東南アジア研究のコア・ジャーナル (ライブラリー
・コーナー)
著者
高橋 宗生
権利
Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア
経済研究所 / Institute of Developing
Economies, Japan External Trade Organization
(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp
雑誌名
アジ研ワールド・トレンド
巻
189
ページ
60-60
発行年
2011-06
出版者
日本貿易振興機構アジア経済研究所
URL
http://hdl.handle.net/2344/00004233
科 学 研 究 費 基 盤 研 究( A )「 ア フ ロ ・ ア ジ ア の 多 元 的 情 報 資 源の共有化を通じた地域研究 の新たな展開」の一共同研究 プ ロ ジ ェ ク ト と し て 、「 東 南 ア ジ ア 逐 次 刊 行 物 プ ロ ジ ェ ク ト 」 は 、 二 〇 〇 七 年 度 以 降 東 南 ア ジア研究に関する逐次刊行物 の発行状況と国内機関の所蔵 状 況 を 調 査 し て き た 。 そ の 成 果 が 、 二 〇 〇 九 年 に 刊 行 し た 『 東 南 ア ジ ア 研 究 逐 次 刊 行 物 総 合 目 録 』 で あ る 。 こ の 目 録 に は東南アジア地域研究を行う う え で 特 に 重 要 な 学 術 誌 、 お よびニュース報道誌を中心と する一般雑誌が四三二タイト ル 収 録 さ れ 、 そ の 国 内 一 〇 四 機関の所蔵状況が記されてい る 。 目 録 編 纂 や 研 究 会 に は 、 当 図書館からも三名の職員が参 加 し た 。 国 内 で 所 蔵 す る こ と が望ましいこれらの雑誌をコ ア ・ ジ ャ ー ナ ル と 位 置 付 け 、 その選定のために国内七図書 館からなるプロジェクトメン バー機関が共同作業を実施し た 。 加 え て 、 研 究 者 へ の ヒ ア リ ン グ や 海 外 調 査 も 行 わ れ た 。 こ こ で は 、 目 録 に 最 終 的 に 収 め ら れ た コ ア ・ ジ ャ ー ナ ル の 概 要 を 紹 介 す る 。 ま ず 、 目 録 に 収 録 す る コ ア ・ ジ ャ ー ナ ル の 選 定 対 象 は 、 ① 「 東 南 ア ジ ア と 日 本 以 外 で 発 行 さ れ た 欧 文 雑 誌 」 ② 「 日 本 で 発 行 さ れ た 和 文 、 欧 文 雑 誌 」 ③ 「 東 南 ア ジ ア 各 国 で 発 行 さ れ た 現 地 語 、欧 文 、中 国 語 雑 誌 」 の 三 種 類 と な っ た 。 目 録 の 編 纂 に 当 た っ て は 、言 語 、発 行 国 、 対 象 国 ・ 地 域 の 優 先 順 が 検 討 さ れ た が 、 発 行 国 で 分 類 し 、 言語は書誌情報の一項目とし て 記 載 さ れ た 。 テ キ ス ト 言 語 の 総 数 は 一 四 種 と な っ た 。 つぎに①〜③で示した雑誌 を順次説明していくことにす る 。① に 含 ま れ る 雑 誌 は 、欧 米 、 東 ア ジ ア 、 豪 州 な ど で 発 行 さ れた東南アジア地域を対象と する学術雑誌を中心にしてい る 。 特 に 、 論 文 の 査 読 が あ り 、 投稿者に開かれた雑誌が多数 収 録 さ れ て い る 。 ま た 、 歴 史 研究を行ううえで不可欠な旧 植民地宗主国発行の雑誌も含 ま れ て い る 。 ② は 社 会 ・ 人 文 科 学 系 学 術 誌 が 中 心 で 、 一 部 、 自 然 科 学 系 学 術 誌 も 含 ん で い る ( 表 1 参 照 )。 そ の 選 定 に 当 た っ て は プロジェクトメンバー機関が リ ス ト 案 を 作 成 し 、 そ れ を 基 に数名の研究者の意見を盛り 込 ん だ 。 全体のタイトル数の三分の 二 を 占 め る ③ に は 、 ブ ル ネ イ と東ティモールを除く東南ア ジア九カ国発行の雑誌が収録 さ れ て い る 。九 カ 国 の 内 、タ イ 、 シ ン ガ ポ ー ル 、 イ ン ド ネ シ ア に 関 し て は 、 現 地 の 研 究 者 と 図書館司書へのヒアリングを 参考にした学術雑誌のリスト 案 が 選 定 の 下 敷 き に な っ た 。 