色彩調和の研究(I) : 序論
13
0
0
全文
(2) . 色. 彩. 調. 和. . 上. 像. の. 研. 究. ( 1). 戸冊 一一一一. 雄. 也. 1, 色彩調和の意味 色彩調和を求める方法の研究に当たっ て最初に明らかにしておかなければならないことは, 調和 の意味をどのようにとらえるか, ということである. それは色彩調和の目標, 造形全体における色. 彩の位置づけ, あるいは理論的になし得る可能性の範囲などとかかわる問題 である. 色彩調和とはなにか, という問いに対して直接答える形をとった見解が幾つかある. 大島正光は 1 ) 「色の調和は色の組合わせの好ましさ である( 」と述 べ,相馬一郎はこれま での主だった色彩調和論 を念頭において,「色彩の組合わせがどのようになされたならば, 美しい, 快いという評価がされる 2 ) 」 と述べている, であろうか, ということから色彩調和の問題は端を発している( 好ましい, 美しい, 快いの3語はいずれも色彩調和の目標として用いられている. しかしそれら. の言葉が示す色彩調和の目標は言葉が違っ ている程には異なっ ていない. むしろこれらの言葉には 著しく共通した点があると考えられる. それはいずれも個人的な価値感情を表わす言葉であり, そ れらの感情は陽性 で能動的 で心楽しいものであるということ である. ただこの3語の中 で美しいだ けは客観的な価値と表裏の関係になっ ており, その点ほとん ど専ら個人的な感情を表わす他の2語 とは区別されるべきであるが, 色彩調和の目標としてはこの3語の共通点に焦点が当てられている ものと解釈するのが正しいであろう, 以上のような考え方と反対の立場に立つのがヨハネス・イ ッテン である.「一般に調和とか不調和. とかを問う場合, それは単に, 快いとか快くないとか, 魅力的だとか魅力的 でない, というような 規準で表現される. この種の判 断は, 客観的な力の伴わない個人的な感情 である. 色彩調和につい 3 ) 」と主張する彼は,「調 ての概念は, 主観的態度の領域から, 客観的原理の領域へ移行すべき である( 4 ) 和とはバランス,つまり力の均衡を意味する( 」と明確に定義づける,イ ッ テンの バランスの基本は, 視覚における, 刺激とそれに対応する生理的欲求との平衡状態である, それは補色関係に見られる 全色相の均衡状態, 言いかえれば, 3原色が適当な割合で含まれ, その総和が グレー に なる関係を 6 } 意味し, 「調和の基本原理は, 生理学的に仮定された補色の法則にもとづくもの である( 」 . つまり イ ッテンのいう客観性の根拠は万人に共通の生理的な機能なのである, こうした方向 での調和理論 はイ ッテンばかり でなく, ゲーテ以来続いてきた色相関係を主とする色彩調和論者に一般的な傾向. だと言うことができる, そして配色における色相関係は, 色彩相互の全体の関係から見れば一部に 過 ぎず, 色彩調和の目標としては偏狭に過ぎるのである, 「色の調和は色を表現している物の材質感やテクスチャーや形態感とも関連しているし, 組合わ 115.
(3) . 上. 係 雄. 也. せられる色と色との面積の割合や配置の仕方などにも関連している. またその物の用途や置かれる 6 } 」と, 細野尚志は色彩調和についての幅 環境や, それを用いる人などへの適合性にも関係している( バ 広い関連性を提示し, またジョ セフ・アル ースは調和配色に影響を与えるものとして, 量や形態. や反復のほか,「光の変化と光自体が常に変ること. それからもっ と悪いことに, いろいろな光が同 時に作用すること. 照明と色彩の反射のお互いの影響. 色彩を見る方向と, その順序の違い, 表現 7 } 素材の違い, など{ 」 を挙げている. これらの提示された関連事項を整理すれば, 物の材質感, テク スチャー, 形態 (形態感) , 量, 面積の割合, 反復, 配置の仕方, 表現素材の違い等は, 色彩と同列 に並ぶ造形の各要素 であるか÷ それらの要素が組立てられて成立する構成の内容であり, 物の用途, 置かれる環境, 用いる人, 及び光に関する諸事項等は, すべて外部から色彩調和に影響を与える『造 形の条件』 と一般に考えられるもの である.. 造形の各要素は, その特質に応じながら造形要求のもとにいろいろと関連づけられて構成され, その構成の様態と照応する形でそれぞれの役割を果たし, その全体をもっ て一 つの新たな世界を出 現させる. 言うまでもなく色彩もそのように構成される一 つの要素 である. したがっ て色彩と他の. 造形の要素との関連は, 構成全体の中 で造形美の実現を目差した要素相互の横の関係 であっ て, 色 彩調和の実現を頂 点とした, あるいはその実現を直接の主たる目的とした, 縦の関係ではない. つ. まりそこ では, 色彩調和は目的の全体ではなくて全体の中の部分に過 ぎず, 色彩調和と関連するそ. れら造形の各要素は色彩調和の基本とかかわる内的な要因 ではなく, 外部からそれに影響を与える. いわば外的存在にほかならないからである. その点 『造形の条件』 と変るところはない, 色彩調和の実現を直接の主たる目的とした縦の関係にあるもの -- 色彩調和の基本とかかわる. 内的な要因 一一 は, 色彩がそれ ぞれに有し, その色をしてその色たらしめている属性のみ である. 