• 検索結果がありません。

看護師を対象とした倫理教育プログラムの開発と評価に関する研究 : 上越地域看護師の倫理的問題解決能力の向上を目指して

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "看護師を対象とした倫理教育プログラムの開発と評価に関する研究 : 上越地域看護師の倫理的問題解決能力の向上を目指して"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

看護師を対象とした倫理教育プログラムの開発と評

価に関する研究 : 上越地域看護師の倫理的問題解

決能力の向上を目指して

著者

水澤 久恵, 小林 綾子, 古澤 弘美, 柳崎 晴美

, 和田 恵美子, 渡邊 繁子, 高橋 玲子, 竹原

則子

雑誌名

看護研究交流センター年報

20

ページ

9-10

発行年

2009-09

URL

http://hdl.handle.net/10631/1265

(2)

新 潟 県 立看 護 大 学 看 護 研 究 交 流 セ ン ター 年 報

看護師を対象とした倫理教育プログラムの開発 と評価に関す る研究

− 上越地域看護師の倫理的問題解決能力の向上を 目指 して−

水 澤 久 恵1),小 林 綾 子1),古 澤 弘 美 一2),柳崎 春 美2),和 田 恵 美 子2), 渡 邊 繁 子2),高 橋 玲 子2),竹 原 則 子2) 1)新 潟 県 立 看 護 大 学,2)新 潟 県 立 中央 病 院 キー ワー ド:看 護 倫 理,倫 理 教 育,プ ロ グ ラム 開 発,評 価 目的 臨床 の 現 場 で は様 々 な 倫 理 的 な 問題 が 生 じ,看 護 師 が看 護 実 践 上 経 験 す る倫 理 的 問題 も多 様 化 して い る.先 行 研 究 に お い て,看 護 師 は1ヶ 月 に1∼3回 の倫 理 的 問題 を経 験 して い る も のが 多 く,倫 理 的 問題 の解 決 割 合 は,6割 が 未 解 決 な 状 況 に あ っ た.ま た,倫 理 的 問題 に関す る一 般 的知 識 につ い て, 9割 以 上 の看 護 師 が 自分 に は知識 がな い と回答 し,倫 理 教育 の 必要性 につ い て9割 近 くが必要 で ある と認 識 してい た.そ して,倫 理 研修 受 講 の有 無 で は,「受 講 してい ない 」とす る ものが 半数以 上 を 占め,倫 理 教 育 の 受講 が 必ず しも高 くない こ とが判 明 した(水 澤,2008).こ の結 果 よ り,現 職看 護 師 の倫理 教 育 へ の ニー ドは非 常 に高 く,現 職看護 師を対象 とした有効 な倫理教育プログラムを開発 し,そ れ らニーズに対応 す る こ とは急 務で あ る と思わ れ た.そ こで,本 研 究 は,看 護 師 を対象 とした倫理 教 育 プ ロ グラ ムの 開発 と その評 価 を行 い,教 育 お よび 看護 実践 に資す る こ とを 目的 とした. 研 究 方 法 研 究期 間(2008年7月 ∼12月)に お い て,1.看 護 師 を対象 と した倫 理教 育 プ ログ ラムの 開発 と,2. 倫 理 教育 プ ログ ラム のプ ログ ラム評価 と看 護 師 の ア ウ トカ ム評 価 を行 った. 1.倫 理 教育 プ ログ ラム の開発 につ いて 事 前 に行 われ た 対象 施設 の看 護 師 の倫 理教 育 に関す るニー ズ を調 査,文 献 検 討,研 究分 担者 相 互 の話 し 合 いの も と,テ ー マ の絞 り込 み,学 習 目標,教 育 方針 ・コ ンセ プ トを定 め,教 育要 点 を 明確 に した.目 的 は,臨 床 倫理 や 看護 倫 理 の概 念,病 院 にお け る倫 理 的 問題 の特 徴,倫 理 的 問題解 決 の た めの 系統 的思 考 に つ いて理 解 す る こ と,価 値 の多様 性 と 自身 の価 値観 へ の気 づ き,道 徳 的感 受 性,道 徳 的推 察能 力 を高 め, 専 門職 と して の倫理 的 態度 を養 うこ とで あ る.プ ログ ラム は,米 国生命 倫理 人 文 学会(ASBH)の 推 奨 す る倫理 の 中核 能 力 と して の①核 とな るス キル,② 核 とな る知識,③ 人 格 性を 中心 に据 え た講義,事 例 検討 か ら構 成 され る もので ある.1ヶ 月 に1∼2回 の ペー ス で のプ ログ ラム を開催 し,ト ー タル5回 で完結 と し た.研 究 対 象 は,500床 前後 の病 床 を もつ 広域 基 幹A病 院 の看 護 師30名 程 度 とした. 2.倫 理 教育 プ ログ ラム のプ ログ ラム評価 と看護 師の ア ウ トカ ム評 価 につ いて 対 象 は500床 前後 の病 床 を もつ 広域 基 幹病 院 で働 き,倫 理教 育 プ ログ ラム に参加 し,プ ロ グラ ム評 価, ア ウ トカ ム評 価 に関す る研 究 同意 の得 られ た看護 師 と した.研 究 デ ザイ ンは,記 述 相 関的 研 究,質 的帰納 的研 究 で あ る.調 査 方 法 は,自 記 式質 問紙 調 査(留 め置 き法)お よびイ ンタ ビュー 調査 を行 い,調 査 内容 は,倫 理 教 育 プ ログ ラ ムの プ ログ ラム評価 と看護 師の ア ウ トカ ム評価(教 育 的効 果)に つ い て の 内容 で あ る.倫 理 的 配慮 とし,新 潟 県立看 護 大学倫 理 委 員会 並 び に,対 象 施設 病 院 倫理 委 員会 の承認 を得 て実 施 し た. 結 果 1.倫 理 教 育 プ ロ グ ラ ム の 開 発 に つ い て 開 催 時 間:1回90分,17:30∼19:00ま で.内 容:第1回,8月5日(火)コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 基 礎 グ ル ー プ 演 習(事 例 検 討),講 演 会(終 末 期 医 療 に 関 す る 内 容,意 思 決 定,イ ン フ ォ ー ム ド ・コ ン セ ン ト),32名 参 加.第2回,9月2日(火)倫 理 的 問 題 解 決 の た め の 系 統 的 知 識,28名 が 参 加.第3回, −9−

