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第一部 海鷹丸航海調査報告 平成14年度(2002年度) 第7次航海報告

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TUMSAT-OACIS Repository - Tokyo University of Marine Science and Technology (東京海洋大学)

第一部 海鷹丸航海調査報告 平成14年度(2002年度

) 第7次航海報告

雑誌名

航海調査報告

13

ページ

13-29

発行年

2003-09-30

URL

http://id.nii.ac.jp/1342/00000411/

(2)

2.第7次航海報告 (Report on the 7th Cruise)

2.1航海の概要及び航海日程(General Account and Cruise kineraries)

第7次航海の平成14年度乗船漁業実習Hは、東京水産大学3年次学部生39名その他 教官・研究者及び技術者合計15名(寄港地で乗下船含む)が乗船し、平成94年7月 10日から平成14年8月10目までのユヶ月間行われた。九州から北海道の日本沿岸周 航を行い、東シナ海にてトロール実習(台風のため準備のみ)および日本海にてイカ 釣り実習4回を行った。太平洋沿岸及び豊後水道において船体動揺試験を行った。海 洋観測実習としては、昼間7回のCTD観測、水中光量子観測を実施し、機器の原理・ 操作・採水およびウインチ操作に関する実習を行った。また、訓練記録簿を配布し、 要目表及び非常訓練等について記入し、訓練評価を行った。 弐・一・・.嘆頭 融一・大隠.二 艦

曇三二 盤

難論

藝蠣1

嚢讐撃穫鰐灘鳶

馨落懸華魁

釜を蕊・x斌

u嚢三三野

島獺馨

二二騨

1鱗

能コて7二

量襲灘

難蕪嘗

三食轟欝 みくまを ゐ

毛嚢誤

載灘ll墾難lll灘

Photo. X EEokkaido Newspaper 3rd Aug

寄港地塩釜では、学生の父兄会、大学説明会及び船内案内を行った。下関では株式 会社ニチモウにおいて漁具の水槽実験設備、破断試験など研修及び下関水族館の見学 を行った。津軽海峡では、潮流計(FURUNO製AD(Ψ)の調整実験を行った。室蘭 港では、開港祭に参加し一般公開(Photo.1)を行った。石巻港では朝5:30から水産市 場を見学し、須能氏による「水産から観た時代変化」の講演会を開催した。気象は、 関東南方、日本海中部、北海道西部、東北東部にて無敵信号を必要とする0.3海里以下 の濃い霧、7.月26日頃と8月7日頃の関東南方の台風(12号)、7月27日頃から沖縄 南方の台風(13号)によってトロール実習の中止、内海航路への変更など若干の航海 予定の変更が生じた。 ①航海学日本沿岸を航行するため地文航法を中心とし、航程(船速)・針路(方位)・ 一13一

(3)

下位・レーダ、潮流計などの航海計器に関した原理・操作・精度・誤差等、航海諸 計算法、航海計画、海図図式、潮汐、航路標識について基礎的な講義および実習を 行った。 ②運用学本船の種類・構造および主要要目について他船と比較し、船舶の設備や属 具について実物と比較しながらその種類・操作・手入れについて実習を行った。操 縦腔能に関しては、舵性能・可変ピッチプロペラ作用・運動性能および外力の影響 及び減揺装置を使用した動揺試験による比較実習を行った。気象通報や気象衛星 NOAAなどの情報を元に航海気象の変化について実習した。航海当直においては 操舵・各信号類・GMDSS機器等の説明、日誌類への記入、また、館山湾にて荒天 の準備等の実習およびSTCWによる消火・救命・退船等の訓練を実施した。 ③海事法規 海上交通3法(海上衝突予防法・海上交通安全法「中ノ瀬航路・浦賀水 道航路等」・港則法「那覇港・京浜二等」)の他、船員法、船舶職員法、船舶設備関 連法規、船員労働安全規則、漁船特殊規定、船舶安全法、海洋汚染および海上災害 の防止に関する法律、海洋法等について講義実習を実施した。 ④機関学機関概要、機関当直、機器の操作・日誌の記入等について講義実習を実施 した。小樽から東京まで機関当直実習を実施した。 ⑤漁業実習および海洋観測実習 トロール実習およびイカ釣り実習において漁具や 油圧装置等の関連機器の構成・名称・操作・材質等、漁獲物の加工ついて基礎的な 講義実習を行うとともに日本海隠岐周辺海域において表層水温測定・CTDによる 海水の鉛直方向の塩分や二二酸素濃度、水温とクロロフィルの測定及び潮流の海洋 観測と基礎的な講義実習を行った。 ⑥その他書三二の記入にはIMOの標準海事英語を基準として使用した。その他寄 港地において市場や養殖場など水産業に関わる施設を実施した。操船シミュレーシ ョンを利用した運用・法規■.航海など基礎的な実習を行った。 第7次航海での実施項目及び海域 非常繰練(火災訓練・退船訓練その他)救命艇訓練実施救助艇降下訓練 館山湾 船体動揺試験(フィンスタビライザー,心計タンク,ベッカーラダー別) 実験及び講義 底引きトロール操業実習 準備及び講義 イカ釣実習 4回 能登沖白山瀬(水深80∼300m)、瓢箪礁、隠岐堆、津軽南西 操船シミュレーション 船長・航海士・操舵員に役割分担して実施 船上大学説明会・父母懇談会及び船内見学会 大学受験者対象 石巻港 一般公開 室蘭港開港祭参加 満船飾実施 日本海周辺海域調査 CTDおよび水中クロロフィル測定他 7回 一14一

