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大企業における雇用・労務管理の変化 : 終身雇用制の動向を中心に

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Academic year: 2021

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(1)

"大 企 業 に お け る 雇 用 ・労 務 管 理 の 変 化"

終 身雇 用制 の動 向 を中心 に

小 山 田 英 一

"Ch

anging

Facets

of Personnel

Administration

in Big

Enterprises

in the

Changing

Environment

of Management

—Focusing upon the "continuan

ce or decline" of the

life-time

employment practice

--Eiichi Oyamada

There are now pros and cons on the continuance of the so-called life-time employ-ment practice.

"Adherence to the practice of life -time employment" is the unanimous voice of big enterprises, whereas they have, on the one hand, launched into hiring mid-career persons on a large scale and early promotion of high-talented young people, and have also been continuously excluding middle-aged and older persons on the other hand.

Confusion is inevitable by such contradictory practices, and it is not possible to evaluate the present employment situations as under the life-time employment practice if we stick to the generale oriteria for it, although some improvements are noticed in their personnel administration.

This article aims at clarifying the changing, complex situations of employment in big enterprises, referring to the recent survey on the changing employment adminis-tration, which the author participated in and the Ministry of Labour sponsored .

(1)は じ め に 昭 和61年 か ら63年 に か け て,経 済 基 調 の積 極 化 と と もに,企 業 の新 規 学 卒 者 採 用 の量 的 格 大 が再 び は じま った が,他 方 技 術 革新,産 業 構 造 の転 換,事 業 構造 の転 換(リ ス ト.ラク チ ャ リソ グ),経 営 の多 角化,・国際 化 が 一層 進 展 し,こ れ と と もに大 企 業 の大 学 卒 中途 採 用 が各 業種 の各 社 で一 斉 に制度化 され,"変 化 に 対応 し,即 戦 力 を 求 め る"企 業 行 動 と して 注

(2)

目 され た.も っ と も,公 正 取 引 委 員 会 の ま と め に よる と,昭 和54年 度 以 降 の 本 業 比 率 の動 向 は,54年 度86.7%で あ った ものが59年 度 に 84.5%,更 に61年 度 に は80.2%へ と低 下 して お り,多 角 化 の進 展 が か な り長 期 的 トレ ソ ド と して続 い て きて い る こ とが判 る. 他 方,勤 労 者 の意 識 変化 も進 み,中 途 採 用 の増 大 の裏 腹 の問 題 と して転 職 者 の増 大 がみ られ,昭 和62年 「就 業 構 造 基 本 調 査」 に よ る と62年10月 迄 の1年 間 に転 職 した 者 は 第1次 石 油 危機 直 後 の49年 を 上 回 り,265万 人 と, 31年 の 調査 開 始 以 来 の最 高 とな った.ま た, 職 業 別 に は 「事 務 ・技 術 ・管 理 的職業 従事 者」 (ホ ワイ トカ ラ ー)の 離 職 者 数 が 「生 産 ・労 務等 作業 者 」(ブ ル ー カ ラ ー)を 上 回 っ た こ と も注 目 され る. 以 上 の よ うな 労 働 力 流動 化 の進 展 の 中 で, 中高 年 齢 者 の 出 向 ・転 籍 は 減 少 す る ど ころ か 増 大 の傾 向 が み られ,い わ ゆ る 日本 的 経 営 の 支 柱 の1つ で あ る 「終 身雇 用 制 」 が もは や 崩 壊 した とい う議 論や,崩 壊 しか け て い る とい う議 論 が こ とに 学 界 で は か な り活 発 化 し よ う と して い る.終 身 雇 用 制 の 修正 な い し崩 壊 は, その裏腹 の慣 行 で ある 「年功 序列 制」 の婦趨 を 検 討 しなけ れ ぽ な らな い し,当 然 最近 に おけ る能 力 主 義 労 務 管 理 の 内実 を も検 討 しな け れ ぽ な らな い こ とに な ろ う. この よ うに 企 業 の 雇用 管 理 を と りま く環 境 が 大 き く変 化 しつ つ あ る中 で,大 企 業 が従 来 か ら の雇 用 管 理 体 制 や 労 務管 理 を 新 しい 時代 に ど う対 応 させ よ うと して い るか は極 め て興 味 の あ る とこ ろ であ り,労 働 省 職 業 安 定 局 の 委 託 を受 け て,爾 雇 用 開 発 セ ソ タ ーが 実 施 し た 「雇 用 環 境 の変 化 に対 応 した 雇 用 改 善 に 関 す る企業調査窪 踏 戴 て,以 上 のよ う儲 点 に 関す る大 企 業 の企 業行 動 につ き,論 点 を 整理 して置 き た い.こ の調 査 の調 査 時 点 は, 昭 和63年11月 で,上 場 一 ・二 部 お よび未 上 場 有 力 企 業(1,000人 以 上),合 計2,457社 を対 象 と した もの で,筆 者 も参 加す る機 会 を与 え ら れ た. (2)終 身 雇 用 制 存 続 ・崩壊 論 の併 存 まず 冒 頭 に終 身 雇 用 制 に 関す る存 続 ・崩 壊 論 とこれ まで の推 移 に つ い て簡 単 に整 理 して 置 きた い. 藤 田若 雄 氏 は 日本 の 労 使 関 係 を年 功 的 労 使 関 係 と規 定 し,① 従 業 員 の位 階 的構 成 す なわ ち職 員 と工 員 の断 層 的 格 差 を と りな が ら,位 階 的 順 序 の も とに1つ の 統 一 を 構 成 して い る 従 業 員構 成,② 終 身 雇 用(停 年 退 職 まで)に よる 生 活保 障 二年 功 賃 金(定 期 昇 給 と退 職 金 制 度)と 日常 生 活 に対 す る福 利 施 設,③ 企 業 忠 誠 ・永 年 勤 続 を基 本 と した 秩 序 の下 で の昇 進 と疎 外 の対 抗 関 係 の3つ で 規定 され る と し 憂1) ところ で,終 身雇用 制 とい う言葉 は,James C.Abegglenが 「日本の経 営」(1958年,邦 訳 も同年)に お いて は じめ て 使 用 し,そ れ ま で の雇 用 慣 行 が改 め て 再 確 認 され,1つ の 概 念 と し て わ が 国 に 定 着 した."雇 主 は従 業 員 を 解 雇 した り一 時 解 雇 した りし よ う と しな い し,ま た 従 業 員 は会 社 の雇 用 をや め よ う とは しな い の であ る."と 彼 は 指 摘 した が(3)これ 迄 能 力 差 に よ る淘 汰 や忠 誠 と反 逆 の 緊張 関係 の結 果 か らの 自己退 職 は少 くなか った で あ ろ う し,戦 後 の 大 争議 の 多 くが 合理 化 の た め の 人 員 整 理 に端 を 発 して い るだ け に,あ く迄 も 原 理 と して の理 想 であ り,1つ の 理 念 型 で あ った とい え る であ ろ う. 昭和30年 代 の 中頃 か ら40年 代 にか け て 完 成 を み た終 身雇 用 慣 行 の要 件 と して,間 宏 氏 (4) は 以 下 の もの を 挙げ て い る. ① 募 集 方 法 は,学 校 ま た は縁 故 を 中心 に行 わ れ,新 聞 広 告 や職 業安 定所 を 使 わ な い. ② 募 集 対 象 者,し た が って 採 用 者 は,原 則 と して 新 規 学 校 卒 業 者 と し,1∼2年 の 他 職 経 験 者 は,こ れ と同 等 とみ な され る. ③ 採 用 方 法 は,学 歴 に よ り若 干 異 るが,学 校 の推 薦,一 般 教 養 お よび 専 門 的 知 識,能 力 に 関す る試 験,体 格 検 査,厳 重 な面 接 に よ り, 知 識,能 力,健 康 そ れ に人 柄 を総 合 的 に評 価 した 上 で採 否 を決 定 す る方 法 が と られ る. ④ 新 規学 校 卒 業者 の採 用 を 原則 とす るた め,

(3)

採 用 の 際 どの 職 種 に 就 かせ る か は 明瞭 で ない. ⑤ 採 用 され た 者 は,一 定期 間,企 業 内 外 で の 新 入 社 員 教 育 が 施 され,そ の後 も原則 と し て企 業 内 で教 育 訓 練 が 行 わ れ,一 人 前 の従 業 員 に 仕 立 てあ げ られ る. ⑥ 正 規従業 員は,定(停)年 まで余 程 の過失 を 犯 す か 景 気 変 動 や 業 績不 振 の た め雇 用 調整 の 必 要 か らや む を 得 ず 解雇 ま た は一 時 帰 休 が 行 わ れ る以 外,不 況 期 で も,昇 給 停 止 や 減 給 は あ って も,極 力 解雇 は行 わ な い と雇 用 者 も 被 雇 用 者 も期 待 して い る. ⑦ 定 年 後 も,退 職 金,企 業 年 金,再 就 職 先 の 斡 旋,最 近 で は 定年 に近 づ く と,再 就 職 の た め の再 教 育,再 訓 練 が行 わ れ,正 規従 業 員 の定 年 後 の生 活 の 面 倒 を み る 。 この よ うな 終 身雇 用 慣 行 の枠 組 は,こ れ 迄 か な り普 遍 的 妥 当性 を もっ て いた といえ るが, 周 知 の とお り昭 和50年 不 況 以 降10年 以 上 に亘 って 行 わ れ て きた 従 業員 構 成 の ス リム化 のた め の 中 高 年齢 者 の 出 向,転 籍,更 には こ こ1, 2年 大 企 業 の 殆 どに定 着 を み た 中途 採 用 が あ り,こ の 枠組 か らみ れ ば,こ れ ら の企 業 行 動 は終 身雇 用 慣 行 か ら外 れ る も の と な るが,果 して終 身雇 用 慣 行 の修 正 な い し崩 壊 と云 い 切 れ る か は問 題 であ ろ う. そ こ で,ま ず 最 近 の終 身雇 用 慣 行 の代 表 的 議 論 か ら振 り返 って置 こ う.1つ が終 身雇 用 崩 壊 論 であ る.こ れ に は 以下 の よ うな大 企 業 に お け る雇 用 意識 や 慣 行 の変 化 に関 す る統 計結 果 が 引用 され る.第1が,従 業 員 の 転 職 を容 認 す る企 業 の雇 用 意 識 の変 化 で あ る.(図 一 1)で は,合 計62.9%と,半 数 を超 え る企 業 が"定 年 到 達 前 に転 職 が 望 ま しい"と 回答 し て い て,定 年 迄 の継 続雇 用 は全 体 の約3分 の 1に す ぎ な い.(図 一2)は,同 じよ うな問題 を 「従 業 員 の 自立 化」 とい う点 か らみ た もの で,"自 立 化 は で き る だ け 抑 制 した い"は, 1.5%に す ぎなか った.少 し以 前 であ れ ば大 企 業 に 就 労 す る者 が 自立 す るた め に 学 習 す る こ とは企 業 忠 誠心 が疑 わ れ,抑 圧 され た.第2 が,大 企 業 に おけ る年 齢 別雇 用 対策 の重 点 で あ る.こ れ は経 済 企 画 庁 が 昭 和60年 に行 った 企 業 の人 事 担 当部 長 に対 す る ア ソ ケ ー トであ る が"新 卒 採 用 を促 す 一 方,高 齢 層 の み で な く中年 層 も含 め て,労 働 力 の 流 動化 を 促進 し, ピ ラ ミ ッ ド型 雇 用 構 造 の維 持 に 努 め る"が 41.5%と 最 も多 い(表 一1).こ れ は,後 述 の とお り,わ が 国大 企 業 の基 本 的 な雇 用 行 動 原 0 1020 3040 <%> 040歳 を こえ た ら転 職 が 望 ま しい i生 ・ 045歳 を こえ た ら転 職 が望 ま しい 17,5 050歳 を こえ た ら転職 が望 ま しい 36,8 040歳 以下 で も転 職 が望 ま しい

