• 検索結果がありません。

定荷重式加圧装置を用いた“近藤半導体”CeRhAsの逐次構造相転移に対する圧力効果の研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "定荷重式加圧装置を用いた“近藤半導体”CeRhAsの逐次構造相転移に対する圧力効果の研究"

Copied!
19
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

小型定荷重式加圧装置の開発と

近藤半導体CeRhAsの熱電能の圧力効果

第45回高圧討論会(立命館大びわこ・くさつキャンパス 平成16年10月9日)

梅尾 和則, 笹川 哲也, 高畠 敏郎, 山本 周平

A

(2)

近藤半導体:

低温でフェルミ準位にエネルギー(擬)ギャップを形成

Ce3Bi4Pt3, CeNiSn, CeRhSb, CeRhAs [1]

ギャップ形成のメカニズム CeNiSn, CeRhSb4f電子と伝導電子との混成効果に起因 CeRhAs? 巨大な熱電能熱電変換材料としても注目

CeRhAsの物性

結晶構造:斜方晶 ε -TiNiSi type (CeNiSn, CeRhSbと同型) ギャップの大きさ:~200K 超格子形成を伴う3段の構造相転移 T1=360 K、T2=235 K、T3=165 K (CeNiSn, CeRhSb構造相転移無し) ギャップ形成は構造相転移と関連? 熱電能:180 V/K @ 30K //a-axis

(3)

CeRhAsの逐次構造相転移

• T1=360Kで 六方晶LiGaGe型⇒斜方晶ε -TiNiSi型 • a軸長はT2=235K, T3=165Kで階段状に 減少 • a軸長のみ大きく温度変化 ●単結晶X線回折 [3] • T< T1で(0 1/2 1/2)の超格子反射 • T3<T<T2で(1/3 0 0)と(0 1/3 1/3)の超格子反射 • (0 1/3 1/3)の超格子反射はT<T3で消失 7.8 7.7 7.6 7.5 7.4 7.3 Lattice parameter ( ナ ) 400 300 200 100 0 T ( K ) 4.5 4.4 4.3 4.2 4.1 4.0 CeRhAs ャ a b ャ ャ c c ャ 3 a a T1 T2 T3 六方晶LiGaGe型 斜方晶ε -TiNiSi型 ●低温粉末X線回折 [2]

(4)

0.8 0.6 0.4 170 165 160 155 3 2 1 I II a I II b I II cャ ャ ャ 1 10 100 r ( m W cm ) 1 10 100 T ( K ) CeRhAs I II a I II b I II c T1 T2 T3 •T1=360 K •T2=235 K •T3=165 K 10 9 8 7 6 c ( 10 -4 emu / mol ) 800 600 400 200 0 T ( K ) CeRhAs B = 1 T B II c T1 T2 T3 B II a B II b T<T1で cは急減 フェルミ準位での 状態密度の減少 を示唆 Eg/kB (30~80 K) a軸: 151 K b軸: 217 K c軸: 250 K

CeRhAsのギャップと逐次相転移

[4]

(5)

●多結晶の圧力下電気抵抗 [5] ・低温での電気抵抗は圧力ととも に急減 ギャップの抑制 本研究の目的 ギャップ形成⇒ 4f電子と伝導電子との混成(CeNiSn等と同じ)? 加圧ギャップは増大 構造相転移に起因(例えばCDW)? 相転移温度と相関 多結晶試料では構造相転移は観測され ていない 圧力下における電気抵抗と熱電能測定から ギャップと構造相転移温度の変化を調べる。 定荷重式加圧装置が必要

(6)

クランプ式圧力容器の問題点

3 cm Locking Nut (Cu-Be) Shuft Supporting Ring Piston(WC) Cylinder (MP35N) (Cu-Be) Teflon Bucket Electrode Plug(MP35N) Backing Plate(WC) Binding Ring(Cu-Be) Holder (Cu-Be) Thermometer (Cernox) 0 2 4 6 8 10 0 1 2 3 F (ton) P ( G P a ) :Sn(<3.7K) :Manganin(R.T.) 室温で加えた圧力が温度低下とともに減少(最大50%以上) 1.5~300Kの広い温度範囲で精密な物性測定には不向き 荷重を常に一定に保ちながら温度変化させる。

(7)

