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山科植物資料館で採取した薬用植物などのアレロパシー活性

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Academic year: 2021

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2020 年 4 月 20 日受理 連絡責任者:猪谷富雄(jz7859@bma.biglobe.ne.jp)

山科植物資料館で採取した薬用植物などのアレロパシー活性

猪谷富雄

1)

・宮川良亮

1)

・山本涼平

1)

・妹尾拓司

1)

・山浦高夫

2)

1)龍谷大学農学部(〒 520-2194 大津市瀬田大江町横谷 1-5)

2)日本新薬株式会社山科植物資料館(〒 607-8182 京都市山科区大宅坂ノ 町 39)

要旨:日本新薬株式会社の山科植物資料館で栽培されている薬用植物などの生葉を 2018 年 2 月 2 日に 29 種,6 月 28 日に 46 種採取し,そのアレロパシー活性をサンドイッチ法で検定した.すなわち,寒天培地中に包埋した供試 植物の乾燥葉から浸出する物質のアレロパシー活性を,寒天培地上に播種した検定植物であるレタスの種子根の 伸長程度から判断した.乾燥葉 50 mg 区における幼根長を全種で比較して,カタバミ,ホルトノキ,ナギ,トビ カズラ,ベラドンナ,ワサビノキ,トンキンニッケイ,オールスパイス,シキミが 対照区の 30%未満,トウオガ タマ,タバコ,ハナトリカブト,ヒヨス,チョウセンアサガオが 30%∼ 40%以下という極めて強いアレロパシー 活性を示した.本実験は一次スクリーニングであり,さらに採取時期や部位などを検討したうえで,アレロパシー 活性を有する植物の他感物質を特定することが農業への利用にあたって必要である. キーワード:アレロパシー,浸出物質,薬用植物,有毒植物,レタス種子

緒言

化学生態学の一分野である「アレロパシー」(他感作用, Allelopathy)は 1937 年にドイツのモーリッシュが allelo(相 互)と pathy(作用)から作った言葉で,植物が体内で合 成した有機化合物が環境中に放出され,他の植物・昆虫・ 動物・微生物などに何らかの影響を及ぼす現象である.通 常,害作用が顕著に現れることが多いが,促進作用も含む 概念である(沼田 1977,Rice 1991,藤井 2000). アレロパシーの作用物質を他感物質(アレロケミカル) と呼ぶ.植物に特異的に存在するアルカロイドやサポニン やフラボノイドなどの二次代謝物質は,従来,老廃物もし くは貯蔵物質と考えられてきた.生命維持に必要不可欠な 物質を一次代謝物質と呼ぶのに対して,生命維持に直接関 与しない物質を二次代謝物質と呼び,すでに 1 万種類以上 が知られている.これらの物質の中には,生薬,毒薬,麻 薬などに利用されてきたものもあるが,植物自身にとって の存在意義は不明であった.近年,二次代謝物質は植物の 進化の過程で偶然に生成し,他の昆虫・微生物・植物など から身を守り,何らかの化学交信や情報伝達を行う手段と して有利に働いた場合に,その植物が生き残ってきたとす る進化上の意義が有力になっている(藤井 2000).高等植 物間のアレロパシーは,自然生態系においては植生の遷移 要因の一つであり,農業生産の場においては作物の生育阻 害や,畑作物や果樹など永年生作物の連作障害(忌地現象) の 原 因 の 一 つ と 考 え ら れ て い る( 谷 田 貝 1985, 藤 井 2000).アレロパシーという用語は,戦後アメリカからの 輸入物資の増大とともに急速に日本中に広がった帰化植物 セイタカアワダチソウの繁殖戦略の一つとして大きく注目 され,他感物質であるシスデヒドロマトリカリアエステル (cis-DME)の地中での動向も詳細に研究された(沼田

1977, Ito et al. 1998,Kobayashi et al. 2004).