(4)

航海日程(Cr腿ise ltineraries)

Po貫

Distance

imiles) Arrival Date Departure Da童e

Tokyo July 1.2,2002 @ 11:51 Tateyama 46.0 July l 2,2002 @ 且5:12 July 12,2002 @ 17:36

Kouchi Susaki 646.8 July 13,2002

@ 豊9:27

∫uly l4,2002 @ 7:59

Ehi膿e UW雄ma 164.o Ju且y豆4,2002

@ 且5:尋7 踊y16,2002 @ 8:5酵 蝿6.且 s臨mo罰⑪sek且 r臨lmonOseki−ku No1 5晦臨20⑪2 @ 且6:27 踊y且820⑪2 @ 6:且⑪ 75.3 踊γ22,2002 翼認9鋸認踊 祷d且f尉◎Toki鞭Qy 」四四,2002 @ ⑪⑪:27

Toy窺m窺 Na駐&⑪童⑪ 335.2 鯉y25,2⑪02

@ 置.5:2夢 踊y26,2⑪02 @ 8:46 且87.2 島且y26,20⑪2 踊y27,2⑪⑪2 騨s睡聡g騨u翻d rqu量d f鯉川9

蘭⑭kkaid⑪ Esas騒 202.且 舳且y28,20⑪2

@ 員.2:36 ∫蜘28,2⑪⑪2 @ 2畳.:50 昼至okka且do c》脱lr認 382.5 ∬蜘29,20⑪2 @ 9:37 Aug且⑳02 @ 8:52

髄okka量δo Muroran 222.傘 Aug 2,2⑪02 @ 8:50 Aug 5,2002 @ 8144 Sendal亙shinom誼i 53⑪.7 Aug 62002 @ 8:50 Aug 8,2002 @ 8:44

Sendai Shiogama 530.7 Aug 8,2002 Aug lO,2002

Tokyo 44.2 Aug 1.1,2002 Total Distance 2983.1 航走時間 237時間43分 航走距離 2983。1平均速力 12.549 knot 停泊時間 418時間56分 漂泊時間 63時間21分

イカつり4回、CTD観測7回、船体動揺試験2回

一15一

(5)

2.2航跡図 (Track Chart)

k

ru

o xnim

t 29−811 i Muroran 8/2−8/5 7/2 va’(n.fNry 1

o

Ishinomaki 8/6−8/7 e 刃 e .