14.6

○定年 まで勤 めてほ しい 32.5 N=592 一橋 大学人事管理研究会 「企業の人事処遇制度 に関す る調査研究報告書」 昭和63年3月 (図 一1)「 従 業 員 の 転 職 」 に つ い て の 意 識 0 1020 3040 (%> o若 い うちか ら雇用継続に期待 しないで欲 しい

16,31

040歳 以 上 は,雇 用 継 続 に 期 待 しな い で 欲 しい

34.41

Oこ の問題に は触れ ないでおきたい 38.7 o自 立化はで きるだけ抑制 したい 11.・ 一橋大学 人事 管理研究会 「企業の人事処遇制度に関する調査研究報告書」昭和63年3月 N=592 (図 一2)「 従 業 員 の 自立 化 」 に つ い て の 意 識

(4)

(表 一1) 問15昭 和67年 か ら70年 に か け て は,新 卒 者 の激 増 の 中 で,60歳 以 上 の 高 年 齢 層 も爆 発 的 に 増 加 し ます.貴 社 で は,こ の 老 若 激 増 の 時 代 に どの よ うな雇 用 対 策 を と ろ うとお 考 えで す か.次 の どれ に重 点を置 くか1つ だ け 選 ん で 下 さ い. 1,活 力増 進 の た め,新 卒 採 用 を重 視 し,高 齢 層 の 退 職 を 促 進 す る14.9% 2.新 卒 採 用 を 促 す 一 方,高 齢 層 の み で な く中年 層 も含 め て,労 働 力 の 流 動 化 を促 進 し,ピ ラ ミ ッ ド 型雇用構造の維持に努め る 41.5% 3.人 口高 齢 化 の 社 会 情 勢 に 適応 す るた め,新 卒 採 用 を抑 制 し,高 齢 層 の 雇 用 延 長 を促 進 す る … … … …6.0% 4.企 業 の存 続 ・維 持 の た め,新 卒 採 用 も高齢 層 の雇 用 延 長 も抑 制 す る15.6% 5.こ の時 期 の趨 勢 を 活 用 して,新 卒 採 用 も高齢 層 の 雇用 延 長 も促 進 す る14.7% 6.そ の 他 (具体 的にご記入下 さい ゜ N.A.

)

5.0% 2.3% 経 済 企 画 庁 総 合 計 画 局 「21世紀 の サ ラ リー マ ソ社 会 」 (東 洋 経 済 新 報 社,昭 和60年1月 調 査) 01020304050 ■1● 塵 o定 年 ま で 勤 め る こ とが で き る と思 う 41.7 o定 年前に関連会社や子会社に移 ることに なる と思 う 8.5 O定 年前に会社の斡旋で,他 の企業に移 るこ とになる と思 う 2.3 o定 年 前 に 自 ら転 職 す るか,独 立,開 業す る こ とに な る と思 う 15,5 oわ か ら な い 31.3 N=4,142 雇用問題研究会 「日本的雇用慣行 と勤労者意識 に関す る調査」(昭 和60年12月∼昭和61年2月 調査) (図 一3)「 終 身雇 用 につ い て の 考 え 方 」 理 とな って い る. 第3に,勤 労 者 個 人 の意 識 で あ る.(図 一 3)は,昭 和60∼61年 に雇 用 問 題 研 究 会 が労 働 省 官 房 政 策 調 査 部 の 委託 を 受 け て実 施 した 調査 結 果 の一 部 であ るが,"定 年 ま で勤め るこ とが で き る と思 う"は41.7%と,半 数 以 下 で あ り,"わ か らな い"が31.3%も い る. こ の よ うな状 況 を と らえ て,津 田真澂 氏 は 「終身 雇用 慣行 廃棄 へ の 傾 斜」 と評 し,「 企 業 は従 業員 高 齢 化 の対 策 の1つ に 長 勤続 の 中高 年 齢 層 従 業 員 の排 出を 実 施 しな け れ ぽ な らな い と認 識 して お り,そ のた め に は 終 身雇 用慣 行 の廃 棄 に進 ま ざ るを えな い と決 意 した よ う に 思わ れ る.」 と繍 づけ て い老?実 をまこ の よ うな終 身 雇 用 崩 壊 論 は 多 い. 次 に,終 身 雇 用 崩壊 論 の反 証 を紹 介 して 置 こ う.以 下 は 神 代 和 欣氏 の論 稿 に よ る もの で あ ざ?第1に,「 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査」 を も とに,1,000人 以上 の企業 で 勤続20年 以 上 の 労 働者 の割合 をみ る と,(表 一2)の 如 く,昭 和52年 を除 き,製 造 業,金 融 ・保 険業 の い ず れ も著 し く上 昇 して い る.規 模10人 以 上 の対 全 労 働 者 比 が42年 の28%か ら52年 に22%へ と 低 下 してい る のは 大企 業 で は 石 油危 機 以 降 著 しい減 量 経 営 を 行 って い て,社 会全 体 に 占め る終 身 雇 用 男 子 労 働 者 が 減 少 して い る ため で あ るが,大 企 業 で は 団 塊 の 世代 が逐 年 高 齢 化 して き てい るた め 長 期 勤 続 化 が進 ん で い る と

(5)

(表 一2)勤 続20年 以 上 の 労 働 者 の 割 合 (単位%,企 業規模1,000人以上男子) 産 業 計 製 造 業 金 融 ・保 険 業 対 全 労働 者 比 昭和42年 20.2 16.0 11.4 27,8 47年 22.4 17.8 21.1 29.1 52年 20.3 21.1 22.8 22.3 57年 27.7 30.6 29,3 21.6 62年 33.7 36.3 31.9 22.2 (注)対 全 労 働者 比 は規 模1,000人 以上 の男 子(全 産 業) の 全 労働 者 に 対す る割 合.労 働 省 「賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査」 よ り作 成 。産 業 計 は47年 以 降 は サ ー ビ ス 業 を 含む が,パ ー トタイ ム労 働 者 を 含 まな い. (出 所,日 本 経 済 新 聞'89.7.26) 神 代 氏 は 解 説 して い る.第2に,そ れ で も中 小 企 業 を含 む 産 業全 体 に 占 め る 勤続20年 以上 の者 の割 合 も,42年 の7.3%か ら62年 の17.3% ま で上 昇 して い る.そ の1つ の理 由 は離 職 率 の減 少 で あ り,も う1つ は 中 小 ・中 堅 企 業 の 成 長 力 が 高 ま り雇用 吸収 力 が増 大 した こ とで あ り,3つ 目は 女 子 の専 門職 化 ・総 合 職 化 の 進 展 で あ って,4つ 目が雇 用 対 策 法 に よる大 量 解 雇 の 事 前 屈 出等 の法 規則 で あ る と解 釈 さ れ て い る. 神代 氏 は,次 の よ うに結 論 ず け て い う.日 本 の 大 企 業 の終 身 雇 用 制 度 は従 業 員主 権 に も とつ い て 労働 者1人 当 りの所 得 を 最大 にす る 従 業 員 主 導 型 企 業 の 行動 原 理 に 沿 った もの で あ り,そ れ が 近 年 揺 い で い る よ うに見 え る の は 競 争 条 件 の激 化 に対 して正 規 従 業 員 の ス リ ム化 を 図 って い るか らに他 な らな い .企 業 の 行 動 原 理 は変 らず,就 業 条件 に つ い て行 動 様 式 が若 干 変 った だ け で あ る.日 本 の大 企 業 の 行 動 原 理 は,以 下 の もの で あ る.① 正 規従 業 員 を で き るだ け 削 減 す る.② 製 品 の変 更 や 業 種 の転 換 には 広 範 な 配置 転 換 ・再 訓 練 で対 応 す る.③ 生 産 量 の変 動 に は で き るだ け 残 業 等 労 働 時 間 の伸 縮 で対応 す る.④ 企 業 の存 続 と 雇 用 確 保 のた め に新 規事 業分 野 に進 出す る. ⑤ 正 規 従 業 員 は で き るだ け戦 略 部 門 に 限定 し, 量 産 処 理 に の った 部 門 は分 社 化 す る.⑥ 中高 年 齢 者 は 出向 や 転籍 で 削減 す る.⑦ パ ー ト, 派 遣 労 働 者 等 縁 辺 労 働力 を増 大 す る. 他 方 に おい て,原 則 と して終 身雇 用 慣 行 は 年 功序 列 制 と相 俟 って 成立 す る とい う点 もこ れ ま で の一 般 的 理 解 で あ った.能 力や 業績 に よ る段 階 的 な差 別 化 は あ って も,長 期 間雇 用 が 保 障 され,企 業 へ の 貢 献 度 の 長 さに応 じて 処 遇 され る シ ス テ ムは 従 業 員 に も,大 き な魅 力 であ った.終 身 雇 用 慣 行 と年 功 序 列 制 は, 勤 労 者 の期 待 す る と ころ で あ り,従 業員 の企 業 へ の定 着 に よ る企 業忠 誠心 の昂 揚 と熟 練 形 成 等 か ら企 業 も期 待 す る もの で あ った.実 際 に,昭 和62年 月に 総理 府 が実 施 した 「勤 労 と 生 活 に関す る世 論調 査」 で も7割 が終 身雇用 制 を 高 く評 価 して い る(図 一4).(こ の場 合, 年 齢 が 下 る程 消極 的 肯 定 派 が減 って い るのは 価 値観 の変 化 の現 れ であ ろ う.)し か し,往 時 に お い て も,終 身 雇 用 慣 行 を 支 え て い た もの は 従 業 員 構成 の ピラ ミ ッ ド化 で あ り,こ れ は か つ て は 死亡 を含 む,自 己 退職,雇 用 調整 に よ って 達成 され,今 日で は 出 向 ・転 籍 等 に よ って維 持 され て い る.終 身雇 用 慣行 の 維持 の 前 提 条 件 は,① あ る程 度 の経 営 の成 長 ・拡 大 の 持続,② 従 業員 構 成 の 何 れ か の 方法 に よる ピ ラ ミッ ド型 の維 持,③ 正 規従 業員 の少 数 精 鋭 化,④ パ ー ト等 の縁 辺 労働 力 の活 用 の4点 で あ る こ とは,何 時 の時 代 で も差 異 は な い. 但 し,企 業 は可 能 な 限 り終 身雇 用 慣 行 を維 持 (図 一4)終 身 雇 用 制 に対 す る考 え(男 性)

