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第15回日本助産学会学術集会集録一般演題 (口頭発表) 第8群

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Academic year: 2021

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39.超

低 出生 体 重児 を出産 した母 親 の

断 乳 に至 る まで の経 過

杏林 大学 医学 部付属病 院 ○大 藤 智 佳 篠崎 る り子 越 田 博 子 福井 トシ子 I.は じ め に 超 低 出 生 体 重 児 の 出 産 時 は 特 に 、 児 の 消 化 吸 収 能 力 か ら 、 栄 養 源 と し て 母 乳 を 求 め られ る 。 一 方 母 親 は 、 母 乳 を 搾 乳 し児 の 下 へ 運 ぶ こ と に 児 の 母 親 と して の 役 割 を 見 出 して い る 場 合 が 多 く 、 母 乳 の 分 泌 を 継 続 させ た い と い う意 識 が 強 い 。 しか し 母 親 の 意 に 反 し て 断 乳 を 余 儀 な く され る こ とが あ る 。 そ こで 超 低 出 生 体 重 児 を 出 産 した 母 親 の 断 乳 に 至 る ま で の 経 過 か ら 、 超 低 出 生 体 重 児 を 出 産 し た 母 親 に と っ て の 母 乳 栄 養 の 意 味 を 検 討 し た の で 報 告 す る 。 II.方 法 平 成9年10月1日 ∼ 平 成12年5月31日 の 間 に1,000g以 下 の 超 低 出 生 体 重 児 を 出 産 し、 児 が 生 存 、 退 院 に 至 っ た ケ ー ス で 乳 房 ケ ア を 継 続 し た 母 親 の 乳 房 チ ャ ー トか ら、 断 乳 に 至 る ま で の 経 過 を 検 討 した 。 III.結 果 1.事 例 紹 介(表1) 調 査 期 間 の 分 娩 件 数 は2087件 で 、 超 低 出 生 体 重 児 の 出 産 は18名 で あ る。 そ の うち 生 存 が 可 能 だ っ た の は12名 で あ っ た 。12名 の うち 乳 房 ケ ア を 継 続 す る こ と が で き た の は10名 で 、 こ の10名 を 対 象 と して 検 討 し た 。 2.経 過(表2) 対 象10名 の 断 乳 ま で の 経 過 を 表2に 示 す 。 3.断 乳 に 至 っ た 理 由 A氏 の 目標 は 、 児 の 体 重 が1,000gを 越 え る ま で 母 乳 を 続 け る こ と で あ っ た 。 児 の 体 重 が1,000 gを 越 え た こ と 、 妊 娠 中 毒 症 後 遺 症 の 症 状 が 軽 快 しな い こ とを理 由に 自分 で 断乳 を選 択 した。 B氏 は 、児 が入 院 して い る期 間 は搾 母 乳 を 届 け 、 児 に 与 え続 け る こ とが 目標 で あ った 。 児 が 退 院 し た 後 は 、双 子 の 育 児 が 多忙 で あ る とい う理 由で 、 断 乳 を 自 ら選 択 した。 C氏 の 目標 は 、直 接 授 乳 が で き る こ とで あ っ た。 児 が退 院 した 後 ほ とん ど直 接 母 乳 で 授 乳 を行 って い た。 退 院 後 は 乳房 マ ッサ ー ジへ の 通 院 を終 了 し た が 自然 に断 乳 を迎 えた 。 D氏 は 、心 身症 が あ り内 服 治 療 を 行 っ て い た た め 、児 に母 乳 を与 え る こ とが 出 来 な か っ た。 薬 の 内服 が 中止 で きれ ば母 乳 を飲 ま せ られ る と期 待 し て、乳汁 分 泌 の維 持 の た め に搾 乳 を続 けて い た が 、 D氏 の 健康 上 内服 が 中 止 で き ず 、 母 乳 を与 え る こ とが で きな い ま ま断 乳 を選 択 した。 E氏 の 目標 は 、直 接授 乳 を行 う こ とで あ っ た。 乳 汁 分 泌 は 良好 で あ った が 、 短 乳頭 で あ り、 直接 母 乳 の 練 習 に時 間 を要 した。 児 の 退 院 後 も混合 栄 養 を続 け て いた が 、 双 子 の 育 児 で 多忙 な こ とや 母 乳 に十 分 な時 間が か け られ ず 、 断 乳 とな っ た。 F氏 の 目標 は 、児 の 体 重 が 増 え るま で は 、何 と か搾 乳 を維 持 す る こ とで あ った 。 しか し様 々 な努 力 を して い た が 、3ヶ 月 頃 よ り分 泌 量 も激 減 し、 自然 断 乳 とな っ た。 G氏 の 目標 は 、児 の入 院 中 く らい は、 少 しで も 母 乳 を届 け た い と、 少 な い 分 泌 量 な が ら も搾 乳 を 続 けて い た。 児 の退 院 が 決 ま っ た こ とを きっ か け に、 断 乳 した。 H氏 の 目標 は 、 直接 授 乳 を行 うこ とで あ った 。 児 の 退 院後 しば ら くは 混 合 栄養 を 行 い 、 少 しの 期 間 で あ っ た が直 母 を行 えた こ とに 満 足 し、1年 を 機 会 に 断乳 を選 択 した 。