A

a 14cricm,cExr 一16一

(6)

2e3 航海撮要日誌 (Abstract Log)

正午位置 碇泊場所 風 温度℃

月日

cate 緯度tat 経度Long

航海 條ヤ 航走距 @ 離 平均速 @ 力 碇泊 條ヤ 漂白 條ヤ 天候 風向風力 更正気

大気 海水 7111 35−38.60N 139−4649E Harumi 0−00 0.0 0,000 24−00 0−00 b S 5 1006.五 28.8 22.4 7112 35−17.22N 139−4483E 2−07 27.0 12,756 21−53 0−00 bc SバV 6 1004.7 28.2 22.9 7!13 34−4053N 139−03.66E 4−45 647 13,621 19−15 0−00 bc SWIS 6 1009.0 25.6 20.6 71且4 30−17.59N 133−49.17E 24−00 376.4 15,683 0−00 0−00 bc EIN 4 1012.0 30.0 29.0 7115 29−5i.63N 133−19.08E 11−58 68.7 5,741 0−00 12−02 C SE 3 10105 28.8 29.3

71互6 30−25.75N 130−35.08E Yaku.Sa 且2−28 156」 12521 3−48 7−44 bc ESE 4 1009.i 3L9 30.1

7/翌7 3⑪一25.75N 且30−35.08E Yaku,Sa 0−00 0.0 0,⑪00 24−00 0−00 b N 2 盈006.9 28.5 29.8

7バ8 30−58.36N 旦27−2旦58置 旦5−5夢 亘81.8 且旦374 7−2R 0−40 c s 3 丑008.⑪ 29.8 28.8

71拶 32−3璽98N ヨ28−39.45量 Ara監awa 皿3−37 量28.3 蓼.422 3.26 6.57 bc 鴨『w 2 且⑪⑪95 28.6 25.9

7/2⑪ 32−3隻墾N 且28−3多.羅5璽 Ara敗awa ⑪一〇⑪ ⑪.o o.⑪oo 24−o⑪ o−oo bc N 3 i⑪0璽9 30.貰 25.尋 7/2且 32−4翌.17N 且29−3L3揺 3−40 58.o 15,8丑8 20−2⑪ o−o⑪ bc 琶 2 1⑪且2.且 285 27.3

’〃22 3242.34N 且2勢一5⑪.60E Nagasak孟 丑,丑8 且7.3 璽3.3⑪8 2242 o−oo b NNE 2 且⑪13,7 29.7 28.置

7123 32.44.23N 且2璽一52,06E Nagasaki ⑪一4且 25 3,659 23,畳9 0−00 bc N掴/W 3 10夏2.3 32.且 28.4

7!24 33−28.76N 且29−21.80E 346 6且.7 且6.38旦 2⑪一且4 0.⑪0 bc NIE 2 且0皇2。5 29.o 245 7/25 36一且25翌N 丑33−20.63E Saigo−ko 20.23 27旦.⑪ 且32勢 2−35 且一〇2 わ。 NNE 3 旦⑪12,⑪ 29.6 27.⑪

7/26 36−5690四 且34−39.o鵬 5.⑪3 8且.6 且6.聾58 18−57 ⑪一⑪⑪ c N璽!氾 4 且⑪且丑3 25.8 26.9 7/27 38.27.68N 旦3646.5認 B−00 隅39 且且.⑪69 ⑪.⑪⑪ 且置.⑪⑪ bc

NN琶 3 且。照.⑪ 255 249

7/28 38。2夢5EN 且36−47.タ2E 9一⑪2 3且.7 3509 ⑪.⑪o 丑4.58 bc 腰琶 2 且⑪醐.3 26.8 2爆.7

7129 3756,26N 且3曾一〇4.2亜 Ni宜ga瞼 至2−29 B2』 且0582 3一⑪4 8.27 C E 2 且⑪且25 2璽9 24.3

7/3⑪ 37−56.26N 且39−042認 Niiga膿 ⑪一〇〇 ⑪.0 0.00 24−00 0−00 bc ENE 4 且0鷺.7 322 246

7/3租 37−5626N ヨ39−04.21E Nigata 0−00 0.0 ⑪.00 24.00 0−00 bc B 3 lolo.o 31.6 26.4

811 38−43.且5N 且39一藍5.26E 3−06 48.0 15,484 20−54 0−00 C SWバV 4 且O12.0 27.5 26.9

812 43一套L88N 141−0057B Otan1 2量一51 334.5 15,309 1−58 0−ll bc E 3 1019.6 215 2α8

8/3 43−lL88N 141−0057E Otaru 0−00 0.0 0,000 24−00 0−00 r S 五

亘O15.4 茎75 20.7

814 43−11.88N 14レ0057E Otaru 0−00 α0 0,000 24−00 0−00 b ESB 3 1014.8 21.0 20.8

8/5 43−25,23N 140−32.37E 2−03 29.1 14,195 21−52 0−05 b NWIN 2 10145 18.8 2L6

8/6 40−50.36N 140−4357£ Aomori 20−50 193.8 9,302 2一一55 0−i5 bc NIE 4 1011.5 23.1 2L2

