2007/11/03(Sat) GTRの S20ヘ ッ ド で す 。 最 終 の K4タ イ プ で す 。 S20の シ リ ン ダ ー ヘ ッ ド は 、 K2、 K3、 K4と 種 類 が あ り そ れ ぞ れ が 微 妙 に 形 状 異 な り ま す 。 そ の 中 で も K4は 他 の も の よ り バ ル ブ の 長 さ が 長 く そ の 分 バ ル ブ リ フ タ ー が 薄 い 軽 量 タ イ プ と な っ て い ま す 。 し か し 、 バ ル ブ リ フ タ ー の 全 長 が 短 い の で 、 リ フ タ ー と ヘ ッ ド の ク リ ア ラ ン ス が 広 く な り が ち で す 。 そ こ で 、 他 の エ ン ジ ン の バ ル ブ リ フ タ ー を 流 用 す る の に ヘ ッ ド を 改 造 し ま す 。 そ う 、 バ ル ブ リ フ タ ー の 穴 を 拡 大 し 大 き な 径 の リ フ タ ー が 使 用 で き る よ う に し ま す 。 適 正 な ク リ ア ラ ン ス に な る よ う に リ フ タ ー ホ ー ル を ボ ー リ ン グ し ま す 。 画 像 は 、 拡 大 加 工 済 み の 状 態 で す 。 はじめに・・ まったくの素人でありながら自分でエンジンのオーバーホールを行うという暴挙にでたため、その技術の未熟さから壊してしま ったシリンダーライナーを作製(シリンダーライナーは既にメーカー製作廃止)してくれる業者さんを探す事になりました。雑 誌やネットを検索していたところ新規作製を引き受けてくれたのがナプレックさんでした。 そして2007年11月にライナーの製作のためエンジンをお店に持ち込みました。ライナーはパーツとしての供給では無く、 ブロックに組みこんで削るためエンジンブロック本体を持ち込む必要があったのです。 そして更に業務内容を調べたところシリンダーライナーの新規製作もやってくれることが分かり、作業をお願い することになったのです!
そ れ で は シ リ ン ダ ー ラ イ ナ ー 製 作 か ら 最 終 的 に は エ ン ジ ン の 組 み 付 け ま で お 願 い す る こ と と な り
ま し た 工 程 記 録 を ご 覧 く だ さ い 。 尚 写 真 や 解 説 は ナ プ レ ッ ク さ ん の ホ ー ム ペ ー ジ の 「 ナ プ レ ッ ク
日 記 」 か ら 私 の エ ン ジ ン の 作 業 過 程 と S 20に 関 連 す る 作 業 を 抜 き 出 し ま と め ま し た 。
※ 写 真 の 横 に 解 説 が 付 い て い ま す が 全 て ホ ー ム ペ ー ジ に 掲 載 さ れ た 文 章 を 使 わ せ て 頂 き ま し た 。
( 赤 い 字 の 文 章 は 後 に 私 の 追 加 し た 補 足 コ メ ン ト で す )
会社概要 等 商 号 有限会社ナプレック 所在地 〒192-0032 東京都八王子市石川町119-3 連絡先 Tel:0426-60-1185 Fax:0426-42-1184 mail:[email protected] 営業時間 AM9:00~PM8:00 定休日 毎週日曜日 代表者 代表取締役 名古屋 稔 氏(有)ナプレック様 掲載承諾済み
作業依頼に至るまで・・・
無断転載禁止 ************************************************************************************************** ネット等でシリンダーライナーの件を調べていたところ、ホームページにS20の修理の写真に目が留まり ました。(下の内容) ************************************************************************************************** フェアレディZ432 DIY記録 特別編GO!