そ れ に 加 え て 、 研 究 者 が 多 用 す る 一 般 雑 誌 も 拾 い 上 げ た 。 フ ィ リ ピ ン 、 マ レ ー シ ア 、 ベ ト ナ ム の 三 カ 国 は 、 和 文 雑 誌 同 様 に プ ロ ジ ェ ク ト メ ン バ ー 機 関 が リ ス ト 案 を 作 成 し 、 研 究 者 の 意 見 を 反 映 さ せ た 。 一 方 、 カ ン ボ ジ ア 、 ラ オ ス 、 ミ ャ ン マ ー の 三 カ 国 は 国 内 で の 所 蔵 が 大 変 少 な い た め 、 当 図 書 館 の 所 蔵 雑 誌 を 基 に 研 究 者 の 意 見 を 吸 収 し 、 三 八 タ イ ト ル を 収 録 し た 。 目 録 に 掲 載 さ れ た 雑 誌 の な か に は 、 国 内 に 所 蔵 機 関 を 持 た な い雑誌が八〇タイトル以上収 録 さ れ て い る 。 今 後 の 収 集 対 象として注目すべき雑誌群と い え よ う 。 この目録の雛形になった出 版物はアジア経済研究所が一 九 九 三 年 に 発 行 し た 『 東 南 ア ジ ア 諸 語 逐 次 刊 行 物 総 合 目 録 』 で あ る 。 同 目 録 に は ビ ル マ 語 、 タ イ 語 、ベ ト ナ ム 語 、マ レ ー 語 、 インドネシア語の五カ国語で 記された計一二〇八タイトル の 雑 誌 、新 聞 、統 計 、年 鑑 類 が 収 録 さ れ て い る が 、 欧 文 併 記 を除くと単独で五カ国語以外 の言語の逐次刊行物は含まれ て い な い 。そ の 点 、『 東 南 ア ジ ア 研 究 逐 次 刊 行 物 総 合 目 録 』 は 、 対 象 言 語 数 が 約 三 倍 に 増 え 、 学 術 誌 も よ り 充 実 し て い る 。 研究会は目録刊行後も京都 大学の公募共同研究として継 続 さ れ 、 コ ア ・ ジ ャ ー ナ ル の オンラインデータベースが公 開 さ れ た 。 今 後 は 新 聞 、 官 報 も 加 え る 予 定 で あ る 。 ( た か は し む ね お / ア ジ ア 経 済 研 究 所 図 書 館 )
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高橋宗生
表1 日本で発行中の東南アジア研究のコア・ジャーナル 和文(英文の論文を含むものもあり) 誌名 編集・発行者 1 アジア・アフリカ研究 アジア・アフリカ研究所 2 アジア・アフリカ言語文化研究 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 3 アジア・アフリカ地域研究 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 4 アジア経済 アジア経済研究所 5 アジア研究 アジア政経学会 6 海外事情 拓殖大学海外事情研究所 7 開発学研究 日本国際地域開発学会 8 華僑華人研究 日本華僑華人学会 9 国際開発研究 国際開発学会 10 国際政治 日本国際政治学会 11 国立民族学博物館研究報告 国立民族学博物館 12 社会人類学年報 東京都立大学社会人類学会 13 上智アジア学 上智大学アジア文化研究所 14 地域研究―JCAS review― 京都大学地域研究統合情報センター 15 東南アジア―歴史と文化― 東南アジア学会 16 東南アジア研究 京都大学東南アジア研究所 17 東南アジア考古学 東南アジア考古学会 18 南方文化 天理南方文化研究会 19 熱帯農業研究 日本熱帯農業学会 20 年報タイ研究 日本タイ学会 21 文化人類学 日本文化人類学会 22 ベトナムの社会と文化 ベトナム社会文化研究会 23 Tropics 日本熱帯生態学会編集委員会 英文1 Asia-Pacific Review Institute for International Policy Studies
2 Asian Ethnology Nanzan Institute for Religion and Culture
3 The Developing Economies Institute of Developing Economies