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I氏 の 目標 は 、児 の入 院 中搾 母 乳 を届 け るこ と で あっ た。 児 の退 院 後 は 搾乳 を 中止 し、直 接授 乳 と ミル ク で混 合 栄 養 を行 っ て い た が 、次 第 に ミル クの割 合 が増 え、 自然 断 乳 とな る。 J氏 は 、児 の治 療 上 、特 殊 な ミル ク を飲 む こ と とな り、母 乳 の授 乳 が で きな くな っ た た め、 断 乳 す る。 10例 す べ て が 、自分 で断 乳 を選 択 す る まで 、ま た は児 がNICUか ら退 院 す るま で 、 定期 的 に 乳 房 マ ッサ ー ジへ の 通 院 を続 け てい た 。 母乳 の分 泌 を維 持 し継 続 す るた め に は 、母 親 が 明 確 な 目標 を もっ てい る こ とが 必 要 で あ り、そ の 目標 を 支持 し 分 泌 を維 持 させ るた め の過 程 を支 え る助産 婦 の存 在 が あ っ た。 IV.考 察 児 がNICUに 入 院 中の 母親 は乳 汁 分 泌 量 の維 持 を強 く希 望 し、児 の面 会 の 度 に乳 房 マ ッサ ー ジ に通 院 して い た。 南 部1)は 、母 乳6ヶ 月 児 群 は 人 工栄 養 児 群 に比 し、有 意 に 不 安 頻 度 は 少 な く、極 ・超 低 出生 体 重 児 とい う重荷 を負 って い る母 親 に お い て も母 乳 を継 続 した場 合 、不 安 は 極 めて 低 か っ た。しか し混 合 、 人 工栄 養 に 至 っ た 母 親 に は様 々 な 生 活 の 不 安 、環 境 の変 化 、緊 張 状 態 が あ る事 が 判 明 した と言 っ て い る。 母 乳 栄養 とは た だ単 に児 に母 乳 を 与 え る栄養 学 的 な効 果 だ け で な く、母 子 や そ の家 族 に とって 精 神 的 に も、社 会 的 に も大 きな 意 味 を なす も の で あ る。超 低 出 生 体 重 児 を 持つ 母児 の負 担 が 、正 期 産 出 産後 の母 子 よ りも様 々 な面 で マ イ ナ ス 因子 が 大 き いな らば 、母 乳 栄 養 はそ の マ イ ナ ス 因子 を排 除 す る作 用 が期 待 で き る。 B、E、H、J氏 の4名 は児 の退 院 時期 とほぼ 変 わ らず に 断 乳 を選 択 して い る。 ま た 、D、G、 I氏 の3名 も 、児 の 退 院 の 目途 がつ い た こ とを き っ か け に断 乳 を選 択 して い た。 児 がNICUに 入 院 中 の母 親 は 、 離 れ た 我 が子 に対 して搾 母 乳 を運 ぶ こ とを 母親 役 割 と して重 要 視 して い る こ とが 伺 え る。しか し、児 が退 院 し一 緒 に生 活 しな が ら様 々 な育 児行 動 が行 え る よ うに な る と、 母親 は母 乳 を 与 え る こ とだ け に 固執 しな くな る。 母 子 の ペ ー ス で 育児 をす る環 境 を整 え るた め に 自 ら前 向 きに 断 乳 を選 択 して い る よ うに見 え る し、 自分 の 母親 と しての役 割責 任 を果 た した とい うよ うな任 務 の 終 了 とい うよ うな捕 らえ方 を して い る よ うに も感 じ られ る。 母 親 た ち に とって 断乳 を選択 す る こ とは た だ単 に 母乳 を与 え る こ とを終 了す るだ け では な く、目標 を達成 した とい う意 味 も含 んで い る。 直接 授 乳 を 目標 に して い たC・A・H・I氏 は 、 直接 授 乳 を実 際 に行 うこ とが で きた。 長期 の母 子 分離 を余 儀 な く され る母 親 に とって 、 母乳 の分 泌 を維 持 させ てい くた め には 自 ら定 め た 目標 を もつ こ とが重 要 で あ る こ とが理解 で き る。 母親 が 目標 を持 て る よ うに、 助産 婦 は児 の経 過 に 対す る見 通 しを持 て て い る こ とに加 え、母 乳 の 分泌 を維 持 さ せ るた めの 乳房 ケア の実 際 と長 期 に 搾 乳す る こ と に よる母 親 へ の心 身 の負 担 を理 解 した ケ アが 行 え る こ とが 重 要 に な る。 私 た ち は 、母 乳 栄養 を継 続 す る重 要性 を 十 分 に 認 識す る必 要 が あ る。 長 期 の母 子 分 離 だ か ら直 接 授 乳 は 困難 と助 産 婦 が レッテル を貼 る こ とが な い よ うに 、そ して超 低 出生 体 重児 を持 つ 母親 が 母 乳 栄 養 を諦 めて しまわ な い よ うに 、母 親 が本 来 イ メ ー ジ して いた で あ ろ う自然 な育 児 の 姿 に少 しで も 近 づ くよ うに 支 えて い く必 要 が あ る。 <引 用 文献> 1) 南部 春 生/離 乳 と断乳 「自然 卒 乳 の提 唱 」 周産 期 医 学vol.26 no4, 1996 表1事 例紹介 表2経 過

