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内モンゴルフルンボイル地域モンゴル族の社会変動と民族生活の変容

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Academic year: 2021

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(1)内モンゴルフルンボイル地域モンゴル族の    社会変動と民族生活の変容 専 攻. 教科・領域教育学専攻. コース. 社会系コース. 学籍番号. M10155A. 氏名. 恰森高娃. 一、研究目的. 第四章 伝統的生活の変容.  本研究は、内モンゴル自治区フルンボイル地.  第一節 遊牧地域から都市の移動. 域の自然環境、地理位置、経済、歴史の変遷な.  第二節 伝統生活から離れた若者たちの思想. どの分析を通じて、フルンボイル地域モンゴル.      の変化. 族の社会変動と民族生活の変容を明らかにしよ おわりに 課題と展望. うとするものである。. 二、論文の構成. はじめに. 三、研究の概要. 本稿の目的.  第一章では、フルンボイル盟の多民族形成と、. 多民族世界におけるモンゴル族について、ダウー 弔一事 多民族世界におけるモンゴル族  第一節  ダウール、ソロンの移住と駐防八旗体 ん中   ]凸=. ルやブリヤート・モンゴル人などの移住、漢族、 ロシア人の入植と支配、日本の満州侵略と朝鮮人 の移住、そしてホルチンモンゴル人の移住などか.  制の成立 第二節  北からバルガ、ブリヤート・モンゴル. ら明らかにする。.  第二章では、フルンボイル盟の誕生にいたる歴.  人の移住 第三節  漢人、ロシア人の入植と支配. 史的経緯を概観し、民族言語と教育言語の関係や、. 第四節  日本の満州侵略と朝鮮人の移住. 民族識別工作によってダウール、エフェンキ、オ. 第五節 南からホルチンモンゴル人の継続的. ロチョン人が「三小民族」とされたことの歴史的 背景について分析する。また、モンゴル各部族が.  な移住. トランスナショナルに展開しているr跨境民族」 第二章  「区域自治」下の民族生活. の現状と、ここから派生する諸問題を論述する。.  第一節 フルンボイル盟の誕生.  第三章では、フルンボイル市のモンゴル族にお.  第二節 民族語と教育言語. ける、モンゴル国とロシア国の国境を越えた民族.  第三節 民族識別一「三小民族」として形成. 文化交流の歴史と現状を概観し、異文化共生社会.  第四節「跨境民族」の苦悩. の実態を民族生活のなかから浮き彫りにする。.  第四章では、近年のフルンボイルモンゴル族に 第三章 文化的交流の雪解けとその影響. みられる遊牧地域から都市への移動現象を取り.  第一節 国境を跨る民族の文化活動. 上げ、社会移動にともなう民族教育の退化、伝統.  第二節 異文化共存の影響. 生活から現代生活への移行、草原での遊牧生活か. 一292一.

(2) ら離れた若者たちの意識の変化などを明らかに. していることが挙げられる。. する。.  フルンボイル市は、2003年、r中国優秀観光都 市と全国及擁模範町」(中国優秀旅遊城市と全国. 四、研究の成果と課題. 及擁模範城)の称号を得た。また、2007年には、. 国家に「中国魅力都市」と評価され、ト番民族 1)研究の成果. 特色都市賞」(最具民族特色城市)も獲得した。.  フルンボイルのモンゴル族は、他の少数民族と. その後、自治区の外部の地域、特に中国南方地域. の交渉や交流を経るなかで、各方面でさまざまな.. から数多くの外来人口がやってくるようになっ. 文化を吸収しつつ、北辺境でのユニークな民族文. た。草原特色観光は国内外の旅行客と労働者を引. 化を形成してきた。中国の東北国境地域として、. きっけるようになったのである。. また内モンゴルのなかでも]番東北の地域とし.  こうした状況のなかで、地元民はさまざまな変. て、フルンボイル地域は独特の多民族共生文化を. 化に直面している。遊牧地域から離れて都市に移. 育んできたのである。北側はロシア、西側はモン. 住する人々が増えて、生活様式は純遊牧、半遊牧. ゴル国と接しており、両国から受けた影響は広範. 半定住、半農半牧から、完全に都市生活者へと移. 囲にわたる。歴史的に交通の要衝であったことも. 行するようになった。一面、都市生活は遊牧民族. 大きい。清朝の時からフルンボイル地域はハイラ. の教育環境を拡大、充実するが、反面、元の伝統. ル市、満州里市、ガンジュル廟等をはじめ東北地. 的な遊牧生活から切り離された若者たちは遊牧. 域の重要な関所を有していた。また、満州国の時、. 知識をまったく持たないようになっている。ある. 旧東清鉄道建設ではハイラル市と満州里市に駅. いは、両親から教えてもらうことよりも、資料な. が設置され、その後の貿易の繁栄を推進した。日. どから勉強したりすることのほうが多くなり、若. 本の関東軍占領期には、ハイラル市の東山に軍用. 者の思想は、前代よりも外部文化を受け取る能力. 空港が建設された。今日、この空港は、国内外の. においては強くなっている。. 諸都市を結ぶ国際空港として重要な役割を果た. 2)課題. している。.  フルンボイル市のモンゴル族社会に対して、歴.  今後の課題として、21世紀以降のフルンボイル. 史的に何度も繰り返された部族移動や独立運動. 地域モンゴル族の社会変動、民族生活の変容、民. は多大な影響を与えてきた。また清朝の八旗制度. 族教育の変遷を、具体的なデータを収集するなか. や、ロシアあるいは満州国時代の日本の侵入、新. でさらに精綴に分析を進めていきたい。こうした. 中国における文化革命、70年代漢族の大量人口流. 作業からは、各モンゴル部族の生活環境の変容と. 入等によって、フルンボイル原住民モンゴル族は. ともに、モンゴル族の若者たちが学校を卒業した. 非常に大きな影響を受けてきた。いろいろな試練. 後に辿る進路について浮き彫りになるだろう。フ. と変容を経るなかで、現在のフルンボイル地域の. ルンボイルのモンゴル族の若者たちの「生きてい. 特有な地域文化が構成されてきたのである。. く道」は草原からの「脱出のための道」になるの.  一方、近年のフルンボイル市が直面している深. かにっいて考えてみたい。. 刻な問題のひとつに、「地下資源開発によって、. 草原は迷路のように掘り起こされてしまった」こ とによって、地下資源の乱開発がフルンボイル草. 主任指導員 首藤明和. 原の砂漠化、環境汚染、牧草地の退化を激しく進. 指導教員  首藤明和. め、純牧民の生存にとって恐ろしい威嚇をもたら. 一293一.

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