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低周波用スペクトラムアナライザの試作 利用統計を見る

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低周波用スペクトラムアナライザの試作

数野寛 清弘智昭 (昭和52年8月31日受理)

Trial Construction of Low-Frequency Spectrum Analyzer

HiroshiKAZUNO NoriakiKIYOHIRO        AU〕stract  In order to analyze the higher harmonic waves generated from the thyristor converters or inverters, which are connected to the commercial frequency power line, a low・frequency spectrum analyzer has been constructed for tria1. For the purpose of this analysis, the spectrum analyzer will be su缶cient practically, if it is possible to analyze from fundamental wave up to 40th harmonic wave concerning harmonic order, and to measure up to one percentage of an amplitude of the fundamental voltage wave concerning amplitude of higher harmonic wave. The spectrum analyzer for trial is one of the heterodyne system and several remarkable features as follows:it is laid emphasis on practicability and simplicity of operation by omitting quite the additional high・grade functions provided in the marketed spectrum analyzer, and moreover, all filters used in the circuits are the active filters composed with the CR elements and the ordinary operational amplifiers, therefore, since the elements, which are hard to obtain at the general market, are not used entirely, it is possible to construct very inexpensively compared with the marketed spectrum analyzer. For one thing, this trial is a challenge whether the resolving power is obtained stably to what extent by using the CR active filters.   As an example, the test results for the typical square voltage wave were agree well with the calculation results with accuracy within±1%error to the reference amplitude of the fundamental wave. And thus the initial purpose was almost accomplished,  In this paper, the circuit construction and characteristics of the spectrum analyzer for trial are described. 1. まえがき   交流電源線路に多量の高調波が存在すると,誘導障 害,あるいはLCによる異常共振の発生,発電機や変 圧器のうず電流損の増加,皮相力率の低下,通信線へ の誘導障害などの各種高調波障害を生ずる。特にサイ リスタが電力の変換制御に必要不可欠となった今日, サイリスタ回路の効率,制御性などの改善も当然のこ とながら,高調波の発生を抑圧,防止,減少するため の研究も重要なものとなる。そのためには,まず商用 周波電源から発生する高調波の周波数分布を正確に把 握する必要があるが,このような低周波スペクトラム アナライザとしては,振動解析用のトラッキソグフィ ルタ,あるいは専用計算機を用いて,高速フーリエ変 換による実時間演算を行うものなどがある。しかしな がら,これらは,いずれも商用周波の高調波解析を主 目的としたものではないため,高調波の測定操作が極 めて複雑であったり,自己相関関数測定機能などの余 分な各種の機能を持ち,きわめて高価なものとなる。   サイリスタ変換器などの高調波を解析する場合に必 要な条件は次のようなものである。 1.測定周波数は50 HiもしくIX 60 Hzの整数倍で   ある。 2.サイリスタ変換器において問題となる高調波の  次数はせいぜい40次程度までであり,それ以上は  簡単なフィルタで除去しやすい。 3. 測定の目標となる高調波のレベルは低電力装.置   の歪率測定などとは異なり,基本波の1%程度,

(2)

  すなわち一40dB程度で十分である。  ここでは上の条件を満足するような,実用的なスペ クトラム・アナライザを試作しようとしたものであ る。  一方,スペクトラム・アナライザの性能は使用する いくつかのフィルタの特性に大きく左右される。ここ では入手困難な特殊部品の使用は一切さけ,一般市販 のCR素子と演算増幅器よりなるアクティブフィルタ によって所要のフィルタ構成を試みた。  ここに述べるスペクトラム・アナライザは実用性, 操作の簡潔性および特に経済性に重点を置いて構成し たものであり,一面見方によってはCR素子よりなる アクティブフィルタによってどこまで分解能を高めか つ安定に動作させうるか,一つの挑戦とも見ることが できる。試作機はほぼ初期の目的を満足することがで きたので,以下回路構成,特性等につき順を追って述 べる。

2.動作原理

 高調波分析を行うには,多くの次数の高調波成分を 持つ被測定波から,任意の次数の高調波成分を分離し て取り出す必要がある。このための方法としては次の

AD

   計算機  出力 変換 (a)