アレロパシーを活用して,できるだけ農薬を使わない雑 草防除,さらには病害虫防除が可能になると期待され,他 感物質を持つ植物とその物質の検定,作用機作の解明とと もに,農業分野での利用の試みも広がっている. アレロパ シー研究によって,(1)選択性が高く副作用が少ない新た な除草剤開発のヒントにする,(2)落葉や植物残渣をマル チに用いる,(3)アレロパシー植物による圃場の被覆を行 い雑草の発生を抑制する,(4)アレロパシーの強い品種・ 系統を選抜して,雑草抑制能の高い作物を作出するなど, さまざまに応用される可能性がある. アレロパシーの作用経路には,根からの滲出,雨・霧・ 露による茎葉・幹あるいは落葉など残渣からの浸出,茎葉・ 幹・花などからの揮散,根から滲出した物質が土壌に吸着 されてから生物に影響する経路などが考えられ(第 1 図), 作物圃場や現場におけるアレロパシーの証明には,特殊な 生物検定法が考えられてきた(藤井 2000,2008).また, 高等植物間のアレロパシー作用は,検定の方法あるいは供 試植物(donor plant)と検定植物(receiver plant)の組み 合わせによって結果が異なることが知られている.すなわ ち,アレロパシーの効果には種特異性がある.藤井(2008) は世界中の植物を対象に,乾燥葉からの浸出物質が示すア レロパシー活性をサンドイッチ法によりレタスを検定植物 としてスクリーニングしてきた. 薬用植物とは,文字どおり薬に用いられる植物で草本も 木本も含むが,長い年月をかけてスクリーニングされてき たもので,一般的に人間自身や人間に感染する病気や微生 物に影響を及ぼす成分が含まれていると考えられる.薬用 植物のアレロパシーに関してはすでにいくつかの報告があ

論 文

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り,高等植物に対しても強い活性を持つ植物が多いことが 明らかになっている(藤井ら 1991,猪谷ら 1998,Fujii et

al. 2003). また,供試材料の採取時期が異なれば植物の生

理的状態も異なり,アレロパシー活性が異なる可能性があ る.実際,アレロパシー活性には季節間の変動があること が報告されているが(Kimura and Kato-Noguchi 2014,坂元 ら 2018),薬用作物ではまだ報告がない. 本研究では,過去の報告にない多くの植物をも対象にし て,より活性が高く,農業への活用が容易な植物を見出す ことを目的に,日本新薬株式会社の山科植物資料館で管理 されている薬用植物や有毒植物,ハーブ,香料原料植物な どを含む多様な植物から葉を採取,乾燥し,サンドイッチ 法を用いて,どのような植物がアレロパシー活性を持つか 検定した. また,常緑性の植物について,成長過程で生理 的に大きく異なる 2 つの時期,すなわち晩冬の 2 月と初夏 の 6 月に採取し活性を比較した.

材料および方法

日本新薬株式会社は植物を原料とする医薬品や機能食品 素材を製造・販売している.山科植物資料館は 1934 年に 京都市山科区に山科試験農場として設置され,その後,山 科薬用植物研究所を経て,1994 年に現在の山科植物資料 館に改称され,開設以来収集してきた植物遺伝資源情報の 保全とさらなる収集,有用植物資源の探索と栽培研究など を行い,その施設は研究者および希望者に一般公開されて いる(山浦 2011). 本研究では,山科植物資料館で 2018 年 2 月 2 日に 29 種, 6 月 28 日に 46 種(内 13 種類は両月にわたり採取した) の計 62 種の植物の生葉を採取し,ただちに 60℃で 24 時 間通風乾燥し,チャック付きビニール袋に入れて室温で保 存した.検定法として,葉からの浸出物質のアレロパシー を検定するサンドイッチ法を用いた(藤井 2000,Fujii et al. 2004).すなわち,組織培養用の 6 穴マルチディッシュ (Costar 社)の各穴(直径 35 mm,深さ 18 mm)に供試植 物の乾燥葉 10 mg,50 mg をそれぞれ 3 穴に,すなわち 3 反復入れた.そこに,オートクレーブで溶解した 0.5%の 寒天を 40℃程度に冷却してから 5 ml を注入し,ある程度 固まってから,浮上してくる植物をピンセットで沈めた. 再び 0.5%寒天 5 ml を上部より加えて固めた後に,検定植 物のレタス(Lactuca sativa L.,品種:レガシー,タキイ種 苗)種子を,ピンセットで各穴 5 粒ずつ置床した.ディッ シュの蓋をパラフィルムで密封し,さらにアルミホイール で包み込んだ後,20℃の恒温器内で暗黒下にて培養した. 72 時間後に,各穴 5 個体から伸長程度が中庸な 3 個体の 地下部(幼根,R)と地上部(下胚軸,H)の長さを測定し, 乾燥葉を入れない対照区と比較して対照区比(%)を求め た.サンドイッチ法の実際の写真を第 2 図および第 3 図に 示す.第 2 図において,右のプレートは乾燥葉を入れない 対照区(コントロール)であり,左のプレートはオールス パイスの乾燥葉を添加した処理区で,対照区よりも幼根と 下胚軸の伸長が著しく抑制されていることがわかる.

