第6学年1組
算数科学習指導案
1
単元
くらべ方を考えよう(教材
単位量あたりの大きさ)
2
単元の構想
児童の実態 本学級の児童に「1あたりの大きさ(基準量・割合)の見方 「数量関係図活用の資質・能力」に関わる診断テ」 ストを行ったところ次のような結果となった。 (1) 「1あたりの大きさ(基準量・割合)の見方」について ○同種2量の割合で表す量について ・割合を求めることができる児童・・・87% ・基準量を求めることができる児童・・・22% ○異種2量の割合で表す量について ・割合を求めることができる児童・・・61% ・基準量を求めることができる児童・・・ 76% (2) 「数量関係図活用の資質・能力」について ○2つの数量の関係を見いだすために図を活用する児童・・・9% ○一方の量をそろえて比べることができる児童(連続量 ・・・54%) 学習内容 指導方法 ○内容 ○学習内容の重点化 ① 単位量あたりの考え 1あたりの大きさの見方を育てるため ・速さや人口密度などのように2つの量の組 に、不足している数量関係図活用の資質 。 み合わせでとらえる量があることを知り、一 ・能力を高める学習単元として選定した 方を固定して他方の量で比べたり、単位量に ○指導方法 そろえたりして比べられることを理解する。 ①第1時…「等しいこみ具合の作り方」 ② 速さ 数量関係図を使い、等しいこみ具合が ・速さの意味や表し方について理解する。 求められると気づかせるために、等しい ・速さの求め方を考え、単位量あたりの考え こみ具合づくりの活動と数量関係図をつ 方を使って数値化し速さを求めること。 なげる。 ○研究主題に関わる本単元の検証価値 ②第2時∼第4時 本単元は、数量関係図による演算決定プロ 単位量あたりの大きさで身近な事象を セスを形式化するために必要な資質・能力の 比べるために、数量関係図を用いる場の 一つである 単位量にそろえて比べる考え方「 」 設定をし、活用させる。 を育てる学習を行う。 ③第5時…「速さを比べる」 本単元では、異種の2量について一方の量 単位量あたりの考え方を使って速さを を単位量、つまり1あたりの量にそろえて比 比べるために、数量関係図を用いる場の べるために、第5学年からその素地を高めて 設定をし、活用させる。 いる数量関係図を大いに活用できる。 ④第6時∼第8時「速さ」 このことから、本単元は、数量関係図活用 「速さ 「道のり 「時間」を求めるた」 」 の資質・能力を高め、1あたりの大きさの見 めに、数量関係図を活用させる。 方を育てる上で検証価値があると判断した。 本単元の目標 ○異種の2量の割合で表される量について関心を持ち、数量関係図を用いた算数的活動により、単位量あたりの大 きさで数量の関係を意欲的に調べる態度を育てる。 (関心・意欲・態度) ○2つの数量を比較する場面で、数量関係図を活用し、単位量あたりの考えを用いて数量の比べ方を考えることが できる。 (数学的な考え方) ○数を数量関係図という量に置き換え、2量の関係を演算式で表すことができる。また、速さの表し方が分かり、 速さについての計算ができる。 (表現・処理) ○異種の2つの数量の比べ方や表し方や分かる。また,速さの意味や求め方、時間や道のりとの関係が分かる。 (知識・理解)化
数
量
関
係
図
に
よ
る
演
算
決
定
プ
ロ
セ
ス
の
形
式
小さな 数を大きな 数で 。 わることに抵抗がある 図を活用するよさを実 感していない。3 単元計画 単位量あたりの大きさ 単元 時 第1時(検証) 第2時 主 こみ具合は広さと人数に関係することに気づき、等しいこ こみ具合を異なった2量のうち、一方の単位量にそろえて み具合をつくることができるようにする。 比べることができるようにする。 眼 主 そろえて比べる能力を育成するために、新聞紙のり活動、 そろえて比べる能力を育成するために、数量関係図を活用 張 同じこみ具合作り活動を仕組み、数量関係図を活用すること して比の第3用法の関係を表すことができるようにする。 点 できるようにする。 主 1 新聞紙にのる活動をし、こみ具合について話し合う。 1 こみ具合について想起し、本時のめあてを確認する。 な A B 学 人が多いと マスの数が同じだか 習 混んでいる ら●が多い方が混ん 活 でいるね 動 ↓ Aを広くしたら ●の数が同じならせま 快適になると思う い方が混んでいるね。 