(6)

しよ うと努 め て きた こ とは 確 か で あ り,か な りの 数 の 大 企 業 で 長 期 間 そ の 禄 を は ん だ 者 が 路 頭 でそ の 企 業 の 名 を曝 す こ とが な い よ う 何 等 か の保 護 を 加 え,多 くの場 合途 中 死亡 者 の家 族 の 面倒 ま で み て きた の も実 際 で あ る. (3)事 業 構造 の 転換,海 外進 出 と 中途 採 用 大 企 業 に お け る現 時 の経 営 戦 略 は1∼3位 の回 答 の 計 を100と した 割 合 でみ る と,"本 業 関 連 分 野 に お け る 多角 化"22.5%"既 存 事 業 の充 実 ・強化"20.3%"新 分 野(新 しい技 術 ・商 品 ・サ ー ビス ・市場)へ の進 出"17 .3% "コ ス トダ ウ ンな ど の合 理 化"11 .9%"事 業 活 動 の 国 際化 推進"9.8%の 順 に 多 い.第1 位 の 回 答 で み た 場 合 も同 じ順 位 で あ る が, "本 業 関 連分 野 に お け る 多角 化 の推 進"が 際 立 って 多 い(36.9%). 「事 業構 造 の転 換 」 の用 語 の 中 に経 営 の 多 角化,新 規事 業分 野 へ の進 出 に加 え て 事 業 の 縮 少.撤 退 も含 む が,小 計56.7%の 企 業 が事 業構 造 の転 換 に着 手 し,あ る い は しよ うと し て い る.34.0%の 企 業 が 「行 わ ず(既 存事 業 のみ)」 で あ る.規 模 の大 きな ところ程 「着 手」 「本 格 化 」 と も実 施 率 が 高 い し 「15年以上 前 か ら」 とい う長 期 に亘 っ て事 業 構 造 の転 換 を 行 って い る とこ ろが 多 い.海 外 進 出 も 同様 で あ り,小 計47.1%の 企 業 が海 外 進 出 に着 手 し, あ るい は しよ うと して お り,こ とに 規模3,000 人 以 上 の と ころ で は着 手 率 も高 い し,15年 以 上 前 か ら行 って い る とこ ろ が 多 い. さて,問 題 は,事 業 構造 の転 換 と海 外進 出 を 含 む 事 業 展 開 の 本 格 化 に 際 して 人材 を ど う 確 保 す るか で あ る.本 来 終 身雇 用 慣 行 の も と では,も し事 業 の 展 開 が 遅 い ス ピ ー ドの もの であ れ ば,企 業 内 労 働 市場 中 心 に社 内 の人 員 の配 置 転 換 と再 訓 練 で 対応 した は ず で あ る. しか し,「 自社 の人 材 の配 置 転 換 のみ で対 処」 とい う企 業 は27.6%で あ るのに対 して,「 自社 の人 材 の配 置 転 換 を 中 心 に,中 途 採用 で補 強」 とい う企 業 が35.8%で 最 も多 い.「中途 採用者 を 中心 に,自 社 の 配 置 転 換 で 補 強」4.1%, 「中途 採 用 者 のみ で対 処 」1.9%,「 新 規 学 校 卒 業者 の み で対 処 」2.6%は いず れ も極 め て 少 数 で あ る.小 計39.9%と4割 の企 業 が 事 業 展 開 の 本 格化 に 際 して 中途 採 用 を実 施 して い る こ とは 注 目 され よ う(図 一5). こ こに2つ の 業種 に着 目 した い.1つ は 機 械 ・電機,輸 送 ・精 密 で 「自社 の人 材 の配 置 転 換 を 中 心 に 中途 採 用 で補 強 」 が43.7%で, とに 角 中 途 採用 を行 う企 業 は49.3%と 約 半 数 で あ る.弱 電や 電 子 機 器 製 造 業 で は技 術 の進 歩 に 中途 採 用 で か な りの部 分 対 応 し よ う と し て い る.も う1つ は,金 融 ・保 険 ・証 券,不 動 産 で 「自社 の 人材 の 配置 転 換 の み で対 処 」 が58.8%と 群 を 抜 い て 回 答 率 が高 く,地 方 金 融 機 関 等 を 含 む この 業種 分 類 全 体 と して伝 統 的 な 傾 向 が 感 じとれ る. (4)中 途 採 用の 実 際 大 企 業 が 大学 卒 の 中途 採 用 を行 う とい うこ とは,こ れ まで も例 外 が ご く少数 あ った にせ よ, か くも大 々的 に何 れ の企 業 も行 うこ とはxて 無 い こ とであ った.前 述 の とお り,終 身雇 用 制 の メル クマ ール の1つ と して,間 宏 氏 は,"募 集 対 象者,し た が って採 用 者 は,原 則 と して 新 規 学校 卒 業者 と し,1∼2年 の他 職 経 験 者 は,こ れ と同等 とみ な され る".を あげ てい る. 終 身雇 用慣 行 の も とで は,無 垢 の新 卒 者 の 中 か らそ の 体 制 の 中 に組 み 込 まれ る に適 して い る人 物 を"人 柄"中 心 に選 択 した.こ の点 で, 中途 採用 の大 幅 実 施 は終 身 雇 用 慣 行 の修 正 と い わ な け れ ぽ な らな い と思 わ れ る. そ れ では,大 企 業 に おけ る 中途 採 用 の実 際 は ど うであ ろ うか,ヒ ヤ リソグを行 って得 た知 見 の1例 として,方 針 転換 の典 型例 であ るS信 託 銀 行(従 業 員数 約6,500人)で は 以下 の状 況 で あ った.そ の動 機 は ① 戦 力 の確 保 一土 地 信 託,フ ァ ソ ド ・ トラ ス トの ビ ジネ ス拡 大,年 金 業 務 の格 大,② 人 員構 成 の ク ビ レ(人 員数 が 不 足 の年 齢 階 層 の 是 正),③ 異 質 の カ ル チ ヤ ーの導 入 で あ る.年4回 定 期 採 用 を 行 うが, 広 告 媒 体 は新 聞 広 告 で あ る.35歳 上 限 で30歳 前 後 位 迄 が 多 い.「 職 務 経 歴 者 」 が 最 も 重 視

(7)

① 自社 の人材 の配置転換のみで対処 ② 自社 の人材 の配置転換を 中心に,中 途採用で補強 ③ 中途採用者 を中心に ・自社 の人材の配置転換で補強 ④ 中途採用者 のみで対処 ⑤ 新規学卒者採用 のみで対処 ⑥ 現在検討 中 ⑦ そ の 他 (図 一5)事 業 の 本 格 的 展 開 に 際 して の 人 材確 保