(b) BPF3 出力

・=厭

BPF1 BPF2 C1

C2 (c) C3 (d) c。出力      出力 単一一[司調フィルタ     図一1周波数分析の方法 Fig.1 Methods of frequency analysis. ようなものが考えられる。  1. デジタル計算機を用い,被測定波をAD変換し たのち,DFT(離散フーリエ変換),あるいはFFT (高速フーリエ変換)などの演算を直接行うもの。  2. フーリエ級数展開の演算を図一1(b)に示すよう にアナログで直接計算する方法。  3.図一1(c)に示すように,各高調波成分に対応す る帯域通過フィルタ(BPF)を測定しようとする高調 波の次数の数だけならべるもの。  4. 図一1(d)のように測定範囲より高い固定中心 周波数を持つ単一周波同調フィルタを設け,被測定信 号を基準発振器の出力で変調することにより得た側帯 波を測定し,基準発振器の周波数を変化させることに より,任意の高調波成分を得るもの。  1の方法は,マイクロプロセッサを用いれば実現可 能であると考えられるが,DFT, FFTの計算量は極 めて多く,また使用メモリなどもかなりの量を必要と するため,回路の複雑化はさけられない,などの欠点 がある。  2の方法は正弦波と,位相が90°進んだ余弦波の2 つの波形を発生させ,被測定波との積を求めてその出 力を0∼2πまでの区間積分,あるいは低域通過フィル タを通した後,ベクトル演算を行うものである。この 方法については実際に試作を行ったが,高次高調波成 分は一般的に,基本波成分に比較してかなり小さく, かつアナログ乗算器出力が(X・Y)/10なる形をとる ため,乗算器出力の波高値が小さくなり,乗算器の雑 音,ドリフト等の影響が無視しえないものとなり,そ の解決には,かなりの困難さを伴うと考えられた。  3の方法はフィルタの個数が,たとえぽ20次高調波 まで測定するものとすれぽ20個必要になり回路が複雑 になり,また基本波や2次高調波成分など50Hz,100 Hzにおいて高いQを持つ帯域通過フィルタを作るこ とは困難である。  以上のような理由により,ここでは4の方法を採用 した。  被測定信号波の第n次成分を Xn−xn・cos(2rrfnt +ψ)基準発振器の出力,すなわちキャリアの信号を C=c cos 2πf、tとおくと,乗算器の出力は次のように なる。   M=Xn・C ・= xn cos(2refnt十9)・c cos 2rrfst    …−9−1’;nXn[…{2・(fn+f3)t+・c)}         十cos{2π(fn−fs)十ψ}]  (2.1)  ここで式(2.1)で表される波形を∫oなる単一周波 同調フィルタを通す場合を考えると f。=f。1+f、す

(3)

なわちfn、−f。−fsなる次数の高調波成分とゾ。− f。2−fs,すなわちf。2一ゾ0+fsなる次数の成分の両 方の和がフィルタの出力に表れる。f。は測定しようと する高調波成分の最高次数の周波数 f.より大きいと すれば,ゾ0,f。1, f。2の間にはf。1<fm<fo<f。2な る関係が成立する。したがって,fn2は測定範囲外の 高調波成分であり,これを取り除くために,fm[Hzコ 以上の周波数を除去する低域通過フィルタを設ける必 要がある。被測定信号をこのような低域通過フィルタ を通した場合には,f。2の出力は極めて小さくなり, したがって単一周波同調フィルタの出力は次のように なる。   M一竿…[2・(fn+fs)t+・c)] (2・2)     fo=fn十fs  式(2.2)は次のことを意味している。すなわち単一 周波同調フィルタの出力の振幅は,基準発振器の振幅 と被測定信号波の第n次成分の振幅の積であり,その 高調波の周波数はfn−fo−f、で決定される。したが って基準発振器の出力振幅を一定にすれば,n次高調 波成分Xnを求めることができる。  実際に回路を設計するにあたり単一周波同調フィル タの中心周波数f。を適切な値に選ぶ必要がある。こ こでは実用測定次数を40次程度,すなわち2kHz程 度に決めたので,アoは2kHz以上に選ぶ必要がある。 またゾ。は前段に接続する低域通過フィルタの特性に も関係がある。たとえば図一2においてプ。を①の周波 数に選んだとする。この場合乗算器の出力の周波数成 分はf。1と∫。2になる。したがって低域通過フィルタ の遮断特性が図の実線のような場合には,f。2の周波 数成分がいくらか表れることになり,この場合には低 域通過フィルタの遮断特性は図の点線のようなものを 必要とする。したがってfoを測定最高周波数んに近 づけすぎると低域通過フィルタの設計が困難になる。  一一方単一同調フィルタの通過帯域幅BwはBw− f。/Qで表されるので,f。が高くなると,同じBwを 得るためにはρを高くする必要がある。一般的に能動 フィルタにおいては,Qを高くすると安定なフィルタ を作ることが困難になるので,foをあまり高くとるこ とは回路設計,製作の難しさを増すことになる。これ らの条件を考慮して,ここでは,f。を2.5kHzに決 定した。 3.試作回路の構成と動作  全体の回路構成  全体の回路のブロック図を図一3に示す。  被測定入力信号はアッテネータおよび増幅器により