817 40−50.36N 140−43.57E AomGd 0−00 0.0 0,000 24−00 0−00 b SE 4 1010.3 223 2L4 818 37−31.46N 141−23.84E 且9−17 32L3 16,662 4−43 0−00 C ENE 3 蓋014.5 2L6 20.5

819 35−0020N 139−49.88E Tateyama 12−39 209.4 韮6553 ll−21 0−00 C SSW 4 101Ll 28.2 25.8

8110 33−39,五互N 139−46.03E Toyomi 3−41 44.2 i2。000 20−19 0−00 C NE脳 2 10n,0 30.2 24.2

8111 33−39.1喜N 139−46.03E Toyomi 0−00 0.0 0,000 24−00 0−00 0 SIW 2 1010.8 27.8 22.6

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2.5 調査報告(Survey Report)

2.5.1 船位測定実習の誤差について

林敏史・浜田浩明・野田明・山崎紗衣子・小池義夫 (東京水産大学研究練習船)

Note on the ship position’s error of practice

HAYASHI Toshifumi, HAMADA Hiroaki, YAMASAKI Saeko, NODA Akira and KOIKE Yoshio

(Tokyo University of Fisheries, Research and Training Vessels)

1.はじめに 航行する船舶において現在における自船の位置を把握することは、航海士としての 習得しなければならない基本的重要事項である。乗船実習においては、STCW95等の 規則において教育項目のひとつとして必須となっていることはいうまでもない。前回 の2報ではレーダを用いた位置測定に言及し、その精度と教育効果について述べた。 位置測定には、方位測定や距離測定、水深や山立て、GPSなどの電波航法が考えられ る。実習においては、これら全ての方法について訓練を行っている。通常航海士は自 判の位置を測定するに置いて、顕著な物表から方位を俊敏に読取り、海図から方位線 (以降位置の線)を引き交わった交点を決定位置とするクロスベアリングが航海中津 も精度及び信頼度の高い方法とされている。そこで今回レーダによる距離測定による 測位実習とクロスベアリングによる方位測定による測位実習を比較し、測位精度及び 測位時間、教育効果及び個人的な誤差要因について検討することを試みた。 2.方法 決定位置の誤差、及び測定時間、及び測定から記入までの時間の計測を行った。測 定時間は、レーダにおいては距離・方位の計測時間であり、測定してから記入までの 時間は位置入れ開始を宣言してから物標を確認し、レーダによる測定を行い、海図に 決定位置を記入するまでの時間とした。クロスベアリングにおいては顕著な物表の方 位を測定する時問を計測時間とした。両者の測定方法において1回あたりの目表物標 数は、可能な限り3つの物標距離を基準とし、2つの物標距離、1つの物標距離と方位 の3つの方法に限定した。 測定には専門の位置入れ記録係を置き、被験者が位置入れを行う際、ストソプウオ ソチにて秒単位でそれぞれの測定時間を計測すると同時に、測定した物標の名称・方 位・距離、船の速度、海図の縮尺、レーダにおいては使用レンジと測定終了のGPS位 置情報と決定した海図上の緯度経度をそれぞれ位置入れ野帳に記入し、パソコンに収 録した後、計算された誤差を被験者に報告した。 実習生には、船内講義としてあらかじめレーダ基本原理等の説明を行った。実習の 前半は測位時の注意事項を行わず、航海の後半に位置測定時の注意事項の説明を行い、 一20一

(10)