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第 1 図 アレロパシーの作用経路 ①根からの滲出(exudation),②葉や落葉などからの雨露による浸 出(leaching),③葉からの揮散(volatization),④根から滲出した 物質が土壌に吸着(adsorption)(藤井 2008 などを参照,一部改変). 第 2 図 サンドイッチ法の測定時のレタス伸長状況 右:対照区,左:オールスパイスの上段 3 穴 10mg,下段 3 穴 50mg. 第 3 図 地下部(幼根,R)と地上部(下胚軸,H)の 測定 幼根と下胚軸の境界を白い矢印で示す.形態と根毛の有無で判断 できる.

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結果

2018 年 2 月にのみ採取した 16 種,6 月にのみ採取した 33 種,および両月に採取した 13 種,計 62 種(75 サンプル) のアレロパシー活性を,検定植物のレタス幼根長と下胚軸 長の対照区比(%)として第 1 表(その 1,その 2)に, 50mg 区の幼根長の活性順に示した.レタス種子の発芽率 は,ほぼすべての区で 100%であり,また対照区の幼根長



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平均値は 20.4 mm,下胚軸長平均値は 9.8 mm であった. 乾燥葉 10 mg 区および 50 mg 区における幼根長と下胚 軸長の関係をそれぞれ第 4 図および第 5 図に示す.両図に おいて,幼根長と下胚軸長とは,高い正の相関(それぞれ r=0.7209** および 0.7181** )がみられた(** :相関係数が 1% レベルで有意であることを示す).抑制程度が下胚軸 長よりも幼根長の方が大きいことから,幼根長の生長が抑 制されるほど下胚軸の生長も抑制されると考えられる.乾 燥葉 10 mg 区と 50 mg 区の幼根長の関係を第 6 図に示す. 両者には同様に極めて高い相関(r=0.7764** )がみられた. 全データのアレロパシー活性を概観すると,第 1 表(そ の 2)の最下段に示すように,乾燥葉 10 mg の場合,幼根 長は 87.4%,下胚軸長は 93.6%,また乾燥葉 50 mg の場合, 幼根長は 63.7%,下胚軸長は 81.4%であった.伸長抑制効 果すなわちアレロパシー活性は,10 mg よりも 50 mg で強 く,かつ下胚軸長よりも幼根長に対して現れやすいことが わかる.また,変動係数が 50 mg 区で大きいことから種間 差異も評価しやすい.