波高値を5Vから10Vの範囲に設定される。次に入

力信号波は,0∼2500Hzまで利得OdB,それ以上で 90dB/octという急峻な遮断特性を持つ低域通過フィ ルタ(LPF)により測定範囲外の高調波は除去され る。  次段の平衡変調器はアナログ乗算器を用いており, LPFを通過後の信号を,基準信号発振器(VCO)の出 力波を搬送波として平衡変調する。単一周波同調フィ ルタ(BPF)は中心周波数f。−2500 Hzで,3dB帯域 幅は4Hzである。 BPFを通過した信号は整流平滑回 路により,全波整流と炉波が行われ,装置に内蔵の電 圧計,あるいはXYレコーダを動作させる。  基準信号発振器  VCOは電圧制御形発振器(Voltage Controlled Oscillator)であり,出力は正弦波であり,制御電圧 に対して250Hz/Vの割合で発振周波数が変化する。 自動掃引回路は,VCOの制御電圧をランプ状に変化 させ,XYレコーダ,あるいはメモリスコープに接続 することにより自動的に周波数スペクトラムを記録さ せるものである。カウンタは現在測定中の高調波の周 菖 ← 周波数  図一2 ア。の選択 Fig.2 Selection of/b.

量き

   」旦竺工._..一」    入力電圧設定回路  自動掃        引回路 XYレコーダ 搬送波 発振 周波数 カウンタ 整流 平滑       1520表示       図一3 試作装置のブロック図 Fig.3 Block diagram of the experimental apParatus・

(4)

入力o 1/10 1/100 1/1000 Dl D2 Rll Rl3 R6 R7 ・・1 −iS/1碗L! R5 : IC1 R8  RIO ユん  

RgD3

J)4 R12 1 IC2 : D5 R15     R16       D9  十15 IC3  C15

    T

    ㎞ Rl7 R18        r >掃引回路出力       IC5     図一4 入力電圧設定回路 Fig.4 Adjusting input signal circuit.

LE

IC6−2 1)7  1C6−3

   DIO

十15 波数を表示するもので,VCOの周波数をゾ、としたと きf−2500−fs〔Hz〕の周波数を表示する。  人力電圧設定回路

 入力信号の波高値を5Vから10Vの間に設定する

ための回路で,アッテネータ,増幅器,および波高値 を検出して,その波高値が所定の電圧範囲内にあるか どうかを表示する波高値指示回路により構成されてい る。図一4に回路図を示す。この回路図において,演算 増幅器の電源配線,位相補償回路などは省略してあ る。入力アッテネータの合成イソピーダンスは,1.11 MΩであり,したがって本装置の人力インピーダソ スは1.11MΩになる。アッテネータにより20dBご との調整を行い,IC 1による非反転増幅器の帰還抵 抗R7を変えることにより2.6∼20 dBの範囲で利得を 調整して,所定の振幅を得るようにしている。  IC 2∼IC 6はピーク値検出回路であり, IC 2, IC 3 で全波整流してD5, R正5, C 15により包絡線検波を 行い,入力信号波のピーク値を得ている。IC 4, IC 5 は比較器であり,それぞれ波高値の最高値(10V), 波高値の最低値を検出する。もし入力電圧の最大値が

10Vを越えた場合にはIC6の出力はOVとなるの

で,LED−D8は点燈する。同様にして波高値が5V

より小さい場合にはDloが点燈する。またIC 4, IC5 の出力がともに「0」の場合にはIC6−2が「1」に   R23 入カー.一一v C2  」 IC7 r C3  :[ R24

