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溶接・接合技術特集の発刊にあたって  (平田弘征)(236 KB)

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1 〔新 日 鉄 住 金 技 報 第 409 号〕  (2017)

巻頭言

鉄鋼材料は,素材としての高い潜在能力を有し,その性能を高めながら,社会に貢献 しています。例えば,自動車分野では1 000 MPaを超える高強度鋼板の適用が拡大し, 車体の軽量化と衝突安全性の両立により,地球環境保護と社会生活の向上を支えていま す。エネルギー分野では,寒冷地や深海で使用される油井管やラインパイプ,600℃を 超える高温で使用される発電ボイラ用特殊管など過酷な環境で使用される鋼管が開発さ れ,エネルギーの安定供給,エネルギー効率の向上を実現しています。また,社会イン フラストラクチャ分野では,高性能構造用鋼板や塗装周期延長耐食鋼板の適用が構造物 の信頼性を高め,社会基盤の充実に寄与しています。さらに,将来の水素社会の到来を 見据えた新たな材料の開発も進められています。 しかしながら,いかに優れた性能を有する材料でも,お客様のもとで,自動車,パイ プライン,発電ボイラ,建築,橋梁,船舶など構造物として組み立てられ,その機能を 発揮できなければ,社会に貢献することはできません。 溶接・接合技術 は,リベット接合に始まり,アーク溶接,抵抗溶接,レーザー溶接 など古くから鉄鋼材料を構造物として組み立てる,鉄鋼材料と社会をつなぐための欠か すことのできない技術として発展,普及してきました。 一方で,近年の材料の高性能化に伴い,溶接,接合部の健全性,信頼性を確保するこ とが一層難しくなってきています。さらに,他素材との共存の必要性もますます高まっ ています。そのため,溶接,接合技術が,今後の鉄鋼材料を用いた ものづくり のキー 技術であるといっても過言ではないでしょう。 新日鐵住金(株)でも,お客様に安心して当社の製品をお使いいただけるよう,材料の 溶接・接合性の改善,材料の性能を活かす溶接材料ならびに新たな溶接・接合プロセス の開発に絶えず取り組んでいます。このたび,新日鉄住金技報 溶接・接合技術特集 では,様々な製品分野の研究開発事例の一端をご紹介いたします。本誌を契機に,読者 の皆様には当社における取り組みをご理解いただく機会となれば幸いです。 最後に,日頃のご愛顧に感謝申し上げるとともに,引き続きご指導を賜わりますよう お願い申し上げます。

溶接・接合技術特集の発刊にあたって

平 田 弘 征

* 鉄鋼研究所 接合研究部長 博士(工学)

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