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学校ビジョンの在り方に関する一考察 ― マネジメントサイクルが機能する「学校経営計画」(改善モデル)の提案 ―

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Academic year: 2021

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(1)Title. 学校ビジョンの在り方に関する一考察 ― マネジメントサイクルが機能 する「学校経営計画」(改善モデル)の提案 ―. Author(s). 笠井, 稔雄; 野上, 大輔. Citation. 北海道教育大学大学院高度教職実践専攻研究紀要 : 教職大学院研究紀要 , 9: 135-144. Issue Date. 2019-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/10427. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学大学院高度教職実践専攻研究紀要 第9号. 自由投稿論文. 学校ビジョンの在り方に関する一考察 ― マネジメントサイクルが機能する「学校経営計画」(改善モデル)の提案 ― 笠井 稔雄*1・野上 大輔*2. 概 要 教職員のみならず保護者や地域住民をも巻き込んだ組織的・機動的な学校経営が求められている今 日、学校ビジョン(目指す学校像とその実現のための戦略・戦術)が明確で、マネジメントサイクル が機能する「学校経営計画(校長が示す基底編) 」が求められている。 そこで、本稿では、約200校の小・中学校の協力を得て、実際に作成されている「学校経営計画(校 長が示す基底編) 」を調査・分析し、改善の方向性を示唆した。. 1 調査研究の目的 学校ビジョン(目指す学校像とその実現のための戦略・戦術)として機能すべき「学校経営計画(校 長が示す基底編) 」が網羅的で分かりづらく、教職員に重要視されていないという実態がある。 教職員、保護者、地域住民等と「チーム学校」を構築し、 「地域とともにある学校」づくりを進め ていかなければならない今日、 「学校経営計画(校長が示す基底編) 」の改善は喫緊の課題である。 そこで、上川管内のすべての小・中学校(195校)の「学校経営計画(校長が示す基底編) 」を調査・ 分析し問題点を明らかにするとともに、考察を通して基本的な考え方を整理し、一つの「改善モデル」 を提案する。1. 2 調査研究の対象・方法 ◯ 対象:上川管内(旭川市を含む)の小・中学校 全195校(平成26年度現在) ◯ 方法:各小・中学校の「学校経営計画(校長が示す基底編) 」の分析 実施数 195校 教育委員会教育長・職員、並びに小・中学校長に対する面接調査 回答者 22名. 3 調査研究の期間 ◯ 平成27年10月~平成29年10月. ───────────────────── *1. 北海道教育大学教職大学院(大学院教育学研究科高度教職実践専攻)旭川. *2. 旭川市立向陵小学校教頭(北海道教育大学教職大学院2017年3月修了生). 135.