属性が, 物理的なものと生理・心理的なものとの照応する分野を主軸にするとはいえ, 直観的には 色は純粋に感覚的なもの であり, したがっ て, 属性も純枠に感覚的 であっ て, それ故に, それと極. めて近い位置にある属性以外の感覚的な要素を, 属性と同等に扱っ て色彩調和が論じられたとして でもそれぞれの色を も止むを得ない一面はある, しかし, 色彩調和に直接かかわるものは, あくま・ 本質的に決定づける属性とその属性相互の関係以外にはない, そのほかの事項はすべて色彩相互の 『ある状態』 であり, 色彩相互の状態は他の造形要素との関連から生じた全体構成の一部 である, その全体構成の一部を仮に色彩構成と呼んだとしても, 色彩調和は, その色彩構成の構成美とも言 いうるものと明確に区別 しなければならない. そのように, 色彩調和を属性相互の関係からのみ生ずるものと限定することにより, 色彩調和論. はある程度簡明なものとなる可能性を獲得したが, それが実際のものとなるためには, 色彩調和の 目標が前述のよう に漢とした個人的な感情 ではなく, 比較的客観的な価値の意識に置きかえられる 必要 が あ る, そ の 場 合, イ ッ テ ン の バ ラ ン ス に つ い て は 既 に 指 摘 し た と お り であ る か ら 除く と して,. このましい, 美しい, 快いの3者の中から最も客観的な価値に近いものを選び出すとすれば当然『美 しい』 になる,『美しい』 はその裏側 でたちまち客観的な価値の美に変容しうるが, その美は一般的 な複雑な美ではなく,このましい,快いといっ た感情と共通した方向にある美だと考えるべき であっ て, 身近 な 言 葉 に 言 い か え れ ば, 感 じの い い, 気 分 の い い, わ だ か ま り の な い, そ う いう 美 であ る.. その美が属性相互の関係から生まれる色彩調和の目標 である.. 色彩調和論において調和の意味とかかわる今一つの問題は, 理論的にそれがどこま で求めうるか という可能性についての前提 である. ハラルト・キュッ パースは,「今日ま で色調和法則を客観的基 礎の上にうち立て, そして説得力のある基礎づけをすることに成功していない」 と, 過去の色彩調 116.
(4) . 1 ) 色彩調和の研究 (. 和論のすべてを否定した上,「個々の色彩間の明白な関係から, 色調和が導き出される ことを人々は 8 ) 期待している( 」 と, ある程度決定的な調和配色が求めうることを示唆している, 一方ジョ セフ・アルバースは,「権威ある色彩体系に由来する色彩調和の組合わせの説明は,通常,. 快適で, こぎれいであり, したがっ て人に信頼されるように見える, しかし, これらの説明は理論 上表わせるだけで, ほとんど実際的な方法ではないことを見逃してはならない, その理由は, 調和 9 ) 色のすべてが大抵, 等量, 等形, 等数(1回だけ) で, また時には等明度で表わされるからである( 」 と, 理論と実際との隔り について指摘し,「私たちは調和論一辺倒をあきらめて, 調和配色と同じよ l o ) うに不調和とされる配色も受入れる( 」 と, 色彩調和論の実質的な否定とも受取れる結論に到達し て い る.. オストワルトの色彩調和論を系統的に受継ぎ, その色彩体系を菱面体に改修して, その色立体の 上で法則的な色彩選定をすれば自動的に調和配色が得られるとするキュッ パー スは, 余りに形式主. 義的でまた可能性については楽観的に過 ぎると言うことができる. それに対してアル バースが, い わゆる色彩構成の範囲 である事項を色彩調和が果たさないからとて色彩調和を否定し, 造形全体の. 中で正当に位置づけられるべき色彩調和の独自の役割を見落としてしまっ たのは, 余りに極端 にす ぎる, いわばこの両者の見解は色彩調和理論の可能性に関する両極だと言うことができる. それらの見解の中間に近いのが星野昌一の把握である.「色の調和を個人的な勘や才 能 で扱う時代. はだんだんと過 ぎ去り, ある程度間違いのない結果がたやすく 誰に でも導き出される時代が近づき 1 1 ) 」 と, 彼は一応楽観的な展望に立っ ているが, 色彩調和理論の可能性の程度については つつある{ パ キュッ ースの見解と比較してかなり控えめ である. 彼のいう 「ある程度間違いのな い結果」 は, 「たやすく誰に でも導き出される」 というそれに続く言葉からも, 彼自身のうち立てた色彩調和の 1 2 ) 法則からも, それが相馬一郎のいう 「一定水準以上の配色をうるための規準( 」 の程 度とおおよそ 一 致す る も の だ か ら であ る.. 色彩調和を理論的に求めうる可能性は, この 「一定水準以上の配色」 が限界である. 色彩調和の 目標は前述のように美であるが, 美の様相は無数 であり, したがっ て調和配色の組合わせも無数で あっ て, その無数の調和配色 -- 一定水準以上の配色 -- を見出だすま でが調和理論の役割 であ る. その中から更に唯 一の決定的な組合わせを選ぶものは色彩調和論を越えた別の力 である. そうした限界を明確にすることと同時に, 星野の言う 「たやすく誰にでも導き出される」 色彩調. 和論であることもまた極めて重要 である, そのためには, 理解し易い表色系に基づき, 日常の色彩 感覚と数値とが表裏一体となっ た, しかも可能な限り簡潔な調和体系が要求される, それはある程 度初歩的な段階から活用 が可能 で, 段階が進むにつれてその活用の幅も奥行も増していくという, 発展的な体系が望ましい, それには, 調和配色が無数であることを前提とした有数の体系 -- 有数 が単なる有数に終らず無数につながる体系 -- であることが肝要 である.. 2, 色彩調和の原理 色彩が造形の-要素 であるという事実から, 造形全体とのかかわりの中 で色彩調和の原理を見出 だそうとしたのは細野である.「造形の原理は, 造形を構成している 色, 形, 線, 面, 材質などの各 要素の, 組立てにおける統一と変化, バランス, 秩序によっ て得られる調和だといわれる. ひとま ず色だけを抽象してこれと同じように考えていけば, 色の調和は配色を構成している色と色との間 1 3 ) 」 と 彼は 一 応 結 論 づ け て い る. に お け る 統 一 と 変 化, バ ラ ン ス, 秩 序 に よ る と い え る(. 117.