したがって,50 mg 区の幼根長が最 も植物の種によるアレロパシー活性の違いをみるのに適し ているものと考えられる. ➨㻝⾲䚷ᒣ⛉᳜≀㈨ᩱ㤋䛷᥇ྲྀ䛧䛯㻢㻞✀䛾᳜≀䛾䜰䝺䝻䝟䝅䞊άᛶ㻔䛭䛾㻞䠅 ᥇ྲྀ ᭶ 㻾㻌㻔㻑㻕 㻴㻌㻔㻑㻕 㻾㻌㻔㻑㻕 㻴㻌㻔㻑㻕 䠎᭶䛚䜘䜃㻢᭶᥇ྲྀ㻝㻟✀ 㻔㻝㻕 㻡㻜 䝩䝹䝖䝜䜻 㻱㼘㼍㼑㼛㼏㼍㼞㼜㼡㼟㻌㼦㼛㼘㼘㼕㼚㼓㼑㼞㼕 䝩䝹䝖䝜䜻 㻞 㻝㻤 㻟㻡 㻝㻜 㼚㼟 㻞㻡 㻢 㻝㻝 㻠㻠 㻥 㻟㻝 㻡㻝 䝘䜼 㻺㼍㼓㼑㼕㼍㻌㼚㼍㼓㼕䚷 䝬䜻 㻞 㻝㻜㻣 㻤㻤 㻠㻜 㻖 㻟㻣 㻢 㻤㻞 㻢㻢 㻝㻤 㻟㻣 㻡㻞 䝽䝃䝡䝜䜻 㻹㼛㼞㼕㼚㼓㼍㻌㼛㼘㼑㼕㼒㼑㼞㼍䚷 䝽䝃䝡䝜䜻 㻞 㻥㻡 㻤㻤 㻟㻞 㻖 㻡㻜 㻢 㻣㻞 㻝㻜㻢 㻞㻣 㻣㻞 㻡㻟 䝖䞁䜻䞁䝙䝑䜿䜲 㻯㼕㼚㼚㼍㼙㼛㼙㼡㼙㻌㼏㼍㼟㼟㼕㼍 䜽䝇䝜䜻 㻞 㻡㻤 㻡㻡 㻞㻤 㼚㼟 㻡㻜 㻢 㻥㻣 㻝㻝㻢 㻠㻝 㻣㻡 㻡㻠 䜸䞊䝹䝇䝟䜲䝇 㻼㼕㼙㼑㼚㼠㼍㻌㼐㼕㼛㼕㼏㼍䚷 䝣䝖䝰䝰 㻞 㻝㻝㻝 㻝㻜㻡 㻠㻤 㻖 㻣㻠 㻢 㻤㻟 㻥㻥 㻞㻥 㻣㻣 㻡㻡 䝅䜻䝭 㻵㼘㼘㼕㼏㼕㼡㼙㻌㼍㼚㼕㼟㼍㼠㼡㼙 䝅䜻䝭 㻞 㻤㻢 㻥㻣 㻡㻜 㻖 㻣㻢 㻢 㻡㻠 㻤㻢 㻞㻥 㻠㻡 㻡㻢 䜽䝏䝘䝅 㻳㼍㼞㼐㼑㼚㼕㼍㻌㼖㼍㼟㼙㼕㼚㼛㼕㼐㼑㼟䚷 䜰䜹䝛 㻞 㻤㻡 㻝㻜㻢 㻡㻡 㻖 㻥㻟 㻢 㻥㻣 㻝㻜㻣 㻣㻡 㻝㻜㻡 㻡㻣 䜸䜴䝺䞁 㻯㼛㼜㼠㼕㼟㻌㼖㼍㼜㼛㼚㼕㼏㼍㻌 䜻䞁䝫䜴䝀 㻞 㻤㻟 㻢㻞 㻡㻢 㼚㼟 㻣㻞 㻢 㻣㻢 㻤㻢 㻡㻣 㻤㻡 㻡㻤 䜻䞁䜹䞁 㻯㼕㼠㼞㼡㼟㻌㼖㼍㼜㼛㼚㼕㼏㼍 䝭䜹䞁 㻞 㻥㻠 㻝㻜㻢 㻡㻤 㻖 㻤㻝 㻢 㻝㻜㻣 㻝㻝㻠 㻤㻤 㻝㻜㻜 㻡㻥 䝺䝰䞁 㻯㼕㼠㼞㼡㼟㻌㼘㼕㼙㼛㼚 䝭䜹䞁 㻞 㻝㻜㻥 㻝㻝㻝 㻢㻢 㻖 㻤㻢 㻢 㻝㻝㻜 㻝㻝㻣 㻥㻡 㻝㻜㻥 㻢㻜 䝺䝰䞁䝴䞊䜹䝸 㻱㼡㼏㼍㼘㼥㼜㼠㼡㼟㻌㼏㼕㼠㼞㼕㼛㼐㼛㼞㼍 䝣䝖䝰䝰 㻞 㻝㻞㻢 㻝㻜㻥 㻥㻟 㼚㼟 㻣㻡 㻢 㻝㻞㻝 㻝㻝㻤 㻤㻜 㻤㻟 㻢㻝 䝡䝽 㻱㼞㼕㼛㼎㼛㼠㼞㼥㼍㻌㼖㼍㼜㼛㼚㼕㼏㼍 䝞䝷 㻞 㻝㻝㻜 㻝㻝㻞 㻥㻠 㼚㼟 㻝㻜㻤 㻢 㻝㻝㻣 㻝㻝㻤 㻝㻜㻠 㻝㻝㻠 㻢㻞 䝻䞊䝈䝬䝸䞊 㻾㼛㼟㼙㼍㼞㼕㼚㼡㼟㻌㼛㼒㼒㼕㼏㼕㼚㼍㼘㼕㼟 䝅䝋 㻞 㻝㻝㻜 㻝㻜㻢 㻝㻞㻞 㼚㼟 㻝㻜㻠 㻢 㻝㻝㻞 㻝㻜㻠 㻥㻢 㻤㻡 㻞᭶᥇ྲྀ㻝㻟✀ ᖹᆒ್ 㻥㻜㻚㻠 㻥㻠㻚㻞 㻡㻤㻚㻥 㻣㻡㻚㻝 ᶆ‽೫ᕪ 㻞㻥㻚㻝 㻞㻟㻚㻥 㻟㻝㻚㻟 㻞㻢㻚㻞 ኚືಀᩘ䠄䠂䠅 㻟㻞㻚㻞 㻞㻡㻚㻠 㻡㻟㻚㻞 㻟㻠㻚㻤 㻢᭶᥇ྲྀ㻝㻟✀ ᖹᆒ್ 㻤㻥㻚㻥 㻥㻢㻚㻜 㻡㻣㻚㻣 㻣㻡㻚㻝 ᶆ‽೫ᕪ 㻞㻥㻚㻟 㻞㻟㻚㻝 㻟㻞㻚㻜 㻞㻢㻚㻞 ኚືಀᩘ䠄䠂䠅 㻟㻞㻚㻢 㻞㻠㻚㻜 㻡㻡㻚㻠 㻟㻠㻚㻤 ඲䝕䞊䝍㻌㻔㼚㻩㻣㻡㻕 ᖹᆒ್ 㻤㻣㻚㻠 㻥㻟㻚㻢 㻢㻟㻚㻣 㻤㻝㻚㻠 ᶆ‽೫ᕪ 㻞㻠㻚㻝 㻞㻝㻚㻥 㻞㻣㻚㻣 㻞㻡㻚㻞 ኚືಀᩘ䠄䠂䠅 㻞㻣㻚㻢 㻞㻟㻚㻠 㻠㻟㻚㻠 㻟㻝㻚㻜 㻾䛿ᗂ᰿䚸㻴䛿ୗ⬇㍈䜢♧䛧䠈ᑐ↷༊䛾ᖹᆒ್䛿䛭䜜䛮䜜㻞㻜㻚㻠㻌㼙㼙䠈㻥㻚㻤㻌㼙㼙䠊㻡㻜㼙㼓༊䛾ᗂ᰿㛗䛷άᛶ䛾㧗䛔䜒䛾䛛 䜙㡰䛻⾲♧䠊㻔 㻝㻕 㻌㻡㻜㼙㼓㻌༊䛾㻾䛾㻞᭶䛸㻢᭶䛾ᖹᆒ್䛾ᕪ䛾᭷ពᛶ䠄䡐᳨ᐃ䠅㻌㼚㼟㻦㻌᭷ពᕪ䛺䛧䠈㻖㻦㻌㻡㻑㻌䝺䝧䝹䛷᭷ពᕪ䛒 㻡㻜㼙㼓 㻺㼛㻚 㻌࿴ྡ 㻌Ꮫྡ 㻌⛉ྡ 㻝㻜㼙㼓 第 1 表 山科植物資料館で採取した 62 種の植物のアレロパシー活性(その 2) R は幼根,H は下胚軸を示し,対照区の平均値はそれぞれ 20.4 mm,9.8 mm.50mg 区の幼根長で活性の高いもの から順に表示.(1)50mg 区の R の 2 月と 6 月の平均値の差の有意性(t検定)ns:有意差なし,*:5% レベルで 有意差あり.

