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「大造じいさんとガン」のよさを探り、交流会をしよう

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Academic year: 2021

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第 5 学年○組 国語科学習指導案

指導者 ○○ ○○ 1 単元名 「大造じいさんとガン」のよさを探り,交流会をしよう 2 指導観 ○ 本学級の児童は,「なまえつけてよ」の学習において,場所,時,背景を整理し,場面ごとに大 まかな内容をとらえたり,登場人物の心情の変化を,会話文を手がかりに読み取ったりすること はできるようになりつつある。また,作品についての自分の考えを持ち,それを発表し合って広 げたり深めたりすることができるようになっている。しかし,登場人物の心情の変化を会話文か らだけでなく,行動の描写や情景描写などあらゆる視点から読み取ることは不十分である。さら に,物語の因果関係をとらえ,中心人物の見方・考え方の変容について読み取るまでには至って いない。 ○ 本単元は,登場人物の相互関係や情景描写をもとに,登場人物の心情変化を読み取ることや, 作品のよさを生み出す表現や内容に着目しながら,その効果や主題について自分なりに読み取る ことをねらいとしている。具体的には,①場面設定や人物設定を確認し場面ごとの出来事をとら えること,②会話文の変化や情景描写から中心人物の心情の変化をとらえること,③物語の因果 関係からクライマックスをとらえることが,主な学習内容である。 本単元で取り上げる「大造じいさんとガン」は,ガンの頭領残雪が仲間のために命をかけて戦 う姿と,その残雪と戦う大造じいさんの心情の変化が描かれた文学的文章である。文章は,前書 きと年ごとに区切られた4つの場面から構成され,話がわかりやすい展開となっている。また, 言動の描写や情景描写に登場人物の心情が投影されている。 教材の特色としては,時や場面,登場人物相互の関係がつかみやすいように場面が区切られて いること,色彩語や比喩などの表現技法が用いられ,情景描写によって登場人物の心情や行動が 述べられていること,語り手が大造じいさんに寄り添った形で進みつつ,クライマックスの場面 で視点の転換が行われていることが挙げられる。 ○ 本単元の指導は,導入の段階では,複数の教科書を提示し,「大造じいさんとガン」が長年学習 教材として用いられているのはなぜかといった疑問を持たせ,その理由を交流する活動を位置づ ける。学習計画を立て,単元の見通しをもつことができるようにするために,児童の発言を分類 し,読み進めていく観点を明らかにする。 展開の段階では,まず,大造じいさんの心情の変化を解釈できるように,会話文のカードを時 系列に並べ,心情の度合いを考えて高さを変える活動を仕組む。その際,心情の変化を吟味する ために,人物のおかれている状況や行動などを根拠とした意見の交流活動を位置づける。次に, 情景描写についても同様に行う。そして,物語の因果関係(中心人物の変容)をとらえることが できるように,終わりの場面の大造じいさんの行為の背景にあるもの,その根拠は何なのかとい ったことを逆思考による読みを位置づける。 終末の段階では,意欲的に交流会を行えるように,作品のよさについて伝える方法を話し合い 集団決定する場を位置づける。そして,短時間で多くの友達の作品に触れることができるように, 付箋による評価活動を位置づける。