(5) . 上 藤 雄 也. 統 一 と変化, バランス, 秩序と 並列的に置かれた 色彩調和の原理のなか で, バランスについては 大別 して二通りの意味でここでは用いられている. 一つは造形美一般の原理としての 『異質のもの の間の釣合』 の意味で, 色の強さと面積比の問題がそのままあてはまる. マンセルやムーンとス ペ ンサーは 一定の数式によっ て面積比を調和の係数に組込み, 星野はそのムーンとスペンサーの方式. に疑義をはさみながら, 三属性のそれぞれの調和のほかに面積調和の一項を加 えている. それはま た配置の問題とも関連するが, 面積比も配置も既に述 べた造形の要素 であり, 細野自身 「本来色だ 1 4 ) 」 と, バ ラ ン ス の 説明 の 中 で断 っ て い る, そ け の バ ラ ン ス な ど分 離 して 考 え ら れ る こ と では な い(. のとおり であるが, ただ, 色のもつ面積は色刺 激の度合と密接に関連するの で, その点他の多くの 造形要素と比較すれば色彩調和とのかかわりも幾分深いものがあり,「好ましくない組合わせ でも, 1 5 ) 」 と大島が述べているとおり, 外 それを用 いる場合の面積 比によっ て好ましさを増す場合がある{ 的条件の中 で影響力の大きい要素 であることは事実 である.. 今 一 つ はイ ッ テ ン の バ ラ ン ス の 意 味 であ る が, こ れに つ い て 細 野 は, 「か た よ っ た あ る 色相 だけ を. 見る状態におかれると, 生理的にも バランスを欠くの で, その反対色を誘発して バランスを保とう とする補色残像があるように, かたよっ た色相だけを見る状態は不快感をともなう」 とし,「自然の 中に見られるように, 適度にいろいろな色が見られる状態にある方が心理的にも バランスが保たれ 1 6 } る( 」 と, 極 め て 控 え め に 説明 し て い る. そ の よ う に 控 えめ な の は 当 然 の こ と で, も しこ の バ ラ ン. スをイツテンの主張のように強調すれば, 色相の類似した配色などは他の条件を考慮するまでもな く不調和と断定されることになるからである, したがっ て補色の法則に 基づくバラ ンスは, 色彩調. 和の一つの要件 ではあるが, 独立した調和の原理として 『統一と変化』 の枠外に置くことは妥当で は な い.. 秩序については, 色立体において系統的に色を選択すれば, その系統 ごとにそれぞれの意味にお いて調和となる配色が求めやすい, という考え方が示されているが, 細野自身が,「色の立体的配列 に 基づいて, 色彩調和を考察することによっ て配色の調和の表現を計画的に進めていくことができ 1 7 ) る( 」 と説明するように, それは色彩調和を求める直接の要件としての秩序 ではなく, 調和配色を 具体的に見出だすために必要な基盤としての秩序にす ぎない. 最も徹底したオストワルトの調和理. 論にあっ ては, 物理的な色彩秩序に 基づいて配列された色立体の中 で, 規則的な関係位置にある色 を順次選 び出していけば自動的に調和配色が得られる, そういっ た一面 では極めて便利な, その半 面極めて不自由な秩序 である. 前述のキュッ パースの色彩調和論もこの延長上に位置するが, そう した機械的とも言いうる秩序の方式は,『統一と変化』を色彩調和の原理とする理論とは基本的に相. 容れない. 統 一と変化を色彩調和の原理とすることは, 配色における色彩選択の自由を前提とする ことだからであっ て, 秩序的な方式が取 入れられるとすれば, それは統一の原理に含めて考えられ るべきものである. その点ここ で細野の言う秩序が, 調和配色を見出だす方法の基盤に位置 づけら れたのは当然で, そして妥当 である. したがっ て秩序も, 色彩調和の原理として 『統一と変化』 か ら 独 立 さ せ る べ き では な い,. 以上によっ て, 色彩調和の原理は 『統 一 と変化』 に要約される, 統一と変化はまた美の原理であ り, 調和の目標を美と押さえたその方向と一致する. 調和の原理としての統一と変化は, その両者が表裏 一体のものとしてとらえられる. 統一は本来 多様なものの統一として多様の状態を前提とし, その多様の状態が一 つの 世界としてまとまっ て把 握されたとき統 一があ るという, したがっ て多様を含まない統一はないが, 統 一に 至らない多様は. 無数にあるわけ で, その多様の状態を変化と呼び, 調和を目標とする限り変化は常に統 一を予測し, 118.