(5)

乾燥葉 50 mg 区の幼根長比で全植物種を比較すると,8% から 122%までの大きな変異を示した.幼根長比が最も低 い植物は,2 月のカタバミ 8%,つぎに 6 月と 2 月のホル トノキ 9%と 10%,6 月のナギ 18%,2 月のトビカズラ 22%,6 月のベラドンナ 25%,6 月のワサビノキ 27%,2 月のトンキンニッケイ 28%,6 月のオールスパイスおよび シキミ 29%,2 月のワサビノキ 32%,2 月のトウオガタマ, 6 月のタバコ,ハナトリカブトおよびヒヨス 37%,6 月の チョウセンアサガオ 38%,2 月のナギ 40%であり,9 種が 対照区の 30%未満,5 種が 30%∼ 40%以下という極めて 強いアレロパシー活性を示した. ハーブとは,古くは草本類全般を指したが,現在では, 一部木本類も含め,一般に香りが強く,かつ機能面で優れ ている植物を指し,抗酸化,抗微生物,殺線虫,消臭など 様々な機能があることが報告されている(陽川 1998).本 実験で用いたハーブは,いずれも 6 月採取のセージ(50 mg 区の幼根長比)47%,ウイキョウ 56%,マルバハッカ 63%,ヒメイワダレソウ 64%,スペアミント 74%,レモ ングラス 77%,パイナップルセージ 81%,ハッカ 81%, イブキジャコウソウ 96%などである.セージ,ウイキョ ウがこの中では強かった. 上記ハーブの中で,被覆植物(カバープラント)として もよく利用される植物に,イブキジャコウソウとヒメイワ ダレソウがある.イブキジャコウソウは,50 mg 区の幼根 第 4 図 10mg 区の幼根長と下胚軸長の関係 **:相関係数は 1% レベルで有意. 第 5 図 50mg 区の幼根長と下胚軸長の関係 **:相関係数は 1% レベルで有意.