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S20のブロックです。 メインキャップボルトが見えますね。1番2番はサイ ドボルトは無いですが、3番から後ろは皆サイドボ ルトが付いているんです。さすがレーシングエンジ ンです。 ブロックとクランクキャップの間に2mm厚くらいの シムを挟んで若干の締め代をつけてサイドボルトを 締付けます。これで6気筒特有のブロックの捩れを 抑えているんですね。 でも、ここからよくオイル漏れするんです・・・。 この写真もS20です。 5台分です。 これから、それぞれの腰下も加工しないと 。。。程度によって色々と加工の方法を変 えるんですよ。
2007/11/21(Wed)
2007/11/30(Fri) 旧車のGTRのS20シリンダーヘッドの加工が 集まってきました。面白いもので、同じエ ンジンが集まってくる傾向があります。RB 26が数台まとまったり。シルビアSR20だっ たり、4AGだったり。今回はS20です。K3タ イプの物とK4とが数台ずつです。K3ヘッド はお決まりでシートリングの入替です。バ ルブガイドも当然入れ替えますが、バルブ シールを近年の物が取付できる形状で製作 したりします。 S20もヘッドは修理や、オーバーホールは 問題ないですが、腰下は部品が無いので注 意ですね。 2007/11/21(Wed) ※この写真は私の持ち込んだブロックです。 このようにブロック・ヘッドとばらばらに持ち込み ました。 ※エンジンを持ち込んで間もないころで す。 ※手前スタットボルトが付いているヘッドが 私のです。この時、シートリングが無鉛タイ プが確かめてもらいました。 結果:無鉛仕様(安心しました)432DIY
← シリンダーライナーです。 皆さん、何の物だか分かりますか?ってこれ を見てすぐに分かる人は相当なライナー好き ですね。(ライナー好きっているのかな~?) これは~。 右=当社で製作販売している日産GTR用S20エ ンジンのライナー 中央=FERRARI F355純正ライナー 左=Lamborghini デアブロ純正ライナー です。右から順にウォータージャケットの面 積が小さくなりますね。各エンジン設計屋さ んの相違ですね。 これから挿入し仕上げます。 はじめて見ました。このヘッド。 S20のK3Rです。 これから加工をしますが、慎重に慎重に取 り扱いです。 ←2008/07/01(Tue) S20用のシリンダーライナーです。これから ブロックに挿入し組立をするところです。 ライナーにはゴムのOリングが2本取り付けさ れますが、挿入時にはOリングのところに 「石鹸水を塗布」或いは「ワセリンを塗布」 して組付けします。要するにすべりを良くし て挿入するんです。 でも、当社ではゴムにもいい優れたグリスが 色々とありますので、その様な物を使用し挿 入します。 (パッキンシール材はダメですよ) ライナーの胴体の部分には防錆とキャビテー ション対策で特殊な塗料で塗装しました。 ※このページの写真は参考写真です。 ↑※こちらは最近ナプレックさんの定番に追加 になりましたS20シリンダーライナーです。現 在ライナー単品でも販売してくれます。 詳しくはHPをご覧ください。
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ダミーヘッド取付けし加工します。 なるべくエンジンを組み立てした状態を再現しながら加工をした方 がいいです。 このエンジンは湿式のライナーなので変化は少ないですが、取り付 けしての加工です。 旧旧GTRのシリンダーブロックです。 今日は、PORSCHEのシリンダーヘッドを洗浄しています。 冷却PORSCHEはフィンがたくさん付いています。このタイプは、洗浄 機で洗うのが一番です。でも、空冷エンジンはカーボンの付着が水 冷エンジンより強いですからブラシでゴシゴシと擦ります。 きれいにして作業をして納品すると気持ちいいですね。 シリンダーブロックを洗浄機で洗っています。 ブロックの廻り部分が油汚れがあったりが凄くキレ イになります。 オートバイのシリンダーも一緒に洗っています。 ボルトが転造屋さんから上がってきました。転造の前加工は全て社 内で行いますが、ネジ部の転造と最後の熱処理は外注です。 色々な分野での専門屋さんが多数あるので協力しないがら部品を製 作して行きます。ネジは、切削加工でなく転造加工でないとダメで すよ。 ※このページの写真は参考写真です ※スタッドボルトも今回注文したら出てこないものが多かっ たです。これからはこうして新規製作をお願いしないと駄目 なのでしょう。
