JAIST Repository: 3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸を用いた新規π共役高分子の合成
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(2) C9a1. 3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸を用いた新規π共役系高分子の合成 山本. 拓之 (金子研究室). [緒言] NH2 機能性高分子材料は有機化合物特有の軽量さと優れた機能を併せ持つ 材料として、電子機器分野などでの応用が期待されている物質である。 OH その中でも特にポリアニリンは導電性やクロミズムといった機能を有 し、それらの機能の制御が容易であることから、近年、多くの研究者か らの注目を集めている。しかしながら、ポリアニリンはその剛直な構造 HO のため不融であり、溶剤も限られているため、非常に加工性に乏しい。 そのため、ポリアニリンの加工性の向上が求められている。 O そこで、当研究室では 3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸 (34AHB) に着目 した (Figure 1)。34AHB は土壌中に生息する streptomyces griseus によ Figure 1: Structure of 34AHB って生産される含芳香族アミノ酸であり(1)、アニリンにヒドロキシル基 と カルボキシル基が結合した構造を持つ。これらの官能基は親水性であるため、34AHB を重合する ことで、溶媒への可溶性が向上したポリアニリン誘導体となることが考えられる。また、官能基の影響 によりπ電子の状態が変化し、ポリアニリンとは異なる機能を示すことが予想される。 [実験] 34AHB をモノマーとして使用し、1) 電解重合、2) 酵素重合、3) 化学重合の 3 種類の重合法により、 主鎖にポリアニリン構造を持つポリ 34AHB の合成を試みた(Scheme 1)。また、電解重合により、34AHBアニリン共重合体をアニリンに対する 34AHB の mol 比を変えて作成した。 OH. OH. 1) electrolytic polymerization. H N. NH2. 2) enzymatic polymerization. n. 3) chemical polymerization. HO. HO O. O. poly34AHB. 34AHB. Scheme 1 : Polymerization of 34AHB 作成した重合体のFT-IR、1H-NMR、溶解性を測定した。また、これらの重合体を水またはエタノールに 溶解させ、酸・塩基によってpH を変化させることでpH 応答性のクロミズムを観察した。さらに各pH に おけるUV-vis スペクトルの測定を行ない、その結果を比較した。 [結果・考察] FT-IR、1H-NMRよりポリ 34AHB はo-結合ポリアニリン構造、 34AHB-アニリン共重合体はo-結合と p結合ポリアニリン構造の混合物となっていることが確認された。 ポリアニリンは水、エタノール、アセトンに対して不溶であったが、34AHB と共重合することによりこ れらの溶媒への溶解性が発現し、その溶解性は 34AHB の mol 比が増大するにつれ向上した。これは、 34AHB の持つ 2 種類の親水性官能基の影響によるものと推察される。 pH 応答性のクロミズム観察と UV-vis 測定ではポリアニリン、34AHB-アニリン共重合体、ポリ 34AHB それぞれが異なる pH 応答性と色調を示した。 以上の結果より、新規ポリアニリン誘導体の合成が示唆された。 Keywords: π共役系高分子、天然芳香族アミノ酸、ポリアニリン誘導体 参考文献: (1) Suzuki, H.;Ohnishi, Y. et al. J. Biol. Chem. 281(48), 36944 (2006)..
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図
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