(6) . 1 ) 色彩調和の研究 (. 統一の内側にある. 色彩調和における変化は, 組合わされた色彩相互の属性差に基づく. それは既に見てきた如く, 色彩調和の目標 である美が属性相互の関係からのみ生ず るものだからであっ て, その差の大小が配 色全体の変化の大小を左右する, すべての属性の差が小さければ配色全体の変化は小さく, その逆 であれば変化は大きくなる. それは, 一属性だけに僅かな差 があっ て他の属性のすべてに差がない. 最も小さな変化から, すべての属性が最大の差である最も大きな変化ま で, そこには極め て多数の 段階が想定される, この場合属性 差はいうま でもなく感覚差 であるから, その多数の段階は単純な 量的段階ではなく, 異なっ た属性の異なっ た差が種々に組合わされた複雑な段階 であっ て, いかに その属性を三属性のみに限っ たとしても, 正確に順序 立てられるものではない, そうした変化は言 うま でもなく配色の数が多い程複雑さを増すが, 最少配色単位の2色であっ ても当然生じ, それは 最少配色単位であるだけに配色における変化の原点になる.. 色彩調和における統一はそうした属性差による変化を前提とするが, 細野が 「組合わせら れる色 1 8 ) と色との間に何か共通性や類似性があれば配色の統一感 が得られる( 」 と言っ ているように, 一つ. の世界としてのまとまりの状態を可能にする最大の要因は, 色彩相互の属性 の共通性あるいは近似 性である. 属性の共通性あるいは近似性は, 属性差が無いかあるいは小さい場合に生ずるもの であ るが, すべての属性の属性差がそのように小さければ, 一種の統一感 は得られるとしても, 前提と. なる変化が小さす ぎて本来の統一には至らない. 一般的には, 全体として変化が小さければ統一は 得やすいがその半面活気に乏しく, 全体として変化が大きければ統一は得にくいがその半面得られ. たときは充実感も大きいと言われる. そう した変化と統一との関係は, 差の大きい属性や小さい属 性あるいは差のない属性等の, 種々の粗合わせから生ずるのであっ て,「配色の調和は三属性の差に 1 9 ) よる類似性と対照性の適当なバランスにある( 」 と言われるのも, また 「二つ以上の造形要素, ま. たは, 部分と部分, 部分と全体との間に, 共通性があると同時に, 差異性があり, しかも, 感覚的 2 0 ) に融合しあって相乗的に新しw性格を生み, 快い美しさが成立つとき, 調和しているという{ 」と 定義づけられる (この定義はそのまま色彩調和にも適用される) のも, そのような組合わせのあり. 方が基本だからである. そしてその組合わせのあり方を見出だすことが色彩調和論の課題となる. はっ きりしておかなければならないことは, 変化と統一の関係が, 総べての属性差の 『総合』 から のみ生ずるもの であるということ, 言いかえれば, 個々の属性の属性差だけ で調和不調和の判 断を 下すのは誤り であるということである.. 一つの世界としてのまとまりの状態を可能にする要因としては, 次い で順次性や支配の法則に基 づく秩序が挙げられ, 更に補色の法則に基づく バランスが挙げられる. 順次性は色彩体系そのもの. からとらえられるものであっ て, 属性差に置きかえて考えることもできる, 支配の法則は構成の段 階で働くことがほとん どであるが, 色彩調和の面では色の数または強さと関連して実現される. - 般に秩序は, 3色以上の配色の場合に主として働き, 補色の法則に基づく バランスは有彩色の加わ. るすべての配色の場合に働く,. 3, 色彩調和と感情効果 色彩の活用には二つの面が考えられる. 一つはその色彩が用 いられる造形の直接の造形目的 -- 純粋造形 であればそれぞれの表現のねらい,実用造形であればなんらかの実際的な機能 -- とかか わる活用面であり, 今 一 つはそう した造形に対して常に要求される構成的な美とかかわる活用面 で 119.
(7) . 上. 像 雄. 也. ある. 前者は造形に働く主として精神的なもの -- 造形の内容に関する面 一一 であり, 後者は造 形に働く主として感覚的なもの -- 造形の形式に関する面 -- である. 造形における内容と形式. とは表裏の関係にあり, したがっ てそれとかかわる色彩活用の二つの面も表裏の関係にある. 色彩調和はそのような色彩活用の基礎 であり, それは前記の二つの面ではいうまでもなく形式面. つまり構成美の基礎 であるが, それに対して内容面つまり造形目的とかかわる基礎となるのは, 調 和感とは区別された 『配色の感情効 果』 である. 感情効果と調和とは, 色彩活用の基礎における 二 つの面として表裏の関係に ある, したがっ てこの両者に因果関係が生ずることはなく, 上下の関係 もなく対等に位置するが, いずれかといえば内容面の 基礎となる感情効果が優先し, 感情効果が満 足させられると同時に調和も充たされるといっ た順序 で考えられるの が常道である. 配色の感情効果はそれぞれの色彩の感情価に基づきながら, それら感情価の相互の働きかけに. よっ て総合的に産み出される, 個々の色彩の感情価はその属性の相関関係の結果 であるから, 感情 効果は組合わされたすべての色のすべての属性の相互の関連から生ずることになる, そうした過程. には色彩調和に至るそれと似た形があっ て, その点配色の感情効果と色彩調和とは混同され易い, 相馬は,日本色彩研究所が美術家を対象にして行なっ た研究の結果についての細野の分析を要約し, 調和と判断された色の組合わせとその三属性間の関係とに見られる幾つかのタイ プのうち, 支持者. 1 ( )色相は等色相か対立に志向し, 彩度も近似と対立に, 明度は対立に主として志 の多かっ たもの,「 向しているもの.( 2 )明度を対立の組合わせにし, 他は同じか近似の関係に志向しているもの,( 3 )明. 度, 彩度にコントラストを求めるもの.( 4 )色相を対立にし, 明度を近似な組合わせにするもの」 を. 1 )は イ ン ダ ス トリ ー, イ ン テ リ ア ・ デ ザイ ナ ー な どに 多く,( 2 ) 挙 げ, 「こ の 4 つ の タイ プ に 対 し て, (. 