(3) 笠井 稔雄・野上 大輔. 4 調査の結果―「学校経営計画(校長が示す基底編) 」の問題点の整理― 各小・中学校の「学校経営計画(校長が示す基底編) 」を詳細に分析するとともに、教育委員会教 育長・職員と各小・中学校校長に対する面接調査を通して、多くのそれには目標、取組、評価等に曖 昧な部分あり、共有ビジョンになりにくいものとなっていることが分かった。 そこで、多くの「学校経営計画(校長が示す基底編) 」に共通する問題点を次のように整理する。 【問題点】 ⑴ 多様な文言が使われており、共通理解が困難である。<文言の整理・統一が必要> ・「重点目標」 「重点教育目標」 「重点」の違いは何か。 ・「経営方針」 「経営の基調」 「経営の理念」 「経営の基本的な考え」の違いは何か。 ・「経営の重点」 「指導の重点」の違いは何か。 ⑵ 学校課題が明確になっていない。<学校課題の明確化が必要である> ・「課題」 は、 「目標」と「実態」の差にある。 「目標」が低ければ、本校に「課題」はないと考える。 そして、「課題意識」がなければ、 「学校改善」は困難である。 ⑶ 1年間の目標(取組)なのか、数年間の目標(取組)なのかが曖昧である。<3年程度の中期ビ ジョンの策定が必要である> ⑷ どの程度実現できればよいのか、どのように実現状況をとらえればよいのかが明確になっていな い。<評価基準・評価方法の明確化が必要である> ⑸ 「期別の経営プログラムの位置付け」「本年度の学校経営の評価の方法」「本年度の学校改善プラ ン(アクションプラン)の位置付け」 「本年度の学校経営全体構造図の構成要素・順序性」 、及び 「学校経営計画の作成の手順」が曖昧である。. 5 考 察― 「学校経営計画(校長が示す基底編) 」の改善の方向性(基本的な考え方の整理) ― 調査・分析の結果をもとに、次のように基本的な考え方を整理し、改善の方向性を示す。 「学校経営計画(校長が示す基底編) 」は、学校の教育目標を効果的に実現するために、一定期間 にわたる学校の組織・運営の在り方等についての総合的かつ具体的な計画である。 「学校経営方針」 「学校経営案」などとも言われている。 日本の学校では、昭和45年頃から、アメリカ経営学のPDSサイクルを参考に、各学校が一定の主体 性をもって学校経営を行い、それまでの経験則による学校経営からの脱却を志向するようになったこ とがはじまりである。 その後、平成10年の中教審答申「今後の地方教育行政の在り方」において「学校の自主性・自律性 の確立」が示され、平成12年、教育改革国民会議報告で、学校に組織マネジメントを導入することが 提起されて以降、マニフェストとしての責任ある「学校経営計画」が求められている。 そして同時に、教職員や地域の力を結集し、組織として対応することに寄与するとともに、各学校 のホームページなどにより広く公表し、説明責任を果たすものが求められている。 そのためには、まず、学校ビジョン(目指す学校像とその実現のための戦略・戦術)を明確にし、 PDCAマネジメントサイクルが機能し、成果が上がる「学校経営計画(校長が示す基底編) 」を開発 することが必要である。 136.

(4) 学校ビジョンの在り方に関する一考察. ⑴ 本校の教育目標とミッション(社会的使命)*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」1頁参照 制定後かなりの年月を経た教育目標の中には、時代的なずれや社会的・地域的なずれ、あるいは新 たな教育課題・地域課題との齟齬をきたしているものもあることから、定期的に見直す必要がある (10年、あるいは学習指導要領の改訂の時期に) 。その際、制定年月日を必ず記載すること。また、 新しい教育目標を分析して、育てるべき児童生徒の姿を具体化・構造化し、子どもの育ちを把握しや すくすることも必要である。 学校のミッション(社会的使命)は、第一義的には子どもの成長を目指した学校の教育目標の実現 であるが、それ以外にも保護者、地域住民、教育委員会などが学校に何を望んでいるかを把握しなが ら、地域住民にとって我が校の存在意義や、教育委員会にとっての存在意義などを明確にし、学校内 外の多くの関与者とも目指す子ども像を共有することが大切である。 なお、校訓については、開校時に地域住民や関係者の熱い思いや願いを込めて制定し、長い年月の 中で校風を築いているものもあるが、今日では、校訓は学校の教育目標を日常の教育活動に生かすた めに端的に表現した合い言葉的なものという押さえが多いことから、学校の教育目標の下に位置付け ることが望ましい。 ⑵ 本校の教育の現状(略)*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」1頁参照 ⑶ 本校の学校課題*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」2頁参照 「学校課題」 とは、 「学校の教育目標(重点教育目標) 」と「子どもの実態や教職員・地域の実態」 などとの差にある「解決しなければならない問題点」であり、大きく「教育課題」と「経営課題」に 分けられる。これらは複雑に絡み合っていることが多く、その中には解決が急がれるものもあるが、 外からは危機的状況に見えても内部では緊要な学校課題として認識されていないことも少なくない。 そこで大切なのが、学校のおかれた状況を客観的に把握し、それが今後どのような影響を及ぼすか を解釈・考察して課題意識の共有化を図ることが大切である。現在、学校が抱えている重要な問題、 例えば、学力低下や生徒指導上の問題、教職員の指導体制や保護者の不満など、これから表面化しそ うな教育上の課題や学校組織内部の問題などを明らかにしていき、教職員の課題意識を高めていくこ とが重要である。 このように、 「本校の学校課題」を明確にすることは、 「本校の教育目標(重点教育目標) 」の実現 過程の中で課題解決的な学校経営を目指すものであり、今日では欠くことのできないものである。そ の際、学校内外のマイナス面を解決するだけでなく、プラス面を生かしていく視点も重要であり、そ うすることによって関与者の不満が解消するとともに満足度も高まっていくものと思われる。 ⑷ 本校の中期ビジョン(3年程度)*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」3頁参照 これまで、校長の在任期間が短いことを理由に、中期ビジョンを立てずに学校経営を行ってきた学 校が少なくない。 「後任の校長の足かせにならないように」 「それぞれの校長の創意や手腕を発揮でき るように」との配慮があったのかもしれない。 しかし、学校の自主性・自律性の確立が叫ばれる中、学校を経営体としてとらえ、特色ある学校づ くりを目指し、各学校がそれぞれの地域に対応した3年程度の中期ビジョンを策定することが必要で ある。 本来、学校の教育目標は、一般的には、小学校の場合は6年間、中学校の場合は3年間でその実現 を目指すものである。 しかし、各学校の経営計画を見ると、1年間の目標(取組)なのか、数年間の目標(取組)なのか が曖昧であり、教職員や保護者・地域住民の取組意欲を高めたり、力を結集したりすることはもとよ 137.