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40.当

院 に お け る母 乳 率100%の

実 際

明 日香医 院 ○大 本 純 子 戸井 口晃子 大 野 明 子 Iは じめ に 当院 は,医師1名,助 産 婦3名 で運 営 す る小規 模 の産 科 医療 施設 で ある。 平 成9年 自宅 分 娩 の介 助 のみ で 開業,同11年5月 よ り入 院施 設 を開設 した。 徹 底 した 自 然 分 娩 と母 乳 育 児 を理 念 と し,自院 内 に分 娩 台 お よ び 手術 室 を持 た な い 。 自然 な お 産 と お っぱ い子 育 て を望 む 妊 婦 さ ん た ちが,当 院 の 理 念 を理解 し,来院 して くだ さっ て いる。 平 成12年9月 末現 在,200余 例 の分 娩事 例 が あ っ た。 可 能 な 限 り医 療 介 入 しな い 自然 な 分娩 の の ち,直後 か らの頻 回 授 乳,母子 の完 全 同室 同 床,継続 的 な ケ ア 等 に よ り,母乳 哺 育 を支 援 して い る 。 ケ ア は 「必 要 な と き,必要 な 人 に,必要 な だ け 」 を原 則 と し,きめ細 や か に行 う 。 そ の 結 果 母 乳 率 は き わ め て 高 く,1ヶ 月 健 診 時 に お け る完 全 母 乳 率 は 100%で あ った 。 そ こで,当院 にお け る母 乳 哺 育 支 援 の 方 法お よび 母 乳 哺 育確 立 まで の 各種 デー タ を 若干 の考 察 とと もに報 告 した い。 II-1当 院 にお け る 母 乳 哺 育支援 の方法 妊 娠後 期 以 降,妊 婦 自 身 が オ イ ル を使 っ た 乳 頭 乳 輪 マ ッサ ー ジ を励 行 す る。 分 娩 は 自 由な 体 位 で 行 な い,正常 に 出 生 した 児 は,分 娩 直 後 母 に 抱 き 取 られ る。 そ の後,母 児 は 完 全 に 同 室 同床 で あ る 。 原 則3日 間 の産 褥 入 院 は,母児 の 授 乳 行 動 の 今後 を決 定 す る重 要 な練 習 の時 間 と位 置づ けて いる 。 つ ま り 「お母 さん が 退 院 後 自分 で 赤 ち ゃ ん の お世 話 が で き る こ と」 を 目標 に,自立 を支 援 す る。 そ の 実 際 は,必要 に応 じス タ ッ フが 訪 室 し,授乳 の介 助,乳 房 マ ッサ ー ジ,搾乳 な ど多 様 な ケ ア を行 う。 必 要 に 応 じ,糖水 や 搾 乳 した 母 乳(以 後 搾 母 と略 す)を 補 充 す る 。 こ の 際,乳 頭 混 乱 を 招 か な い よ う ス プ ー ン を 使 用 し,哺乳 瓶 は 使 用 しな い 。 産 褥3 日 目 に は ほ ぼ 全 員 が 直 接 母 乳(以 後 直 母 と 略 す) の 方 法 を 会 得 す る 。 退 院 後1ヶ 月 健 診 ま で の 間 も, 必 要 に応 じ,ケ ア を 行 う。 II-2母乳哺育 に関す る デー タ の集計方法 平 成11年8月 末 ま で に1ヶ 月 健 診 を 終 え た 褥 婦182名 の う ち,調 査 項 目 が 把 握 で き た175名(初 産 婦92名,経 産 婦83名)を 対 象 に,次 の12項 目 に つ い て,診 療 録 よ り収 集 し た 。 ① 産 婦 の 年 齢 ② 分 娩 回 数 ③ 経 産 婦 の 場 合,前 回 の 主 な 栄 養 方 法 ④ 乳 房 と 乳 頭 の 形 ⑤ 出 生 後 直 母 に よ る 初 回 授 乳 ま で の 時 間 ⑥ 直 母 以 外 の 補 充 内 容 ⑦ 補 充 終 了 日齢 ⑧ 光 線 療 法 の 有 無 ⑨ 体 重 増 加 開 始 日 齢 お よ び 最 大 体 重 減 少 率 ⑩ 出 生 体 重 に 回 復 し た 日 齢 ⑪1ヶ 月 健 診 時 の 児 の 体 重 増 加 ⑫1ヶ 月 健 診 ま で の 乳 房 ケ ア の 回 数(入 院 中 は1日 に つ き1回 と 数 え る 。 自 宅 訪 問 も含 む) III IIの 結 果 ① 平 均 年 齢 初 産 婦31.1±4.5歳,経 産 婦33.4±3.5 歳 。 ② 初 産53%(92名),1経 産34%(60名),2経 産 9%(16名),3経 産1%(2名),前 回 帝 切3%(5名)。 ③ 母 乳72%(60名),混 合23%(19名),人 工5%(4名)。 ④ 乳 房I型10%(18名),IIa型33%(57名),IIb型 42%(73名),III型15%(27名);扁 平 や 陥 没 乳 頭7%(11 名),短 い17%(30名),長 い7%(13名),正 常69%(121 名).⑤30分 以 内37%(64名),2時 間 以 内92%(161 名)。 ⑥ 直 母 の み31%(55名)搾 母2%(3名)糖 水 56%(98名),ミ ル ク9%(15名),そ の 他2%(4名)。 ⑦ 1週 間 以 内 に89%が 直 母 の み と な る 。 ⑧ 光 線 療 法