広さや人数が変わればこみ具合も変わるんだね ●も広さも違うよ?? ○広さや人数の増減を意図的に仕組み、こみ具合は支 広さと人数に関係することに気づかせる 2 本時の課題を確認し、めあてをつかむ。 2 2つのカードのこみ具合を調べる。 課題 同じこみ具合をつくりましょう 提示カード 広さや●の数をそろえて ○新聞紙2枚で4人のっている時と ・公倍数の考えで 同じこみ具合を新聞紙6枚でつくる。 ・1あたりの考えで 3 同じこみ具合をつくる活動をする。 (1)変化した新聞紙の枚数をもとに人数が変化する活動。 (公倍数で) (1あたりで) 提示カード(例) ○新聞紙4枚で3人時と同じこみ 具合をつくる。 どちらもちがうときは一方をそろえるといいね 数量関係図を使うと 3 3枚のカードのこみ具合を調べ、比べ方を話し合う。 求められるね ○新聞紙4枚で6人のっている時と同じこみ具合を新聞紙2 枚でつくる。 (2)変化した人数をもとに新聞紙の枚数が変化する活動。 公倍数の考え方は面倒だ ○新聞3枚で2人のっている時と同 じこみ具合をつくる。 1あたりの大きさにそろえた ○数量関係図を使う支 方がいい よう支援する ○新聞2枚で8人のっている時と同じこみ具合をつくる。 ○3枚のカードは公倍数でそろえにくい数値を設定し支 ておき、1あたりの量でそろえるよさを味わわせる。 ○広さと人数の数値を簡単に割合が見いだせる数値に設定支 し、等しいこみ具合をつくりやすくする。 4 1あたりの考え方で別の3枚のカードのこみ具合を調べ る。 同じこみ具合をつくるには、広さと人数を同じように変え るといいね。 5 本時のまとめをする。 4 本時のまとめをする。 同じこみ具合のつくり方を考えよう。 広さと人数を同じように変化させると同じこみ具合 をつくることができる。 カードのこみ具合を、一方をそろえて比べよう。 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● × 2 2 こ → □ こ 6 マ ス → 1 2 マ ス × 2 ÷ 2 1 こ → 2 こ □ マ ス → 6 マ ス ÷ 2 こみ具合は、1あたりの大きさで比べるとよい。 ア イ ウ ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ÷3 1こ ← 3こ ア □マス ← 5マス ÷3 ÷6 1こ ← 6こ イ □マス ← 9マス ÷6 ÷7 1こ ← 7こ ウ □マス ← 11マス ÷7
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1 枚 2 枚 → 2 人 人 2 人 6 人 → 3 枚 枚 4 枚 8 枚 → 3 人 人 ● → ● ● ● ● ● ● ● 8枚では → 何人? 2 人 → 3 枚 6 人 で は 何 枚 ?単位量あたりの大きさ 単元 時 第3時 第4時 主 いろいろな生活場面で単位量あたりの考え方が使われてい 人口密度を求めて県のこみ具合を比較することができるよ ることに気づくとともに、単位量あたりの大きさで比べるこ うにする。 眼 とができるようにする。 主 単位量でそろえて比べる力を育てるために、数量関係図を 人口密度を求める場面で数量関係図を活用し、比の第3用 張 活用して比の第3用法の関係を表すことができるようにする。法の関係を表したり、単位量で比べたりすることでそろえて 点 比べる力を育てる。 主 1 本時学習課題を提示し、本時のめあてを確認する。 1 本時学習課題を提示し、本時のめあてを確認する。 な 学 どちらの車がよく走るとい 面積のわりに人口が多 習 えますか いにはどちらの県ですか 活 動 2 一方を単位量にそろえて比べる。 2 人口のこみ具合を調べる。 1 あたりに走る道のりでç 1k㎡あたりの人口で ÷ = … ℓで 千葉 ÷ = … A 720 40 18 1 18km 5970000 4996 1194.9 ÷ = … ℓで 愛知 ÷ = … B 800 50 16 1 16km 7090000 5118 1385.3 1kmあたりに使うガソリンの量で 一人あたりの広さで ÷ = … ○ 数量関係図を活用し、単位量を求める演算を決定 A 40 720 0.0555 支 で約 ℓ しやすくする。 