(5) 笠井 稔雄・野上 大輔. り、学校経営評価を行うことすら困難である。 したがって、これからは、教職員、保護者、地域住民、教育委員会など、多様な関係者の願いを調 整しながら、3年程度の 「本校の中期ビジョン」 を構想し、関係者の積極的なかかわりを生み出すこ とが重要である。 ⑸ 本年度の重点教育目標*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」3頁参照 「重点目標」という文言を用いている学校が少なくないが、その意味合いを問うと、 「経営上、又 は教育推進上の目標(重点経営目標) 」と「教育目標のうち特に重点を置いて実現を目指す目標(重 点教育目標)」とが混在しており、その実現のスパン(期間)も長期的なものをはじめ、中期的なも のやその年度1年間のものなどが混在していることが多い。ここでは「本年度の重点教育目標」と表 示するのが適切である。 「本年度の重点教育目標」の設定については、次の4つの方法が考えられる。 ① 教育目標の一部をそのまま用いて設定する。 ② 教育目標の全項目について具体化して設定する。 ③ 教育目標の一部について具体化して設定する。 ④ 教育目標のいくつかを複合的に具体化して設定する。 なお、これらのどの場合であっても、この1年間で育てるべき児童生徒の姿を、①実現可能性 ② 測定可能性 ③実現までの時間性 という三つの要件を備えるように具体化することが必要である。 児童生徒を着実に育て、その育ちを正確にとらえるためである。 ⑹ 本年度の経営方針*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」3頁参照 「学校の経営方針」とは、学校の教育目標を効果的に実現するために経営活動が目指すべき人的、 物的、財的、組織・運営的な条件系列に関わる内容の中で特に重要なものであり、いわば「経営戦略」 といってもいいものである。 注意すべきことは、経営方針を優先させて、これに学校の教育目標を従属させることのないように しなければならない。あくまでも、教育目標を実現するための経営方針である。 例えば、本年度の重点教育目標が「豊かな心をもち、主体的に活動する子どもの育成」であれば、 これを実現するために、人的、物的、財的、組織・運営的な面でどのような戦略を掲げればよいのか を検討し、⑴地域の教育力の活用と地域への貢献という「地域とともにある学校」を推進する ⑵豊 かな心が育つ体験活動や教育環境を工夫する ⑶各分野のリーダーを中心に教職員の協働体制を強化 する など、この1年間に特に重視するもの3点程度に絞って「本年度の経営方針」とするのがよい。 各学校で掲げている経営方針を見てみると、校長の教育哲学(理念)であったり、学校経営の今日 的な課題であったり、 いろいろな要素を取り入れているため、 理解のしづらいものが見受けられるが、 あくまでも「本年度の重点教育目標」を実現するための「経営戦略」であるという押さえに立って策 定することが大切である。 ⑺ 本年度の経営活動の重点的取組*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」4頁参照 経営戦略としての「本年度の経営方針」を踏まえ、経営活動の各領域において、人的、物的、財的、 組織・運営的条件整備の充実にどのように取り組むのか、 「本年度の経営活動の重点的取組」につい て具体化する必要がある。 実際には、管理職が担当する組織運営(組織マネジメント) 、教務部が行う教育課程経営(カリキュ ラム・マネジメント)をはじめ、学年・学級経営、研修活動、教育環境整備、危機管理などにおいて、 今年度は何に取り組み、どのような成果をあげるのか、具体的かつ簡潔に重点的取組を示し、同時に 138.