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施 行率14%(24名)。 ⑨6日 目まで に52%(91名) が体 重 増 加 に転 じ る 。86%(150名)が 最 大 体 重 減 少率10%未 満 。⑩77%(135名)が13日 目まで に出 生時体 重 に回復 。⑪94%(165名)の 児 に500g以 上 の体重 増加 を認 め る。⑫4∼6回48%(84名),7∼10 回41%(71名).最 高13回1%(2名)。 IV考 察 1年 齢 当院 の 産 婦 は相 対 的 に年 齢 が 高 い が,年 齢 は 母 乳率 に とって 決定 的な 要 素で は なか っ た。 2前 回 の栄 養 方 法 前 回 母 乳 率72%は 相 対 的 に 高 いが,こ れ は 当院 へ の来 院 動 機 よ り理 解 さ れ る 。前 回混 合 また は 人 工栄 養 の ケ ー ス は,そ の 原 因 の 多 くが 初 期 の母 子 分離 と ケ ア の 不 足 に よ る も の で 適 切 な ケ ア に よ り母乳 哺育 は 可能 とな る。 3授 乳困 難 を きた す乳 房,乳頭 の形 と対 策 乳 腺 体 の 少 な いI型 の乳 房 や 扁 平,陥 没 あ る い は短 い乳 頭 の 場 合,授 乳 困 難 を き た しや す い。 こ う い った 乳 頭 は,硬 く て伸 展 性 が 悪 く,児が 上 手 に 舌 を巻 き込 めな い こ と も多 い。 この と き児 の 口に ス プ ー ン を 当て て 舌 を 出す こ と を促 した り,介助 者 の 指 を 吸 わ せ た り して,吸 着 の 練 習 を行 う。 ま た乳 頭 お よ び乳 輪 の伸 展 を促 す べ くマ ッサ ー ジ を す る。 そ の後,再 度 直 母 を 試 み る こ と を,辛抱 強 く 繰 り返 す。 ま た,こう い った 乳 房,乳頭 は,歪み飲 み の結果,傷 や 痛 みが 生 じや す いの で,乳 頭 の 含 ませ 方 や 授 乳 姿 勢 を工 夫 す る。 乳 房 緊 満 時 は マ ッ サ ー ジ,搾乳, 生 キ ャベツ や 里 芋 粉 に よ る湿 布 な どが有 効 で あ る。 この よ う な 一 連 の ケ ア に よ り,条件 の 悪 い乳 房 も 母 乳哺 育が 可能 とな る 。 4初 回授 乳 WHO/UNICEFの10ヶ 条1)に よれ ば,初回 授乳 は 分 娩 後30分 以 内 と され る,と こ ろが,出生直 後 に は吸 て つ しな い児 を し ば しば 経 験 す る 。 また,時 間 を限 っ た 意 識 的 な 授 乳 介 助 は,お 産 後 の お だ や か な気 分 を壊 しか ね な い。 私 た ち は時 間 に こだ わ らず,母 児 の タ イ ミ ン グ を はか り初 回 の授 乳 介 助 をす る。 これ は ほ とん どの ケー ス で1時 間以 内 に 行 わ れ る。 5補 充 補 充 は 授 乳 回数 の 減 少 を 引 き 起 こ し,母乳 育 児 を疎 外 す る とさ れ,1)に よ れ ば禁 止 項 目で あ る。 しか し 当 院 で は,私 た ち の 考 え る と ころ の 必 要 に 応 じ,糖水 中心 の 補 充 を行 う。 低 出 生 体 重 児 に お け る低 血 糖 予 防,脱 水 に よ る尿 量 の 減 少 や 便 排 出 停 滞 に よ る 黄 疸 の増 強 予 防 な ど,そ の理 由 は多 数 あ る。啼 泣 の 激 しい 児 に は,補 充 に よ り母 親 の休 息 を は か る 。 母 乳 分 泌 が 良好 に も 関 わ らず,児 の 吸 て つ 意 欲 が 低 い,吸 い 付 き 方 が 下 手 、 あ る い は 母 の 授乳 が下 手 な どの 理 由 で 体 重 増 加 不 良 の 児 に は,搾 母 を 与 え る。 光 線 療 法 時 な ど母 乳 や 糖 水 に 加 え 、最低 量 の人 工乳 を与 えた ケ ー ス は9%あ る。 この よ う に 必 要 に応 じて 補 充 し,必 要 が な くな れ ば 速 や か に 中止 す る。 大 幅 な 体 重 減 少 や 高 度 の 高ビ リルビ ン血症 が 避 け られ る こ とな ど、 補 充 の 利 点 は大 き く、 母乳 率 の低 下 は な い。 6母 乳 不足 と体 重 増加 不 良 生後2週 間 を過 ぎ て も出生 時 体 重 に戻 らな い場 合 は母 乳 不 足(ILCA2)),1ヶ 月 時 の体 重 増 加 が 500g以 下 の 場 合 は体 重 増 加 不 良(WHO3))と され る。 しか し,実際 は考 察5に 述 べ るよ う に母 乳 不 足 だ け が体 重 増 加 不 良 の原 因 で な い。 この よ うな ケー スで は,搾母 補 充 を 継 続 しつ つ,母 親 の 心 身の援 助 につ とめて い る。 と こ ろで,舌 小 帯 短 縮 症 を 体 重 増 加 不 良 の原 因 と し,切開 術 をす す め る一 部 の 専 門 家 も い る 。 し か し 、高 度 な 舌 小 帯 短 縮症 の 児3名 さ え,母 乳 哺 育 に何 ら問題 を生 じて い な い こと を付 け加 え る。 Vま と め 可 能 な 限 りの 自然 分 娩 お よ び 分 娩 直 後 か らの 適 切 な環 境 と ケ ア に よ り,どん な 条 件 の 母 児 も,母乳 哺 育 の意 志 さえ あ れ ばそ れ は可 能 にな る。 決 め手 は 、母 親 の意欲 と、技 術 を伴 う細 や か な ケ ア を 中 心 とす る支 援 で あ る。 こう い っ た支 援 は 、母 親 の 意欲 を引 き出 し、支 え 、何 よ りの エ モー シ ョナル ・ サ ポ ー トとな る。 手 間 は か け た らか け た 甲 斐 が あ る。200例 の経 験 か らそ れ を実 感 して いる。 引用 文 献