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さ れ,ど の よ う な 仕 事 を ど うや っ て き た か が 面 接 で も重 視 され る.処 遇 は 同 年 次 の 者 と同 じ で,他 社 の 勤 続 が 全 部 自 社 の もの と 読 み か え られ る.統 計 的 に は 以 下 の 傾 向 が あ る. 第1に,年 齢 は 戦 略 要 員 に つ い て は35歳 未 満 が66.7%と7割 近 く,一 般 要 員 で は35歳 未 満 が83.9%に も達 し て い る.終 身 雇 用 制 の 枠 組 か ら い え ば 年 輩 者 は 受 容 さ れ な い の で あ ろ う. 第2に,中 途 採 用 の 目的 別 対 応 を み る と, 「コ ン ス タ ン ト実 施(積 極 派)」 は16.1%の み で,「 例 外 的 実 施(状 況 対 応 派)」 が24.3%で 最 も 多 い.や む を 得 ず 中 途 採 用 を し て い る の で あ っ て,「 今 後 も新 卒 の み(消 極 派)」 は 依 然 と し て か な り多 い. 第3に,中 途 採 用 者 の 主 た る 募 集 方 法 は, 戦 略 要 員 の 場 合,「 求 人 誌 」 が 最 も多 く(23.5 %),次 い で 「縁 故 」19.5%,「 新 聞 」11.5% で あ る.求 人 誌 は 完 全 な,オ ー プ ソマ ー ケ ッ トで あ るだ け に,従 前 の 終 身雇 用 制 の枠 組 に おけ る方 法 とは大 幅 に 異 る. 第4に,中 途 採 用 者 の採 用 基 準 で あ るが, 戦 略 要 員 につ い ては,① 専 門 能 力69.5%,② 前職 業 績42.8%,③ 人 柄41.3%,一 般 要 員 に つ い て は,① 人柄63.9%,② 年 齢45.4%,③ 専 門 能 力32.8%で あ る.一 般 要 員 に つ い て は 完全 に 終 身雇 用体 制 に組 み 込 む こ とが 予 定 さ れ て い る採 用 基 準 で あ る こ とが 読 み とれ る. 第5に,中 途採 用 者 の処 遇 方 法 であ るが, 戦 略 要 員 の 場 合 「標 準 と同等 」 が6割 近 くで あ る こ とは 注 目され る.「 標準 よ り下 位」 は一 般 要 員 の場 合 に は45.9%も あ る(表 一3). 「標 準 と同等 」 とい うのは 終 身 雇 用 制 の 枠 内 に 中途 採 用 者 を導 入 しや す い よ うに と の配 慮 で あ る とい え る で あ ろ う.し か し,個 人 調 査 で は 中 途採 用 者 の不 満 の最 大 の ものは"給 与" (表 一3)中 途 採 用 者 の 処 遇 方法 社数(%) 戦 略 要 員 一 般 要 員 現 在 今 後 現 在 今 後 標 準 よ り上 位 標 準 と 同 等 標 準 よ り下 位 別 枠 27(13.4) 121(59.9) 29(14.3) 25(12.4) 34(17.2) 128(64.6) 11(5.6) 25(12.6) 2(0.9) 98(44.5) 101(45.9) 19(8.6) 5(2.3) 123(56.4) 68(31.2) 22(10.1) 計 202(100.0) 198(100.0) 220(99.9) 218(100.0) (回答企業のみ) (表 一4)終 身雇 用 制 と中 途 採 用 者 の 評 価 社数(%) 全 面 維 持 維 持 し て も一 部 修 正 一 部 又 は全 面 崩 壊 計 期 待 ど お り 81(57.0) 50(35.2) 11(7.7) 142(99.9) 即 ど ち ら と も い えな い 37(45.1) 37(45.1) 8(9.8) 82(100.0) 戦 期 待 せ ず 1 一 一 1 力 計 119(52.9) 87(38.7) 19(8.4) 225(100.0) 期 待 ど お り 63(56.8) 41(36.9) 7(6.3) 111(100.0) 戦 充 略 実 部 門 強 の 化 どちらともいえない 期 待 は ず れ 期 待 せ ず 39(50.6) 1(25.0) 10(58.8) 33(42.9) 2(50.0) 7(41.2) 5(6.5) 1(25.0) 一 77(100.0) 4(100.0) 17(100.0) 計 113(54.1) 83(39.7) 13(6.2) 209(100.0) 期 待 ど お り 23(52.3) 16(36.4) 5(11.3) 44(100.0) 職 場 ど ち ら と も い えな い 84(54.2) 62(40.0) 9(5.8) 155(100.0) の 活 期 待 は ず れ 1(50.0) 1(50.0) 0 a(ioo.o> 性 化 期 待 せ ず 8(47.1) 8(47.1) 1(5.8) 17(100.0) 計 116(53.2) 87(39.9) 15(6.9) 218(100.0)

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であ り,問 題 が あ る と思 われ る.コ ミュ ニ ケ ー ションは 別 に問 題 は な い.能 力 主 義 ・業 績 主 義 が潮 流 とな っ て いて も中途 採 用者 を 終 身 雇 用 制 の枠 内 に と り込 め ぽ不 満 が 出 るわ け で あ って,企 業 も こ の問題 の整 理 が で きて いな い模 様 で あ る. 第6に,終 身 雇 用 の 維 持 と中途 採 用 とは 両 立 して い る よ うであ る.(表 一4)に 示 す とお り,「即 戦 力 」 「戦 略 部 門 の充 実 強化 」 に つ い て は 終 身 雇 用 制 の 全 面維 持 の場 合 「期 待 どお り」 と い う評価 が 非常 に 多 い.そ の よ うな企 業 で は 恐 ら く能 力主 義 人 事 労 務 管 理 も行 われ て い て経 営 も活 発 で あ ろ う し,中 途 採 用 者 が 活 用 され る余 地 が 大 き い の で あ ろ う. (5)人 事 戦 略 の 方 向 人 事 戦 略 は,(図 一6)に 示 す とお りであ り, 「能 力 主 義 ・業 績 主 義 の 推 進 」 が 最 も多 く (18.3%),次 い で 「社 員教 育 の 強化 」 「社 員 意識 の 活 性化 対 策 」 で 大 幅 に 上 位3つ に回 答 が 集 中 して い る.し か し,厂 中 高 年 齢 者 の 活 用 」 の 回答 率 が 低 い の は当 然 と して も 「中途 採 用 の積 極 化 」 や 「専 門 職 制 度 の 本 格 化」 等 の 回答 率 は極 め て低 い.回 答 の 求 め 方 が,重 要 と考 え る もの1∼3位 を き く もの で あ った た め で もあ るか も知 れ な い.そ れ に して も, 大 企 業 が 能 力 主 義 ・業積 主 義 の推 進 を極 め て 重 視 して い る こ とは,終 身雇 用 制 の 概 念 が年 功 序 列 制 に よ って 支 え られ る とい う伝 統 的 な 考x方 よ りす れ ぽ,こ こに お い て も,後 の(10) で述 べ る よ うに,殆 ど の大企 業 が 終 身雇 用 制 を維 持 し よ う と して い る と して も,終 身雇 用 制 の 内実 の変 化 が現 わ れ て い る ともい え る. しか も,こ れ ま で の よ うな"個 々人 の潜 在 能 力を引 き出す"と か,"や る気 を 高め て,能 力 発揮 を 促す"と い った 能 力開発的 能 力主義 は後 ・能力主義 ・業績主義 の推進 ・社 員教育の強化 ・社 員意織の活性化政策 ・若手社員の積極的登用 ・能力評 価制度 の整備 ・中高年 齢者の活用 ・中途採用 の積極化 ・女子労働力 の活用 ・ビ ジネ スエ リー ト,専 門 家 の 確 保 ・育 成 ・専 門 職 制 度 の 本 格 化 ・非正規従業員の活用 ・小集団活動の保進 ・ライ ンに よる人事 管 理 の強 化 ・中高年齢者 の出向 ・転籍 ・新規学卒者採用の厳選主義 (図 一6)人 事 戦 略

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退 し,"勤 続 ・年 齢 の 要 素 を 拾 象 した 抜 擢" や"実 績 を あ げ た者 を厚 く遇 す る"と い う本 来 の能 力 主 義 が 主流 とな った こ とを示 す.急 テ ソ ポ で進 展 す る技 術,製 品,ド メイ ンの変 化 に こ の よ うな能 力 主 義 は不 可 欠 とな った 模 様 であ る.こ の点 で,能 力 主義 ・業績 主 義 は 最 近 にな って 事 業 転 換 に 着 手 した企 業程 高 い 回答 率 で あ る こ とは 肯 け る もの が あ ろ う.な お,昭 和43年 に刊 行 され た 日本 経 営者 団 体 連 盟 の 「能力 主 義 」 は,"少 数 精 鋭 主 義 を 追 及 す る人事労務 諸施黝 実践〃 がそ の具体的表 現 で あ り,そ の理 念 は,"企 業 におけ る経 済合 理性 と人 間尊重 の調和"に あ る.企 業 に お け る 人 間性 の尊重 とは,"業 務 の 上 か ら考 え る 限 り, 従 業 員 の職 務 遂 行 能 力 を発 見 し,十 二 分 に開 発 し,か つ 発 揮 す る機 会 と場 所 と環境 を与 え, また そ れ に応 じた 処 遇 を す る こ とで あ り,能 力 主 義 の実 践 に他 な らな い."と 定 義 した.昭 和30年 代 後 半 に定 着 した 終 身雇 用 制,年 功 序 列 制 は,・ 企 業 の 共 同体 的 精 神:=の 基(8),;一 と して大 企 業 は構 築 に努 め た も の の,併 行 的 に30年 代 中頃 か ら40年 代 初 頭 には 早 くも"老 巧 ・不 要労働 力の温42)の 是正 として 「小 数 能 (10) 力主義 雇用主 義 雇用構 造」 へ の転換 を はか ろ う としたわけ で ある.そ して,昭 和50年 代 の長 期 末 曽有 の不 況 の 中 で能 力 主 義 は 一 層 進 展 した が,そ の根底 は 旧来 の秩 序 に立 った中 高年 齢 層 に対す る能 力主義 の実 践 で あ って,今 日に到 り, 全 般 的 にか な りの程 度年 齢 ・勤続 の要 素を 拾 象 した 厳 しい能 力 主義 に 到達 した とい え よ う. 次 に 社 員教 育 の 強化 も第2位 で非 常 に高 い 回 答 率 であ るが,こ れ は前 出 の雇 用 問題 研 究 会 「日本 的雇 用 慣 行 と勤 労者 意 識 に 関す る調 査」 では,「 人 材 育 成,教 育 訓 練 の 強化 」 が 今 後 の人 事 労 務 管 理 の 方針 の 中 で トップであ った こ と と平 仄 が 合 い 興 味 深 い.こ れ を評 し て川 喜 多 喬 氏 は"「 人 材 育 成 中 心 」 の 人事 労( 11) 務 シ ス テ ム"と 名 づ け て い る.社 員 教 育や 能 力 開 発 を 多 くの大 企 業 が 実 施 す るの は,前 記 の急 テ ン ポで 進 展 す る技 術,製 品,ド メイ ン の変 化 に対応 す るた め で あ り,ま た,能 力 主 義 人 事 の裏 打 ち と して も要 求 され るた め で あ り,あ る い は正 規 従 業 員 の 少 数 精 鋭化 等 の 要 素 が絡 み 合 って い るの であ ろ う. こ の よ うに大 企 業 は ご く類 型 化 して い え ば, 後 で(11)で述 べ る よ うに 中 高年 齢 者 の 排 出 を進 め な が ら中途 採 用 へ も途 を 開 き,若 者 中 心 に 遮 二 無二 に事 業展 開 を 進 め て い るの が 実 情 な の で あ ろ う。 な お,こ の こ と に関 連 して 能 力 主 義 ・業 績 主 義 は 出 向者 比 率 の高 い企 業 程 重 視 す る とい う実 情 が あ る(ゼ ロ=44.7%,1 ∼3%未 満=50 .0%,3∼10%未 満=55.9%, 10%以 上=60.3%).正 規 従 業 員 の ス リ ム化 を進 め る状 況 は,能 力 主 義 ・業 績 主義 で 組 織 に イ ソパ ク トを 与}.優 秀 な 若 手 に 実権 を渡 して い くプ ロセ ス と合 致 して い る の で あ ろ う. ま た,中 途 採 用 者 が 多 い 企 業 で 能 力 主義 が 進 ん で い る よ うで あ る.中 途 採 用 者 は,前 述 の よ うに終 身 雇 用 慣 行 が 維 持 され て い る企 業 で 評 価 が よ く,終 身 雇 用 慣 行 の 維 持 と中途 採 用 とは両 立 す る よ うで あ る. な お,能 力 主 義 の浸 透 は既 に伝 統 的 な終 身 雇 用 制 か らい}ぽ 終 身雇 用 制 に と りマ イ ナ ス 要 因 で あ る が,能 力 主 義 は 昇 進 昇 格 の 面 だ け で な く,賃 金 制 度 にお い て も浸 透 す る場 合, 全 面 的 では ない にせ よ,実 質 的 に 人 員 構 成 ピ ラ ミッ ド化 に資 す る効 果 を も って い る もの と 思 わ れ,逆 に いえ ぽ 終 身 雇 用 制 を 維 持 す る こ とに役 立 つ こ と とな ろ う. (6)採 用 方 針 と人 材育 成 の方 向 まず,大 企 業 の採 用 方 針 で あ る. (図 一7)に 示 す とお り,「新卒 定 時 採 用 の み で行 う」 とい う企 業 は 事 務,営 業 系 の場 合, "こ れ ま で"の 約2/3か ら"将 来"は 約1/3に 減 り,研 究 ・技 術 系 の 場 合 で は これ まで の 約 1/3か ら"今 後"は 約1/5の 企 業 に減 少 す る と 予 測 され る. 大 企 業 は 現 に卒 業見 込 み 大 学 生 を 懸命 に こい こみ を し,併 せ て 中途 採 用 し行 って い る が,将 来 は 新 卒 に加 うる に 中 途 採 用 も行 う企 業 が 増 加 す る こ とに な る.こ れ だ け で 冒 頭 に 記 した 終 身 雇 用 慣 行 の 枠 組 か ら外 ず れ る こ と に な る が,新 卒 採 用 も最 大 限 膨 張 させ て 経 営