なりT1が導通するのでD9が点燈する。したがっ

てD8が点燈すれば波高値は過大, D10が点燈すれ ば過小となりD9が点燈するようにアッテネータ,お よびR7を調整すれぽよい。この回路により,測定時 に入力信号の大きさを調整するためにオシロスコープ を用いるなどの手順が省略され,測定能率の向上を計 ることができる。  低域通過フィルタ  低域通過フィルタは0∼2000Hzにおいて利得がO dBであり,それ以上の周波数では急峻な遮断特性を 持つ必要がある。これらの条件を考え,ここでは5次 連立チェビシフ形フィルタを用いた。連立チェビシフ 形フィルタは伝送零点を持つ回路で,通過域において 多少のリプルを持つが急峻な遮断特性を持つ。このフ ィルタの伝達関数は次のようになる。

鳴=

凵f言竃烏

      。』三±ω・22 (3..1)        S2+一鴛・+ω・22  (3.1)式が連立チェビシフ特性を持ち,通過域にお C4 0 R25 R26 IC8 十 R29 Cs IF   R28 c6

G m

  R27

1トー C7 R31 R32   1C9 C8     R35 Cg

I∬34

 R33

  図一5低域通過フィルタ Fig.5 Low・pass filter circuit. 出力 百川;:

 ー40 一50 o \ 1000 2000  3000      5000 周波数〔Hz〕   図一6低域通過フィルタの周波数特性 Fi9.6 Frequency response of the low.pass    filter。

(5)

けるリプルが,0.3dB,遮断特性が90 dB/octを持つ ためには遮断角周波数ω。と各定数は次の関係を満足 する必要がある。 ωα=0.5413ωc ω2v1=1.988ωc ω」V2=1.369ω¢ ω01=0.8284ωc ω02=1.031ωc Q,=1.275 Q2=6.387  実際に使用した回路を図一5に示す。R23とC2は一 次遅れ回路を構成しており,ω、=1/C2R23となる。 IC 8,IC 9の回路は式(3.2)における第2項,第3項 の伝達特性を持っており,ω。,ωN,QはIC 8につい ては次のようになる。 ωM一

コ…ρc…一最αW措

  Q,一旦/エ』薮子一幻

       11ωOs         Q  F(s)=一一一.      ・2+X’・+ω・2

   炉意一R是Q一告

   H_旦L

     R4  ここで各変数は,Q=200, ω0 2π これを3段縦続接続することにより, 中心周波数fo一 =2500Hz利得H−1になるように定め,        Q・−600, 3dB通過帯域幅4Hzの単一周波同調フィルタ 入力      ω∼V1

  砺一鉢   c6一三c・

       C3        R24・・R26=・2R2s   C4・=C5=        2       R29    K=1十       R28  試作した低域通過フィルタの周波数特性を図一6に示 す。3000Hzにおいて30 dBの減衰を得ており,40次 成分で3%の誤差に収まることがわかる。  乗算器  平衡変調器としてアナログ乗算ICを用いた。これ は変調による二次高調波の発生を抑止するためには, リソグ変調器のようなスイッチソグによる平衡変調は 望ましくないからである。乗算器の出力は入力X,Y に対してZ=X・Y/10になり,リニアリティは0.5%, 精度は1%以内である。  単一周波同調フィルタ  単一同調フィルタは,この回路の中心をなすもの で,装置の周波数分解能はこのフィルタにより決定さ れる。隣接次数の高調波成分からの漏れを1%にする       制御電圧 とすれぽ,50Hz離調における減衰は40 dBは必要に なる。また通過域の利得は,温度などの変化に対して 安定である必要がある。これらのことから,単一周波 同調フィルタとしては,RC素子と演算増幅器の利得 の変化に対して,増幅器の特性変化の感度の小さい Biquad形フィルタを用いた。またフィルタ1段だけで は所要Qを得るのは困難であるので,同一の回路を3 段縦続接続して必要なQを得ている。  図一7に1段あたりの回路図を示す。この回路の伝達 関数は次式で表される。 R3 (3.2) 一10

   Rl

   ICI L−〉出力   IC2    図一7帯域通過フィルタ  Fig.7 Band−pass filter circuit.  一20 亘.3。 警一・・  −50 一60     2460    2480    2500    2520       周i皮数 〔Hz〕    図一8単一一周波同調フィルタの周波数特性 Fig.8 Frequency response of the narrow band・pass    filter. 積分器  C

正弦波出力      シュミットトリガ  図一9電圧制御発振回路のプロヅク図 Fig. g Brockdiagram of the voltage controlled oscillator.