2 1 ) )は服飾 デザイナー,( 4 3 )は洋画家が, 多かっ たといっ ている( は商業デザイナー,( 」 と報告してい る, この四つのタイ プとそれらを志向することの多かっ た職業との関係をみると, それぞれの配色. に対するとらえの中には,調和に対する評価と表裏一体の形 で,感情効果の上でのねらいが明白に現 1 )の組合わせにあっ ては, 一応固定している対立明度の関係は明確さへの要 われている. 例えば,(. 求を意味し, その上に等色相による色相の感情効果が加わる場合と, 近似彩度による彩度の感情効 果が加わる場合と, その両者ともに加わる場合とがそれぞれにある, ということ であり, また( 4 )の 組合わせにあっ ては, 近似明度による, それぞれの明るさに基づく感情効果への要求を意味する. む しろ, そう した多くのタイ プに分かれるということ自体, その根拠は, 調和のとらえ方の相違とい うよりも, 調和の裏側 で働いている造形目的とのかかわり -- 内容面としての感情効果 への 志向 -- の相違と考えるほうが妥当であろう, ある程度職業との結びつき が見られるということも, そ れぞれの造形目的にかかわる精神的傾向の現われととらえるべき ではなかろうか, そのような感情 効果への志向と関連しながら, それを満足させる範囲内 で色彩調和ははかられ, 前者における種々 のタイ プが, 調和のとり方をそれなりに制約したと解釈するのが正しい.. 配色の感情効果における属性相互の関係が, 色彩調和におけるそれと異なる点は, 後者が主とし て属性 …差に基づくのに対して,前者にあっ てはそれぞれの属性位置と属性 差の双方がかかわりあい, しかも時には和となり, または相乗の関係 で働き, その粗合わせによっ てかなり複雑な関連となる こと である, そのため個々の感情価に基づいて感情効果を求めるには, やはりなんらかの方式が必. 要 であり, その方式と調和を求める方式とは, 配色における感情効果と調和との上記のよう な関連 から考えれば, 完全に一致することが望ましい. 少なくとも相互に交流しうる関連性は是非とも必. 要 である, 従来の色彩調和論がいずれかといえば調和至上主義に陥り, こうした前提を無視あるい は軽視してきた傾向があることは否めない. この点を解決する こと も, 色彩調和論における課題の 一 つ であ る, 120.
(8) . 色彩調和の研究 ( 1 ). 4, 色彩調和と表色系 色彩調和を求め る方式は可能な限り簡潔 で明快で理解しやす いものであることが望ま しい が同 . 時に, 機械的な方法によるの でなく, あらゆる色の中か ら自由に創造的に選択できる方法 であるこ とも望ましい. そのためにはそれを可能にする表色系が根拠にならなければならない そのような , 表色系として考えられる条件を 挙げ, それらの条件を充たす表色系をそれ ぞれに検討すれば 次の , ようになる. 1 ( )三属 性に基づく表′ 色系であること -- これは,( 2 )以下の条件の基盤になるということも関連す. るが, 何よりもr 色相, 明度, 彩度の別 による色の把握が最も自 然で 日常の色の感覚の仕方と隔り , も矛盾もないから である. しかもこの三属性は生理・心理的なものと物理的なものとの照応する分. 野に属し, その日常の色の感覚と数による表示とが無理なく直結する 三属性に 基づく表 色系とし , ては, 修正マンセル表色系と日本色研表色系とが挙げられ オストワルト表色系はこの条件には当 , て は ま ら な い.. 2 ( )標準色以外のあらゆる色が容易に体系 の中へ位置づけ られる表色系 であること -- 表色系は 標準色によって体系づけられ, 配色もその基準となるのは標準色相互の組合わせ である しかし色 , は本来無数 であり, その無数にあ る どの色との組合わせ であっ ても すべて色彩調和を求める方式 ,. の対象となる必要 がある, そのためには標準色以外のどの色であっ ても 表色系の中へ体系的に位 , 置づけられるの でなければならない それは三属性のそれぞれにおいて容易に位置づけられる可能 .. 性があることを意味し, その可能性が実際となったとき あらゆる色の中から配色すべき色を自由 , に選択することができ, また調和か否かの判断も標準 色同様に できることになる それの最も容易 . なのは色立体の構造 と形態とが単純明快な日本色研表色系 であり 修正マンセル表色系もそれに準 ,. ずるが, オストワルト表色系は三属性に基づかない表色系 であるだけに困難である , ( 3 )諸関係が整然として,心理的にも秩序の画然とした表色系 であること -- 三属性に基づく表色 系にあっ ては, それぞれの属性 ごとにその標準色相互の関係が整然とし ていなければ 色彩活用 の , 基盤としては不十分である,その上それは人にとって自然でなければならない 色相について見れば , , 色相環の組成 が物理補色の関係に なっ ているか心理補色の関係になっ ているか では いうま でもな , く心理補色の方 が自然でしかも合理的であるが, オストワルト表色系のそれも修正マンセル表色系 のそれも物理補色になっ ており, 最も新らしい日本色研表色系の′ 色相環は心理補色の関係に組立て 2 2 } そ れ は 24 色相のものはもちろん 48 色相 ら れ てし る( の色相環もそうである,またオストワルト, .. 修正マンセルの両表・ 色系では色相歩度も等歩度から遠いものになっ ているが 日本 色研表色系では , 2 3 } このことは配・ マクロ的に感覚的に等歩度になっ ている( 色に おいて色相関係をとらえる大切な基 . 礎条件 である, オストワルト表色系が調和配色を求めるのに適した表色系だと ・言われる重要な一つの要因は,等色 相面における純色の無彩色軸からの距離が どの色相にあっ ても等しいという 点である それはオ , , ス トワルト純度によるものであっ て, 三属性に基づく表・ 色系の彩度とは異なる, それに対して純色 彩度が色相によっ て違う修正マンセル表色系では 純色の無彩色軸 からの距離が等しくないことが , 色彩調和を求める上でかなりな障害になっ ている 星野は 「一般に各色相毎に最強彩度が一定 して , , いるならば(オストワルト体系のように) 同じ彩度で同じ強さの色 が作られるが, マンセル体系 で , は色のう つりかわりの最小弁別域を単位と している関係 で最強彩度が色相毎にいちじるしく異なる の が特色で, したがっ て色の調和を扱う場合にマンセル彩度だけ では不便なことが多い そこです . 121.