1) WHO/UNICEF: the Ten Steps to Successful Breastfeeding, 1989.

2) International Lactation Consultant Association: Evidence-Based Guidelines for Breastfeeding Management during the First Fourteen Days, 1999.

3) WHO: Not Enough Milk.Division of Child Health and Develpoment Update,1995.

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41.

出生 後90分 間 にお け る

母 子接 触 と哺 乳 行 動 の 関 連

広 島大学 大学 院博 士課程 前期 ○古 田 紀 子 広 島大学 横 尾 京 子 I.は じめに WHO/UNICEFは1989年,母 乳育児 を推進す る ために,母 乳育児成 功のための10ヵ 条を示 した。 そ の第4条 には 「出生後30分 以 内 に母 乳育児を開 始す るよ う母親 を援助 する こと」 とある。 当時,こ の ことにつ いての 具体 的な援 助法 は明示 され なか ったが,1998年,10ヵ 条 を証拠に基づ いて実践す るた めの提言 が出された。第4条 については,出 産 直後 か らの母 子接 触が母 乳育 児 を成功 に導 くとい う証拠 に基づ きその重要 性が強調 されたが,「30分 以 内」 と特定すべ き証拠 は明 らか にされて いな い。 しか し臨床現 場では,例 えば,「30分 以内に母乳 育児 を開始す るよ う援 助する」を 「30分以内 に吸畷 させなければな らな い」 もの と理解 し,無 理 に新生 児 に乳頭 を含 ませる といった ことが起 きて いる。 そ こで,日 常 の実 践現場 を背景 に,出 生後の母子 接触状況 と哺乳行 動の関連 を分析 し,第4条 の臨床 的意味 を検討 し,実 践上の課題 を明 らか にす ること にした。 II.方 法

調査対象 は,Baby Friendly Hospita1に 認定 され て いるY県 下 の私立病 院で出産 した母親 と新生児で, 正期産 ・単胎 ・経膣分 娩 ・母子 接触が可能 を条件 と した。調査 開始 前(入 院時)に 母親か ら研究協力へ の同意 を得 た。データ収集 は,平 成12年5月15日 か ら7月29日 まで の2.5か 月間 に,デ ジタル ビデ オカ メ ラ(ビ クタ−GR-DVL7)を 用 い,出 生直後 か ら新生児室 へ帰室す るまで の約90分 間,新 生児 の行動 に焦点 を合わせ,母 親や看護 職の行動 も含 め て撮 影 ・録画 した。対 象の背景や経過はカルテか ら 収集 した 。分析 は記 述的 に行 い,母 子接触パ ター ン および哺乳行動のプロセスを抽出 し,両 者の関連を探 索 した。なお,当該施設で 日常的に行われている出生 ・ 出産 後 の ケ アや 手 順 は 変 更 し な か った が,無 理 に吸 畷 さ せ な い こ とを調 査 開 始 前 に説 明 し,協 力 を得 た 。 III.結 果 1.対 象 の 背 景 対 象 は22組 の母 子 で あ っ た 。 母 親 は,初 産 婦14 名 ・経 産婦8名,平 均 年 齢 は27.8歳(SD3.7),平 均 分娩 所 要時 間 は9.4時 間(SD5.5),分 娩 経 過 は正 常8 名 ・異 常14名(前 期 破 水 ・誘 発 分 娩 ・促 進分 娩 ・胎 児 切迫 仮 死 ・吸 引分 娩 ・羊 水 混濁),会 陰 切 開 の実 施 はあ り14名 ・な し8名 で あ り,全 員 に会 陰縫 合 術 が 実 施 された 。新 生 児 は,男 児9名 ・女 児13名,平 均 出 生 体重 は3,101g(SD294),平 均 ア プガ ース コ ア1分 値9.0 点(SDO.2),5分 値9.9点(SDO.3)で あ り,出 生後 全 員 に胃 内吸 引 が実 施 さ れ た。 2.母 子 の 接 触 出 生 直 後,新 生 児 全 員 が 母 親 の 胸 腹 部 に伏 臥 させ られ た 。そ の後 の 接 触 状 況 は,「 出 生 後30分 」 を基 に 接 触 と中 断 の観 点か ら分 類 す る と4パ タ ー ン に分 類 で き た(図1)。 再 接 触 は,分 娩 台 に仰 臥 また は側 臥 し た 母 親 の胸 部 に お む つ を着 け た 新 生 児 を 伏 臥 /側 臥 させ る こ とか ら始 め られ た 。 パ ター ンAは1 名,B:13名,C:4名,D:4名 で あ っ た 。 図1.母 子 の 接 触 パ ダ ー ン ― は接触,… は中断を示す ― の長さは 接触 の中断と再接触の時期の平均値に基づき表 した

