賢いロボットの作り方
~自分で考えて行動するロボットをつくる~
関東学院大学
理工学部(届出設置書類提出中) 准教授 元木 誠
本日の講義内容
知能ロボットと人工知能
人工知能の分類
人工知能を搭載したロボット
車輪型移動ロボットを賢くしてみましょう!
今後の知能ロボット研究
周囲の状況を認識し,自分で考えて行動するロボットのことを 知能ロボットといいます。 知能ロボットは賢さのレベルによって作り方が違います。 生物の脳をモデルにしたシステム(ニューラルネットワーク)で 作る方法を紹介します!知能ロボットと人工知能
知能ロボットとは? 周囲の情報をもとに自分で考え行動するロボットこと。 人工知能を搭載しています。 技術は、身近なところで応用されています。 人工知能の特徴 人間と同じように、自らの考えと行動を成長させ、 発展させることができる!! 「学習」と「進化」という二つの方法があります。 学習 「見本」データと照合することで最も適切な行動を導き、 その行動の結果から内部情報を修正していく方法。 進化 ある行動に対する評価値を設定し、 最も評価値の高い行動だけを残していく方法。ニューラルネットワーク
脳の神経回路の仕組みを数学モデルにしたもの 脳の神経回路 入手した情報を信号にして伝達していきます。 一つの信号が次のニューロン(神経細胞)に伝わり、さらに次々と複雑に伝 達することで情報処理を行います。 数式にしてコンピュータ処理することで、センサで感知した情報を、 人間と同じように処理する人工知能をつくることができる!! 樹状突起 神経細胞 軸索 シナプス この仕組みを利用ニューラルネットワークを用いた人工知能
ニューラルネットワークを使うと・・・ 例えば、「障害物をよける」といった 単純な反応行動を実現できます。 もう少し複雑な行動を行うためには・・・ 例えば、「一つ目の角を右折し、二つ目の角を左折する」 といった計画行動には、 「パルスニューラルネットワーク」 という仕組みが使用されます。 樹状突起 神経細胞 軸索 シナプスより複雑で高度な行動を実現するためには・・・
ニューラルネットワークを使うと・・・ ⇒ 単純な反応行動 パルスニューラルネットワーク ⇒ もう少し高度な計画行動 さらに、より高度な行動を行うためには・・・ 例えば、「人と対話をする」などの 相互理解が必要な行動には、 別の機能が使われます。 いくつかの人工知能システムを使い分けることによって、 より人間に近い行動が可能になります。 もしかしたら、人間が考えつかない「最良の方法」を、 人工知能が教えてくれる日が来るかも・・・ 夢ナビホームページより人工知能の分類(知能ロボットの場合)
反応行動・・・障害物回避,注視反応など 外界の事象を感じ,素早く反応するような行動。 計画行動・・・目標到達・帰還行動など 環境の地図や事物の知識と現在の状態とを照らし合わせつつ, 一定の目的に向かって遂行する行動。 適応行動・・・ニューラルネットワークの学習,強化学習など 経験を通じて自己の行為を改良することで目的を達成する行動。 協調行動・・・協調運搬,役割分担など 一定の評価軸から見たとき,複数のロボットが1体ロボットの行動よりも 高い評価を達成する集団行動。 相互理解・・・行為理解,模倣など 他者や自分の状況,振舞い,意図,感情などを理解したり, それに基づき意思疎通を行う知能。ロボットの行動決定~
反応行動
~(1)
Bioloidに自律行動させる
頭の中央赤外線反射率感知センサに反応があれば
挨拶する。
ロボットの行動決定~
反応行動
~ (2)
スタート 直立姿勢に 中央センサ値>50? 挨拶モーションを再生 YES NO YES 音感知回数!=0? 終了 NO 拍手モーションを 音感知回数だけ繰り返し再生 音感知回数←0判断ポイント
ロボットの行動決定~
計画行動
~(1)
二足歩行ロボットが自律的にボールを探索し, ゴールとボールの位置関係を考慮して ゴールにボールをシュートする lower layer motor approach module around modulestate1 state2 action sensor environment state action unification module selection of modules upper layer evaluation evaluation r r r’ sl1 sl2 su su al au au state3 shoot module sl3
ロボットの行動決定~
計画行動
~(2)
二足歩行ロボットが自律的にボールを 探索し,ゴールとボールの位置関係を 考慮してゴールにボールをシュートする
視覚センサで目標物(緑色の球)を
探索し,追従するように学習
人工知能を搭載したロボット
PALRO(パルロ) (1)
富士ソフト
知能化技術を集約した小型ヒューマノイドロボット 人に情報やサービスを提供する パーソナルホームコンシェルジュ として開発 身長約39cm、体重約1.6Kg https://www.palrogarden.net/ハードウェア
ネットワーク接続
https://www.palrogarden.net/
人工知能を搭載したロボット
車輪型移動ロボットを賢くしてみましょう!(1)
e-puck
(AAIジャパン社)
各種センサを搭載 近接赤外線センサ 8個 光センサ 8個 C-MOSカメラ 3軸加速度センサ マイク 3個 2個のステッピングモータで 左右の車輪を駆動 dsPICプロセッサ(microchip社)車輪型移動ロボットを賢くしてみましょう!(2)
シミュレータ 実環境(4倍速)
ニューラルネットワークを搭載する!
ロボットを障害物にぶつからないように ニューラルネットワークを利用して 行動させる。 各種センサ値と1ステップ前の出力値を ネットワークへ入力する。 ネットワークから左右の車輪モータへの 出力値が出力される。 ネットワークを進化で賢くする! モータへ出力 センサ値 ニューラルネットワーク 知能ロボットシミュレータ ・・・ ロボットを行動やニューラルネットワークの状態をコンピュータで解析するニューラルネットワークで計画行動を作ってみよう!
指示板の色で4種類の環境を区別して,
今後の知能ロボット研究
センサ・コンピュータ・モータは、さらに高度に多機能に
より高度な人工知能(AI)の搭載
技巧的な動きが可能(ダンスや、弦楽器の演奏など) 会話能力や自動的な学習能力も獲得 言葉を理解 常識を理解 感情を理解アカデミックロードマップ
ロボット分野アカデミックロードマップ
株式会社 日本総合研究所、社団法人 日本ロボット学会、 社団法人 人工知能学会、日本人間工学会 「ロボット分野に 関するアカデミック・ロードマップ報告書」より