(9) . 上 嫁 雄 也. 2 4 ) 」と述 べ, 実際にその補正 0にそろえた補正彩度を採用した方がよい場合が多い( べて最強彩度を 1 彩度を用いている.しかし彩度に関してだけ任 意に補正することは 体系そのものを崩すことになり, 便法にす ぎるとのそ しりは免れがたい. その点日本 色研表色系は彩度を飽和 度と押さえて, 純色彩 5 2 } 度 が どの 色相 も す べ て 等 し い 体 系 に な っ て い る( .. 一方, 純色明度が明らか でないのはオストワルト表色系で, それは純 色のみならず有彩色のすべ てがそう であるが, 三属性に基づかない体系の必然の 結果 であると言う べき であろう. オストワル ト表色系が調和配 色を求めるのに適した体系だと言われながら, 体系自体の秩序に従っ た自動的な. 選択方法を越えて,自由に調和配色を求めようと するとき大きな障害に当面するのは,明度差が明確 に 読 み と れ な い か ら であ っ て, そ れ がこ の 表 色 系 の 欠 点 と な っ て い る.. ( 4 )感情効果と調和とが表裏の関係 で同時に 把握 できる表 色系であること -- 感情効果を求める 方式と色彩調和を求める方式 とを一致させうる,あるいは少なくとも密接に関連させうる表色系は, 自然 で整っ た体系であれば可能性はあり, 三属性に基づく表 色系であればむしろ調和を求める方式 の如何にかかっ てくる問題 である.. 以上すべての条件 を考え合わせて, 色彩調和を求めるのに最も適切 な表色系は日本色研表色系で ある. 特に有彩色の明度を明らかにした上純色彩度をすべて等しく した点はその核心 である, したがってこの研究は日本色研表色系に 拠っ て行なう.. 5. 色彩調和のための基準色 日本色彩研究所は, 純色彩度の等しい日本色研表色系によっ てトーンの考え方を確立した, それ は明度彩度の相関関係から生ずる -- 等色相面における 位置に基づく -- 個々の色の調子の別 を 意味し, 似た調子の色を大まかにまと めたものである, すべての色相の 純色彩度が等しいため, 等 色相面における彩度区分も等しく, したがっ てトーンの 区分は, ある程 度の明度範囲を含めるこ と により, 全色相に共通のもの となる, トーン代表色は, それぞれの トーンにおいて色相 ごとに選 び出された文字どおりの代表色で, 日 本色研表 色系が色彩調和を求める上 で最も適切 だと考えられる最大の理由は, このトーン代表色を 有彩色の 基準色とし, 無彩色の基準色と合わせて基準色相互の粗合わせに 基づく調和の方式を組成 すれば, 比較的簡潔 で理解しやすい調和理論が体系 化されるからである. しかも基準色相互の配色 から基準色以外の標準色を含めたより広範囲の 配色へ, 更に標準色以外の 色を含めたす べての色の 相互の配色へと, その調和理論適用の範囲の拡大発展が可能に なるからである. それは, 有彩色の 明度の不明確なオストワルト表色系のその点を是正した日本 色研表色系に 基づいて, 表色系の標準 色それ自体を基準色にしたため閉鎖的になっ たオストワルトの色彩調和 論の欠点を修正することに つ な が る も の であ る.. 色彩調和を求めるための 基準色は, 活用 範囲の広いものを できる限り少なくするのが, 簡潔で理 解しやすい調和 理論にするための要件である, 無彩色の基準 色は日本色研表色系の明 度段階を示すものをそのまま用 いるが, 実際の場において. 活用の範囲が広く, 明度の違いがそのまま色の違いとなり, しかもその明 度の違いが微妙な感情価 の違いとも結びつくものであるだけに, ある程 度細かい明度段階が必要 である. 明度段 階には9, 17 33 等 が あ る が 9 では間 隔が特に中明度以上 で大き す ぎ , 33では中明 度以下で逆に小さす ぎ, ,. 122. ,.