(6)

長比が 96%であり,アレロパシー活性は非常に低く,ヒ メイワダレソウでは 64%のやや強い生育阻害がみられた. 採取時期を 2 回とした植物 13 種については,第 1 表(そ の 2)の下方に示すように,2 月と 6 月とで全体の平均値 はほぼ差がなかった.供試植物 50 mg の幼根長で,統計的 に有意差がみられたのは,ナギ,ワサビノキ,オールスパ イス,シキミ,クチナシ,キンカン,レモンであった.2 月か 6 月のどちらにより強いアレロパシー活性がみられる か,また変化の程度は植物ごとに異なった.

考察

強いアレロパシー活性を示した植物 50 mg 区の幼根長比 40% 未満の強い活性を示した上記 14 種の植物の中で,一般的に薬用植物として扱われるも のは,トビカズラ,ワサビノキ,トンキンニッケイが,有 毒植物にはベラドンナ,シキミ,タバコ,ハナトリカブト, ヒヨス,チョウセンアサガオが該当する.したがって,薬 用植物あるいは有毒植物にはアレロパシー活性が高い種が 多いと言えよう. 一方,全ての物質は人にとって適量なら薬,過量なら毒 となるので,薬用植物と有毒植物の区分は明確にはできな い.実際に,トリカブト属植物は減毒して生薬に配合され ることがある(難波 1973). 供試した 62 種の植物中最も強いアレロパシーを示した カタバミは,シュウ酸を多く含む雑草であり,生薬でもあ る.シュウ酸もアレロパシー物質の一つと考えられる(猪 谷ら 1999).ホルトノキはタンニンを含み,昔から樹皮と 枝葉の煎汁が織物の黒色染料として用いられていた.タン ニンは,微生物や昆虫,鳥,小動物などの外敵から植物が 自分の身を守るための化学防衛物質であると推定されてお り(Scalbert 1991,鎌田 2008),人間が服用すると止瀉作 用や整腸作用を示すので,タンニンを含む植物は薬用植物 として用いられるものが多い.タンニンは他感物質として の可能性がある(伊藤 1993).オールスパイスは未熟な果 実を糖尿病予防の薬とし,香辛料でもある.トウオガタマ は花がバナナの香りを発する庭園樹である.ナギは,神社 の境内などによく植えられる公園樹あるいは庭園樹であ る.雌雄異株であり本実験で用いたのは雄株である.春日 大社のナギの純林は有名であるが,一般にマキ科植物は独 立した林を形成しやすい.その因子としてナギラクトンが 報告されている(藤井 1990). ハーブあるいは香料原料植物 カバープラントのイブキジャコウソウはハーブのタイム と近縁で,芳香成分チモール,カルバクロール,シメン, リナロールなどを含み,周辺によい香りがし,また害虫や 雑草が少なく緑化植物として適している(藤井 2001a,b). イブキジャコウソウはアレロパシー効果による雑草抑制は 期待できないことが示された. ヒメイワダレソウでは 64%のやや強い生育阻害がみら れた.この植物は花が長く美しく丈夫であること,きれい に管理できることから,最近では水田畦畔や水路周辺の法 面管理に最も人気のある植物で,よく植栽されている. ローズマリーはあまり強いアレロパシー活性を示さず, 50 mg 区の幼根長比は 2 月採取で 122%,6 月採取で 96% であった.2 月採取のレモンユーカリの 10mg 区 126%と 同様,このローズマリーの 122%は逆に伸長促進効果とみ ることもできるが,この点についてはさらなる確認が必要 である.一方,他感物質が揮散しやすいと推測される場合 は,結果として得られるアレロパシー活性はサンプルの乾 燥温度の影響も受け得るので,生葉の乾燥温度を 60℃か 第 6 図 10mg 区と 50mg 区の幼根長の関係 **:相関係数は 1% レベルで有意.

