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AWE法を用いたVLSI配線遅延解析

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第67回全国大会. 4A-1. AWE 法を用いた VLSI 配線遅延解析 鈴木. 五郎. 下村. 勇希. 伊藤. 富裕美. 北九州市立大学情報メデイア工学科. 1. はじめに 150nm 以下のプロセスでは、配線遅延が素 子遅延に比べて圧倒的に大きく支配的になり、 より高精度の配線遅延解析が必要となってきて いる。又、従来 Elmore[1]により解析を行ってき たが精度が問題であり、不要に大きいマージン 設計が余儀なくされている。一方 SPICE による 解析は精度は良いものの、膨大な解析時間が必 要であり、実用に供さない。そこで、MOR(Model Order Reduction)が注目されてきているが、そ の ー つ で あ る AWE(Asymptotic Waveform Evaluation) 法[2]を用いて 150nm プロセッサ の配線に関する信号解析を行ったので報告する。 AWE 法による MOR 配線を RC 回路としてモデル化し、それを SIMO(Single Input Multi Output)の状態方程式 として表現する。. Al 配線を segment に分割し、集中定数にモ デル化された RC 回路は SPICE の入力記述として 表現し、incident matrix を利用して状態方程式 を作成している。表1に示した clock tree と dataline 計8種類の配線を評価に用い、過渡解 析による遅延解析と周波数解析の CPU 処理時間 に関して、伝達関数縮約前と縮約後で比較を行 った。clock tree 5 は 1200 segment に分割して いるが、primary 端子からある F/F 端子までの 伝達関数の分母多項式の次数は 320 であり、AWE 法を用いて次のように 2 次まで縮約している。. ~ T ( s). 7.659e11s + 1 − 4.399e19s 2 − 3.302e9 s + 1. 2. dx = −Gx + Bi O = r t x x ∈ R Nx1 : node voltage dt C : capacitance matrix, G : conductance matrix. C. i = δ (t ) r = I とすると ( sC + G)X = B T( s ) = X = ( sC + G ) −1 B X = m 0 + m1s + m 2 s 2 + ⋅ ⋅ ⋅ + m 2 n −1s 2 n −1 + ⋅ ⋅ ⋅. n << N. 2 n −1. + ⋅ ⋅ ⋅) = B. ( sC + G)(m 0 + m1s + m 2 s + ⋅ ⋅ ⋅ + m 2 n −1s 2. この式でモーメントを比較すると Gm 0 = B, Gm1 + Cm 0 = 0, ⋅ ⋅ ⋅. 4. 以上よりm 0 , m1 , m 2 , ⋅ ⋅ ⋅ , m 2 n −1 が求まる。 あるノードにおける伝達関数は、このモーメント を使いPade近似によって決定される。 ~ ~ ~ ~ b + b s + b2 s 2 +・・+ bn −1s n −1 ~ T ( s ) = 0 ~1 = 1 + a1s + a~2 s 2 +・・+ a~n s n. まとめ 解析精度及び解析時間の点で AWE 法が 優れていること、及びごく一般的な配線でも安 定性が保証されない場合があることを確認した。. [1]M.Celik,L.Pileggi,andA.Odabasioglu, ”IC Interconnect Analysis”, Kluwer Academic Publishers, 2002 [2]]L.Pileggi, and R.Rohrer,”Asymptotic Waveform Evaluation for Timing Analysis”, IEEE Tran. CAD of integrated circuits and systems, Vol.9,No.4, pp 352366,1990. m0 + m1s + m2 s 2 + ⋅ ⋅ ⋅ + m2 n −1s 2 n −1 3. この伝達関数を用いた遅延解析結果を図1に示 す。縮約前の伝達関数を用いた解析と比較して、 ほとんど誤差がみられない。8種類の回路に関 して 50%遅延解析精度の平均値を求め表2にまと めた。Elmore と比較すると高精度の解析が実現 できていることが分かる。同一伝達関数に関す る周波数解析結果を図3に示す。ゲイン・位相 とも 1GHz 付近まで縮約前と一致している。data line1 に関しては、遅延解析に於いて不安定な 現象が現れた。これは縮約に関して安定性の保 証が無いためであり、試行錯誤的に次数を変え て安定な伝達関数を求める等の処理が必要とな る。. 評価結果. VLSI Interconnect Signal Analysis Using AWE Goro Suzuki Yuuki Shimomura Fuyumi Itou University of Kitakyushu. 1−1.

(2) 表1 Circuit. Order of TF. 遅延及び周波数解析時間. (sec). Original. # of segment s. Delay. AWE. Frequenc. Delay. Frequenc. clock tree 1. 4. 15. 0.641. 1.218. 0.656. 1.109. clock tree 2. 15. 35. 0.719. 1.328. 0.640. 1.125. data line 1. 80. 220. 2.231. 2.154. 発散. 1.121. clock tree 3. 64. 240. 2.469. 2.391. 0.640. 1.110. clock tree 4. 128. 480. 29.937. 6.938. 0.621. 1.109. data line 1. 700. 700. 96.375. 13.016. 0.625. 1.110. data line 2. 1000. 1000. 252.406. 31.203. 0.656. 1.109. clock tree 5. 320. 1200. 519.437. 70.407. 0.641. 1.109. Linear Simulation Results. 表2. 1.4. 50%遅延解析精度. 1.2 1. Method. Two degrees. Three degrees. AWE. 0.005%. 0.003%. Amplitude. 0.8 0.6 0.4. Elmore. 0.2. 39.167%. 0 input pulse original AWE. -0.2 -0.4. 0. 0.2. 0.4. 0.6. 0.8. 1. 1.2. 1.4. 1.6. 1.8. Time (sec). 図1. 2 x 10. -7. Bode Diagram. 遅延解析(clock tree 5). 0. Magnitude (dB). -20 Linear Simulation Results 1.4. -60. 1. -80. 0.8. -100 360. original AWE. 180. 0.6. Phase (deg). Amplitude. 1.2. -40. 0.4 0.2. 0 -180 -360 -540. 0. -720 input pulse original AWE. -0.2 -0.4. 0. 0.5. 1. 1.5. 2. 2.5. 3. Time (sec). 図2. 3.5. 10. 10. 2. 10. 4. 10. 6. 10. 8. Frequency (Hz) 4. x 10. 0. -9. 遅延解析(data line 1). 1−2. 図3周波数解析(clock tree 5). 10. 10.

(3)

参照

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