(10) . 色彩調和の研究 ( 1 ) 筒. 蜘 一 瞬 三 回 = 庇 こ 知 色相環における各色相の位置. 明 度 中 明 度 低. 鵠. . . 酪盟駈 基づく ー. ( 4 ). 砧 断 W 豊 三. 高明度A色相 高明度B色相 中明度A色相 中明度B色相 中明度C色相 中明度D色相. 〈 1 ) ( 5 ) 卿 (8) 一 顧 M 軸 一 言 = 新 三 嗣 嫌 窟 胤. 明. ( 9 ). 度. %. 6 ( ). 1. ′′//. I SIゐ13. 4 s15 si6 s. 低 彩 度. 中 彩 度. も1. 低明度A色相. 1. 9. 高 彩 度. 図1 明度彩度区分に基づく等色相面の9分割. 図2. 純色明度に基づく24色相の分 類. 過不足のないところ で1 7が最も適切 である.. 有彩色の基準色については色相とトーンの両面から検討を加える必要がある まず色相について . 8 2 4 1 2 は, 4 6等が選定の 4 対象となるが 8色相は隣接色相との色相差が小さす ぎまた数も多 , , , , すぎて実際的でなく, 6色相は その反対 で活用 しにくい 12色相は一応実際的な色相差と数 になっ , ているが, 無彩色1 7色の明度段階とのつりあいから考えても, また色相の違いに 対して比較的敏感 な一般の感覚か ら考えても, 不足の感は免れがた い. その点オストワルト表色系の色相数と等しく , 修正マンセル表色系における色立体組成の2 0色相に近い24色相が最も過不足なく適切 である. トーンの区分及びその代表色については, 日本色彩研究所が設定した ものをおおむねそのまま採 用する. ただしトーンの区分に関しては, 等色相面における位置づけを次のように考える 有彩色 . の明度1 5段階を5段階ずつに3分して高明度, 中明度, 低明度とし, 同様彩度9段階も3段階ずつ に3分して高彩度, 中彩度, 低彩度とす れば, それぞれの3分線の交差によっ て等色相面は9分割 される (図1) .その9分割されたそれぞれの面に一応適合する形で日本色彩研究所が定めた9トー ン を あ て は め れ ば, 図 1 に お い て,( 1 )は v トー ン,( 2 )は b トー ン, ( 3 )は dp トー ン,( t ト ー ン, 4 )はl. 2 6 }( ( )は P ト ー ン,( 5 )はdトーン,( 6 )は dk トー ン,( 7 tg ト ー ン,( 8 )はl 9 )は g トー、ン と な り( )~( 3 )が , 1 高彩度トーン,( 4 6 )が中彩度トーン, ( )~( )~( )が低彩度トーンと3大別 できる. 7 9. ところ で図1の等色相面は純色明度が5 .5である色相の一つの例にすぎない. 等色相面は純色明 度 が変ればそれに伴っ てその形状が変り, 純色明度が等しければその形状はおおむね等しい した , がっ て24色相の純色明度は図2に見る如く8種にまとまり,24色相を純色明度に応じて, 高明度A 色相 (7 ・ 0 rY ・Y ・gY) ・yo. 1 ・YG) ・0, 11 ・yG) ,8 ,9 , 高明 度B色相 (6 , 中明度A色相 (5 , 中明度 1 2 G B色相 (4 3 R 1 b G 3 2 ・ ・ ) 中明度C色相 R 1 4 B ro ( G ・ ) 中明度D色相 ・ ( 低明度A色 ・ ・ ) y , , , , , , 相 (1・PR,24・RP,23・RP, 15・BG, 16・gB, 17・B) , 低 明 度B 色 相 (22・P, 21・P, 18・B, 19・PB,. 20 ・V) と名づければ, 等色相面の形状もこの8分類に応じた8種に整理することができ, それらの 等色相面のすべてを重 ね合わせれば図3のようになる.. このようなすべての等色相面を重ね合わせた面の上に図1と同様に9トーンをあてはめれば, そ れ ぞれ の トー ン に お け る 2 4色相全体の明 度範囲の広がりが見られるが,最も大きく変るのは高彩度 123. ・ . . ・ ..
(11) . 上 嫁 雄 也. 局 明 度. 中 明 度. 低 明 度. ミ. 測 一 糠 一 柳 一. 蜘 額 畳 面 二 元 三 新 棚. O 9,. 高明度A色相 高明度B色相 中明度A色相. 矯 一 鋤 霞 畳 額 豊 姉 働 一 致 畳 制 一 触 一 郎. %. 〆. /. /. 中明度B色相 中明度C色相 中明度D色相 低明度A色相 低明度B色相. 彩. 度. 中. 彩 度. 高. 彩. p 鵜 P 一 m ÷宇野÷ 鮎 一 中 伽 一 意 三 明 1 l t 5 g 明 5. 卸 度 0 一 度 5. 頓 4. 5 如 4. o 一 鵜 一 低 ・ 3. - 5 卸 g 明 一 触 度 一 郎. 日%. ヨ ムー3 も15 si6 s る ドー9 低. 明 明 8.o 度. 度. 図3 24色相の等色相面の重 合. 図4. \. l t b. v. d. V dp. dk. ノ. / ///. l s18 s 9 s12 s 4 s15 s16 s 7 s 513 低. 彩. 度. 中. 彩. 度. 高. 彩 度. 等色相面重 合面に おける トーンの位置 づけ (おおよその明 度範囲 で整理したもの). 表 トーン代表色の明度と彩度 高 彩度 トー ン 中 彩度 トー ン 低 彩 度 ト ー ン t t l d dk p l b ldp l gl g V 9 s. 8 5. 5 高明度A色相 8.O 8. 、 高明 度B色 相 7・0 8.O 中明度A色相 6.5 7.5. 中 明 度B色相 中 明 度C色相 中 明 度D色相 低明 度A色相 低明 度B色相. 5.5 7・0 5.O 6,5 4.5 6.O. 6 s ,. 6.O 9.O 5.5 8.5 5.O 8. O 4.5 4.O 7.5 3.5 3.O 7・0. 5 s. 3 s. 6.5 4,O 9.O 7・0 4.0 O 3.5 6, 5. 5 3.O 8.5 6.5 3.5 5.O 2,4. 4. 5 2.O 4.0 5.5 8.O 6.0 3.O 3,5 5.O 2.4 6,5 4.O 1.8. 1 )の V トー ン は 純 ト ー ン であ っ て, こ の 3 ト ー ン に つ い て は 今 一 度 検 討 を加 え る 必 要′が あ る. ま ず(. 0~3.5にわたっ て広 色を含む最高彩度のトーンでその彩度範囲は9sに限ら れ, 一方明度範囲は8, 2 )の bトーンは高彩度トーン ではあるがその彩度範囲は7 ~ 8 であり,明度範囲は高明 度を主 い.( 3 )のdp トーンは彩度範囲はbトーンと等しく, 明度範囲 として中明度の中央部まで広がっている.( で広が 度の中央部ま は低明度を主として中明 っ ている.図3の8種の等色相面を一括し,高彩度トー ンの範囲を修正してまとめれば図4のように なる. それらのトーンにおけるトーン代表色については, 色相ごとに各トーンの持味をとらえて定めた 2色相のみに設けられた中彩度及 び低彩度の各ト÷ンについては, 日本色彩研究所のもののほか, 1 2色相の代表色を補ってすべてが24色相にわたるように した,こう すれば24色相と9 トー ン 他の1 の相関関係に 基づく調和の体系は万全に なり, しかも等色相面のいずれかの位置にトーンを増 して. 一層の拡 充をはかることも,24色相を軸として極 めて容易になる, そしてそのような調和体系の拡 4色相と9 トー ン と の 数 の 上 の バ ラ ン ス は 問 題 に は な ら なく な る. か 充が保証されることに より, 2 124.