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2008/11/14(Fri) シム調整が終わりました。 シムは部品で買うことが出来ました。日産 純正品です。 小径のキャップシムなんですが、、結構高 価です。1個2,000円位します。ちょっと驚 きました。 このシムは、レース専用エンジンの「LZエ ンジン」とDR30等の「FJ20エンジン」も同 じ物を使っています。S20も含めて名機エン ジンに使用されています。 この後、腰下と合体したら再度クリアラン スを確認します。 2008/11/11(Tue) バルブスプリングを組付けしてこれから シム調整です。 純正部品が製造廃止になっているものが 多いので、色々作りながら作業を進めて いきます。今回はバルブシール標準のOリ ングタイプで組みました。 2008/10/29(Wed) S20のヘッドです。S20のヘッドと言うとす ぐに想像するのが、GTRです。しかし、この ヘッドはGTRに搭載されているものではなく S30のフェアレディのボディに搭載されてい る物です。 432Zです。 432に搭載されているヘッドは大体K3のタイ プですね。 K4は後期のヘッドでバルブやリフターがK3 とK4で異なります。 シートカットとバルブフェース研磨をして 摺りあわせも行いました。 さあ!これからヘッド修正面研を行い組付 け、シム調整です。その後エンジンASSY組 付けに入っていきます~。 ※当初はシリンダーライナーとギヤケースの ベアリング補修、クランクの修正等だけ作業 してもらおうと思っていましたがヘッドの洗 浄やブロックの洗浄、スタットボルトの抜き 取り・・などと考えているうちに結局は組み 付けまでお願いしてしまいました。 ※バルブやリフターもK4タイプに更新 したかったのですが予算の問題と現在 付いていたパーツの痛みが少ないこと が確認できたのでシールのみ交換して 組んでもらいました。
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GTRのS20シリンダーブロックです。これ から組付けの準備です。 ブロックは、ライナーを新品に交換して 適正なピストンクリアランスになるよう に仕上げました。それで外観部を2液塗 料でシルバーに塗装しました~。 ブロックにクランクシャフトを取付しまし た。 メタルにはWPCモリブデン処理を施したの と、クランクシャフトが純正でタフトライ ドクランクなので回転が軽いですね。いい 感じです。 サイドボルトのところに入るシムを打ち 込みます。 2008/12/09(Tue) 2008/12/10(Wed) 2008/12/10(Wed) ※この段階で既に新しいライナーは組 み込まれているようです。 ピストン、クランク、コンロッド等は 修正してバランスを取り再使用をお願 いして仕上げてもらいました。 ※メタルは全て新品が入手できました のでエンジンと一緒に持ち込み交換し てもらいました。
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オイルポンプです。 2個写っていますが、同じS20用の物です。 長いストレーナーが付いているのが(手前の 物)Z432の物です。そうです。フェアレディZ のS20エンジン搭載のZ432です。 短い方は(奥の左に置いてある物)スカイライ ンの物です。オイルパンの溜めの位置が違う のでこうなってしまいます。 Zは後ろ溜ま り。スカイラインは前溜まり。 L型エンジン搭載のモデルも同じオイルパン 溜め位置ですね。 さあ、これからストレーナーのパイプ部分や ロウ付け部分に穴が無いか圧検して組み立て て行きます。古いエンジンなので重要です。 本当は、チェーン駆動のオイルポンプより、 年式違いのギア駆動式のオイルポンプの方が カッコいいですよね。(ギアの音も増してい い!)でも、中に付いているポンプギアの径 と厚みはどっちも一緒なんですよ。 これは、ピストンピンクリップです。 S20純 正の物です。左の物が無加工のノーマルの物 で、右は当社で切断した物です。折り返しの 部分を切りました。 この返しの曲がっている部分は取り外し作業 時には非常にいいのですが、たまに悪さをす るので、当社ではこのタイプは皆この右側の 形状にしてしまいます。 本当は、単純なC型形状が一番良いんですが。 で、、悪さっていうのは、この曲がった部分 がピストンピンの端面と当たっているので磨 耗するのです。それで、その内にこの部分が 折れてしまうんです。 そうすると大変です。ピンボス部が下に抜け ている形状のピストンならば折れたところは オイルパンに落ちて問題は起こさないのです が、抜けるところが無い形状のピストンの場 合ピン穴の中を左右移動し、その内にピスト ンも磨耗させてしまいます。オイルリング溝 も痛めてしまいエンジン破損となります。 ピンクリップは絶対にC形状です。更に線径は 1.4mmから1.6mm欲しいですね。当社は特注でC クリップを作ったりします。 左が切断する前のピンクリップです。右は切 断後です。 分かりますか? ちなみに、ピストンは純正のピストンに表面 をWPC+モリブデン処理を施しました。 すべりはいいし、カジリにくくもなるのでい いと思います。 2008/12/12(Fri) ※こちらのピストンも再使用可能と判断し てもらいましたので再使用となりました。