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母子 接触の中断理 由は,20名 がル ーチ ンの処置で, 救急処 置(酸 素吸入)は パ ター ンBの2名 で あった。 3.接 触時の新生児 の哺乳行 動 哺乳行動 のプロセスは次の4段 階に大別 でき,22 名全員が各段階 を経 た。各段 階の行動 につ いて は, 先行研究 と照 らし合わせて命名 した。第1段 階:蹄 泣 した り,周 囲 を静 かに見渡 した り,じ っとして動 かない状 態(哺 乳前行 動);第2段 階:頭 を持 ち上 げ,時 に首 を振 りなが ら,口 を開け,舌 を出 し,口 を 母 親 の 身 体 に 近 づ け て い く(Crawling・ Rooting);第3段 階:母 親 の乳頭 に達 し,乳 頭 を 口 に含 もうとす る(捕 捉);第4段 階:乳 頭 を口に含 み リズミカルに吸 う(吸 畷)。 母子接 触が維持 されて いる間で,第2か ら第3段 階までに19分 以上 を必 要 とした新 生児は,パ ター ンA1名,B4名,C2名 の計7名,12分 以下がパ ター ンBの8名 であ った。表1に は,接 触パター ン 別にみた哺乳行動 の出現時 期 を示 した。 4.哺 乳行動 に対 する母親 と看護職 の働 きか け 母親や看護 職は,新 生児全員 に新生児の行動 に合 わせて,乳 頭 を含 みやすいよ う働 きか けをして いた (表2)。第2段 階で は 「母親の/が 上半身 の高 さを 調 節す る」 「母親 に側 臥位 を促す 」 「乳 頭 を摘 み出 す」,第3段 階で は 「後頭部 を支 える」 「乳頭 を口元 へよせる」,第4段 階 では 「乳房 を支 える」 「乳頭 を 替 えるよ う促す 」で あった。 IV.考 察 本調査で は新生児全 員に胃内吸 引が実施 されたが, 胃内吸引は吸畷 に影響 しない ことが報告 されて いる。 また本調査で は,新 生児 の哺 乳行 動 を助 けるため の 働 きか けが全新生児 に行われ,母 親全員 に会 陰縫合 術 が実施され,出 産後の姿勢は仰臥位かセ ミファー ラ ー位であった。 これ らのことを前提 に考察す る。 母 子接触が維持 され ている間で,第2か ら第3段 階 まで に約20分 以上 を必要 と したの は7名(約 50%)で あった。 この結果お よび先行研究 か ら,新 生児 には捕捉 ・吸畷 に至 る まで に,哺 乳 前行動 と し て周 りの世界 を探索 し,そ の後,Crawling・Rooting の段階 を経 る必 要がある とい うこ とが確 認で きた。 パ ター ンCで は,第2段 階の出現 は全員 が母子接 触 の中断前で あったが,接 触 の中断 によ り,第3・ 第4段 階の哺乳行動 は中断 された。パ ター ンDで は, 再接触後 に第2・第3・第4段 階が始 まった。 これ ら の結果 か ら,ル ーチ ンの処置 のた めに母子 接触 を中 断させ,哺 乳行動 を妨げて しまう ことがない よう, 母 子接触 の 中断 の是非 を再検 討 す る必要 が あ る こ とが示唆 された。 先行研究 では,接 触が中断 され なか った場合,吸 畷 の出現 は出生後50∼60分 と報告 され て いる。 し か しなが ら本調査のほ うが約30分 と早か った のは, 母親や看護 職の働 きか けによる もの と考 え られる。 以上の点 か ら,第4条 の いう援助 とは,30分 以内 に無理 に吸畷 させる ことで はな く,出 生直後か ら中 断な く母 子接触 を維持で きる こと,ま た,新 生 児の 段階的な哺乳行動 を理解 し,必 要時,母 子へ の働 き かけ をす ることと考 える。特 に,母 乳育児 の成 功 に 不可欠な出生直後か らの母子 接触が,急 ぐ必 要のな いルーチ ンの処置で妨 げ られる ことがな いよ う,業 務手順等 の検討が必要 である と考え る。 表1.接 触 パ ター ン別 に みた哺 乳 行動 の出現 時期 n=22,*は 人別 の 出生後 か らの時間(分)を 示す,**は 出 生後か らの時 間の 平均 ±SD(分)を 示 す 表2.接 触パ ター ン別 にみ た哺 乳行 動 に対す る母親 と看 護職 の働 きかけ