ブリーフィングによる精度の比較を試みた。実際のレーダを使用して千葉県館山湾沖 の錨泊中の地点からレーダ測位を行い、基本操作の体験及び測定要領実習を実施した。 注意事項は船内講義として、レーダ電波の反射性(反射性の良い物標の種類)、距離環 の見方(レンジの選択や固定可変距離環の使用法など)、海図の見方、気象状況による レーダ映像の変化及び対処方法などレーダ測位要領、針路や物表の距離方位を考慮し た方位の読取り順序を説明した。 航海は夏季、約1ヶ月の日本周航での航海中において、1日毎の1回4時間で1日 計8時間のワッチに分かれ、30分交代で右舷の見張り員となったものが30分毎に位 置計測実習を行った。またレーダ測位資料は、寄港地(3カ所)において整理し、誤 差及び計測時間による順位をつけた後、船内に掲示し学生に周知した。 3.結果及び考察 3−1) 精度の比較 測位精度は、実習を通じてほぼ同じであった。各誤差は、レーダによる平均誤差 は105マイルで標準偏差は。。69マイルであった。クロスベアリングによる平均誤差 は、且.86マイルで標準偏差はα74マイルであった(Fぬ、!(a))。 3−2) 測定時問の比較 クVスペアリング及びレーダによる測定時間及び軽銀計測時間を表1に示す。ク Uスペアリングの平均測定時間5叡秒から250秒、物表計測時問975秒から25秒、 レーダによる測定時間は6膿秒から85秒、物表計測時問は聡9秒から117秒と計 測回数が増えるに従って各測定時問は減少した(T’ ig. 1(/o))。 紛甑⑪一尉躍員醜霧 「耀…M・a,漁g藤・… ¥ggg e,sgog・kV.i o G 1“ T/ gt−al time

秘輪翻

59 13 17 21 25 Number of practice

800

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200

働 mADAR lo⑪o 「へ i −Seel−Mesuringtime ・

L±瞬、,朧

。 暴 U.L一.”L一一. mu/ 1 L−L” 1. .一 .・ L . 1 g 4 7 10 13 16 19 Number of p ractice

Fig. 1 IV(easuring time and Totai time compare with method of Cross

Bearing(a) and RADAR(b) vvithiit 3 miles position error.

(11)

クロスベアリングでは、物表計測時間は1/7に短縮したが、海図への書き込み時間な ど全体の測定時間は、約1/2短縮の約250秒であった。一方レーダでは、物表測定時 間は実習期間を通じて約110秒ほとんど変化しなかったが、全体的な測定時間は、約 1/7の85秒に短縮した。以前の実習においてもほぼ同じ数値となっている1)。 予想に反してレーダによる測位精度がクロスベアリングの精度を平均0.8マイル上 回った。初心者にとってレーダによる計測が精度もよく時間も迅速に対応していた。 これは、視認できる目標物が少ないこと、近くの物標方位の計測に多くの時間を要 したことなどによる実習不足や誤差の拡大によるものと考えられる。今後クロスベア リングの教育的効率化を考慮していきたい。 参考文献 1)林 敏史、高須康介、栗田嘉有、萩田隆一、内田圭一 (2000) レL一・一・ダによる船 位測位実習について.東京水産大学航海報告書,10:14−2. 一22一

(12)

2.5.2 日本海における釣獲実習で得られたスルメイカ乃鉱αノ編8∫ραc萸。〃5について 林敏史1)・高木香織2)・野田明1)・浜田浩明1)・小池義夫1)

(1):東京水産大学研究練習船,2):東京水産大学研究生)

Report on Japanese common squid Todarodes paci:X7eus caught by jig fishing in the Japan Sea

HAYA SHI Toshifumii), TAKAGI Kaori2), NODA Akirai),

HAMADA Hiroaki i) and KOIKE Yoshioi)