(6) 学校ビジョンの在り方に関する一考察. 評価基準や評価方法も明確にしておくことが大切である。 ⑻ 本年度の教育活動の重点的取組*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」5頁参照 「本年度の重点教育目標」の実現を目指し、教育活動の各領域で、指導の充実にどのように取り組 むのか、「本年度の教育活動の重点的取組」について具体化する必要がある。 実際には、教科指導、道徳教育、特別活動、総合的な学習の時間、生徒指導などにおいて、今年度 は何に取り組み、どのような成果を上げるのか、具体的かつ簡潔に重点的取組を示し、同時に評価基 準や評価方法も明確にしておくことが大切である。 ⑼ 本年度の期別の経営プログラム*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」7頁参照 全教職員が、本校の学校課題と中期ビジョンの共通理解を図り、年度の重点教育目標の実現を目指 して、年度の経営方針や経営活動の重点的取組、教育活動の重点的取組などを常に意識し、自分の担 当する業務の意義や改善の方向を明らかにしながら、意欲的かつ組織的に展開することが大切である。 しかし、現実には、 「学校経営計画(校長が示す基底編) 」が機能せず、単なるスローガンに終わっ ている実態も少なくない。学年・学級経営計画や分掌(各部)経営計画等にその関連を明記させて何 とか機能させようとしている学校もあるが、年度初めの校長からの教職員への説明以降は、特に何も 工夫していない学校もあるようである。 今後は、「期別の経営プログラム」を工夫し、定期的に重点教育目標や経営方針、重点的取組等を 示すとともに、校務運営委員会や校長室便り・日報なども活用して、常に、今何をすべきかを教職員 に示し、取組の優先順位を判断して進行管理していくことが重要である。 ⑽ 本年度の学校経営の評価*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」8頁参照 「学校経営評価」 とは、学校評価の一領域で、学校経営計画の評価のことである。 学校教育の目的は子ども望ましい成長・発達を促すことにあり、これを支える人的、物的、財的、 組織・運営的な条件が深くかかわってくる。このため、校長は教育目標の実現を目指して行う教育活 動を効果的に展開するための諸条件を整える必要がある。 これが学校経営という仕事であり、その内容が学校経営計画にほかならない。この学校経営計画が しっかりできていないと、学校経営評価はできないということになる。 したがって、学校経営評価は、4Mの条件とPDCAサイクルという枠組みの中で、教育目標を効果 的に実現するために必要な諸条件の整備状況と教育指導の有効性、そして何よりも子どもの育ちを確 かめ、改善の方向や改善点を明らかにするという営みである。 そこで、学校経営計画の中に「本年度の学校経営の評価」を位置付け、子どもの育ち( 「重点教育 目標」)と具体的な取組( 「経営活動の重点的取組」 「教育活動の重点的取組」 )に、評価基準と評価方 法を明記しておくことが重要である。 ⑾ 本年度の学校改善プラン(アクションプラン)*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」10頁参照 「学力向上プラン」「自己有用感を育てるアクションプラン」「体力・運動能力育成計画」 など、い わゆる「学校改善プラン」を作成している学校が増えているが、 「学校経営計画(校長が示す基底編)」 との整合性や位置付けが課題である。 ここでは、あくまでも「本年度の重点教育目標」の実現を目指すアクションプランという押さえに 立ち、例えば、教務部などを責任部署とし、1年間でやれるものに絞って計画して進行管理させる方 法がある。実現まで数年かかる「学校改善計画」もあるが、それは「本校の中期ビジョン(3年程度)」 で示すのがよい。 ⑿ 本年度の学校経営全体構造図*別添「提案:『学校経営計画』(改善モデル)」11頁参照 139.

