義援物資、調達物資等の受入・仕分けを 実施することとしているが、大規模災害 に係る物資の量や広域防災拠点が被災 して使えなくなった場合等を想定し、さ らに複数の物資拠点を確保しておく必 要がある。 ・物流管理が容易な民間倉庫協会等と防災協 定を締結する。 ・被災地に近いところで確保することが効率 的である。 ・岩手県のアピオは沿岸部から 100km 程度の 距離があった。 ・東日本大震災時には、物資の集積所に ・大口配送、小口配送など役割分担を行い、 <遠野市内の仮設住宅の例>

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い時期もあった。(道路の損壊、積雪、 燃料不足もあった) ・飲料水などの重量物や大量の配送に備 え、小型のフォークリフトやパレット付 きで備蓄するなどが必要。 ・市町村・避難所が希望する支援物資を 集積場から円滑に届けられるよう、市町 村等が利用する「支援依頼表(注文書)」 を決めておくことが有効。 を求めるなどの対応を行う。 ・宅配事業者の協力を求めるため、防災協定 を締結する。 ・支援要請の円滑化のための事前調整が必 要。 ・支援依頼書(注文書)様式については、関 西広域連合とも連携して検討していく。 ・発災後時間が経過すると被災者のニー ズも変わっていく。東日本大震災時に は、防災協定締結先からの調達を考えた が、調達できない物資もあった。 ・関西広域連合での共同備蓄について、検討 していく。 ・府内市町村からの支援物資を取りまと めて送ったが、中には 1 箱の中に複数の 品種が入っているものや古着などもあ り被災地での利用・配分が困難なものも あった。 ・受入先の利用等を考慮し、支援物資の受入 は、ロット単位に箱詰めされた新品のみであ ることを積極的にPRする。 ・応急仮設住宅へ入居した者に対して は、義援金支給のめどが立った段階で、 救援物資を提供しない方針を表明した (陸前高田市が先鞭)。 ・行政が被災者の全生活を支援することは無 理であり、被災者の自立を促進するために も、個別事情等に対応する余地を残しつつ、 一定の生活水準が確保される見通しが立っ た段階で、物的支援から公助の質を変更して いく必要がある。 情 報 提 供 等 に つ い て ・災害時の府民向け情報提供手段につい ては、報道発表、HP、府及び市町村広 報、コミュニティー放送など様々なツー ルを活用する。 ・従来の報道発表、HP、各広報紙に加え、 避難者が比較的容易に情報収集できるTV で最新の生活情報等を提供できる仕組みに ついて、放送事業者等と検討を進める。 ・また、インターネットについても、同様の 仕組みについて検討を進めていく。 ・府ホームページ等を活用し、府外へ避難さ れた方向けの情報提供手段の確保を検討し ておく。

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・現在、災害時に府民からの電話相談に 対応する部局が明確でない。 ・庁内各部局の役割分担のもと、発災時に直 ちに緊急相談を一元的に受ける電話相談窓 口の設置を検討する。 ボ ラ ン テ ィ ア の 受 入 に つ い て ・ボランティア活動におけるニーズの把 握とマッチングについて、事前に検討し ておかなければ、緊急時に善意を生かし きれない。 ・災害ボランティアの方が発災直後から 来られることを想定し、早期に受入体制 を整えなければ、ボランティアの受入自 体が混乱する。 ・その結果、ボランティア活動による支 援を求める府民の要望に応えられない。 ・大阪府社会福祉協議会等と災害時のボラン ティアの活動について協議を進め、災害対策 本部事務局内に社協と共同で実施する「ボラ ンティア調整班」を設置するとともに、「ボ ランティア活動要領」の作成を検討する。 ・市町村単位でのボランティアの受入体制に ついても検討を進める必要がある。 ・外部から支援していただくボランティ アを長期にわたって確保し、それを適切 にコーディネートしていくことが必要。 ・発災後期間がたてば、ボランティアで活動 していただける方が減少してくる。被災地が 希望するボランティアを確保し、適切にマッ チングできる体制が必要である。 そ の 他 ・遺体安置場では一定期間、身元が判明 しないことも想定されることから、避難 所とは別施設の遺体安置所の確保が必 要である。 ・また、仮埋葬も想定され用地確保が必 要である。 ・市町村と連携して検討する。 ・他府県から支援要員を受け入れた場合 の宿泊施設の確保が必要 ・今回の支援では職員を派遣する場合の 宿舎確保について現地連絡員等が苦労 した。 ・東日本大震災で、岩手県へ派遣した職 員の健康管理等が必要と感じた ・広域的な応援を受け入れた場合、来阪いた だいた他府県職員の住宅確保や健康管理へ の配慮等について、事前に検討を進めていく 必要がある。 ・災害廃棄物が大量に発生することか ら、広域処理を要請する可能性がある。 ・災害廃棄物を集積する時から、可燃物、不 燃物等に分類して進めていくことが必要で ある。

参照

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