隈膿1:器1::1:1::::隠:離州㎞1

9Dはじめに 2⑪⑪2年7月23日から28日にかけて、日本海の北緯37度から40度の海域において海鷹 丸第7次航海におけるイカ釣獲実習を実施した。二野実習では毎年、スルメイカTodarodes peSCI;fiCasSが釣獲されており、継続的に外套長一体重関係を調べている。 一般的に単年性とされているスルメイカは、主産卵場と考えられている東シナ海から索 餌のために日本海を北上するが、産卵時期の季節によってそれぞれ秋生まれ群,冬生まれ 群および春夏生まれ群の3つの季節群に分けられている(笠原,1999;新谷,9967)この うち、秋生まれ群が日本海側で最も多く漁獲されており、次いで冬生まれ群が多く漁獲さ れている。この平野実習の時期に日本海に分布する秋生まれ群および冬生まれ群はまだ未 成熟であり、成熟個体は春夏生まれ群と考えられてきた。しかし、平衡石を用いた日齢査 定により、昨年釣獲された成熟個体の約8割が冬生まれ群、約2割が秋生まれ群に属して いることが判明した(高木他,20⑪2)。昨年の航海では、能登半島沖の白山瀬付近において 集中的に釣獲実習を実施した。したがって、この調査海域におけるスルメイカの分布特徴 が大きく表れたものと考えられる。そこで、今回の釣獲実習では実習海域を前回より広範 囲に設定して、釣獲されたスルメイカから外套長一体重関係を調べ、前回の記録との比較 を行った。 2.方法 東京水産大学の練習船海鷹丸によるイカ釣り実習で2002年7月23日から28日までの 実習の内、23、24、26、27日の4夜に自動イカ釣機(92.5%)及び手釣り(7.5%)によっ て釣獲されたスルメイカ婦08個体を使用した。釣獲位置はそれぞれ隠岐堆(北緯37度, 東経136度,釣獲水深は320m)、能登半島白山瀬南西(北緯38度,東経137度,釣獲水深 は570m)、瓢箪礁(北緯38.5度,東経138度,門門水深は160 m)、津:軽海峡南西(北緯 40度,東経139度,釣獲水深は3100m)である(Fig.1)。 船上で全標本の外套長(ML;cm),体重(BW;g)を測定した。全標本について、外套長・体 重の関係式を求めた。また、精きょうが付着している個体を「精きょうあり」とし、それ 一23一

(13)

以外の個体を「精きょうなし」として記録した。 点の標本中に占める割合を求めた。 さらに、「精きょうあり」個体が各釣旧地 45・oo{翼}口Ii o 巾唖h y 20Dkm ズ甑〆〆 /・

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t3D”eo,oooi 1第圓OO加OI d40tOOODOi 145:00,eDcr

Fig. 1 Fishing points from longitude north 36.5

degree to longitude north 40.0 degree where

Todarodes paciJficus were caught by a j ig.

3.結果と考察 まず、実習期間中に釣獲されたスルメイカの外套長は、精きょうのある個体(n=196) で20−26cm(平均24,8 cm)、精きょうの無い個体(n・・1212)で16.8−25.4 cm(平均215cm) であった(Fig.2)。したがって、精きょうの無い個体に比べて精きょうのある個体は比較的 大型であった。また、各地点で釣獲されたスルメイカの平均外套長及び平均重量は、隠岐 堆で釣獲された精きょうのある個体(n・・=18)で22.9cm 323.3 g、精きょうの無い個体(n =46)で20.2cm 262.8 g、能登半島白山瀬南西で釣獲された精きょうのある個体(n=14) 一24一

(14)

(a)23rd」uly (Oki−Thai) (b)24th July (Noto Hakusan−Se) 700 600 500 9tn 400 蚤 睾300 200 100 0 1Q Seikyou9 i .一 j墨ps・lkyg」 口 m ロ[bU◇. ”””’H”T@”@’

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(15)