n=22,結果は人数(名)を示す

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先天性 表皮水庖症 を合併 した褥婦の

母乳哺育 の一例

福井医科 大学 医学 部附属 病院 ○大 西 弘 子 下 野 郁 子 竹 内 明 子 安 野 高 子 滝 内 博 美 佐々木喜久子 Iは じめ に 軽 微 な 圧 力 に よ り,容 易 に 水疱 を 生 じ,こ れ が 長 年 月 に 渡 り反 復 す る先 天 性 表 皮 水 疱 症 は,遺 伝 性 水 疱 症 の 中 で も難 治 と言 われ て い る。 そ の 中 の 劣 性 栄 養 障 害 型 は,真 皮 上 層 に 病 変 が 出 現 す る もの で瘢 痕 を残 し慢 性 的 な皮 膚 と粘 膜 の 広 範 囲 な糜 爛 を 繰 り返し,ま た,口 腔 粘 膜 や 食 道 粘 膜 もお か され る。文 献 で は,水 疱 症 の悪 化 と再 発 防止 に は,皮 膚 の 外 的 刺 激 を著 し く避 け る べ き 方 法 が 必 須 で あ る とされ て い る。今 回,ほ ぼ 全 身 に水 疱,糜 爛 を繰 り返 し容 易 に糜爛,潰 瘍 を反 復 す る皮 膚 に 対 し,児 の 吸 畷 や 搾 乳 が 及 ぼ す 影 響 と母 体 の 栄 養 状 態 か ら予 測 す る と,母 乳 哺 育 困 難 と考 え られ た。しかし,定 期授 乳 が 継続 で き た の で,そ の 一 例 を報 告 す る。 II方 法 1研 究 期 間:当 院 産 科 婦 人 科 外 来 を9週 よ り通 院 。39週 ∼産 褥15日 目迄入 院。 妊娠 初 期 か ら産 褥 期 ま で の,皮 膚,栄 養,母 乳 にお い て 考 察 す る。 2.事 例 紹 介 及 び 家 族 背 景 。 27歳1回 経 妊0回 経 産 、 生 下 時 よ り,外 的 刺 激 に よ る,糜 爛 を繰 り返 して い る。 14歳 表 皮 水 疱 症 栄 養 型 の診 断 を うけ る。 16歳 食 道 狭 窄 に て食 道 拡 張術 施 行 。 反 復 す る栄 養 摂 取 障 害 時 期 は,水 分 も摂 れ ず,ス テ ロイ ド剤 を服 用。 27歳 劣 性 遺 伝 性 栄養 障 害(反 対 型)確 定 診 断 。 家 系 内 に 同病 者 がい ず 弧 発 例 。 軟 膏 塗 布,圧 迫,摩 擦 防 止 等 の皮 膚 の処 置 は 夫 が協 力 し 毎 日施 行 。 妊 娠40週2日 経 膣分 娩 に て2884gの 男 児 を 出 産 した。 ア プ ガー ル ス コ ア は10点 で あ っ た。 3.研 究 の 倫 理 的 配 慮:デ ー タ は本 研 究 以 外 の 目 的 で使 用 しな い こ とを保 証 した。 III結 果 1.看 護 目標 1)母 乳 栄 養 に対 す る不 安 が軽 減 す る。 2)皮 膚 損 傷 が 防 げ る 方 法 で,乳 房 ケ ア が 持 続 で き る。 3)乳 房 の 皮 膚 損 傷 を増 強 しな い 方 法 で 母 乳 哺 育 が 出 来 る。 2.看 護 の 実 際 1)妊 娠 期 (1)皮 膚 と乳 房 へ の援 助 。 水 疱,糜 爛 は 非 妊 娠 時 よ り頭 皮,顔 面,上 腕 以 外 の 皮 膚 部 位 に あ り,連 日の 軟 膏 処 置 に よ り妊 娠 後 期 に は,下 肢 の一 部 の み で 全 身 痂 皮 形 成 した 。38週 よ り母 乳 哺 育 準備 時 期 と して の 乳 房 マ ッサ ー ジ は,乳 房 基 底 部 は 行 わ ず 乳 頭 乳輪 部 の み と し,児 の 吸 畷 し易 い状 態 に した 。また,本 人 の 長 年 の 経 験 か ら,皮 膚 が糜 爛 を き た す 前 の 前 兆 と して の 「局 所 の む ず が ゆ さ」を基 に,外 来 受診 ご とに皮 膚 異 常徴 候 で あ る掻 痒 感 の 出 現 を確 認 しな が らマ ッサ ー ジ を継 続 した 。