(7)

ら 40℃に変更するなどの方法が望ましい.ローズマリー は,サンドイッチ法では強い活性を示さず,新鮮な葉から の揮発性物質のアレロパシーを検定するディシュパック法 では強い活性を示した(猪谷ら 2010,Itani et.al. 2013). これはローズマリーが持つ他感物質が揮発性であることを 示唆する. レモンユーカリはオーストラリアで,蚊などの吸血昆虫 に対する虫よけ成分が発見されている(西村 2004).レモ ンユーカリは本研究ではまったく活性を示さなかったが, その落葉はレタスの発芽をも抑制する強い活性を示す報告 がある(Fujii et al. 2003).本研究では新鮮な葉を採取直後 に乾燥させたもので,土壌上あるいは土壌中で変化してで きた物質がアレロパシー活性をもつことも考えられる. ユーカリ類は葉に多量のテルペン系精油が含まれている (西村 2004). ホウショウ(芳樟)は,クスノキ(Cinnamomum camphora) の他感物質であると推定されるカンファ―(樟脳)(岡本 ら 2009)を含有せず,リナロールなどの香気成分を含ん でいる変種である(安田 1973),本研究ではアレロパシー 活性が最も弱かった.クスノキはアレロパシー活性の高い 植物であることは多くの報告があり(高橋ら 1999,猪谷 ら 2000,福井ら 2007),クスノキの雑草抑制効果に関して は,バットに水田土壌を入れ,クスノキの枯葉を混ぜ込む と雑草がほとんど生えなかったという実験例が報告されて いる(佐藤 2004). アレロパシー活性の季節変動と植物体部位による差異 本実験において一部の常緑性植物の採取時期を晩冬と初 夏の 2 回とし,これらのアレロパシー活性を試験したとこ ろ一部の植物で季節間差がみられた. しかし,冬か夏のど ちらに強いアレロパシー活性がみられたか,また違いの程 度は植物ごとに異なった. 植物の生育過程の中で他感物質の生成や蓄積が季節によ り変化することや部位による差異に関して,次のような報 告がある.服部(2007)は,鹿児島専売局(1908)による 報告を引用し,クスノキからの樟脳(カンファ―)の収率 は植物体個体の条件や採取部位により樟脳の含量が変動す ることを紹介している.猪谷ら(1998)はセイタカアワダ チソウ(Solidago altissima)では葉よりも根茎の活性がよ り強いことを,原口ら(2009)はセイタカアワダチソウの ポリフェノール含量の季節変動と組織別差異について報告 している. Kimura and Kato-Noguchi(2014)は,アカマツ (Pinus densifl ora)針葉のクレスに対するアレロパシー活性 は 6 月が 12 月より有意に大きかったが,ヒエに対しては ほとんど差がなかったと報告している.坂元ら(2018)は, 本研究と同一の方法で 6 ∼ 11 月に採取したクスノキの葉 を検定した結果,幼根長は 6 月の 18%から 11 月の 58%へ と直線的に推移し,6 月がもっとも高い活性を示したと報 告した.古田・澤埼(1978)は,香料作物クラリセイジ(Salvia selarea)は開花中の花穂を水蒸気蒸留して精油を抽出する が,収油率や精油主成分は季節や時刻によって変動するこ とを報告している. 今後の展望としてはナギやオールスパイス,シキミなど のアレロパシー活性が強く,かつ季節間の差が大きかった 植物に焦点を当て,他感物質の生成や蓄積が季節の推移と ともに,また部位によりどのように変化するかを調べる必 要があると考えられる. アレロパシー検定方法 サンドイッチ法では,検定植物としてレタスが用いられ ることが多いが,それは種子が小さく,感受性が高く,発 芽も斉一であり,かつ入手が容易であるからである.公表 された論文でもレタスが多いので,研究者間のデータ比較 も可能である. 23 種の植物のアレロパシー活性を 4 種の検定植物で比 較すると,活性(感受性)の強さはレタス(キク科)>レッ ドクローバー(マメ科)>イネ(イネ科)>キュウリ(ウ リ科)であった(猪谷ら 1998).また,カンファ―の試薬 を用いて 6 種の検定植物で感受性を EC50(50%効果濃度) で比較するとガーデンクレス(アブラナ科)>キカラシ(ア ブラナ科)>ホワイトクローバー(マメ科)>アルファル ファ(マメ科)>イタリアンライグラス(イネ科)>レタ ス(キク科)の順となり,レタスがもっとも感受性が弱かっ たとの報告がある(坂元ら 2018).すなわち,アレロパシー 活性の強さは検定植物によって差異がある.発芽が斉一で 入手しやすいのは作物種子であるが,今後は雑草防除の観 点から,アレロパシー検定を行うには,農業の現場で問題 となっている雑草の種子を検定植物として使用することが 望ましい.また,サンドイッチ法は一つの簡便な検定法と して有効であるが,水溶性の他感物質が結果によく反映さ れるので,土壌添加法,エタノール抽出法など別の方法も 試みるのがよいと思われる(高橋ら 1999,福井ら 2007). 植物による他感物質の生産量は,光条件,栄養条件,水 分ストレス,温度条件によって影響されることが古くから 指摘されており(Rice 1991),上記のように研究手法によっ ても活性の評価が分かれる. アレロパシー研究の展開 本研究では,日本新薬株式会社の山科植物資料館で管理 されている薬用植物を中心とする有用植物から葉を採取 し,サンドイッチ法を用いて強いアレロパシー活性を持つ 植物を検索した.山科植物資料館には 3000 種の植物が管 理されており,本実験で供試した植物数はその 2%程度に すぎない.最近アレロパシーの分野は分析機器の発達も あって長足の進歩をとげており,他感物質の特定など今後 の研究を進め,雑草防除など農業的利用法の糸口となるこ とを期待する. アレロパシーは生物に対する阻害作用だけでなく促進作 用も含む概念である.神戸大学は民間企業の共同研究の成 果として,作物への高温耐性付与剤「すずみどり」を