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3 単元目標 ○ 大造じいさんと残雪の関係や大造じいさんの心情を進んで読み取り,作品のよさについて考 えをまとめようとすることができる。 (関心・意欲・態度) ○ 大造じいさんの言動の描写や情景描写などに着目したり残雪との相互関係を考えたりしなが ら,大造じいさんの心情の変化とその因果関係を読むことができる。 (読むこと エ) ○ 読み取った大造じいさんの心情やその根拠となる描写,語り手の視点などを基に,作品のよ さについて,自分の考えを書きまとめ,交流することができる。 (読むこと オ) ○ 色彩語や比喩などの表現技法に気づくことができる。 (伝国(1)イ(ケ)) 4 単元計画(総時数7時間) 次 時 学習活動 教師の支援 一 1 範読を聞き,「大造じいさん とガン」が長年学習教材に用い られている理由について話し 合う。 単元を通しためあてをとら え,学習の見通しをもつ。 ○ 「長年学習教材に用いられているには作品に何かし らのよさがあるのでは」といった疑問をもつことがで きるように,複数の教科書(過去の光村図書・東京書 籍)を比較する活動を範読の前に設定する。 ○ 単元のめあて「『大造じいさんとガン』のよさを探り, 交流会をしよう」をもち,課題解決に必要な観点を明 らかにするために,話し合いの意見を「表現」(言動 の描写,情景描写,会話文)や「内容」(心情の変化, 相互関係)に分類して板書に整理する。 2 場面・人物設定を確認し,場 面ごとに出来事をまとめ,物語 の全体像をつかむ。 ○ 出来事のとらえ方やまとめ方を共通理解するため に,1の場面の出来事については教師と児童で話し合 いながら出来事カードに書きまとめる。 ○ 語り手の視点の転換に気づくことができるように, 出来事は,文末を登場人物の名前で書きまとめ,人物 名を朱書きする。 二 3 会話文の変化から,大造じい さんの心情の変化を読み取る。 ○ 大造じいさんの心情の変化を一人でとらえ,ノート に表すことができるように,会話文のカード(付箋) を一人一人に用意する。 ○ 「ううむ。」と「ううん。」の違いをとらえることが できるように,「感嘆の声を…」「うなって…」のミニ カードを提示する。 4 情景描写から,大造じいさん の心情の変化を読み取る。 ○ 情景描写の意味をとらえることができるように,日 常の生活での例文を2つ示し,適切なものを選ぶ活動 を設定する。 ○ 前時の学習と情景描写をつなげて考えることがで きるように,前時の学習の足跡を掲示したり,使用し た会話文カードを用いて板書したりする。

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5 物語の因果関係(残雪の頭領 らしい態度や行動が原因とな って,大造じいさんの見方・考 え方が変わったこと)を読み取 る。【本時】 ○ 物語の終わり「おりのふたをいっぱいにあけて…」 といった行動の原因をとらえることができるように, 問い→答え→答えに対する問い→答え→…のように, 物語の終わりから逆思考によって読み進む過程を,原 因となる答え部分を強調して板書する。 ○ クライマックスの直前に語り手の視点が転換してい ることに気づくことができるように,2時で使用した 出来事カードを本時の板書に併せて貼る。 三 6 「大造じいさんとガン」のよ さについて,自分の考えをまと める。 ○ 作品のよさについて自分の考えを広げるために,会 話文や情景描写,クライマックスといったことを視点 に,相手を変えながらのペア交流を設定する。 ○ 意欲的に交流会を行うようにするために,作品の良 さを伝えるための方法を話し合い,集団決定する場を 設定する。 7 「大造じいさんとガン」のよ さについて,交流会を行う。 ○ 自分の考えと友達との考えと比較しやすくするため に,自分の考えを書いた制作物を持ち歩くように指示 する。 ○ 短時間で多くの友達に作品に触れる場を設定するた めに,付箋紙を使った評価を位置づける。 5 アクティブラーニングの視点 深い学びの過程 ○ 複数の教科書で取り扱われている本教材のよさを追求しようとす る単元を構成する。 対話的な学びの過程 ○ 単元を通して,話し合いの必要性を持たせた指導を行い,児童自 らが司会・進行をした話し合いの時間を位置付ける。 主体的な学びの過程 ○ 学習の振り返り活動において,単元を通した目標である本教材のよ さの気づきと,読み方や追求過程などのよさについて交流をする。