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(2)妊 婦 の 栄 養 状 態 の 経 過 。 下 腹 部 増 大 に 伴 う腹 部糜 燗 が 生 じた た め,分 娩 前 よ り トラ ン サ ミ ンGを 服 用 開 始 した。 栄 養 状 態 は非 妊 時 のBMI15 と 中等 度 の 痩 せ が あ り,栄 養 士 に よ る栄 養 指 導 を 実 施 し,中 期 で16,後 期 で21 ,体 重 増 加13律7Kgま で 改 善 。 嚥 下, 通過 障 害 は持 続 す るが ステ ロ イ ド剤 の 服 用 はせ ず,軟 食 軟 菜 食 を摂 取 出 来 て い た。 2)産 褥 期 (1)皮 膚 と乳房 へ の 援 助 。 皮 膚 状 態 は,両 乳 房 下 縁 部 の 水 庖 加 皮 形 成 の み で 迎 え る こ とが 出来 た。 直 接 母 乳 を3分 間 よ り行 い,3時 間 毎 に 評 価 し徐 々 に児 の 吸 畷 時 間 を増 や して い っ た。 しか し,吸畷 に よ る 乳頭 亀 裂 が 生 じ,一 時排 乳 を 中 断,そ の た め 乳房 緊 満 が 増 強 。そ こで,基 底 部,乳 輪,マ ツサ ー ジ を 施 した 。結果,容 易に乳房下縁部 と,乳 輪 部 に水 庖 が形 成 され て しま っ た。そ の為 、加 皮 形 成 を促 す 為,乳 頭 保 護 器 を使 用 した。水 庖,潰 瘍 の部 位 に は 軟 膏 塗 布し,そ の部 位 に圧 迫 が か か ら な い よ うに児 に 吸 畷 させ る こ とで痙 痛 や 皮 膚 状 態 の 悪 化 も無 く,直 接 母 乳 が 再 開 で き た。 乳 頭 痛,皮 膚 の 潰 瘍 の 状 態 に 合 わせ て 直 下 で の 吸 畷 も再 開 で き た が,掻 痒 感 の 出 現 を指 標 に そ の都 度,児 へ の 授 乳 方 法 を 変 え て い った 。 (2)褥 婦 の栄 養 状 態 と母 乳状 態 の経 過 。 栄 養 状 態 は,妊 娠 時 期 同 様,嚥 下,通 過 障 害 が あ り,更 に トラ ン サ ミンGの 連 続 服 用 に よ る 食 欲 低 下 が 生 じ て,一 般 授 乳期 の44%(946Kcal/日) の摂 取 カ ロ リー で あ っ た。 母 乳 分 泌 で 消 費 す る カ ロ リー も 考 慮 し,内 服 を 中 止 し,栄 養 士 の訪 問 指 導 に よ り継 続 的 に食 道 通 過 可 能 な 軟 飯 軟 菜 等 の 食 事 形 態 の 変 更 と,補 助 食 等 で 栄 養 補 正 が 繰 り返 され5日 以 降74%以 上(159 1Kcal/日)に まで 摂 取 量 を増 や す こ とが 出来 た 。 母 乳 状 態 は,児 は,生 後8日 目以 降 完 全 に母 乳 栄 養 が)確立 出 来,そ の 栄養 摂 取 カ ロ リー は,標 準 で 経 過 した 。 一 方,母 体 の 体 重 減 少 も産 褥15日 目 の時 点 で8,5%に と どま っ た。 IV考 察 容 易 に皮 膚 の 水庖 、糜 燗 を繰 り返 す 状 態 で も,母 体 の栄 養 状 態 の 補 正 を行 い つ つ,皮 膚 の 状 態 に合 わせ た 方 法 を試 行 錯 誤 して い く事 で ,児 へ の母 乳提 供 は可 能 とな る。さらに母体の 栄養 状 態 の補 正 に つい て言 うな らば,そ の消 費 栄 養 に見合 うだ けのエ ネル ギー の維持 を同時 に 確 立 して い くこ とを忘れ て は な らな い。 Vま とめ 妊娠 期 1)先 天性 表 皮 水庖 症 の母 乳 哺 育確 立 の 為 に は,吸 畷 出来 る状 態で あ る事 と亀 裂が 生 じ な い様 妊 娠 中 か ら乳頭 乳輪 部 事 を 直接 母 乳 可 能 な 状 態 に 整 えて お く事 が 必 要 で あ る。 2)先 天 性 表 皮 水癌 症 の妊 娠 中の 乳頭 刺 激 は、 直接 母 乳 を し易 い状 態 に整 え る だ け で な く,児 の 吸畷 力 に よる水 庖 出現 の 可能 性 を 予測 す るた めの 指標 とな る。 産褥 期 1)搾 乳 よ り も短 時 間 で無 理 な圧 力 が か か ら ない 直接 母 乳方 法 が最 も良い。 2)「 皮膚 が むずが ゆい」 とい うサイ ンは早期 の異 常 徴候 で あ った。 皮 膚 の状 態 に よ り, 直 接 母 乳 と乳 頭 保護 器 を用 い た授 乳 を選 択 す る こ とで,皮 膚 状 態は 悪化 す る ことな く母乳 哺 育 は継 続 で き る。 3)本 疾 患 で催 乳 状 態 で良好 な場 合 は,常 に産 褥 期 の摂 取 状態 を評 価 し続 け ・同時 に 母体 の 栄 養 状 態 を整 えて い くこ とが 欠 かせ な い。

参照

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