次に、各地点で釣獲されたスルメイカの外套長(cm)をX、体重(g)をYとすると、 次の関係式で表された。 隠岐堆: Y=23.99X−222.3 能登半島白山瀬南西:Y=31.92X 一 398.3 瓢箪礁: Y=2853X−305.9 津軽海峡南西: Y=31.16X−413.7 上記の関係式より南側(隠岐堆)より北側(能登半島白山瀬南西・瓢箪礁・津軽海峡南 西)の傾きが大きいことがわかる。なお、昨年白山瀬付近で最も多く釣獲された2001年7 月28日の標本の外套長と比べて、能登半島白山瀬南西で釣獲されたものは、30cm以下で やや小型であった。また、昨年のように外套長30cmで体重300gのような体重の軽い個体 はみられなかった。したがって、外套長一体重の関係式では、昨年7月28日のものより傾 きが大きいことがわかった。 更に、各地点で釣虻された個体に占める精きょうのある個体の割合は、隠岐堆で39.1%、 能登半島白山瀬南西で56.0%、瓢箪礁で17.2%、そして津軽海峡南西で9.1%であった。 したがって、釣獲地点が南側の隠岐堆・能登半島白山瀬南西に対して、北側の瓢箪:礁・津 軽海峡南西では精きょうのある個体の占める割合が半減以下になっていることが判明した。 友冷1一,)慮一LLPt J≒m創フ緊露、 1十a÷m日日詐び十し千iEi十Hr}ア ト}入雲プぐモ立作口月←/ハ蛍ll△訊、∼隔 『並rt「F#;一 《ヒittl} ’口「SCこ」σ更判昌,冒、 vノノ「云X − liLP.里v/1天r阿9.PN(. a示伶T’ヒ」口ぴノ亀)二XJタ:1柵戸》ノ盲iJ口XJ 4つ、 帽鮭罐♪匡6日b豆 半島白山瀬南西と、瓢箪礁・津軽海峡南西では魚群の性状が異なる可能性が高い。ただし、 今回の調査項目は、船上での外套長・体重・精きょう嚢の有無のみである。今後は、釣獲 地点ごとに標本の成熟度および日齢を測定し、情報を蓄積してゆくことが望ましいと考え られる。 引用文献 笠原昭吾(1991)。イカーその生産から消費まで.(奈須敬二・奥谷喬・小倉通男 編) 成山 堂,東京,p.125−153. 新谷久男(1967).スルメイカの資源.水産研究叢書,日本水産資源保護協会,60pp. 高木香織・林 敏史・小池義夫(2002):.日本海における釣獲実習で釣獲されたスルメイカ Todarodes paeiJf}cusの日齢査定について.東京水産大学航海報告書,12, p.21−26. 一26一

(16)

2.5.3船内におけるごみ量について

林敏史・野田明・浜田浩明・山崎紗衣子・小池義夫 (東京水産大学研究練習船)

Report of the quantity of garbage on board

HAYASHI Toshifumi, NODA Akira, HA]YLADA Hiroaki, YAMASAKI Saeko and KOIKE Yoshio

(Tokyo University of Fisheries, Research and Training Vessels)

1eはじめに 船舶による海洋汚染を防止するための国際条約は、IMO(国際海事機関)によって 1973年に発行、X978年に修正され、 MARPOL73/78として海洋汚染防止法が制 定されている。この規定によって船舶から油の不適切な排出または排出のおそれ について、油濁防止の緊急措置等方法及び海洋汚染防止のための情報や行動の指 示が記載されており、油濁防止緊急措置手引書として船内の配置及び訓練教育が 義務付けられている。 一方、その他の船舶からの廃棄物は、その排出基準が各国及び地方条例等によ って定められている。船舶から発生する廃棄物は、廃プラスチック類・日常生活 廃棄物・通常活動廃棄物の3つに区分され、排出できる海域(何マイル以上かど うかなど)、排出方法(陸揚げ、粉砕の大きさ及び比重)がJapan Associate of Marigxe Safetyによって規定されている。 船内のごみにおいて日常生活の一般廃棄物は、食物ごみ、可燃物、不燃物、缶 ビン類として分類している。これらのごみが、一般陸上生活のとどのように異な るかまた、船内におけるごみ処理機の能力がどの程度必要か把握するために学生 と乗組員から排出されるごみを種類別に計量し整理した。 2.方法 生ごみの計量は、毎食時の終了時に残飯を金網で濾し水分を最小として重さを 測定した。その後生ごみは、生ごみ処理機に挿入した。その他の一般ごみについ ては毎朝の清掃後、船内のごみを分類収集し、数量を計測した。 3.結果 生ごみの排出量については、学生一人1日当たり平均ごみ量は343。6gであり、 乗組員の一人1日平均ごみ量は235.5gであった(Fig.1)。 一般ごみの排出量は、紙類は、学生一人1日当たり平均ごみ量は0.15リット ル、不燃物がO.98リットル、ビン缶類は0.85本であった。乗組員の一人1日平 均ごみ量は0.15リットル、不燃物が0.14リソトル、ビン缶類は1.07本であった 一27一

(17)

(Fig. 2).