(6)

積分器 出力 SW2  SW1 ON   ON i 1 1 1 1 l      l 1 シュミットトリカ 出力 1 〕ガ    図“oVCO出力波形 Fig.10 VCO output waveforms.

反転増1 縮   SWI   C積分器

制御 d圧 十IC1 一

SW2

R 一 1ε2 十 o十 十 IC3 @1C4 η        .f 十15V      シュミットトリガ ・ 正弦波出 1 一一 P5V         ・   ,バッファ増幅  折線近似回路 :IC5 Fig.11 図一11電圧制御発振回路 Voltage controlled oscillator circuit. を得ている。図一8にフィルタの周波数特性を示す。  電圧制御発振回路  電圧制御発振回路のブロック図を図一9に示す。発振 器は積分器と正負等しいヒステリシスを持つシュミッ ト回路および2つのアナログスイッチSW 1, SW 2よ り構成される。最初シ=ミット回路の出力が「1」で あるとするとSW 1はONになり,制御電圧は積分さ れ,しだいに負になる。積分器の出力電圧がシュミット 回路の負側のヒステリシス電圧Vπより下がるとシ= ミット回路は反転して「0」になり,SW 1はOFF, SW 2はONになる。したがって積分器には負の制御 電圧が印加されるので,出力電圧は上昇する。このよ うな動作を繰り返すことにより,発振回路は発振を持 続し,積分器,シュミット回路の出力には図一10の波 形が得られる。図一11にVCOの全回路図を示す。 IC 3 は積分器,IC 4はシュミット回路である。 V,を制御 電圧,V。をIC 4の出力電圧とすれぽ発振回路の発振 周波数は次のようになる。

  f−☆・lliii・:i    (3・・3)

V。,C, R, R、, R2は一定であるから発振周波数は, 制御電圧れに比例することがわかる。  積分回路の出力は,折線近似回路により正弦波に変 換される。この正弦波は基準信号波として用いられる ので,ひずみ率を低くする必要があり,ここでは5本 の折線を用いて正弦関数を近似しており,実測におい て0.4%の高調波ひずみ率に抑えられている。折線回 路の等価回路を図一12に示す。V,<V2<V,の関係が ある。れ<γ、の時にはDl, D2, D3は逆バイアスさ れてOFFとなりVoはViとともに上昇する。 V,− V,+V.(V.:順方向雷圧降下)になると1)1は導通 するのでれ>V,でet V。はRiとRiで分圧された電 圧VO−Vi・Ri/(R1十R,)になる。れ>V2になるとさ らにR2によっても分圧されるのでVoは図一12に示 すようにしだいに上昇率が低下する。これを負領域に おいても行えば,三角波入力に対して,正弦波出力が 得られる。  自動掃引回路  XYレコーダ,あるいはメモリスコープに周波数ス ペクトラムを自動的に書かせるため,VCOの制御電、 Vi Ri Vo 一15V Rl R2 R3 D1 D2 D3  V1二γ、三V,三

  E

     }募

      V, V2 V,        v↓      図一12 折線近似回路 Fig.12 Piecewise apProximation circuit. VR 1

  SW

  ICI       IC2       1C3     図一13 自動掃引回路 Fig.13 Automatic sweep circuit.

(7)

圧を自動的に上昇させる回路である。掃引回路の出力

をXYレコーダのY軸に,また整流平滑回路の出力

をX軸に接続することにより,全スペクトラム分布を 自動的に記録させることができる。自動掃引回路の全 回路図を図一13に示す。IC 1は積分器であり,電圧上 昇率をVR 1により調整する。 IC 2は利得1の反転増 幅器であり,VR 2により掃引開始電圧を設定するた めのものである。IC 3はバッファであり, VR 3を調 整することにより,掃引終了電圧を決定する。  周波数カウンタ  周波数カウンタはf・−2500−fs〔Hz〕を計数し表示 する回路であり,4桁の10進ダウソカウンタにより構 成される。測定基準時間は1秒であり,この間にカウ ソタに入力されるパルスを計数する。測定基準時間の 終了まで,入力パルスを数え下げ計数する。各カウン タの出力はデコーダにより7セグメント表示信号に変 換されて,発光表示素子により表示が行われる。これ により現在測定中の周波数を知ることができた。な お,アナログ回路への雑音の誘導などを考慮し,カウ ンタなどの論理素子はすべてCMOSを用いている。