クランプ式圧力容器で測定した抵抗 [6] 1.9 GPa以上では低温の電気抵抗の増大 は抑制される 1.9GPa以下では構造相転移温度T2, T3は 圧力とともに低温側にシフト ギャップの大きさを見積もるのは困難 圧力を一定に制御しながら測定する必要あり 圧力は室温での値 1 10 100 0.1 1 10 100 C eR hAs  II a 0GPa 0.4 1.1 1.6 1.9 2.3 2.7 2.7 2.8 3.1 T4 T(K) r W (m c m ) 50 100 150 200 250 300 C eR hAs II a T2  0GPa 0.4 1.1 1.6 1.9 2.3 2.7 T(K) r(a rb . u n it ) T3 T4 T* 0 1 2 3 0 100 200 300 400 500 550 P (GPa) C eR h A s T1 T2 T3 T4 T* r r L /L a c T ( K )

(8)

定荷重式加圧装置と油圧コントローラ

(9)

定荷重式加圧装置の模式図 油圧シリンダー ガイドチューブ 加圧チューブ ピストン シリンダー (NiCrAl+ Cu-Be製) 液体ヘリウム 温度可変 インサート F 断熱プレート 設計図面 Poil 油圧ホース

(10)

装置の設計性能

圧力:0~3 GPa (外径5mmのピストン使用)

温度:1.5~500 K

磁場:0~10 T

10T超伝導マグネット用温度可変インサート(

内径

50mm

)に挿入

必要な荷重Fは8 ton以上

ガイドチューブ、加圧チューブの材質:

SUS304N2(世界初の試み)

SUS304では8ton以上の荷重を加えると塑性変形を起こす SUS304N2の引張強さはSUS304より約60%高い

小型化に成功

工夫した点

(11)

耐荷重試験

Cu-Be製 キャップ ダイヤル ゲージ 10 tonまでの荷重に対して装置はほぼ 直線的に伸びる。 元の長さに戻っている。 10 tonまでは弾性変形領域 0 10 20 30 35 0 1 2 2.5 Poil (MPa) d L ( m m ) 2 0 F (ton) T=300K 4 6 8 10

(12)

圧力発生試験

転移圧力が既知の物質の転移圧を測定 し、発生圧力と荷重との関係を調べる。 圧力定点物質 物質 転移圧力(GPa) 温度 測定 NHF I-II 0.365 27℃ 体積変化 NHF II-III 1.17 27℃ 体積変化 KCl I-II 1.966 室温 体積変化 Bi I-II 2.55 室温 電気抵抗 Bi II-III 2.70 室温 電気抵抗 圧力媒体:ダフニーオイル シリンダー内径:5mm 体積変化:ガイドチューブに貼ったストレインゲージの 抵抗変化(ホイートストンブリッジの電圧(VSG)変化) Biの抵抗測定:直流4端子法 10 mm

(13)

装置の伸びの圧力変化 0 10 20 30 0 40 80 120 Poil (MPa) 1回目 2回目 R ( m ) W Bi 2.55G Pa 2.7GPa Biの抵抗の圧力変化 NH4F, KClの転移圧は2回以上の測定で一致 Biの転移圧力は2回の測定でよく一致している 2.5 2.7 2.9 3.1 3.3 3.5 -0.20 -0.18 -0.16 -0.14 -0.12 Poil (MPa) 0.365GPa NH4F I-II 装 置 の 伸 び ( a rb . u n it s ) 0 10 20 30 0 1 2 3 Poil (MPa) T=300K 0 2 4 6 8 F (ton) P ( G P a ) わずかに上凸のカーブ 荷重8 tonで3 GPaの圧力発生 圧力較正曲線

(14)

冷却テスト

• 室温で加えた荷重を保持したまま、装置を1.5 Kまで冷却 • 室温での圧力( PRT )と低温での圧力( PLT )の比較 PRT : マンガニン線の抵抗変化 ΔR/R0=2.45✕10-2P (P in GPa) [7] PLT : Snの超伝導転移温度の変化 ΔTc = -4.63✕10-1P+2.16✕10-2P2 (P in GPa) [8] 0 10 20 30 0 1 2 3 Poil (MPa) T=300K T<4.2K Teflon Cell=21mm Teflon Cell=25mm Cylinder I.D.=6mm P.M.=Daphne Oil 0 2 4 6 8 10 35 F (ton) P ( G P a ) P<1GPa : PLT<PRT P~0.5 GPa付近ではPLTは PRTの30%程度減少 テフロンセルを短くすると P>1GPaでPLTとPRTは10%以内 で一致