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事 務 営 業 系(これ まで) 〃 不足 とす る企業 (今 後) 研 究 ・技 術 系(こ れ まで) 〃 不足 とす る企業 (今 後) 0 0 0 ④ 新卒定時採用のみで行 う 新卒定時採用を中心に,中 途採用 も行 う 新卒 定時 採用 と中途採 用を合わせて行 う 中途採用を中心に行 う (図 一7)採 用 方 針 A:い ろいろな職務 の経験を重視 した人材育成 B:移 動 の分野を限定 した専門性を重視 した人材育成 (図 一8)人 材 育 成 に関 す る考 え方

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に 影 響 は な い か とい う疑 念 が残 る.「新卒 定時 採 用 を 中心 に,中 途 採用 も行 う」 とい う企 業 は,と くに研 究 ・技 術 系 の 場 合,従 業 員数 規 模3,000人 以上 では7割 に も達 して お り,巨 大 企 業 の研 究 ・技 術 要 員 は 社 内養 成 では 追 い つ か ず 今後 中途 採 用 に一 層 力 を 注 ぐこ とに な り そ うであ る.こ の よ うな志 向 を して い る企 業 が 最 も多 いの は 建 設 業 で あ る.と に角,研 究 ・技 術 系要 員 は不 足企 業 が50 .0%,充 足 企 業 が29.9%と い う状 況 で あ って,こ とに今 後 事 業転 換 を 行 お う とす る後 発 型 大 企 業 で は研 究 ・技 術 要 員 の不 足 が 著 しい よ うで あ る. 次 が,人 材 育成 に関 す る考 え方 であ る. 単 純 化 した パ タ ー ン と して,A"い ろ いろ な 職 種 の経 験 を重 視 した 人 材 育 成",B"移 動 の 分 野 を 限定 した 専 門性 を 重 視 した 人 材 育 成" の2つ の人 材 育成 の方法 があ る.(図 一8)に 示 す とお り,新 卒 採 用者 の場 合,"現 在"は 依 然 と してAも し くは"ど ち らか とい えぽA" に 偏 り,小 計61.2%で あ る.し か し,中 途 採 用 者 の 場 合 はBも し くは"ど ち らか とい えば B"に 偏 り,小 計69.8%と 約7割 に達 す る. 他 方,"将 来"に お いては,新 卒 採 用 者 の場 合,"ど ち らと もいxな い"が 増 え る もの のA も し くは"ど ち らか といえ ばA"が 約6割 で あ って,中 途 採 用 者 の場 合,Aも し くは"ど ち らか とい えぽA"が やや 増 え て17.9%に な る. 前 述 した よ うに,中 途 採 用 者 の採 用基 準 は 専 門 能 力 と前 職 実 績 が と くに重 ん じ られ,専 門 職 的 取 扱 い であ るが,処 遇 は 同 じ年齢 の者 と同 じ基 準 であ る とい った 終 身雇 用 的枠 組 の 中 に組 み 込 ん で い る こ とが 多 い だ け に,中 途 採 用 者 の 育 成 が 専 門 性 を 重 視 した 育 成 に 偏 っ て い る こ とは 興 味 深 い. (7)今 後 の 人 事 処 遇 ・人事 制 度 の あ り方 前 記 の よ うに,人 事 戦 略 の 大 勢 が 「能 力主 義 ・業 績 主 義 の推 進 」 「社 員 教 育 の 強 化 」 そ して 「社 員 意 識 の活 性 化 政 策」 であ り,具 体 的 な戦 略 と して 「若手社 員 の積 極 的 登 用 」 「能 力 評 価 制 度 の整 備 」 があ るが,人 事 処 遇 ・人 事 制 度 の重 要 事項 も,こ れ らの 線 に即 した も の とな ろ う と して い る. (図 一9)に 示 す とお り,最 も重 視 す る も の と次 に重 視 す る もの の回答件 数 の合 計を100 と した 割 合 で み る と,"現 在"に つ い ては① 目 標管 理 に よ る能 力 開発 の促 進23.7%,② 能 力 主義 賃 金 制 度 の導 入 ・拡 大17.5%,③ 自己 啓 発 の促 進 ・援 助 の 強化12.3%,④ 昇 進 ・昇 格 基 準 の 厳 格 化12.0%が 主 た る もの であ る.マ ス コ ミ等 で 華hし く報 道 され た 採 用 コー ス の 多様 化(総 合 職 ・一 般 職 や 地 域 限 定 勤 務 地 制 度 な ど)は,当 然 の こ となが ら最 も重 視 す る もの,次 に重 視 す る もの とは な り得 ず,人 事 制 度 の 中 に 占め る ウエ ー トはか な り軽 い,目 標 管 理 で あ り,能 力 主 義 であ り,人 材 育 成 こ そ が大 企 業 の 人事 制 度 の中 心 な の であ る.こ の よ うな 志 向 は,大 枠 にお いて か な り以 前 か ら大企 業 の 人 事 制 度 と して変 って は い な い が, 恐 ら くは 個 人 毎 の 業績 目標,能 力 開 発 目標 が 提 示 され て,目 標管 理 で実 施 され て い る とこ ろ が 従 前 とは 異 な り,1人 ひ と りに と り厳 し さを 増 して い る よ うで あ る.最 近 大 企 業 各社 が 実 施 して い る ライ ン管 理職 に よる 面接 考 課 に おけ る 目標 管 理 を 媒 介 とす る能 力 開 発 と評 価 の合 体 化 の傾 向が 読 み とれ る.し か も個 人 毎 の 目標 を 前 面 に 出 した こ とは,個 人 の仕 事 達 成 重 視 等 の最 近 の若 年 勤 労 者 の 価 値 観 に も 促 した ものだ とい うこ とにな ろ う.(9)従 業 員 の モ ラ ール ・ア ッ プ対 策 の中 で触 れ る とお り, 若 手 従 業 員 に 対す る モ ラ ー ル ・ア ップ対 策 と して 最 も回 答 率 が高 い もの は,「 機会 を与 え, 仕 事 を 任 せ る」 で あ る こ と と平 仄 が合 って い る よ うであ り,大 企 業 の 人事 制 度 と して そ れ な りの前 進 であ る とい え よ う. こ の よ うに,大 企 業 では,一 定 年 齢 迄 の終 身雇 用 で あ る と して も,以 前 よ りも増 してそ の 中 で現 在 時 点 に おけ る最 大 限 の 能 力 の開 発 ・発 揮 を 求 め て い る といxる が,"現 在"と "将 来"と の対 比 に お いて ,興 味深い ことに 最 も回 答 率 の伸 び が著 しい もの は 「CDP(経 歴 管 理制 度)の 確 立 」 であ る.こ れ は個 人 の 論 理 と企 業 の 論 理 を 調整 す る も の で あ り,個 人 の立 場 もそ れ な りに尊 重 し よ うと して い る