1km 0.0556 B 50÷800=0.0625 で約 ℓ 人口が多いときのこみ具合は広さ 1km 0.0625 を単位量でそろえた方がわかりや ○支 数量関係図を活用し、単位量を求める演算を決定 すい。 しやすくする。 3 3都市の人口密度を求める。 どちらにそろえて比べてもAの方がよく 走ると言えるね。 3 別の事例で単位量あたりの大きさにそろえて比べる。 どちらの畑がよくとれると 言えますか? あたりにとれるジャガイモの量で 1㎡ 京都市 1390000÷610=2278.6… み 63÷50=1.26 神戸市 1480000÷550=2690.9… ゆ 108÷80=1.35 北九州 1000000÷485=2061.8… ゆたかの畑の方がよくとれる 4 本時のまとめをする。 4 本時のまとめをする。 単位量あたりの大きさにそろえて比べよう。 A B ガソリン(l) 40 50 距離(km) 720 800 ÷ 4 0 1 ㍑ ← 4 0 ㍑ A □ k m ← 7 2 0 k m ÷ 4 0 ÷ 5 0 1 ㍑ ← 5 0 ㍑ B □ k m ← 8 0 0 k m ÷ 5 0 ÷ 7 2 0 1 km ← 7 2 0 km A □ ㍑ ← 40 ㍑ ÷ 7 2 0 ÷ 8 0 0 1 km ← 8 0 0 km B □ ㍑ ← 50 ㍑ ÷ 8 0 41 ㍑ みのる ゆたか 畑(㎡) 50㎡ 80㎡ ジャガイモ(kg)63kg 108kg ÷ 50 1㎡ ← 50 ㎡ み の る □ kg ← 63kg ÷ 50 ÷ 80 1㎡ ← 80 ㎡ ゆ た か □ kg ← 108 kg ÷ 80 いろいろな量を比べるときは、単位量あたりの大きさ で比べると便利。 どちらの県が混んでいるか単位量あたりの大き さにそろえて比べよう。 ÷ 4 9 9 6 1 k ㎡ ← 4 9 9 6 k ㎡ 千 葉 □ 人 ← 5 9 7 0 0 0 0 人 ÷ 4 9 9 6 ÷ 5 1 1 8 1 k ㎡ ← 5 1 1 8 k ㎡ 愛 知 B □ 人 ← 7 0 9 0 0 0 0 人 ÷ 5 1 1 8 ÷ 5 970000 1 人 ← 5970000人 千 葉 □ k ㎡ ← 4996k ㎡ ÷ 5 970000 め ん ど う だ 面 積 (k ㎡ ) 人 口 (万 人 ) 京 都 市 6 1 0 1 3 9 神 戸 市 5 5 0 1 4 8 北 九 州 市 4 8 5 1 0 0 ÷ 6 1 0 1 k ㎡ ← 6 1 0 k ㎡ 京 都 市 □ 人 ← 1 3 9 0 0 0 0 人 ÷ 6 1 0 ÷ 5 5 0 1 k ㎡ ← 5 5 0 k ㎡ 神 戸 市 □ 人 ← 1 4 8 0 0 0 0 人 ÷ 5 5 0 ÷ 4 8 5 1 k ㎡ ← 4 8 5 k ㎡ 北 九 州 市 □ 人 ← 1 0 0 0 0 0 0 人 ÷ 4 8 5 こみ具合は人口密度(1k㎡あたりの人口)で比べる と比べやすい。 千葉県 愛知県 面積(k㎡) 4996 5118 人口(万人) 597 709
単位量あたりの大きさ 単元 時 第5時 第6時 主 速さは道のりと時間が関係していることに気づき、単位量 速さの表し方を知り、道のりと時間を使って速さを求める あたりの考え方で比べることができるようにする。 ことができるようにする。 眼 主 数量関係図を活用し、速さを単位量あたりの大きさにそろ 数量関係図を活用し、比の第3用法の関係をつかみ、1秒 張 えて比べることができるようにする。 あたりの大きさにそろえて求めたり、比べたりすることがで 点 きるようにする。 主 1 2匹の虫が飛ぶ様子を見てどちらが速いかを考え、速さ 1 本時の課題を提示し、本時のめあてをつかむ。 な を決める視点を話し合う。 学 ① ② どちらの自動車が 習 速いですか 活 動 ③ ④ 2 時間をそろえて速さを比べる。 ・時間が同じなら、進んだ距離が長い方が速い ・距離が同じなら、かかった時間が短い方が速い 2 本時の課題を提示し、本時のめあてをつかむ。 A 150÷2=75 75km 1時間あたり B 240÷3=80 80km 1時間あたり の自動車の方が速い B どちらが速いでしょう ○支 数量関係図を活用し、単位量時間に進む道のりで そろえて比べていることをとらえさせる。 3 速さの表し方をまとめる。 