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※このページの写真は今回の作業前に私の撮影した ギヤケース部分です。 破損したベアリング、ギヤケースに残ってしまった ベアリングのパーツ(枠部分やバラバラになったボ ール等)があります。 今回この残ってしまったベアリングパーツの抜き取 りやギヤケースの補修が当初お願いした作業のひと つでした。 次ページ文中にもありますが、ベアリングの付くシ ャフトは今回新規製作してもらいました。 このような部分の補修作業はやはりプロにお願いし なくては出来ない部分でしょう。 新規製作してもらったシャフト部分。 古いシャフトにはベアリングの内枠が残ってしまって います。シャフトの先がつぶれてしまいベアリングの 残骸が抜けない状態でした。
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2009/01/04(Sun) 腰下も完成間近です。 フロントギアカバーも取付しました。 ドリブンギアのベアリングがバラバラに壊れて いて、シャフトも磨耗していたエンジンだった のですが、 日産純正で製廃のシャフトは当社で新しく製作 して組みました。 また、フロントギアカバーのガスケットの厚み を少し厚い物にしてベアリングのサイドクリア ランスを少し大きくとりました。 これでベアリングの破損の心配は無くなりまし た。 2008/12/17(Wed) オイルポンプを取付して、前周りの部品を組付けし ました。 各部にギアとボールベアリングを使用しているので クリアランス関係に注意して組んでいます。 ギアは、バックラッシュ確認。ベアリングはサイド クリアランス確認などです。 もちろんオイルポンプのギアとハウジングのクリア ランスも確認します。 2009/01/08(Thu) ヘッド面にヘッドボルトを取り付けし ました。 ヘッド面にブロック側を向いているス タッドボルトが付きます。ヘッドボル トです。S20は1気筒に6本のヘッドボ ルトが付きます。通常は4本で囲んで いるのですが、6本で囲んでいます。 皆さんかなり高圧縮で組んでいますが 、ガスケット抜けのトラブルは聞かな いですね。しっかりと気筒を囲んで締 め付けているからです。また、シリン ダーライナーも適度に飛び出している から余計にシール性はいいです。 ヘッド単体でのシム調整も終わってい るので、すぐに合体です。 ※ウォーターポンプ、チェーン等は手持ちの新 品部品を持ち込み組み付けてもらいました。 交換前のチェーンは古いひょうたん型のタイプ が付いていました。 ※写真(上)は最近ナプレックさ んの定番商品として追加されたド リブンギヤシャフトです。
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2009/01/15(Thu) S20のヘッドとブロックが合体されました。 ヘッド面に立っているスタッドボルトのナット はブロック側から締め付けします。 普通のトルクレンチが入らないので特殊なソケ ットを使いトルク締めしました。 さあ、これからバルタイのチェックをして組上 げの最終段階に入っていきます。 細かいボルトやステーなど再メッキしてあるの で綺麗になって気持ちいいでしょ。 ← 古いライナーを抜き取りました。 これから、ブロックの変形度、面歪みなどを測定し新しいラ イナーを挿入します。 適正なライナー飛び出しが大事なんです! 2009/01/22(Thu) やっと手に入りました。 S20のカムカバーの取り付けのナットとシール付きワッシャー。 これで、カムカバーも取り付けできます。 ナットは最悪削りだして製作する事ができますが、シールワッ シャーはどうにもならないですからね。 ※←私のエンジンではありませんが、私のエンジンが入庫して いる間にもこうして他にたくさんのS20が入庫しているようで した。 S20って一体どれくらい残っているのでしょうか?ナプレック さんだけでも結構入庫していますよね。 ※下は作業前の状態。汚い・・・ ※仕上げてもらったオイルセパレー ターのアップです。 このメッキも年式によって異なるの ですがきちんと年式相応の仕上げに してありました。 実は私もこのあたりの違いは知らな かったのですが・・・S20マニアの 方から教えてもらいました。
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ヘッドカバー付きました。 カムもカムスプロケもノーマルなので本来合いマーク で組むだけでいいのですが、念のため分度器を付けて バルタイを確認しました。 そしたら少し早いじゃない! 3度くらいなんだけど ね。(もちろん調整して直しました) 標準のバルタイは、INTもEXHも中心角100度です。 データーだと、INTは、BTDC25で開いてABDC45度で閉 じです。EXHはこれと同じ数値の反対です。だから、 開きはBBDC45度で開いて、ATDC25度で閉じます。 このカムですが、干渉角が結構はっきりしている割に はダラダラとしています。なので、中心角を求めると きは1.0mmリフトで見ていきます。 (ダラダラは、リフターサイドクリアランスにも原因 ありそうですね。でも、S20の宿命かな!)