(8)

2018 年から販売した(山内・河合 2019).これは葉のにお いの主成分である 2- ヘキセナール(青葉アルデヒド)を 天然資材から製造,製品化し,ハウス内に設置して,植物 葉が 2- ヘキセナールを感知することで葉からの蒸散を促 進し,高温耐性を引き出すもので,アレロパシーの実用化 の成果である. また,広義のアレロパシーは人間に対する効果も含む. 森の香りフィトンチッドの効果を都市緑化樹木において検 証しているグループが,街路樹のクスノキから揮発成分を 抽出し,ヒトのストレス緩和機能を有することをボラン ティア治験者の唾液コルチゾール濃度の変化から明らかに している(岩崎ら 2004). アレロパシーに関するテーマ研究は,教育現場で広く活 用 さ れ て い る( 佐 藤・ 高 橋 2009, 宮 嵜 2017, 谷 口 ら 2018).著者らも広島県内の小学校で,校庭の樹木や雑草 の名前を調べさせながら葉を採取し,サンドイッチ法など を指導してきた.植物成分が有する力を可視化することで 子供の関心を呼んだことから,アレロパシー現象は環境教 育に生かすことができることを指摘したい.

引用文献

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Fujii, Y., S. S. Parvez, M. M. Parvez, Y. Ohmae and O. Iida (2003)Screening of 239 medicinal plant species for

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Allelopathic activity of medicinal and other useful plants collected at the

Yamashina Botanical Research Institute

Tomio Itani1), Ryosuke Miyagawa1), Ryohei Yamamoto1), Takuji Seo1), Takao Yamaura2)

1)Faculty of Agriculture, Ryukoku University(Seta Oe-cho Yokotani 1-5, Ohtsu 520-2194, Japan)

2) The Yamashina Botanical Research Institute, Nippon Shinyaku Co. Ltd(39 Sakanotsuji, Ohyake, Yamashina-ku, Kyoto 607-8182, Japan)

Summary:The Sandwich Method enables us to assay the allelopathic activity of the leaf litter of a donor plant inserted in

agar medium, and evaluate the eff ects on the growth of the receptor plant. The allelopathic activity was determined as the percentage of growth of the radicle length of the receptor plant, lettuce(Lactuca sativa), grown in the agar medium containing the test plant leaf with that in the control medium containing agar only after 3 days at 20°C. We collected 29 plant species on 2ndFebruary and 46 plant species on 28th June at the Yamashina Botanical Research Institute in Kyoto. Oxalis

corniculate, Elaeocarpus zollingeri, Nageia nagi, Mucuna sempervirens, Atoropa belladonna, Moringa oleifera, Cinnamomum cassia, Pimenta dioica and Illicum anisatum showed very strong allelopathic activity; growth of radical length was suppressed

to 8-30% of that of the control. The plant species were medicinal plants, poisonous plants or oxalic-rich plants. Elucidation of the allelochemical is needed to make the allelopathy information useful to agriculture.

Key Words:Allelopathy, Leaf Litter Leachate, Lettuce Seeds, Medicinal Plants, Poisonous Plants

Journal of Crop Research 65: 55-63 (2020) Correspondence: Tomio Itani(jz7859@bma.biglobe.ne.jp)

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