(3)

9月17日(水)臨 床 事 例 の提 示 と4分 割 表 な どの活 用 方 法,30名 が参 加.第4回,10月15日(水)臨 床 に お け る実 際 の事 例 検 討,28名 が 参 加.第5回,10月22日(水)プ ロ グ ラ ム を通 して の 学 び や 倫 理 的 問題 に 対 す る認 識 や 態 度 の変 化 に つ い て,振 り返 りの た め の グル ー プ デ ィ ス カ ッ シ ョン,30名 が 参 加 した.た だ し,第1回,2回 の講 演 につ い て は希望 者 に公 開 し大 勢 の参加 を得 た. 2.倫 理 教育 プ ログ ラム のプ ログ ラム評価 と看護 師の ア ウ トカ ム評 価 につ いて 1)プ ロ グ ラ ム評 価 に つ い て は,倫 理 教 育 プ ロ グ ラム の 目的や 構 成,内 容,時 間 や 進 行 の適 切 性 な ど に つ い て 質 問紙 を用 い て,プ ロ グ ラム 終 了 後 に調 査 を行 った.プ ロ グ ラ ム に参 加 した32名 中31名 (回収 率:97%)か ら回答 が得 られ た.参 加 者 の 多 数 が必 要 か つ役 立 つ 内容 と回 答 した が,終 了 時 間 が遅 す ぎ る,時 間 が 長 い,講 義 の 内容 が多 い な どの 意 見,理 解 度 につ い て も 「あ ま り理 解 で き な か っ た 」 との 回答 が 数 名 い た.2)看 護 師 の ア ウ トカ ム評 価 に つ い て は,プ ロ グ ラ ム に 参加 した看 護 師 32名 の うち,20名(回 収 率:63%)か ら回 収 が 得 られ た.① プ ログ ラム 参加 の 前 後 に道 徳 的感 性得 点(中 村 ら,2001)に つ い て の 質 問紙 調 査 を行 っ た.デ ー タ は,統 計 パ ッケー ジSPSS16.OJfor Windowsを 用 い てWilcoxonの 符 号付 順位 和 検 定 を行 い,欠 損 値 の な い13名 の 参加 前 後 のMST総 得 点 を比 較 した が有 意 な 差 は な か っ た.質 問項 目にお い て,プ ログ ラム 参加 前 後 の 回答 に 有 意 差 が認 め られ た も の は,「 よ い看 護 ・医 療 に は,患 者 が 望 ま な い こ とを決 して強 制 しな い こ とを含 む と信 じ て い る」,「経 験 上,意 思 決 定 の 少 な い患 者 は,他 の 患者 よ り もケ ア を必 要 とす る と思 う」 で あ っ た. それ らは,プ ロ グ ラ ム参 加 前 に 比 べ 参 加 後 の得 点 が 上 昇 して い た.② プ ロ グ ラ ム を通 して の 学 び や 倫 理 的 問題 に対 す る認 識 や 態 度 の変 化 に つ い て,イ ン タ ビュー に 同意 の 得 られ た8名 を対 象 と し,平 均 30分 のイ ン タ ビ ュー を行 っ た.イ ン タ ビ ュー 内容 を分 析 した 結 果,看 護 師 は 「医 療 者 の様 々 な価 値 観 」 「自分 自身 の 傾 向」 「研 修 前 の 理 解不 足 な 状 況 」 「患者 の価 値 観 の 傾 向」へ の気 付 き,「 意 思 伝 達 の 難 し さ」 や 「倫 理 的 問題 に敏 感 に な る」 とい っ た こ と を実 感 して お り,『倫 理 的感 受 性 の 高 ま り』 を 体 験 して い た.そ の 一 方 で 「倫 理 的 知 識 の習 得 と深 ま り」 か ら 自 らの倫 理 的 知識 に基 づ き 「倫 理 的思 考 す る こ との重 要 性 」 に気 づ い て お り 『倫 理 的 に推 論 す る』 カ を身 につ け て い た.こ れ らの こ とは, さ らに 『倫 理 に 関 す る学 習 へ の 意欲 』 を 高 めて い た.