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姿 勢 が うか が え る.こ の 伸 び 率 は,規 模3,000 人 以 上 で 著 し く,23.4%が,"将 来"に つ い て の 回 答 率 で あ る.CDP←CareerDevelopment Program)は,個 人 毎 の 長 期 的 な 人 材 育 成 計 画 で,ロ ー テ ー シ ョ ン,OJT,Off-JTな ど を統 合 した もの で,個 人 の チ ャ レ ソ ジ を 必 ず 含 む も の で あ っ て,実 際 に は,自 己 申 告 制 度, 目 標 管 理 に よ る 能 力 開 発,個 人 面 接 に よ る ラ イ ン人 事 管 理 も,CDPの 重 要 な 柱 を な し て い る.大 方 の 企 業 が 終 身 雇 用 制 を 今 後 も 志 向 し て い る が,CDPは 終 身雇 用 制 の 内 容 を 充 実 し た も の に し よ う とす る 企 業 の 努 力 が 若 干 な り と も行 わ れ る よ う に な っ て く る こ とを 示 す も の で あ ろ う.Y運 輸(従 業 員 数 約28,000人) で は,入 社 か ら定 年60歳 ま で の40年 間 に ど う 意 欲 を 維 持 させ るか が 大 きな 問 題 とな って い る とい わ れ る.こ のた め,同 社 は資 格 ・年 齢 構 成 に 合 わせCDPを 実 施 して お り,あ わせ て 一 部 の 選 ぼ れた 者 には 全 社 的 規 模 の意 図 的育 成 を 行 って い る. な お,「 目標管 理 にあ る能力 開 発 」や 「昇 進 ・昇 格 基 準 の厳 格 化 」 等 は ,今 後事業転換 を し よ う と して い る企 業 で最 も重 視 し よ う と し て い る模様 で,こ の よ うな企 業 では,従 業 員 の 能 力 開 発や 能 力 主 義 管 理 を 充 実 させ て これ か らの事 業転 換 に対 処 し よ うとす るの で あ ろ う. (8)今 後 の 能 力 開 発 に対 す る考 え 方 これ ま でみ た よ うに,環 境 変 化 に対 応 しよ ・目標管理 に よる能 力開発 の 促進 ゜潔 蟻 賃金譲 嗹 入 ゜ ・自己啓発 の促進 ・援助 の強 化 ●昇進 ・昇格基準 の厳密化 ・個人面接等 ライソに よる人 事管理 の強化 ・人事考課制度に おけ る絶対 考課 の導入 ・CDP(経 歴 管 理)の 確 立 ・採用異質人材 の登用 ●採 用 コー スの 多 様 化 ・異能異質人材 の登用 (図 一9)今 後 の 人事 処遇 、 人 事 制 度 の あ り方 に 関 す る 方針

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(図 一10)今 後 の能 力 開 発 に関 す る考 え 方 う とす る 大 企 業 は,能 力 主 義 と 人 材 育 成 中 心 の 人 事 労 務 管 理 を 追 及 し よ う と し て お り,こ と に 従 前 に 増 して 人 材 育 成 に ウ エ イ トが か け られ て い る.こ の よ うな 状 況 下 に あ っ て,"現 在"の 能 力 開 発 の 重 視 事 項 を,最 も 重 視 す る も の と次 に 重 視 す る もの の 回 答 の 計100と し た 割 合 で と る と,(図 一10)に み る と お り,① 社 内 の 教 育 ・研 修 制 度 の 充 実32.5%,②OJT の 強 化31.9%,③ ジ ョ ブ ・ ロ ー テ ー シ ョ ソ の 確 立13.7%の3つ に 回 答 が 集 中 して い る. も っ と も 第1位 の 回 答 で み れ ば,OJTの 強 化 が44.8%と 半 数 に か な り近 い 回 答 率 で あ る.大 企 業 に お け る 人 事 労 務 管 理 の 現 場 化 が 一 層 浸 透 し て い る こ とが うか が わ せ る も の で あ り,前 記 の 目標 管 理Y'よ る能 力 開 発 の 促 進 に 回 答 が 集 中 し て い る こ と と 関 連 が あ る も の と思 わ れ る. 他 方,"将 来"に 関 し て み る と,"現 在"よ り も"将 来"の 回 答 の 伸 び 率 が 最 も 高 い も の は,「 ジ ョ ブ ・R一 テ ー シ ョ ソ の 確 立 」21.4 %で あ り,次 い で 「大 学 ・民 間 研 究 機 関 ・民 間 他 社 へ の 派 遣 制 度 の 拡 充 」5.9%で あ る.ジ ョ ブ ・ ロ ー テ ー シ ョ ソ は,CDPと 異 な り, あ ま り シ ス テ ム 的 で な い 場 合 が 多 く,個 人 の キ ャ レ ン ジ は 前 提 と な っ て い な い が,マ ン ネ リ 化 防 止,組 織 の 活 性 化 の 意 義 も さ る こ と な が ら,従 業 員 の 段 階 的 ・系 統 的 な 育 成 の 意 味 が 大 で あ っ て,や は り終 身 雇 用 慣 行 を 内 側 か ら 裏 打 ち を し よ う とす る 企 業 努 力 と読 め な く も な い. (9)従 業 員 の モ ラー ル ア ップの ため に講 ず る 手 段 か な りの数 の大 企業 が 若手従 業員 の離職 に 悩 まされ てい る.ポ ソプ メー カーのE製 作 所(従

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業 員数 約3,500人)で は,こ の1∼2年 大学 卒 の若手 の離 職 が増 えた.1つ は帰郷 の ため で あ り,も う1つ は コ ソ ピs一 タ技 術 者 が"も っ と奇麗 な職 場環 境"を 求め て都心 の オ フ ィスへ 移 動 す る.こ の よ うな 状 況 か ら大企 業 は,モ ラ ー ル ・ア ッ プに真 剣 に な りは じめ て い る. 第1に モ ラ ール ア ップの 手 段 で あ るが,1 ∼3位 の 回答 の 計 を100と した 割 合 でみ る と, ① 機 会 を与},仕 事 を仕 せ る14.2%,② 能 力 評 価 の公 正 化 を 図 る14.1%,③ 賃 金t一 ナ ス 等 の 金 銭 的報 酬 を 改善 す る12.6%,④ 教 育 ・ 研 修 機 会 を 充 実 させ る10.7%あ た りが主 要 な もの で あ る(図 一11). 第2に,若 手 従 業 員に有効 とい う回答 の方 が, 一 般 のモ ラールア ップのため の手段 よ りも回答 率 の 高 い もの は 「機 会 を 与 え,仕 事を 任せ る」, 「い ろい ろな仕 事 を経 験 させ る」 「週 休2日 制 等 労 働 条 件 を 改善す る」 「住 宅等 の福 利 厚 生 を 充 実 させ る」 「新 しい企業 文化 の導 入 に よる社 内 活 性化 」 「勤 務 形 態 を 多 様 化 させ る」 な ど で あ る.と こ ろが,若 手 従 業 員 に 有効 な もの につ い て第1位 の ものは,他 を 引 き離 して 「機 会 を 与 え,仕 事 を 任せ る」 の重 視 度 が高 く, あ とは 「賃 金 ・ボ ーナ ス等,金 銭 的 な報 酬 を 改 善 す る」 「週 休2日 制 等 労 働 条 件 を 改善 す る」 の3つ が 群 を 抜 い て い る.「 機 会 を 与 え, 仕 事 を 任せ る」 につ い て,企 業 は 若 手従 業 員 の 価 値 観 の変 化 一"例 え ぽ 自分 のや りた い仕 事 を す る""ど うい う仕事 を した い か,自 分 の 考 え が は っ き り してい る""自 分 の好 んだ 仕 事 であ った ら,非 常 に よ くす る"一 の特 徴 を把 んで大幅 な権限委 譲 を現 実 に実施 しは じめ た よ うで ある.人 事 労務 管理 の原理 よ りすれ ば 至 極 当然 の こ とで ある が,こ の点 で 日本の大 企 業 の 変 革 は著 しい.賃 金 につ いて は,多 くの大企 業 は依 然 と して 同業他 社 よ りは 多少 な りとも高 目 の処 遇 をす る ことがモ ラ ール ア ップ対策 と考 え て い る よ うで あ る.こ の た め に は一 層 の経 営 業 績 を あ げ なけ れ ば な らな い で あ ろ うし,従 業 員 の 仕 事 へ の コ ミ ッ トメ ン トを要 求す る こ とに な ろ う.ま た,週 休2日 制 等 を 拡充 す る こ とは 大 学 生 の応 募 の必 要最 低 条 件 で あ るが, 3LDKの 社 宅,海 外 の保 養 施 設 等,若 手 従 業 員 に 迎 合 しす ぎ る面 もみ られ る よ うに な っ て い る.企 業 は 従 業 員1人 ひ と りの個 性 を 重 ん じ,個 人 毎 の 動 機 づ け,能 力 開 発 に懸 命 で, 能 力 主 義 も全 面 化 した が,こ れ 迄 終 身 雇 用 慣 行 の派 生 線 上 に あ った 協 力 的 な組 織 内信 頼 関 係 の形 成 に も再 度 努 め て い る の で あ ろ う. 第3に,モ ラ ー ル ア ップのた め に 論ず る手 段 と して 「能 力 評 価 の公 正 化 を 図 る」 の ウエ ー トが か な り高 い .こ れ は若者には有効 では な い とい う結 果 が で て い るが,今 後 の 能 力 主 義 ・業 績主 義 の 追 及 のた め に 欠 か せ な い の は 従 業 員 の信 頼 を 得 る能 力 評 価 機 構 な の で あ っ て,大 企 業 の この 点 の進 歩 も 目覚 しい.こ の 点 は,こ れ ま で 日本 の人 事 労 務 管 理 の最 大 の 欠 点 の1つ で あ った. ⑩ 終 身 雇 用 の 動 向 さて,ポ イ ソ トであ る終 身雇 用 制 の動 向 は ど うであ ろ うか.中 途 採用 を活 発 化 し,ま た, 後 述 の如 く,大 企 業 は や は り中高 年 齢 者 の 企 業 本 体 か らの排 除 の姿 勢 を 崩 して は い な い が, (図 一12)に 示 す とお り,各 業種 と も終 身 雇 用 制 維 持 の方 向 は か な り明 らか で あ る. 全 体 計 で,「 現 在 おお むね 維 持 され て お り, 今後 も維 持す る」 が最 も多 く,52.2%と 過 半 数 で あ り,次 い で 「現 在 お おむ ね 維 持 され て い るが,今 後 は一 部 崩 壊 す る」36.2%,「 現 在 一 部 崩 壊 して いる が,今 後は維持す る」2.6%, 「現 在 一 部 崩 壊 して い るが,今 後 は 更 に 崩 壊 す る」3.4%で あ って,「 既 に崩 壊 してい る 」 は2.2%し か な い. 大企 業 が,若 年 層優 先 ・中高 年 齢 層 排 除 の 人事 雇 用制 度 を維 持 し,あ る いは 拡 大 して い て 終 身雇 用 制 の 維 持 を うた うこ とは本 質 的 に 矛 盾 で あ る.津 田真 澂 氏 は,終 身 雇 用 慣 行 は 1つ の 「社 会 的 価 値 観」 で あ り,労 使 の雇 用 価 値 観 であ る とし轍 誤 図 一4)で み た 亥・ く,若 年 層 は別 と して 国民 一 般 は 終 身雇 用 慣 行 を 肯 定 す る者 が殆 ど であ る し,企 業 は パ ー ト,派 遣 労働 等 の縁 辺 労 働 力 を 使 用 す る等 し て可 能 な 限 り,こ れ を 維 持 す る こ とは 企 業 忠