(15)

CeRhAsの逐次構造相転移とギャップ形成との関連を調べるため、電気抵抗、 熱膨張、熱電能の温度変化を一定の圧力下で測定できる定荷重式加圧装置を 開発した。 性能 圧力:0~3 GPa 温度:1.5~500 K 磁場:0~10 T 低温、高圧、強磁場下(多重極限環境)で電気抵抗、磁気抵抗、 ホール係数、熱電能、比熱の精密測定が行える。 3GPaまでの圧力を繰り返し発生できることがわかった。

小型定荷重加圧装置開発のまとめ

問題点 P<1 GPaで室温での圧力が低温で減少 ⇒(対策) テフロンセルをさらに短くする 圧力媒体の選択? ガイドチューブ、加圧チューブ SUS304N2 小型化に成功

(16)

CeRhAsの圧力下熱電能測定

熱電能:定常法 ヒーター:チップ抵抗 (R300K=120Ω) 熱電対:クロメル-コンスタンタン 温度差:0.05 K~0.3 K 圧力媒体:ダフニーオイル シリンダ内径:6 mm 圧力: Snの超伝導転移温度変化 マンガニン線抵抗の変化 圧力:0~2.6 GPa 温度:4.2 K~300 K コーン(Cu-Be) 電極プラグ(Cu-Be)

(17)

CeRhAsの圧力下熱電能

電気抵抗の急減と対応 30 KでのSのピーク ⇒P<1 GPaでは変化しない ⇒P>1 GPaで減少 ⇒P>2.1 GPaで消失 -5 0 0 5 0 10 0 15 0 2 0 0 2 5 0 1 10 10 0 0.1 1 10 10 0 C eR h As C eR h As d T //c 1.0 1.6 2.1 2.6 -50 0GPa S ( a rb . u n it s ) 1.6 2.3 2.6 3.0 1.1 0GPa (m c m ) r W II c  T (K) 3 0 0 T< T*で新たな斜方晶相の出現 [6] ギャップを抑制 今後の計画 さらに高圧下の実験 他の結晶軸方向の測定

(18)

参考文献

[1] T. Takabatake, F. Iga, et al., J. Magn. Magn. Mater., 177-181 277 (1998), 高畠敏郎, 伊賀文俊, まてりあ, 39, 38 (2000).

[2] T. Sasakawa et al., J. Phys. Soc. Jpn. 73, 262 (2004). [3] M. Nakajima et al., Acta. Phys. Pol. B, 34 1109 (2003). [4] T. Sasakawa et al., Phys. Rev. B 66, 041103(R) (2002). [5] S.Yoshii et al., Physica B 223 & 224, 421 (1996).

[6] K. Umeo et al., submitted to Phys. Rev. B. [7] E. S. Itskevich, Cryogenic 4, 365 (1964).

(19)

●活性化エネルギーの圧力変化

(30K~100K) • I//c:1GPa付近でブロードな山 • I//a :2GPa以上でギャップ消失 0 1 2 3 0 10 0 2 0 0 3 0 0 CeRhAs II c II a   P (GPa) E g ( K )

参照

関連したドキュメント

磁束密度はおおよそ±0.5Tで変化し,この時,正負  

検出用導管を必要としない減圧装置 3,000以上 開放 圧力計 SV 20GV ブロー用バルブ.. 検出用導管を必要とする減圧装置 2,000以上 SV

警告 当リレーは高電圧大電流仕様のため、記載の接点電

次世代電力NW への 転換 再エネの大量導入を支える 次世代電力NWの構築 発電コスト

(図 6)SWR 計による測定 1:1 バランでは、負荷は 50Ω抵抗です。負荷抵抗の電力容量が無い

直流電圧に重畳した交流電圧では、交流電圧のみの実効値を測定する ACV-Ach ファンクショ

測定結果より、凝縮器の冷却水に低温のブライン −5℃ を使用し、さらに凝縮温度 を下げて、圧縮比を小さくしていくことで、測定値ハ(凝縮温度 10.6℃ 、圧縮比

原子炉等の重要機器を 覆っている原子炉格納容 器内に蒸気が漏れ、圧力 が上昇した際に蒸気を 外部に放出し圧力を 下げる設備の設置