そ して 『問 題 解 決 に 向 けて の 困難 性 』 を感 じな が らも倫 理 的 に行 動 しよ う と 「何 か あ った 時 に振 り返 る」 こ とや 「研 修 で得 た 知識 を活 用 」 す る こ と で 『倫 理 的 行 動 の 変 化 』 を試 み 『新 た な課 題 の発 見 と実 践 へ 向 けて 』 問題 解 決 の た め に何 を した らい い か 判 断 し,実 際 に行 動 す る とい うこ とにつ な が っ て い た. 考 察 1.倫 理 教 育 プ ロ グ ラ ム の プ ロ グ ラ ム評 価 と して は,参 加 者 の 多 数 が必 要 か つ 役 立 つ 内容 と回 答 して お り,本 プ ロ グ ラム が現 任 看 護 師 に とっ て有 用 な も の で あ っ た と評 価 で き た.勤 務 との兼 ね 合 い か ら 終 了 時 間 が 遅 す ぎ る,時 間が 長 い,講 義 の 内 容 が 多 い な どの意 見,理 解 度 に つ い て も 「あ ま り理 解 で き な か っ た 」 との 回 答 が数 名 い た こ とか ら,今 後 もプ ロ グ ラ ム の構 成 や 方 法 な どに修 正 を加 え て い く こ とが 必 要 で あ り,そ れ に よ り有 用 か つ 実 用 的 な プ ロ グ ラ ム に な っ て い く と考 え られ た. 2.看 護 師 の ア ウ トカ ム評 価 の視 点 か ら,人 々 の権 利 の擁 護 者 と して の機 能 を発 揮 す るた め に は,倫 理 的行 動 の4つ の要 素(倫 理 的 感 受 性,倫 理 的推 論,態 度 表 明,実 現)を 向 上 させ る こ とが 必 要 とい われ て お り,看 護 師 は,倫 理 的感 受 性 の高 ま りを体 験 し,倫 理 的 に推 論 す る力 を身 に付 け,倫 理 的行 動 変 化 を試 み て い た こ とか ら,本 プ ロ グ ラ ム は,こ の4つ の 要 素 を 向 上 させ る もの で あ り倫 理 教 育 プ ロ グ ラム と して意 義 あ る も の で あ っ た と考 え られ た.今 後 は,看 護 師 が倫 理 的 問題 解 決 に 向 け て の 困 難 性 をあ ま り感 じる こ とな く行 動 変 化 が 起 こせ る よ うにす る こ とが必 要 で あ る.そ の為 に,今 後 も事 例 分析 な どを重 ね て 倫理 的 に推 論 す る力 を高 め て い く こ と,ま た,組 織 的 な 検 討 をす る こ とが で き る よ う広 い 対 象 に及 ぶ 倫理 的 推 論 能 力 の 育成 が 望 まれ る. 文 献 水 澤 久 恵:病 棟 看 護 師 が看 護 実 践 の 中 で経 験 す る倫 理 的 問題 と対応 の 実 態 及 び 関 連 要 因 の検 討.平 成 19年 度 新 潟 県 立 看 護 大 学 学 長 特 別 研 究 費 研 究 報 告 書,39-46,2008. 中村 美 和 子,西 田文子,比 江 島欣慎,他3名:MoralSensitivityTest(日 本 語 版)の 信 頼 性 ・妥 当 性 の 検 討(そ の2)− 臨 床 看 護 婦(士)に 焦 点 を 当 て て −.山 梨 医 大 紀 要,18,41-46,2001. −10−研修

参照

関連したドキュメント

2.認定看護管理者教育課程サードレベル修了者以外の受験者について、看護系大学院の修士課程

「社会人基礎力」とは、 「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な 力」として、経済産業省が 2006

参考資料12 グループ・インタビュー調査 管理者向け依頼文書 P30 参考資料13 グループ・インタビュー調査 協力者向け依頼文書 P32

の 立病院との連携が必要で、 立病院のケース ー ーに訪問看護の を らせ、利用者の をしてもらえるよう 報活動をする。 の ・看護 ・ケア

では,訪問看護認定看護師が在宅ケアの推進・質の高い看護の実践に対して,どのような活動

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

● 生徒のキリスト教に関する理解の向上を目的とした活動を今年度も引き続き

● 生徒のキリスト教に関する理解の向上を目的とした活動を今年度も引き続き