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① 現在おおむね維持 されてお り,今 後 も維持す る. ② 現在おおむね維持 されているが,今 後は一部崩壊す る. ③ 現在一部崩壊 して いるが,今 後は維持す る. ④ 現在一部崩壊 して いるが,今 後 は更 に崩壊す る ⑤ 既にほぼ崩壊 して いる. (図 一12)終 身 雇 用 制 の 動 向

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誠 心 を 高 め,協 力 的 な職 場 風 土 をつ く る こ と に通 じる の で あれ ば,も しそ れ が 完 壁 な もの で な く と も労 使 の利 益 にな り得 るわ け であ る. また,同 氏 は 更 に終 身 雇 用 慣 行 は1つ の 「思 想」 で あ る とい われ る.こ の 価 値 観 は 経 営 側 の理想 で ある とい う点 につい て,そ の 内実 が か な り変 化 し,中 味が 空洞化 して も,終 身 雇 用 制 とい う1つ の経 営思 想 であれ ぽ,企 業 が これ を 維持 し ようとす る ことは,あ な がち矛 盾 で はな い で あ ろ う.中 高 年齢 者 が 出 向 ・転 籍 させ ら れ,個 人 レベ ル では 悲 劇 が あ る と して も別 に 失 業 率 が 高 ま るわ け では な く,出 向 先 企 業 へ の給 与 補 填 等 の保 護 が60歳 の 定 年 迄 続 くとす れ ぽ,こ れ は この社 会 的 価 値 観 と経 営 思 想 の 恩 恵 だ とい うこ とにな ろ う. な お,(3)で 着 目 した2つ の業 種 分 類,即 ち 機 械 ・電 機,輸 送 ・精 密 と金 融 ・保 険 ・証 券, 不 動 産 に つ い て,こ こ で も点 検 し て 置 き た い.前 者 に お い て は 中途 採用 は か な り活 発 で あ った が 終 身 雇 用 制 維 持 の 傾 向 が 強 い.後 者 に お い て は,伝 統 的 な新 卒 採 用 中心 主 義 が 大 勢 と して は 最 も多 い に もか か わ らず,今 後 は 更 に崩 壊 す る とい う企 業 が最 も多 い.こ の よ うに中 途 採 用 は 終 身 雇 用制 の 崩 壊 につ な が る もの では ない.先 に述 べ た よ う に,両 者 は 両 立 す る よ うで あ る. な お,終 身雇 用 制 の維 持 ・崩 壊 との 周辺 で 以 下 の 点 に 着 目す る と,・終 身 用 雇 用 制 は社 会 的価 値観 で あ り,経 営 思想 で あ る と して も, 男 子 平 均 年 齢,中 高 年齢 者 比 率,管 理 職 比率 な らび に 出 向 者 比 率 の,各 増 減 とあ る程 度 の 相 関 関 係 が み られ,従 業 員構 成 の 高 齢 化 との 関 連 では,か な り崩 壊 論 に 意 味 が あ る よ うで あ る.従 業 員 構 成 の ピラ ミ ッ ド型 の 維 持 とい う企 業 行 動 原 理 が こ こ に うか がわ れ る. 第1が,男 子 平 均年 齢 との 関 連 で あ るが, 終 身 雇 用 制 が"既 に ほ ぼ 崩壊 して い る"と い う企 業 では,「 低 下」 の 回 答 率 が 著 し く高 い (表 一5). 第2が,中 高 年 齢 者(45歳 以 上)比 率 の 変 動 との関 連 で あ るが 「上 昇 」 は 終 身 雇 用 制 が 維持 され て い る とこ ろで 回答 率 が高 く,"既 に (表 一5) 男子平均年齢 との変動と終身雇用制の 動向(%) 男 子 平 均 年 齢 上昇 横ばい 低下 終 身 雇 用 制 の 動 向 現在おおむね維持 されてお り,今 後 も維持す る. 66.4 22.1 7.1 現 在 お お む ね維 持 され て い るが,今 後 は 一 部 崩 壊す る. 72.4 20.4 4.1 現 在 一 部 崩 壊 して い るが, 今 後 は 維 持 す る. 42.9 42.9 14.1 現 在 一 部 崩 壊 して い るが, 今 後 は 更 に 崩 壊 す る. 66.7 22.2 11.1 既 にほ ぼ 崩 壊 し て い る. 33.3 一 66。7 (表 一6) 中高年齢者比率の変動と終身雇用制の 動向(%) 中 高 年 齢 者 (45歳以上)比率 上昇 横ぽい 低下 終 身 雇 用 制 の 動 向 現在 おおむね維持 されてお り,今 後 も維持す る. 71.4 16.4 7.1 現在おおむね維持 され てい るが,今 後は一部崩壊す る. 82.7 7.1 4.1 現 在 一 部 崩 壊 して い るが, 今 後 は 維 持 す る. 42.9 29.6 28.6 現 在 一 部 崩 壊 して い るが, 今 後 は 更 に 崩 壊 す る. 77.8 一 22.2 既 に ほ ぼ 崩 壊 して い る. 16.7 66.7 16.7 (表 一7) 管 理 職比 率の 変動 と終身 雇用 制 の動 向(%) o 管 理 職 比 率 上昇 横ぽ い 低下 終 身 雇 用 制 の 動 向 現在おおむね維持 されてお り,今 後 も維持す る. 57.9 32.1 2.9 現在おおむね維持 されてい るが,今 後は一部崩壊する. 65.3 29.6 2.0 現 在 一 部 崩 壊 して い るが, 今 後 は 維 持 す る. 57.1 一 42.9 現 在 一 部 崩 壊 し て い るが, 今 後 は 更 に崩 壊 す る 。 44.4 33.3 22.2 既 にほ ぼ崩 壊 し て い る. 33.3 50.0 16.7 崩 壊 して い る"企 業 では 非 常 に低 い回 答 率 で あ る(表 一6). 第3が,管 理 職 比 率 の変 動 との関 連 であ る が,(表 一7)に よる と終身 雇 用 制 が維 持 され て い る企 業 で,「 上 昇」 の回 答率 が高 い.管 理 職 比 率 が 高 い こ とは即 中高 年 齢 者 比 率 が高 い の で は な い にせ よ,か な りの相 関 関 係 が あ る よ うで あ る.

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第4が,出 向 者 比率 の変 動 との関 連 で あ る が,同 様 に 出向 者 比率 が高 い こ とは 即 中高 年 齢 者 比 率 が 高 い こ とで は な いが,か な りの相 関 関 係 が あ る よ うで あ る. (11)中 高 年 対 策 (図 一13)に 示す とお り,第1に 「既 に行 って お り,今 後 も更 に積 極 化 す る」 とい う企 業 の 割 合 が 最 も高 い ものは,「 出 向 ・転籍 」 で あ り,次 い で 「中高 年 齢 者 の 能 力 開 発」 であ る.他 方,第2に 「既 に 行 って お り,今 後 は 現 状 並 に行 う」 とい う企 業 の 割 合 が 最 も高 い もの は,「 一 定年齢 で昇 給停 止 ・昇 給 率 引 き下 げ」 で あ り,次 い で 厂出向 ・転 籍 」 で あ る. 第3に,以 上 の2つ の 回 答 と 「既 に 行 って い た が,今 後 は一 部 消 極 化 す る」 とを 加 え た, とに角 現 在 実 施 中 であ る とい う割 合 は 以 下 の よ うにな る.① 出向 ・転籍75.7%,② 一 定 年 齢 で 昇 格 停 止 ・昇給 率 引 下 げ69.4%,③ 早 期 退 職 優 遇 制 度45.2%,④ 役 職 定 年 制42.6%, ⑤ 中 高年 齢 者 の能 力 開 発42.5%. こ の よ うに 「出 向 ・転籍 」 の 実 施等 は8割 近 い.企 業 は終 身 雇 用 制 の 維 持 を 標樗 し,若 手 従 業 員 の活 用 ・抜 擢 昇 進 な どを 行 い,中 途 採 用 を積 極 化 す るか た わ らで 中 高年 齢 者 の 出 向 ・転 籍 は 大 幅 に 実 施 して い る の で あ る. 第4に,そ れ で も 「今 後 も行わ な い」 とい う回 答 は,「 役職 定 年 制 」 に つ き28.0%,「 早 期 退 職 優 遇 制 度」 に つ い て は26.1%あ る.こ れ らは,若 手 従 業 員 の モ ラー ル に悪 影 響 を 及 ぼ す と い う見 解 が 定着 して い るだ け 凝}3)実施 を 考 え て い な い企 業 もか な りあ る こ と は評 価 され る. 第5に,上 記 の実 施 率 に 「今 ま では 行 って い な か った が,今 後 は行 う予 定 であ る」 とい う回 答 を 加 え て今 後 も含 め て の実 施 率 を み る と,以 下 の 順 で あ る.① 中高 年 齢者 の 能 力 開 発88.8%,② 一 定 年 齢 で昇 給 停 止 ・ 給 0 0 0 ④ 0 既 に 行 っ て お り,今 後 も更 に積 極 化 す る. 既 に行 っ て お り,今 後 は現 状 並 み に 行 う. 既 に行 って い た が,今 後 は一 部 消 極 化 す る. 今 まで は行 っ て い なか った が,今 後 は 行 う予 定 で あ る. 今後 も行 わ な い. (図 一13)中 高 年 対 策