(12) . 1 ) 色彩調和の研究 (. くてトーン代表色はすべてで216色となり それらの明度彩度を整理すれば表のとおりである , 以上によっ て色彩調和のための基準色は 無彩色1 7 6 , , 有彩色21 , 計233色となる. 基準色相互の関係を総合的に押さえようと するとき, 三属性のすべてを含む有彩色と, 色相を含 まない無彩色とは分けて考える必要がある. それは, 有彩色と無彩色との違いが色相を含むか否か にあると同時に, 無彩感の有無にもあり, そうした違いが色の基本的な感じ方や感情価と極めて深 く か か わ っ て い る か ら であ る,. 色を無彩色と有彩色とに大別して配色関係を分類すれば,( 1 )無彩色のみによる配色, ( 2 )無彩色と 有彩色とを併用 した配色,( )有彩色のみによる配色, の3種となる, このとき調和を求めるための 3. 三属性の要件としては, ( 1 )については明 度関係だけを考えればよく, ( 2 )については明度関係と彩度 関係とを, そして( 3 )については三属性のすべてについて考えることになり, 考慮すべき要件が分類 されたそれぞれについて明確に 分かれてくる. したがっ て調和を求める方式は極め て簡明になり, しかもこのような分類は一般的な配色の把握において自然で無理がない上, 感情効果を求める方式. との関連性も容易になる. ところで酉己色の最小単位はいうま でもなく2色の配色であり, それは同時に 多色の配色における. 隣接2色相として全体構成の部分 である場合にも, また物体色と背景との関係にもあてはめられる. ので, いわば一切の配色の基礎だということができる, そこで先の分類を2色の配色に適用すれば, 1 その分類は次のように言いかえることができる.( )無彩色と無彩色との配色,( 2 )無彩色と有彩色と. の配色,( 3 )有彩色と有彩色との配色, この分類に基づいて2色の配色における調和の方式から求めていくのが順序 である. )王. ( 1 ) 2 ( ) ( ) 3 ( 4 ) ( 5 ) ( 6 ) ( ) 7 ) ( 8 ( 9 ) ( l o ) 側 ( 1 2 っ Q 3 ) 側 ( 1 5 ) q 6 ) 節 ◎ Q 9 ) α の ( 2 1 ) ( 2 2 ). 2頁 1 上田武人 「色彩調節」 1 95 7年 技報堂 0 l 9 磯貝芳郎, 冨田正利, 相馬一郎, 富家直, 千々岩英彰 「色彩と形態」 9 0頁 1 2年 2 年 福村出版kk 7 1頁 1 美術出 ヨハネス・イッテン, 大智浩, 手塚又四郎訳 「色彩の芸術」2 9 74年 美術出版社 同上 21頁 2頁 同上 2 0頁 1 9 73年 日本色研事業kk 日本色彩研究所 「色名事典」 2 4頁 1 9 72年 ダヴイッ ド社 ジョセフ,アルバース, 白石拓也訳 「色彩構成」 4 ハラルト・キュッパース, 富家直訳 「色彩」 1 4 4一1 45頁 1 9 75年 美術出版社 ジョセフ・アルバース 「色彩構成」 4 4頁 同上 4 5頁 4一35頁 1 57年 丸善kk 星野昌一 「色彩調和と配色」 3 9 磯貝芳郎ほか 「色彩と形態」 92頁 0-21頁 日本色彩研究所 「色名事典」 2 同上 2 1頁 03頁 上田武人 「色彩調節」 1 日本色彩研究所 「色名事典」 22頁 同上 22頁 同上 21頁 中田満男, 市川津義男, 細野尚志 「服装と色彩」 13頁 1 966年 日本色研事業kk 1頁 1 豊口克平 「インテリアデザイン事典」 2=1 9 73年 理工学社 2一93頁 磯貝芳郎ほか 「色彩と形態」 9 日本色彩研究所カラーライ ブラリー 日本色彩研究所「ベーシック・カラー・システムI P 」 1頁 日本色彩研 .C .C .S . 125.
(13) . 上. 鱗. 雄. 也. ( 2 3 ) 同上 1頁 2頁 ( 2 4 ) 星野昌一 「色彩調和と配色」 7 i t t 」 1-2頁 日本色彩研究所カラーラ r a on u 筋 ) 日本色彩研究所「ベーシック・カラー・システムI PCCSSa イ ブラリ一 8年 日本色研事業kk 66色」 インデックス 197 節 ) 日本色彩研究所 「日本色研配色体系1 (本 学 教 授・ 旭川 分校). 126.
(14)
関連したドキュメント
め測定点の座標を決めてある展開図の応用が可能であ
(Robertson, Sanders, Seymour, Thomas,
Robertson-Seymour の結果により,左図のように disjoint
変形を 2000 個準備する
Maurer )は,ゴルダンと私が以前 に証明した不変式論の有限性定理を,普通の不変式論
・虹彩色素沈着(メラニンの増加により黒目(虹彩)の色が濃くなる)があらわれ
Maurer )は,ゴルダンと私が以前 に証明した不変式論の有限性定理を,普通の不変式論
※