4.測定結果

は基本波の1%以内に収まっており,十分実用になる ことがわかる。また50Hzの正弦波のスペクトラム分 布を図一14に示す。50Hzにスペクトラムが1本出て いることがわかる。図一15に方形波のスペクトラム分 布の実測値を示す。1/n特性が良く表れていることが わかる。図一16に三角波のスペクトラムを示す。図一17     表一150Hz方形波周波数分析結果 Table l Frequency analysis of a typical square     wave. 次当計〔算値実測%〕  〔%〕判次数1計〔蕩〕値1実〔勢〕値 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 33.3 20.0 14.0 11.1 9.1 7.8 6.7 5.9 5.3 4,8 4.3 4.0 32.5 20.0 14.0 11.0 9.2 7.6 6.8 5.9 5.2 4.8 4.2 3.8 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 3.7 3. 4 3.2 3. 0 2.9 2.7 2.6 2.4 2.3 2.2 2.1 2.0 3.6 3.3 3.1 2.9 2.7 2.6 2.4 2.3 2.2 2.1 2.0 1.9 表一1に50Hz方形波を分析した結果を示す。誤差 冥100 二

嵩80

,§60 藁 儒4°

苔20

翼 鞘’    500      1000      1500      2000      2500         周波数〔Hz〕   図一14正弦波スペクトラム分布 Fi9.14 Spectrum of a sinusoidal wave. 冥100 〈ll 80 1§60 曇 ㎏ 40 奪 鴬 20 憂 曇 o 欄    500      1000      2500      2000      2500         周波数〔Hz]   図一16三角波スペクトラム分布 Fi9.16 Spectrum of a triangle wave. 〔100 くロ80 羅 ,§60 曇 緩4・ 萱,。 § 500 1000      1500  周波数〔Hz〕    図一15方形波スペクトラム分布 Fig.15 Spectrum of a typical square wave・ 2500 区100 叢・・ 曇、。 欝 b 40 苔

亘20

1000      1500  周波数〔Hz〕 2500    図一17PWM整流装置の電源側電流波形の       スペクトラム分布 Fig.17 Spectrum of ac power line current wave of     the PWM rectifire circuit.

(8)

に著者らが別途研究中の三相PWM整流回路の電流

波形とその周波数スペクトラム分布を示す。第11次と 第13次に有力な低次高調波が存在していることがわか る。また高調波の分布が10次以下にはほとんど存在せ ず,高い周波数に分布していることが良くわかる。  単一周波同調フィルタの利得は1段あたりのQを下 げるなどの対策を講じたが,まだ温度に対する利得の 変動が幾分存在し,室温が大きく変動すると利得が変 化し正確な測定が困難となるうらみがある。しかしな がら周波数分布は,基本波に対する相対的な高調波成 分の比を求めるものであり,基本波の振幅を測定して から,最高次高調波の振幅を測定するまでの間,温度 が大きく変動しなけれぽよいので,実用上たいした問 題とはならない。 5. む す び  商用周波電源の電圧,電流波形に含まれる高調波を 解析するためのスペクトラムアナライザを試作した。 その結果40次までのスペクトラムを基本波に対する誤 差1%程度で測定することができた。また40次以上で は,入力の低域通過フィルタの特性上50次∼60次の成 分が十分減衰せず重畳されるために誤差は大きくなる が測定は可能である。実際50次以上の高調波は電源の L分,あるいは変圧器の漏れインダクタソスなどによ り減衰すると考えられるのでそれほど大きな誤差を持 たないとも考えられ大まかな高調波分布を知るためな らば十分実用になるといえる。温度変化の影響を除く 対策の必要があると考えられる。  最後に本装置を試作された本学電気工学科卒業生橋 本素史氏に感謝の意を表する。

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エッジワースの単純化は次のよう な仮定だった。すなわち「すべて の人間は快楽機械である」という

Q7 

2) ‘disorder’が「ordinary ではない / 不調 」を意味するのに対して、‘disability’には「able ではない」すなわち

 Rule F 42は、GISC がその目的を達成し、GISC の会員となるか会員の