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6 本時 (1) 主眼 物語の「終わり」の大造じいさんの行動の原因を逆思考の読みを行い,残雪に対する見方を明 らかにし,「はじめ」と比較する活動を通して,頭領らしい残雪の態度や行動が原因となり,大造 じいさんの見方・考え方が変容していること(因果関係)を読み取ることができるようにする。 (2) 準備 ミニホワイトボード,ペン,第一次2時で使用した短冊カード (3) 展開 学 習 活 動 指導上の留意点と評価(●) 1 前時までの学習を想起し,本時のめあてを 確認する。 2 【はじめ】と【おわり】の大造じいさんの 残雪に対する見方を話し合う。 ○ 「大造じいさんはたかが鳥だと思って戦って いたが,正々堂々と戦おうという気持ちが高ま っている」という心情変化が,会話文と情景描 写で表現されていることを想起するために,学 習の足跡を見直す活動を位置付ける。 ○ 残雪への【はじめ】【おわり】の見方を表す 文章を取り出すことができるように,「残雪に 対して【はじめ】にしたことと【おわり】にし たことは何?」という発問をする。 ○ 残雪が来るようになっての苦しさを想起す るために,狩人という職業を確認する。 ○ 残雪への見方を明らかにするために,「おわ り」の柱から,「なぜ?」→答え→「なぜ?」 →答え→…のように,逆思考の読みを行うよう に促す。 ○ 主体的に話し合う資質・能力の育成のため に,「なぜ?」の問いとその答えを考えるとい った話し合いを児童中心で行わせ,大造じいさ んの残雪への見方を見出す活動を位置づける。 ○ 児童自らが残雪に対する見方を導くことが できるように,「なぜ?」に対する答えを分類・ 整理する。 ○ 「残雪に対する見方」という言葉の意味が理 解できていないと感じられる児童に対しては, 「残雪という存在をどう思っているか」という 言葉で問い返す。 どうして,大造じいさんの残雪に対する見方が変わったのだろう 【はじめ】「今年こそはと,かねて考えて おいた特別な方法にとりかかった。」 【おわり】「おりのふたをいっぱいに開け てやった。」 ・かしこい残雪がいる ・ガンが手に入らない いまいましいと思った。 卑怯なやり方を したくない 堂 々 と 戦 い たい 知恵比べで 勝ちたい 英雄・えらぶつと思った。 「なぜ?」 「なぜ?」 「なぜ?」

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3 どうして,「英雄・えらぶつ」と思うよう になったのか話し合う。<一人学び→協同学 び(ホワイトボードに考えをまとめる)> 4 本時の学習についての振り返りをする。 ・教材のよさについて 例)出来事をきっかけに,大造じいさんの見 方が,明確に示されている。 ・学習の読みかたについて 例)「なぜ?」と考えていくことで,原因を 読み取っていくことができた。 ○ 残雪に対する見方の変化の因果関係を中心 に話し合いを行うことができるように,学習活 動2の話し合いにおける「残雪に対する見方」 の違いに触れ,本時のめあてを再確認する。 ○ 一人学びの活動が停滞している児童には,読 み直す範囲を絞ることができるように,「残雪 への見方が変わったのはどこの叙述だろう?」 と助言する。 ○ 語り手の視点転換から人物の変容が表れる クライマックス気づくことができるように,第 2時で使用した出来事カードを本時の板書に 併せて貼る。 ○ 児童一人一人が主体的に協同学びを行うた めに,小グループごとに,意見をホワイトボー ドにまとめる活動を位置づける。 ○ 残雪を「英雄・えらぶつ」と呼んだ意図(仲 間を守る姿や威厳を保とうとする姿から,頭領 以上であると認めた)を明らかにするために, 「ただの鳥」と「頭領」の意味の違いを考えさ せる発問をする。 ● クライマックスを手がかりに,因果関係を読 み取っている。 命がけで仲間を助ける姿や傷ついていても敵を前に堂々とする残雪の姿に強く心を打た れ,ただの鳥と思っていた残雪を「英雄・えらぶつ」として認め,正々堂々と戦いたいと思 うようになったから。 頭領としての 威厳をきずつけ まいとする姿 仲間を救うた めにハヤブサ と戦った いかにも頭 領らしい堂々 たる態度 頭 領 ら し い 残 雪 強く心を打たれて,ただの鳥に対してい るような気がしない。(クライマックス) 態度 行動

参照

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