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下 げ86.2%,③ 出 向 ・転 籍83.9%,④ 早 期 退 職 優 遇 制 度68.7%,⑤ 役職 定年 制66.9%. こ こ で中 高 年齢 者 の 能 力 開 発 の 実 施率 が将 来 も含 め て9割 近 くに 達 し よ うと して い る こ とは 注 目され る.昭 和60年 に㈱ 労 務 行政 研 究 所が行 った調査碧は,高 年齢者の能力開発 の 実 施 率 が30.2%で あ った の に 比 べ る と格段 の 増 加 であ り,こ の点 の企 業 努 力 は 評 価 され る. 従 前 中高 年 齢 者 の能 力 開 発 は 効 果 が な い とい うこ とで放 置 され て い た もの で あ って,こ れ が今 後 積 極 的 に実 施 され れ ぽ,終 身 雇 用 制 が 実 質 的 に修 正 され た と して も,終 身 雇用 制 崩 壊 の影 響 を カバ ーす る上 で大 き く効 果 を 発揮 す る で あ ろ う.こ の教 育 の中 味 も問 題 で,能 力 再 開 発 訓 練,職 種 ・職 務 転 換 教 育,定 年 退 職 前 のPREPな ど が 含 まれ て い る と思わ れ る. も し出向 ・転 籍 を 円 滑 に 進 め た い の で あれ ば, こ のた め の 教 育 訓 練 に 力 を い れ るべ きで あ ろ うが,仄 聞 す る と ころ で は,実 施 率 は低 い よ う であ る. 以 上 に関 連 して,以 下 の分 析 が で き る. 第1に,詳 か な ク ロス集 計 表 は 割 愛 す るが, 中高 年 対 策 は 全 般 的 に事 業 構 造 の 転 換(着 手) と統 計 的 に有 意 の傾 向 は一 切 み られ な い.こ れ らは,す べ て お おむ ね 直 接 的 に 中 高年 齢 者 比 率 と関 連 が あ る. 第2に,「 出 向 ・転 籍」 につ い て,管 理 職 比 率 の高 低 とあ る程 度 相 関 があ る(表 一8).従 業 員 構 成 の高 齢 化 と管 理 職 の 余 剰 とは オ ー バ ー ラ ップす る面 が あ るの であ ろ う.ま た,(表 一9)の とお り,当 然 の こ とな が ら出 向者 比 率 と中 高 年 齢 者 の 出向 ・転 籍 との 間 に は 正 の 相 関 が み られ,出 向 に は 企 業 集団 統 制 型,出 向先 強 化 型 な どが あ る が,中 高年 齢者 の 出 向 ・転 籍 が 最 も深 く係 わ って い る こ と が わ か る. 第3に,早 期 退職 優遇 制 度は 出向者 を大 幅 に 出す こ と と同時 併 行 化 して い る面 が あ る よう で あ る(表 一10). 第4に,管 理 職 比 率 と役 職 定 年 制 の間 に は 何 らの統 計 的 相 関 はみ られ な い(表 一11).管 理職 が 多 いか ら役 職 定 年 制 を 積 極 化 す る とは (表 一8) 管理職比率 と出向 ・転籍 との関係 o) 既 に

ぞ隼

萱る

既 状 に 並 行 に つ行 て う お h 今 後

既 一 に 部 行 消 つ極 て 化 い す た る カミ 今後 は 今 が ま'

ぞ雪

た る 今 後 も 行 わ な い 5%未 満 23.3 43.3 一 13.3 13.3 5∼15%未 満 36.8 33.3 i.a 7.9 16.7 15∼25%未 満 45.8 34.7 一 8.3 8.3 25%以 上 31.6 44.7 10.5 5.3 7.9 (表 一9) 出向者比率 と中高年齢者の出向 ・転籍 との関係C%) 既 に 既 状 既 一 今 が 今 に 積 に 並 に 部 ま' 行 極 行 に 行 消 で 今 後 つ 化 て す つ 行 て う つ極 て 化 行 はは 後 も お る り h い す た る つ行 て う 行 、 今後 、

カミ 今 い 予 な 定 か で わ な も は 後 つ あ 更 現 は た る い o 13.2 is.z 2.6 18.4 47.4 3%未 満 28.9 45.6 i.i 10.0 10.0 3∼10%未 満 45.6 41.2 4.4 2.9 4.4 10%以 上 51.7 36.2 1.7 5.2 3.4 (表 一10) 出向者比率 と早期退職優遇制度 との 関連 く%) 既 に に 積 行 極 つ化 て す お る h 今後 も 更 既 状

既 一 に 部

飃辞

は 今 が ま' で 今 は 後 行 は つ行 て う い 予 な 定 か で つあ た る 今 後 も 行 わ な い o 7.9 15.8 一 23.7 44.7 3%未 満 12.2 22.2 一 30.0 27.8 3∼10%未 満 13.2 30.9 2.9 23.5 26.5 10%以 上 17.2 46.6 8.6 12.1 13.8 思 わ れ な い.「 役 職 定 年 制」 は ま さに企 業 の 思 想 が 具 体 化 され た もの で あ る とい え よ う.

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(表 一11)管 理職 比 率 と役 職 定 年 制 との 関 連 (%) 既 に に 積 行 極 っ化 て す お る 夊 今後 も 更 既 状

ぞ㌘

h

既 一 に 部 行 消 つ極 て 化 い す た る カミ 今後 は 今 がま' で 今 は 後 行 は つ行 て う い 予 な 定 か で つあ た る 今 後 も 行 わ な い 5%未 満 10.0 20.0 3.3 26.7 30.0 5∼15%未 満 8.8 34.2 o.s 22.8 2a.i 15∼25%未 満 11.1 40.3 1.4 20.8 20.8 25%以 上 10.5 15.8 5.3 23.7 44.7 ⑫ ま と め にか え て 上 記 の分 析 と若 干 重 複 す る が,大 企 業 に お け る人 事 労 務 管 理 の 変貌 と終 身雇 用 制 の存 続 ・崩 壊 を め ぐっ て以 下 の よ うな総 括 が で き よ う. 第1に,人 事 労 務管 理 の変 化 と中途 採 用 は, ①経 営 戦 略(事 業 構 造 の転 換),② 若 手 従 業 員 の 価 値 観 の 変 化 へ の対 応 に よ って もた ら さ れ て い る が,終 身 雇 用 制 の修 正 と中 高 年 対 策 は も っぱ ら従 業 員構 成 の高 齢 化 に よ って もた ら され て い る.① と② は 若 干 関 連 し合 うが, ① ② と③ は相 互 に関 連 は み られ な い.高 齢 化 対 策 は別 の論 理 に よる もの で あ る. 第2に,出 向 ・転 籍 等 の 中 高年 対 策 以 外 の 人 事 労 務 管 理 は 随 所 で 終 身 雇 用 制 の 維 持 を 志 向す る 面 が み られ る.中 途 採 用 に して も 目的 と採 用 の.,の 重 視 事 項,人 材 育 成 の タ イ プ は こ れ ま で の傾 向 と異 って きて い るが, 処 遇 や 評 価 を 中心 と して終 身雇 用 制 へ の と り こみ が志 向 され て い る よ うで あ る.少 くと も 中途 採 用 は これ ま で の と ころ 終 身雇 用 制 崩 壊 の引 き金 とは な って い ない 模様 で あ る. 第3に,大 企 業 の多 くは終 身 雇 用 制 の維 持 を 志 向 し て い る.そ れ で も中高 年 対 策 に よる 出 向 ・転籍 等 は 現 実 に終 身 雇 用 制 の一 部 崩 壊 を もた ら して お り,そ れ に も拘 らず 終 身雇 用 制 の 維 持 を 標 榜 す る とす れ ば,終 身 雇 用 制 は 1つ の思 想 に化 して しま う.他 方 で は,大 企 業 は 若 年 層 重視 ・中高 年層 無 用 とい う別 の 思 想 が あ り,こ の2つ の思 想 は 矛 盾 して い る こ とに な る.結 局,終 身雇 用 制 維 持 の 思 想 は, も し終 身雇 用 制 の意 味 を伝 統 的 な もの に とら え れ ば,根 底 に 能 率重 視 が 流 れ る若 年 層 重 視 ・中高 年 層 無 用 の 思想 とは 相 容 れ ず ,終 身雇 用 制 は 建 前 論 の 思 想 に近 くな る可 能 性 が あ る. 第4に,現 代 の終 身雇 用 制 は 能 力 主 義 の 人 事 労 務 管 理 が 中核 を な し,企 業 の雇 用 行 動 の 変 化 が み られ る とす れ ぽ,終 身雇 用 制 の 中 味 が 変 化 した こ とは認 め なけ れ ば な らな い で あ ろ う.中 高 年 層 に して も定 年 ま で何 らか の 方 法 に よ って雇 用 が保 証 され る場 合 が 殆 どで, 給 与 の差 額 補 填 が 出 向先 の企 業 に 支 払 れ て い る例 も多 い の で あ る か ら 「広 域 終 身 雇 用 制」 の概 念 を 容認 す る の で あれ ぽ,終 身 雇 用 制 の 存 続 は認 め る こ とが で き るあ ろ う. しか し,冒 頭 に紹 介 した よ うな,企 業 の 行 動 原 理 は 確 か に 変 って いな い の で あ り,む し ろ 企 業 の 存立 ・拡大 のた め の 各 行動 は過 剰 に 行 わ れ,各 所 に ヒズ ミを 生 み 出 して い る.し か し,企 業 の行 動 原 理 が 変 って い な い こ とが, 即 終 身雇 用 制 が存 続 す る とい え る もの で は な い.終 身 雇 用 慣 行 は雇 用 の現 場 に おけ る慣 行 な の で あ って,以 上 に み た よ うに採 用 ・昇 進 ・賃 金 ・退 出 にお い て 従前 の終 身雇 用 制 は 殆 ど崩 壊 しては い ない が,大 幅 に修 正 され つ つ あ る といわ なけ れ ぽ な らな い であ ろ う. 第5に,大 企 業 は 中途 採 用 の制 度 化,若 年 従 業 員 の 抜 擢 ・登用 等 の能 力 主 義 人事 労 務管 理 の 推 進 を 大 き く進 め,能 力 開 発 ・発 揮 を最 大 限 に促 進 し,企 業 間競 争 を勝 ちぬ こ うと し て い る.大 企 業 は,そ れ で も人 事 労務 管 理 の 改 善 に も大 い に努 力 を 傾 け て,終 身 雇 用 制 の 内実 が変 化 して も,そ の変 化 の 中 で,CDP (経 歴 管 理)の 確立,能 力 評 価 の適 正 化,中 高 年 齢 者 の能 力 開 発 と格段 に改 善 し,少 しで も終 身 雇 用 制 を 修 復 し得 る よ うに努 め て い る. しか も能 力 の発 揮 ・開発 につ いて 個 人 の 動機 づ け を,前 面 に 出 して いて,人 事 労 務 管 理 の 進 歩 もみ られ る. 第6に,本 稿 で は詳 し く述 べ なか った が, 大 企 業 の人 事 担 当者 の若 手 従 業 員 へ の 不 信 感

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