(7) 笠井 稔雄・野上 大輔. 「本年度の学校経営全体構造図」は、教職員一人一人が、本校は今年度、何を目指し、何に取り組 むのかがよく分かり、経営参画意識が高まると同時に、保護者や地域住民にも、本校の目指すものや 学校の考え方及び取組などが分かりやすく、説明責任が果たせるものとなるよう工夫することが必要 である。その構成要素と順序性は、次のとおりである。 1)ミッション(M) ①公教育の目的・目標 ②本校の教育目標 ③本校のミッション(社会的使命) ④本校の学校課題 2)ビジョン(V) 本校の中期ビジョン(3年程度) 3)プラン(P) ①本年度の重点教育目標 ②本年度の学校経営方針 ③本年度の経営活動の重点的取組 ④本年度の教育活動の重点的取組 ⑤本年度の学校改善プラン(アクションプラン) これは、組織マネジメント手法の一つである「ミッション・マネジメント」の考え方に立った学校 ビジョンの設計方法であり、まさに「学校経営のMVP」 (要諦)と言えよう。2. 6 留意点 今日求められている「学校経営計画(校長が示す基底編) 」は、まさに説明責任を果たす「学校マ ニフェスト」の性格をもつものであり、具体的な目標や達成時期を示し、その実現を約束するもので なければならない。 したがって、学校が単独で作成するものでなく、各市町村単位で、教育委員会や校長会等がリー ダーシップを発揮し、様式や文言等を統一して、それぞれのまちの「総合計画」や「学校教育推進計 画」など進むべき方向性を踏まえながら、一斉に取り組むことができれば理想的である。3 また、「学校経営計画(校長が示す基底編) 」は、校長が責任をもって示すものであるが、トップダ ウンで一方的に下ろすのではなく、作成過程に、教職員、児童生徒、保護者、地域住民等を参画させ、 校長がリーダーシップを発揮してまとめ上げることが大切である。. 7 提 案―「学校経営計画(校長が示す基底編) 」 (改善モデル)― 以上、実際の「学校経営計画(校長が示す基底編) 」の問題点と基本的な考え方を踏まえ、別添の ような「改善モデル」を提案する。. 謝 辞 本調査研究にご協力いただいた教育委員会教育長・職員の皆様、並びに校長の皆様に心からお礼を 申し上げます。. 140.

(8) 学校ビジョンの在り方に関する一考察. 註 1 平成18年に行ったアンケート中心の調査結果については,笠井稔雄(2007)「学校経営計画の在り方に関する実 証的研究―『学校マニフェスト』としての『学校経営計画(校長が示す基底編)』を―」 (北海道教育大学紀要58⑴, pp.221-236)を参照していただきたい。 本研究では,この時点から約10年経過しているが,学校現場ではあまり改善が進んでいないことから,今回, 「学 校経営計画(校長が示す基底編) 」そのものの詳細な分析と校長等へのインタビューを通し,再度基本的な考え方 を整理した上で,新たに「改善モデル」の提案を試みた。 2 「学校経営のMVP」については,平成24年に「学校ビジョンの設計」に関わって既に提案している。 (笠井稔雄 「第4章 学校ビジョンの設計」 篠原清昭編著(2012)『学校改善マネジメント』ミネルヴァ書房,pp.63-80) 3 この間,我々は,名寄市教育委員会と「学校経営計画(校長が示す基底編) 」の改善についての共同研究を行っ てきた。その結果,名寄市の全小・中学校は,平成30年度から「学校経営計画(校長が示す基底編) 」を統一した 様式で作成し,学校経営の充実に努めている。. 141.

(9) 笠井 稔雄・野上 大輔. 142.

(10) 学校ビジョンの在り方に関する一考察. 143.

(11) 笠井 稔雄・野上 大輔. 144.

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