Fig. 1 The quantity of meal garbage with Cadet and Crew

Fig.2The quantity of garbage(can, plas七ic, paper, bottle)with Cadet

and Crew 学生と乗組員では、乗組員の生ごみ量は学生の65%であり、学生の生ごみ排出 量が多かく、特に昼食の排出量が多くなっていた。一般ごみ量において両者の大 きな違いはなかったが、缶ビン類において学生のペットボトルの消費が多いのに 対し、乗組員では醜類の消費が主となっていることがわかる。全般的に一般ごみ 量において違いはないが、生ごみ量においては、乗組員と学生との間に大きな違 いが見受けられる。初めての乗船のため不慣れな船内生活において、船酔いや、 食事準備に時間がかかり、十分な食事時間がなかったことなどの理由が考えられ る。 生ごみ処理機について 伸洋産業 SP・030・MD パイロンシステム 海洋汚染防止国際条約対応の無排水、無廃棄バイオとして本船上で発生する生 ごみを無臭、無排水、無加熱にて分解消滅させるバイオ処理方式である。 一28一

(18)

処理装置は、分解媒体材としてリサイクルメデイウムMを約650リットル充填 し、1日最大30kgの生ごみを処理する。生ごみは水切りを行い投入し、直径110 mmの撮拝翼によって撹拝し茶色土壌状態に分解する。撹搾はタイマーによって 設定した時間に行われる。数ヶH毎に若干排出される分解不能微細粉残物を別取 り口から取り除く。 生ごみの消滅時間は、野菜等の皮は約36時間、果物は12時間、動物性の肉類 は12時間、甲羅は8日、骨は3ヶ月、貝殻は6ヶ月である。 ただし、醤油・汁物・てんぷら油・医薬品・化学薬品などの投入は、生ゴミを 消化する微生物の活性を劣化させ最悪の場合は死滅することになり、またガラス、 割り箸は機械的な故障の原因となるためこれらの投入は禁止した。 バイオ処理は、適温域があるため低温では能力が低下する。このため加温装置、 空気供給器及び排気ファンが設置されている。電源は440 Vで定格4.肱W/Hで あり、重要寸法の幅は1鱒Om鵬奥行き!2⑪⑪鵬鵬、高さ!75⑪m鵬容積は、12翻 ㎜3である。 現在の生ごみ処理機の容量は、9fi 3⑪kgの生ごみ処理が可能であることから、 本船の最大乗船人数、乗組員・学生など合計90S入の乗船者に対し、処理量を考 慮した。現状より学生と乗組員のごみ排出量がことなることから、学生を60名そ の他乗組員48名と仮定すると 学生の生ごみ排出量344.6 g×60名より鎗676 総、乗組員等の生ごみ排出量は242.5g×48名より、9!.6齢kgとなる。よって 生ごみの1ヨ排出量は32.3数菖となり、現在の能力でほぼ妥当であることがわか った。 船内における生ゴミ・紙類・缶ビン類の処理方法について 生ごみにおいては、約3分の一が生ごみ処理機に投入処理され、1/3がディスポ ーザ・一・・による粉砕しての海洋投棄(沿岸より12マイル以上離れた海域)、残り1/3 が寄港時に産業廃棄物業者に収集を依頼した。 一般ごみにおいて、ガラス・プラスチックなどの不燃物に関しては、粉砕または 潰すことによって体積を減少させ、寄港地において産業廃棄物として排出した。 可燃物においては焼却炉によって燃焼させた。

焼却炉について Sun flame i± OSV−240SAJ

処理能力は、860MJ/h(240kW)、固形物投入方式、許容背圧98 Paで排ガス量 は8,000m3/hourで最高温度は200℃である。廃油バーナーはロータリーカッ プ方式で燃焼量は最:大30kg/hourである。燃料はA重油を使用している。 缶ビン粉砕装置 電源は100V/550Wで圧縮方式はカム式である。東京歯車工業トックル丁一4型 容積を減らすため缶類をつぶす。ビン類は別途保管し、寄港地にて陸揚げした。 一29一

Fig. 1 Fishing points from longitude north 36.5 degree to longitude north 40.0 degree where Todarodes paciJficus were caught by a j ig. 3.結果と考察  まず、実習期間中に釣獲されたスルメイカの外套長は、精きょうのある個体(n=196) で20−26cm(平均24,8 cm)、精きょうの無い個体(n・・1212)で16.8−25.4 cm(平均215cm) であった(Fig

参照

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