1秒あたり 時 速…1時間に進む道のりで表した速さ 分 速…1分間に進む道のりで表した速さ 秒 速…1秒間に進む道のりで表した速さ ÷6= … A 40 6.66 B 50÷8=6.25 1秒間で多く進んだAの方が速い 4 速さを求める問題を解き、求め方を一般化する。 ア 2400mを2分間で進んだ自動車の分速。 1mあたり 2400÷2=1200 1200m 分速 6÷ = イ の高さを 秒でのぼったエレベーターの秒速。 A 40 0.15 180m 30 B 8÷50=0.16 進む時間が少ない の方が速い 1m A ○支 数量関係図を活用し、どちらの単位量でそろえて 180 30 60 比べているかをとらえさせる。 ÷ = 60m 秒速 1秒あたりに進んだ道のりで比べた方が 速さ=道のり÷時間 わかりやすいなあ 3 本時のまとめをする。 5 本時のまとめをする。 A B 道 の り 5 0 m 4 0 m 時 間 8 秒 6 秒 単位量あたりの考え方を使って比べよう。 ÷6 1秒間 ← 6秒間 A □m ← 40m ÷6 ÷8 1秒間 ← 8秒間 B □m ← 50m ÷8 ÷40 1m ← 40m A □秒 ← 6秒 ÷40 ÷50 1m ← 50m B □秒 ← 8秒 ÷50 速さは、道のりと時間をそろえると比べることがで きる。1秒あたりの道のりで表した方がよい。 A B 道のり 150km 240km 時間 2時間 3時間 1時間あたりの道のりにそろえて比べよう。 ÷ 2 1 時 間 ← 2 時 間 A □ k m ← 1 5 0 k m ÷ 2 ÷ 3 1 時 間 ← 3 時 間 B □ k m ← 2 4 0 k m ÷ 3 速さには、時速、分速、秒速がある。また、道のりと 時間から求めることができる。 ÷2 1分間 ← 2分間 □m ← 2400m ÷2 ÷30 1秒間 ← 30秒間 □m ← 180m ÷30
単位量あたりの大きさ 単元 第 時 第 時 第 時 時 第7時 第8時 9 10 11 主 速さと時間を使って、道のりを求めることができ 道のりと速さを使って、時間を求めることがで るようにする。 きるようにする。 眼 主 数量関係図を用いて比の第2用法の関係をつか 数量関係図を用いて比の第1用法の関係をつか 張 み、道のりを求めることができるようにする。 み、時間を求めることができるようにする。 点 、 。 主 1 本時の課題を提示し、本時のめあてをつかむ。 1 本時の課題を提示し 本時のめあてをつかむ な 学 秒速32mで走るチータがこの速さで5秒間走る 自動車が時速80kmで走っています。200km進 習 と何m進みますか。 むのに何時間かかりますか。 活 動 2 数量関係図に表し、2量の関係をつかみ、道の 2 数量関係図に表し、2量の関係をつかみ、時 りを求める。 間を求める。 かけ算で求められるね 80×□=200 32×5=160 200÷80=2.5 160m 2.5時間 32m 200km ○支 数量関係図を活用し、 の5倍進むという ○支 数量関係図を活用し、かかった時間は 関係に気づかせる。 に対する80kmの割合を求めればよいことに 気づかせる。 3 道のりを求める問題を解き、求め方を一般化す る。 3 道のりを求める問題を解き、求め方を一般化 する。 ア 時速45kmの自動車が2時間に進む道のり ア 自動車が時速80kmで走っています。360km進 む時間を求めましょう。 45×2=90 90km 80×□=360 360÷80=4.5 イ 分速1.6kmのはとが30分間に飛ぶ道のり 4.5時間 イ 秒速150mで進むリニアモーターカーがありま す。3km進むのに何秒かかりますか。 1.6×30=9 9km 150×□=3000 道のり=速さ×時間 3000÷150=20 4 本時のまとめをする。 20秒 時間=道のり÷速さ 4 本時のまとめをする。 図を使って、道のりの求め方を考えよう。 ×5 1秒間 → 5秒間 チーター 32m → □m ×5 ×2 1時間 → 2時間 45km → □km ×2 ×30 1分間 → 30分間 1.6km → □km ×30 道のりは、速さと時間を使って求めることが できる。 図を使って、時間の求め方を考えよう。 ×□ 1時間 → □時間 80km → 200km ×□ ×□ 1時間 → □時間 80km → 360km ×□ ×□ 1秒間 → □秒間 150m → 3km ×□ 時間は、道のりと速さを使って求めることが できる。